JP6204545B1 - 歯科診療椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】患者の体重や体格差に応じて柔軟にフィットするバックレストを備えた歯科診療椅子を提供することを課題とする。【解決手段】歯科診療椅子DCは、基台となるベース部1と、このベース部1に支持され患者Mを所定の診療体位に保持するバックレスト2と、を有している。バックレスト2は、ベース部1から立設され、患者Mの背骨部分を支持する背板支柱21と、この背板支柱21から左右方向に延出する背板翼部22と、を備えている。背板翼部22は、左右方向において、背板支柱21から遠い方が前方へ向かうように湾曲して形成された湾曲部22cを有している。湾曲部22cは、患者Mの背中部分を支持した状態で、患者Mの体形に応じて前後方向に撓む可撓性を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、歯科診療椅子に関する。
従来、着座する患者の体形に合わせて背もたれを適用させたものとしては、特許文献1に記載された椅子における背凭れ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の歯科診療椅子(椅子における背凭れ装置)は、メイン背凭れの両側に前方斜め方向に折曲され患者の両腕を包み込む翼片を一体的に形成することで、患者の背中が湾曲している場合でも、安定状態で施術することができるようにしている。
特許第4170829号公報(請求項3、段落[0010]、[0034]、図1、図3、図6、図8及び図10)
しかし、特許文献1に記載の歯科診療椅子の背凭れは、メイン背凭れの両側に、前方斜め方向に折曲された翼片を一体的に形成しているので、折曲形成した翼片の折曲角度が常に一定な角度になっている。このため、患者の体形が中位の者には適合するものの、患者の体形が大きい者や、体形が小さい者には、背凭れが適合せず、フィットしないという問題点があった。
そこで、本発明は、患者の体重や体格差に応じて柔軟にフィットするバックレストを備えた歯科診療椅子を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る歯科診療椅子は、基台となるベース部と、このベース部に支持され患者を所定の診療体位に保持するバックレストと、を有する歯科診療椅子であって、前記バックレストは、前記ベース部から立設され、前記患者の背骨部分を支持する背板支柱と、この背板支柱から左右方向に延出する背板翼部と、を備え、前記背板翼部は、この背板翼部の中央部に上下方向に延設されて前記背板支柱に固定される固定板部と、この固定板部の左右端部から左右方向に延出された翼部と、前記患者の肩の部分に重なる箇所を切り欠いて形成して、前記患者の肩の部分が当たらないように略矩形形状をなす前記背板翼部の上部左右の隅に形成された切欠部と、前記切欠部の前記背板支柱側の部位に形成されて着座した前記患者の肩甲骨の部分が重なって支持される肩甲骨支持部と、左右方向において前記背板支柱から遠い方が前方へ向かうように湾曲して形成された湾曲部と、を樹脂で一体成型してなることを特徴とする。
かかる構成によれば、歯科診療椅子のバックレストの中央部は、ベース部から立設された背板支柱によって好適な剛性を確保することができる。これにより、バックレストは、背骨部分をしっかりとサポートすることで、身体の芯を安定して保持することができる。
また、バックレストの左右両側は、背板支柱から左右方向に延出する背板翼部を配設している。その背板翼部は、湾曲部を備えたことで、背中全体を広範囲にサポートすることができる。
また、かかる構成によれば、背板翼部は、背板支柱に固定された固定板部と、固定板部から延出された翼部と、を一体成型して形成されていることで、翼部に荷重が負荷されると、固定板部の左右端部を中心として前後方向に弾性変形する。このため、背板翼部は、患者が歯科診療椅子に着座してバックレストに寄りかかった場合、患者の背中全体を広範囲に亘って弾性的にサポートすることができる。
また、かかる構成によれば、背板翼部は、上部左右の隅を切り欠いて上部左右の幅を縮小していることで、医師が患者に接近して口腔内を治療することができるため、歯科診療し易くなる。
