JP2008082373A - 食い込み式管継手、冷凍装置及び温水装置 - Google Patents

食い込み式管継手、冷凍装置及び温水装置 Download PDF

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Abstract

【課題】配管接続作業のやり直しの場合などにおいて配管を取り外すことができるようにした食い込み式管継手および、このような食い込み式管継手を用いた冷凍装置及び温水装置を提供すること。
【解決手段】装置側に接続される本体側継手部材1と、接続すべき配管3に外装される配管側継手部材2とから形成されている。本体側継手部材1にフェルール4を一体に形成し、配管側継手部材2にフェルール4に当接してフェルール4を変形させるカム面26が形成される。フェルール4がカム面26に押圧されて変形し、フェルール4の先端部4aが配管3に食い込んだ状態となって、配管接続が完了するが、配管側継手部材2を緩めたときには、フェルール4が復元し、フェルール4の先端部4aの配管3への食い込みが解消され、配管3を本体側継手部材1から取りはずことが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、食い込み式管継手に関し、特に、配管を接続する機器側に取り付けられる本体側継手部材に対し、フェルールが一体に形成された食い込み式管継手に関する。また、本発明は、このような食い込み式管継手を用いた冷凍装置及び給湯器等の温水装置に関する。
冷凍装置の冷媒配管、温水装置の給湯配管や給水配管などの配管システムにおいて、接続すべき配管を挿入する配管接続口を備えた本体側継手部材と配管に外装される配管側継手部材とを具備した食い込み式管継手が用いられている。このような食い込み式管継手としては、現在は特許文献1に記載のように独立のフェルール(食い込み式スリーブ)を用いるものが多用されている。しかし、このものは、小さな部品であるフェルールを独立部品として取り扱わなければならないため、作業性や保管効率が悪い、フェルールを紛失する恐れがある、搬送等の取り扱い時にフェルールを損傷する恐れがあるなどの問題があった。このため、特許文献1に記載のように、フェルールを本体側継手部材に一体化したものが提案されている。これを図7及び図8により具体的に説明する。なお、図7は管継手の構造を示す接続開始時の断面図であり、図8は同管継手の接続終了間際の断面図である。また、下記の説明においてカッコ内に記載した名称は特許文献1で使用されている名称である。
特許文献1の食い込み式管継手は、図7に示すように、例えば空気調和機の室内ユニットに接続される本体側継手部材(ユニオン管継手)110と室内外ユニット間に接続される連絡配管(接続配管)130に外装される配管側継手部材(フレアナット)120とから構成されている。本体側継手部材110は、接続口本体111の外周面に配管側継手部材120を螺合する雄ねじ(螺条部)112が形成されるとともに、軸心部に連絡配管130を挿入嵌合する接続口部113が設けられている。さらに、本体側継手部材110の接続口部113の外周先端部には、フェルール(食い込み式スリーブ)114が配管側継手部材120側に突出するように一体に形成されている。なお、フェルール114の軸心部には上記接続口部113に連続する配管貫通孔115が形成されている。
一方、配管側継手部材120は、内周面に本体側継手部材110の雄ねじ112に螺合される雌ねじ(螺条部)121が形成され、ナット本体122の側壁(圧着筒)123の軸心部には、配管貫通孔124が形成されている。また、この配管貫通孔124の本体側継手部材110側の内周面に、フェルール114の先端部から基端部付近までを次第に締め付け力が大きくなる圧入状態で嵌合していく圧着部125が形成されている。圧着部125は、フェルール114の先端の外径よりも大きい内径の、かつ本体側継手部材110側がナット本体122内の空間に開放される周方向の溝部に形成され、フェルール嵌合用の第1の圧着エッジ125aと、フェルール114をカシメ付けるための第2の圧着エッジ125bとが設けられている。なお、第2の圧着エッジ125bは、圧着部125を形成する溝部の最深部の壁に相当する。
