JP2014188702A - 液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法 - Google Patents

液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法 Download PDF

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JP2014188702A JP2013063656A JP2013063656A JP2014188702A JP 2014188702 A JP2014188702 A JP 2014188702A JP 2013063656 A JP2013063656 A JP 2013063656A JP 2013063656 A JP2013063656 A JP 2013063656A JP 2014188702 A JP2014188702 A JP 2014188702A
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Abstract

【課題】ノズル面に付着しているインク等の残留物を拭き取るワイプ部材の使用寿命を飛躍的に延ばすことができる液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のエネルギー発生素子と、エネルギー発生素子によって発生したエネルギーにより液体を吐出するノズル11が形成されたノズル層41と、複数のエネルギー発生素子に電気エネルギーを供給する複数の電極端子と、を有する記録素子基板と、複数の電極端子のそれぞれに対応して電気的に接続される複数の導体を有する電気配線基板3と、記録素子基板と電気配線基板3とが液体供給側端面に固着される液体供給部と、を備え、複数の電極端子と複数の導体とは、隣接して配置され、ノズル層41の液体吐出方向側の表面と電気配線基板3の表面とが略同一高さとなるように設けられ、複数の電極端子の側面部と複数の導体とを導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続する。
【選択図】図9

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等に用いられる液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法に関するものである。
従来より、インクジェットプリンタ等に用いられる液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法に関して種々提案されている。
例えば、インク供給路が設けられたベース板には、支持板と、記録素子基板とが接着剤により接合されている。記録素子基板には、インクを吐出するための吐出エネルギーを発生する複数の電気熱変換体と、電気熱変換体に対応した複数のインク路と複数の吐出口とが形成されている。記録素子基板の両側部の上面部には、各電気熱変換体に電力を供給する電極端子がそれぞれ複数個ずつ形成されている。各電極端子には、金メッキバンプやボールバンプ等の接続層が形成されている。
また、記録素子基板のインクの吐出口が露出するように形成された開口部を有する電気配線基板が支持板に接着固定されている。この電気配線基板は、開口部の各電極端子に対向する一対の端縁部から内方に向けて突出する複数のリード端子と、複数のリード端子と外部入力端子とを連結する配線パターンと、配線パターンを厚さ方向に挟むように設けられたベース材とカバーフィルム等から構成されている。
電気配線基板の各リード端子は、相対向する各電極端子上に配置されている。そして、ボンドツールを用いて、リード端子の端子列毎に、各リード端子を各電極端子上に加圧しつつ加熱して電気的に接続する。その後、各リード端子の上部を覆うようにリード封止剤が塗布されて構成されたインクジェット記録ヘッドがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−297753号公報
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたインクジェット記録ヘッドでは、リード封止剤の上端面と電気配線基板の開口部周縁部とが、記録素子基板のインク吐出面よりもインク吐出方向に高くなって、大きな段差が形成されている。このため、記録素子基板のインク吐出面に付着しているインク等の残留物を拭き取るワイプ部材の先端が、電気配線基板の開口部周縁で強く曲げられ、使用寿命が短くなるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ノズル面に付着しているインク等の残留物を拭き取るワイプ部材の使用寿命を飛躍的に延ばすことができる液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る液体吐出装置は、エネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子によって発生したエネルギーにより液体を吐出するノズルが形成されたノズル層と、前記複数のエネルギー発生素子に電気エネルギーを供給する複数の電極端子と、を有する記録素子基板と、前記複数の電極端子のそれぞれに対応して電気的に接続される複数の導体を有する電気配線基板と、前記記録素子基板と前記電気配線基板とが液体供給側端面に固着される液体供給部と、を備え、前記複数の電極端子と前記複数の導体とは、隣接して配置され、前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と前記電気配線基板の表面とが略同一高さとなるように設けられ、前記複数の電極端子の液体吐出方向に対して垂直方向における側面部と前記複数の導体とが導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続されることを特徴とする。
