JP6440307B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、背凭れの平面視における湾曲形状を変更可能とした椅子に関する。
上記技術分野に属する椅子として、例えば、特許文献1に開示されるものが公知である。
この椅子は、背凭れシェルの幅方向(左右方向)における中央部に取り付けられる取り付け部と、取り付け部に対し回動可能で背凭れシェルの幅方向における両端部(補助サポート部)を撓ませる可動部とからなる可動ロック機構を備えている。この構成により、背凭れにおける幅方向中央の剛性を維持しながら、背凭れの形状を変えられるという点で優れるが、変形する領域が非常に狭いため、背凭れに対するフィット感には改善の余地が残されていた。
特許第4185992号公報
ところで、上記のような椅子において、着座者の背中を支持する背凭れの背面側に、強度部材としての背凭れ支持部材を配置するとともに、この背凭れ支持部材に対して、背凭れを幅方向両側部と幅方向中央部との相対位置を変更可能に支持することによって、この背凭れ部材に対して背凭れを全面的に大きく変形させることを可能としたものが考えられる。この構成をとることによって、より着座者の身体に対して背凭れをフィットさせることができる。
しかし、背凭れの周長を変えることなく曲率を変えるという構成であると、特に背凭れが弾性を有する張材を有する場合において、背凭れの硬さが局所的に低下していることを着座者の背中に感じさせてしまうことがあり、改善が求められていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、背凭れの平面視における湾曲形状を変更可能とした椅子において、背凭れの曲率が変わることに起因する局所的な硬度の低下を補うことのできる椅子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る椅子は、着座者と接して荷重を受けるとともに、着座者からの荷重を受けてたわみ変形する変形許容部を外枠部で支持する背凭れと、前記背凭れの背後から前記外枠部を支持する背凭れ支持体と、前記背凭れの幅方向における中央部と両端部とを前後に相対移動させて前記背凭れの湾曲形状を変更する湾曲形状変更手段と、前記外枠部とは別に前記背凭れ支持体に支持されて前記変形許容部を背後から支持可能な補助部材と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、背凭れを背後から支持する背凭れ支持体に、背凭れの変形許容部を背後から支持可能な補助部材を支持したので、背凭れの湾曲形状を変更する際に補助部材の存在が影響し難い構成とすることができる。そして、背凭れの湾曲変更により変形許容部に局所的な硬度の低下が発生した場合にも、その背面側で補助的に荷重を支持する補助部材があることにより、着座感を良好に維持することができる。
また、上記椅子において、前記補助部材は、前記背凭れ支持体とは別部材として構成され、前記背凭れの幅方向に広幅をなし、前記背凭れ支持体に対して前記背凭れの高さ方向で位置調整可能に支持される構成でもよい。
この構成によれば、背凭れの幅方向に広幅をなす補助部材を、背凭れの高さ方向で位置調整可能とすることで、補助部材を最小限のサイズとした上で、背凭れの湾曲変更により変形許容部に局所的な硬度の低下が発生した場合にも、背凭れの高さ方向に広い範囲で補助部材を荷重支持部材として機能させることができる。
また、上記椅子において、前記湾曲形状変更手段は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部の各々に支持され、前記補助部材は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部の各々で、前記湾曲形状変更手段とは別部位に支持される構成でもよい。
この構成によれば、湾曲形状変更手段と補助部材とが、背凭れ支持体の幅方向両側部の各々で互いに別部位に支持されることで、補助部材が湾曲形状変更手段の作動及び配置に干渉し難い構成とすることができる。
また、上記椅子において、前記背凭れ支持体は、前記背凭れの幅方向に離間するとともに前記背凭れの高さ方向に延びる一対の杆材を備え、前記一対の杆材は、前記背凭れの高さ方向に交差する断面視で、前記背凭れの幅方向に広幅をなす断面形状を有するとともに、その幅方向の外側領域に前記湾曲形状変更手段が支持され、幅方向の内側領域に前記受面補助部材が支持される構成でもよい。
この構成によれば、背凭れ支持体における背凭れの幅方向に広幅をなす断面形状を有する一対の杆材を備え、これら一対の杆材の幅方向外側領域に湾曲形状変更手段を支持し、幅方向内側領域に受面補助部材を支持するので、空間的な余裕をもって湾曲形状変更手段及び受面補助部材を背凭れ支持体に支持することができる。
また、上記椅子において、前記補助部材は、前記一対の杆材の各々に取り付けられた一対の支持部材の間に架設される構成でもよい。
この構成によれば、補助部材が一対の杆材に取り付けた一対の支持部材の間に架設されるので、補助部材を移動可能とするような場合にも、大型の背凭れ支持体の各杆材に複雑な支持構造を盛り込む必要がなく、背凭れ支持体の生産性への影響を抑えることができる。
本発明によれば、背凭れの平面視における湾曲形状を変更可能とした椅子において、背凭れの曲率が変わることに起因する局所的な硬度の低下を補うことができる。