また、前記背板翼部は、外縁に湾曲状に窪んで形成された外縁部を有することが好ましい。
かかる構成によれば、背板翼部は、湾曲状に窪んで形成された外縁部を備えたことで、患者の肩の部分aを逃がして、肩甲骨支持部で肩甲骨の部分を安定して支持することができる。
また、前記固定板部は、下端から上端に亘って徐々に幅広になるように形成されると共に、前記固定板部の左右上端部から左右下端部に亘って稜線が折曲形成され、前記背板翼部は、上辺の長さが下辺の長さよりも短く形成されて、撓む際に、前記稜線を起点として撓み変形することが好ましい。
かかる構成によれば、背板翼部において、患者がバックレストに寄りかかった際に、患者の背中に押圧されて、固定板部の左右両端の稜線を中心として前後方向に弾性変形して、患者に密着するように形成されている。
また、前記翼部は、前記固定板部に対して前方向に18度から28度の角度に折り曲げて形成されて、前記湾曲部は、前記患者の背中部分を支持した状態で、前記患者の体形に応じて前後方向に撓む可撓性を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、翼部は、固定板部に対して前方向に18度から28度の角度に折り曲げて形成されてことで、平面視して、左右の両端部が、固定板部の後端から前方向に折曲形成されている。このため、湾曲部は、患者の体形に応じて前後方向に撓む。
また、前記バックレストは、前記背板支柱及び前記背板翼部からなる背板部と、この背板部を覆うように配設されたクッション部と、を有し、前記クッション部は、前記患者の腰の部分を支持するランバーサポートを有し、前記ランバーサポートは、前記クッション部の厚みを厚くした隆起部によって形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、ランバーサポートは、寝かせた姿勢の患者においても、背中にフィットしてバックレストと背中の間にできる隙間をなくして全面で支持しているので、腰への負担を軽減する。
また、前記湾曲部は、前記患者の肩の部分を支持する上部よりも腰の部分を支持する下部の方が湾曲の深さが大きいことが好ましい。
かかる構成によれば、ランバーサポートの湾曲部は、人間工学に基づいて、深さが浅い肩と、深さが深い腰の部分と、をそれぞれ適切にサポートすると共に、患者の体格差に対しても、柔軟に対応することができる。
本発明は、患者の体重や体格差に応じて柔軟にフィットするバックレストを備えた歯科診療椅子を提供することができる。
本発明の実施形態に係る歯科診療椅子を示す斜視図である。 歯科診療椅子のバックレスト及びヘッドレストの駆動部を示す背面図である。 歯科診療椅子のバックレスト及びヘッドレストの側面図である。 歯科診療椅子のバックレスト及びヘッドレストの平面図である。 図2のA−A断面図である。 バックレストの背板翼部を前側から視た状態を示す斜視図である。 バックレストの背板翼部を後側から視た状態を示す斜視図である。 バックレストの背板翼部を示す平面図である。 バックレストの正面図である。 (a)は図9のB−B断面図、(b)は図9のC−C断面図、(c)はバックレストの平面図である。 背板部を取り外したバックレストを示す図であり、(a)図9のD−D断面図、(b)は図9のE−E断面図、(c)は図9のF−F断面図、(d)は側面図である。
以下、図1〜図11を参照して、本発明の実施形態に係る歯科診療椅子を説明する。
なお、本実施形態では、図1に示す歯科診療椅子DCにおいて、座部11側を前方向、背板支柱21側を後方向として説明する。また、各部品においても同様とする。
≪歯科診療椅子≫
図1に示す歯科診療椅子DCは、歯科の治療時に使用される医療用椅子である。歯科診療椅子DCは、基台となるベース部1と、ベース部1に支持されたバックレスト2と、バックレスト2に支持されたヘッドレスト3と、バックレスト2及びヘッドレスト3を昇降自在に支持する昇降ブレーキ機構BMと、を有している。
≪ベース部≫
ベース部1は、例えば、患者M(図2参照)が着座する座部11である。ベース部1(座部11)は、台座10上に支持されている。
≪バックレスト≫
