JP6326770B2 - 椅子 - Google Patents

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本発明は、オフィス等において好適に使用される椅子に関する。
従来から、背枠やシェル状の背板等の背支持部材に張り部材を張り設けた背凭れを備えた椅子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。かかる椅子は、背支持部材の周縁部に張り部材の縁を固定することにより、当該張り部材を主体として着座者が直接的に接する背凭れ面を形成している。
張り部材の縁は、背支持部材の上縁部や側縁部における端縁に設けられた溝等の縁固定部に固定されている。そして、従来のものは、背支持部材の端縁の全てが、背支持部材の周縁部に視覚的に共通する態様で取り付けられていた。
より詳しく言えば、従来の椅子においては、背支持部材の端縁が延びる方向から見た前記張り部材の着座面側の視認縁部と背支持部材の端縁が延びる方向から見た前記張り部材の縁固定部に固定された固定側の視認縁部との離間距離を、各縁部において略一定に設定していた。このため、従来のこの種の背凭れにおいては、張り部材の張り度合いは、結果的にその略全域に亘って一定に設定されたものとなっていた。
近時、張り部材を張り設けてなる背凭れにおいては、着座者の背中に直接的に接することにより当該着座者の凭れ心地に大きな影響を及ぼし得る張り部材に、部分的な張り具合の違いが生じることが期待されており、何らかの対策が望まれている。
以上の事情は張り部材を張り設けてなる座においても同様である。
特開2004−351118号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、背支持部材に支持された張り部材に、部分的な張り具合の違いが生じ得る背凭れを備えた椅子を提供することにある。
すなわち、本発明の椅子は次の構成をなしている。
請求項1に記載の椅子は、枠状の背支持部材に着座者の荷重を受け止めるメッシュ状の張り部材を張り設けた背凭れを備えた椅子において、
背支持部材の上縁部における端縁に前記張り部材の縁を固定するための縁固定部を設け、前記背支持部材の端縁が延びる方向から見た前記張り部材の着座面側の視認縁部と前記縁固定部に固定された固定側の視認縁部との離間距離を部分的に異ならせているものであり、前記背支持部材が、左右の側枠と、この側枠の上端部間に配される上枠と、前記左右の側枠の下端同士を結合する下枠とを備えたものであり、前記縁固定部が、前記上枠に設けられており、前記背凭れが、平面視において左右方向中央部分が後方に凸形状をなすとともに、側面視において上下方向中央部分が前方に突出する概略くの字状をなすものであって、前記上枠に固定された張り部材の前記離間距離が、中央から外側方に向かって漸次小さくなるようにしたものであり、前記上枠が、前記張り部材の着座面側の視認縁部と固定側の視認縁部との間においてバックアップ可能な滑らかな裏当て曲面を備えているものである。
以上説明したように本発明によれば、背支持部材に支持された張り部材に、部分的な張り具合の違いが生じ得る背凭れ、及び、座支持部材に支持された張り部材に、部分的な張り具合の違いが生じ得る座を備えた椅子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る椅子の前側から見た斜視図。 同実施形態に係る椅子の右側面図。 同実施形態に係る椅子の背面図。 同実施形態に係る椅子の平面図。 同実施形態に係る椅子の張り部材を省略した分解斜視図。 同実施形態に係る椅子の要部を示す分解斜視図。 同実施形態に係る椅子の要部を示す分解斜視図。 図4のA−A線断面図。 図4のB−B線断面図。 図4のB−B線断面で示す作用説明図。 同実施形態のスライド案内機構を模式的に示す作用説明図。 同実施形態のスライド案内機構を模式的に示す作用説明図。 同実施形態に係る椅子の要部を示す分解斜視図。 同実施形態に係る椅子の要部を分解して示す正面図。 同実施形態に係る椅子の要部を拡大して示す背面図。 図15のC−C線断面図。 図15のD−D線断面図。 図15のE−E線断面図。 図2のF矢視図。 図3のG−G線断面図。 同実施形態に係る椅子の要部を示す分解斜視図。 図3のH−H線断面図。 図3のH−H線断面で示す作用説明図。 同実施形態に係るランバーサポート装置の要部を一部省略して示す斜視図。 同実施形態に係るランバーサポート装置の要部を一部省略して示す正面図。 同実施形態に係る肘掛けの要部を示す右側面図。 同実施形態に係る肘掛けの要部を示す背面図。 他の実施形態を説明するための模式的な背凭れ上部の断面図。 他の実施形態を説明するための模式的な背凭れ上部の断面図。 他の実施形態を説明するための模式的な背凭れ上部の断面図。 他の実施形態を説明するための模式的な斜視図。 他の実施形態を参考として示す模式的な斜視図。
以下、本発明をシンクロチルト式の事務用回転椅子Cに適用した場合の一実施形態につき、図面を参照して説明する。
この椅子Cは、図1〜図4に示すように、椅子本体C1に肘掛け7を装着したものである。
前記椅子本体C1は、脚体1と、この脚体1の上部に支持され水平旋回可能な支持基部2と、この支持基部2に座フレーム3を介して支持された座4と、前記支持基部2に背フレーム5を介して後傾動作可能に支持された背凭れ6とを具備してなる。
<脚体>
前記脚体1は、図1〜図5に示すように、キャスタ13を有した脚羽根タイプの脚ベース11と、この脚ベース11の中心部に立設した脚支柱12とを具備してなる。前記脚支柱12は、ガススプリングを主体に構成された通常のもので、この脚支柱12の上端部に前記支持基部2が取り付けられている。
<支持基部>
前記支持基部2は、図2、図5、図6、図8〜図10及び図13に示すように、前記脚体1によって水平旋回可能かつ上下方向に昇降可能に支持されたもので、前記脚支柱12に装着されたハウジング21と、このハウジング21の両側壁211に貫装される背凭れ支持用の主軸22と、この主軸22まわりに回動可能に設けられ第1の回動端231に反力受け軸232を備えるとともに第2の回動端233に前記背フレーム取付用の取付部235を備えたブラケット23と、このブラケット23の反力受け軸232を付勢して前記背凭れ6の後傾動作に対して弾性反発力を発生させる傾動反力発生機構24とを具備してなる。
前記ハウジング21の両側壁211の前端部には、後述する前連結部材47を前後方向にスライド移動可能に支持するための長孔212が形成されている。