この発明の実施形態における椅子の左側面図である。 上記椅子の平面図である。 上記椅子の背面図である。 上記椅子の背面側斜視図である。 上記椅子の形状変更機構の作用を示す水平断面図である。 上記椅子の背凭れの正面図である。 図6のVII−VII断面図である。 上記椅子のランバーサポートの斜視図である。 上記椅子のランバーサポート左側の支持部材周辺の正面図である。 図9の右側面図である。 図10のXI−XI断面図である。 図10のXII−XII断面図である。 図10のXIII−XIII断面図である。 図10のXIV−XIV断面図である。 図9の斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ、椅子の座体上に背凭れに背を向けて着座した着座者における向きと同一とする。また、前記着座者における「前方」を図中矢印FRで示し、前記着座者の「上方」を図中矢印UPで示し、上記着座者の「左方」を図中矢印LHで示す。
<椅子全体>
図1〜図4に示すように、本実施形態の椅子1は、フロアF上に載置される脚部2と、脚部2の上端に設置されるボックス状の支基3と、着座者が着座する座体4と、支基3の上面に取り付けられ座体4を前後スライド可能に支持する座受部材5と、支基3から後部上方側に延出して座体4に着座した着座者の背中を支持する背凭れ部8と、を備えている。この実施形態においては、脚部2、支基3、座受部材5及び座体4が椅子本体を構成している。図中適所には肘掛け16が図示される。
脚部2は、キャスタ9a付きの多岐脚9と、多岐脚9の中央部より起立し昇降機構であるガススプリングを内蔵する脚柱10と、を備えている。脚柱10の下部を構成する外筒は、多岐脚9に回転不能に嵌合して支持されている。脚柱10の上部を構成する内筒は、上端部に支基3を固定して支持するとともに、下部が外筒に水平方向で回転可能に支持されている。支基3には、脚柱10の昇降調整機構と背凭れ部8の傾動調整機構が内蔵されている。なお、図中符号11は支基3上における背凭れ部8の枢支軸であり、符号12は支基3の側面に突設された傾動調整機構の操作ノブである。脚柱10の上端部に支基3が水平方向に回転可能に取り付けられている構成であってもよい。
座体4は、骨格部をなす座板13と、座板13の上部に取り付けられる座本体14と、を備えている。座本体14は、詳細な図示は省略するが、座板13の外周縁部に取り付けられる座枠(図示せず)と、座板13の上面に設置されるウレタン等から成るクッション材(図示せず)と、座枠に張設されてクッション材の上方側を覆う合成樹脂製の張材15と、を備えている。
背凭れ部8は、前端部が支基3内の傾動調整機構に連結されて支基3の後端部から斜め後部上方側に向かって延出する連結ステー17と、連結ステー17の後端部に連結されて連結ステー17から上方に立ち上がるように延出する矩形枠状の背受支持体7と、背受支持体7の前面側に支持されて座体4に着座した着座者の背部を支持する背受体6と、を備えている。背受支持体7は、背受体6に入力された着座者の背部の荷重を、連結ステー17を介して椅子本体側に支持させるための強度部品であり、剛性及び強度の充分に高い合成樹脂によって形成されている。
図6を併せて参照し、背凭れ部8の背受体6は、縦長の矩形枠状の背板枠18と、背板枠18に該背板枠18の内側の開口18dを覆うように張設される張材19と、を備えている。背板枠18は、弾性を有する合成樹脂によって一体に形成されている。張材19は、伸縮性を有する合成樹脂製繊維がメッシュ状に編まれて形成されている。張材19は、比較的高い張力をもって背板枠18に張設される。張材19の外周端部は、背板枠18の外周端面に形成された保持溝内に適宜手段によって係止、固定されている。背板枠18及び張材19は、座体4に着座した着座者の背部と接触して着座者の背部の荷重を直接受け止める。張材19が形成する前面(背板枠18の前面を含む)は、着座者からの荷重を受ける荷重受面となる。図示都合上、張材19の図示を略すことがある。
図1、図2、図6を参照し、背受体6の背板枠18は、正面視では四隅が丸みを帯びた縦長の略矩形状に形成されている。背板枠18は、側面視では上下方向の下から3分の1程度の高さ位置が前方側に最も膨出するように前方側に凸に湾曲して形成されている。背板枠18の上辺18aは、上部後方側に向かって水平方向に近づくように大きく傾斜している。背板枠18は、平面視では左右方向の中央領域が後方側に若干窪むように湾曲している。背板枠18の前方側に最も膨出する領域は、座体4に着座した着座者のほぼ腰部付近を支持する領域に設定されている。以下、背板枠18の前方側に膨出する部位を前方突出部20とする。
背板枠18の左右の側辺18cは、側面視で前方に凸の屈曲形状をなして、前方突出部20を形成する。すなわち、前方突出部20は、側面視で背板枠18の下端部よりもやや上方の位置(着座者の腰部に対応する高さ)を前方に突出させるように屈曲する。背板枠18は、上辺18aの左右中央部と下辺18bの左右中央部とで背受支持体7に固定されている。
図1、図3、図4を参照し、背受支持体7は、背面視(正面視と同等)では下方側が若干窄まった縦長の略矩形枠状に形成されている。より正確には、左右の側辺7cの上半部は相互に略平行になるように上下方向に延出し、左右の側辺7cの下半部は下方に向かって次第に離間幅が狭まるように傾斜している。左右の側辺7cの上端部同士は、左右方向に略水平に延出する上辺7aによって連結され、左右の側辺7cの下端部同士は、上辺7aよりも延出長さの短い下辺7bによって連結されている。背受支持体7の上辺7a及び下辺7bは肉厚のブロック状に形成され、左右両側の側辺7cは薄肉の板状に形成されている。
背受支持体7は、側面視では、側辺7cの上下方向の下から3分の1程度の高さ位置が前方側に最も膨出するように前方側に凸に湾曲して形成されている。この最も前方に膨出する部位である前方突出部21は、背板枠18の前方突出部20の背後に設けられている。背受支持体7の上辺7aの中央領域は、椅子1を取り回すための取手として機能する。
背受支持体7の左右の側辺7cは、側面視で前方に凸の屈曲形状をなして前方突出部21を形成する。すなわち、前方突出部21は、側面視で背受支持体7の下端部よりもやや上方の位置(着座者の腰部に対応する高さ)を前方に突出させるように屈曲する。
