JP6201542B2 - タッチパネル用透明導電性積層体、および、タッチパネル - Google Patents
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樹脂層が添加剤を含むとき、添加剤の種類によっては、例えば高温で加工が行われる際に、添加剤のブリードアウトが起こる場合がある。タッチパネルにおける添加剤のブリードアウトは、ヘイズの上昇を招くため、好ましくない。上記構成によれば、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂のブリードアウトが樹脂層にて抑えられるため、透明導電性積層体におけるヘイズの上昇が抑えられる。
上記構成によれば、透明導電性積層体におけるヘイズの上昇が、さらに抑えられる。
上記構成によれば、樹脂層を形成するための塗工液にて、アクリル系モノマーであるアクリル酸ビニルエステルモノマーと、紫外線の吸収機能を発現する添加剤との相溶性が、さらに高まる。
上記構成によれば、紫外線を吸収する樹脂層を備え、樹脂層の表面における斑の発生が抑えられた透明導電性積層体を備えるタッチパネルが得られる。したがって、タッチパネルにおける透明性の低下が抑えられる。
図1を参照して、透明導電性積層体の構成について説明する。
図1に示されるように、透明導電性積層体10は、透明な基板11と、基板11を挟んで互いに対向する2つの樹脂層12a,12bと、基板11および樹脂層12a,12bを挟んで互いに対向する2つの透明電極層13a,13bとを備えている。基板11の表面には、樹脂層12aと透明電極層13aとが、この順に積層されている。基板11の裏面には、樹脂層12bと透明電極層13bとが、この順に積層されている。透明電極層13aは、第1の透明電極層の一例であり、透明電極層13bは、第2の透明電極層の一例である。
アクリル系モノマーは、紫外領域の波長の光を受けて重合するモノマーであって、例えば、カルボキシル基含有モノマー、シアノアクリレートモノマー、アクリル酸エステルモノマー、アクリル酸ビニルエステルモノマーからなる群から選択される少なくとも1つである。アクリル系モノマーは、上記群から選択される1つであってもよいし、上記群から選択される2つ以上であってもよい。
シアノアクリレート系モノマーは、例えば、アクリロニトリル、(メタ)アクリロニトリルからなる群から選択されるいずれか1つである。
アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂の平均分子量は、30万以下である。紫外線吸収剤と共重合されるモノマーがアクリル酸ビニルエステルモノマーであって、共重合体の平均分子量が30万以下であれば、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂において、アクリル系モノマーに対する相溶性が得られる。その結果、樹脂層12a,12bの表面におけるスジの発生が抑えられる。
樹脂層12a,12bの形成方法には、塗工液を用いた塗工が採用され、その塗工液には、樹脂層12a,12bの固形分を含む。樹脂層12a,12bを形成するための塗工液は、アクリル系モノマーと、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂と、溶剤とを含む。
図3〜図8を参照して、透明導電性積層体の製造方法について説明する。
図3に示されるように、まず、基板11の表面に樹脂層12aが形成され、基板11の裏面に樹脂層12bが形成される。
上述した透明性導電性積層体が有する特性について、以下に挙げる具体的な実施例、および、比較例を用いて説明する。
アクリル系モノマーとしてペンタエリスリトールテトラアクリレートを用い、アクリル酸ビニルエステルモノマーとしてラウリルアクリレートを用い、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリルオキシエチルフェニル)2H−ベンゾトリアゾールを用いた。そして、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とを、重合開始剤として2−2’−アゾビスイソブチロニトリルを用いるラジカル重合反応によって共重合させて、平均分子量が約1000である共重合体を得た。次いで、溶剤としてメチルイソブチルケトンを用い、アクリル系モノマー、共重合体、および、溶剤の配合比が、40重量%:20重量%:40重量%となる条件でこれらを攪拌し、樹脂層を形成するための塗工液を得た。
アクリル系モノマー :ペンタエリスリトールテトラアクリレート(ライトアクリレートPE−4A:共栄社化学)
アクリル酸ビニルエステルモノマー :ラウリルアクリレート(ライトアクリレートL−A:共栄社化学)
紫外線吸収剤 :2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリルオキシエチルフェニル)2H−ベンゾトリアゾール(DAINSORB T−31:大和化成)
溶剤 :メチルイソブチルケトン(和光純薬)
共重合体の平均分子量 :約1000
アクリル系モノマー、共重合体、溶剤の配合比:[アクリル系モノマー:共重合体:溶剤]=[40重量%:20重量%:40重量%]
樹脂層の形成方法 :マイクログラビア
樹脂層の膜厚 :5μm
塗膜の乾燥温度 :80度
基板材料 :ポリエチレンテレフタレート
基板厚さ :125μm