このように形成された、食い込み式管継手により連絡配管130を本体側継手部材110に接続するときは、図7に示すように、連絡配管130に配管側継手部材120を外装し、連絡配管130の先端部を本体側継手部材110の接続口部113に挿入する。そして、図8に示すように、配管側継手部材120が本体側継手部材110に対し螺合されて行くことにより、フェルール114が圧着部125に嵌合され、やがて、第1の圧着エッジ125aがフェルール114の基端側付近まで乗り上げて締め付けるように作用し、フェルール114が連絡配管130の外周面に密着される。そして、配管側継手部材120がさらに締め付けられることにより、第2の圧着エッジ125bがフェルール114の先端部を連絡配管130の外周面側から内側に確実に食い込ませるように作用する。この結果、図8に示されるように、連絡配管130が簡単に取り外せないように確実に接続されている。
特開2003−74769号公報
上記特許文献1記載の食い込み式管継手の場合は、締結後にはフェルール114が永久変形している。また、このように連絡配管130が接続された後において、漏れ発生などの理由により上記のように締結された接続部を緩めて配管をやり直ししなければならない必要に迫られることがあり得る。しかしながら、上記特許文献1の構造の食い込み式管継手の場合は、フェルール114が連絡配管130と配管側継手部材120の圧着部125との間に完全に挟み込まれているため、配管側継手部材120を緩めることが困難である。また、仮に配管側継手部材120を取り外すことができたとしても、フェルール114が永久変形し配管に食い込んだ状態で残されているため、接続された連絡配管130を本体側継手部材110から取り外すことが困難であった。このため、本体側継手部材110に付いている連絡配管130の先端部を切断し、本体側継手部材110と共に除去し、新たな本体側継手部材110を使用して新たな連絡配管130を再接続する必要があった。
本発明は、従来技術に存在するこのような問題点に着目してなされたものであって、本体側継手部材にフェルールを一体に取り付けた状態のまま締結作業を完了する食い込み式管継手において、配管接続作業のやり直しの場合などにおいて配管を取り外すことができるようにした食い込み式管継手を提供することを目的とする。また、本発明は、このような食い込み式管継手を用いた冷凍装置及び温水装置を提供することを目的とする。
本発明に係る食い込み式管継手は、上記課題を解決するものであって、配管を接続する被接続側機器に取り付けられる本体側継手部材と、本体側継手部材に接続する配管に外装される配管側継手部材とを具備する。また、本体側継手部材は、配管側継手部材を螺合する螺合部が形成されるとともに、軸心部に前記配管が挿入される配管接続口が形成され、さらに、配管接続口の入口側に環状のフェルールが一体に形成されている。また、配管側継手部材は、本体側継手部材を螺合する螺合部が形成されるとともに、軸心部に前記配管を貫通する配管貫通孔が形成されている。そして、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に前記フェルールの先端部を押圧して、本体側継手部材に一体に形成された状態のフェルールの先端部を配管の表面部に食い込むように軸心側に変形させるカム面が形成されている。さらに、前記フェルールは、前記配管側接続部と本体側継手部材との螺合を緩めて、配管側継手部材が外されたときに、前記配管を取り外すことができるように復元する材料により形成されている。
このような構成上の特徴を有する本発明に係る食い込み式管継手によれば、フェルールが本体側継手部材の配管接続口の入口側に一体に形成されているので、フェルールの保管、搬送などの取り扱いが改善される。また、フェルールが配管接続口の入口側に一体に形成された状態のままで、その先端部が配管の表面部に食い込むよう構成されているとともに、配管側継手部材を外したときに食い込んでいた先端部が配管から外れるように形成されている。したがって、配管接続後に配管接続作業のやり直しの必要が生じた場合には、配管側継手部材の螺合を解くことにより、本体側継手部材から配管を取り外すことができる。これにより、本体側継手部材及び配管側継手部材を再使用することができる。
また、前記本体側継手部材は、外周面に前記螺合部としての雄ねじが形成された雄ねじ継手部を有し、この雄ねじ継手部の軸心部に配管接続口が形成されたものとし、前記フェルールを、雄ねじ継手部の配管側継手部材側の端部から配管側継手部材側へ突出するように形成する。また、前記配管側継手部材は、本体側継手部材側に開口する碗状の内部空間が形成されたナット部を有し、この内部空間の内周面に前記螺合部としての雌ねじが形成されたものとする。そして、この内部空間の底壁の軸心部に前記配管貫通孔が形成され、さらに、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に前記カム面が形成されているものとする。このように構成すれば、フェルールは本体側継手部材において雄ねじ継手部から突出して露出するように形成されるので、気密に与える影響が大きいフェルールの加工が容易になり、食い込み式管継手の気密性を向上させることができる。