前記ブラケット23は、前記ハウジング21の両側にそれぞれ設けられた対をなす板状のブラケット本体234と、これら左右のブラケット本体234の第1の回動端231同士を連結する前記反力受け軸232と、前記各ブラケット本体234の第2の回動端233に外側方に延出させて設けられた前記取付部235とを備えたものである。前記取付部235には、ねじ孔236が形成されており、このねじ孔236に螺着された図示しないボルトにより当該ブラケット23に後述する背フレーム5の背支桿51が固定されている。
前記傾動反力発生機構24は、コイルスプリング241を用いて前記反力受け軸232に弾性反発力を付与し得るように構成されたものであるが、通常のものであるため詳細な説明を省略する。
<座フレーム>
前記座フレーム3は、図2、図5〜図14に示すように、後端部33に後述する後連結部材46を保持し前記座4の全体を支持する座フレーム本体31と、この座フレーム本体31の前端部34に設けられ後述する前連結部材47を上下動可能に保持する座前傾ガイド32とを備えたものである。
前記座フレーム本体31は、合成樹脂により一体に成形されたもので、左右の側枠部35を有する枠状をなしている。座フレーム本体31の側枠部35の後端部33は、前記後連結部材46を保持する軸受部351を備えている。座フレーム本体31の前記側枠部35の前端部34は、前記座前傾ガイド32を取り付けるための取付部352を備えている。また、前記両側枠部35の中間部内側には、ガススプリング取付部353が設けられている。
前記座前傾ガイド32は、前記座フレーム本体31の側枠部35間に配されるガイド本体36と、このガイド本体36を前記側枠部35の取付部352に固定するための取付片37とを備えたもので、板金素材により一体に構成されている。前記ガイド本体36は、前記座フレーム本体31の側枠部35間に嵌挿されるもので、前記座フレーム本体31の側枠部35よりも上方に位置する天壁361と、この天壁361の両側縁から下方に垂下する側壁363とを備えている。前記天壁361の前縁には、下方に湾曲しながら延びるアーム受け部362が形成されている。前記両側壁363には、前記前連結部材47を上下方向に移動可能に保持するガイド用の長孔364が形成されている。前記取付片37は、前記両側壁363から外側方に延出させた板状のもので、この取付片37を図示しないビスにより前記座フレーム本体31の下面に取り付けている。
<座>
前記座4は、図1、図2、図4、図5及び図7〜図12に示すように、前記座フレーム3上に取り付けられたアウターシェル41と、このアウターシェル41上に設けられたインナーシェル421を有する座本体42とを備えたものである。前記アウターシェル41と前記インナーシェル421との間には、アウターシェル41に対してインナーシェル421を前後方向にスライド移動させるためのスライド案内機構43と、前記インナーシェル421を所望のスライド位置に移動させてロックするためのスライド位置決め機構44とが設けられている。
前記アウターシェル41は、上面側に着座者からの荷重を受け止める荷重受け面411を有したものである。この荷重受け面411は、後半領域に設定された座位基準点Tを中心にして形成されたもので、その座位基準点Tよりも前側に前方に向かって漸次上昇する傾斜部分412を備えている。この傾斜部分412を設けることによって、着座者の前方へのずれを抑制することができるとともに、着座時のフィット感を向上させることができるようにしてある。
なお、このアウターシェル41の下方に設けられた操作グリップS1は、反力調整用のもので、前記支持基部2内に設けられた前記傾動反力発生機構24のスプリング予圧を調整するようになっている。アウターシェル41の下面には、座4の高さ位置を調整するため高さ調整用のレバーS2と、前記背凭れ6を所望のロック位置でロックするための傾動ロック用のレバーS3と、前記スライド案内機構43を操作するためのスライド位置ロック用の押しボタンS4とが設けられている。また、アウターシェル41の前縁角部には、後述する座前傾手段45を操作するための前傾用のレバーS5が設けられている。
前記座本体42は、前記アウターシェル41上にスライド案内機構43を介して前後方向にスライド移動可能に配設されたインナーシェル421と、前記インナーシェル421上に配されたクッション422と、このクッション422及び前記インナーシェル421の周縁部425下面をくるむ座表皮材423とを備えたものである。
前記インナーシェル421は、前記荷重受け面411に対応する部位に着座者からの荷重を前記荷重受け面411に担持させるための荷重伝達部分424を備えたものである。このインナーシェル421は、周縁近傍部に周縁部425側が高くなる段部426を備えたシェル状をなしており、弾性変形可能な合成樹脂により一体に成形されている。前記段部426に囲まれた領域は、前記アウターシェル41の前半領域に摺動可能に密接し得る前半シェル部分427と、前記アウターシェル41の後半領域に摺動可能に密接し得る後端シェル部分428と、この後端シェル部分428の前縁を前記前半シェル部分427の後縁に滑らかに連続させる中間シェル部分429とを主体にして構成されている。そして、前記中間シェル部分429に前記荷重伝達部分424が設けられている。
この荷重伝達部分424は、前記中間シェル部分429に前後方向に伸びる複数本のスリット420を、左右方向に間隔をあけて形成したものである。そして、無負荷状態においては、前記荷重伝達部分424の下面と前記荷重受け面411との間に空間P1が形成されている。この荷重伝達部分424は、前記スリット420の存在により、厚み方向に比較的容易に弾性変形し得るようになっている。すなわち、荷重伝達部分424は、着座者からの荷重を受けた場合に、下方に弾性変形して、前記アウターシェル41の荷重受け面411に当接するように構成されている。換言すれば、着座者からの荷重は、前記荷重伝達部分424を介して最終的に前記アウターシェル41の荷重受け面411によって受け止められるようにしてある。
そして、このインナーシェル421は、スライド案内機構43を介して前記アウターシェル41上に所定の範囲内で前後方向にスライド移動可能に配されている。その際、前記荷重受け面411の連動移行を伴うことなしに、当該座4の着座奥行寸法を変更することができるようになっている。すなわち、図11及び図12に模式的に示すように、このインナーシェル421をアウターシェル41に対してスライド移動させることによって、座4の着座奥行寸法を変更することができるが、前記荷重受け面411はアウターシェル41に設けられているため、前記インナーシェル421のスライド移動に連動して移動することはない。
