JP6201073B1 - 抜管治具及び抜管方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業効率が良く、迅速に管を引き抜くことができる抜管治具及び抜管方法の提供を課題とする。【解決手段】一端に複数の凸条歯Tを配列させた歯列部11と他端に回転駆動機と係合する係合部12を有し、歯列部11と係合部12との間にナット40を螺合させるネジ部13を有する本体ロッド10と、一端にナット40の外周に係合する第1の係合部21と他端に回転駆動機と係合する第2の係合部22を有し、回転駆動機を介してナット40を進退自在に移動させる動力伝達具20と、本体ロッド10に挿通され、ナット40を介して管板90に向けて押圧移動されると共に、管板90に当接した後はナット40の管板90に向かう推進力を本体ロッド10の引き抜き力として作用させる筒状固定具30を備え、筒状固定具30の先端の開口径Fが管80の外径Gよりも大きい抜管治具1である。【選択図】 図4

Description

本発明は、熱交換器等に設置されている管を引き抜く際に用いる抜管治具及び該抜管治具を用いた抜管方法に関する。
百貨店等の大型商業施設や、発電所等のプラント等には、熱交換器やボイラが設けられており、これらの機器には、例えば復水器等の熱交換を行うための水若しくは液体が流れる多数の金属製の管が配置されている。しかしながら、これらの管は、長期間の使用に伴ってスケール等が付着したり、腐食したりすることから、定期的に管を交換する作業が必要となる。
このような管を交換する作業に使用される抜管治具を示す従来技術として、例えば下記特許文献1、2がある。
実開平2−15226号 特開平8−118252号
上記特許文献1の技術は抜管機に関する発明で、手で工具の重量を支えることなく抜管作業を行うことができるというメリットがある。
しかしながら上記特許文献1の技術においては、装置が大がかりなものとなり、限られたスペース内では作業を行うことが困難であるという問題があった。
また上記文献2の技術は抜管工法と抜管工具に関する発明で、熱交換器の各チューブを取り換える際の、各チューブを抜き取る作業が迅速に且つ容易になるというメリットがある。
しかしながら上記特許文献2の技術においては、インパクトレンチ4を用いて管口に矢3を捩じ込むものの、それ以降は、インパクトレンチ4に替えて、捩じ込んだ矢3に引抜き機5を取り付けて作業を行う必要があり、作業効率が悪く、抜管作業の短時間化を図ることが難しいという問題があった。
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、作業効率が良く、迅速に管を引き抜くことができる抜管治具及び抜管方法の提供を課題とする。
上記課題を達成するため、本発明の抜管治具は、管板に固着されている管の内面に、ロッドに備える凸条歯を食い込ませてロッドと共に管を引抜く抜管治具であって、一端に複数の凸条歯を軸方向に配列させてなる歯列部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する係合部を有し、且つ前記歯列部と前記係合部との間にナットを螺合させてなるネジ部を有する本体ロッドと、一端に前記ナットの外周に係合する第1の係合部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する第2の係合部を有し、回転駆動機を介して前記ナットを進退自在に移動させる動力伝達具と、前記歯列部と前記ナットとの間で前記本体ロッドに挿通されて、ナットを介して管板に向けて押圧移動されると共に、管板に当接した後においては、ナットの管板に向かう推進力を前記本体ロッドの引き抜き力として作用させる筒状固定具とを備え、前記筒状固定具は、後端から先端にかけて段階的に外径が小さくなる略円筒状体であると共に、先端の開口径が前記管の外径よりも大きく、前記本体ロッドは、前記歯列部と前記ネジ部との間に、円柱状の中間部を備えると共に、前記中間部の外径は、前記歯列部を構成する凸条歯の外径及び前記ネジ部の外径の何れの外径よりも大きいことを第1の特徴としている。
また本発明の抜管治具は、上記第1の特徴に加えて、筒状固定具は、内部を移動する本体ロッドや管を外部から視認可能な視認用貫通孔を備えることを第2の特徴としている。