また、前記本体側継手部材は、配管側継手部材側に開口する碗状の内部空間が形成されたナット部を有し、この内部空間の内周面に前記螺合部としての雌ねじが形成され、さらに、この内部空間の底壁の軸心部に前記配管接続口が形成されたものとする。さらに、フェルールを、本体側継手部材の前記内部空間の底壁から内部空間内へ突出するように形成する。また、前記配管側継手部材は、外周面に前記螺合部としての雄ねじが形成された雄ねじ継手部を有し、この雄ねじ継手部の軸心部に配管貫通孔が形成されたものとする。さらに、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に前記カム面を形成する。このように構成すれば、フェルールが前記内部空間内において開口近くに形成されるため、外表面が傷付けられることが少なくなるとともに、フェルールの加工性が良好となる。また、カム面も雄ねじ継手部の先端から窪んだ位置に形成されているため、カム面の加工性が良好となる。
また、上記のような構成の食い込み式管継手において、配管を銅管とする場合は、フェルールの材料を引張り強さが350N/mm以上、縦弾性係数が100KN/mm以上、ビッカース係数が150以上の各条件を満たす材料とすることが好ましい。フェルールがこのような材料により形成されることにより、配管側継手部材を取り外すことにより、配管に食い込んでいるフェルールの先端部が少なくとも配管の外周面より外周側の位置まで復元することが実験的に確認された。したがって、このような材料を選ぶことにより、一旦接続された配管を取り外し、同一の継手部材を使用して配管の接続をやり直すことが可能になる。なお、このような金属材料として、りん青銅、ばね用りん青銅、洋白、ばね用洋白、及びばね用ベリウム銅などが該当することが確認されている。
また、本発明に係る冷凍装置及び温水装置は、上述の食い込み式管継手を用いたものであって、配管継手からの流体漏れが少なくなり信頼性が向上する。
本発明に係る食い込み式管継手によれば、フェルールを本体側継手部材に一体に形成することによりフェルールの保管、搬送などの取り扱いが改善される。また、フェルールが本体側継手部材に一体に形成された状態のままでその先端部を配管の表面部に食い込ませることができ、さらに、配管側継手部材を緩めて取り外すことにより、配管に食い込んだ先端部を配管から外れるように復元させることができる。したがって、配管側継手部材を緩めて取り外すことにより配管を取り外すことができ、これにより本体側継手部材及び配管側継手部材を再利用して配管接続をやり直すことができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係る食い込み式管継手について、図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る食い込み式管継手の締結前の状態における構成を示す部分断面図である。この食い込み式管継手は、冷凍装置、温水装置などの冷媒配管や水配管などに使用されるものであって、図1に示されるように、配管を接続しようとする装置側に接続される本体側継手部材1と、接続すべき配管3に外装される配管側継手部材2とから形成されている。なお、以下の説明においては、図1における右側を、すなわち、配管側継手部材2が位置する側を前側とし、その反対側、つまり、本体側継手部材1が位置する側を後側として説明する。
本体側継手部材1は、図1に示すように、閉鎖弁、容器、配管などの装置側の機器に接続される基部11を後側に備え、中央部に本体側継手部材1を工具で把持可能とする把持部12を備え、前部には接続すべき配管3を接続するための接続手段を形成する雄ねじ継手部13を備えている。基部11は装置側の配管をロー付け接続する接続口を成し、軸部に内部孔14を形成している。把持部12の外形は六角ナット状に形成されている。雄ねじ継手部13の外周部には配管側継手部材2を螺合するための雄ねじ15が形成されている。そして、本体側継手部材1の軸心部には、前部に接続すべき配管3を差し込む配管接続口16が形成されている。なお配管接続口16と後部の内部孔14との間には両者を連通する連通路17が形成されている。
配管接続口16の孔径は、接続する配管3を嵌挿するように配管3の外形寸法と略同径に形成されている。また、配管接続口16と連通路17との間に段部(カウンターボア)16aが形成されている。段部16aは、本食い込み式管継手の組み付け時において、接続すべき配管3の先端面を当接させて配管3の挿入位置を一定化するものである。そして、雄ねじ継手部13の前端部、つまり、配管側継手部材2側の端部から環状のフェルール4が配管側継手部材2の方に向けて突出するように一体に形成されている。