前記スライド案内機構43は、前記インナーシェル421の複数個所に形成され前後方向に延びる案内スリット431と、これら各案内スリット431にそれぞれスライド自在に貫装され上端に前記インナーシェル421の上面に摺接する抜止頭部433を有した複数のスライダ432と、これら各スライダ432の下端部434を固定すべく前記アウターシェル41に設けられた複数のスライダ取付部435とを備えたものである。前記各スライダ432は、対応する前記案内スリット431に沿ってスライドし得る角柱状をなすものであり、下端が図示しないビスにより前記アウターシェル41に取り付けられている。
以上の構成をなすスライド案内機構43により案内されて前後方向にスライドするインナーシェル421は、前記スライド位置決め機構44により所望のスライド位置で位置決めしロックすることができるようになっている。
前記スライド位置決め機構44は、下ロック位置から上ロック解除位置までの間で昇降動作可能な操作部材441と、インナーシェル421のスライド移動に伴ってこの操作部材441に選択的に対応する複数の位置決め用の係合部443とを具備してなる。このスライド位置決め機構44は、前記操作部材441が前記下ロック位置に降下して対応する係合部443に係合した状態で前記インナーシェル421のスライド移動が禁止され、前記操作部材441が前記上ロック解除位置まで上昇した状態で前記係合部443との係合が解除されて前記インナーシェル421のスライド移動が許容されるようにしたものである。前記操作部材441の操作端は、前記アウターシェル41の下面側に突出させてある。操作部材441の押しボタンS4を上方に操作することで、当該操作部材441を含む座4の主要部を前記アウターシェル41に対して移動させ、座4の着座奥行寸法を変更することができるようになっている。
前記クッション422は、例えばモールドウレタンの下面に不織布を貼設したものである。詳述すれば、このクッション422は、前記インナーシェル421の上面に載設されており、前記インナーシェル421の周縁部425とともに布等により作られた前記座表皮材423によりくるまれたものである。
以上説明した座4は、座前傾手段45を介して前記支持基部2に支持されている。
<座前傾手段>
前記座前傾手段45は、図5、図6、図9及び図10に示すように、支持基部2上に配された座4の全体をその後部を中心にして、図9において実線で示すとともに図10において太い二点鎖線で示す標準姿勢(A)から、図10において実線で示す前傾姿勢(B)までの間で傾動させるためのものである。この座前傾手段45は、前記座4の全体を支持する前記座フレーム3と、この座フレーム3の後端部33に設けられ前記支持基部2に前記背フレーム5を介して間接的に枢支された後連結部材46と、前記座フレーム3の前端部34に設けられ前記支持基部2の前端部に支持された前連結部材47と、この前連結部材47に対する前記座フレーム3の前端部34の位置を上下方向に変更して所望の位置でロックするロック機構48とを備えてなる。
前記後連結部材46は、前記座フレーム3の後端部33に設けられた軸受部351に保持された軸状のもので、その両端部が背フレーム5の軸受部513に枢着されている。
前記前連結部材47は、前記座フレーム3の座前傾ガイド32に設けられた長孔364に上下移動可能に保持された軸状のもので、前記支持基部2の長孔212に前後スライド可能に嵌挿されている。
前記ロック機構48は、一端491を前記座フレーム3に支持させ、その一端453に対する他端454の位置を変更可能なガススプリング451と、このガススプリング451の他端454の位置変化を前記座フレーム3の前端部34の前記前連結部材47に対する上下方向の位置変化に変換する動作変換部452とを備えたものである。
前記ガススプリング451は、ロック状態と伸縮可能な非ロック状態との間で切り替え可能なものである。
前記動作変換部452は、一端491を前記前連結部材47を介して支持基部2に前後移動可能に取り付けられた座前傾ベース49と、この座前傾ベース49の他端492に中間支点401を枢着し、一方の回動端402を前記座フレーム3に接続するとともに他方の回動端404を前記ガススプリング451に接続した座前傾調整アーム40とを備えたものである。
前記座前傾ベース49は、略水平に配された平板493の左右両側縁に垂下板495を設けたもので、前記垂下板495の前端に前記前連結部材47を保持する軸受部496が形成されている。また、前記平板493の後縁部に対をなす起立壁494が立設されており、これら起立壁494に座前傾調整アーム40の中間支点401が枢着されている。この座前傾ベース49の平板493の下面は、前記支持基部2上に前後摺動可能に支持されており、座前傾ベース49の下方への回動が禁止されている。なお、後述するシンクロロッキング機構Rの作用により、背凭れ6の後傾動作に連動して座4が沈み込み動作を行う際には、前記座前傾ベース49が前記前連結部材47とともに前後方向に移動するように構成されている。
前記座前傾調整アーム40は、前記起立壁494間に配設され得る幅寸法を備えたもので、前記起立壁494に枢着された中間支点401の位置で屈曲する側面視L字形をなしている。座前傾調整アーム40の一方の回動端402には、軸状突部403が設けられている。そして、この軸状突部403を前記座フレーム3の座前傾ガイド32のアーム受け部362に回動可能に枢支させている。座前傾調整アーム40の他方の回動端404には、軸孔405が形成されている。この回動端404は、前記軸孔405に挿通した連結軸406を介して前記ガススプリング451の他端492に枢着されている。
この実施形態においては、以上説明したように、前記座フレーム3に、前記ロック機構48の全ての構成部品を組み付けてユニット化している。
<背フレーム>
前記背フレーム5は、図2、図3、図5、図9、図10、図13〜図18、図22及び図23に示すように、立ち上がり部を有する側面視L字状をなすもので、ほぼ前後方向に水平に延びる左右の背支桿51と、これら背支桿51の後端に取り付けられ前記立ち上がり部を形成する左右の連結部材52と、前記左右の背支桿51を連結する横架材53とを備えている。換言すれば、背凭れ6を支持する背フレーム5は、脚体1上に設けられた支持基部2に支持されて後方に延びる左右の背支桿51と、これら背支桿51の後端から上方に延びる左右の前記連結部材52とを主体に構成されており、左右の背支桿51の上側に連結部材52をそれぞれ取り付け、それら連結部材52を介して背凭れ6の下端部を支持させている。