また本発明の抜管方法は、請求項1に記載の抜管治具を用いて管板に固着された管を引き抜く抜管方法であって、筒状固定具を備える本体ロッドを管の軸方向に配置する本体ロッド配置工程と、前記本体ロッドに回転駆動機を接合させて、前記回転駆動機を介して前記本体ロッドを正回転させることで歯列部を管の内面に食い込ませる本体ロッド挿入工程と、ナットに第1の係合部を係合させた後、第2の係合部に前記回転駆動機を係合させて、前記回転駆動機を介して動力伝達具を正回転させることで前記ナットを管板に向けて移動させ、これによって筒状固定具を管板に当接させる筒状固定具当接工程と、前記筒状固定具が管板に当接した状態で回転駆動機を介して前記動力伝達具を正回転させることで、前記ナットの管板に向かう推進力を、前記本体ロッドの引き抜き力として作用させて管板から管を引き抜く抜管工程とを備えることを第3の特徴としている。
上記第1の特徴による抜管治具によれば、管板に固着されている管の内面に、ロッドに備える凸条歯を食い込ませてロッドと共に管を引抜く抜管治具であって、一端に複数の凸条歯を軸方向に配列させてなる歯列部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する係合部を有し、且つ前記歯列部と前記係合部との間にナットを螺合させてなるネジ部を有する本体ロッドと、一端に前記ナットの外周に係合する第1の係合部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する第2の係合部を有し、回転駆動機を介して前記ナットを進退自在に移動させる動力伝達具と、前記歯列部と前記ナットとの間で前記本体ロッドに挿通されて、ナットを介して管板に向けて押圧移動されると共に、管板に当接した後においては、ナットの管板に向かう推進力を前記本体ロッドの引き抜き力として作用させる筒状固定具とを備え、前記筒状固定具は、後端から先端にかけて段階的に外径が小さくなる略円筒状体であると共に、先端の開口径が前記管の外径よりも大きく、前記本体ロッドは、前記歯列部と前記ネジ部との間に、円柱状の中間部を備えると共に、前記中間部の外径は、前記歯列部を構成する凸条歯の外径及び前記ネジ部の外径の何れの外径よりも大きいことから、
回転駆動機の回転力を介して、管を作業効率良く且つ迅速に引き抜くことが可能な抜管治具とすることができる。
また上記第2の特徴による抜管治具によれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、筒状固定具は、内部を移動する本体ロッドや管を外部から視認可能な視認用貫通孔を備えることから、
抜管作業中において、本体ロッドや管の移動量を視認することが可能となる。よって抜管作業を一段と効率的に行うことが可能な抜管治具とすることができる。
また上記第3の特徴による抜管方法によれば、請求項1に記載の抜管治具を用いて管板に固着された管を引き抜く抜管方法であって、筒状固定具を備える本体ロッドを管の軸方向に配置する本体ロッド配置工程と、前記本体ロッドに回転駆動機を接合させて、前記回転駆動機を介して前記本体ロッドを正回転させることで歯列部を管の内面に食い込ませる本体ロッド挿入工程と、ナットに第1の係合部を係合させた後、第2の係合部に前記回転駆動機を係合させて、前記回転駆動機を介して動力伝達具を正回転させることで前記ナットを管板に向けて移動させ、これによって筒状固定具を管板に当接させる筒状固定具当接工程と、前記筒状固定具が管板に当接した状態で回転駆動機を介して前記動力伝達具を正回転させることで、前記ナットの管板に向かう推進力を、前記本体ロッドの引き抜き力として作用させて管板から管を引き抜く抜管工程とを備えることから、
本体ロッド挿入工程と筒状固定具当接工程と抜管工程との何れの工程においても、回転駆動機を正回転させることでそれぞれの工程を完了させることができる。よって回転駆動機以外の装置を使用することなく、回転駆動機の回転力を利用して、管を作業効率良く且つ迅速に引き抜くことが可能な抜管方法とすることができる。また本体ロッド挿入工程と筒状固定具当接工程と抜管工程との何れの工程においても、回転駆動機を正回転させることでそれぞれの工程を完了させることができる。よって抜管作業時の作業ミスを効果的に防止可能な抜管方法とすることができる。従って一段と効率良く抜管作業を行うことが可能な抜管方法とすることができる。