<湾曲形状変更手段>
背受支持体7の左右の側辺7cの前方突出部21と、背板枠18の左右の側辺18cの前方突出部20との間には、背板枠18の前方突出部20の膨出高さを変えることによって背受体6の側縁の湾曲形状を変更する形状変更機構24が介装されている。
図5に示すように、形状変更機構24は、背受体6の幅方向(以下、椅子幅方向ということがある。)における中央部と両端部とを前後に相対移動させて、背受体6の湾曲形状を変更する。なお、椅子幅方向は背板枠18の左右端部に渡る方向(背幅方向)であり、本実施形態では左右方向に相当する。また、背板枠18の上下端部に渡る方向(概ね上下方向に相当)を高さ方向とする。
形状変更機構24は、背受体6(背板枠18)の左右中央部の上下を背受支持体7に移動を制限した状態に保持する。背受体6(背板枠18)の左右両端部は、背受支持体7に対して前後に移動可能な移動端部とされる。移動端部は、背受支持体7に対して比較的自由に移動可能な背受体6の自由端であり、背受支持体7に対して前後に移動可能な構成となっている。
前記移動端部は、左右中央部の上下を支点とする背受体6(背板枠18)の弾性変形によって、前後に移動可能である。移動端部は、背受体6の前方突出部20に対応する位置に設けられている。背受体6の前方突出部20に対応する位置には、形状変更機構24の操作レバー24aが配置されている。移動端部は、操作レバー24aによる押圧によって弾性変形し、前後に移動する構成となっている。
操作レバー24aは、背受支持体7の側辺7cに支持されている。操作レバー24aは、背受支持体7に回転可能に支持される基端部24bと、基端部24bを中心に回動して背受体6の対向面を押圧する先端部24cと、を有する。背受体6における操作レバー24aとの対向面には、先端部24cの回動軌跡に沿って先端部24cを摺動可能な係合溝24dが設けられている。
図6を併せて参照し、係合溝24dは、背受体6の背後で両端部の外形に沿って設けられ、高さ方向に延在している。係合溝24dは、背板枠18の前方突出部20に対応する位置の上下に渡るように設けられ、その下部は、背板枠18の前方突出部20より下側の傾斜形状に沿って椅子幅方向内側に曲がるように形成されている。係合溝24dは、所定の摺動性を有し、操作レバー24aのボール状の先端部24cを保持して上下に摺動させる。
操作レバー24aは、先端部24cが係合溝24dに係合する一方、基端部24bが椅子幅方向に延びる回転軸を介して背受支持体7の側辺7cに支持されている。基端部24bは、回転軸の軸線と交差する方向にも揺動可能な遊びを有しており、操作レバー24aは、係合溝24dの湾曲に沿って先端部24cを椅子幅方向にも移動可能としている。
操作レバー24aは、例えば上方に引き上げるように操作すると、背受体6及び背受支持体7の互いに対向する対向面間で突っ張り、背受支持体7に比して可撓性の高い背受体6を前方に弾性変形させる。背受体6の両端部が前方に移動すると、背受体6の曲率が大きくなり、図5に示すように、背受体6の湾曲形状が形状C1から形状C2に変化する。この状態から、操作レバー24aを下方に降ろすように操作すると、背受体6が弾性変形状態から復元して両端部を後方に移動させ、背受体6の湾曲形状が形状C2から形状C1に戻る。
背受体6の背後は、背受支持体7によって支えられているため、背受支持体7によって強度を確保できる分、背受体6の剛性を下げても着座者の荷重を受けることができる。したがって、背受体6に十分な弾性を与えて背受体6の湾曲形状を大きく変更させることができる。
形状変更機構24により前後移動する背受体6の前方突出部20は、着座者の腰部を支持することで座り心地に影響する部分であり、この前方突出部20に対応する位置を前後移動させることで、着座者の身体に対するフィット感(換言すれば着座感)を容易に変更可能である。
<背受支持体の側辺の断面>
図7、図11〜図14に示すように、背受支持体7における上下方向に延出する左右一対の側辺(杆材)7cは、左右方向に延出幅を持つ板状の側辺本体部7c1と、側辺本体部7c1の椅子幅方向内側の端部から前方側(背受体6側)に向かって突出する補強リブ7c2と、を有している。各図の断面は側辺7cの上下方向に直交する断面であり、この断面視において、側辺7cは、荷重受面と略直交する奥行方向(概ね前後方向)に対して椅子幅方向に広幅をなす断面形状を有している。
側辺本体部7c1は、前方側に向かって突出する補強リブ7c2と鋭角をなすように、椅子幅方向の内側から外側に向かって前方側に傾斜している。側辺本体部7c1は、補強リブ7c2が形成される椅子幅方向の内側から外側に向かって、前後方向の厚みが漸減する断面形状に形成されている。
すなわち、側辺本体部7c1は、椅子幅方向の内側の肉厚が最も厚く、椅子幅方向の外側に向かうにつれて肉厚が徐々に薄くなる。側辺本体部7c1の後面は、各図の断面視で、椅子幅方向の内側の端部から外側の端部に向かって、後方側が凸となる湾曲形状に形成されている。
図7を参照し、側辺本体部7c1の斜め前方側への延出幅Lは、上下方向の全域で一定ではなく、上方から下方に向かって徐々に広がっている。同様に、補強リブ7c2の前方側への突出高さHは、上下方向の全域で一定ではなく、上方から下方に向かって徐々に高くなっている。このように、上方から下方に向かって断面形状が次第に拡大する背受支持体7の左右の側辺7cは、これらの下端部が肉厚ブロック状の下辺7bで相互に連結され、その下辺7bが連結ステー17を介して椅子本体に支持されている。
背受支持体7の左右の側辺7cは、前述のように、上下方向の中央よりも下方の位置に、前方側に突出する前方突出部21を有している。図10、図15を参照し、前方突出部21において、補強リブ7c2は、側面視で前方に凸の山形をなす延長片23が一体形成されている。延長片23の頂部には、形状変更機構24の操作レバー24aの基端部24bが回動可能に保持されている。
