JP6201505B2 - 媒体処理装置および媒体処理装置の制御方法 - Google Patents

媒体処理装置および媒体処理装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、媒体の供給部から媒体に処理を施す処理位置を経由して排出口に至る搬送路に沿って複数の媒体を連続して搬送する媒体処理装置および媒体処理装置の制御方法に関する。
複数枚の印刷用紙を収納する給紙カセットと、印刷ヘッドによる印刷位置を経由して排紙口に至る搬送路と、印刷用紙を給紙カセットから搬送路に送り出す給紙機構と、搬送路に送り出された印刷用紙を搬送路に沿って搬送する搬送機構を備える印刷装置は特許文献1に記載されている。特許文献1では、給紙機構によって搬送路に送り出された印刷用紙は、搬送機構によって搬送路に沿って搬送され、印刷位置を通過する際に印刷が施され、印刷済みの印刷用紙が排紙口から排出される。給紙機構は、既に搬送路を搬送されている印刷用紙が排紙口から排出される前に給紙カセットから新たな印刷用紙を搬送路に送り出している。これにより、複数枚の印刷用紙に連続して印刷を行う連続印刷のスループットを向上させている。
このような印刷装置では、給紙機構が給紙カセットから複数枚の印刷用紙を重なった状態で送り出すと、搬送機構が重なった状態の印刷用紙を搬送路に沿って搬送する「重送」が発生してしまう。かかる「重送」の発生を防止するために、特許文献2の印刷装置は搬送路における搬送方向の上流端部分に用紙分離機構を搭載している。
特許文献2の用紙分離機構は分離ローラーと紙戻しレバーを備えている。分離ローラーは、一般にリタードローラーと呼ばれるものであり、搬送路の上流端部分に配置された搬送機構の第2搬送ローラーに押圧されている。分離ローラーは第2搬送ローラーとの間のニップ部を通過する印刷用紙に負荷をかけ、重なった状態で送り出された印刷用紙のうちの1枚の印刷用紙のみを分離してニップ部を通過させる。紙戻しレバーは、分離ローラーによって分離された1枚の印刷用紙がニップ部を通過した後に、その一部分を搬送路に突出させて、ニッブ部を通過しなかった余分の印刷用紙を給紙カセットの側に戻す。
特開2003−72964号公報 特開2009−7106号公報
紙戻しレバーは、その一部分を搬送路に突出させる紙戻し位置に配置されることにより、余分の印刷用紙を給紙カセットの側に戻している。従って、新しい印刷用紙の給紙動作が始まる前には、紙送りレバーを搬送路から退避した退避位置に配置して、給紙カセットから搬送路に送り込まれる印刷用紙と干渉しないようにしておくことが望ましい。一方、分離ローラーは、給紙動作が始まる前には第2搬送ローラーに押圧された押圧位置に配置しておかなければならず、1枚の印刷用紙がニップ部を通過した後には、紙戻しレバーによる紙戻し動作を妨げないように、第2搬送ローラーから離間する離間位置に配置されることが望ましい。すなわち、印刷装置などの媒体処理装置に紙戻しレバーと分離ローラーを搭載する場合には、紙戻しレバーと分離ローラーを連携させて移動させる移動機構を設け、給紙機構による給紙動作が行われる前に、紙戻しレバーを紙戻し位置から退避位置へ移動させるとともに、分離ローラーを離間位置から押圧位置に移動させる分離準備動作を行うことが望ましい。
ここで、紙戻しレバーと分離ローラーを連携させて移動させる移動機構の駆動源を搬送機構の駆動源の搬送モーターとすれば、装置の製造コストを抑えることが可能となる。しかし、移動機構と搬送機構の駆動源を共通にすると、移動機構による分離準備動作と搬送機構による搬送動作が連動してしまい、分離準備動作を任意のタイミングで開始することが困難になるという問題がある。分離準備動作を任意のタイミングで開始できなければ、給紙機構の給紙動作を任意のタイミングで行うことができなくなるので、搬送路を連続搬送される2枚の印刷用紙の間の間隔を印刷解像度の異なる印刷モードなどに対応させて調整することなどが困難になる。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、分離ローラーと紙戻しレバーを連携させて移動させる移動機構の駆動源と、搬送路に沿って媒体を搬送する搬送機構の駆動源を共通にする場合でも、分離ローラーと紙戻しレバーを移動させる分離準備動作を任意のタイミングで行うことができる媒体処理装置を提供することにある。また、このような媒体処理装置により連続搬送を行う媒体処理装置の制御方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の媒体処理装置は、複数枚のシート状の媒体を収納する供給部から排出口に至る搬送路と、前記搬送路に沿って媒体を搬送するために前記供給部から前記排出口に向かう搬送方向の上流側からこの順に配置された第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーと、前記搬送路の前記第2搬送ローラーと前記排出ローラーとの間に設定された処理位置において前記媒体に所定の処理を施す処理部と、前記第1搬送ローラーに押圧された押圧位置と、前記第1搬送ローラーから離間する離間位置との間を移動可能な分離ローラーと、前記搬送路の前記第1搬送ローラーよりも上流側に一部分を突出させた紙戻し位置と、前記搬送路から退避した退避位置との間を移動可能な紙戻しレバーと、前記紙戻しレバーを前記紙戻し位置から前記退避位置へ移動させると共に前記分離ローラーを前記離間位置から前記押圧位置へ移動させる分離準備動作を行う移動機構と、前記移動機構と物理的に干渉して前記分離準備動作の開始を阻止する干渉位置と、前記移動機構との干渉が解除されて前記分離準備動作の開始を許容する非干渉位置との間を移動可能なトリガーレバーと、前記干渉位置に配置されている前記トリガーレバーを前記非干渉位置に移動させるアクチュエーターと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、トリガーレバーが干渉位置に配置されている間は紙戻しレバーおよび分離ローラーを移動させる分離準備動作が阻止され、アクチュエーターの駆動によってトリガーレバーが非干渉位置に配置されると、移動機構とトリガーレバーの干渉が解除されて分離準備動作が許容される。従って、紙戻しレバーおよび分離ローラーを連携させて移動させる移動機構の駆動源と、媒体を搬送路に沿って搬送する第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーの駆動源を共通のものにした場合でも、トリガーレバーを任意の駆動タイミングで駆動することにより、任意のタイミングで分離準備動作を開始できる。よって、新たな媒体を搬送路に送り出す供給動作を任意のタイミングで行うこともできる。
本発明において、搬送モーターと、前記搬送モーターの駆動力を、前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーおよび前記移動機構に伝達する駆動力伝達機構と、前記分離準備動作が終了すると、前記媒体が前記排出口から排出されるよりも前に前記供給部から前記搬送路に新たな媒体を送り出す供給動作を行う供給機構と、を有することが望ましい。このようにすれば、第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーの駆動源である搬送モーターを移動機構の駆動源とすることができる。従って、装置の製造コストを抑制できる。また、分離準備動作が終了すると媒体が排出口から排出されるよりも前に新たな媒体の供給動作が行われるので、媒体が連続搬送される。
本発明において、前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、前記制御部は、前記搬送モーターを駆動しているときに前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合には、前記出力が媒体無しに変化したときに前記アクチュエーターを駆動し、前記搬送モーターを駆動しているときに前記検出器の出力が媒体無しとなっている状態で前記排出コマンドを取得していない場合には、前記排出コマンドを取得したときに前記アクチュエーターを駆動することが望ましい。このようにすれば、検出器からの出力および排出コマンドの取得に基づいてトリガーレバーを駆動するタイミングを決定できる。また、このようにすれば、排出コマンドによって先に搬送されている媒体に対する処理部の処理が終了したことを確認した後に、アクチュエーターが駆動されて新たな媒体が搬送路に送り出される。従って、処理部による処理に起因して処理位置を搬送される媒体の搬送速度が低下する場合であっても、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
本発明において、前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、前記制御部は、前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化した時点からの前記媒体の前記搬送方向への累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動するものとすることができる。このようにすれば、制御部は、累積搬送量と媒体の長さ寸法に基づいて先に搬送路を搬送されている媒体の搬送方向の後端の位置を取得できる。従って、制御部は、先に搬送路を搬送されている媒体の搬送方向の後端と搬送路に送り出される新たな媒体の搬送方向の前端が互いに接触しない所望の距離となる駆動タイミングでアクチュエーターを駆動することができる。従って、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体の搬送路上の距離を短くすることができる。
本発明において、前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、前記制御部は、前記搬送モーターを駆動しているときに、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化すると、前記アクチュエーターを駆動するものとすることができる。このようにすれば、検出器からの出力に基づいてトリガーレバーを駆動するタイミングを決定できる。また、先に搬送路を搬送されている媒体が検出位置を通過した時点以降に次の新たな媒体の搬送が始まるので、検出位置を適切な位置に設定することにより、検出器によって既に検出されている媒体(先に搬送路を搬送されている媒体)と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
本発明において、前記処理部は、前記媒体に印刷を施す印刷ヘッドとすることができる。すなわち、媒体処理装置を、印刷用紙(媒体)を連続搬送しながら印刷を行う印刷装置とすることができる。
次に、本発明は、上記の媒体処理装置の制御方法において、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合には、前記出力が媒体無しに変化したときに前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化した後に前記排出コマンドを取得していない場合には、前記排出コマンドを取得したときに前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする。
本発明によれば、検出器からの出力および排出コマンドの取得に基づいてトリガーレバーを駆動するタイミングを決定できる。また、排出コマンドによって先に搬送されている媒体に対する処理部の処理が終了したことを確認した後にアクチュエーターを駆動して新たな媒体を搬送路に送り出す。従って、処理部による処理に起因して処理位置を搬送される媒体の搬送速度が低下する場合であっても、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