また、請求項2に係る液体吐出装置は、請求項1に記載の液体吐出装置において、前記電気配線基板は、前記複数の電極端子及び前記複数の導体を被覆する被覆部材を有し、前記被覆部材は、前記複数の導体と前記ノズル層との間に、前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と略同一の高さの表面が形成されることを特徴とする。
また、請求項3に係る液体吐出装置は、請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置において、前記複数の電極端子は、前記記録素子基板の端に配置されることを特徴とする。
また、請求項4に係る液体吐出装置は、請求項3に記載の液体吐出装置において、前記複数の電極端子の液体吐出方向側を覆う保護層を備えたことを特徴とする。
更に、請求項5に係る液体吐出装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置において、前記液体供給部は、前記液体供給側端面から突出して前記複数の導体を前記複数の電極端子側へ折り曲げた状態で支持する支持部を有することを特徴とする。
また、請求項6に係る液体吐出装置の製造方法は、エネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子によって発生したエネルギーにより液体を吐出するノズルが形成されたノズル層と、前記複数のエネルギー発生素子に電気エネルギーを供給する複数の電極端子と、を有する記録素子基板を形成する記録素子基板形成工程と、前記複数の電極端子のそれぞれに対応して電気的に接続される複数の導体を有する電気配線基板を、前駆複数の導体が前記複数の電極端子に隣接するように配置する電気配線基板配置工程と、前記複数の電極端子の液体吐出方向に対して垂直方向における側面部と前記複数の導体とを導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続する接続工程と、前記複数の導体と前記ノズル層との間に、前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と略同一の高さの表面を形成するように前記複数の電極端子及び前記複数の導体を被覆する被覆部材を塗布する塗布工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項7に係る液体吐出装置の製造方法は、請求項6に記載の液体吐出装置の製造方法において、前記記録素子基板形成工程は、ウエハー上に前記複数のエネルギー発生素子と前記ノズル層とを有する前記記録素子基板を複数個隣接して一括形成する一括形成工程と、前記複数の電極端子を隣接する前記記録素子基板間に跨がるように形成する電極端子形成工程と、前記複数の電極端子の液体吐出方向側を覆う保護層を形成する保護層形成工程と、前記複数の電極端子をダイシングして隣接する前記記録素子基板を分離するダイシング工程と、を有することを特徴とする。
請求項1に係る液体吐出装置及び請求項6に係る液体吐出装置の製造方法では、記録素子基板と電気配線基板とを液体供給部の液体供給側端面に固着した場合には、複数の電極端子と複数の導体とは、隣接して配置されると共に、ノズル層の液体吐出方向側の表面と、電気配線基板の表面とが略同一高さとなるように設けられる。また、複数の電極端子の液体吐出方向に対して垂直方向における側面部と複数の導体とが、ハンダ等の導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続される。これにより、記録素子基板と電気配線基板との間の段差を無くすことができ、ノズル面に付着しているインク等の残留物を拭き取るワイプ部材の使用寿命を飛躍的に延ばすことができる。
また、請求項2に係る液体吐出装置では、複数の導体とノズル層との間に、被覆部材をノズル層の液体吐出方向側の表面と略同一の高さの表面を形成するように塗布することによって、記録素子基板と電気配線基板との間の段差を確実に無くすか、あるいは極めて小さくすることができる。また、段差がないために複数の電極端子、複数の導体及び導電性接続部材を被覆部材でその高さ方向に均等に覆うことができ、被覆ムラを生じさせない。従って、ワイプ部材によって拭き取られるインク等の侵入による端子間の短絡を確実に防止することができる。
また、請求項3に係る液体吐出装置では、複数の電極端子は、記録素子基板の端に配置されるため、各電極端子を設けるためのスペースの省スペース化を図ることができる。また、複数の電極端子は、電気配線基板に相対的に近い記録素子基板の端に配置される。複数の電極端子が電気配線基板に近いため、電気配線基板から遠い場合と比較して、各電極端子と各導体とを電気的に接続するハンダ等の導電性を有する導電性接続部材が断線する可能性が少ない。このため、各電極端子と各導体との電気的接続の信頼性の向上を図ることができる。また、複数の電極端子は、ノズル層から離れた記録素子基板の端に配置されるため、隣接する記録素子基板をダイシングして分離する際に、ダイシング時の負荷がノズル層にかかりにくい。このため、基板面積を抑えて、且つ、ノズルの信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項4に係る液体吐出装置及び請求項7に係る液体吐出装置の製造方法では、複数の電極端子を隣接する記録素子基板間に跨がるように一括形成した後、複数の電極端子の液体吐出方向側を覆う保護層を形成して、その後に、複数の電極端子をダイシングして隣接する記録素子基板を分離する。これにより、複数の電極端子は、液体吐出方向側、つまり、上側に保護層が形成されているため、基板との密着性が向上しており、隣接する記録素子基板をダイシングして分離する際に、各電極端子の破損を防止することができる。