側辺7cは、側辺本体部7c1の前後方向の厚みが椅子幅方向外側に向けて漸減する断面形状に形成されているので、側辺本体部7c1の厚みが一定の断面形状である場合と比べて、背受支持体7の型成形時に側辺本体部7c1の後面の補強リブ7c2の突設部分に対応する部分にヒケが生じても、そのヒケは局部的に急激に深くならず、椅子幅方向外側に向けて緩やかに浅くなるため、外部からは目立ち難くなる。
また、側辺7cは、椅子幅方向の内側領域においては、肉厚を厚くするとともに補強リブ7c2が形成されることで、充分に高い剛性を確保することができる。一方、さして剛性を要求されない側辺7cの椅子幅方向の外側領域においては、肉厚を薄くして全体の軽量化及びスリム化を図ることができる。
<ランバーサポート>
ところで、形状変更機構24は、背受体6の幅方向における中央部と両端部とを前後に相対移動させて曲率を変えるものであるが、湾曲内周側に位置する背受体6の張材19は、形状変更機構24により曲率を変更される前の状態における背板枠18に、着座者の背中を支持するだけの張力を発揮するように張設されているため、背受体6の曲率が大きくなると、背板枠18の左右側辺18c同士の距離が椅子幅方向に小となることにより、形状変更機構24近傍において局所的に張材19の張力が低下する。この部位に着座者の背中が触れると、張材19の他部位は張力が維持されたままであることから、違和感を感じる虞がある。一方、背受体6に荷重支持力を発揮する部材を追加すると、背受体6の弾性を低下させて形状変更し難くなる虞がある。そこで、椅子1においては、張材19の背面側にランバーサポート25を設置し、このランバーサポート25を背受体6から独立して背受支持体7に支持している。
図7、図8、図14、図15を参照し、ランバーサポート25は、略一定の上下幅で椅子幅方向に延びて張材19に沿う荷重受面を形成するサポート本体25aと、サポート本体25aの幅方向外側の端部から後方へ段差状に変位した後に幅方向外側に延びる外側フランジ25bと、外側フランジ25bの上下中間部のやや上寄りの部位から後方に起立する立壁25cと、立壁25cの先端部の上下から幅方向内側に起立する上下係合爪25dと、を有する。サポート本体25aは、平面視で張材19に沿うように後方に凸の緩やかな湾曲状に形成される。
サポート本体25aの上下中間部における幅方向の両外側を避けた領域には、幅方向に延びるスリット25eが形成される。スリット25eの周縁からは、後方に向けて短リブ25fが起立する。短リブ25fの幅方向両端部は、後方への突出高さを増すことで左右一対の突出片25gとして構成される。左右突出片25gは、上下移動可能に支持されたランバーサポート25の操作片として機能する。サポート本体25aの上下の縁部には、後方へ起立する短リブ25hが形成される。外側フランジ25bにおける上下係合爪25d間の中間位置には、例えば幅方向に延びる上下スリット25iにより画定された弾性片25jが形成される。弾性片25jの後面側には、後述する支持部材26の複数の凹部27kに選択的に係合可能な突部25kが形成される。
ランバーサポート25は、左右側辺7cの各々に取り付けられた一対の支持部材26の間に架設される。ランバーサポート25は、支持部材26に対して上下移動可能に支持され、もって背受支持体7に対して上下方向で位置調整可能とされる。
ここで、ランバーサポート25の設置位置には形状変更機構24があるので、ランバーサポート25は形状変更機構24を避けて背受支持体7に支持する必要がある。具体的には、椅子幅方向に広幅の側辺7cの幅方向の外側領域に、形状変更機構24の操作レバー24aが支持され、側辺7cの幅方向の内側領域に、ランバーサポート25を支持する支持部材26が支持される。支持部材26は、側辺7cの内側領域に支持されて側辺7c及び形状変更機構24よりも幅方向内側に張り出し、この張り出し部分にランバーサポート25の端部が上下移動可能に支持される。
ランバーサポート25を上下移動可能とする支持構造を、断面形状が小型の側辺7cに直接設けると、ランバーサポート25を設置しない場合に前記支持構造が目立ち易くなる。そこで、本実施形態では、側辺7cの背受体6と対向する前側に支持部材26を固定するのみとし、この支持部材26に対してランバーサポート25を上下移動可能に支持する構成としたので、側辺7cに設ける支持構造を小型かつ簡素にし、ランバーサポート25を設置しない場合にも前記支持構造を目立ち難くする。
<支持部材>
図9、図10を参照し、支持部材26は、側辺7cの前方突出部21の上下に渡り前方突出部21に沿うように湾曲して延びる支持部材本体27と、支持部材本体27の上下端部にそれぞれ締結される上下挟持部材28,29と、を有する。上下挟持部材28,29は、支持部材本体27の長手方向で互いに離間する。支持部材26における上下挟持部材28,29の間は、背受体6側に開放する開放部26aとされる。開放部26aには、形状変更機構24の操作レバー24aの基端部24bが配置される。すなわち、支持部材26は、形状変更機構24を避けて背受支持体7に取り付けられる。
一方、側辺7cの前方突出部21の上下には、支持部材26の上下をそれぞれ取り付ける上下支持部材取り付け部7e,7fが設けられる。上下支持部材取り付け部7e,7fは、前方突出部21の側面視の頂点Tに対して上下に振り分けて配置されるが、上支持部材取り付け部7eは下支持部材取り付け部7fよりも頂点Tから大きく離間して配置される。
図11、図13を参照し、上下支持部材取り付け部7e,7fはそれぞれ、補強リブ7c2と、補強リブ7c2の椅子幅方向外側に間隔を空けて略平行に立設される第二補強リブ7c3と、両補強リブ間に形成される係合溝7c4と、を有する。