また、本発明は、上記の媒体処理装置の制御方法において、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、それ以降、前記搬送方向に搬送される前記媒体の累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動する駆動タイミングを設定し、前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする。
本発明によれば、制御部は、累積搬送量と媒体の長さ寸法に基づいて先に搬送路を搬送されている媒体の搬送方向の後端の位置を取得できる。従って、制御部は、先に搬送路を搬送されている媒体の搬送方向の後端と搬送路に送り出される新たな媒体の搬送方向の前端が互いに接触しない所望の距離となる駆動タイミングでアクチュエーターを駆動することができる。従って、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体の搬送路上の距離を短くすることができる。
この場合には、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて、前記検出器によって検出されている前記媒体の前記搬送方向の後端が前記第1搬送ローラーと分割ローラーのニップ部を通過したと判断される時点を前記駆動タイミングに設定し、前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動することができる。このようにすれば、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体の搬送路上の距離を僅かなものにすることが可能となる。
また、この場合には、前記搬送モーターが第1方向に駆動されているときに当該搬送モーターの駆動力を前記第1搬送ローラーに伝達し、前記搬送モーターが第1方向とは反対の第2方向に駆動されているときに前記駆動力の前記第1搬送ローラーへの伝達を遮断するクラッチ機構を前記駆動力伝達機構に設けておき、前記搬送動作では、前記搬送モーターを前記第1方向に駆動し、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて、前記検出器によって検出されている前記媒体と次に前記供給部から前記搬送路に送り出される新たな媒体との間の距離が前記第2搬送ローラーと前記排出ローラーとの間の距離よりも長くなると判断される時点を前記駆動タイミングに設定し、前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、前記分離準備動作の終了後に、新たな媒体の前記供給動作と前記搬送動作とを行い、前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、前記新たな媒体を前記検出位置と前記第2搬送ローラーとの間の距離よりも長い第1搬送量だけ搬送して前記第2搬送ローラーにニップさせ、その後、前記搬送モーターを前記第2方向に駆動して前記第1搬送量よりも少ない第2搬送量だけ前記搬送方向とは反対の逆搬送方向に搬送して前記新たな媒体のニップを解除して当該新たな媒体を当該第2搬送ローラーに当接させるスキュー取り動作を行ない、しかる後に、前記搬送動作に復帰するものとすることができる。このようにすれば、先に搬送路を搬送されている媒体の搬送方向の後端と次に供給部から送り出される新たな媒体の搬送方向の前端の間の距離が第2搬送ローラーと排出ローラーとの間の距離よりも長くなるので、スキュー取り動作において当該新たな媒体が逆搬送方向に搬送されるときに、先に搬送路を搬送されている媒体は既に排出ローラーから排出口の側に外れた位置に達し排出されている。従って、先に搬送路を搬送されている媒体が新たな媒体に対するスキュー取り動作に連動して逆搬送方向に搬送されてしまうことを回避できる。
また、本発明は、上記の媒体処理装置の制御方法において、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化すると、前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする。
本発明によれば、検出器からの出力に基づいてトリガーレバーを駆動するタイミングを決定できる。また、先に搬送路を搬送されている媒体が検出位置を通過した時点以降に次の新たな媒体の搬送が始まるので、検出位置を適切な位置に設定することにより、検出器によって既に検出されている媒体(先に搬送路を搬送されている媒体)と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
また、本発明は、上記の媒体処理装置の制御方法において、前記処理位置に前記処理部として印刷処理を行う印刷ヘッドを配置し、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置し、前記供給機構を供給ローラーと当該供給ローラーを駆動する供給モーターとを備えるものとし、前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、それ以降、前記搬送方向に搬送される前記媒体の累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動する駆動タイミングを設定し、前記印刷処理では、前記処理位置に達した前記媒体への印刷動作と前記搬送動作とを交互に行い、前記印刷処理の間に間欠的に行われている各搬送動作の搬送量を取得し、前記搬送量が前記供給モーターの分解能に対応する前記供給機構の最小送出量よりも大きい場合には、前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記駆動タイミングよりも遅いタイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする。
媒体処理装置が処理部として印刷ヘッドを搭載する印刷装置である場合には、印刷解像度によって印刷処理中に間欠的に行われている各搬送動作の搬送量がごく微量となり、その搬送量が供給モーターをその分解能に対応する最小角度だけ駆動したときに供給機構が媒体を搬送する最小送出量よりも小さくなることがある。このような場合には、予め定めた駆動タイミングで分離準備動作を行って供給動作を開始すると、給紙動作によって搬送路に送り出される新たな媒体の送出量が大きくて、先に搬送路を搬送されている媒体に新たな媒体が衝突する可能性がある。従って、予め定めた駆動タイミングよりも遅いタイミングで分離準備動作を行って供給動作を開始することにより、先に搬送路を搬送されている媒体に新たな媒体が衝突することを防止する。
この場合において、前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合に、前記出力が媒体無しに変化すると前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化した後に前記排出コマンドを取得していない場合に、前記排出コマンドを取得すると前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることが望ましい。このようにすれば、検出器からの出力および排出コマンドの取得に基づいてトリガーレバーを駆動するタイミングを決定できる。また、排出コマンドによって先に搬送されている媒体に対する処理部の処理が終了したことを確認した後にアクチュエーターを駆動して新たな媒体を搬送路に送り出す。従って、処理部による処理に起因して処理位置を搬送される媒体の搬送速度が低下する場合であっても、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
この場合において、前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記駆動タイミングとなった時点からの前記媒体の第2の累積搬送量を算出しており、前記第2の累積搬送量が、前記最小送出量になると、前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させるようにすることもできる。このようにすれば、給紙動作によって搬送路に送り出される新たな媒体の送出量が大きい場合でも、先に搬送路を搬送されている媒体と搬送路に送り出される新たな媒体が搬送路上で接触することを防止できる。
本発明によれば、紙戻しレバーおよび分離ローラーを連携させて移動させる移動機構の駆動源と、媒体を搬送路に沿って搬送する第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーの駆動源を共通のものにした場合でも、トリガーレバーを任意の駆動タイミングで駆動することにより、任意のタイミングで分離準備動作を開始できる。従って、新たな媒体を搬送路に送り出す供給動作を任意のタイミングで行うこともできる。
本発明を適用したプリンターの斜視図である。 図1の媒体処理装置の概略縦断面図である。 搬送路の周辺を拡大して示す部分断面図である。 搬送機構の説明図である。 搬送機構が搭載するクラッチ機構の説明図である。 用紙分離機構の周辺部分を拡大して示す部分断面図である。 用紙分離機構および分離準備動作制御機構の斜視図である。 変形例の用紙検出器の斜視図である。 プリンターの概略ブロック図である。 連続搬送動作例1の説明図である。 連続搬送動作例1のタイムチャートである。 連続搬送動作例2の説明図である。 連続搬送動作例3の説明図である。 連続搬送動作例3におけるスキュー取り動作の説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した媒体処理装置の実施の形態であるプリンターを説明する。
(全体構成)
図1は本実施の形態に係るプリンターを前方から見た場合の斜視図である。プリンター(媒体処理装置)1は、全体としてプリンター幅方向Xに長い直方体形状のプリンター本体2を有している。プリンター本体2の前面には、給紙カセット装着部5が設けられている。給紙カセット装着部5は、プリンター本体2の前面におけるプリンター上下方向Zの下側部分において、プリンター前方Y1(プリンター前後方向Yの前方)に開口している。給紙カセット装着部5には、プリンター前方Y1から給紙カセット(供給部)6が着脱可能に装着されている。給紙カセット6には所定寸法の印刷用紙(媒体)Pが積層状態で収納されている。給紙カセット装着部5の上側には排紙トレイ7が取り付けられている。排紙トレイ7の前端部分はプリンター本体2からプリンター前方Y1に突出している。排紙トレイ7の上側には、プリンター後方Y2(プリンター前後方向Yの後方)に延びる矩形の排紙口(排出口)8が形成されている。
プリンター本体2の前面の排紙口8の上側部分は操作面9となっている。操作面9には、電源スイッチ9aや操作ボタン9bが配列されている。プリンター本体2の前面の排紙トレイ7および排紙口8の両側には、矩形の開閉扉10a、10bが取り付けられている。これらの開閉扉10a、10bを開けると、インクカートリッジ装着部(図示せず)が開口し、インクカートリッジ(図示せず)の交換等を行うことができる。プリンター1の上面部分は略平坦な面となっており、その中央部分には、メンテナンス用の開閉蓋11が取り付けられている。
(内部構成)