また、請求項5に係る液体吐出装置では、複数の導体は、液体供給部の液体供給側端面から突出する支持部によって、複数の電極端子側へ折り曲げられた状態で支持される。これにより、各導体が相対向する各電極端子へ近くなり、各電極端子と各導体との導電性接続部材による電気的接続を更に確実に行うことができる。更に、該支持部は、記録素子基板及び電気配線基板と液体供給部を固着する際の位置基準として用いることができるので、より確実に各電極端子と各導体との位置決めができ、電気的接続の信頼性を更に向上させることができる。
本実施形態に係るインクカートリッジ1を示す分解斜視図である。 インク吐出ヘッド5と電気配線基板3との電気的接続を模式的に示す部分拡大平面図である。 インク吐出ヘッド5の製造方法を示す工程断面図で、(A)は、基板8上にヒータ32、耐キャビテーション膜35、密着層42、45、電極パッド12を形成した状態を模式的に示し、(B)は、犠牲層48を形成した状態を模式的に示す工程断面図である。 図3に続いて、(C)は、インク室形成層51を形成した状態を模式的に示し、(D)は、現像してノズル11、インク流路壁38、保護層13を形成した状態を模式的に示す工程断面図である。 図4に続いて、(E)は、ウエハー8を切断(ダイシング)した状態を模式的に示す工程断面図である。 インクカートリッジ1の製造方法を示す工程断面図で、インク吐出ヘッド5をインクタンク2の上面に接着した状態を模式的に示す工程断面図である。 図6に続いて、電気配線基板3をインクタンク2の上面に接着した状態を模式的に示す工程断面図である。 図7に続いて、インク吐出ヘッド5の電極パッド12と電気配線基板3の導体21とにクリームハンダ22を滴下した状態を模式的に示す工程断面図である。 図8に続いて、熱風又は赤外線により半田付け後、電極パッド12と導体21を被覆部材23で被覆した状態を模式的に示す工程断面図である。 他の第1実施形態に係るインクカートリッジ61における、インク吐出ヘッド5、電極パッド12及び導体21を含む、部分拡大断面図である。 他の第2実施形態に係るインクカートリッジ71を模式的に示す平面図である。 図11のX1−X1矢視部分の断面を模式的に示す部分拡大断面図である。
以下、本発明に係る液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法をインクカートリッジについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るインクカートリッジ1の概略構成について図1、図2及び図9に基づいて説明する。尚、以下の説明において、図1に示すインクタンク2の幅方向における左方向、右方向、インクタンク2の長手方向における手前側方向、奥側方向、インクタンク2の各スリット2Cからインクを供給するインク供給方向、このインク供給方向に対して反対方向が、それぞれインクカートリッジ1及びインク吐出ヘッド5の左方向、右方向、前方向、後方向、上方向、下方向である。従って、インク吐出ヘッド5のインク吐出方向は、上方向である。
[インクカートリッジ1の概略構成]
図1及び図2に示すように、インクカートリッジ1は、インクタンク2と、電気配線基板3と、インク吐出ヘッド5とから構成されている。
インクタンク2は、上面の前側部分が上方に突出する、略直方体形状に形成され、内部にインクを収容可能なインク収容部2Aが設けられている。インクタンク2の上方に突出する上端面2Bには、インク収容部2Aと連通する各スリット2Cが形成されている。各スリット2Cは、上端面2Bのインク吐出ヘッド5が接着される部分の前後方向における両端にそれぞれ設けられ、図9に示すように、インク吐出ヘッド5のインク供給口6に連通する。
図1、図2、図9に示すように、インク吐出ヘッド5は、平板状で平面視矩形に形成され、インクタンク2の上端面2Bに位置決めされて、接着剤7によって基板8の側面部が全周に渡って上端面2Bに接着固定されている。インク吐出ヘッド5の上端面には複数のノズル11が前後方向に2列に並んで形成されている。また、インク吐出ヘッド5の左右方向の両側端縁部には、複数の電極端子の一例としての各電極パッド12が、基板8の上側にそれぞれ形成されている。各電極パッド12の周縁部及び上方側は、エポキシ樹脂等によって形成された保護層13によって被覆され、各電極パッド12の左右方向外側の端面部は、露出している。
図1、図2及び図9に示すように、電気配線基板3は、インクタンク2の前面、右面、及び上端面2Bに延設されて、インクタンク2に接着固定されている。電気配線基板3は、例えば、ベース材15としての厚さ25μmのポリイミドフィルムと、接続配線16としての厚さ35μmの銅箔と、配線保護材としての厚さ25μmのカバーフィルム17と、それぞれを接着する厚さ約30μmのエポキシ接着剤等から構成されている。尚、エポキシ接着剤等を用いず、ベース材15とカバーフィルム17を熱溶着等によって直接貼り合わせて、接続配線16を挟持するようにしてもよい。