管が固着された管板を示す図で、(a)は正面図、(b)は側方における断面図の要部を示す図である。 本発明の実施形態に係る抜管治具を示す図で、(a)は分解斜視図、(b)は全体斜視図である。 本発明の実施形態に係る抜管方法において管を引き抜く工程を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る抜管方法において管を引き抜く工程を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る抜管方法において管を引き抜く工程を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る抜管治具の変形例を示す図で、(a)は変形例1を示す全体斜視図、(b)は変形例2を示す全体斜視図である。
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具及び抜管方法を説明し、本発明の理解に供する。しかし以下の説明は、特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではない。
先ず図1〜図5を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具及び抜管方法を説明する。
図1に示すように、本発明の抜管治具は、熱交換器等に配置される管板90の孔91に固着されている複数の管80を引き抜くための作業で使用される治具である。これらの管80は、例えば復水器等の熱交換を行うための伝熱管として配置されるもので、鋼等の金属で形成されている。なお、管板90の表面92は、水平面に対して垂直な平坦面で構成されている。
図2に示すように、本発明の抜管治具1は、インパクトレンチ等の回転駆動機70の回転作動部71に係合(接続)されて使用される。この抜管治具1は、本体ロッド10と、動力伝達具20と、筒状固定具30と、ナット40と、ベアリング50と、ワッシャー60とで構成される。
なお本実施形態においては、回転駆動機70としてインパクトレンチを用いる構成としてある。
前記本体ロッド10は、抜管治具の本体部となるもので、金属製の棒状部材で構成されている。なお金属としては、例えば鋼を用いることができる。
この本体ロッド10は、図2に示すように、歯列部11と、係合部12と、ネジ部13と、中間部14とで構成される。
なお本実施形態においては、歯列部11と中間部14との間、中間部14とネジ部13との間、ネジ部13と係合部12との間をそれぞれ溶接することで、一つの本体ロッド10を形成する構成としてある。勿論、本体ロッド10の形成方法は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
前記歯列部11は、本体ロッド10の先端側を構成すると共に、引き抜き対象となる管80の内面に噛み込まれながら挿入される、いわゆるタップを構成するものである。
なお、ここで「先端」とは、本体ロッド10において、管80に挿入される側を先端とし、回転駆動機70と係合される側を末端とするものである。
本実施形態においては、図2(a)に示すように、本体ロッド10の最先端から中間部14に向かうにつれて、歯の外径が大きくなるように、複数の凸条歯Tを本体ロッド10の軸方向に並列配置させることで、歯列部11を構成してある。
この歯列部11は、鋼の外周にいわゆるタップを形成する通常の形成方法を施すことで形成されている。勿論、歯列部11を構成する材質は、鋼に限るものではなく、適宜変更可能である。
また歯列部11を構成する凸条歯Tの数も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また本実施形態においては、本体ロッド10を正回転(後述する)させた際に凸条歯Tが管80の内面に噛み込む構成としてある。
前記係合部12は、回転駆動機70の回転作動部71と係合して、本体ロッド10を正逆自在に回転させるためのものである。詳しくは図示していないが、この係合部12は、鋼を用いた筒状体で構成されており、後端側が回転作動部71の挿入口となる。
よって、図示していないが、係合部12の後端の開口部の形状は回転作動部71の外形と同一形状をなしている。
勿論、係合部12を構成する材質は、鋼に限るものではなく、適宜変更可能である。