図2はプリンター1の内部構成を示す概略縦断面図である。プリンター1の内部には印刷用紙Pを搬送するための搬送路13が形成されている。搬送路13は給紙カセット6の後端から、プリンター後方Y2に向けて斜め上方に延びる傾斜搬送路部分13a、傾斜搬送路部分13aの後端から連続して上方に向かってプリンター前方Y1に湾曲する湾曲搬送路部分13b、および、湾曲搬送路部分13bの上側の前端からプリンター前方Y1に向かって略水平に延びて排紙口8に達する水平搬送路部分13cを備えている。
また、プリンター1の内部には、給紙機構14(供給機構)、給紙モーター15、搬送機構16、搬送モーター17および駆動力伝達機構18(図4参照)が配置されている。
給紙機構14は、給紙カセット6に収納された印刷用紙Pを搬送路13に送り出す給紙動作(供給動作)を行う。給紙機構14は給紙カセット6の後端部分の上方に配置された給紙ローラー(供給ローラー)19を備えている。給紙機構14の駆動源は給紙モーター15である。給紙モーター15は、DCモーターであり、湾曲搬送路部分13bの下方に配置されている。
搬送機構16は搬送路13に送り出された印刷用紙Pを搬送路13に沿って搬送する搬送動作を行う。搬送機構16は搬送路13に沿って配置された第1搬送ローラー対20、第2搬送ローラー対21、第1排出ローラー対22および第2排出ローラー対23を備えている。第1搬送ローラー対20、第2搬送ローラー対21、第1排出ローラー対22および第2排出ローラー対23は、給紙カセット6から排紙口8に向かう第1搬送方向M1の上流側から下流側に向かってこの順に配置されている。第1搬送ローラー対20は湾曲搬送路部分13bに配置されており、第2搬送ローラー対21、第1排出ローラー対22および第2排出ローラー対23は水平搬送路部分13cに配置されている。搬送機構16の駆動源は搬送モーター17である。搬送モーター17は、DCモーターであり、給紙カセット6のプリンター幅方向Xの側方に配置されている。
また、プリンター1の内部には、用紙検出器(検出器)25、印刷ヘッド26および用紙分離機構27、分離準備動作制御機構28(図4参照)が配置されている。
用紙検出器25は、搬送路13の第1搬送ローラー対20と第2搬送ローラー対21の間に設定された検出位置Aにおいて、印刷用紙Pの有無を出力する。検出位置Aは水平搬送路部分13cの後側部分に設けられており、用紙検出器25は水平搬送路部分13cの上方に配置されている。用紙検出器25は搬送路13を搬送される印刷用紙Pによって操作される検出レバー25aを備えており、検出レバー25aの移動に基づいて印刷用紙Pを検出する。
印刷ヘッド26は、インクジェットヘッドであり、搬送路13の第2搬送ローラー対21と第1排出ローラー対22の間に設定された印刷位置Bを第1搬送方向M1に搬送される印刷用紙Pに印刷を施す。印刷位置Bは水平搬送路部分13cに設けられている。印刷ヘッド26のノズル面と対向する位置には一定のギャップを開けてプラテン29が配置されている。プラテン29は印刷位置Bを規定している。
用紙分離機構27は、給紙機構14によって複数枚の印刷用紙Pが重ねられた状態で送り出されたときに、1枚の印刷用紙Pを分離して搬送機構16に搬送させる。用紙分離機構27は、搬送路13の第1搬送方向M1の上流端部分であって傾斜搬送路部分13aと湾曲搬送路部分13bとが連続する位置に配置されている。用紙分離機構27は分離ローラー30と紙戻しレバー31と、分離ローラー30および紙戻しレバー31を連携させて移動させる移動機構32(図4参照)を備えている。移動機構32には駆動力伝達機構18を介して搬送モーター17の駆動力が伝達されている。分離準備動作制御機構28は移動機構32による分離準備動作を所定の駆動タイミングで開始させる。分離準備動作については後述する。
(給紙機構)
図3は図2における搬送路13の周辺を拡大して示す部分断面図である。図3(a)はプリンター1の待機状態を示し、図3(b)はプリンター1において給紙準備動作および分離準備動作が行われた状態を示す。図3に示すように、給紙ローラー19は、その回転中心軸線19aをプリンター幅方向Xに向けた状態で配置されている。給紙ローラー19は、外周面の一部分をその回転中心軸線19aと平行な平面によって切り欠いた形状をしており、プリンター幅方向Xから見たときに円弧形状の第1外周面部分19bと、第1外周面部分19bの周方向の両端を連続させている平坦な第2外周面部分19cを備えている。給紙ローラー19は、給紙モーター15によって1回転駆動される間に給紙カセット6に収納されている印刷用紙Pを搬送路13に送り出す。
図3(a)に示すように、プリンター1が待機状態となっている時点では、給紙ローラー19は平坦な第2外周面部分19cを下方に向けて給紙カセット6内の印刷用紙Pに対向させた初期位置19Aに配置されている。新たな印刷用紙Pを搬送路13に向かって送り出す際には、まず、給紙モーター15が駆動されて、給紙ローラー19の第2外周面部分19cと第1外周面部分19bの間の角部19dを給紙カセット6内の印刷用紙Pに当接させる給紙準備動作が行われる。給紙準備動作が終了した状態が図3(b)に示す状態である。給紙準備動作の終了後に更に給紙モーター15が駆動されると、給紙ローラー19の第1外周面部分19bが印刷用紙Pに接触し、これにより印刷用紙Pが搬送路13に送り出される。給紙動作によって給紙ローラー19は1回転するので、給紙動作が終了すると、給紙ローラー19は図3(a)に示す初期位置19Aに戻る。
(搬送機構)
図3に示すように、第1搬送ローラー対20は第1搬送ローラー20aと従動ローラー20bから構成されている。第2搬送ローラー対21は第2搬送ローラー21aと従動ローラー21bから構成されている。また、第1排出ローラー対22は第1排出ローラー22aと従動ローラー22bから構成されている。第2排出ローラー対23は第2排出ローラー23aと従動ローラー23bから構成されている。第1搬送ローラー20a、第2搬送ローラー21a、第1排出ローラー22aおよび第2排出ローラー23aには駆動力伝達機構18を介して搬送モーター17の駆動力が伝達される。第2搬送ローラー21aは、表面に無機粒子が分散された摩擦層を備えるものである。
搬送機構16の駆動源となる搬送モーター17は正方向および逆方向に駆動される。搬送機構16は搬送モーター17の正方向への駆動により、印刷用紙Pを第1搬送方向M1に搬送する。また、搬送機構16は搬送モーター17の逆方向への駆動により、印刷用紙Pを第1搬送方向M1とは反対方向の第2搬送方向(逆搬送方向)M2に搬送する。
(駆動力伝達機構)
図4は搬送機構16の説明図である。図4(a)は搬送機構16を取り出してプリンター幅方向Xの一方側の後方から見た場合の斜視図であり、図4(b)は搬送機構16を取り出してプリンター幅方向Xの他方側の後方から見た場合の斜視図である。図5は搬送機構16が搭載するクラッチ機構の説明図である。図5(a)は搬送モーター17が正方向に駆動されている状態を示し、図5(b)は搬送モーター17が逆方向に駆動されている状態を示す。駆動力伝達機構18は、ベルトプーリー機構35、第1歯車機構36、クラッチ機構37および第2歯車機構38を備えている。
ベルトプーリー機構35は、図4(a)に示すように、搬送モーター17の駆動力を第2搬送ローラー21aおよび第1排出ローラー22aに伝達する。ベルトプーリー機構35は搬送モーター17の出力軸に取り付けられた第1タイミングプーリー35a、第2搬送ローラー21aの駆動軸に同軸に固定された第2タイミングプーリー35b、第1排出ローラー22aの駆動軸に同軸に固定された第3タイミングプーリー35c、および、第1〜第3タイミングプーリー35a〜35cに架け渡されたタイミングベルト35dを備えている。
第1歯車機構36は、複数の歯車から構成された輪列であり、第1排出ローラー22aに伝達された駆動力を第2排出ローラー23aに伝達し、第1排出ローラー22aと第2排出ローラー23aを同一方向に同一速度で回転させる。
クラッチ機構37は、搬送モーター17が正方向に駆動されているときに搬送モーター17の駆動力を第1搬送ローラー20aに伝達し、搬送モーター17が逆方向に駆動されているときに搬送モーター17の駆動力の第1搬送ローラー20aへの伝達を遮断する。クラッチ機構37は、図5に示すように、第2搬送ローラー21aの駆動軸に伝達された搬送モーター17の駆動力が伝達される太陽歯車37aと、太陽歯車37aと同軸状態で当該太陽歯車37aに対して相対回転可能に支持されている遊星キャリア37bと、遊星キャリア37bに回転可能に支持されており、太陽歯車37aと噛合している遊星歯車37cを備えている。第2搬送ローラー21aから太陽歯車37aへは中間歯車37dを介して駆動力が伝達されている。
搬送モーター17が正方向に駆動されると、図5(a)に示すように、太陽歯車37aの回転によって遊星歯車37cが太陽歯車37aの周りを矢印で示す反時計回りに移動する。これにより、遊星キャリア37bが反時計回りに回転するので、遊星歯車37cが第1搬送ローラー20aの駆動軸に同軸に固定された駆動歯車37eと噛合する。従って、搬送モーター17の駆動力は第1搬送ローラー20aに伝達される。
一方、搬送モーター17が逆方向に移動すると、図5(b)に示すように、太陽歯車37aの回転によって遊星歯車37cが太陽歯車37aの周りを矢印で示す時計回りに移動する。これにより、遊星キャリア37bが時計回りに回転するので、遊星歯車37cと第1搬送ローラー20aの駆動歯車37eとの噛合が解除される。従って、搬送モーター17の駆動力の第1搬送ローラー20aへの伝達が遮断される。
第2歯車機構38は、図4(b)に示すように、プリンター幅方向Xにおいて搬送路13を間に挟んでベルトプーリー機構35、第1歯車機構36およびクラッチ機構37とは反対側に構成されている。第2歯車機構38は、複数の歯車から構成された輪列であり、第1搬送ローラー20aの駆動軸に伝達された駆動力を移動機構32に伝達する。従って、第2歯車機構38は、搬送モーター17の正回転の駆動力のみを移動機構32に伝達する。
(用紙分離機構)
図6は用紙分離機構27の周辺を拡大して示す部分断面図である。図6(a)はプリンター1の待機状態を示し、図6(b)はプリンター1において給紙準備動作および分離準備動作が行われた状態を示す。図7は用紙分離機構27および分離準備動作制御機構28を取り出してプリンター後方Y2から見た場合の斜視図である。図7はプリンター1の待機状態を示している。
分離ローラー30は、リタードローラーと呼ばれるものである。図4に示すように、分離ローラーユニット41としてユニット化された状態でプリンター幅方向Xの中央位置に搭載されている。分離ローラーユニット41は、図6に示すように、分離ローラー30と、付勢部材42と、分離ローラー30を支持するサブホルダー43と、付勢部材42およびサブホルダー43を搭載し、サブホルダー43を揺動可能に支持するメインホルダー44を備えている。サブホルダー43の揺動中心軸線41aは、分離ローラー30の回転中心軸線30aよりもプリンター後方Y2の上方に位置している。
分離ローラー30は、揺動により、図6(a)に示すように、第1搬送ローラー20aから離間する離間位置30Aと、図6(b)に示すように、第1搬送ローラー20aに押圧された押圧位置30Bの間を移動する。付勢部材42は分離ローラー30が離間位置30Aから押圧位置30Bに向かう方向にサブホルダー43を付勢している。また、付勢部材42は分離ローラー30に対して第1搬送ローラー20aに向けての押圧力を付与する。分離ローラー30が押圧位置30Bに配置されると、第1搬送ローラー20aと分離ローラー30のニップ部Cを搬送される印刷用紙Pに負荷をかけ、給紙カセット6から重なった状態で送り出された複数枚の印刷用紙Pのうちの1枚の印刷用紙Pのみを分離して、このニップ部Cを通過させる。