また、電気配線基板3は、インク吐出ヘッド5が露出するように形成された矩形の開口部18が設けられている。開口部18の各電極パッド12に相対向する側縁部には、各接続配線16及びベース材15の一端部が、カバーフィルム17から内方に向けて露出して、各接続配線16の一端部に電気的に接続される複数の導体21が形成されている。各導体21は、それぞれ電極パッド12に相対向するように設けられる。各導体21は、各電極パッド12にハンダ22により電気的に接続されている。各電極パッド12及び各導体21は、電気的に接続された後、エポキシ樹脂等の被覆部材23によって被覆されている。
電気配線基板3のインクタンク2に接着固定された前側部分には、銅箔により形成された各ランド25が、それぞれカバーフィルム17から露出するように設けられ、各接続配線16の他端部に電気的に接続されている。従って、各ランド25は、各接続配線16、各導体21及び各ハンダ22を介して、各導体21に相対向する各電極パッド12に電気的に接続される。尚、各導体21及び各ランド25の表面には金メッキ等の接続層を形成してもよい。
[インク吐出ヘッド5の概略構成]
次に、インク吐出ヘッド5の概略構成について図5(E)に基づいて説明する。図5(E)に示すように、インク吐出ヘッド5の所定のピッチで前後方向に2列に並んで形成された各ノズル11は、それぞれインク室31に連通している。各インク室31内には、インクを吐出するためのエネルギー発生素子として機能するヒータ32がそれぞれ設けられ、保護膜33が積層されてノズル11に対応する部分に耐キャビテーション膜35が形成されている。
また、インク供給口6が、インク吐出ヘッド5の下面からシリコン製の基板8の表裏面を上下方向に貫通して、2列のヒータ32の間に開口し、各インク室31へインクタンク2のスリット2Cからインクが供給される。各インク室31に供給されたインクの一部は、ヒータ32の加熱により気泡となって、インク室31内のインクを押し出し、ノズル11から吐出される。
図5(E)に示すように、インク吐出ヘッド5の層構造は、各ヒータ32を駆動する駆動回路36等が形成された基板8と、ヒータ32と、インク室部37とから主に構成されている。インク室部37は、基板8の上面に形成される。インク室部37は、基板8から上方に立設されてインク室31を区画するインク流路壁38と、このインク流路壁38の上端から左右方向に延出されてインク流路の天井部を形成するノズル層41とから構成されている。
インク流路壁38は各ヒータ32及び各耐キャビテーション膜35を囲み、エポキシ樹脂からなる密着層42を一部介してヒータ32上に形成された保護膜33に接合されている。また、ノズル層41に形成された各ノズル11は、ヒータ32の真上に設けられている。尚、インク流路壁38は、ヒータ32及びインク供給口6を全周に渡って囲む態様であっても、インク流路壁38の一部や一辺が開口した状態で囲む態様であっても、どちらでも差し支えない。
基板8は、研磨面の結晶方位が<100>面のシリコンからなる。但し、結晶方位は<100>面に限定されるわけではなく、例えば、<110>面等の他の結晶方位でもよい。各ヒータ32は、上下に電極43が積層され、駆動回路36から駆動電流が供給され発熱駆動される。また、インク吐出ヘッド5の両側縁部の各電極43上には、駆動回路36に対して駆動信号や電力を供給するための電極パッド12が形成されている。電極パッド12の内方側の保護膜33の略水平部分の上側にエポキシ樹脂からなる密着層45が積層される。密着層45及び電極パッド12の上側に保護層13が形成されている。尚、ノズル層41の上端面において、各ノズル11の吐出口を囲む面上にのみ撥水層を積層してもよい。
[インク吐出ヘッド5の製造方法]
次に、インク吐出ヘッド5の製造方法を図3乃至図5に基づいて説明する。
先ず、図3(A)に示すように、シリコン製の基板(ウエハー)8の上に、複数個のインク吐出ヘッド5が左右方向に隣接した状態で前後方向に配列されて一括形成される。先ず、基板8の上に各インク吐出ヘッド5の駆動回路36を形成し、この駆動回路36の両側縁部に各電極43を形成する。続いて、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、駆動回路36等の上側に、絶縁膜46となる酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)を、1μm〜5μmの厚さになるように形成する。また、基板8の裏面の全面に、酸化膜47となる酸化シリコン(SiO2)を、プラズマCVD、若しくは、駆動回路36を形成する工程中の熱酸化により1μm〜5μmの厚さになるように形成する。
続いて、絶縁膜46の上に、スパッタリング法によって、ヒータ32の発熱抵抗体となるタンタルアルミニウム(Ta−Al)を30nm〜100nmの厚さに形成し、その後、ヒータ32の電極43となるアルミ銅(Al−Cu)を200nm〜1000nmの厚さに形成する。そして、フォトリソグラフィ法によって、タンタルアルミニウム層とアルミ銅層とを予め定められた形状にパターニングする。タンタルアルミニウム層とアルミ銅層は、ドライエッチングによって同時に配線パターンの形状が形成される。
その後、フォトリソグラフィ法によって、ヒータ32の配置部分等をパターニングする。ヒータ32の配置部分等に対応するアルミ銅層は、ウエットエッチングにより除去されて、ヒータ32の配置部分をパターニングした形状が形成される。
更に、プラズマCVD法によって、保護膜33となる窒化シリコン(SiNx)を200nm〜1000nmの厚さに形成する。その後、保護膜33の上に、スパッタリング法によって、耐キャビテーション膜35となるタンタル(Ta)を100nm〜500nmの厚さに形成する。そして、フォトリソグラフィ法によって、タンタル膜及び保護膜33をパターニングする。耐キャビテーション膜35及び電極パッド12の配置部分に対応する保護膜33は、ドライエッチングによって除去する。