配管側継手部材2は、図1に示すように、本体側継手部材1側に配管側継手部材2を工具で把持可能とする外形をナット状にしたナット部21を備え、その前側にソケット部22が形成されている。ナット部21は内部に本体側継手部材1側に開口する碗状の内部空間23が形成され、この内部空間23の内周面には本体側継手部材1の雄ねじに螺合される雌ねじ24が形成されている。また、ナット部21の底壁を成すソケット部22の軸心部には、接続すべき配管3を貫通させるための配管貫通孔25が形成されている。そして、配管貫通孔25の後部、つまり、本体側継手部材1側の端部にフェルール4の先端部を押圧するカム面26が形成されている。
カム面26は前方において配管貫通孔25に連なり、後方に向けて径が大きくなる円錐状に形成されている。カム面26の中心軸に対する傾斜角度は、後述するフェルール4を円錐状体とするテーパ面42の中心軸に対する傾斜角度より少し大きく形成されている。例えば、カム面26の傾斜角度は約20度であり、フェルール4のテーパ面42の傾斜角度は約15度である。
前記フェルール4は、軸心部に配管3を嵌挿させる貫通孔41を備えたものであって、雄ねじ継手部13に連結する部分は円筒状に形成されるとともに、その先端は略切頭円錐形状に形成されている。この切頭円錐形状を形成するテーパ面42は、前述のように軸心に対し鋭角に形成されている。また、このテーパ面42の傾斜角度は前述のようにカム面26の傾斜角度よりやや小さい角度に形成されている。なお、フェルール4の軸心部に形成されている貫通孔41は前述の配管接続口16と同径であり、この配管接続口16に連続するように形成されている。
また、フェルール4は、従来周知の一般的なものと同様に、カム面26に押圧されることにより、その先端部4aが配管3の表面部に食い込むように変形し、配管3とフェルール4との間をシールするとともに、配管3を保持するものである。そして、本発明の場合は、フェルール4をカム面26に押し付ける力が解除されたときに、フェルール4の先端部4aが略元の形状に復元するように、復元性のある材料により形成されている。
次に、以上のように構成される本食い込み式管継手による配管接続方法について説明する。
本体側継手部材1に対し配管3を接続するに際し、本体側継手部材1は配管、容器類、閉鎖弁等の装置側の所定の機器に取り付けられているものとする。本食い込み式管継手による配管接続は、まず配管側継手部材2の配管貫通孔25に配管を挿入して貫通させて、配管側継手部材2を配管3に外装する。次に、配管3の先端部をフェルール4の貫通孔41を通じて配管接続口16に挿入し、その先端面を段部16aに当接させる。この状態が図1である。次に、配管側継手部材2を本体側継手部材1に螺合する。これにより、図2のようにフェルール4がカム面26に当接するようになる。この段階までは配管側継手部材2を軽く回転させることができるので、配管側継手部材2を指で螺合させることができる。フェルール4がカム面26に当接すると大きな回転力を必要とするため、この段階から後の工程では工具を使って配管側継手部材2を本体側継手部材1に締め付ける。この締め付けは、所定の回転トルクに達するまで行う。そして、所定の回転トルクに達したときに締め付け作業を終える。このように締め付けることにより、図3のようにフェルール4の先端部4aが配管3の表面部に食い込んだ状態となる。また、このような状態となることにより、配管3とフェルール4との間がシールされるとともに、配管3はフェルール4の先端部4aの食い込みにより軸方向への移動ができないように保持される。また、カム面26がフェルール4のテーパ面42に押し付けられることにより、カム面26とフェルール4のテーパ面42との間がシールされる。このようにして配管3が本体側継手部材1に対し接続される。
次に、配管3を本体側継手部材1に接続した後において漏れが生じた場合、例えば、冷凍装置の冷媒回路において配管接続に本食い込み式管継手が利用され、配管接続後に冷媒漏れが発生した場合においては、配管3を一旦取り外し漏れ等の不具合箇所を点検修理した後、再度配管の接続をやり直す。図4は、配管側継手部材2を緩めて締結状態を解除したときの様子を示したものである。図4(a)はフェルール4がカム面26に当接した状態であり、図4(b)はフェルール4の先端部4aが銅管からなる配管3に食い込んだ状態を示し、図4(c)は配管側継手部材2を緩めて締結状態を解除したときの状態図である。この図4において、D1はフェルール4の変形量であり、D2は締付け完了時の配管3(この場合銅管)の変形量であり、D3はフェルール4の復元量である。そして、この図から明らかなように、フェルール4の変形量D1>フェルール4の復元量D3>配管3の変形量D1の特性を有する材料を本体側継手部材1に用いることにより、配管側継手部材2を緩めたときにフェルール4の先端部4aの配管への食い込みを解消することができ、配管3を本体側継手部材1から取り外すことができる。