バックレスト2は、座部11に着座した患者Mの背部を支えて、患者Mを所定の診療体位に保持するための背凭れである(図2参照)。バックレスト2は、背板支柱21及び背板翼部22から成る背板部23と、背板部23を覆うように配設されたクッション部24と、クッション部24を覆う表皮25と、表皮25の外周縁部を適宜な間隔で固定するカッター針26と、背板支柱21に設けられた前記昇降ブレーキ機構BMと、を備えている。
<背板支柱>
背板支柱21は、バックレスト2を背面側から支持すると共に、座部11に着座した患者Mの背骨部分を背面側に支持する支柱部材である。背板支柱21は、ベース部1に傾倒可能に立設されている。このため、バックレスト2は、背板支柱21によって、ベース部1に対して適宜な角度に傾倒可能に配置されている。背板支柱21は、背板翼部22の中央部に上下方向に延設されたバックレスト取付板211と、バックレスト取付板211からベース部1に亘って設けられた支柱本体212と、バックレスト取付板211を覆う外ケース213と、を有している。バックレスト2は、背面視して略矩形の厚板状に形成されている。
図2に示すように、バックレスト取付板211は、昇降ブレーキ機構BMの各部材が設置される金属製板部材である。バックレスト取付板211は、背面視して上下方向に長い矩形に形成され、平面視してコ字状(略U字状)に折曲形成されている。バックレスト取付板211は、背板翼部22の中央部上端から中央部下端に亘って配置されている。
図1に示すように、支柱本体212は、バックレスト取付板211とベース部1とを連結する柱状の金属製の連結部材である。
外ケース213は、バックレスト取付板211に設置された昇降ブレーキ機構BMを覆うカバーである。外ケース213は、バックレスト取付板211とで昇降ブレーキ機構BMを収容するケース半体を構成している。
<背板翼部>
図2に示すように、背板翼部22は、背面視してバックレスト2と同じ「略矩形形状」に形成されて、バックレスト2よりも小さく形成された板状の骨格部材である。図6及び図7に示すように、背板翼部22は、この背板翼部22の中央部に上下方向に延設されて背板支柱21に固定される固定板部22aと、この固定板部22aの左右端部から左右方向に延出されて翼形状に形成された翼部22bと、を一体成型して形成されている。背板翼部22は、上下方向に長い矩形の固定板部22aと、固定板部22aから左右方向に延出した翼部22bと、平面視して略円弧状に形成された湾曲部22cと、上部左右の隅に形成された肩甲骨支持部22dと、雌ねじ部22eと、ガス抜き孔22fと、枠部22gと、稜線22hと、切欠部22iと、外縁部22jと、を有している。
ここで、「略矩形形状」とは、全体の外形形状が略正方形、長方形、台形からなり、左右方向に延びる上辺及び下辺と、上下方向に延びる左辺及び右辺と、を有し、上部左右の隅に切欠部22iが配設された形状をいう。
具体的には、図6に示すように、上辺は、患者Mの肩の部分Ma(図2参照)の高さに位置し、下辺は、腰の部分Mcの高さに位置する。左辺及び右辺は、患者Mの体側に位置するように形成されている。
なお、背板翼部22には、切欠部22iが配設されているため、上辺の長さL25は、下辺の長さL22よりも短く形成されている。
図5に示すように、背板翼部22の前側には、クッション部24が一体成型されている。背板翼部22は、ポリプロピレン等の樹脂によって形成されて前後方向に弾性変形する弾性を有している。この背板翼部22は、バックレスト2において、クッション部24を支持する芯材の役目を果す。なお、背板翼部22とクッション部24とは、一体成型でなくてもよく、接着剤または両面テープで背板翼部22とクッション部24とを固定してもよい。
図6に示すように、背板翼部22の上下方向の長さL21は、例えば、一例を挙げると、430mmである。背板翼部22の左右方向の長さL22は、例えば、620mmである。
固定板部22aは、背面視して矩形のバックレスト取付板211が重ねられてボルト締結される固定個所である(図2参照)。固定板部22aは、平面視して左右方向に沿って平行に形成されている。図6に示すように、固定板部22aは、例えば、固定板部22aの上端部の左右方向の幅L23が140〜150mmで、固定板部25aの下端部の左右方向の幅L24が110〜120mmで、下端から上端に亘って徐々に幅広になるように形成されている。図6及び図7に示すように、矩形の固定板部22aの上部に左右二箇所と、中央部の中央寄りの左右二箇所には、例えば、ボルト(図示省略)に螺合するウェルディングナット等をインサート成型して形成された雌ねじ部22eが配置されている。
