JP6202731B2 - インペラの組立方法 - Google Patents

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Description

この発明は、インペラの組立方法に関する。
化学プラント等にあっては,プロセス機器として,遠心圧縮器を備えている。遠心圧縮機は、回転軸に固定されたディスク部に複数のブレードが設けられたインペラを有しており、これらインペラを回転させることで、ガスに圧力エネルギー及び速度エネルギーを与えている。
例えば、水素などの軽い流体を圧縮する場合や、より高い過給圧を得る場合などには、上記遠心圧縮機のインペラを高速回転させる必要がある。インペラを高速回転させると、遠心力が大きくなり、この遠心力によってインペラのカバーやブレードなどにかかる応力が増大する。特に大型の遠心圧縮機などの場合、遠心力によりインペラにかかる応力が、標準形状のインペラ強度や設計基準を満足しきれなくなる場合があり、遠心力を下げる必要があった。この遠心力を下げるためには、インペラの形状やインペラの周速に制約を設ける必要が生じる。インペラの周速は、例えばωの2乗に比例して下げ、形状は、例えば応力が大きい部分の板厚を上げることとなる。ここで、標準形状のインペラとは、所定の性能を満たす実績のあるインペラの形状であり、通常は、この標準形状を拡大・縮小することで様々な大きさのインペラ形状を得ている。
引用文献1には、優れたロータ速度および優れたロータ直径を得るために、機械的強度が増大し且つ重量が低減されるように、複合材料を用いたインペラが提案されている。
特表2012−526230号公報
上記引用文献1に記載の複合材料は、インペラのカバーに対して、高い接着特性を有する接着剤又はポリマー樹脂により取り付けられている。しかしながら、上記インペラは、高速回転されると高温になるため、複合材料、上記複合材料をカバーに取り付けるための接着剤やポリマー樹脂も高温となり、複合材料、接着剤やポリマー樹脂の劣化が懸念される。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遠心力による応力低減を図り、更なる高速回転が可能になるとともに、信頼性を向上可能なインペラの組立方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係るインペラの組立方法は、軸線方向の一端側が他端側よりも径方向外側に向かって延びるディスク部と、該ディスク部の前記他端側を向く面に、周方向に間隔をあけて設けられる複数のブレード部と、前記他端側から前記複数のブレード部を覆うように前記複数のブレード部に取り付けられるカバー部と、を備え、前記カバー部の少なくとも一部が、前記ディスク部及び前記ブレード部を形成する母材よりも比強度の高い合金から形成され、前記母材と前記母材よりも比強度の高い合金とが、拡散接合によって互いに接合され、前記カバー部の全てが、前記母材よりも比強度の高い合金から形成されたインペラの組立方法であって、前記ディスク部と前記カバー部とを中間加工状態にする中間加工工程と、中間加工状態の前記ディスク部と中間加工状態の前記カバー部とを拡散接合により接合する接合工程と、前記ブレード部と前記カバー部を仕上げ加工する仕上げ工程と、を含み、前記仕上げ工程では、前記ディスク部の前側面と対向する前記カバー部の内側面が、中間加工状態の内側面よりも前記カバー部の内側に配され、前記母材と、前記比強度の高い合金とが接合される界面と、前記カバー部の内側面とが、前記ブレード部が延びる方向で異なる位置に配されるように成形する。
このようにカバー部の少なくとも一部が母材よりも比強度の高い合金により形成されることで、カバー部の全てを母材と同じ材料で形成する場合と比較して、同じ強度を保ちつつ、カバー部を軽量化して低慣性化を図ることができる。また、母材と母材よりも比強度の高い合金とが、拡散接合によって接合されることによって、例えば、接着剤で接合する場合のように温度上昇によって劣化することを防止できる。また、アーク溶接などによりカバー部及びブレード部溶融させて接合する場合と比較して、接合部分に脆弱な部分が形成されることを抑制できる。
また、カバー部の全てが母材よりも比強度の高い合金から形成されているため、カバー部の更なる軽量化を図ることができる。