ここで、電極パッド12の配置部分に対応する保護膜33の左右方向の幅が約200μm〜300μmで、左右方向に隣接するインク吐出ヘッド5の境界部分を左右方向略均等に跨がるように、ドライエッチングによって除去する。続いて、金(AU)のメッキバンプ等によって、上下方向の高さが約20μmで、左右方向の幅が約200μm〜300μmの電極パッド12を形成する。従って、電極パッド12は、左右方向に隣接するインク吐出ヘッド5の境界部分を左右方向略均等に跨がるように形成される。
次に、保護膜33の上に、例えば、スピンコートによって、各密着層42、45となるエポキシ樹脂をベースとして感光した部分が残るネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を1μm〜3μmの厚さに形成し、加熱(以下、「ベーク」という。)により乾燥する。そして、フォトリソグラフィ法によって、各密着層42、45に対応する予め定められた形状にパターニングし、各密着層42、45を形成する。その後、高温でベークにより硬化させ、基板との密着性を高める。
次に、図3(B)に示すように、保護膜33の上に、例えば、スピンコートによって、犠牲層48となる感光した部分が溶解するポジ型レジスト(例えば、東京応化工業株式会社製のPMERP−LA900PM等である。)を10μm〜20μmの厚さに形成し、ベークにより乾燥する。そして、フォトリソグラフィ法により、ポジ型レジストをインク流路となる形状にパターニングした後、弱アルカリ水溶液で現像して犠牲層48を形成する。
次に、図4(C)に示すように、犠牲層48の上に、例えば、スピンコートによって、ネガ型レジスト(例えば、日本化薬株式会社製の光硬化エポキシ樹脂SU−8等である。)を犠牲層48の上端面から10μm〜20μmの厚さになるように形成して、ベークにより乾燥させ、インク流路壁38、ノズル層41、及び、保護層13となるインク室形成層51を保護膜33の全面を覆うように形成する。従って、ノズル層41の厚さは、犠牲層48の上端面から10μm〜20μmの厚さに形成される。また、電極パッド12周辺の犠牲層48を残さないので、保護層13の厚さは、密着層45の上端面から10μm〜20μmの厚さに形成され、保護層13の上端面は、ノズル層41の上端面よりも上下方向において低くなる。
続いて、フォトマスクをインク室形成層51の上に載置し、紫外線露光を行って、各インク室部37、各ノズル11及び各保護層13をパターニングする。従って、インク室形成層51の各インク室部37に対応する部分は、各ノズル11に対応する部分を除き、犠牲層48及び密着層42に達する深さまで紫外線によって感光される。また、インク室形成層51の各保護層13に対応する部分は、電極パッド12及び密着層45に達する深さまで紫外線によって感光される。その後、インク室形成層51をキシレンを用いて現像した後、100℃前後でベークする。
従って、図4(D)に示すように、犠牲層48を囲んでインク室31を区画するインク流路壁38、及びこのインク流路壁38と犠牲層48との上側にノズル層41が形成される。また、ノズル層41に各ノズル11が形成される。これにより、基板8の上面に、インク流路壁38及びノズル層41から構成されたインク室部37が形成される。また、各電極パッド12と各密着層45の上側に保護層13が形成される。
その後、基板8の下面の酸化膜47上に、例えば、スピンコートによって、ポジ型レジスト(例えば、東京応化工業株式会社製のOFPR−800等である。)を1μm程度の厚さに形成し、ベークにより硬化する。そして、フォトリソグラフィ法により、ポジ型レジストをインク供給口6に対応する形状に現像してパターニングした後、酸化膜47をドライエッチング、またはウエットエッチング等によってインク供給口6に対応する形状にパターニングした後、ポジ型レジストを除去する。
続いて、水酸化カリウム(KOH)水溶液やテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等のアルカリ溶液を用いたウエットエッチングによって、酸化膜47から基板8の上面に向かってSi異方性エッチング(化学的エッチング)を行う。基板8の方位は<100>又は<110>であるため、基板8の裏面から進行するSi異方性エッチングは、<111>面を残すように行われ、基板8の上面に形成された絶縁膜46に容易に到達し、インク供給口6が形成される。その後、ドライエッチング等により、インク供給口6の上に位置する絶縁膜46、保護膜33を除去する。
そして、全体をアセトンやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の有機溶剤に浸すことによって、犠牲層48を有機溶剤に溶解させ、インク供給口6から流出させて除去し、乾燥する。これにより、インク室部37内に、各インク室31及び各インク室31とインク供給口6とを連通するインク流路が形成される。
その後、図5(E)に示すように、左右方向に隣接するインク吐出ヘッド5を厚さ約40μm〜100μmのダイシングソーによって切断分離することによって、インク吐出ヘッド5がチップ化される。また、左右方向に隣接するインク吐出ヘッド5の境界部分に跨がるように形成された各電極パッド12は、ダイシングソーによって左右方向中央部が、保護層13の上側から切断され、各電極パッド12の左右方向外側の側面部が露出している。ここで、保護層13は樹脂からなり比較的柔らかいので、ダイシングソーの長寿命化にも貢献する。
[インクカートリッジ1の製造方法]
次に、インクカートリッジ1の製造方法を図6乃至図9に基づいて説明する。