図7に示すように、翼部22bは、上部が固定板部22aの中央部から左右方向に長さL25突出し、下部が固定板部22aの中央部から左右方向に長さL26(例えば、310mm)突出して、上側よりも下側の左右方向に幅が広くなっている。図8に示すように、翼部22bは、平面視して、左右の両端部が、固定板部22aの後端から長さL27(例えば96mm)前方向になるように、固定板部22aに対して、角度θ1(例えば、8〜30度、好ましくは18〜28度、さらに好ましくは20.4度)折曲形成されている。左右の翼部22bには、上下方向の中央部及び下端部に、ガス抜き孔22fが形成されている。
湾曲部22cは、平面視して中央部が窪んで、左右両端部が前方向に膨出した状態に略円弧状に形成された部位である。つまり、湾曲部22cは、患者Mの体のカーブに沿うように曲がって形成されている。湾曲部22cは、左右方向において背板支柱21から遠い方が前方へ向かうように湾曲して形成されている。湾曲部22cは、患者Mの背中部分を支持した状態で、患者Mの体形に応じて前後方向(矢印a,b方向)に撓む可撓性を有している(図2参照)。図2に示すように、湾曲部22cは、患者Mの肩の部分Maを支持する上部よりも腰の部分Mcを支持する下部の方が湾曲の深さ(図8のL28(例えば、80mm))が大きい形成されている。
ここで、「前後方向に撓む可撓性」とは、前後方向に曲げ変形することが可能な弾性を有していることをいう。左右の湾曲部22cは、背板翼部22において、患者Mがバックレスト2に寄りかかった際に、患者Mの背中に押圧されて、固定板部22aの左右両端の稜線22hを中心として前後方向に弾性変形して、患者Mに密着するように形成されている。
図2に示すように、肩甲骨支持部22dは、着座した患者Mの肩甲骨の部分Mbが重なって支持される部位である。肩甲骨支持部22dは、患者Mの肩の部分Maを逃がすために、背板翼部22の上部左右の隅部をえぐるように外縁部22jが湾曲状に切り欠いて形成されている。肩甲骨支持部22dは、背板翼部22の上部左右の隅部を切り欠いた切欠部22iの背板支柱21寄りの部位(固定板部22a寄りの部位)に形成されている。図7に示すように、肩甲骨支持部22dは、下方に向かうに連れて背板翼部22の幅L25(バックレスト2の上端部の幅)が幅L26(バックレスト2の中央部の幅)に広がるように内側方向に凹んで湾曲するように形成されている。
図6、図7及び図9に示すように、切欠部22iは、背板翼部22において、患者Mの肩の部分Maに重なる箇所を切り欠いて、肩の部分Maが当たらないようにした部位である(図2参照)。外縁部22jは、切欠部22iによって肩甲骨支持部22dの外縁に配設される。外縁部22jは、患者Mの肩の部分Maの周りを囲むように緩やかな曲線状をなしている。
このため、背板翼部22は、切欠部22iと外縁部22jとを備えたことで、患者Mの肩の部分Maを逃がして、肩甲骨支持部22d肩甲骨の部分Mbを安定して支持することができる。また、背板翼部22は、切欠部22iを配設したことで、歯科診療中に医師が切欠部22iの位置から患者Mに近づくことができるので、診療をし易くしている(図2参照)。
雌ねじ部22eは、バックレスト取付板211を固定するボルト(図示省略)が螺合するものであればよく、その形状、種類等は特に限定されない。
ガス抜き孔22fの形状、大きさ及び配置位置は、適宜変更してもよい。
枠部22gは、背板部23の外周部を縁取って囲む部位である。枠部22gは、背板翼部22の外周縁部に、厚さを厚くして枠状(細い帯状)に一体成型されている。
稜線22hは、固定板部22aの左右上端部から左右下端部に亘って折曲形成された部位である。稜線22hは、背板翼部22が撓む際に、撓み変形の起点となる部位である。
図5に示すように、背板部23は、背板翼部22の背面略全体を覆うように被着された薄板状のカバー部材である。背板部23は、例えば、面ファスナー等によって背板翼部22に固定されている。