前記各背支桿51は、内側に開放されたもので、アルミダイキャストにより一体に形成されている。各背支桿51の基端部は、前記主軸22の端部に嵌合するボス部511を有するとともに、基端部近傍に前記ブラケット23の取付部235に図示しないボルトを用いて固定される中間リブ512を備えている。各背支桿51の中間部は、後連結部材46を枢着するための軸受部513を備えている。各背支桿51の先端部は、前記横架材53をビス止めするための取付台座514を有するとともに、上方に一体に延びる板状の連結部材取付突部515を備えている。左右の背支桿51は、そのボス部511を前記主軸22に嵌合させた状態で前記中間リブ512を前記ブラケット23の取付部235にビス止めすることにより、支持基部2に回動可能に取り付けられている。
前記連結部材52は、正面視において前記背凭れ6の左右両側縁間に収まる寸法形状のものである。各連結部材52は、背凭れ6と背支桿51との間に介在させたもので、前記背支桿51及び背凭れ6とはそれぞれ別体をなしている。各連結部材52は、対向する挟圧面541、551をそれぞれ備えた対をなす対面壁54、55を一体に備えたものである。すなわち、各連結部材52は、背凭れ6の下縁を支持する上の対面壁54と、この上の対面壁54の下方に配設された下の対面壁55と、これら両対面壁54、55の基端側を一体に結合する基端側結合壁56と、前記両対面壁54、55の先端部を除く前縁部同士を結合する奥側結合壁57とを備えたもので、アルミダイキャストにより一体に成形されている。
前記上の対面壁54の上面には、背凭れ6を取り付けるためのナット部545を有した背凭れ取付突部542を備えている。上の対面壁54には、基端側に設けられた後述する肘掛け7を取り付けるための第1取付ボルトB4との干渉を防止するための逃げ孔544と、先端側に設けられた後述する肘掛け7を取り付けるためのナット部545とが設けられている。
前記下の対面壁55には、前記第1取付ボルトB4に対応するボルト挿通孔552と、前記ナット部545に螺着するための第2取付ボルトB5を挿通させるためのボルト挿通孔553とが設けられている。下の対面壁55には、連結部材取付突部515を挿入可能な開口部554が形成されている。
前記基端側結合壁56は、上下の対面壁54、55の基端を剛結するためのもので、左右の基端側結合壁56同士の内側面間には、前記左右の背支桿51の間に形成されている空間P3に連続する空間P2が形成されている。
前記奥側結合壁57は、前記下の対面壁55の開口部554に挿入した連結部材取付突部515を重ね合わせた状態で後方から挿入した図示しないボルトにより、当該連結部材取付突部515が連結部材52に止着されている。すなわち、前記奥側結合壁57には、ナット部571が設けられているとともに、前記連結部材取付突部515にはボルト挿通孔516が前記ナット部571に軸心を一致させて形成されている。そして、このボルト挿通孔516を通して前記ナット部571に螺着した前記ボルトにより前記連結部材52が背支桿51に固定されている。
前記各連結部材52の上下の対面壁54、55は、その先端側が自由端構造をなしており、部材の弾性変形を利用して前記挟圧面541、551同士を接近させ得るように構成されている。なお、少なくとも挟圧面541、551を有した対面壁54、55と奥側結合壁57とによって、後方に開放された取付領域58が形成されている。換言すれば、前記取付領域58は、背凭れ6を備えた椅子本体C1の背面に背凭れ6の下縁に沿って左右方向に延びるもので、オプション部材である肘掛け7を当該取付領域58に取り付けるようにしている。すなわち、この取付領域58は、椅子本体C1の特定部分を凹陥させて形成されたものであり、具体的には、背フレーム5の立ち上がり部である前記連結部材52に設けられたものである。
前記横架材53は、背支桿51の先端部同士を結合するためのもので、その両端が各背支桿51の取付台座514にボルトB6により止着されている。この横架材53と前記支持基部2との間には、前記空間P3に位置させて後傾ロック用のガススプリング50が配設されている。このガススプリング50は、ロック状態においては背フレーム5の後傾動作を所望の位置で固定する機能を有し、ロック解除状態においてはその弾性反発力により前記傾動反力発生機構24の付勢力を補助する機能を有している。
<背凭れ>
前記背凭れ6は、図1〜図5、図9、図10及び図13〜図27に示すように、いわゆる背枠と称される枠状の背支持部材61と、この背支持部材61に張り設けられ着座者の荷重を受けるメッシュ状の張り部材62と、前記背支持部材61に設けられたランバーサポート装置8とを備えたもので、前記背フレーム5の連結部材52上に取り付けられている。
背凭れ6が、平面視において左右方向中央部分が後方に凸形状をなすとともに、側面視において上下方向中央部分が前方に突出する概略くの字状をなすものである。
前記背支持部材61は、少なくとも左右の側枠64と、この側枠64の上端部間に配される上枠66とを備えた門型をなすものである。具体的には、背支持部材61は、合成樹脂により一体に成型されたもので、左右の側枠64と、この側枠64の下端同士を結合する下枠65と、前記側枠64の上端同士を結合する上枠66とを備えている。
前記各側枠64は、前記背凭れ6の側縁を構成する側枠本体641a、642aと、これら側枠本体641a、642a内に組み付けられ前記ランバーサポート装置8の一部を構成するランバー支持部材81a、82aとを備えたものである。
前記側枠本体641a、642aは、第1の背面643を備えた前枠部を形成する第1のフレームと、この第1のフレームの後側に一体的に配され前記第1の背面643に隣接する第2の背面644を備えた後枠部を形成する第2のフレームとを備えている。第1の背面643と第2の背面644とは、上部646において互いに面一をなしているが、途中から下方に向かって漸次前後方向に離間するように形成されている。すなわち、第1の背面643に対して第2の背面644は下方に向かって漸次後方に位置するように設定されており、側枠本体641a、642a全体が、途中から前後方向の厚み寸法を漸次増大させるような形態をなしている。換言すれば、前枠部と後枠部とは、中央部が最も前方に張り出した着座者の腰付近に対応する突出部において前後方向に大きく離れており、この部分に配された前後方向に延びる壁によって前枠部と後枠部とがつながっている。そのため、側枠本体641a、642aは、着座者の腰に対応する部分の強度を高めることができるとともに、この部分にランバーサポート装置8を取り付けることができるように構成されている。詳述すれば、側枠本体641a、642aは、中央部より少し下が最も前方に張り出すとともに前記2つの背面643、644が最も離間した腰部645と、この腰部645から後方に傾斜しつつ上方に延びる上部646とを備えたもので、前後寸法が最も大きい腰部645にランバーサポート装置8を取り付けるためのランバー装置取付部が形成されており、前記腰部645のランバー装置取付部に前記ランバーサポート装置8が設けられている。