また、上下支持部材取り付け部7e,7fにおける補強リブ7c2の先端部の幅方向内側には、幅方向内側に起立する内方突出部7c5が形成される。内方突出部7c5は、側辺7cの幅方向の内側端部の稜線Rよりも幅方向内側に突出する。前記稜線Rは、補強リブ7c2の幅方向の内側面r1上に位置する。補強リブ7c2の幅方向内側には、支持部材本体27が有する挟持片27aが配置される。挟持片27aの先端部(詳細には末端から板厚程度だけ基端側にずれた部位)には、幅方向外側に起立するフック部27bが形成される。
フック部27bは、その突出先端が補強リブ7c2の幅方向の内側面r1に当接するとともに、前端が内方突出部7c5の後端に後方から当接する。挟持片27aは、締結ネジ31による締結により、補強リブ7c2に幅方向内側から押し付けられ、かつフック部27bを内方突出部7c5に後方から当接させた状態で、補強リブ7c2に離脱不能に係合する。
支持部材本体27は、その全長に渡る凹状の後面を形成する湾曲板部27cを有する。湾曲板部27cは、補強リブ7c2の幅方向の内側面r1近傍から幅方向内側かつ前方に向けて延出する。湾曲板部27cは、図示の断面視で、幅方向外側かつ前方に凸の湾曲状をなし、椅子1の外側(後方)から見て凹状の後面を形成する。湾曲板部27cの下部は、正面視で側辺7cの下部領域に沿うように幅方向内側に緩やかに湾曲する(図9参照)。湾曲板部27cは、上部の断面形状に対して下部の断面形状の前後幅が大きくかつ左右幅が小さくなるように、緩やかに捩じれて上下に延びる。湾曲板部27cの上下端部の幅方向外側には前記フック部27bが形成され、この湾曲板部27cの上下端部が前記挟持片27aを構成する。
図9、図10、図12、図14を参照し、支持部材本体27は、湾曲板部27cの前面側に、ランバーサポート25の幅方向端部を上下移動可能に保持するガイド部27dを有する。ガイド部27dは、図示の断面視で、湾曲板部27cの幅方向内側の端部(詳細には末端から板厚程度だけ幅方向外側にずれた部位)の前面側から前方に起立する立壁27eと、立壁27eの先端部から幅方向外側に起立する先端壁27fと、立壁27eの基端側から幅方向外側に起立する基端壁27gと、を有する。先端壁27f及び基端壁27gは、前後方向で互い間隔を空けて略平行に配置され、これらの間に係合溝27hが形成される。先端壁27f、基端壁27g及び係合溝27hは、ランバーサポート25の上下移動を案内するガイドレール27iを構成する。
ガイドレール27iは、湾曲板部27cの上端近傍から側面視で湾曲板部27cの上部に沿うように緩やかに湾曲して延びる。湾曲板部27cの下部は、側辺7cの前方突出部21に沿うように側面視の曲率を増すが、ガイドレール27iはほぼ均等な曲率を維持する。ガイドレール27iの下端は、側面視で前方突出部21における頂点Tよりもやや下方となる高さで終端する。ガイドレール27iの下方には、先端壁27fの下方に連なるように延長壁27jが形成される。延長壁27jは、先端壁27fに対して側面視の曲率を増して下後方に湾曲して延び、湾曲板部27cの下端近傍に至る。
ランバーサポート25の上下係合爪25dは、ガイド部27dの係合溝27hに幅方向外側から差し込まれる。上下係合爪25dは、サポート本体25aの平面視の湾曲により幅方向内側に引き込まれ、係合溝27hへの差し込み状態を維持する。一方、サポート本体25aをその湾曲を伸ばすように弾性変形させることで、上下係合爪25dを係合溝27hに対して着脱可能である。
互いに対向する上下係合爪25dと外側フランジ25bとの間には、ガイドレール27iの先端壁27fが幅方向内側から差し込まれる。先端壁27fの前面側には、上下に等間隔で並ぶ複数の凹部27kが形成される。各凹部27kには、ランバーサポート25の前記弾性片25jの突部25kが選択的に係合する。弾性片25jは、上下係合爪25dに対して突部25kを弾性的に進退させることで、各凹部27k間を移動可能であり、もってランバーサポート25を上下方向で段階的に位置決め可能である。
支持部材本体27は、湾曲板部27cの前面側でガイドレール27iの長手方向中間部と同等高さに、側辺7cの補強リブ7c2に幅方向外側から係合する係合爪27lを有する。係合爪27lは、図示の断面視で、湾曲板部27cの湾曲中間部から幅方向外側に起立する立壁27mと、立壁27mの先端部から後方に起立する係合壁27nと、を有する。係合爪27lは、係合壁27nを補強リブ7c2の幅方向外側に当接させて係合する。湾曲板部27c(挟持片27a)の端縁前面側における係合爪27lが形成される部位には、内方突出部7c5よりも突出高さの低い端縁突部27oが形成される。端縁突部27oは、補強リブ7c2の幅方向内側面r1に当接し、この端縁突部27oと係合爪27lとで補強リブ7c2を挟持可能とする。
<上挟持部材>
図9〜図11を参照し、ガイド部27dにおけるガイドレール27iの上方に連なる上端部27pの椅子幅方向外側には、上挟持部材28の幅方向の内側端部が当接する。
上挟持部材28は、前記内側端部から幅方向外側かつ後方へ、湾曲板部27cの前面に沿うように湾曲して延びる。上挟持部材28の外側後端部には、幅方向中間部に、側辺7cの上支持部材取り付け部7eの両補強リブ間の係合溝7c4に差し込まれる差込突部28aが形成されるとともに、差込突部28aの幅方向外側に、第二補強リブ7c3の幅方向外側で側辺本体部7c1の前面に当接する当接突部28bが形成される。
湾曲板部27cの上端部の前面側には、幅方向外側かつ前方へ斜めに突出する締結ボス33が形成される。締結ボス33には、上挟持部材28を幅方向外側かつ前方から貫通する締結ネジ31が螺着され、この締結ネジ31を締め込むことで、支持部材本体27に上挟持部材28が締結、固定される。上挟持部材28の支持部材本体27と対向する側には、締結ボス33を入り込ませるボス用凹部28cが形成される。ボス用凹部28cの周囲には適宜肉抜きが施される。