図10(a)、(b)に示すように、クッション部24は、芯材である背板翼部22の上に敷設するように設けられたクッション層を形成する弾性体である。クッション部24は、発泡ウレタン等の柔軟な樹脂によって形成されている。クッション部24には、患者Mの腰の部分Mcを支持するランバーサポート24aと、ランバーサポート24aの厚みt3を厚くした隆起部24bと、が形成されている。クッション部24は、平面視して円弧状に反った状態に曲がって形成されている。図9に示すように、クッション部24の外周部の形状は、正面視して、前記した背板翼部22を少し大きくした形状に形成されている。
クッション部24の上部(背板翼部22の湾曲部22cがある部位)は、横断面視すると、図10(a)に示すように、背板部23がある左右の部位の厚さt1が、例えば、26mmで、中央部の厚さt2が25mmで、クッション部24全体の厚さが略均一な厚さに形成されている。このクッション部24の上部の前面は、平面視して円弧状に窪んだ状態に形成されている。
クッション部24の中央部から下寄りの部位は、横断面視すると、図10(b)に示すように、左右端部の厚さt1が、例えば、26mmで、中央部の厚さt3が53mmで、前側に膨らんだ隆起部24bから成るランバーサポート24aが形成されている。このクッション部24の中央部から下寄りの部位は、平面視して、緩やかに円弧状に窪んだ状態に形成されている。
図10(c)に示すように、クッション部24の下端部は、平面視すると、左右端部から後端面までの厚さt4が、例えば、125mmで、最も厚く形成されている。
このように、クッション部24は、縦断面視して、下端部寄りの位置の厚さ厚く形成されて、患者Mの腰の部分Mc(図2参照)に当接するように形成されている。
図11(a)に示すように、クッション部24の左右方向の中央部は、縦断面視すると、上端部の厚さt5が、例えば、25mmで、下端部の厚さt6が80mmとなっている。クッション部24の左右方向の中央部は、上端部から上下方向中央部に亘って略同じ厚さに形成されて、上下方向中央部から下端部に亘って徐々に厚くなるように隆起部24bが形成されている。
図11(b)に示すように、クッション部24において、固定板部22aの左右外側部位の位置では、縦断面視すると、上端部の厚さt7が、例えば、31mmで、下端部の厚さt8が74mmとなっている。クッション部24において、固定板部22aの左右外側部位は、図11(a)に示すクッション部24の左右方向の中央部と比較して、上端部が厚く、下端部が薄く形成されている。クッション部24において、固定板部22aの左右外側部位も、上下方向中央部から下端部に亘って徐々に厚くなる隆起部24bが形成されている。
図11(c)に示すように、クッション部24において、湾曲部22cが形成されている部位は、縦断面視すると、上端部の厚さt9が、例えば、27mmで、下端部の厚さt10が42mmとなっている。クッション部24において、湾曲部22cが形成されている部位は、図11(a)、(b)に示すクッション部24の左右方向の中央部寄りの部位と比較して、下端部が薄く形成されて、隆起部24bの厚さが薄くなっている。
図11(d)に示すように、クッション部24の左右両端部は、側面視すると、クッション部24の厚さが均一になっている。
表皮25は、クッション部24の表面を覆う樹脂製または革製のカバー部材である。表皮25は、例えば、ビニールレザーといわれる塩化ビニールから成る。表皮25は、外周部をカッター針26で留めることで、クッション部24を覆った状態に保持されている。
カッター針26は、金属等によって形成されている。
≪ヘッドレスト≫
図2に示すように、ヘッドレスト3は、座部11(図1参照)に着座した患者Mの頭部を支えて保持するために部位である。ヘッドレスト3は、バックレスト2の上部に昇降及び傾倒可能に設けられている。
≪昇降ブレーキ機構≫
図2に示すように、昇降ブレーキ機構BMは、バックレスト2を適宜な高さに調整して保持するバックレストブレーキ機構4と、ヘッドレスト3を適宜な高さに調整して保持するヘッドレストブレーキ機構5と、から構成されている。昇降ブレーキ機構BMは、バックレスト取付板211の背面に取り付けられている。
バックレストブレーキ機構4は、付勢手段47によって常に上方向に付勢されているバックレスト2を2本のガイドシャフト41,42で支え、1本のガイドシャフト41を一方向ブレーキ装置40で保持することで、バックレスト2の落下を防止する装置である。