紙戻しレバー31は、図7に示すように、プリンター幅方向Xにおいて分離ローラーユニット41を両側から間に挟む位置に配置されている。紙戻しレバー31は、図6(a)に示すように、第1搬送ローラー20aと分離ローラー30のニップ部Cよりも搬送路13の上流側にその先端部分31aを突出させた紙戻し位置31Aと、図6(b)に示すように、搬送路13から退避した退避位置31Bの間を移動可能である。紙戻しレバー31が紙戻し位置31Aに配置された状態では、その先端部分31aは搬送路13の湾曲搬送路部分13bを規定しているフレーム48に設けられた開口部48aから搬送路13に突出する。ここで、紙戻しレバー31が退避位置31Bから紙戻し位置31Aに配置される際には、紙戻しレバー31の先端部分31aが搬送路13に突出しながら第1搬送方向M1の下流側から上流側に向かって移動する。従って、分離ローラー30によってニップ部Cの通過が阻止された余分な印刷用紙Pは、紙戻しレバー31によって給紙カセット6の側に戻される。
移動機構32は、分離ローラー30の離間位置30Aと押圧位置30Bの間の移動と紙戻しレバー31の紙戻し位置31Aと退避位置31Bの間の移動を連携させて行う。移動機構32は、図7に示すように、駆動力伝達機構18を介して搬送モーター17の駆動力が伝達されているカム部材46と、カム部材46のカム面46aに摺動するカムフォロワー部47aと第1搬送ローラー20aの下方でプリンター幅方向Xに延びる揺動軸部47bを備える操作部材47を有している。操作部材47はフレーム48に揺動可能に支持されている。カム部材46の回転中心軸線46bと操作部材47の回転中心軸線47cは一致しておらず、平行に延びている。
カム部材46と操作部材47の揺動軸部47bはプリンター幅方向Xに配列されている。揺動軸部47bにおいて分離ローラーユニット41をプリンター幅方向Xの両側から間に挟む位置には、揺動軸部47bの径方向に延びる2本の操作腕47dが設けられている。各操作腕47dは分離ローラーユニット41のサブホルダー43からプリンター幅方向Xに突出する突起43aにプリンター前方Y1から当接している。揺動軸部47bにおいて2本の操作腕47dの外側には、紙戻しレバー31の基部が固定されている。紙戻しレバー31は揺動軸部47bと直交する姿勢で固定されている。
プリンター1が待機状態となっているときには、図6(a)および図7に示すように、分離ローラー30は離間位置30Aに配置され、紙戻しレバー31は紙戻し位置31Aに配置されている。この状態から、カム部材46が図7の矢印R1で示す方向に1回転すると、カムフォロワー部47aがカム面46aに摺接して操作部材47は所定の角度範囲で往復揺動する。
より詳細には、カム部材46がA方向に回転を開始すると、揺動軸部47bは図7の矢印R2で示すようにプリンター前方Y1に向かって揺動する。すると、この揺動に伴って操作腕47dがプリンター前方Y1に向かって移動し、分離ローラーユニット41のサブホルダー43をプリンター前方Y1に向かって揺動させる。この結果、分離ローラー30が離間位置30Aから図7において点線で示す押圧位置30Bに移動する。分離ローラー30が押圧位置30Bに配置された状態では、付勢部材42によって分離ローラー30は第1搬送ローラー20aに押圧された状態となる。また、揺動軸部47bの矢印R2への揺動に伴って紙戻しレバー31が紙戻し位置31Aから退避位置31Bに移動する。
その後、カム部材46が所定の角度範囲だけ回転する間、操作部材47は揺動を停止する。従って、カム部材46が所定の角度範囲だけ回転する間、分離ローラー30が押圧位置30Bに配置され、紙戻しレバー31が退避位置31Bに配置されている状態が維持される。
そして、更に、カム部材46が矢印R1の方向に回転すると、操作部材47は、図7に矢印R3で示すようにプリンター後方Y2に向かって揺動を開始する。すると、この揺動に伴って、操作腕47dが元の位置に戻るので、サブホルダー43が元の位置に戻り、分離ローラー30が押圧位置30Bから離間位置30Aに移動する。また、この揺動に伴って紙戻しレバー31は紙戻し位置31Aから元の退避位置31Bに移動する。
ここで、分離ローラー30を離間位置30Aから押圧位置30Bに移動させ、紙戻しレバー31を紙戻し位置31Aから退避位置31Bに移動させる動作は、給紙カセット6から重なった状態で搬送路13に送り込まれる印刷用紙Pを分離するための分離準備動作である。
(分離準備動作制御機構)
図7に示すように、分離準備動作制御機構28は、トリガーレバー51と、付勢部材52と、アクチュエーター53を備えている。アクチュエーター53はソレノイドである。
トリガーレバー51は、プリンター幅方向Xに延びる棒状の部材である。トリガーレバー51の一方の端部分は移動機構32のカム部材46と干渉可能な干渉部51aとなっており、他方の端部分はアクチュエーター53により吸引される吸引部51bとなっている。トリガーレバー51は、干渉部51aと吸引部51bの間でプリンター前後方向Yに延びる軸線回りに揺動可能に支持されている。トリガーレバー51は、その干渉部51aが搬送モーター17の駆動力が伝達されているカム部材46と物理的に干渉して分離準備動作の開始を阻止する干渉位置51Aと、移動機構32との干渉が解除されて分離準備動作の開始を許容する非干渉位置51Bの間を移動する。付勢部材52はコイルバネであり、トリガーレバー51を非干渉位置51Bから干渉位置51Aに向かう方向に付勢している。
アクチュエーター53は通電によって吸引部51bを吸引し、干渉位置51Aに配置されているトリガーレバー51を非干渉位置51Bに移動させる。アクチュエーター53への通電は予め設定された所定の通電時間だけ行われている。すなわち、アクチュエーター53が駆動されると、トリガーレバー51は非干渉位置51Bから干渉位置51Aに移動し、通電時間だけ非干渉位置51Bに配置され、通電時間が経過すると非干渉位置51Bから干渉位置51Aに戻る。アクチュエーター53は移動機構32に分離準備動作を開始させるために駆動されるものであり、アクチュエーター53の駆動は、搬送モーター17が駆動されて印刷用紙Pが搬送路13に沿って搬送されている間に行われる。
ここで、トリガーレバー51が干渉する移動機構32のカム部材46の内部には、トリガーレバー51と干渉すると搬送モーター17の駆動力の伝達を断ち、トリガーレバー51との干渉が解除されると、搬送モーター17の駆動力の伝達を継続するクラッチ機構55が搭載されている。図8はカム部材46に搭載されたクラッチ機構55の説明図である。図8(a)はトリガーレバー51が干渉位置51Aに配置されている状態を示し、図8(b)はトリガーレバー51が非干渉位置51Bに配置されている状態を示す。図8では、カム部材46においてカム面46aが形成されているカム面形成部材56(図7参照)を取り外して示している。
図8に示すように、カム部材46は、駆動力伝達機構18を介して搬送モーター17の駆動力が伝達されている外歯歯車57と、内周面に外歯歯車57に噛合する内歯58aを備える環状の回転部材58を備えている。外歯歯車57は搬送モーター17が正方向に駆動されている間、図8に矢印R4で示す時計回りに回転している。なお、カム面形成部材56は回転部材58の操作部材47の側の端面に取り付けられている。
回転部材58は、外歯歯車57の回転中心軸線57aの下方で回転中心軸線57aと平行に延びる揺動中心軸線58bを中心に揺動可能とされており、図8(a)に示すように、内歯58aが外歯歯車57と噛合しない駆動力遮断位置58Aと、図8(b)に示すように、内歯58aが外歯歯車57と噛合する駆動力伝達位置58Bの間を移動する。回転部材58が駆動力伝達位置58Bに配置されると、回転部材58は外歯歯車57の回転中心軸線57a、すなわちカム部材46の回転中心軸線46bを中心に外歯歯車57と一体に回転する。回転部材58には外周面に突出する突出部58cが設けられている。また、回転部材58は、コイルバネなどの付勢部材59によって駆動力遮断位置58Aから駆動力伝達位置58Bに向かう方向に付勢されている。
ここで、搬送モーター17が駆動されているときに、トリガーレバー51が干渉位置51Aに配置されていると、図8(a)に示すように、トリガーレバー51と回転部材58の突出部58cの当接により、回転部材58は駆動力遮断位置58Aに配置される。従って、カム部材46の外歯歯車57には搬送モーター17の駆動力が伝達されているが、この駆動力は回転部材58には伝達されず、カム面形成部材56が回転することがない。よって、移動機構32の操作部材47が揺動することがなく、分離準備動作は行われない。
一方、搬送モーター17が駆動されているときに、アクチュエーター53が通電されてトリガーレバー51が干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動すると、付勢部材59の付勢力によって回転部材58が駆動力遮断位置58Aから駆動力伝達位置58Bに移動する。これにより、カム面形成部材56が取り付けられている回転部材58は外歯歯車57と一体に回転を開始する。従って、移動機構32の操作部材47は揺動を開始し、分離準備動作が行われる。
その後、通電時間の経過後にトリガーレバー51は非干渉位置51Bから干渉位置51Aに移動するが、この際には、図8(b)に示すように、回転部材58の突出部58cはトリガーレバー51の内周側を通過している。従って、回転部材58の回転は継続する。そして、回転部材58が1回転すると、再び、トリガーレバー51と回転部材58が当接する。これにより、回転部材58は付勢部材59の付勢力に抗して揺動中心軸線58bを中心に揺動し、駆動力伝達位置58Bから駆動力遮断位置58Aに配置され、図8(b)に示す状態になる。従って、その後の回転部材58の回転は阻止され、次にアクチュエーター53が駆動されるまで、分離準備動作は行われない。
(制御系)
図9に示すように、プリンター1の制御系はCPUを備える制御部61を中心に構成されている。制御部61の入力側には、コンピューターなどの外部の機器とプリンター1を通信可能に接続する通信部62と、用紙検出器25が接続されている。制御部61の出力側には、印刷ヘッド26、給紙モーター15、搬送モーター17、アクチュエーター53が接続されている。通信部62は外部の機器から供給された印刷データを逐次に制御部61に入力し、制御部61は印刷データを逐次に解釈して印刷を行う。
制御部61は用紙検出器25からの出力に基づいて搬送路13上の印刷用紙Pの位置を取得する位置取得部65を備えている。すなわち、位置取得部65は、用紙検出器25の出力が「用紙無し」(媒体無し)から「用紙有り」(媒体あり)に変化した時点からの印刷用紙Pの第1搬送方向M1への累積搬送量を算出しており、累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて印刷用紙Pの搬送方向の前端および後端の位置を取得する。ここで、累積搬送量は、搬送モーター17への駆動電流の印加時間等に基づいて算出することができる。また、印刷用紙Pの長さ寸法は、印刷データなどに含まれている用紙サイズ情報、あるいはプリンター1に対して設定されている印刷用紙Pの用紙サイズ情報に基づいて取得することができる。
また、制御部61は、印刷処理および搬送動作を司る印刷制御部66と、給紙動作を司る給紙制御部67を備えている。印刷処理では、印刷制御部66は、印刷ヘッド26をプリンター幅方向Xに移動させながら駆動して印刷用紙Pに印刷を施す印刷動作と、印刷データによって指定された印刷解像度に対応する搬送量だけ印刷用紙Pを搬送する搬送動作を交互に繰り返す。給紙制御部67は、印刷制御部66が搬送モーター17を駆動しているときに、アクチュエーター53と給紙モーター15を駆動して新たな印刷用紙Pを給紙カセット6から搬送路13に送り出す。
本例では、給紙制御部67は、以下の(1)〜(4)のいずれかの駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動して分離準備動作を開始して、給紙動作を行う。
