JP7161968B2 - 多管円筒形熱交換器のプラグの引き抜き用治具 - Google Patents

多管円筒形熱交換器のプラグの引き抜き用治具 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器のうち、特に、化学プラントにおいて用いられる多管円筒形の熱交換器のチューブ端部に打ち込まれたプラグを引き抜くための治具に関する。
熱交換器は、温度差のある流体の間で熱エネルギーの移動、交換を行わせ、高温流体の冷却または低温流体の加熱を行う。化学プラントでは、多管円筒形熱交換器が広く用いられている。この熱交換器においては、管が劣化したり腐食したりして漏れが生じた場合、この管の端に、プラグを打ち込んでシールし、漏れを防止する。このようにプラグが打ち込まれた熱交換器を更に使用した後、漏洩管を新管に取り替えることとなった場合は、打ち込まれているプラグ(以下、「既設プラグ」という。)を取り除く作業が必要となる。
既設プラグは、流体が漏れるのを防止するため、管の端部に強く打ち込まれている。また、プラグは複数打ち込まれ、これらを取り除くために多くの工数を要するのが通常である。そのため、既設プラグを取り除くのは容易でなく、時間や人件費等のコストがかかる作業を要する。
従来、このような既設プラグの取り除きの作業は、既設プラグ端部を鋼製ヘッドのハンマーで斜めから叩き、プライヤー等で抜くことにより行われている。
しかし、多管円筒形熱交換器は設計上、チューブの配列、ピッチ(管と管の中心間距離)等は標準化されており、配列は三角配列または四角配列、管外径が19mmの場合、ピッチは25mmである。機器本体側のチューブ固定部には、プラグ径(ヘッド部分の直径)16mm程度のプラグが、図12に示されるように、密接して打ち込まれることとなる(白抜きの小円で示される孔に、黒色で示されるように密接してプラグが打ち込まれる)。その結果、第一に、複数の既設プラグが狭い間隔で打ち込まれるため、鋼製ヘッドのハンマーで叩きプライヤー等で引き抜くといった作業は、非常にやりにくい。第二に、抜き取る既設プラグの本数が多くなることも少なくないため、このような従来の引き抜き手段では作業効率が悪いものとなる。第三に、既設プラグは、チューブ固定部に密接して強く打ちこまれているため、これを鋼製ヘッドのハンマー等により斜めから打撃を与えるのは容易ではない。このように、従来の手段には、引き抜き作業の効率の面で多くの問題がある。
プラグを抜く作業として、プラグに電動ドリルで穴を開けてタップでねじを切り、これを用いてプラグを抜き取る方法も考えられる。しかし、適度に穴を開ける作業は容易でなく時間もかかる。プラグの内径が小さい場合、この作業は、より一層困難となる。しかも、電動器具を使用すると、熱交換器本体側に損傷を与えるおそれが高まる。
プラグを抜くための治具として、特許文献1の考案が提案されている。特許文献1の考案は、2つの同形状の分割体からなる割りチャック(1、1’)を用い、この割りチャックの内部にバネ(4)を設け、このバネと、環状体(5)に備えられたねじ対隅(めねじ6、おねじ7)によって割りチャックのつかみ口(2)を開閉する。この考案では、環状体(5)は割りチャックの一方の分割体(1’)に固着しており、つかみ口(2)をプラグ(10)に篏合してねじを締めることにより、つかみ口(2)がプラグ(10)をつかむように構成されている。
この考案は、バネ(4)と、環状体(5)に備えられたねじ対隅(めねじ6、おねじ7)で割りチャック(1)のつかみ口(2)を締め付けることによって、治具をプラグ(10)に係止させ、動力等を用いて引具を後方に引っ張る(第5頁第2段落、図2)。また、この割チャックには鋼材が使用され、先端つかみ口部は焼入を行うのが好ましいとされており(同頁第3段落)、締め付け力を強化することが示唆されている。
このように、特許文献1の考案は、締め付け力によって治具をプラグに係止させ、プラグを取り外すというものである。
特許文献1の考案による場合、割りチャックの引具取付口(3)に棒状引具(8)を取り付け、これを動力等により後方に引っ張る。しかしながら、バネ(4)と、環状体(5)に備えられたねじ対隅(めねじ6、おねじ7)を如何に強く締めつけても、割りチャック(1)のつかみ口(2)がプラグ(10)の端をつかむ力では、後方への引張力に対抗できず、充分な引張力をプラグに伝えるものとならない。割りチャック(1)のつかみ口(2)が後方への強い引張力に対抗することができない結果、プラグ(10)はつかみ口(2)から外れる。