ボス用凹部28cの幅方向外側かつ後側には、図示の断面視で湾曲板部27c側ほど厚さを減少させる三角形状の楔状部28dが形成される。楔状部28dは、締結ボス33の側面と補強リブ7c2の先端面との間に差し込まれてこれらに当接する。楔状部28dは、締結ネジ31を締め込んだ際、支持部材本体27に対して上挟持部材28を後方に変位させ、挟持片27aのフック部27bと補強リブ7c2の内方突出部7c5とを圧接させる。
補強リブ7c2は、内方突出部7c5を含めて図示の断面視で略L字形状をなし、この補強リブ7c2に対し、幅方向内側及び後方から支持部材本体27の挟持片27aが係合するとともに、幅方向外側及び前方から上挟持部材28の差込突部28a及び楔状部28dが係合する。このとき、挟持片27aのフック部27bが形成する角部と補強リブ7c2及び内方突出部7c5が形成する隅部との係合位置k1と、補強リブ7c2が形成する角部と差込突部28a及び楔状部28dが形成する隅部との係合位置k2と、を結ぶ直線t1に沿って、補強リブ7c2が支持部材本体27及び上挟持部材28に挟み込まれる。
前記直線t1は締結ネジ31の軸方向(締結方向)と略平行をなし、締結ネジ31の締結力は支持部材本体27及び上挟持部材28が補強リブ7c2を挟み込む力(係合力)として作用する。このように、支持部材本体27と上挟持部材28とを互いに締結して補強リブ7c2を挟持することで、支持部材26が背受支持体7にガタなく強固に固定される。
ここで、背受支持体7の側辺7cの断面形状が小型である等の制限があり、かつ背受支持体7に形状変更機構24を支持するような構成では、支持部材26を固定する部位は側辺7cの内側端部になる。よって、支持部材26に椅子幅方向内側への荷重が作用した際に、この荷重を支持する脚等を椅子幅方向内側に設置することが難しい。
そこで、本実施形態では、側辺7cにおける荷重受面と略直交する奥行方向で比較的厚みのある椅子幅方向内側の部位に、奥行方向に深さのある支持構造を設けることで、支持部材26を背受支持体7に強固に固定可能としている。
また、支持部材26が分割構造ではなく一体構造であると、断面視で略L字形状をなす補強リブ7c2に支持部材26を係合させる際、例えば支持部材26を補強リブ7c2の前記L字形状に沿うように回転させながら補強リブ7c2に係合させることとなる。この場合、支持部材26にガタ及び変位が生じ易く、かつ支持部材26の取り付け作業時に補強リブ7c2等の係合部を破損させる虞がある。
これに対し、本実施形態では、支持部材26を分割構造として背受支持体7の支持構造を挟み込み、かつ支持部材26を一体に締結する締結ネジ31の締結力を利用して背受支持体7の係合部を挟持することでも、支持部材26を背受支持体7にガタなく強固に固定可能としている。
さらに、薄型断面の背受支持体7の側辺7cにおいて、締結ネジ31は傾斜した側辺本体部7c1と略平行に傾斜して配置されており、締結ネジ31にその延長方向から工具を着脱して作業する際にも側辺本体部7c1に邪魔され難い。締結ネジ31は支持部材26における背受体6に対向する側に露出するので、椅子1の外観への影響が少ない。背受支持体7における支持部材26の支持構造は、補強リブ7c2に内方突出部7c5を設けるとともに側辺本体部7c1の前面に第二補強リブ7c3を設けるのみで済むので、前記支持構造が小型かつ簡素になり、ランバーサポート25を設置しない場合にも前記支持構造が目立ち難くい。
<下挟持部材>
図9、図10、図13を参照し、ガイド部27dの下部における延長壁27jの下端部の後方に連なる下端部27qには、下挟持部材29の幅方向の内側面が当接する。
下挟持部材29は、前記内側面から幅方向外側かつ後方へ、湾曲板部27cの前面に沿うように湾曲して延びる。下挟持部材29の外側後端部には、幅方向中間部に、側辺7cの下支持部材取り付け部7fの両補強リブ間の係合溝7c4に差し込まれる差込突部29aが形成されるとともに、差込突部29aの幅方向外側に、第二補強リブ7c3の幅方向外側で側辺本体部7c1の前面に当接する当接突部29bが形成される。
湾曲板部27cの下端部の前面側には、幅方向外側かつ前方へ斜めに突出する締結ボス33が形成される。締結ボス33には、下挟持部材29を幅方向外側かつ前方から貫通する締結ネジ31が螺着され、この締結ネジ31を締め込むことで、支持部材本体27に下挟持部材29が締結、固定される。上挟持部材28の支持部材本体27と対向する側には、締結ボス33を入り込ませるボス用凹部29cが形成される。ボス用凹部29cの周囲には適宜肉抜きが施される。
ボス用凹部29cの幅方向外側かつ後面には、図示の断面視で湾曲板部27c側ほど厚さを減少させる三角形状の楔状部29dが形成される。楔状部29dは、締結ボス33の側面と補強リブ7c2の先端面との間に差し込まれてこれらに当接する。楔状部29dは、締結ネジ31を締め込んだ際、支持部材本体27に対して下挟持部材29を後方に変位させ、挟持片27aのフック部27bと補強リブ7c2の内方突出部7c5とを圧接させる。
補強リブ7c2は、内方突出部7c5を含めて図示の断面視で略L字形状をなし、この補強リブ7c2に対し、幅方向内側及び後方から支持部材本体27の挟持片27aが係合するとともに、幅方向外側及び前方から下挟持部材29の差込突部29a及び楔状部29dが係合する。このとき、挟持片27aのフック部27bが形成する角部と補強リブ7c2及び内方突出部7c5が形成する隅部との係合位置k3と、補強リブ7c2が形成する角部と差込突部29a及び楔状部29dが形成する隅部との係合位置k4と、を結ぶ直線t2に沿って、補強リブ7c2が支持部材本体27及び下挟持部材29に挟み込まれる。
前記直線t2は締結ネジ31の軸方向(締結方向)と略平行をなし、締結ネジ31の締結力は支持部材本体27及び下挟持部材29が補強リブ7c2を挟み込む力(係合力)として作用する。このように、支持部材本体27と下挟持部材29とを互いに締結して補強リブ7c2を挟持することで、支持部材26が背受支持体7にガタなく強固に固定される。