前記側枠本体641a、642aの腰部645は、底壁647b、648bと、左右の側壁647d、648dと、天壁647e、648eと、後壁647f、648fとを備えたもので、前方に開放された前記ランバー装置取付部たるランバー取付空間647a、648aを形成してなる。なお、正面視左側の側枠本体641aの左ランバー取付空間647aは、正面視右側の側枠本体642aの右ランバー取付空間648aよりも深い形状をなしている。また、前記左ランバー取付空間647aを形成する後壁647fの背面647gは、前記第1、第2の背面643、644よりも部分的に後方に突出している。左右の側枠本体641a、642aの底壁647b、648bには、前記連結部材52のナット部545に対応するボルト挿通孔647c、648cが形成されており、これらボルト挿通孔647c、648cを通して上側から前記ナット部545の上半部に螺着したボルトB7、B8により、背支持部材61を連結部材52に止着している。また、側枠64の前縁近傍部には、前記張り部材62の端縁を収容するための取付溝649が形成されている。
前記下枠65は、左右方向中央に位置する中央部651と、この中央部651の両端から前方に漸次迫り出しつつ斜め上方に延びて前記側枠64の下端内側面に連続して一体化する左右の両端部652とを一体に備えたもので、前記左右の両端部652が前記左右の連結部材52に取り付けられている。詳述すれば、下枠65は、下方に開放された中空体状のもので、前構造壁653と、この前構造壁653の後側に設けられた後構造壁656と、この後構造壁656の後側に設けられた化粧壁658とを備えている。
前記前構造壁653は、前端側にボルトB1の頭部を通過可能な座ぐり孔を有した複数のボルト挿通孔654を備えている。そして、これらボルト挿通孔654に前側から挿入したボルトB1を前記連結部材52の背凭れ取付突部542のナット部543に螺着することにより、前記背支持部材61を前記連結部材52に固定している。すなわち、前記連結部材52の背凭れ取付突部542は、前記下枠65の前構造壁653と後構造壁656との間に挿入され、この連結部材52の上面で前記前構造壁653の下端及び後構造壁656の下端を当接した状態で、前記背支持部材61が前記連結部材52に取り付けられている。この取付状態において、前記連結部材52の背面59と前記下枠65の後構造壁656の背面657とは、面一になるように設定されている。また、下枠65の後構造壁656の背面657は、前記側枠64の第1の背面643と面一に連続させてあり、化粧壁658の背面659は前記側枠64の第2の背面644と面一に連続させてある。なお、前記前構造壁653の下端部には、前記張り部材62の端縁を収容するための取付溝655が形成されている。
前記上枠66は、左右の側枠64の上端間を連結するもので、背支持部材61の上縁部の端縁667に前記張り部材62の縁を固定するための縁固定部である取付溝661が設けられている。上枠66は、前記取付溝661よりも前側に設けられ前記張り部材62をバックアップ可能で滑らかに取付溝661に導く裏当て曲面662と、前記取付溝661よりも後側に設けられオプション部材であるハンガーの取付部(図示せず)を着脱可能に取り付けるための溝663とを備えている。この溝663は、前記端縁667に沿って形成されたもので、中央から外側方に向かって漸次幅寸法を異ならせてある。具体的には、この溝663は、前側の内側面664と後側の内側面665との離間距離L1である幅寸法を、中央から左右両外側方に向かって漸次小さく設定したものである。後側の内側面665は、中央にオプション部材の取付部(図示せず)に形成された稜線に対応する稜線対応部分666を有した背面視扁平なV字状をなすように形成されている。
張り部材62を後側から摺動可能に支持している前記裏当て曲面662は、上枠66の小口面の一部に形成されたものである。すなわち、小口面は、裏当て曲面662と、この裏当て曲面662の後側に形成された縁固定部である取付溝661と、前記取付溝661よりも後側に設けられてなり意匠性を向上させるための機能を発揮しつつオプション部材の取り付けの位置決め機能を発揮する溝663とを主体に構成されている。
また、この背凭れ6は、図19及び図20に示すように、当該背支持部材61の端縁667が延びる方向から見た前記張り部材62の着座面側の視認縁部621と前記縁固定部に固定された固定側の視認縁部622との離間距離L2を部分的に異ならせたものである。具体的には、前記上枠66に固定された張り部材62の前記離間距離L2が、中央から外側方に向かって漸次小さくなるようにしたものである。すなわち、この実施形態においては、上枠66の端縁667に、当該端縁667が延びる方向に開口する取付溝661が形成されており、この取付溝661に張り部材62の縁を挿入して固定している。そして、この取付溝661に固定されている側の視認可能な縁を前記固定側の視認縁部622と称している。なお、「端縁667が延びる方向」とは、図2及び図20で示すように、上枠66の厚み方向中心線が延びる方向を意味しており、前記取付溝661もこの方向に沿って形成されている。そして、前記裏当て曲面662に案内されて着座面を形成している側の視認可能な縁を前記着座面側の視認縁部621と称している。
本実施形態では、図19に示すように、上枠66の左右方向中央部における着座面側の視認縁部621と固定側の視認縁部622との離間距離L2(C)が、左右両側部の離間距離L2(S)よりも長く設定されており、且つ、上枠66において最も長く設定されている。
前記張り部材62は、着座者の荷重を受けるメッシュ状のものである。詳述すれば、張り部材62は、左右の縁を側枠64の取付溝642に挿入して固定し、下の縁を下枠65の取付溝655に挿入して固定し、上の縁を上枠66の取付溝661に挿入して固定することによって、枠状をなす背支持部材61に張設されている。
張り部材62は、合成樹脂製の糸を織成または編成してなるものである。張り部材62は、通常の着座者の着座姿勢において、着座者の背中が直接的に接するものであり、四角枠状をなす背支持部材61の周縁に支持されている。着座者の荷重を受けた張り部材62は、周縁部分を背支持部材61に支持された状態で周縁部分よりも内側に位置している部位が側面視において後方に凸をなすように変形し得るように構成されている。