さらに、遠心力により応力が集中するブレード部とカバー部との境界部から母材と比強度の高い合金とが接合される界面を離間させることができるため、母材と比強度の高い合金とが接合される界面に遠心力による応力が集中することを防止できる。したがって、比強度の高い合金と母材との接合の信頼性を向上することができる。
また、ブレード部とカバー部とを中間加工状態すなわち剛性がより高い状態で接合できるため、拡散接合時にかかる圧縮荷重によるブレード部、および、カバー部の変形を防止することができる。
さらに、この発明に係るインペラの組立方法は、上記インペラにおいて、前記ディスク部は、前記一端側で、且つ径方向中心側の一部が、前記比強度の高い合金から形成されていてもよい。
このように構成することで、一般的に、ディスク部のうち相対的に強度を必要としない一端側で、かつ径方向中心側の一部を比強度の高い合金に置き換えて軽量化することができる。また、一般に、カバー部の板厚と比較してディスク部の板厚は厚いため、カバー部にのみ比強度の高い合金を用いる場合よりも大幅に軽量化することができる。
記インペラの組立方法によれば、遠心力による応力低減を図り、更なる高速回転が可能になるとともに、信頼性を向上できる。
この発明の第一実施形態における遠心圧縮機の概略構成図である。 上記第一実施形態における遠心圧縮機のインペラを示す斜視図である。 上記第一実施形態におけるインペラの軸線に沿う断面図である。 上記第一実施形態における母材を形成する金属とカバー部を形成する金属との各比強度を示すグラフである。 上記第一実施形態におけるインペラの組立方法を説明する図であって、(a)は中間加工工程、(b)は接合工程、(c)は仕上げ工程を示している。 この発明の第二実施形態における図3に相当する断面図である。 この発明の第三実施形態における図3に相当する断面図である。 この発明の第三実施形態の変形例における図3に相当する断面図である。
以下、この発明の第一実施形態に係るインペラ、回転機械、および、インペラの組立方法について説明する。
図1は、この実施形態における回転機械である遠心圧縮機100の概略構成を示している。
図1に示すように、この実施形態における遠心圧縮機100のケーシング101には、ジャーナル軸受102およびスラスト軸受103を介して回転軸5が軸支されている。回転軸5は、軸線O回りに回動可能とされている。この回転軸5には、軸線O方向に複数のインペラ10が並んで取り付けられている。各インペラ10は、回転軸5の回転による遠心力を利用してケーシング101に形成された上流側の流路104から供給されるガスGを下流側の流路104へと段階的に圧縮して流す。
ケーシング101には、回転軸5の軸線O方向の前方側(図1における左側;一端側)に、外部からガスGを流入させるための吸込口105が形成されている。また、ケーシング101には、軸線O方向の後方側(図1における右側;他端側)に、外部へガスGを流出させるための排出口106が形成されている。なお、以下の説明においては、紙面左側を「前方側」、紙面右側を「後方側」と称する。
上記遠心圧縮機100によれば、回転軸5が回転すると、吸込口105からガスGが流路104に流入して、このガスGがインペラ10によって段階的に圧縮されて排出口106から排出される。上記図1においては、回転軸5にインペラ10が直列に6個設けられた一例を示しているが、遠心圧縮機100には、回転軸5に対して少なくとも1個のインペラ10が設けられていればよい。なお、以下の説明では、説明を簡単化するため、回転軸5にインペラ10が1個設けられている場合を一例にして説明する。
図2、図3に示すように、上記インペラ10は、ディスク部30と、ブレード部40と、カバー部50とを備えた、いわゆる標準形状のクローズ型インペラである。
図3に示すように、ディスク部30は、筒部31とディスク本体部32とを備えている。筒部31は、回転軸5に対して嵌め合いにより固定される略円筒状に形成されている。ディスク本体部32は、ディスク部30の軸線O方向の後方側に配され、筒部31よりも径方向外側に向かって延びる略円盤状に形成されている。ディスク本体部32の前方側を向く前側面32aは、筒部31の外周面31aと連続して形成されている。ディスク本体部32は、後方側に向かって漸次拡径するように形成され、これにより、ディスク部30には、筒部31の外周面31aとディスク本体部32の前側面32aとに渡る凹状の曲面33が形成されている。