ヘッドレストブレーキ機構5は、ヘッドレスト3を2本のガイドシャフト51,52で支え、1本のガイドシャフト51を一方向ブレーキ装置50で保持することで、ヘッドレスト3の落下を防止する装置である。
<作用>
次に、図1〜図11を参照しながら本実施形態に係る歯科診療椅子DCの作用を説明する。
患者Mは、歯科診療を受ける場合、図2に示すように、歯科診療椅子DCに着座して、バックレスト2を適宜な角度に傾倒させた状態で診療を受ける。
この場合、歯科診療椅子DCのバックレスト2の中央部は、ベース部1から立設された背板支柱21によって好適な剛性を確保することができる。これにより、歯科診療椅子DCは、患者Mの背骨の部分を背板支柱21に固定した固定板部22a(図5参照)によってしっかりとサポートすることで、身体の芯を安定して保持することができる。
図5に示すように、バックレスト2の左右両側は、背板支柱21に固定された固定板部22aと、固定板部22aの左右端部から左右方向に延出された翼部22bと、を一体成型して成る背板翼部22が配設されていることで、患者Mの背中全体を広範囲に亘って弾性的にサポートすることができる。芯材である背板翼部22の湾曲部22cは、弾性変形する可撓性を備えていることで、患者Mがバックレスト2に寄りかかると、バックレスト2の左右両側に体重がかかり、患者M(図2参照)の体形に応じて、稜線22hよりも外側が前後方向(矢印a,b方向)に撓む。
これにより、バックレスト2は、患者M(図2参照)の体重や体格差に応じて柔軟にフィットする。例えば、小柄な患者Mの場合には、体重(荷重)が小さいので、小さな撓みでサポートする。一方、大柄な患者Mの場合には、体重(荷重)が大きいので、大きく撓んでしっかりとサポートすることができる。このため、歯科診療椅子DCは、全て体形の患者Mに対してバックレスト2にフィットするので、バックレスト2のフィット感を向上させて、快適に歯科診療を受診できるようにすることが可能である。
図2に示すように、背板翼部22は、患者Mの肩の部分Mbを支持する部分をえぐるように切り欠いて肩の部分Mbを逃がして、肩甲骨の部分Mb及び上腕部を支持する肩甲骨支持部22dを備え、クッション部24の外周部が外縁部22jに沿って形成されている。このため、バックレスト2は、クッション部24の後側にある肩甲骨支持部22dによって、不安定な肩ではなくて、しっかりしている患者Mの肩甲骨の部分Mbを支持することで、患者を安定した状態に支えることができる。その背板翼部22は、上部左右の幅L25(図7参照)を縮小することで、クッション部24の上部左右の幅L11を小さく形成されている。
また、背板翼部22は、医師が、座部11(図1参照)の下に膝を入れて患者Mに頭部に十分接近させ、肘を体に当接させて腕を安定させた姿勢の状態で、口腔内を治療することを可能にするので、歯科診療を行い易い体勢にすることができる。
また、クッション部24は、患者Mの腰の部分Mcを支持するランバーサポート24a及び隆起部24bを有している。このため、バックレスト2は、寝かせた姿勢の患者Mにおいても、クッション部24が圧縮して弾性変形するので、バックレスト2と患者Mの背中との間にできる隙間をなくし、前面が当接して全面で支持するため、腰への負担を軽減させることができる。
ランバーサポート24aの湾曲部は、人間工学に基づいて、深さが浅い肩の部分Maと、深さが深い腰の部分Mcとをそれぞれ適切にサポートすると共に、患者Mの体格差に対しても柔軟に対応することができる。また、バックレスト2及びヘッドレスト3は、昇降ブレーキ機構BMを操作することで、患者Mの座高や頭部の高さに合わせて、バックレスト2及びヘッドレスト3の高さを調整することができる。
このように、本発明に係る歯科診療椅子DCは、患者Mの体重や、体格差に応じて柔軟にフィットするバックレスト2を備えているので、小さな子供や、比較的体重の軽い女性や、体重の重い大柄な患者Mであっても、快適に歯科治療を受けるようにすることができる。
また、歯科診療椅子DCは、バックレスト2のクッション層を形成するクッション部24と、それを包む表皮25と、芯材である背板翼部22とを独立して構成して組み付けていることで、低反発性や高通気性等を有する多機能クッションに取り換えることも可能である。