張り部材62の端縁には、帯状をなす押し込み材62aが設けられている。押し込み材62は、張り部材62を背支持部材61に取り付けるためのものであって、取付溝649、655、661内に押し込まれるものである。押し込み材62には、樹脂製のコード等が用いられる。押し込み材62aは、張り部材62の4つの角部分を除きその外周縁の略全周に亘って設けられており、張り部材62の裏面側に縫製等により添着されている。しかして、押し込み部材62aは背支持部材61に装着された状態では外部から視認できないように構成されている。押し込み部材62aは、例えば樹脂製のもので、取付溝649、655、661に挿入可能な厚み寸法を有している。
前記ランバーサポート装置8は、前記左右の側枠64と、これら側枠64間に架け渡された複数行の線条体83と、特定行の線条体83に加わる外力により他の行の線条体83の張り具合を相反的に変化させる張設状態調整機構84とを具備してなる。本実施形態では、複数の線条体83は互いに平行に配されており、「行」とは、左右方向に伸びている状態の各線条体83をカウントするために便宜的に用いているものである。
正面視左の側枠64は、前記側枠本体641aと、この側枠本体641aの左ランバー取付空間647a内に配設され前記線条体83を支持するランバー支持部材81aと、このランバー支持部材81aの前面側を覆うカバー81dとを備えたものである。そして、前記ランバー支持部材81aと前記カバー81dとは、前側から挿入したボルトB9により、側枠本体641aの後壁647fから突設した取付ボス647hの先端に共締め状態で止着されている。このランバー支持部材81aと前記後壁647fとの間には、前記張設状態調整機構84の主要部が配設されている。前記ランバー支持部材81aは、前記複数行の線条体83の左側の端部831を摺動可能に支持しつつ後方に案内する複数本の屈曲案内部81bが設けられており、これら屈曲案内部81bの前面側は前記カバー81dにより塞がれている。
正面視右の側枠64は、前記側枠本体642aと、この側枠本体642aの右ランバー取付空間648a内に配設される補助枠材82aと、この補助枠材82aの前面側を覆うカバー82dとを備えたものである。そして、前記補助枠材82aと前記カバー82dとは、前側から挿入したボルトB10により、側枠本体642aの後壁648fに設けられた取付ボス648hの先端に共締め状態で止着されている。前記補助枠材82aは、前記複数行の線条体83の右側の端部834を摺動可能に支持する複数本の直線案内部82bと、上下に隣接する直線案内部82bの外方端同士を滑らかに連続させる半円弧状をなす湾曲案内部82cとが設けられており、これら直線案内部82b及び湾曲案内部82cの前面側は前記カバー82dにより塞がれている。
前記線条体83は、可撓変形可能なワイヤ製のもので、複数行の線条体83は、1本のワイヤ素材により構成されている。すなわち、一番上の行の線条体83の左側の端部832と、一番下の行の線条体83の左側の端部833とを除いて、各行の線条体83は、ランバー取付空間647a、648a内において一体に連続している。換言すれば、1本のワイヤ素材により各行の線条体83と、隣接する線条体83の端部831、834同士を側枠64内において連結する連結線条部835とを構成している。なお、この実施形態における各行の線条体83は、着座者の荷重を受ける張り部材62の近傍に位置されており、前記張り部材62に対して相対移動可能なものである。そして、各行の線条体83は、前記側枠64間に張設された状態で配されており、着座時に後方に変形した張り部材62と接触する。そのため、張り部材62の損傷を防ぐことを目的として、その外周が被覆部材836により個別に覆われている。
前記被覆部材836は、線条体83と別体をなし、前記線条体83の全周を覆うチューブ状のものである。具体的には、前記被覆部材836は、前記線条体83の全周を覆うメインチューブ837と、このメインチューブ837の両端部を含め前記線条体83の枠近接部分を覆う露出防止用のサブチューブ838とを備えたものである。
前記張設状態調整機構84は、前記側枠本体641aに保持されて前記ランバー取付空間647a内に配設された支点部材841と、上下方向中央部をこの支点部材841に回動可能に支持されて前記ランバー取付空間647a内において前後方向に天秤動作し得る調整アーム842とを具備してなる。前記支点部材841及び調整アーム842は、前記ランバー支持部材81aと後壁647fとの間に配設されている。調整アーム842は、上下両端部に設けられた線条体83の端部を取り付けるための端部取付部843と、中間に設けられワイヤ素材を滑らかに案内する複数の湾曲案内部844とを備えている。各湾曲案内部844は、調整アーム842の側面に形成された半円弧状の案内突部845を主体に構成されたもので、この案内突部845の突出端には、ワイヤ素材が外れるのを防止するための鍔846が一体に設けられている。
そして、前記左のランバー支持部材81aと右のランバー支持部材82aとの間に複数行の線条体83を上下に間隔をあけて並設し、隣接する各行の線条体83の左側の端部831同士を連結する左側の連結線条部835を前記屈曲案内部81bにより後方に案内して、調整アーム842の湾曲案内部844に摺動可能に支持させるとともに、隣接する各行の線条体83の右側の端部834同士を連結する右側の連結線条部835を前記右のランバー支持部材82aの湾曲案内部82cに摺動可能に支持させている。また、最も上の行の線条体83の左側の端部832は、前記屈曲案内部81bにより後方に案内して調整アーム842の上側の端部取付部843に回動可能に取り付けられている。そして、最も下の行の線条体83の左側の端部833は、前記屈曲案内部81bにより後方に案内して調整アーム842の下側の端部取付部843に回動可能に取り付けられている。
なお、このランバーサポート装置8は、前記各行の線条体83の平均張力を変更するための張力調整部85をも備えている。張力調整部85は、前記支点部材841の保持位置を前後方向に変更するためのもので、前記支点部材841にねじ孔851を設けるとともに、このねじ孔851に螺合させたねじ棒852を側枠本体641aの後壁647fに回転可能に貫設し、このねじ棒852の外方への貫通端にこのねじ棒852を回転操作するための操作グリップ853を設けたものである。なお、ねじ棒852の前端は、前記ランバー支持部材81aに回転可能に支持されている。