図6に示すように、先ず、インク吐出ヘッド5を、インク供給口6の前後方向における両端部がインクタンク2の上方に突出する上端面2Bに形成された各スリット2Cの上側にそれぞれ重なるように載置して位置決めする。そして、インク吐出ヘッド5の上端面2Bに当接する基板8の側面部の下端部に沿って全周に渡って光硬化型の接着剤(例えば、グレースジャパン株式会社製の光硬化接着剤UV-201等である。)7を塗布する。その後、接着剤7に紫外線を照射して硬化させ、インク吐出ヘッド5を上端面2B上に固定する。尚、接着剤7は、基板8の上端面よりも基板8の下側の側面部に塗布される。これにより、接着剤7が電極パッド12に付着して導通不良が発生することを防止できる。
続いて、図7に示すように、電気配線基板3の開口部18をインク吐出ヘッド5に嵌め込み、各導体21をインク吐出ヘッド5の各電極パッド12に対向させる。そして、電気配線基板3のベース材15の内方側端縁部を接着剤7に接触若しくは近傍に位置するように位置決めして、ベース材15を上端面2Bに接着固定する。また、電気配線基板3をインクタンク2の前面と右面にそれぞれ位置決めして、ベース材15をインクタンク2の前面、右面に接着固定する。これにより、インクタンク2の上端面2Bから電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面までの高さは、上端面2Bからインク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面までの高さと略同一高さとなる。
そして、図8に示すように、ディスペンサ等を使用して各導体21の上側にクリームハンダ22を塗布する。また、クリームハンダ22の塗布量は、導体21に対向する電極パッド12の露出する側面部と導体21を覆うと共に、隣接するクリームハンダ22とは接触しない必要かつ十分な量だけ適宜塗布する。
続いて、図9に示すように、クリームハンダ22を熱風又は赤外線により加熱して溶融させた後、冷して、各導体21と各導体21に対向する各電極パッド12とをハンダ22によって電気的に接続する。この工程は電子部品実装法の一つであるハンダリフローと同等であるので、溶融したハンダはその表面張力と濡れ性によって、端子部に集合し、端子間からは排除される。結果、端子間のハンダブリッジによる導通不良が防止され、信頼性が向上する。
その後、インク吐出ヘッド5のノズル層41の各電極パッド12側の左右両側縁部と、電気配線基板3の開口部18の各電極パッド12に対向する両側縁部との間に、加熱硬化型エポキシ樹脂(例えば、株式会社スリーボンド製の一液性エポキシ樹脂TB2274S等である。)を塗布し、加熱硬化させて被覆部材23を形成する。従って、被覆部材23は、インク吐出ヘッド5のノズル層41と、電気配線基板3の各導体21との間を被覆する。
加熱硬化型エポキシ樹脂の塗布量は、各導体21と各電極パッド12を電気的に接続する各ハンダ22を覆うと共に、被覆部材23の上端面が、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面と略同一の高さになる必要かつ十分な量だけ適宜塗布する。これにより、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面から電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面まで左右方向に段差が形成されず、滑らかな面が形成される。従って、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面をワイプ部材の一例であるワイパー52によって、電気配線基板3側へクリーニングした際には、ノズル層41から電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面へワイパー52がスムーズに移動する。ワイパー52は、例えば、ウレタンゴムの薄板からなる。
ここで、ヒータ32は、エネルギー発生素子の一例として機能する。また、インク吐出ヘッド5は、記録素子基板の一例として機能する。また、インクタンク2は、液体供給部の一例として機能する。また、インクタンク2の上端面2Bは、液体供給側端面の一例として機能する。また、電極パッド12は、電極端子の一例として機能する。また、ハンダ22は、導電性接続部材の一例として機能する。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るインクカートリッジ1では、インク吐出ヘッド5と電気配線基板3とをインクタンク2の上方に突出する上端面2Bに接着固定した場合には、複数の電極パッド12の露出した側面部と複数の導体21とは、それぞれ相対向して隣接して配置される。また、インク吐出ヘッド5のノズル層41のインク吐出方向側の表面、つまり、ノズル層41の上端面と、電気配線基板3のカバーフィルム17の上側表面とが略同一高さとなるように設けられる。
そして、複数の電極パッド12のインク吐出方向に対して垂直方向、つまり、左右方向外側における側面部と複数の導体21とが、ハンダ22によって電気的に接続される。更に、複数の導体21とノズル層41との間に、加熱硬化型エポキシ樹脂の被覆部材23をノズル層41のインク吐出方向側の表面と略同一の高さの表面を形成するように塗布して、加熱硬化させる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。また、以下の説明において、上記図1乃至図9に示す前記実施形態に係るインクカートリッジ1の構成等と同一符号は、前記実施形態に係るインクカートリッジ1の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
[第2実施形態]