(1)搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙有り」となっている状態で印刷用紙Pを排紙口8から排出する排紙コマンド(排出コマンド)を取得している場合に、出力が「用紙無し」に変化した時点、または、搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙無し」となっている状態で排紙コマンドを取得していない場合に、排紙コマンドを取得した時点。
(2)用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの第1搬送方向M1への累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙Pが第1搬送方向M1において接触することがないと判断される時点。
(3)用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの第1搬送方向M1への累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙Pの間の距離が第2搬送ローラー21aと第2排出ローラー23aとの間の距離よりも長くなると判断される時点。
(4)搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙有り」から「用紙無し」に変化した時点。
なお、排紙コマンドは印刷データに含まれている。また、排紙コマンドの取得時点は、印刷制御部66によって排紙コマンドが解釈された時点である。
また、給紙制御部67は、分離準備動作と並行して給紙機構14に給紙準備動作を行わせる。すなわち、上記の駆動タイミングで給紙モーター15を駆動して、給紙ローラー19の第2外周面部分19cと第1外周面部分19bの間の角部19dを給紙カセット6内の印刷用紙Pに当接させ、この状態で待機させる。その後、給紙制御部67は、更に、給紙モーター15を駆動して給紙ローラー19を初期位置19Aまで回転させて、給紙機構14に給紙カセット6か印刷用紙Pを送り出す送出動作を行う。
ここで、給紙機構14によって新たな印刷用紙Pが搬送路13に送り出される際には、搬送モーター17の正方向の駆動によって搬送機構16が動作している。従って、搬送路13に送り出された新たな印刷用紙Pは搬送機構16によって搬送される。
(連続搬送動作)
次に、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pが排紙口8から排出される前に給紙カセット6から新たな印刷用紙Pを搬送路13に送り出すプリンター1の連続搬送動作を説明する。本例では、給紙制御部67が複数の駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動することができる。従って、上記の(1)〜(4)の各駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動した場合の連続搬送動作をそれぞれ連続搬送動作例1〜4として、以下に、説明する。
(連続搬送動作例1)
連続搬送動作例1は、アクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを、搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙有り」となっている状態で印刷用紙Pを排紙口8から排出する排紙コマンドを取得している場合に、出力が「用紙無し」に変化した時点、または、搬送モーター17を駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙無し」となっている状態で排紙コマンドを取得していない場合に、排紙コマンドを取得した時点、とした連続搬送動作である。図10は連続搬送動作例1の説明図であり、搬送路13上における印刷用紙Pの位置と、用紙検出器25の出力、分離ローラー30および紙戻しレバー31の位置の関係を示している。図11は、連続搬送動作例1のタイミングチャートである。
図10(a)に示す状態は、搬送モーター17が正方向に駆動されており、先に搬送路13に沿って1枚の印刷用紙Pが搬送されている状態である。印刷用紙Pは印刷位置Bを第1搬送方向M1に搬送されている。本例では、制御部61が既に排紙コマンドを取得しており(図11の時点t0)、印刷処理が終了しているものとする。印刷用紙Pの第1搬送方向M1の後端は検出位置Aを通過していないので、用紙検出器25は印刷用紙Pを検出しており、用紙検出器25からは「用紙有り」が出力されている。給紙機構14の給紙ローラー19は平坦な第2外周面部分19cを下方に向けて給紙カセット6内の印刷用紙Pに対向させた初期位置19Aに配置されている。用紙分離機構27の分離ローラー30は離間位置30Aに配置されており、紙戻しレバー31は先端部分31aを搬送路13に突出させた紙戻し位置31Aに配置されている。この状態でトリガーレバー51はカム部材46と干渉する干渉位置51Aに配置されている。従って、分離準備動作の開始は阻止されている。
搬送モーター17の正方向への駆動によって印刷用紙Pが更に第1搬送方向M1に搬送されると、図10(b)に示すように、用紙検出器25は印刷用紙Pを検出しなくなり、用紙検出器25からは「用紙無し」が出力される。本例では、制御部61が既に排紙コマンドを取得しているので、用紙検出器25から「用紙無し」が出力された時点はアクチュエーター53を駆動させる駆動タイミングである。駆動タイミングは図11における時点t1である。
駆動タイミングが到来するとアクチュエーター53が駆動される。これにより、トリガーレバー51は干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動する(図11の時点t1)。これにより、カム部材46が回転して操作部材47が一方向に揺動するので、分離準備動作が始まる。また、この駆動タイミングで、給紙モーター15が駆動され、給紙ローラー19の第2外周面部分19cと第1外周面部分19bの間の角部19dを給紙カセット6内の印刷用紙Pに当接させる給紙準備動作が行われる。
分離準備動作が終了すると、図10(c)に示すように、分離ローラー30は押圧位置30Bに配置され、紙戻しレバー31は退避位置31Bに配置される(図11の時点t2)。その後、給紙モーター15が更に所定時間(t2からt3の間の時間)駆動される。これにより、給紙ローラー19が初期位置19Aまで回転して、図10(d)に示すように、給紙カセット6から新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出される。搬送路13に送り出された新たな印刷用紙P1は、搬送機構16によって搬送路13を第1搬送方向M1に搬送される。新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出された時点では、印刷が施されている先の印刷用紙Pは、第1排出ローラー対22および第2排出ローラー対23にニップされて搬送されている状態となっている。
その後、新たな印刷用紙P1は、搬送機構16によって搬送路13を第1搬送方向M1に搬送される。そして、図10(e)に示すように、新たな印刷用紙P1は用紙検出器25により検出され、用紙検出器25からは「用紙有り」が出力される。この時点では、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pは、第2排出ローラー対23のみにニップされて搬送されている状態となっている。なお、本例では、先に搬送されている印刷用紙Pと新たな印刷用紙P1の間の距離は、第2搬送ローラー21aと搬送路13の下流端に位置する第2排出ローラー23aとの間の距離に対応するものとなっている。従って、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pが第2排出ローラー対23のニップ部から外れたときに、新たな印刷用紙P1が第2搬送ローラー対21にニップされる。
ここで、図11の時点t1から時点t2までの間に行われる分離準備動作によって分離ローラー30は第1搬送ローラー20aに押圧される押圧位置30Bに配置されている。従って、給紙機構14により搬送路13に複数枚の印刷用紙Pが重なった状態で送り出された場合には、図10(d)に示すように、第1搬送ローラー20aと分離ローラー30のニップ部Cを通過する際に1枚の印刷用紙Pのみが分離されて湾曲搬送路部分13bに進入し、余分な印刷用紙Pは傾斜搬送路部分13aに留まる。そして、このような印刷用紙Pの分離動作の終了後には、給紙機構14による給紙動作が終了する時点t3よりも前の時点t4で、カム部材46の回転により操作部材47が他方向に揺動する。従って、給紙動作が終了する時点t3よりも前の時点t5で分離ローラー30は押圧位置30Bから離間位置30Aに戻り、紙戻しレバー31は退避位置31Bから紙戻し位置31Aに戻る。また、紙戻しレバー31は、図10(e)に示すように、紙戻し位置31Aに戻る際に、傾斜搬送路部分13aに留まっていた余分な印刷用紙Pを給紙カセット6の側に移動させる。
なお、図11に示す例では、給紙モーター15が駆動される直前(時点t2の直前)に搬送モーター17が停止しているが、搬送モーター17を停止しなくてもよい。
次に、用紙検出器25の出力が「用紙無し」となっている状態で排紙コマンドを取得していない場合には、排紙コマンドを取得した時点が駆動タイミングとなる。そして、駆動タイミングが到来した後には、上記の図10(b)〜図10(e)と同様の連続搬送動作が行われる。また、図11のt1の時点以降と同様に連続搬送動作が行われる。
連続搬送動作例1によれば、用紙検出器25からの出力および排紙コマンドの取得に基づいてトリガーレバー51を駆動するタイミングを決定できる。また、排紙コマンドによって先に搬送されている印刷用紙Pに対する印刷処理が終了したことを確認した後に、アクチュエーター53が駆動されて新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出される。従って、印刷処理に起因して印刷位置Bを搬送される印刷用紙Pの搬送速度が低下する場合であっても、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pと搬送路13に送り出される新たな印刷用紙P1が搬送路13上で接触することを防止できる。
(連続搬送動作例2)
連続搬送動作例2は、アクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの第1搬送方向M1への累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法に基づいて、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙Pが第1搬送方向M1において接触することがないと判断される時点とした連続搬送動作である。図12は連続搬送動作例2の説明図であり、搬送路13上における印刷用紙Pの位置と、用紙検出器25の出力、分離ローラー30および紙戻しレバー31の位置の関係を示している。
図12(a)に示す状態は、搬送モーター17が正方向に駆動されており、先に搬送路13に沿って1枚の印刷用紙Pが搬送されている状態である。印刷用紙Pの第1搬送方向M1の先端は検出位置Aを通過していない。従って、用紙検出器25は印刷用紙Pを検出しておらず、用紙検出器25からは「用紙無し」が出力されている。給紙機構14の給紙ローラー19は平坦な第2外周面部分19cを下方に向けて給紙カセット6内の印刷用紙Pに対向させた初期位置19Aに配置されている。用紙分離機構27の分離ローラー30は離間位置30Aに配置されており、紙戻しレバー31は一部分を搬送路13に突出させた紙戻し位置31Aに配置されている。この状態でトリガーレバー51はカム部材46と干渉する干渉位置51Aに配置されている。従って、分離準備動作の開始は阻止されている。