また、発明者は、このような関係を満たすための材料を研究した結果、引張り強さが350N/mm以上、縦弾性係数が100KN/mm以上、ビッカース係数が150以上の各条件を満たすものであれば良いことを解明した。さらに、発明者は、このような条件を満たす具体的な金属材料として、りん青銅、ばね用りん青銅、洋白、ばね用洋白、ばね用ベリウム銅等を挙げ得ることを確認した。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る食い込み式管継手による効果について説明する。
フェルール4が本体側継手部材1に一体に形成されているので、小さな部品であるフェルール4を独立部品として取り扱う必要がなくなり、保管効率が向上する。また、この小さな部品であるフェルール4を単独で配管3に外装する必要がなくなるので、作業性が向上するとともに、フェルール4を紛失する恐れがなくなる。
フェルール4が本体側継手部材1の配管接続口16の入口側に一体に形成された状態のままで、フェルール4を配管3に食い込ませることができる。また、配管側継手部材2を緩めることにより、変形して配管3に食い込んでいたフェルール4が略元の形状に復元されるとともに、フェルール4の先端部4aが配管3から外れる。したがって、本食い込み式管継手によれば、一旦接続した配管を本体側継手部材1から取り外すことができるので、配管接続作業をやり直すことができる。
フェルール4が本体側継手部材1において雄ねじ継手部13から突出して露出するように形成されているので、気密に与える影響が大きいフェルール4の加工性が向上する。したがって、食い込み式管継手の気密性を向上させることができる。
また、接続すべき配管3を銅管とし、フェルール4を一体に形成する本体側継手部材1を、引張り強さが350N/mm以上、縦弾性係数が100KN/mm以上、ビッカース係数が150以上の各条件を満たす材料から形成している。これにより、フェルール4の変形量D1>フェルール4の復元量D3>配管3の変形量D1なる特性が得られる。この結果、配管側継手部材2を緩めることにより、フェルール4の先端部4aの配管への食い込みを解消することができ、配管3を本体側継手部材1から取り外すことができる。
また、接続すべき配管3を銅管とし、フェルール4を一体に形成する本体側継手部材1を、りん青銅、ばね用りん青銅、洋白、ばね用洋白、ばね用ベリウム銅で構成されるグループの中から選ばれる一つの金属材料により形成しているので、フェルール4の復元性を実現することができる。
また、本実施の形態に係る食い込み式管継手を、冷凍装置における冷媒回路、水回路、又は、冷媒回路と水回路の双方に使用することができる。また、本実施の形態に係る食い込み式管継手を、給湯器等の温水器装置における給湯回路、給水回路、又は、給湯回路と水回路の双方に使用することができる。このような冷凍装置及び温水装置では、配管継手からの流体漏れが少なくなり信頼性が向上する。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1に係る食い込み式管継手において、本体側継手部材1及び配管側継手部材2の螺合部を変更するとともに本体側継手部材1の基部11を変更することを意図して構成したものである。以下実施の形態2について図5及び図6に基づき説明する。なお、実施の形態1と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態2に係る食い込み式管継手は、実施の形態1の場合と同様に、装置側に接続される本体側継手部材5と、接続すべき配管3に外装される配管側継手部材6とから形成されている。また、本体側継手部材5は装置側に接続される基部51と、配管側継手部材6が接続されるナット部52により形成されている。