ブレード部40は、上記ディスク部30の前側面32aから軸線O方向の前方側に向かって突出するように形成されている。ブレード部40は、略一定の板厚を有し、側面視で径方向外側に向かってやや先細り形状とされている。また、ブレード部40は、ディスク本体部32の周方向に所定の間隔をあけて複数配列されている。
カバー部50は、複数のブレード部40を軸線O方向の前方側から覆うように取り付けられている。また、カバー部50は、上述した凹状の曲面33と同方向に湾曲形成され、ディスク本体部32よりも薄い板状とされている。さらに、カバー部50は、その径方向の中央側に孔51を備え、軸線O方向から見て円環状に形成されている。孔51は、その内周縁51aと筒部31の外周面31aとの間にガスGの入口が形成されるように、筒部31よりも十分に大径に形成されている。
つまり、インペラ10においては、上述した流路104が、筒部31の外周面31aと、ディスク本体部32の前側面32aと、外周面31aおよび前側面32aを繋ぐ曲面33と、周方向に互いに対向するブレード部40の側面40aと、外周面31a、前側面32aおよび曲面33に対向するカバー部50の内側面50aとにより形成される。そして、図2に示すように、カバー部50の孔51側から流入したガスGは、径方向外側のカバー部50とディスク部30との間から流出する。
上述したディスク部30とブレード部40とには、その母材として、鉄を主成分にしたニッケルクロムモリブデン鋼などの低合金鋼やステンレス鋼などが用いられている。
一方で、カバー部50には、ディスク部30及びブレード部40を形成する母材よりも比強度の高い合金が用いられている。ここで、母材よりも比強度の高い合金としては、いわゆる高強度チタニウム合金、高強度マグネシウム合金、および、高強度アルミニウム合金などを用いることができる。特に、インペラ10の回転時にどれだけ強度的に有利かを示す体格強度の点で、高強度チタニウム合金、および、高強度アルミニウム合金が好適である。母材よりも比強度の高い合金についてより具体的に説明すると、図4に示すように、高強度チタニウム合金としては、Ti−6Al−4V、Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Moなどを用いることができ、マグネシウム合金としては、高強度マグネシウム合金(Mg−Zn−Y)などを用いることができる。さらに、アルミニウム合金としては、アルミリチウム合金であるA2099−T83などを用いることができる。ここで、図4においては、母材として用いる鋼材の比強度としてSNCM431、SUS630の比強度の一例を示している。なお、図示を省略するが、母材よりも比強度の高い合金は、いずれも、母材よりも比重が小さくなっている。また、高強度チタニウム合金については、母材よりもヤング率が十分に高くなっている(例えば、113GPa程度)。
上述したように、ブレード部40とカバー部50とは異種金属で形成されており、これらブレード部40とカバー部50とがそれぞれ接合されている。これらブレード部40とカバー部50とは、拡散接合を用いて接合されている。拡散接合としては、固相拡散接合、液相拡散接合、摩擦撹拌接合(FSW)を用いることができる。チタニウム合金を母材に対して液相拡散接合する場合、より接合荷重を抑制するために、チタニウム合金に合金(Cu,Niなど)を添加したインサート金属を用いても良い。一方で、拡散接合を用いずに、溶接によりブレード部40とカバー部50とを接合した場合、溶融した異種金属どうしが混ざり合うことによる脆弱部が形成されてしまう可能性がある。
次に、上述したインペラの組立方法について図説明する。
まず、母材を中間加工状態とする(中間加工工程)。ここで、中間加工状態とは、母材を大まかな形状に加工して、仕上げ加工後の最終的な形状よりも、全体的な寸法が一回り大きな加工状態である。母材を中間加工状態にする加工法としては、切削加工、放電加工など、種々の加工法を用いることができる。
図5(a)に示すように、上記中間加工工程においては、母材を加工することで、ブレード部40とディスク部30とを一体的に中間加工状態にする。また、カバー部50を、ブレード部40とは個別に中間加工状態にする。
次いで、図5(b)に示すように、中間加工状態のブレード部40と、カバー部50とを接合する(接合工程)。より具体的には、中間加工状態のブレード部40の端面40bに、中間加工状態のカバー部50の内側面50cを押し当てて、拡散接合により接合する。なお、図5(b)中、破線は、仕上げ加工後のブレード部40ならびにカバー部50のアウトラインを示している。