また、クッション部24や表皮25や背板部23が汚れたり、破損した場合には、容易に取り外して清掃したり、新品のものに交換したりすることができる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
例えば、実施形態で説明した背板翼部22の各部の寸法は、一例であって適宜変更してもよい。
また、バックレスト2の各部材の材質は、適宜変更しても構わない。例えば、背板翼部22は、弾性変形する部材であればよく、樹脂に限らず、ばね性を有する金属製のものであってもよい。
また、図6及び図7に示す背板翼部22は、その一例として上部の左右に湾曲状に窪んだ外縁部22jを形成した場合を説明したが、患者Mの肩の部分Maを支えず、肩甲骨の部分Mbを支えることが可能な形状であれば、適宜変更してもよい。例えば、外縁部22jは、直線でもよく、また、膨らんだ曲線でもよい。
1 ベース部
2 バックレスト
21 背板支柱
22 背板翼部
22a 固定板部
22b 翼部
22c 湾曲部
22d 肩甲骨支持部
22j 外縁部
23 背板部
24 クッション部
24a ランバーサポート
24b 隆起部
DC 歯科診療椅子
M 患者
Ma 肩の部分
Mb 肩甲骨の部分
Mc 腰の部分

Claims (6)

  1. 基台となるベース部と、このベース部に支持され患者を所定の診療体位に保持するバックレストと、を有する歯科診療椅子であって、
    前記バックレストは、
    前記ベース部から立設され、前記患者の背骨部分を支持する背板支柱と、
    この背板支柱から左右方向に延出する背板翼部と、を備え、
    前記背板翼部は、この背板翼部の中央部に上下方向に延設されて前記背板支柱に固定される固定板部と、
    この固定板部の左右端部から左右方向に延出された翼部と、
    前記患者の肩の部分に重なる箇所を切り欠いて形成して、前記患者の肩の部分が当たらないように略矩形形状をなす前記背板翼部の上部左右の隅に形成された切欠部と、
    前記切欠部の前記背板支柱側の部位に形成されて着座した前記患者の肩甲骨の部分が重なって支持される肩甲骨支持部と、
    左右方向において前記背板支柱から遠い方が前方へ向かうように湾曲して形成された湾曲部と、を樹脂で一体成型してなること、
    を特徴とする歯科診療椅子。
  2. 前記肩甲骨支持部は、外縁に湾曲状に窪んで形成された外縁部を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の歯科診療椅子。
  3. 前記固定板部は、下端から上端に亘って徐々に幅広になるように形成されると共に、前記固定板部の左右上端部から左右下端部に亘って稜線が折曲形成され、
    前記背板翼部は、上辺の長さが下辺の長さよりも短く形成されて、撓む際に、前記稜線を起点として撓み変形すること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯科診療椅子。
  4. 前記翼部は、前記固定板部に対して前方向に18度から28度の角度に折り曲げて形成されて、
    前記湾曲部は、前記患者の背中部分を支持した状態で、前記患者の体形に応じて前後方向に撓む可撓性を備えたこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の歯科診療椅子。
  5. 前記バックレストは、前記背板支柱及び前記背板翼部からなる背板部と、
    この背板部を覆うように配設されたクッション部と、を有し、
    前記クッション部は、前記患者の腰の部分を支持するランバーサポートを有し、
    前記ランバーサポートは、前記クッション部の厚みを厚くした隆起部によって形成されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の歯科診療椅子。
  6. 前記湾曲部は、前記患者の肩の部分を支持する上部よりも腰の部分を支持する下部の方が湾曲の深さが大きいこと、
    を特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の歯科診療椅子。
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