透明導電層の形成材料 :酸化インジウムスズ(ITO)
透明導電層の形成方法 :スパッタリング
透明導電層の膜厚 :20nm
<実施例2>
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約5000とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして実施例2の樹脂層、および、実施例2の透明導電性積層体を得た。
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約1万とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして実施例3の樹脂層、および、実施例3の透明導電性積層体を得た。
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約5万とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして実施例4の樹脂層、および、実施例4の透明導電性積層体を得た。
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約30万とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして実施例5の樹脂層、および、実施例5の透明導電性積層体を得た。
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約500とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして実施例6の樹脂層、および、実施例6の透明導電性積層体を得た。
樹脂層を形成するための塗工液に含まれる共重合体の平均分子量を約50万とし、それ以外の条件を実施例1と同じくして比較例1の樹脂層、および、比較例1の透明導電性積層体を得た。
アクリル酸ビニルエステルモノマーに代わり、エチレングリコールジグリシジルエーテルと紫外線吸収剤とを、重合開始剤として2−2’−アゾビスイソブチロニトリルを用いるラジカル重合反応によって共重合させて、平均分子量が約10000である比較例2の共重合体を得た。次いで、溶剤としてメチルイソブチルケトンを用い、アクリル系モノマー、比較例2の共重合体、および、溶剤の配合比が、40重量%:20重量%:40重量%となる条件でこれらを攪拌し、比較例2の樹脂層を形成するための塗工液を得た。そして、塗工液以外の条件を実施例1と同じくして比較例2の樹脂層、および、比較例2の透明導電性積層体を得た。
実施例1から実施例6の樹脂層、および、比較例1、比較例2の樹脂層の各々に対し、写像性測定器(日本電色工業社製、NDH−2000)を用い、JIS−K7105−1981に準拠して、ヘイズ値を測定した。この際に、常温常圧(23℃1気圧)の雰囲気におけるヘイズと、150℃にて1時間加熱した後のヘイズとを測定した。また、常温常圧の雰囲気におけるヘイズをH1とし、加熱処理後のヘイズをH2として、下記式1に従ってヘイズ上昇値(ΔHaze)を算出した。そして、ヘイズ上昇値が0.1%以下である水準は、加熱処理後にヘイズの増加がなかった水準であると判定し、ヘイズ上昇値が0.1%を越える水準は、加熱処理後にヘイズが増加した水準であると判定した。
また、実施例1から実施例6の樹脂層の表面、および、比較例の樹脂層の表面に対し、つや消し黒色塗料を塗布した後、蛍光灯(三波長蛍光灯)直下にて樹脂層の表面を目視にて確認し、樹脂層の表面にスジ状の斑があるか否かを判定した。
(1)樹脂層12a,12bが、樹脂層12a,12bに紫外線を吸収する機能を付加するための添加剤として、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂を含む。そして、上記共重合した樹脂の平均分子量は、30万以下である。これによれば、共重合した樹脂のアクリル系モノマーに対する相溶性が向上する。その結果、樹脂層12a,12bの形成工程において、樹脂層12a,12bの表面にスジが発生することが抑えられる。
Claims (5)
- 基板と、
第1の透明電極層と、
前記基板を挟んで前記第1の透明電極層と対向する第2の透明電極層と、
前記基板と前記第1の透明電極層との間、および、前記基板と前記第2の透明電極層との間の少なくとも一方に設けられ、紫外線を吸収する機能を有する樹脂層と、を備え、
前記樹脂層は、アクリル系モノマーと、アクリル酸ビニルエステルモノマーと紫外線吸収剤とが共重合した樹脂とを含み、
前記共重合した樹脂の平均分子量は、30万以下である
タッチパネル用透明導電性積層体。 - 前記共重合した樹脂の平均分子量は、1000以上である
請求項1に記載のタッチパネル用透明導電性積層体。 - 前記共重合した樹脂の平均分子量は、5000以上である
請求項1または2に記載のタッチパネル用透明導電性積層体。 - 前記アクリル系モノマーは、アクリル酸ビニルエステルモノマーである
請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッチパネル用透明導電性積層体。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性積層体を備えるタッチパネル。
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