搬送モーター17が更に正方向に駆動されると、図12(b)に示すように、印刷用紙Pの第1搬送方向M1の先端が検出位置Aを通過する。これにより、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化するので、制御部61の位置取得部65は、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの印刷用紙Pの第1搬送方向M1への累積搬送量の算出を行っており、累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて印刷用紙Pの第1搬送方向M1の後端の位置を取得している。
その後、搬送モーター17の正方向への駆動によって印刷用紙Pが更に第1搬送方向M1に搬送され、位置取得部65は、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pの第1搬送方向M1の後端が第1搬送ローラー20aと分離ローラー30のニップ部Cよりも第1搬送方向M1の下流側に位置したことを取得する。すると給紙制御部67は、この時点を用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙P1が第1搬送方向M1において接触することがない時点を駆動タイミングであるとして、アクチュエーター53を駆動する。
アクチュエーター53が駆動されると、トリガーレバー51は干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動する。この結果、トリガーレバー51は干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動する。これにより、カム部材46が回転して操作部材47が一方向に揺動するので、分離準備動作が始まる。また、この駆動タイミングで、給紙モーター15が駆動され、給紙ローラー19の第2外周面部分19cと第1外周面部分19bの間の角部19dを給紙カセット6内の印刷用紙Pに当接させる給紙準備動作が行われる。
分離準備動作が終了すると、図12(c)に示すように、分離ローラー30は押圧位置30Bに配置され、紙戻しレバー31は退避位置31Bに配置される。その後、給紙モーター15が更に所定時間駆動される。これにより、給紙ローラー19が回転して、図12(d)に示すように、給紙カセット6から新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出される。搬送路13に送り出された新たな印刷用紙P1は、搬送機構16によって搬送路13を第1搬送方向M1に搬送される。
新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出された時点では、図12(d)に示すように、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pには印刷が施されており、第2搬送ローラー対21、第1排出ローラー対22および第2排出ローラー対23にニップされて搬送されている。また、用紙検出器25は先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pを検出しており、用紙検出器25からは「用紙有り」が出力されている。その後、新たな印刷用紙P1が用紙検出器25により検出される時点では、図12(e)に示すように、分離ローラー30は離間位置30Aに戻っており、紙戻しレバー31は紙戻し位置31Aに戻っている。また、給紙ローラー19が初期位置19Aに戻っている。
本例においても、分離準備動作によって分離ローラー30は第1搬送ローラー20aに押圧される押圧位置30Bに配置されている。従って、給紙機構14により搬送路13に複数枚の印刷用紙Pが重なった状態で送り出された場合には、図12(d)に示すように、第1搬送ローラー20aと分離ローラー30のニップ部Cを通過する際に1枚の印刷用紙Pのみが分離されて湾曲搬送路部分13bに進入し、余分な印刷用紙Pは傾斜搬送路部分13aに留まる。そして、このような印刷用紙Pの分離動作の終了後には、図12(e)に示すように、分離ローラー30は押圧位置30Bから離間位置30Aに戻り、紙戻しレバー31は退避位置31Bから紙戻し位置31Aに戻る。また、紙戻しレバー31は、紙戻し位置31Aに戻る際に、傾斜搬送路部分13aに留まっていた余分な印刷用紙Pを給紙カセット6の側に移動させる。
連続搬送動作例2によれば、先に搬送されている印刷用紙Pの検出位置Aからの累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいてアクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを設定することができる。従って、連続搬送される2つの印刷用紙Pの間の距離を互いに接触しない近接した距離とすることができ、複数枚の印刷用紙Pに連続して印刷を行う連続印刷のスループットを向上させることができる。
(連続搬送動作例3)
連続搬送動作例3は、アクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの第1搬送方向M1への累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙P1の間の距離が第2搬送ローラー21aと第2排出ローラー23aとの間の距離よりも長くなると判断される時点とした連続搬送動作である。図13、図14は連続搬送動作例3の説明図であり、搬送路13上における印刷用紙Pの位置と、用紙検出器25の出力、分離ローラー30および紙戻しレバー31の位置の関係を示している。
連続搬送動作例3は、新たに搬送される印刷用紙P1に対してスキュー取り動作が行われる場合に採用される。スキュー取り動作とは、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化すると、新たな印刷用紙P1を検出位置Aと第2搬送ローラー21aとの間の距離よりも長い第1搬送量だけ搬送して第2搬送ローラー対21にニップさせ、その後、搬送モーター17を第2方向に駆動して第1搬送量よりも少ない第2搬送量だけ搬送方向とは反対の逆搬送方向に搬送してニップを解除して、新たな媒体を第2搬送ローラー21aに当接させるものである。ここで、プリンター1では、搬送モーター17を第2方向に駆動したときには、駆動力伝達機構18のクラッチ機構55によって第1搬送ローラー20aに搬送モーター17の駆動力が伝達されず、第1搬送ローラー20aが駆動されない。従って、スキュー取り動作において、搬送モーター17を第2方向に駆動してニップを解除する際に、印刷用紙Pにスキューが発生している場合には、第2搬送ローラー21aと第1搬送ローラー20aの間で印刷用紙Pが撓み、印刷用紙Pが第2搬送ローラー21aに当接したときに、そのスキューが補正される。従って、スキュー取り動作を行った後に、印刷用紙Pを第1搬送方向M1に搬送する搬送動作に復帰すると、再び第2搬送ローラー対21にニップされるときに印刷用紙Pのスキューが取り除かれた状態となる。
図13(a)に示す状態は、搬送モーター17が正方向に駆動されており、先に搬送路13に沿って1枚の印刷用紙Pが搬送されている状態である。印刷用紙Pは印刷位置Bを第1搬送方向M1に搬送されている。印刷用紙Pの第1搬送方向M1の後端は検出位置Aを通過していないので、用紙検出器25は印刷用紙Pを検出しており、用紙検出器25からは「用紙有り」が出力されている。給紙機構14の給紙ローラー19は平坦な第2外周面部分19cを下方に向けて給紙カセット6内の印刷用紙Pに対向させた初期位置19Aに配置されている。用紙分離機構27の分離ローラー30は離間位置30Aに配置されており、紙戻しレバー31は一部分を搬送路13に突出させた紙戻し位置31Aに配置されている。この状態でトリガーレバー51はカム部材46と干渉する干渉位置51Aに配置されている。従って、分離準備動作の開始は阻止されている。
ここで、本例では、連続搬送動作例2の場合と同様に、制御部61の位置取得部65は、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの印刷用紙Pの第1搬送方向M1への累積搬送量の算出をしており、累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて印刷用紙Pの第1搬送方向M1の後端の位置を取得している。
その後、搬送モーター17の正方向への駆動によって印刷用紙Pが更に第1搬送方向M1に搬送され、図13(b)に示す状態となると、制御部61は、位置取得部65が取得している搬送路13上の印刷用紙Pの位置に基づいて、用紙検出器25によって検出されている印刷用紙Pと新たに搬送される印刷用紙P1の間の距離が第2搬送ローラー21aと第2排出ローラー23aとの間の距離よりも長くなると判断される時点を駆動タイミングであるとして、アクチュエーター53を駆動する。
アクチュエーター53が駆動されると、トリガーレバー51は干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動する。この結果、トリガーレバー51は干渉位置51Aから非干渉位置51Bに移動する。これにより、カム部材46が回転して操作部材47が一方向に揺動するので、分離準備動作が始まる。また、この駆動タイミングで、給紙モーター15が駆動され、給紙ローラー19の第2外周面部分19cと第1外周面部分19bの間の角部19dを給紙カセット6内の印刷用紙Pに当接させる給紙準備動作が行われる。
分離準備動作が終了すると、図13(c)に示すように、分離ローラー30は押圧位置30Bに配置され、紙戻しレバー31は退避位置31Bに配置される。その後、給紙モーター15が更に所定時間駆動される。これにより、給紙ローラー19が初期位置19Aまで回転して、図13(d)に示すように、給紙ローラー19が初期位置19Aまで回転して、給紙カセット6から新たな印刷用紙P1が搬送路13に送り出される。搬送路13に送り出された新たな印刷用紙P1は、搬送機構16によって搬送路13を第1搬送方向M1に搬送される。
その後、新たな印刷用紙P1は、搬送機構16によって搬送路13を第1搬送方向M1に搬送され、図13(e)に示すように用紙検出器25により検出される。従って、用紙検出器25からは「用紙有り」が出力される。
用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化すると、新たな印刷用紙P1に対するスキュー取り動作が行われる。すなわち、図14(a)に示すように、新たな印刷用紙P1を第1搬送方向M1に第1搬送量だけ搬送して第2搬送ローラー対21にニップさせる。次に、図14(b)に示すように、搬送モーター17を第2方向に駆動して第2搬送量だけ第2搬送方向M2に搬送してニップを解除し、印刷用紙Pを第2搬送ローラー対21に当接させる。
ここで、本例では、新たな印刷用紙P1と先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pの間の距離は、第2搬送ローラー21aと第2排出ローラー23aとの間の距離よりも長くなっている。従って、図14(a)に示すように、スキュー取り動作において新たな印刷用紙P1が第2搬送ローラー対21にニップされた時点で、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pは第2排出ローラー対23のニップ部よりも第1搬送方向M1の下流側に位置する。すなわち、先に搬送されている印刷用紙Pは、搬送モーター17が逆方向に駆動されて新たな印刷用紙P1が第2搬送方向に搬送される前に排紙口8から排出されている。従って、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pが、新たな印刷用紙P1に対して行なわれるスキュー取り動作に起因して、第2搬送方向M2に搬送されてしまうことがない。