加えて、特許文献1の考案のように治具がプラグを掴む精度が低いと、治具がプラグを掴んだ状態において、治具の芯(長手方向の軸)と、プラグの芯(長手方向の軸)との間にずれが生じる。そのため、プラグ(10)がつかみ口(2)から外れない場合も、引き抜く力が分散してしまい、引張力がプラグに充分に伝わらず、結局、プラグを引き抜くことができない。
また、環状体(5)を割りチャックの一方の分割体(1’)に固着させ、ねじ(6,7)によりバネ(4)を調節してつかみ口(2)を開閉させる場合、つかみ口(2)によりプラグ(10)を強固につかませるには、ねじを強く締め付けなければならない。多数の既設プラグを引き抜くにあたり、逐一このような締め付け作業を行うことは容易でなく、作業時間もかかる。
更に、引具取付口(3)に棒状引具(8)を取り付けて電動機器等の動力により引張力を加える場合、作業工程や準備工程が増えることとなる。また、火気使用が禁止される現場では、かかる動力を用いることはできない。
特許文献1の考案において支持体(9)を用いる場合は、支持体(9)をチューブ固定部にセットするため、チューブ固定部に引張力による負荷が直接かかるので、熱交換器本体側に損傷を与えるおそれも高まる。
他の方法として、タップハンドルや片口スパナをL字型に曲げたものを用いてプラグを引き抜くことなども考えられるが、作業効率が悪く、実用的とはいえない。
このようなことから、熱交換器に打ち込まれたプラグの引き抜きにおいては、結局、現在でも既設プラグを鋼製ヘッドのハンマーで叩き、プライヤー等で抜くといった従来のやり方を用いざるを得ないのが現状である。
公開実用昭和57-132991号
本発明は、多数のプラグが狭い間隔で強く打ち込まれるといった、多管円筒形熱交換器に特有の状況下で生じる上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、プラグが狭い間隔で熱交換器に強く打ち込まれた場合においても、チューブ固定部を損傷することなく、効率よく確実にプラグを引き抜くことができる治具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明においては、電動器具や支持体によることなく、強く打ち込まれたプラグを引き抜くのに充分な力を既設プラグに与えるものとしつつ、かつ、この力をプラグに確実に伝え、これを利用するものとする。
そのために、本発明においては、まず、手動による衝撃力(打撃力、荷重力)をプラグに与える。そして、この衝撃力を活かすため、プラグの軸方向に衝撃力が確実に伝わるように治具を構成する。この構成として、本発明においては、引き抜く対象である既設プラグの形状、より具体的にはその外形のテーパーに着目し、これに基づいて衝撃力を既設プラグに効果的に伝達させるものとする。
すなわち、本発明は、第1の側面として、
熱交換器に打ち込まれた外形にテーパーを有するプラグの引き抜き用治具であって、
プラグの一部が収められる収納部を一端側に備える本体であって、前記収納部は、該収納部にプラグの一部を収めるためのプラグ収納口を有する本体と、
前記収納部にプラグの一部が収められた後、前記プラグ収納口に嵌め合せられ、プラグの一部が収納部に収められるのを補助する補助部材と、
前記収納部にプラグの一部が収められ前記補助部材が前記プラグ収納口に嵌め合せられた状態で本体と補助部材に当接して外側から固定し、前記状態を保持する固定部材と、
を有し、
前記収納部及び前記補助部材は、前記本体の他端側からプラグに対して手動工具による衝撃力が加えられるとプラグに係合する係合部を有し、
前記本体の収納部と前記補助部材が形成する内部の形状が、プラグの形状に沿ったテーパー状に形成され、該テーパー状に形成された前記収納部と前記補助部材の内側部分はプラグの一部が接する当接部を形成し、該当接部が前記係合部であり、
前記衝撃力が加えられることにより熱交換器からプラグを引き抜く
ことを特徴とするプラグの引き抜き用治具を提供する。
また、第2の側面として、本発明は、