さらに、図5(c)に示すように、ブレード部40およびカバー部50の仕上げ加工を行う(仕上げ工程)。ここで、仕上げ加工は、放電加工、切削加工などの加工法を用いることができる。この仕上げ加工によって、ブレード部40及びカバー部50が、上述したアウトラインに沿って成形される。この仕上げ加工の際、ディスク部30の前側面32aと対向するカバー部50の内側面50aが、中間加工状態の内側面50cよりもカバー部50の内側に配され、母材と比強度の高い合金とが接合される界面60と、内側面50aとが、ブレード部40が延びる方向で異なる位置に配されることとなる。
したがって、上述した実施形態におけるインペラ10によれば、カバー部50が母材よりも比強度の高い合金により形成されることで、カバー部50を母材と同じ材料で形成する場合と比較して、同じ強度を保ちつつ、カバー部50を軽量化して低慣性化を図ることができる。また、母材と母材よりも比強度の高い合金とが、拡散接合によって接合されることによって、例えば、接着剤で接合する場合のように温度上昇によって劣化することを防止できる。また、摩擦圧接などによりカバー部50及びブレード部40を溶融させて接合する場合と比較して、接合部分に脆弱な部分が形成されることを抑制できる。
その結果、遠心力による応力低減を図り、更なる高速回転が可能になるとともに、母材と母材よりも比強度の高い合金との接合部分の信頼性を向上することができる。
さらに、カバー部50の全てを母材よりも比強度の高い合金により形成することで、カバー部50を部分的に比強度の高い合金により形成する場合と比較して、更なる軽量化を図ることができる。また、インペラ10のうち、径方向外側に配され遠心力による影響が大きいカバー部50を軽量化することができる。その結果、インペラ10の更なる低慣性化を図ることが可能となる。
また、遠心力により応力が集中するブレード部40とカバー部50との境界部すなわちコーナー部C(図5(c)参照)からカバー部50とブレード部40とが接合される界面60が、ブレード部40の延びる方向で異なる位置に配されるため、母材と比強度の高い合金とが接合される界面60に遠心力による応力が集中することを防止できる。したがって、比強度の高い合金と母材との接合の信頼性を向上することができる。
そして、上述した遠心圧縮機100によれば、標準形状のインペラ10を低慣性化することができるため、軸振動などを抑制して高速回転が可能となるため、同一規模の大型のインペラを用いた場合よりも性能向上を図ることができる。
また、上述した実施形態におけるインペラ10の組立方法によれば、ブレード部40とカバー部50とを中間加工状態すなわち剛性がより高い状態で接合できるため、拡散接合時にかかる圧縮荷重によるブレード部40、および、カバー部50の変形を防止することができる。
次に、この発明の第二実施形態に係るインペラについて説明する。なお、この第二実施形態におけるインペラ210は、上述した第一実施形態のインペラ10とディスク部30の構成が異なるだけであるため、同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複する説明を省略する。
図6に示すように、この実施形態におけるインペラ210は、第一実施形態のインペラ10と同様に、ディスク部230と、ブレード部40と、カバー部50とを備えた、いわゆる標準形状のクローズ型インペラである。ブレード部40およびカバー部50は、上述したインペラ10のブレード部40及びカバー部50と同じ構成であり、詳細説明を省略する。
ディスク部230は、軸線O方向の後方側で、且つ、その径方向中心側の一部が、比強度の高い合金により形成される質量軽減部70を備えている。より詳しくは、質量軽減部70には、ディスク部230の背面側の中心付近に形成されたリング状の凹部71が形成されている。このリング状の凹部71は、その深さが、径方向外側ほど浅く、径方向内側ほど深くなるように形成されている。そして、このリング状の凹部71内に、ニッケルクロムモリブデン鋼やステンレス合金など、ディスク部230の母材よりも比強度の高い合金が配されている。比強度の高い合金は、リング状の凹部71の深さに応じて形成され、その軸線O方向の厚さが、ディスク部230の径方向内側ほど厚く形成され、ディスク部230の径方向外側ほど薄く形成されている。これによりディスク部230の外形、とりわけ後方側の形状は、標準形状のインペラ(図示せず)のディスク部30と同じ形状とされている。