前記ネジ部13は、歯列部11と係合部12との間に配置されて、回転駆動機70を介して、ナット40を進退自在に移動させるためのネジを構成するものである。
このネジ部13は、例えば鋼を用いて、鋼の外周に通常のネジ切り加工を施すことで形成することができる。
なお、ネジ部13のネジ山の数は、本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また図2(a)に示すように、ネジ部13に、動力伝達具20を進退自在に移動させるためのナット40を螺合させてある。またネジ部13におけるナット40よりも先端側に、2つのワッシャー60と、2つのワッシャー60の間に1つのベアリング50とを挿通させてある。
なお図4(b)に示す、ベアリング50の環状部の幅B、ワッシャー60の環状部の幅Cは、後述する受圧面31を押圧できる幅であることが必要である。
また本実施形態においては、ナット40を正回転(正方向に回転)させると、歯列部11に近づく側へとナット40が進み、ナット40を逆回転(逆方向に回転)させると、歯列部11から遠ざかる側へとナット40が進むような、ネジ部13、ナット40を用いる構成としてある。
ここで「正回転」とは、右回しに回す回転を意味し、逆回転とは、左回しに回す回転を意味するものとする。勿論、正回転と逆回転の回転方向を本実施形態の構成と反対方向とする構成としてもよい。
前記中間部14は、歯列部11とネジ部13との間に配置されて、本体ロッド10の長さを調節するためのものである。つまり、中間部14の軸方向の長さを適宜調整することで、本体ロッド10の全長を調整することが可能となる。
このような構成とすることで、様々な厚みの管板や、管板に蓋を備える場合でも、対応可能な抜管治具とすることができる。
なお本実施形態においては、中間部14として、円柱状に形成した鋼を用いる構成としてある。勿論、中間部14の形状や材質は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
前記動力伝達具20は、回転駆動機70を介してナット40を進退自在に移動させるためのものである。
図2に簡略化して示すように、この動力伝達具20は、鋼を用いた略円筒状体で構成されており、先端に第1の係合部21を備えると共に、後端に第2の係合部22を備える。
前記第1の係合部21は、ナット40の外周に係合して、回転駆動機70の回転力をナット40に伝達させると共に、ワッシャー60を押圧するためのものである。よって図2(a)に示すように、第1の係合部21の開口部の形状は、ナット40の外形と同一形状をなしている。
なお、図4(b)に示す係合部21の先端の環状部の幅Dと、ナット40の環状部の幅Eとは、係合部21の先端の環状部とナット40の環状部との少なくとも何れか一方でワッシャー60を押圧できる幅であることが必要である。本実施形態においては、係合部21の先端の環状部と、ナット40の環状部との両方でワッシャー60を押圧する構成としてある。
前記第2の係合部22は、回転駆動機70の回転作動部71と係合して、回転駆動機70の回転力を受けて動力伝達具20を正逆自在に回転させるためのものである。
よって図示していないが、第2の係合部22の開口部の形状は、回転作動部71の外形と同一形状をなしている。つまり第2の係合部22の開口部の形状と、本体ロッド10の係合部12の開口部の形状とを、同一大きさ、同一形状とする構成としてある。
これら第1の係合部21、第2の係合部22は、例えば型を用いて鋼を加工することで形成することができる。
前記筒状固定具30は、歯列部11とナット40との間で本体ロッド10に挿通されて、ナット40を介して管板90に向けて押圧移動されると共に、管板90に当接した後においては、ナット40の管板90に向かう推進力を、本体ロッド10が管80を引き抜くための引き抜き力として作用させるものである。
本実施形態においては、この筒状固定具30は、鋼を用いた略円筒状体で構成されている。具体的には図2、図3に示すように、後端から先端にかけて段階的に外径が小さくなる略円筒状体で構成されている。言い換えれば、受圧面31の外径よりも押圧面32の外径のほうが小さい略円筒状体で構成されている。
更に図2(a)に一部を示すように、後端の受圧面31と、先端の押圧面32とを、ともに水平面に対して垂直な平坦面とする構成としてある。
勿論、筒状固定具30を構成する材質は、本実施形態のものに限るものでなく、適宜変更可能である。