<3つの係合部>
図11、図13を参照し、支持部材26は、背受支持体7の上下支持部材取り付け部7e,7fに対し、それぞれ椅子幅方向に並ぶ3つの係合部を有する。具体的には、幅方向内側の係合部は挟持片27a、幅方向外側の係合部は当接突部28b,29b、幅方向中央部の係合部は差込突部28a,29aに相当する。
各係合部の内、幅方向中央の差込突部28a,29aは、側辺7cの係合溝7c4に対し、他の係合部の側辺7cへの係合位置(当接位置)よりも奥行方向で深く差し込まれて係合する。具体的には、差込突部28a,29aと係合溝7c4との係合位置は、差込突部28a,29aの先端と係合溝7c4の内側面とが当接する位置であり、挟持片27aと補強リブ7c2との係合位置は、フック部27bと内方突出部7c5とが当接する位置であり、当接突部28b,29bと側辺本体部7c1との係合位置は、当接突部28b,29bの先端と側辺本体部7c1の前面とが当接位置である。奥行方向の深さは、補強リブ7c2の先端面からの深さである。
これにより、ランバーサポート25に着座者の荷重が加わり、支持部材26におけるランバーサポート25を支持する先端部(背受支持体7に係合する基端部とは反対側の先端部)に幅方向内側への荷重が加わり、支持部材26の背受支持体7に係合する基端部を支点に支持部材26を幅方向内側に倒そうとするモーメントMが作用しても、支持部材26の倒れが効果的に抑制される。
すなわち、支持部材26に上述のモーメントが作用し、支持部材26が幅方向内側の係合部(挟持片27a)の係合位置を支点に椅子幅方向内側に倒れようとしても、奥行方向に深く差し込まれた差込突部28a,29aは単に係合溝7c4から抜け出ることなく係合溝7c4の内側面に押し付けられる。このため、支持部材26の幅方向内側への倒れが抑制される。
また、支持部材26に幅方向外側への倒れモーメントが作用し、支持部材26が幅方向外側の係合部(当接突部28b,29b)の係合位置を支点に幅方向外側に倒れようとしても、差込突部28a,29aが上記同様に機能して支持部材26の幅方向外側への倒れが抑制される。なお、支持部材26の幅方向外側への倒れは、挟持片27aのフック部27bが補強リブ7c2の内方突出部7c5に係合すること、及び当接突部28b,29bが側辺本体部7c1の内面に当接することでも規制される。
そして、互いに幅方向で離間する第一及び第二の係合部並びにこれらの間の第三の係合部という三点の係合位置により、支持部材26が背受支持体7に対して安定して支持される。
このように、支持部材26の背受支持体7への取り付け面積を椅子幅方向で確保し難い場合でも、支持部材26の椅子幅方向の変位を抑制してしっかりと固定することができる。また、支持部材26における椅子幅方向外側に位置する当接突部28b,29bは、補強リブ7c2から椅子幅方向外側に離間して側辺本体部7c1の前面に当接するのみであり、支持部材26の支持を安定させる一方、側辺本体部7c1の前面に凹凸等の形成を必要としないので、側辺本体部7c1のヒケの発生が抑制され、椅子1の外観への影響を抑える。
<作用>
以下、本実施形態の作用について説明する。
まず、背受体6の張材19に着座者の身体から後向きの荷重が入力されると、張材19が後方に撓みつつ荷重を受け止める。このとき、背受体6の湾曲変更により張材19の腰部位置に張力が低下した部位が生じても、後方に撓んだ張材19がランバーサポート25に当接し、前記荷重の一部がランバーサポート25に入力される。よって、背受体6の良好な着座感及びサポート感が保たれる。また、張材19がランバーサポート25にバックアップされることで、張材19の弾性変形量が制限され、かつ張材19の弛みの発生も抑えられる。
前記荷重の一部がランバーサポート25に入力されると、ランバーサポート25の端部を背受支持体7の側辺7cに支持する支持部材26には、側辺7cとの係合位置を支点に椅子幅方向内側への倒れモーメントが作用する。
一方、支持部材26は、側辺7cにおける内方突出部7c5を有する補強リブ7c2に対し、支持部材本体27におけるフック部27bを有する挟持片27aを椅子幅方向内側かつ後方から係合させ、かつ支持部材本体27とは別体の挟持部材の外側後端部を椅子幅方向外側かつ前方から係合させ、この状態で支持部材本体27と挟持部材とを補強リブ7c2への係合力を強める方向で締結する。これにより、側辺7cの断面形状の厚さ及び幅が小さく、側辺7cに対する支持部材26の取り付け範囲が狭いという制約の中であっても、支持部材26を側辺7cの所定部位に単に嵌め込んで固定するような構造と比べて、固定強度が高くかつ側辺7cに対する着脱作業の容易性及び確実性が得られる。
また、支持部材26が椅子幅方向に並ぶ3つの係合部を有し、これらの内の椅子幅方向中央の係合部が、椅子幅方向両側の係合部に対して、側辺7cに奥行方向で深く差し込まれて係合することで、椅子幅方向両側の係合部の係合位置を支点に支持部材26に椅子幅方向で倒そうとする力が作用しても、椅子幅方向中央の係合部の係合位置が奥行方向で深い位置にあることで、支持部材26の椅子幅方向の倒れが抑止され、ランバーサポート25の荷重支持性能が高まる。
以上説明したように、上記実施形態の椅子1は、着座者と接して荷重を受けるとともに、着座者からの荷重を受けてたわみ変形する変形許容部(張材19)を外枠部(背板枠18)で支持する背凭れ(背受体6)と、前記背凭れの背後から前記外枠部を支持する背凭れ支持体(背受支持体7)と、前記背凭れの幅方向における中央部と両端部とを前後に相対移動させて前記背凭れの湾曲形状を変更する湾曲形状変更手段(形状変更機構24)と、前記外枠部とは別に前記背凭れ支持体に支持されて前記変形許容部を背後から支持可能な補助部材(ランバーサポート25)と、を備える。