基部51は、外周面に雄ねじ53が切られた接続ポートを構成し、軸部に連通路54が形成されている。ナット部52は、配管側継手部材6側に開口する碗状の内部空間55を有するナット状に形成され、外面に六角ナットと同様の把持部が形成されている。そして、内部空間55の内周面には配管側継手部材6を接続するための雌ねじ56が形成されている。そして、ナット部52の軸心部には、前部に接続すべき配管3を差し込む配管接続口57が形成されている。この配管接続口57は、後方では大径の通路58を介して基部51の連通路54に連絡されている。配管接続口57は実施の形態1における配管接続口16と同一の目的のものであり、基本的に同一の構成である。そして、内部空間55の底壁から内部空間55内に突出するように一体にフェルール4が形成されている。なお、フェルール4は、実施の形態1のものと基本的に同一の構成であって、全体が内部空間55内における開口近くに位置するように形成されている。
また、配管側継手部材6は、外周面に六角ナットのように把持面を形成した把持部61が前側に形成され、この把持部61の後側、つまり本体側継手部材5側に、外周面に雄ねじ63を形成した雄ねじ継手部62が形成されている。そして、雄ねじ継手部62の軸心部には、より正確には把持部61から雄ねじ継手部62にかけての軸心部には配管貫通孔64が形成され、さらに、配管貫通孔64の本体側継手部材1側の端部にカム面65が形成されている。なお、配管貫通孔64は雄ねじ継手部62の後端、つまり本体側継手部材1側の端部から窪んだ部位に位置するように形成されている。また、カム面65は、実施の形態1におけるカム面26と同一の機能、構成である。
上記のように構成される実施の形態2に係る食い込み式管継手によれば、フェルール4が本体側継手部材5の内部空間55内において開口近くに形成されるため、外表面が傷付けられることが少なくなるとともに、フェルール4の加工性が良好となる。また、カム面65も配管貫通孔64の本体側継手部材1側の端部に形成されているため、カム面65の加工性も良好となる。
(変形例)
(1)実施の形態1及び実施の形態2において、カム面26,65の傾斜角度及びフェルール4のテーパ面42の傾斜角度は、配管の材料、配管径、フェルール4の形状及び寸法などに応じ最適の角度を設定することが好ましい。また、これらの面の形状も直線的な形状に限られるものではない。例えば、カム面26,65の形状として銅管などの金属材料に適用される場合においてカム面26,65の先端側の傾斜角度を大きくし、食い込みやすくすることもできる。
(2)実施の形態1において、本体側継手部材1の基部11のみを実施の形態2のような雄ねじ53を形成したものにすることができる。
また、実施の形態1において、本体側継手部材1の基部11は変更せずそのままとし、本体側継手部材1の雄ねじ継手部13を実施の形態2におけるナット部52のように雌ねじ56を形成したものに変更するとともに、配管側継手部材2を実施の形態2のような雄ねじ63の切られた雄ねじ継手部62のように形成することもできる。
本発明は、冷凍装置、空気調和装置、給湯器等の温水装置、給水装置、一般の製造設備などにおける冷媒回路、水回路、ガス回路などに使用される食い込み式管継手に対し適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管継手は、配管同士の接続、閉鎖弁等の弁における配管継手部、その他各種装置における配管継手部に適用することができる。また、本発明を適用した食い込み式管継手が対象とする配管は、銅管、ステンレス管などの金属管を初め樹脂配管をも包含する。
本発明の実施の形態1に係る食い込み式管継手の構成を示す部分断面図であって、締結前の組み付け状態で示す。 同食い込み式管継手の締結工程を示す断面図であって、フェルールの先端部がカム面に当接した状態を示す。 同食い込み式管継手の締結工程を示す断面図であって、締結完了の状態を示す。 同食い込み式管継手におけるフェルールの復元性についての説明図であって、(a)はフェルールがカム面に当接した状態であり、(b)はフェルールの先端部が配管に食い込んだ状態を示し、(c)は配管側継手部材を緩めて締結状態を解除したときの状態図である。 本発明の実施の形態2に係る食い込み式管継手の構成を示す部分断面図であって、締結前の組み付け状態で示す。 同食い込み式管継手の締結工程を示す断面図であって、締結完了の状態を示す。 従来例に係る食い込み式管継手の構成を示す部分断面図であって、締結前の組み付け状態で示す。 同食い込み式管継手の締結工程を示す断面図であって、締結完了の状態を示す。
符号の説明
1,5…本体側継手部材、2,6…配管側継手部材、3…(接続すべき)配管、4…フェルール、4a…先端部、13,62…雄ねじ継手部、15,63…雄ねじ、16,57…配管接続口、21,52…ナット部、23,55…内部空間、24,56…雌ねじ、25,64…配管貫通孔、26,65…カム面。

Claims (7)