なお図4(b)に示す、筒状固定具30の先端の開口部33の開口径Fは、管80の外径Gよりも大きいことが必要である。
次に図3〜図5を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具を用いた抜管方法を説明する。なお、図4(b)、図4(c)、図5においては、説明の便宜上、本体ロッド10を実線で図示するものとする。
まず図3(a)を参照して、本体ロッド配置工程により、管80の手前に、筒状固定部30を装着させた本体ロッド10を配置する。
次に図3(a)、図3(b)を参照して、本体ロッド挿入工程により、回転駆動機70の回転作動部71を係合部12に係合させて、回転作動部71を正回転させる。
これにより、図3(b)に示すように、本体ロッド10が正回転して、歯列部11が管80の内面に食い込みながら挿入される。そして歯列部11が管80から容易に抜けない程度に食い込んだところで、回転駆動機70のスイッチを切り、回転作動部71の回転を止める。
次に図3(c)を参照して、筒状固定具当接工程により、本体ロッド10の末端側に動力伝達具20を配置して、第1の係合部21をナット40に係合させる。
そして図4(a)に示すように、第2の係合部22に回転作動部71(図示しない)を係合し、回転作動部71を正回転させて、回転駆動機70の回転力を動力伝達具20に加える。
すると図4(a)、(b)に示すように、第1の係合部21を介して、ナット40が正回転し、管板90の方向へと移動する。これによって第1の係合部21の押圧面21aと、ナット40の押圧面41とを介して、ワッシャー60の受圧面61が押圧される。
その後、ワッシャー60の押圧面62によって、ベアリング50の受圧面51が押圧される。それに伴い、ベアリング50の押圧面52によって筒状固定具30と対向する側のワッシャー60の受圧面61が押圧される。そして筒状固定具30と対向する側のワッシャー60の押圧面62によって筒状固定具30の受圧面31が押圧される。これによって筒状固定具30が管板90へ向けて押圧移動される。
その後、図4(a)、(b)に示すように、筒状固定具30の押圧面32が、管板90に表面92に接触し、筒状固定具30のそれ以上の移動(前進)が阻止される。つまり回転駆動機70の回転力によって、筒状固定具30が管板90と当接した状態で固定される。
次に図4(b)、図4(c)を参照して、抜管工程により、筒状固定具30が管板90と当接した状態で、更に回転作動部71を正回転させる。これにより、筒状固定具30を介して、ナット40の管板90に向かう推進力が、本体ロッド10の引き抜き力(図4(b)、図4(c)に破線の矢印で示す)として作用し、これによって管80が管板90から引き抜かれる。より具体的には、ナット40が正回転を続けることで、ネジ部13を介して本体ロッド10が引き抜き方向に移動され、管板90から管80が引き抜かれる。
そして管80を所定の長さだけ引き抜いた後、回転作動部71の正回転を停止させる。ここで「所定の長さ」とは、管板90の厚みの長さを意味するものである。なぜなら、管板に管を固着させるものにおいては、管の端部の内径を拡げて管板の挿入孔内面に圧着させてあるものが一般的であることから、管板の厚みの長さだけ管を引抜くことができれば、あとは容易に管全体を引き抜くことが可能となるからである。
次に回転駆動機70によって回転作動部71を逆回転させて、図5(a)に示すように、動力伝達具20を介してナット40をある程度の長さだけ後退させる。ここで「ある程度の長さ」とは、図5(b)に示すように、動力伝達具20をナット40から取り外して、筒状固定具30を後退させた際、露出した管80をペンチ等の把持具で掴めるだけの長さを意味するものである。
そして既述したように、筒状固定具30を後退させて、露出した管80を把持具(図示しない)で把持する。この状態で回転駆動機70の回転作動部71を係合部12に係合させて、逆回転させる。これによって図5(c)に示すように、管80の内面に食い込んでいた歯列部11が管80から取り出される。
その後、管板90から引き抜かれた管80を持って、引き抜き方向に管80を引っ張ることで、管80の全体が管板90から引き抜かれる。これによって抜管工程が終了する。以後は、同様の工程を用いて、全ての管80を引き抜く。
このような構成からなる本発明の実施形態に係る抜管治具1及び抜管治具1を用いた抜管方法は、以下の効果を奏する。