前記収納部と前記補助部材の当接部がねじ状に形成された上述のプラグの引き抜き用治具を提供する。
また、第3の側面として、本発明は、
熱交換器に打ち込まれた外形にテーパーを有するプラグの引き抜き用治具であって、
プラグの一部が収められる収納部を一端側に備える本体であって、前記収納部は、該収納部にプラグの一部を収めるためのプラグ収納口を有する本体と、
前記収納部にプラグの一部が収められた後、前記プラグ収納口に嵌め合せられ、プラグの一部が収納部に収められるのを補助する補助部材と、
前記収納部にプラグの一部が収められ前記補助部材が前記プラグ収納口に嵌め合せられた状態でこれらに当接して外側から固定し、前記状態を保持する固定部材と、
を有し、
前記収納部及び前記補助部材は、前記本体の他端側からプラグに対して手動工具による衝撃力が加えられるとプラグに係合する係合部を有し、
前記係合部が爪状に形成され、
前記衝撃力が加えられることにより熱交換器からプラグを引き抜く
ことを特徴とするプラグの引き抜き用治具を提供する。
また、第4の側面として、本発明は、
前記本体が前記手動工具を取り付けるための取付け部材を有し、該取付け部材がボルト状であり収納部側へねじ込めるよう構成され、該取付け部が収納部側へねじ込まれると収納部に収納されたプラグが押し込まれるように構成された上述のプラグの引き抜き用治具を提供する。
また、第5の側面として、本発明は、
前記補助部材がこれをプラグ収納口に嵌め合せるときに保持するための保持手段を有する上述のプラグの引き抜き用治具を提供する。
また、第6の側面として、本発明は、
前記固定部材が一端側に切欠き部を有し、前記衝撃力が加えられると前記補助部材の保持手段が該切欠き部に係合する上述のプラグの引き抜き用治具を提供する。
本発明の治具によれば、限られた作業スペースにおいて、取り付けが容易であるのみならず、狭い間隔で打ち込まれた熱交換器用プラグを容易かつ確実に引き抜くことが可能となる。
本発明の一実施例を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の一実施例の構成部材を示す図である。 本発明の他の実施例を示す図である。 本発明のさらに他の実施例を示す図である。 本発明のさらに他の実施例を示す図である。 本発明の一実施例において、本発明の治具の一端にプラグを取り付け、他端に手動工具を取り付けた状態を示す図である。 多管円筒形熱交換器のチューブ固定部を示す図である。
以下、本発明による熱交換器に打ち込まれたプラグを引き抜くための治具に係る実施形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施例1)
本発明は、熱交換器に打ち込まれたプラグのうち、外形にテーパーを有するプラグを引き抜くための治具である。全体形状が円錐状であるプラグが熱交換器に複数打ち込まれている場合に、このプラグを引き抜く場合を例にして説明する。
図1に、本発明の治具の一例を示す。本発明の治具1は、大まかには、本体2と、補助部材3と、固定部材4とから構成される。図1は、治具1の一端側をプラグ5に取り付けた状態で、かつ、固定部材4はまだ完全に装着していない状態を示している。
図2に、本発明の治具の本体の一例(プラグの一部を収めていない状態)が示されている。本体2の一端側には、既設プラグの一部(熱交換器の外側に突出した部分)が収められる収納部6が設けられている。既設プラグの一部をプラグ収納口7から収納部6に収め、治具を既設プラグに装着する。
図3に、本発明の治具の補助部材の一例が示されている。図3(a)と図3(b)は、同じ補助部材3を別の角度から示したものである。この例では、補助部材3は当て板状に形成されている。本体の収納部に既設プラグの一部が収められた後、補助部材がプラグ収納口に嵌め合せられる。これにより、収納部に収められた既設プラグの一部がその状態(収められた状態)を保つことが補助される。
補助部材に段差13を設け、本体の嵌め合せ部分(図2の符号16、17で示される部分参照)をこれに対応するように構成すると、滑り止め効果を有するものとなり、好適である。
本実施例においては、補助部材3がプラグ収納口7に嵌め合せられると、本体2と補助部材3とで略円柱形状の外形が形成されるものとなっている。
