JP6205196B2 - 電磁クラッチ装置及びアクチュエータ装置 - Google Patents
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Description
上記課題を解決する電磁クラッチ装置は、軸方向移動可能に駆動部材に支持されて該駆動部材と一体に回転するアーマチャと、相対回転可能に前記アーマチャと同軸に並置されて出力部材と一体に回転するローターと、通電により生ずる電磁吸引力に基づき前記アーマチャと前記ローターとを圧接させてトルク伝達可能に連結することが可能な電磁石と、を備えるとともに、前記アーマチャの外周部には、前記アーマチャの振動により生ずる音を前記アーマチャ以外の部材に対して非接触な状態で減衰可能な軟質材料からなる消音部材が設けられており、前記消音部材は、軟質材料のみからなり、前記アーマチャを前記軸方向に挟み込むフランジ部を有する。
上記課題を解決する電磁クラッチ装置は、前記消音部材は、環形状を有して前記アーマチャ自身の外周部に対して固定されていることが好ましい。
上記構成によれば、アーマチャが振動することにより生ずる音を当該アーマチャの全周に亘って効果的に減衰することができる。
上記構成によれば、その大きく振動する外周部に設けられた消音部材が、アーマチャ以外の部材(例えば、シール部材やハウジング等)に干渉することを回避することができる。
上記構成によれば、その静粛性を向上させることができる。
図1に示すように、車両に設けられた開閉体としてのスライドドア1は、車両前後方向に移動することにより車両のボディ側面に設けられた開口部(図示略)を開閉できるように構成されている。具体的には、このスライドドア1は、車両前方側(同図中、左側)に移動することにより、ボディの開口部を閉塞する閉状態となり、車両後方側(同図中、右側)に移動することにより、その開口部を介して乗降可能な開状態になる。そして、スライドドア1には、当該スライドドア1を開閉すべく操作されるハンドル装置3が設けられている。
次に、アクチュエータ装置に設けられた電磁クラッチ装置の構成について説明する。
図2〜図4に示すように、本実施形態のアクチュエータ装置11は、上記減速機構22を収容するハウジング30を備えている。本実施形態では、このハウジング30は、第1ハウジング部材31及び第2ハウジング部材32を組み付けることにより形成されている。そして、減速機構22は、このハウジング30に設けられたギヤ収容部33内に収容されている。
次に、本実施形態の電磁クラッチ装置における静音構造について説明する。
図4、図6及び図7に示すように、本実施形態では、アーマチャ50と当該アーマチャ50を支持するホイールギヤ34との間、詳しくは、その円板状をなすホイールギヤ本体34aとの間には、付勢部材としてウェーブワッシャ61が介在されている。具体的には、このウェーブワッシャ61は、その周方向に沿って交互に波状の凹凸が形成された周知の構成を有しており、その環形状の内側に上記出力軸40が挿通される状態でアーマチャ50とホイールギヤ34との間に介在されている。そして、アーマチャ50は、このウェーブワッシャ61の弾性力に基づき軸方向に付勢されることにより、そのローター51との対向面50sがローター51側の対向面51sに当接する状態で保持されるようになっている。
本実施形態では、上記電磁クラッチ装置60もまた、制御装置21によって、その作動が制御されている。例えば、スライドドア1が手動で開閉される場合には、その電磁コイル55に対する通電が停止される。そして、これにより電磁クラッチ装置60が開放状態となり、アクチュエータ装置11のトルク伝達経路が遮断されることによって、手動操作時においても、その円滑なスライドドア1の動作が確保されるようになっている。
(1)即ち、例えば、アーマチャ50とローター51との間のスティックスリップ現象により生ずる異音等、アーマチャ50から発せられる音は、当該アーマチャ50の振動に起因するものである。従って、上記のようにアーマチャ50に軟質材料からなる消音部材62を設けることにより、そのアーマチャ50の振動により生ずる音を減衰することができる。特に、アーマチャ50は、その外周部50aが最も大きく振動する。従って、この外周部50aに消音部材62を設けることで、より顕著な効果を得ることができる。その結果、より優れた静音性を実現することができる。
・上記実施形態では、消音部材62を構成する軟質材料として、アーマチャ50の素材よりも軟質であること、及び弾性変形可能であることとし、これに該当するものとしてゴムや軟質プラスチックを例示した。しかし、これに限らず、アーマチャ50の振動により生ずる音を当該アーマチャ50以外の部材に対して非接触な状態で減衰可能であれば、例えば、スポンジ等を用いてもよい。
・上記実施形態では、アクチュエータ装置11に設けられた電磁クラッチ装置60に具体化したが、これ以外の用途に用いられる電磁クラッチ装置に適用してもよい。
(イ)前記アーマチャは、前記外周部における軸方向一方側にテーパ面を有すること、を特徴とする電磁クラッチ装置。これにより、プレス加工を用いて容易に薄肉部を形成することが可能になる。
Claims (6)
- 軸方向移動可能に駆動部材に支持されて該駆動部材と一体に回転するアーマチャと、
相対回転可能に前記アーマチャと同軸に並置されて出力部材と一体に回転するローターと、
通電により生ずる電磁吸引力に基づき前記アーマチャと前記ローターとを圧接させてトルク伝達可能に連結することが可能な電磁石と、を備えるとともに、
前記アーマチャの外周部に、前記アーマチャの振動により生ずる音を前記アーマチャ以外の部材に対して非接触な状態で減衰可能な軟質材料からなる消音部材を備え、
前記消音部材は、軟質材料のみからなり、前記アーマチャ自身の外周部に対して固定されている
電磁クラッチ装置。 - 軸方向移動可能に駆動部材に支持されて該駆動部材と一体に回転するアーマチャと、
相対回転可能に前記アーマチャと同軸に並置されて出力部材と一体に回転するローターと、
通電により生ずる電磁吸引力に基づき前記アーマチャと前記ローターとを圧接させてトルク伝達可能に連結することが可能な電磁石と、を備えるとともに、
前記アーマチャの外周部には、前記アーマチャの振動により生ずる音を前記アーマチャ以外の部材に対して非接触な状態で減衰可能な軟質材料からなる消音部材が設けられており、
前記消音部材は、軟質材料のみからなり、前記アーマチャを前記軸方向に挟み込むフランジ部を有する電磁クラッチ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の電磁クラッチ装置において、
前記消音部材は、環形状を有して前記アーマチャ自身の外周部に対して固定されていること、
を特徴とする電磁クラッチ装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電磁クラッチ装置において、
前記外周部には、軸方向厚みの薄い薄肉部が形成されること、
を特徴とする電磁クラッチ装置。 - 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の電磁クラッチ装置において、
前記駆動部材と前記アーマチャとの間には、前記消音部材の径方向内側の位置において前記アーマチャを軸方向に付勢して前記ローターに当接させる付勢部材が介在されること、を特徴とする電磁クラッチ装置。 - 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の電磁クラッチ装置を備えたアクチュエータ装置。
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