本体ロッド10と、動力伝達具20と、先端の開口径が管80の外径よりも大きい筒状固定具30とを備え、回転駆動機70たるインパクトレンチの回転力で抜管作業を行う構成、特にナット40の管板90に向かう推進力を、本体ロッド10の引き抜き力として作用させる筒状固定具30を備える構成とすることで、管板90に固着されている管80を、少ない部材で作業効率良く、且つ迅速に引き抜くことが可能な抜管治具1及び抜管方法とすることができる。具体的には、管80を引き抜くために、別途引き抜き機等を使用する必要がなく、抜管治具1と回転駆動機70たるインパクトレンチを使用するだけで管80の引き抜き工程を完了させることができる。
従って抜管作業の短時間化、省コスト化を実現できる。また作業スペースが狭い場所であっても、効率良く抜管作業を行うことが可能な抜管治具1及び抜管方法とすることができる。
また本体ロッド挿入工程と筒状固定具当接工程と抜管工程との何れの工程においても、回転駆動機70たるインパクトレンチを正回転させることで、それぞれの工程を完了させることができる。よって抜管工程を単純化させることができ、抜管作業時の作業ミスを効果的に防止可能な抜管方法とすることができる。従って一段と効率良く抜管作業を行うことが可能な抜管方法とすることができる。
また歯列部11を構成する複数の凸条歯Tの構成として、本体ロッド10の最先端から中間部14に向かうにつれて、歯の外径が大きくなるように、複数の凸条歯Tを本体ロッド10の軸方向に並列配置させる構成とすることで、管80の内面に対する噛み込み強度の高い歯列部11とすることができる。
また第2の係合部22の開口部の形状と、本体ロッド10の係合部12の開口部の形状とを、同一大きさ、同一形状とすることで、同じ回転駆動機70を使用して、抜管作業を行うことができる。よって一段と作業効率が良く、抜管作業の短時間化、省コスト化を実現できる。
また中間部14を円柱状とし、筒状固定具30を円筒状体とする構成とすることで、筒状固定具当接工程において、管板90に向けて筒状固定具30をスムーズに移動させることができる。よって一段と作業性の良い抜管治具及び抜管方法とすることができる。また筒状固定具30の内面の損傷を効果的に低減させることができる。よって耐久性の高い抜管治具1とすることができる。
更に動力伝達具20も略円筒状体とする構成とすることで、抜管作業の前後においては持ち運び易く、作業中においては把持し易い抜管治具1とすることができる。
また受圧面31の外径よりも押圧面32の外径のほうが小さい筒状固定具30を用いる構成とすることで、管板90へ向かう力を受ける受圧面31の面積を大きく、且つ力を伝達する押圧面32の面積を受圧面31の面積よりも小さくすることができる。よって、ワッシャー60を介して受ける押圧力を、一段と強固に管板90の表面91に伝達させることができる。加えて、押圧面32を水平面に対して垂直な平坦面とする構成とすることで、ワッシャー60を介して受ける押圧力を、一段と効率的に管板90の表面91に伝達させることができる。
従って一段と効率的に抜管作業を行うことができる抜管治具1とすることができる。
また本体ロッド10、動力伝達具20、筒状固定具30をそれぞれ鋼で形成する構成とすることで、強度や耐摩耗性が高い抜管治具1とすることができる。
次に図6を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具1の変形例1、2を説明する。なお本変形例1、2は、既述した本発明の実施形態に係る抜管治具1に対して、筒状固定具30の構成のみが異なるものであることから、同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下詳細な説明は省略するものとする。
まず図6(a)を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具1の変形例1は、筒状固定具30に視認用貫通孔34を一つ設ける構成とするものである。
この視認用貫通孔34は、抜管工程において、筒状固定具30の内部を移動する本体ロッド10や管80を外部から視認可能とするためのものである。
このような視認用貫通孔34を設けることで、抜管作業時に本体ロッド10や管80の移動量を視認することが可能となる。よって抜管作業を一段と効率的に行うことが可能な抜管治具とすることができる。