このようなランバーサポート装置8は、特定行の線条体83に加わる外力により、調整アーム842が適宜前後方向に回動し、他の行の線条体83の張り具合を相対的に変化させるようになっている。具体的には、例えば、上側の線条体83が後方に押されると、調整アーム842の上端側が前方に牽引されて回動し、すなわち、調整アーム842の回転軸である支点部材84を境にして上下で相対的に線条体83の張り具合が変更されて、調整アーム842の下端側に取付または保持されている他の行の線条体83の張り具合が強くなる。また、操作グリップ853を回転操作して支点部材841の保持位置を前後方向に変更すると、全ての行の線条体83の張力が変化することになる。なお、前述したように各行の線条体83の張り具合が相反的に変化する場合には、前記各連結線条部835が対応する湾曲案内部82c、844に対して適宜摺動することとなる。
以上のような構成をなすランバーサポート装置8は、左右のランバー支持部材81a、82aと、ランバー支持部材81a、82aの後側に配される調整アーム842と、前記ランバー支持部材81a、82a及び調整アーム842に架け渡される線条体83と、操作グリップ853を除く張力調整部85とを備えたユニット86を具備しており、このユニット86を前記側枠本体641a、642aに前側から組み込むようにしている。張力調整部85のねじ棒852は、支点部材841に螺合させたねじ棒本体854と、このねじ棒本体854の後端に螺着される抜け止め鍔855とを備えてなる。そして、前記ユニット86を側枠本体641aに取り付ける際には、前記抜け止め鍔846を外した状態で前記ねじ棒本体854を側枠本体641aの後壁647fに貫通させ、そのねじ棒本体854の貫通端部外周に操作グリップ853を装着した上で、その貫通端に抜け止め鍔855を螺着するようにしている。前記ランバー支持部材81a、82aは、ランバー取付空間647a、648aに収容された状態でカバー81d、82dとともに側枠本体641a、642aにビス止めされて固定される。
以上のような構成をなす背凭れ6と前述した座4とは、シンクロロッキング機構Rにより、一定の比率で傾動動作を行うようになっている。
<シンクロロッキング機構>
前記シンクロロッキング機構Rは、図9及び図10に示すように、前記座フレーム3に保持された前連結部材47を前記支持基部2に前後動可能に支持させるとともに、前記座フレーム3に保持された後連結部材46を前記背フレーム5に枢支させて、背凭れ6の後傾動作と座4の沈み込み動作とを連動させるようにしたものである。すなわち、シンクロロッキング機構Rは、座4を支持する座フレーム3の前端側を前記前連結部材47を介して支持基部2の前端部に前後移動可能に連設するとともに、前記座フレーム3の後端側を前記後連結部材46を介して背フレーム5に枢支させたものである。具体的には、前記前連結部材47は、前記支持基部2の前端部に設けられた前後方向に延びる長孔212に前後摺動可能に保持されている。前記後連結部材46は、前述した座前傾手段45の回動支点を兼ねるもので、前記背フレーム5の背支桿51に設けられた軸受部513に回動可能にされている。
<肘掛け>
前記肘掛け7は、図1〜図5、図13〜図18、図22、図23、図26及び図27に示すように、前記椅子本体C1に着脱可能に取り付けられたオプション部材の1つであり、基端部73を前記椅子本体C1の連結部材52における取付領域58に取り付けた肘フレーム71と、この肘フレーム71の先端部75に設けられた肘掛け本体72とを備えたものである。
前記肘フレーム71は、前記背凭れ6の下縁に沿って延びる基端部73と、この基端部73に連続して設けられ前上方に向けて屈曲する中間屈曲部74と、この中間屈曲部74に連続して設けられ前上方に延びる先端部75とを備えたものである。前記先端部75の上端には、前記肘掛け本体72が設けられている。
前記肘掛け本体72は、前記肘フレーム71と一体に成形された肘受け721と、この肘受け721上に取り付けられた肘当て722とを備えたものである。前記肘受け721は、前記肘フレーム71と合成樹脂により一体に成形されている。
この肘掛け7の基端部に相当する前記肘フレーム71の基端部73は、前記連結部材52の凹陥した取付領域58に嵌合する形状をなしており、主として後側から前記取付領域58に嵌め込まれるようになっている。すなわち、肘フレーム71の基端部73は、前記連結部材52の上の対面壁54に密接またはごく近接する上面731と、前記下の対面壁55に密接またはごく近接する下面732と、前記基端側結合壁56に密接またはごく近接する基端面733と、前記連結部材52の背面59と面一となる背面734と、前記連結部材52の奥側結合壁57に対応する前面735とを備えたものである。この前面735は、前記ボルトの頭部に対面する内側領域76と、前記奥側結合壁57に当接する中間領域77と、前記奥側結合壁57の外側縁572よりも外側に位置する外側領域78とを備えてなる。前記内側領域76と中間領域77との境界には、背支桿51の連結部材取付突部515の縁に係わり合う内側段部79が形成されている。また、前記中間領域77と外側領域78との境界には、前記奥側結合壁57の外側縁572に係わり合う外側段部70が形成されている。
この肘フレーム71の基端部73は、第1取付ボルトB4及び第2取付ボルトB5を用いて連結部材52に固定されている。詳述すれば、前記肘フレーム71の基端部73には、前記連結部材52のボルト挿通孔552及び逃げ孔544に軸心を合致させた第1のボルト挿通孔736と、前記連結部材52のボルト挿通孔553及びナット部545に軸心を合致させた第2のボルト挿通孔738とが設けられている。前記第1のボルト挿通孔736の途中には、埋設ナット737が配設されている。そして、連結部材52のボルト挿通孔552及び肘フレーム71の第1のボルト挿通孔736に下側から挿入した第1取付ボルトB4を前記埋設ナット737に螺合させて締め付けることにより、前記基端部73を前記連結部材52の下の対面壁55に密着させ固定している。なお、第1取付ボルトB4の前記埋設ナット737を通過した先端は、前記上の対面壁54に設けた逃げ孔544内に挿入されている。また、連結部材52のボルト挿通孔553及び肘フレーム71の第2のボルト挿通孔738に下側から挿入した第2取付ボルトB5を前記連結部材52の上の対面壁54に設けられたナット部545の下半部に螺合させて締め付けることにより、前記基端部73を前記連結部材52の上下の対面壁54、55に密着させ固定している。換言すれば、前記基端部73は、締め付け部材である第2取付ボルトB5の緊締力により上の対面壁54の挟圧面541と下の対面壁55の挟圧面551とにより上下から挟圧され固定されている。すなわち、上下の対面壁54、55の奥側結合壁57に支持されていない先端部分は、片持ち支持構造をなしている。そのため、この上下の対面壁54、55の先端部分同士を第2取付ボルトB5により弾性変形させ、挟圧面541、551同士を接近させることによって前記基端部73が前記連結部材52に強固に固定されている。