図4に、本発明の治具の固定部材の一例が示されている。この実施例において、固定部材4は、本体2と補助部材3とが構成する略円柱状の外形に対応するように内側8が形成され(内側が円柱状にくり抜かれたような状態)、ここに挿入するようにして本体2と補助部材3とを覆うものとする。上述のような、収納部6に既設プラグの一部が収められ補助部材3がプラグ収納口7に嵌め合せられた状態で、固定部材4がこれらの外側から当接して固定する。これにより、上記状態が保持されるものとなる。
収納部6に既設プラグの一部が収められ補助部材3がプラグ収納口7に嵌め合せられた状態で、既設プラグに対して引き抜き力としての衝撃力が加えられる。この衝撃力は、本体2の他端側(プラグの一部が収められる側と逆側、例えば図1における左側)から、手動工具(手工具)により既設プラグの軸方向に加えられるものであり、本体の他端側に向けて軸方向に既設プラグを引き抜く作用を有する。手動工具としては、例えば、ハンマー部を軸部に沿ってスライドさせて打撃受け面に衝突させ打撃力を発生し、この打撃力を引張力として作用させるスライドハンマー(スライディングハンマー)などが挙げられる。本発明においてスライドハンマーは公知のものを用いることができるが、これまで多管円筒形熱交換器のプラグの引き抜きにスライドハンマーが用いられることはなかった。図1において、手動工具を取り付けるための取付け部材15が本体2の他端側に示されている。
図11に、プラグ5に本実施例の治具1の一端を取り付け、他端の取付け部材15に手動工具としてのスライドハンマー30を取り付けた状態が示されている。
固定部材は、衝撃力が与えられても、併せた部品がばらけないだけの強度を有するものとなるように構成する。図1、図4などに示されるように、他端側寄りを肉厚の形状9としてもよい。かかる形状は、衝撃を与える際に、この部分(肉厚形状9)の後方から指先で圧迫することにより治具のセット状態を保持することができるとともに、固定部材の取り外し等の際に取っ手の役割を果たし得ることからも好適である。
補助部材は、これをプラグ収納口に嵌め合せるときに保持するための保持手段を有すると好適である。補助部材は小片ともいえる形状・サイズであり、指先での作業が難しく、特に作業においては皮手袋を装着することが想定されることから、治具装着時に保持するための手段が存すると、狭隘な箇所での補助部材の取り付け作業が格段にやり易いものとなり有利である。図5に保持手段10の一例が示されている。この例では、保持手段10は略直角に曲げられた棒状である。上記作業の際、保持部材10を手で掴んで使用する。保持手段は補助部材の落下防止を兼ねることもできる。
更に、固定部材において、一端側(本治具をプラグに装着した際の熱交換機側)に切欠き部を有するものとすると好適である。図6にこの一例を示す。切欠き部11に、補助部材に設けられた保持手段10を当てることにより、目視によるセット確認が容易となる。また、衝撃力が加えられたときに治具が既設プラグに係合して既設プラグを掴む状態をより一層維持することができる。
本体の他端側から既設プラグに対して加えられる衝撃力により既設プラグを引き抜く。そこで、この衝撃力を有効に利用するため、収納部及び補助部材は、既設プラグに係合する係合部を有するように構成する。本発明が用いられるプラグの外形はテーパー状であることから、係合部はこのテーパーに係合するように構成する。より具体的には、本体2の収納部6と補助部材3とが形成する内部の形状を、プラグの形状に沿ったテーパー状に形成し、このテーパー状の部分に既設プラグが接する当接部を形成するように構成する。これにより、この当接部が、プラグに係合する係合部となる。
係合部の一例が、図7において、破線12で示されている。係合部のテーパー角がプラグのテーパー角と同じであれば、これらは面(プラグと係合部の接する面)で接することとなるから、既設プラグに対し、衝撃力を面で与え得るものとなる。