なお、筒状固定具30の周方向における視認用貫通孔34を設ける位置は、本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
但し、図6(a)に示す、筒状固定部30の先端から視認用貫通孔34までの長さHは、管板90の厚みの長さに合わせることが望ましい。これによって視認用貫通孔34から管80を視認できたタイミングで動力伝達具20の回転動作を停止させ、次の工程に移ることができるからである。このように視認用貫通孔34を設けることで、一段と作業効率の良い抜管治具とすることができる。
次に図6(b)を参照して、本発明の実施形態に係る抜管治具1の変形例2は、筒状固定具30に視認用貫通孔34を複数設ける構成とするものである。
このような構成とすることで、様々な厚みを有する管板90に対応可能な抜管治具とすることができる。よって一段と省コスト化が可能な抜管治具とすることができる。
なお、係合部12、中間部14、動力伝達具20、筒状固定具30の各形状は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
本発明によれば、抜管作業を迅速且つ効率的に行うことができる抜管治具及び抜管方法の分野における産業上の利用性が高い。
1 抜管治具
10 本体ロッド
11 歯列部
12 係合部
13 ネジ部
14 中間部
20 動力伝達具
21 第1の係合部
21a 押圧面
22 第2の係合部
30 筒状固定具
31 受圧面
32 押圧面
33 開口部
34 視認用貫通孔
40 ナット
41 押圧面
50 ベアリング
51 受圧面
52 押圧面
60 ワッシャー
61 受圧面
62 押圧面
70 回転駆動機
71 回転作動部
80 管
90 管板
91 孔
92 表面
B 幅
C 幅
D 幅
E 幅
F 開口径
G 外径
H 長さ
T 凸条歯

Claims (3)

  1. 管板に固着されている管の内面に、ロッドに備える凸条歯を食い込ませてロッドと共に管を引抜く抜管治具であって、一端に複数の凸条歯を軸方向に配列させてなる歯列部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する係合部を有し、且つ前記歯列部と前記係合部との間にナットを螺合させてなるネジ部を有する本体ロッドと、一端に前記ナットの外周に係合する第1の係合部を有すると共に他端に回転駆動機と係合する第2の係合部を有し、回転駆動機を介して前記ナットを進退自在に移動させる動力伝達具と、前記歯列部と前記ナットとの間で前記本体ロッドに挿通されて、ナットを介して管板に向けて押圧移動されると共に、管板に当接した後においては、ナットの管板に向かう推進力を前記本体ロッドの引き抜き力として作用させる筒状固定具とを備え、前記筒状固定具は、後端から先端にかけて段階的に外径が小さくなる略円筒状体であると共に、先端の開口径が前記管の外径よりも大きく、前記本体ロッドは、前記歯列部と前記ネジ部との間に、円柱状の中間部を備えると共に、前記中間部の外径は、前記歯列部を構成する凸条歯の外径及び前記ネジ部の外径の何れの外径よりも大きいことを特徴とする抜管治具。
  2. 筒状固定具は、内部を移動する本体ロッドや管を外部から視認可能な視認用貫通孔を備えることを特徴とする請求項1に記載の抜管治具。
  3. 請求項1に記載の抜管治具を用いて管板に固着された管を引き抜く抜管方法であって、筒状固定具を備える本体ロッドを管の軸方向に配置する本体ロッド配置工程と、前記本体ロッドに回転駆動機を接合させて、前記回転駆動機を介して前記本体ロッドを正回転させることで歯列部を管の内面に食い込ませる本体ロッド挿入工程と、ナットに第1の係合部を係合させた後、第2の係合部に前記回転駆動機を係合させて、前記回転駆動機を介して動力伝達具を正回転させることで前記ナットを管板に向けて移動させ、これによって筒状固定具を管板に当接させる筒状固定具当接工程と、前記筒状固定具が管板に当接した状態で回転駆動機を介して前記動力伝達具を正回転させることで、前記ナットの管板に向かう推進力を、前記本体ロッドの引き抜き力として作用させて管板から管を引き抜く抜管工程とを備えることを特徴とする抜管方法。
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