質量軽減部70で用いられる比強度の高い合金は、カバー部50に用いられる比強度の高い合金と同様に、高強度チタニウム合金、高強度マグネシウム合金、および、高強度アルミニウム合金などを用いることができる。特に、インペラ10の回転時にどれだけ強度的に有利かを示す体格強度の点で、高強度チタニウム合金、および、高強度アルミニウム合金が好適である。
質量軽減部70において、比強度の高い合金は、母材に対して拡散接合により接合されている。この拡散接合としては、カバー部50とブレード部40との接合と同様に、固相拡散接合、液相拡散接合、摩擦撹拌接合(FSW)を用いることができる。チタニウム合金を母材に対して液相拡散接合する場合、より接合荷重を抑制するために、チタニウム合金に合金(Cu,Niなど)を添加したインサート金属を用いても良い。質量軽減部70の比強度の高い合金をディスク部230の母材に対して接合するタイミングは、上述した第一実施形態の中間加工工程から仕上げ工程のいずれのタイミングであっても良い。すなわち、事前にディスク部230の母材に接合しておき、その後ブレード部40にカバー部50を接合しても良く、また反対に、ブレード部40にカバー部50を接合した後にディスク部30の質量軽減部70において母材に比強度の高い合金を接合するようにしても良い。
したがって、上述した第二実施形態のインペラ210によれば、一般的に、ディスク部230のうち相対的に強度を必要としない後方側、かつ、径方向中心側の一部を、比強度の高い合金に置き換えて軽量化することができる。また、一般に、カバー部50の板厚と比較してディスク部230の板厚は厚いため、カバー部50にのみ比強度の高い合金を用いる場合よりも大幅な軽量化を図ることが可能になる。
次に、この発明の第三実施形態に係るインペラについて説明する。なお、上述した第一実施形態においては、カバー部50の全体を比強度の高い合金で形成していたが、この第三実施形態におけるインペラは、カバー部の一部が比強度の高い合金で形成されている点が異なるだけである。そのため、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複する説明を省略する。
図7に示すように、この実施形態におけるインペラ310は、第一実施形態のインペラ10と同様に、ディスク部30と、ブレード部40と、カバー部350とを備えた、いわゆる標準形状のクローズ型インペラである。ディスク部30およびブレード部40は、上述したインペラ10のディスク部30およびブレード部40と同じ構成であり、詳細説明を省略する。
この実施形態のカバー部350は、その一部がディスク部30及びブレード部40の母材よりも比強度の高い合金から形成されている。より詳しくは、カバー部350は、本体部52と、外側部53とにより構成されている。
本体部52は、ディスク部30側に配されている。本体部52は、上述した母材により形成され、ブレード部40に接合されている。本体部52とブレード部40との接合法は、同種金属どうしの接合であるため、一般的な溶接など、種々の接合方法を選択できる。つまり、本体部52は、ディスク部30側の内側面50aを有し、インペラ310内部の流路104を形成する。
一方で、外側部53は、本体部52の上記内側面50aとは反対側すなわち前方側を向く外側面50dに取り付けられている。この外側部53は、母材よりも比強度の高い合金により形成されている。母材よりも比強度の高い合金は、第一実施形態と同様に、母材であるニッケルクロムモリブデン鋼やステンレス合金などよりも比強度の高い、高強度チタニウム合金、高強度マグネシウム合金、および、高強度アルミニウム合金などが用いられている。
さらに、外側部53は、インペラ310の径方向における内側、すなわちガスGの入口側ほど肉厚に形成されている。これは、入口側において遠心力により作用する応力が低く、また、カバー部350の板厚が入口側ほど厚いためである。このように入口側において外側部53の肉厚を厚く形成したとしても、作用する応力が低いため、母材との接合強度の観点からも問題が生じない。つまり、外側部53の肉厚を厚くした分だけ、本体部52の肉厚を薄くして、更なる軽量化を図ることができる。