なお、係合部のテーパー角は、プラグのテーパー角と必ずしも完全に一致するとは限らない。一致しない場合、プラグと係合部とは面で接することができず、プラグと係合部は特定の箇所で(いわば線状に)接する。この場合、衝撃力はプラグに対し面(プラグと係合部の接する面)で与えられずに、上記特定の箇所で与えられるものとなる。このような場合においても衝撃力を既設プラグにより確実に与えるためには、固定部材は、図6(なお、既設プラグは図示していない)に示されるように、プラグが収納される収納部の外側を覆うように取り付けられるものとするのが好適である。プラグが収納される収納部の外側を固定部材が覆うことで、衝撃力が与えられても治具が耐えて本体や補助部材がばらけることを防ぐことができ、衝撃力を既設プラグに伝えるものとなる。
プラグに対し衝撃力が加えられると、プラグに係合部が係合し、プラグに対して加えられる衝撃力が有効に作用する。そのため、本発明によれば、例えば、特許文献1のようにバネ(4)と環状体(5)に備えられたねじ対隅(めねじ6、おねじ7)を用いるといった複雑な構成をとることなく、しかも、衝撃力を確実にプラグに伝えることができ、引き抜く際にプラグを確実に捉えるものとなる。すなわち、係合部をプラグのテーパー状に対応した形状に形成することにより、衝撃力が加えられたときに係合部がより強固にプラグを捉えるものとすることが可能となる。
(実施例2)
熱交換器に打ち込まれるプラグにはJIS等の規格がなく、チューブの肉厚により内径に違いが生じ、また、ユーザー仕様により、プラグの長さに違いが生じるため、打ち込まれたプラグのテーパー(角度)は、ユーザー仕様により異なったものとなり得る。
そのため、プラグの引き抜き用治具の収納部は、各種プラグを収納出来るように構成する必要がある。その結果、治具をセッティング(装着)する際にプラグを収納部に収納すると、プラグと収納部内側との間に、若干の遊びが生じ得ることとなる。この遊びは、治具がプラグを充分に係合されずにプラグに対する衝撃力が分散する(衝撃力がプラグに確実に伝えられない)原因となり得る。
かかる遊びを無くし、係合部がより一層確実にプラグを捉えるように構成すると、プラグに対し衝撃力が確実に伝わるものとなる。
この遊びを無くす一例として、本実施例においては、図8に示すように、本体22の収納部と補助部材23の当接部14をねじ状とする。すなわち、収納部と補助部材の当接部14を雌ねじ状に構成する。かかる構成によれば、本発明の治具を既設プラグに取り付けた後、治具を図8において矢印で示すように回転させることにより、本発明の治具を既設プラグに食い込ませる(すなわち、収納部及び補助部材と、既設プラグとの間の遊びを無くす)ことが可能となる。なお、その他の点は実施例1と同様である。
このような構成とすることにより、衝撃力をより一層確実にプラグに伝えることができるものとなる。
(実施例3)
実施例2と同様の目的を実現するものとして、図9に示されるように、衝撃力を加える手動工具の取付け部材25をボルト状に構成し、これをねじ込むことにより(図9の矢印を参照)、既設プラグ5を押し込むように構成すること(プラグをねじ込む部材とすること)も可能である。
手動工具の取付け部材により既設プラグが軸方向一端側(図9において右側)に向けて押し込まれると、既設プラグは係合部26に押し付けられるので、既設プラグと収納部内側の間の遊びが減少する。なお、その他の点は実施例1と同様である。
このような構成とすることにより、衝撃力をより一層確実にプラグに伝えることができるものとなる。
(実施例4)
本発明は、プラグの外形がテーパーを有する点に着目し、これを利用して治具との係合に遊びを無くし、衝撃力を確実にプラグに伝えることを特徴とする。かかる観点からは、実施例1~3のように収納部及び補助部材の係合部をプラグの形状に沿ったテーパー状とすることのほか、本発明の治具が、テーパーを有するプラグに係合するように構成してもよい。
例えば、本実施例においては、図10に示されるように、本体27の係合部を爪状に形成する。この爪状の係合部28は、衝撃力が加えられたときにテーパー状の既設プラグ5に食い込むように構成する。
この例においても、実施例3と同様に、衝撃力を加える手動工具の取付け部材29をボルト状に構成し、これをねじ込むことによりその一端がプラグの先端を押し込むように構成すること(プラグをねじ込む部材とすること)ができる。既設プラグが軸方向一端側(図10において右側)に向けて押し込まれることにより、既設プラグが、爪状の係合部28により一層食い込むこととなる。
以上の構成とすることにより、ユーザー仕様によるプラグの長さ等にかかわらず、プラグに加えられた衝撃力がプラグに有効に作用するものとなる。