なお、椅子本体C1に肘掛け7が取り付けられない場合には、肘掛け7に代えてオプション部材の1つであるカバー7aが取り付けられる。このカバー7aは、図26及び図27に示すように、前記椅子本体C1の連結部材52における取付領域58に取り付けられるもので、前記背凭れ6の下縁に沿って延びている。すなわち、カバー7aは、前述した肘掛け7の基端部73と同じ形状をなすものであり、前記連結部材52の凹陥した取付領域58に嵌合する形状をなし、このカバー7aを椅子本体C1に取り付けた状態で、連結部材52の上下の対面壁54、55の先端縁とカバー7aの外側縁とが一致するように構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係る椅子Cは、背支持部材64に張り部材62を張り設けた背凭れ6を備えたものであり、背支持部材64の上縁部、すなわち上枠66における端縁667に前記張り部材62の縁を固定するための縁固定部たる取付溝661を設けている。そして、前記背支持部材61の端縁667が延びる方向から見た前記張り部材62の着座面側の視認縁部621と前記取付溝661に固定された固定側の視認縁部622との離間距離L2を部分的に異ならせている。より具体的には、前記上枠66に固定された張り部材62の前記離間距離L2が、中央から外側方に向かって漸次小さくなるようにしている。つまり、前記背支持部材61の端縁667が延びる方向から見た前記張り部材62は、着座者側に向かって凹をなす略三日月形状をなすように設定されている。このため、張り部材62の張り具合に種々のバリエーションを与え得る背凭れ6を備えた椅子Cを提供することができる。
すなわち、端縁667が延びる方向から見た張り部材62における前記離間距離L2が長ければ、張り部材62の伸張性は高くなる。そして、この実施形態では、張り部材62の左右方向中央部の伸張性を左右方向両側部の伸張性よりも高くするように設定している。このため、通常の着座状態における着座者に対し、その背中の左右方向中心部に対して左右方向両側部よりも軟らかな凭れ心地ないしサポート感を付与することができるものとなっている。
特にこの実施形態における背支持部材61は、左右の側枠64と、左右の側枠64の上端部間に配される上枠64とを備えた門型をなすもの、さらに言えば、下枠65も備えた略四角枠状のものであるため、枠状の背支持部材61に支持された張り部材62が着座者の荷重を受けて後方に伸張し易い構造となっている。
前記背凭れ6が、平面視において左右方向中央部分が後方に凸形状をなすとともに、側面視において上下方向中央部分が前方に突出する概略くの字状をなすものとなっている。そして、上枠66において、張り部材62の前述した離間距離L2を異ならせているため、視認され易い上枠66部分を張り部材62の視認される形状と相まって意匠性の向上に寄与するものとなっている。
前記張り部材62が、着座者の荷重を受け止めるメッシュ状のものであるため、弾力性及び伸縮性を付与するための設計の自由度に優れたものとなっている。
背支持部材61が、前記張り部材62の着座面側の視認縁部621と固定側の視認縁部622との間においてバックアップ可能な滑らかな裏当て曲面662を備えているものであるため、張り部材62の前述した離間距離L2を設定するための設計の自由度に優れたものとなり、張り部材62をスムーズに伸張させ得るものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
また、他の実施形態としては、図29に模式的に示している態様も考えられる。すなわち、背支持部材61に、背支持部材61の端縁667が延びる方向から見た前記張り部材62の着座面側の視認縁部621と前記縁固定部661に固定された固定側の視認縁部622との離間距離L2を部分的に異ならせるために、図28に示された通常の態様の背支持部材61に対して、図29に示すように背支持部材61と別体に構成された離間距離形成部材Vを背支持部材61に追加的に取り付けられるように構成してもよい。
この離間距離形成部材Vは、例えば、背支持部材61の上縁部に対応して左右方向に延び、且つ、背支持部材61の上縁部における前面側に着脱自在に構成されたものである。そして、離間距離形成部材Vは、前後方向の厚み寸法を中央部から左右両側部に向かって漸次短くなるように、又は、前後方向の厚み寸法を左右両側部から中央部に向かって漸次短くなるように設定している。このようなものであっても、所期の目的を達成することができるものとなる。
縁固定部は、本実施形態に示すような溝状のものには限定されない。例えば、図30に示すように、背支持部材61の縁部を前後2つの部材61f、61bから構成し、張り部材62の縁をこれら前後二つの部材61f、61b間に挟み込むように構成したものであってもよい。背支持部材61を構成する前後二つの部材61f、61bは、図示しないビス等の止着具によって張り部材62の縁を挟み込んだ状態で取り付けられるものである。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
6…背凭れ
61…背支持部材
62…張り部材
66…上枠
621…着座面側の視認縁部
622…固定側の視認縁部
661…取付部(縁固定部)
C…椅子
L2…離間距離

Claims (1)

  1. 枠状の背支持部材に着座者の荷重を受け止めるメッシュ状の張り部材を張り設けた背凭れを備えた椅子において、
    背支持部材の上縁部における端縁に前記張り部材の縁を固定するための縁固定部を設け、前記背支持部材の端縁が延びる方向から見た前記張り部材の着座面側の視認縁部と前記縁固定部に固定された固定側の視認縁部との離間距離を部分的に異ならせているものであり、
    前記背支持部材が、左右の側枠と、この側枠の上端部間に配される上枠と、前記左右の側枠の下端同士を結合する下枠とを備えたものであり、前記縁固定部が、前記上枠に設けられており、
    前記背凭れが、平面視において左右方向中央部分が後方に凸形状をなすとともに、側面視において上下方向中央部分が前方に突出する概略くの字状をなすものであって、
    前記上枠に固定された張り部材の前記離間距離が、中央から外側方に向かって漸次小さくなるようにしたものであり、
    前記上枠が、前記張り部材の着座面側の視認縁部と固定側の視認縁部との間においてバックアップ可能な滑らかな裏当て曲面を備えている椅子。
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