母材により形成される本体部52と、比強度の高い合金により形成される外側部53は、拡散接合により接合されている。拡散接合としては、第一実施形態と同様に、固相拡散接合、液相拡散接合、摩擦撹拌接合(FSW)を用いることができる。また、チタニウム合金を母材に対して液相拡散接合する場合、より接合荷重を抑制するために、チタニウム合金に合金(Cu,Niなど)を添加したインサート金属を用いても良い。
したがって、上述した第三実施形態のインペラ310によれば、カバー部350が本体部52と外側部53とを備え、母材により形成される本体部52と、比強度の高い合金により形成される外側部53とを接合する構成とすることで、比強度の高い合金と、母材とが接合される界面の面積をより広くすることができる。その結果、比強度の高い合金と母材との接合の信頼性を更に向上することができる。
また、本体部52とブレード部40とを接合する際に母材どうしを接合することとなるため、容易に信頼性の高い接合を行うことが可能になる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した第二実施形態においては、質量軽減部70がディスク部230の径方向における中心付近にのみ配される場合について説明したが、この配置に限られるものではない。例えば、中心付近から径方向外側の外周縁にまで延びるように形成しても良く、また、質量軽減部70を径方向に断続的に配するようにしても良い。さらに、質量軽減部70における軸線O方向における比強度の高い合金の厚さも上記厚さに限られない。例えば、インペラ210の径方向で厚さを一定としても良く、径方向外側ほど厚く形成するようにしても良い。
また、上述した第三実施形態の変形例として図8に示すインペラ410のように、本体部52と外側部53とを備えるカバー部350を備えるインペラに対して、第二実施形態で説明したディスク部230を適用しても良い。つまり、ディスク部230に対して質量軽減部70を設けるようにしても良い。
さらに、上述した各実施形態においては、回転機械として遠心圧縮機100を一例に説明したが、遠心圧縮機100に限られるものではない。例えば、各種産業用圧縮機やターボ冷凍機、小型ガスタービンにもこの発明のインペラを適用可能である。
5 回転軸
10 インペラ
30 ディスク部
31 筒部
31a 外周面
32 ディスク本体部
32a 前側面
33 曲面
40 ブレード部
40a 側面
50 カバー部
50a 内側面
50c 中間加工状態の内側面
50d 外側面
51 孔
51a 内周縁
52 本体部
53 外側部
60 界面
70 質量軽減部
71 凹部
100 遠心圧縮機
101 ケーシング
102 ジャーナル軸受
103 スラスト軸受
104 流路
105 吸込口
106 排出口
210 インペラ
230 ディスク部
310 インペラ
350 カバー部
G ガス

Claims (2)

  1. 軸線方向の一端側が他端側よりも径方向外側に向かって延びるディスク部と、
    該ディスク部の前記他端側を向く面に、周方向に間隔をあけて設けられる複数のブレード部と、
    前記他端側から前記複数のブレード部を覆うように前記複数のブレード部に取り付けられるカバー部と、を備え、
    前記カバー部の少なくとも一部が、前記ディスク部及び前記ブレード部を形成する母材よりも比強度の高い合金から形成され、
    前記母材と前記母材よりも比強度の高い合金とが、拡散接合によって互いに接合され
    前記カバー部の全てが、前記母材よりも比強度の高い合金から形成されたインペラの組立方法であって、
    前記ディスク部と前記カバー部とを中間加工状態にする中間加工工程と、
    中間加工状態の前記ディスク部と中間加工状態の前記カバー部とを拡散接合により接合する接合工程と、
    前記ブレード部と前記カバー部を仕上げ加工する仕上げ工程と、を含み、
    前記仕上げ工程では、
    前記ディスク部の前側面と対向する前記カバー部の内側面が、中間加工状態の内側面よりも前記カバー部の内側に配され、前記母材と、前記比強度の高い合金とが接合される界面と、前記カバー部の内側面とが、前記ブレード部が延びる方向で異なる位置に配されるように成形するインペラの組立方法。
  2. 前記ディスク部は、前記一端側で、且つ径方向中心側の一部が、前記比強度の高い合金から形成されている請求項1に記載のインペラの組立方法
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