本発明の治具によれば、既設プラグへの取付けが容易であるのみならず、既設プラグを端的に引き抜くことができるため、限られたスペースにおいて引き抜き作業をスムーズに行うことができる。また、その構成上、狭い間隔で設置されたプラグにも適用が可能である。
加えて、本発明の治具によれば、プラグに対する衝撃力を効率よく利用することができるため、プラグの引き抜きを確実に行うことが可能となる。
更に、以上から、多数の既設プラグを引き抜く必要がある場合においては引き抜き作業の負担や時間を従来に比べ大幅に削減することができる。
このように、本発明の産業上の利用可能性は極めて高い。
1 プラグの引き抜き用治具
2、22、27 本体
3、23 補助部材
4 固定部材
5 (既設)プラグ
6 収納部
7 収納口
8 固定部材の内側
9 固定部材における肉厚の形状
10 保持手段
11 切欠き部
12、26 係合部
13 段差
14 当接部
15 手動工具の取付け部材
25、29 プラグをねじ込む部材
16、17 本体の嵌め合せ部分
28 爪状の係合部
30 スライドハンマー

Claims (6)

  1. 熱交換器に打ち込まれた外形にテーパーを有するプラグの引き抜き用治具であって、
    プラグの一部が収められる収納部を一端側に備える本体であって、前記収納部は、該収納部にプラグの一部を収めるためのプラグ収納口を有する本体と、
    前記収納部にプラグの一部が収められた後、前記プラグ収納口に嵌め合せられ、プラグの一部が収納部に収められるのを補助する補助部材と、
    前記収納部にプラグの一部が収められ前記補助部材が前記プラグ収納口に嵌め合せられた状態で本体と補助部材に当接して外側から固定し、前記状態を保持する固定部材と、
    を有し、
    前記収納部及び前記補助部材は、前記本体の他端側からプラグに対して手動工具による衝撃力が加えられるとプラグに係合する係合部を有し、
    前記本体の収納部と前記補助部材が形成する内部の形状が、プラグの形状に沿ったテーパー状に形成され、該テーパー状に形成された前記収納部と前記補助部材の内側部分はプラグの一部が接する当接部を形成し、該当接部が前記係合部であり、
    前記衝撃力が加えられることにより熱交換器からプラグを引き抜く
    ことを特徴とするプラグの引き抜き用治具。
  2. 前記収納部と前記補助部材の当接部がねじ状に形成された請求項1に記載のプラグの引き抜き用治具。
  3. 熱交換器に打ち込まれた外形にテーパーを有するプラグの引き抜き用治具であって、
    プラグの一部が収められる収納部を一端側に備える本体であって、前記収納部は、該収納部にプラグの一部を収めるためのプラグ収納口を有する本体と、
    前記収納部にプラグの一部が収められた後、前記プラグ収納口に嵌め合せられ、プラグの一部が収納部に収められるのを補助する補助部材と、
    前記収納部にプラグの一部が収められ前記補助部材が前記プラグ収納口に嵌め合せられた状態でこれらに当接して外側から固定し、前記状態を保持する固定部材と、
    を有し、
    前記収納部及び前記補助部材は、前記本体の他端側からプラグに対して手動工具による衝撃力が加えられるとプラグに係合する係合部を有し、
    前記係合部が爪状に形成され、
    前記衝撃力が加えられることにより熱交換器からプラグを引き抜く
    ことを特徴とするプラグの引き抜き用治具。
  4. 前記本体が前記手動工具を取り付けるための取付け部材を有し、該取付け部材がボルト状であり収納部側へねじ込めるよう構成され、該取付け部が収納部側へねじ込まれると収納部に収納されたプラグが押し込まれるように構成された、請求項1~3のいずれか一項に記載のプラグの引き抜き用治具。
  5. 前記補助部材がこれをプラグ収納口に嵌め合せるときに保持するための保持手段を有する請求項1~4のいずれか一項に記載のプラグの引き抜き用治具。
  6. 前記固定部材が一端側に切欠き部を有し、前記衝撃力が加えられると前記補助部材の保持手段が該切欠き部に係合する請求項5に記載のプラグの引き抜き用治具。
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