この構成によれば、背凭れを背後から支持する背凭れ支持体に、背凭れの変形許容部を背後から支持可能な補助部材を支持したので、背凭れの湾曲形状を変更する際に補助部材の存在が影響し難い構成とすることができる。そして、背凭れの湾曲変更により変形許容部に局所的な硬度の低下が発生した場合にも、その背面側で補助的に荷重を支持する補助部材があることにより、着座感を良好に維持することができる。
また、上記椅子1においては、前記補助部材は、前記背凭れ支持体とは別部材として構成され、前記背凭れの幅方向に広幅をなし、前記背凭れ支持体に対して前記背凭れの高さ方向で位置調整可能に支持される。
この構成によれば、背凭れの幅方向に広幅をなす補助部材を、背凭れの高さ方向で位置調整可能とすることで、補助部材を最小限のサイズとした上で、背凭れの湾曲変更により変形許容部に局所的な硬度の低下が発生した場合にも、背凭れの高さ方向に広い範囲で補助部材を荷重支持部材として機能させることができる。
また、上記椅子1においては、前記湾曲形状変更手段は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部(側辺7c)の各々に支持され、前記補助部材は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部の各々で、前記湾曲形状変更手段とは別部位に支持される。
この構成によれば、湾曲形状変更手段と補助部材とが、背凭れ支持体の幅方向両側部の各々で互いに別部位に支持されることで、補助部材が湾曲形状変更手段の作動及び配置に干渉し難い構成とすることができる。
また、上記椅子1においては、前記背凭れ支持体は、前記背凭れの幅方向に離間するとともに前記背凭れの高さ方向に延びる一対の杆材(側辺7c)を備え、前記一対の杆材は、前記背凭れの高さ方向に交差する断面視で、前記背凭れの幅方向に広幅をなす断面形状を有するとともに、その幅方向の外側領域に前記湾曲形状変更手段が支持され、幅方向の内側領域に前記補助部材が支持される。
この構成によれば、背凭れ支持体における背凭れの幅方向に広幅な断面形状を有する一対の杆材において、その幅方向外側領域に湾曲形状変更手段を支持し、幅方向内側領域に補助部材を支持することで、空間的な余裕をもって湾曲形状変更手段及び補助部材を背凭れ支持体に支持することができる。
また、上記椅子1においては、前記補助部材は、前記一対の杆材の各々に取り付けられた一対の支持部材26の間に架設される。
この構成によれば、補助部材が一対の杆材に取り付けた一対の支持部材26の間に架設されるので、補助部材を移動可能とするような場合にも、大型の背凭れ支持体の各杆材に複雑な支持構造を盛り込む必要がなく、背凭れ支持体の生産性への影響を抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、外枠部に張材19を張設した構成の背凭れを備える椅子に限らず、外枠部を含む基板にクッション材及び表皮等を設けたり、クッション材を用いず表皮材のみで基板を覆ったり、基板のみとした構成の背凭れを備える椅子に適用してもよい。
ランバーサポートは、荷重受面の所定以上の変形を抑える補助部材であるが、この補助部材はランバーサポートに限らず、高さ方向のどの位置にあってもよい。また、補助部材は、幅方向に延びる帯形状に限らず、左右側辺間の空間を広く覆うようなパネル形状であってもよい。さらに、補助部材は、背凭れ支持体ではなく背凭れの外枠部に支持される構成であってもよい。
1 椅子
6 背受体(背凭れ)
7 背受支持体(背凭れ支持体)
7c 側辺(側部、杆材)
18 背板枠(外枠部)
19 張材(変形許容部)
24 形状変更機構(湾曲形状変更手段)
25 ランバーサポート(補助部材)
26 支持部材

Claims (5)

  1. 着座者と接して荷重を受けるとともに、着座者からの荷重を受けてたわみ変形する変形許容部を外枠部で支持する背凭れと、
    前記背凭れの背後から前記外枠部を支持する背凭れ支持体と、
    前記背凭れの幅方向における中央部と両端部とを前後に相対移動させて前記背凭れの湾曲形状を変更する湾曲形状変更手段と、
    前記外枠部とは別に前記背凭れ支持体に支持されて前記変形許容部を背後から支持可能な補助部材と、を備えることを特徴とする椅子。
  2. 前記補助部材は、前記背凭れ支持体とは別部材として構成され、前記背凭れの幅方向に広幅をなし、前記背凭れ支持体に対して前記背凭れの高さ方向で位置調整可能に支持されることを特徴とする請求項1に記載の椅子。
  3. 前記湾曲形状変更手段は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部の各々に支持され、
    前記補助部材は、前記背凭れ支持体における前記背凭れの幅方向の両側部の各々で、前記湾曲形状変更手段とは別部位に支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の椅子。
  4. 前記背凭れ支持体は、前記背凭れの幅方向に離間するとともに前記背凭れの高さ方向に延びる一対の杆材を備え、
    前記一対の杆材は、前記背凭れの高さ方向に交差する断面視で、前記背凭れの幅方向に広幅をなす断面形状を有するとともに、その幅方向の外側領域に前記湾曲形状変更手段が支持され、幅方向の内側領域に前記補助部材が支持されることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の椅子。
  5. 前記補助部材は、前記一対の杆材の各々に取り付けられた一対の支持部材の間に架設されることを特徴とする請求項4に記載の椅子。
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