(A)先ず、他の第1実施形態に係るインクカートリッジ61について図10に基づいて説明する。
他の第1実施形態に係るインクカートリッジ61の概略構成は、前記実施形態に係るインクカートリッジ1の構成とほぼ同じ構成である。但し、図10に示すように、インクタンク2に替えて、インクタンク62が設けられている点で異なっている。
図10に示すように、インクタンク62は、インクタンク2の構成とほぼ同じ構成である。但し、インクタンク62の上端面2Bには、インク吐出ヘッド5の基板8の各導体21に対向する側面部8Aから左右方向外側に所定距離、例えば、距離約100μm離間した位置に、断面略直角三角形状の支持リブ63が、この側面部8Aに対して略平行に立設されている。支持リブ63の上端面2Bからの高さは、基板8の厚さとほぼ等しい寸法に形成されている。
支持リブ63の基板8の側面部8Aに対向する側面は、インクタンク62の上端面2Bに対して垂直な面を形成している。支持リブ63の各導体21に対向する側面は、上端面2Bに対して右斜め下方向に傾斜する傾斜面63A、つまり、各導体21から各電極パッド12側の斜め上方向へ傾斜する傾斜面63Aを形成している。
次に、このように構成されたインクカートリッジ61の製造方法を図10に基づいて説明する。図10に示すように、インク吐出ヘッド5のインクタンク62の上端面2Bへの取り付けは、インク吐出ヘッド5を、インク供給口6の前後方向における両端部がインクタンク62の上方に突出する上端面2Bに形成された各スリット2Cの上側にそれぞれ重なるように載置して位置決めする。
そして、基板8の側面部8Aと支持リブ63との間と、基板8の残り3辺の側面部の上端面2Bに当接する下端部に沿って全周に渡って光硬化型の接着剤7を塗布する。その後、接着剤7に紫外線を照射して硬化させ、インク吐出ヘッド5を上端面2B上に固定する。尚、接着剤7は、基板8の上端面よりも下側の各側面部に塗布される。これにより、接着剤7が電極パッド12に付着して導通不良が発生することを防止できる。
続いて、電気配線基板3の開口部18をインク吐出ヘッド5に嵌め込み、各導体21を支持リブ63の傾斜面63Aに押し付けて、ベース材15と各導体21を各電極パッド12側へ折り曲げた状態で、各導体21が各電極パッド12に対向するように位置決めして、ベース材15を上端面2Bに接着固定する。また、電気配線基板3をインクタンク62の前面と右面にそれぞれ位置決めして、ベース材15をインクタンク62の前面、右面に接着固定する。これにより、インクタンク62の上端面2Bから電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面までの高さは、上端面2Bからインク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面までの高さと略同一高さとなる。
ここで、インクタンク62は、液体供給部の一例として機能する。また、支持リブ63は、支持部の一例として機能する。
[第3実施形態]
(B)次に、他の第2実施形態に係るインクカートリッジ71について図11及び図12に基づいて説明する。
他の第2実施形態に係るインクカートリッジ71の概略構成は、前記実施形態に係るインクカートリッジ1の構成とほぼ同じ構成である。但し、図11及び図12に示すように、インクタンク2に替えて、液体供給部の一例として機能するインクタンク72が設けられている点で異なっている。
図11及び図12に示すように、インクタンク72は、インクタンク2の構成とほぼ同じ構成である。但し、インクタンク72の上端面2Bには、インク吐出ヘッド5が載置される各スリット2Cを含む領域73が、上端面2Bよりも少し上側へ、例えば、約50μm〜100μm上側へ突出して、平面視矩形状の段差部75が形成されている。
従って、インクカートリッジ71では、前記実施形態に係るインクカートリッジ1と同様に、インク吐出ヘッド5を段差部75の上端面75Aに接着固定すると共に、インクタンク72の上端面2Bに電気配線基板3を接着固定する。これにより、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面は、電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面よりも所定高さ上側へ、例えば、高さ約50μm〜100μm上側へ突出する。
そして、前記実施形態に係るインクカートリッジ1と同様に、各電極パッド12と各導体21とをハンダ22によって電気的に接続する。続いて、インク吐出ヘッド5のノズル層41の各電極パッド12側の左右両側縁部と、電気配線基板3の開口部18の各電極パッド12に対向する両側縁部との間に、加熱硬化型エポキシ樹脂を塗布し、加熱硬化させて被覆部材23を形成する。従って、被覆部材23は、インク吐出ヘッド5のノズル層41と、電気配線基板3の各導体21との間を被覆する。
加熱硬化型エポキシ樹脂の塗布量は、各導体21と各電極パッド12を電気的に接続する各ハンダ22を覆うと共に、被覆部材23の上端面が、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面から電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面側へ向かって、斜め下方向に傾斜する必要かつ十分な量だけ適宜塗布する。これにより、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面から電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面まで左右方向に段差が形成されず、滑らかな斜め下方向に傾斜する傾斜面が形成される。