スキュー取り動作が終了すると、図14(c)に示すように、搬送モーター17が再び正方向へ駆動され、搬送動作が行われる。その後、更に、印刷用紙Pは第1搬送方向M1に搬送され、印刷位置Bを通過する際に、印刷ヘッド26による印刷が施される。
(連続搬送動作例4)
連続搬送動作例4は、アクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを、搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙有り」から「用紙無し」に変化した時点とした連続搬送動作である。本例では、図10(b)に示す状態となると、排紙コマンドを取得しているか否かに拘わらず、アクチュエーター53を駆動して、分離準備動作および給紙準備動作を開始する。分離準備動作および給紙準備動作が終了した後の動作は、上記の連続搬送動作例1と同様であるので、その説明を省略する。
連続搬送動作例4によれば、用紙検出器25からの出力に基づいてトリガーレバー51を駆動するタイミングを決定できる。また、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pが検出位置Aを通過した時点以降に次の新たな印刷用紙P1の搬送が始まるので、先に搬送されている印刷用紙Pと新たな印刷用紙P1の間の距離を一定以上に確保することができる。従って、先に搬送されている印刷用紙Pに対する印刷処理に起因して印刷動作中における印刷用紙Pの搬送速度が著しく低下しない場合などには、簡単な制御によって、先に搬送されている印刷用紙Pと、新たな印刷用紙P1が搬送路13上で接触することを防止できる。
(連続搬送動作の変形例)
アクチュエーター53を駆動する駆動タイミングを、用紙検出器25の出力が「用紙無し」から「用紙有り」に変化した時点からの第1搬送方向M1への累積搬送量と印刷用紙Pの第1搬送方向M1の長さ寸法とに基づいて決定している連続搬送動作例2、3では、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動して給紙動作を行うと、印刷処理の印刷解像度によって、先に搬送されている印刷用紙Pと搬送路13に送り出される新たな印刷用紙P1が接触する場合が発生することがある。また、これら2枚の印刷用紙Pの間の距離を所望の距離とすることができない場合が発生することがある。
すなわち、印刷解像度によっては、印刷処理中に間欠的に行われている各搬送動作の搬送量がごく微量となり、その搬送量が供給モーターをその分解能に対応する最小角度だけ駆動したときに供給機構が媒体を搬送する最小送出量よりも小さくなることがある。このような場合には、予め定めた駆動タイミングで分離準備動作を行って給紙動作を開始すると、給紙動作によって搬送路13に送り出される新たな媒体の送出量が大きくて、先に搬送されている印刷用紙Pと搬送路13に送り出される新たな印刷用紙P1が接触する。或いは、これら2枚の印刷用紙Pの間の距離を所望の距離とすることができなくなる。従って、このような場合には、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングよりも遅いタイミングで分離準備動作を行って給紙動作を開始することにより、先に搬送路13を搬送されている媒体に新たな媒体が衝突することを防止する。
より具体的には、印刷制御部66において、印刷処理の間に間欠的に行われている各搬送動作の搬送量を取得し、給紙制御部67は、この搬送量と供給モーターの分解能に対応する供給機構の最小送出量を比較する。
そして、搬送量が前記供給モーターの分解能に対応する供給機構の最小送出量よりも大きい場合には、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動して分離準備動作を開始させて給紙動作を行う。
一方、搬送量が供給モーターの分解能に対応する前記供給機構の最小送出量よりも大きい場合には、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングよりも遅いタイミングでアクチュエーター53を駆動して分離準備動作を開始させて、給紙動作を行う。
ここで、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングよりも遅いタイミングとしては、連続搬送動作例1の場合と同様に、搬送モーター17を正方向に駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙有り」となっている状態で印刷用紙Pを排紙口8から排出する排紙コマンドを取得している場合に、出力が「用紙無し」に変化した時点、または、搬送モーター17を駆動しているときに、用紙検出器25の出力が「用紙無し」となっている状態で排紙コマンドを取得していない場合に、排紙コマンドを取得した時点、とすることができる。
このようにすれば、先に搬送路13を搬送されている媒体と搬送路13に送り出される新たな媒体が搬送路13上で接触することを防止できる。また、本例のプリンター1では、このような駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動して、給紙動作を行うと、先に搬送されている印刷用紙Pと新たな印刷用紙P1の間の距離は、第2搬送ローラー21aと搬送路13の下流端に位置する第2排出ローラー23aとの間の距離に対応するものとなっている。従って、スキュー取り動作が行われる場合においても当該駆動タイミングでアクチュエーター53を駆動して給紙動作を行えば、先に搬送路13を搬送されている印刷用紙Pが新たな印刷用紙P1に対して行なわれるスキュー取り動作によって、第2搬送方向に搬送されてしまうことがない。
また、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングよりも遅いタイミングとしては、例えば、給紙制御部67において、連続搬送動作例2、3の基準に基づいて設定した駆動タイミングとなった時点からの媒体の第2の累積搬送量を算出し、第2の累積搬送量が供給モーターの分解能に対応する前記供給機構の最小送出量になった時点、とすることができる。このようにすれば、給紙動作によって搬送路13に送り出される新たな媒体の送出量が大きい場合でも、先に搬送路13を搬送されている媒体と搬送路13に送り出される新たな媒体が搬送路13上で接触することを防止できる。
(その他の実施の形態)
上記の例は、本発明をプリンター1に適用したものであるが、スキャナー、ファクシミリ等の媒体処理装置に対しても同様に適用することができる。
1・・プリンター、2・・プリンター本体、5・・給紙カセット装着部、6・・給紙カセット(供給部)、7・・排紙トレイ、8・・排紙口、9・・操作面、9a・・電源スイッチ、9b・・操作ボタン、10a・10b・・開閉扉、11・・開閉蓋、13・・搬送路、13a・・傾斜搬送路部分、13c・・水平搬送路部分、14・・給紙機構、15・・給紙モーター、16・・搬送機構、17・・搬送モーター、18・・駆動力伝達機構、19・・給紙ローラー、19a・・回転中心軸線、19b・・第1外周面部分、19c・・第2外周面部分、20・・第1搬送ローラー対、20a・・第1搬送ローラー、20b・・従動ローラー、21・・第2搬送ローラー対、21a・・第2搬送ローラー、21b・・従動ローラー、22・・第1排出ローラー対、22a・・第1排出ローラー、22b・・従動ローラー、23・・第2排出ローラー対、23a・・第2排出ローラー、23b・・従動ローラー、25・・用紙検出器(検出器)、25a・・検出レバー、26・・印刷ヘッド(処理部)、27・・用紙分離機構、28・・分離準備動作制御機構、29・・プラテン、30・・分離ローラー、30A・・離間位置、30B・・押圧位置、30a・・回転中心軸線、31・・紙戻しレバー、31A・・紙戻し位置、31B・・退避位置、31a・・先端部分、32・・移動機構、35・・ベルトプーリー機構、35a・・第1タイミングプーリー、35b・・第2タイミングプーリー、35c・・第3タイミングプーリー、35d・・タイミングベルト、36・・第1歯車機構、37・・駆動力伝達機構のクラッチ機構、37a・・太陽歯車、37b・・遊星キャリア、37c・・遊星歯車、37d・・中間歯車、37e・・駆動歯車、38・・第2歯車機構、41・・分離ローラーユニット、41a・・揺動中心軸線、42・・付勢部材、43・・サブホルダー、43a・・突起、44・・メインホルダー、46・・カム部材、46a・・カム面、46b・・回転中心軸線、47・・操作部材、47a・・カムフォロワー部、47b・・揺動軸部、47c・・回転中心軸線、47d・・操作腕、48・・フレーム、51・・トリガーレバー、51A・・干渉位置、51B・・非干渉位置、51a・・干渉部、51b・・吸引部、52・・付勢部材、53・・アクチュエーター、55・・カム部材のクラッチ機構、56・・カム面形成部材、57・・外歯歯車、57a・・回転中心軸線、58・・回転部材、58A・・駆動力遮断位置、58B・・駆動力伝達位置、58a・・内歯、58b・・揺動中心軸線、58c・・突出部、59・・付勢部材、61・・制御部、62・・通信部、65・・位置取得部、66・・印刷制御部、67・・給紙制御部、A・・検出位置、B・・印刷位置、C・・ニップ部、M1・・第1搬送方向、P・P1・・印刷用紙、X・・プリンター幅方向、Y・・プリンター前後方向、Y1・・プリンター前方、Y2・・プリンター後方、Z・・プリンター上下方向

Claims (11)

  1. 複数枚のシート状の媒体を収納する供給部から排出口に至る搬送路と、
    前記搬送路に沿って媒体を搬送するために前記供給部から前記排出口に向かう搬送方向の上流側からこの順に配置された第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーと、
    前記搬送路の前記第2搬送ローラーと前記排出ローラーとの間に設定された処理位置において前記媒体に所定の処理を施す処理部と、
    前記第1搬送ローラーに押圧された押圧位置と、前記第1搬送ローラーから離間する離間位置との間を移動可能な分離ローラーと、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーよりも上流側に一部分を突出させた紙戻し位置と、
    前記搬送路から退避した退避位置との間を移動可能な紙戻しレバーと、
    前記紙戻しレバーを前記紙戻し位置から前記退避位置へ移動させると共に前記分離ローラーを前記離間位置から前記押圧位置へ移動させる分離準備動作を行う移動機構と、
    前記移動機構と物理的に干渉して前記分離準備動作の開始を阻止する干渉位置と、前記移動機構との干渉が解除されて前記分離準備動作の開始を許容する非干渉位置との間を移動可能なトリガーレバーと、
    前記干渉位置に配置されている前記トリガーレバーを前記非干渉位置に移動させるアクチュエーターと、
    搬送モーターと、
    前記搬送モーターの駆動力を、前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーおよび前記移動機構に伝達する駆動力伝達機構と、