  1. 配管を接続する被接続側機器に取り付けられる本体側継手部材と、本体側継手部材に接続する配管に外装される配管側継手部材とを具備し、
    本体側継手部材は、配管側継手部材を螺合する螺合部が形成されるとともに、軸心部に前記配管が挿入される配管接続口が形成され、さらに、配管接続口の入口側に環状のフェルールが一体に形成され、
    配管側継手部材は、本体側継手部材を螺合する螺合部が形成されるとともに、軸心部に前記配管を貫通する配管貫通孔が形成され、さらに、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に、前記フェルールの先端部を押圧して、本体側継手部材に一体に形成された状態のフェルールの先端部を配管の表面部に食い込むように軸心側に変形させるカム面が形成され、
    前記フェルールは、前記配管側継手部材と本体側継手部材との螺合を緩めて、配管側継手部材を外したときに、前記配管から外れるように復元する材料により形成されている
    ことを特徴とする食い込み式管継手。
  2. 前記本体側継手部材は、外周面に前記螺合部としての雄ねじが形成された雄ねじ継手部を有し、この雄ねじ継手部の軸心部に配管接続口が形成され、
    前記フェルールは、雄ねじ継手部の配管側継手部材側の端部から配管側継手部材側へ突出するように形成され、
    前記配管側継手部材は、本体側継手部材側に開口する碗状の内部空間が形成されたナット部を有し、この内部空間の内周面に前記螺合部としての雌ねじが形成されるとともに、この内部空間の底壁の軸心部に前記配管貫通孔が形成され、さらに、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に前記カム面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の食い込み式管継手。
  3. 前記本体側継手部材は、配管側継手部材側に開口する碗状の内部空間が形成されたナット部を有し、この内部空間の内周面に前記螺合部としての雌ねじが形成され、さらに、この内部空間の底壁の軸心部に前記配管接続口が形成され
    前記フェルールは、本体側継手部材の前記内部空間の底壁から内部空間内へ突出するように形成され、
    前記配管側継手部材は、外周面に前記螺合部としての雄ねじが形成された雄ねじ継手部を有し、この雄ねじ継手部の軸心部に配管貫通孔が形成され、さらに、この配管貫通孔の本体側継手部材側の端部に前記カム面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の食い込み式管継手。
  4. 前記配管は銅管であり、前記フェルールは、引張り強さが350N/mm以上、縦弾性係数が100KN/mm以上、ビッカース係数が150以上の各条件を満たす材料からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の食い込み式管継手。
  5. 前記配管は銅管であり、前記フェルールは、りん青銅、ばね用りん青銅、洋白、ばね用洋白、ばね用ベリウム銅で構成されるグループの中から選ばれる一つの金属材料からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の食い込み式管継手。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の食い込み式管継手を冷媒回路、水回路、又は、冷媒回路と水回路の双方に使用した冷凍装置。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の食い込み式管継手を給湯回路、給水回路、又は、給湯回路と水回路の双方に使用した温水装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015075153A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 因幡電機産業株式会社 管継手
KR101655935B1 (ko) * 2015-05-22 2016-09-08 이준배 복합관용 피팅구조
US9500305B2 (en) 2015-01-26 2016-11-22 Lordo America Fitting mechanism for use with multilayer composite pipe
KR101760064B1 (ko) 2015-11-16 2017-07-24 주식회사 로도에이치 복합관용 피팅구조

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