従って、他の第2実施形態に係るインクカートリッジ71では、前記実施形態に係るインクカートリッジ1と同様の効果を奏することができる。具体的には、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面をワイパー52によって、電気配線基板3側へクリーニングした際には、ノズル層41から電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面へワイパー52がスムーズに移動する。
これにより、インク吐出ヘッド5のノズル層41の上端面と電気配線基板3のカバーフィルム17の上端面との間の段差を無くすことができ、ノズル層41の上端面に付着しているインク等の残留物を拭き取るワイパー52の使用寿命を飛躍的に延ばすことができる。また、複数の電極パッド12、複数の導体21及びハンダ22を被覆部材23で覆うことができ、ワイパー52によって拭き取られるインク等による隣接する電極パッド12間及び隣接する導体21間の短絡を確実に防止することができる。
1、61、71 インクカートリッジ
2、62、72 インクタンク
2B、75A 上端面
3 電気配線基板
5 インク吐出ヘッド
8 基板(ウエハー)
11 ノズル
12 電極パッド
13 保護層
21 導体
22 ハンダ(クリームハンダ)
23 被覆部材
41 ノズル層
63 支持リブ

Claims (7)

  1. エネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子によって発生したエネルギーにより液体を吐出するノズルが形成されたノズル層と、前記複数のエネルギー発生素子に電気エネルギーを供給する複数の電極端子と、を有する記録素子基板と、
    前記複数の電極端子のそれぞれに対応して電気的に接続される複数の導体を有する電気配線基板と、
    前記記録素子基板と前記電気配線基板とが液体供給側端面に固着される液体供給部と、
    を備え、
    前記複数の電極端子と前記複数の導体とは、隣接して配置され、
    前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と前記電気配線基板の表面とが略同一高さとなるように設けられ、
    前記複数の電極端子の液体吐出方向に対して垂直方向における側面部と前記複数の導体とが導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続されることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記電気配線基板は、前記複数の電極端子及び前記複数の導体を被覆する被覆部材を有し、
    前記被覆部材は、前記複数の導体と前記ノズル層との間に、前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と略同一の高さの表面が形成されることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記複数の電極端子は、前記記録素子基板の端に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記複数の電極端子の液体吐出方向側を覆う保護層を備えたことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記液体供給部は、前記液体供給側端面から突出して前記複数の導体を前記複数の電極端子側へ折り曲げた状態で支持する支持部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. エネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子によって発生したエネルギーにより液体を吐出するノズルが形成されたノズル層と、前記複数のエネルギー発生素子に電気エネルギーを供給する複数の電極端子と、を有する記録素子基板を形成する記録素子基板形成工程と、
    前記複数の電極端子のそれぞれに対応して電気的に接続される複数の導体を有する電気配線基板を、前駆複数の導体が前記複数の電極端子に隣接するように配置する電気配線基板配置工程と、
    前記複数の電極端子の液体吐出方向に対して垂直方向における側面部と前記複数の導体とを導電性を有する導電性接続部材によって電気的に接続する接続工程と、
    前記複数の導体と前記ノズル層との間に、前記ノズル層の液体吐出方向側の表面と略同一の高さの表面を形成するように前記複数の電極端子及び前記複数の導体を被覆する被覆部材を塗布する塗布工程と、
    を備えることを特徴とする液体吐出装置の製造方法。
  7. 前記記録素子基板形成工程は、
    ウエハー上に前記複数のエネルギー発生素子と前記ノズル層とを有する前記記録素子基板を複数個隣接して一括形成する一括形成工程と、
    前記複数の電極端子を隣接する前記記録素子基板間に跨がるように形成する電極端子形成工程と、
    前記複数の電極端子の液体吐出方向側を覆う保護層を形成する保護層形成工程と、
    前記複数の電極端子をダイシングして隣接する前記記録素子基板を分離するダイシング工程と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021045868A (ja) * 2019-09-18 2021-03-25 キヤノン株式会社 液体吐出用ヘッドとその製造方法、並びに液体吐出装置

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