    前記分離準備動作が終了すると、前記媒体が前記排出口から排出されるよりも前に前記供給部から前記搬送路に新たな媒体を送り出す供給動作を行う供給機構と、を有し、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、
    前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、
    前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、
    前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、それ以降、前記搬送方向に搬送される前記媒体の累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動する駆動タイミングを設定し、
    前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、
    前記搬送モーターが第1方向に駆動されているときに当該搬送モーターの駆動力を前記第1搬送ローラーに伝達し、前記搬送モーターが第1方向とは反対の第2方向に駆動されているときに前記駆動力の前記第1搬送ローラーへの伝達を遮断するクラッチ機構を前記駆動力伝達機構に設けておき、
    前記搬送動作では、前記搬送モーターを前記第1方向に駆動し、
    前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて、前記検出器によって検出されている前記媒体と次に前記供給部から前記搬送路に送り出される新たな媒体との間の距離が前記第2搬送ローラーと前記排出ローラーとの間の距離よりも長くなると判断される時点を前記駆動タイミングに設定し、
    前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、
    前記分離準備動作の終了後に、新たな媒体の前記供給動作と前記搬送動作とを行い、
    前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、前記新たな媒体を前記検出位置と前記第2搬送ローラーとの間の距離よりも長い第1搬送量だけ搬送して前記第2搬送ローラーにニップさせ、その後、前記搬送モーターを前記第2方向に駆動して前記第1搬送量よりも少ない第2搬送量だけ前記搬送方向とは反対の逆搬送方向に搬送して前記新たな媒体のニップを解除して当該新たな媒体を当該第2搬送ローラーに当接させるスキュー取り動作を行ない、しかる後に、前記搬送動作に復帰することを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  2. 請求項において、
    前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、
    前記制御部は、前記搬送モーターを駆動しているときに前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合には、前記出力が媒体無しに変化したときに前記アクチュエーターを駆動し、前記搬送モーターを駆動しているときに前記検出器の出力が媒体無しとなっている状態で前記排出コマンドを取得していない場合には、前記排出コマンドを取得したときに前記アクチュエーターを駆動することを特徴とする媒体処理装置。
  3. 請求項において、
    前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、
    前記制御部は、前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化した時点からの前記媒体の前記搬送方向への累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動することを特徴とする媒体処理装置。
  4. 請求項において、
    前記搬送モーター、前記処理部および前記アクチュエーターを駆動制御する制御部と、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定された検出位置において前記媒体の有無を検出して前記制御部に出力する検出器と、を有し、
    前記制御部は、前記搬送モーターを駆動しているときに、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化すると、前記アクチュエーターを駆動することを特徴とする媒体処理装置。
  5. 請求項1ないしのうちのいずれかの項において、
    前記処理部は、前記媒体に印刷を施す印刷ヘッドであることを特徴とする媒体処理装置。
  6. 請求項に記載の媒体処理装置の制御方法において、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、
    前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、
    前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、
    前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合には、前記出力が媒体無しに変化したときに前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、
    前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化した後に前記排出コマンドを取得していない場合には、前記排出コマンドを取得したときに前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  7. 請求項において、
    前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて、前記検出器によって検出されている前記媒体の前記搬送方向の後端が前記第1搬送ローラーと分ローラーのニップ部を通過したと判断される時点を前記駆動タイミングに設定し、
    前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動することを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  8. 請求項に記載の媒体処理装置の制御方法において、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置しておき、
    前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、
    前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、
    前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化すると、前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  9. 複数枚のシート状の媒体を収納する供給部から排出口に至る搬送路と、
    前記搬送路に沿って媒体を搬送するために前記供給部から前記排出口に向かう搬送方向の上流側からこの順に配置された第1搬送ローラー、第2搬送ローラーおよび排出ローラーと、
    前記搬送路の前記第2搬送ローラーと前記排出ローラーとの間に設定された処理位置において前記媒体に所定の処理を施す処理部と、
    前記第1搬送ローラーに押圧された押圧位置と、前記第1搬送ローラーから離間する離間位置との間を移動可能な分離ローラーと、
    前記搬送路の前記第1搬送ローラーよりも上流側に一部分を突出させた紙戻し位置と、
    前記搬送路から退避した退避位置との間を移動可能な紙戻しレバーと、
    前記紙戻しレバーを前記紙戻し位置から前記退避位置へ移動させると共に前記分離ローラーを前記離間位置から前記押圧位置へ移動させる分離準備動作を行う移動機構と、
    前記移動機構と物理的に干渉して前記分離準備動作の開始を阻止する干渉位置と、前記移動機構との干渉が解除されて前記分離準備動作の開始を許容する非干渉位置との間を移動可能なトリガーレバーと、
    前記干渉位置に配置されている前記トリガーレバーを前記非干渉位置に移動させるアクチュエーターと、
    搬送モーターと、
    前記搬送モーターの駆動力を、前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーおよび前記移動機構に伝達する駆動力伝達機構と、
    前記分離準備動作が終了すると、前記媒体が前記排出口から排出されるよりも前に前記供給部から前記搬送路に新たな媒体を送り出す供給動作を行う供給機構と、
    を有し、
    前記処理位置に前記処理部として印刷処理を行う印刷ヘッドを配置し、前記搬送路の前記第1搬送ローラーと前記第2搬送ローラーの間に設定した検出位置に前記媒体の有無を出力する検出器を配置し、前記供給機構を供給ローラーと当該供給ローラーを駆動する供給モーターとを備えるものとし、
    前記搬送モーターを駆動して前記第1搬送ローラー、前記第2搬送ローラー、前記排出ローラーを回転させ、前記供給部から前記搬送路に送り出されている前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作を行い、
    前記トリガーレバーを前記干渉位置に配置し、
    前記検出器の出力が媒体無しから媒体有りに変化すると、それ以降、前記搬送方向に搬送される前記媒体の累積搬送量を算出しており、前記累積搬送量と前記媒体の前記搬送方向の長さ寸法とに基づいて前記アクチュエーターを駆動する駆動タイミングを設定し、
    前記印刷処理では、前記処理位置に達した前記媒体への印刷動作と前記搬送動作とを交互に行い、
    前記印刷処理の間に間欠的に行われている各搬送動作の搬送量を取得し、
    前記搬送量が前記供給モーターの分解能に対応する前記供給機構の最小送出量よりも大きい場合には、前記駆動タイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、
    前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記駆動タイミングよりも遅いタイミングで前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  10. 請求項において、
    前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記検出器の出力が媒体有りとなっている状態で前記媒体を前記排出口から排出する排出コマンドを取得している場合に、前記出力が媒体無しに変化すると前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させ、前記検出器の出力が媒体有りから媒体無しに変化した後に前記排出コマンドを取得していない場合に、前記排出コマンドを取得すると前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
  11. 請求項において、
    前記搬送量が前記供給機構の前記最小送出量よりも小さい場合には、前記駆動タイミングとなった時点からの前記媒体の第2の累積搬送量を算出しており、前記第2の累積搬送量が、前記最小送出量になると、前記アクチュエーターを駆動して前記分離準備動作を開始させることを特徴とする媒体処理装置の制御方法。
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