JP6198304B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents

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本発明は、紙幣の表裏を取り揃えて出金可能な紙幣処理装置に関するものである。
紙幣処理装置において、表裏取揃部を備えることで紙幣の表裏を取り揃えて出金する装置がある(例えば、特許文献1参照)。この装置では、搬送されてきた紙幣を表裏の状態に応じて出金口へ上側から繰り出したり下側から繰り出したりすることで紙幣の表裏を取り揃えるようになっている。
また、表裏取揃装置において、表裏が異なる二枚の紙幣が続けて搬送されてきて、先行の紙幣が表裏反転を行い、後行の紙幣が表裏反転を行わない場合であっても、後行の紙幣が先行の紙幣に追いついて二重にならないように搬送間隔をあけて下流側に搬送するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−156962号公報 特開2011−73797号公報
特許文献1に記載された表裏取揃部は、紙幣を出金口へ上側から繰り出したり下側から繰り出したりする必要があるため、大型化してしまうという課題がある。また、出金口へ二方向から紙幣を繰り出すため、整列状に集積する必要があって構造が複雑になってしまうという課題がある。また、特許文献2に記載の装置は、搬送間隔をあけて下流側に搬送するものであるため、表裏反転のための構造が複雑化し大型化してしまうという課題がある。表裏取揃部が大型化すると、紙幣処理装置における実装位置にも制約を受けることになる。
したがって、本発明は、表裏取揃部を小型化し簡素化することができる紙幣処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、紙幣を繰り出し可能に収納する収納部と、前記収納部から繰り出された紙幣を識別する識別部と、前記識別部の識別結果に基づいて紙幣の表裏を取り揃える表裏取揃部と、前記表裏取揃部で表裏が取り揃えられた紙幣を受け入れて外部に取り出し可能とする出金口とを有する紙幣処理装置であって、前記表裏取揃部は、紙幣を表裏反転させることなく通過させる表券ルートと、紙幣を表裏反転させる裏券ルートと、前記識別部から搬送されてきた紙幣を前記表券ルートと前記裏券ルートとに振り分ける振分部と、前記表券ルートおよび前記裏券ルートを前記振分部とは反対側で合流させる合流部とを有しており、前記合流部と前記出金口とを分岐なく繋ぐとともに、前記合流部と前記出金口との間に紙幣の一枚送りおよび重送を検知する重送検知センサを設け、前記識別部の識別結果と前記重送検知センサの検知結果とから前記出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定する制御部を設けてなることを特徴とする。
また、前記出金口は外部から投入された紙幣を繰り出す入出金口であり、前記出金口から繰り出された紙幣は、前記表券ルートを介して前記識別部に向けて搬送されることになり、前記重送検知センサは、前記出金口から前記表券ルートへの紙幣の重送を検知することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記出金口から前記表券ルートへの紙幣の重送を前記重送検知センサで検知すると、当該重送の紙幣を外部に取り出し可能とするリジェクト口に排出することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記重送検知センサと前記識別部との間に、前記リジェクト口が設けられていることを特徴とする
請求項に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記識別部と前記出金口との間に前記重送検知センサとは別に紙幣検知センサを設け、前記制御部は、前記識別部の識別結果と前記重送検知センサの検知結果と前記紙幣検知センサの検知結果とから前記出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、表裏取揃部において、表裏反転が不要な紙幣は、振分部によって表券ルートに振り分けられ、表裏反転させられることなく表券ルートを通過して合流部を通り、出金口に繰り出される。他方、表裏反転が必要な紙幣は、振分部によって裏券ルートに振り分けられ、裏券ルートで表裏反転させられて合流部を通り、出金口に繰り出される。よって、紙幣を出金口へ上側から繰り出したり下側から繰り出したりする場合と比べて表裏取揃部を小型化し簡素化することができる。しかも、表裏取揃部の合流部と出金口とは途中で分岐することなく繋がれているため、分岐のための部材を差し入れるための紙幣間隔が不要となり、例え紙幣が重なることがあったとしても、そのまま出金口に繰り出すことができる。よって、表裏を取り揃えた紙幣を搬送間隔をあけて下流側に搬送する場合と比べて表裏取揃部を小型化し簡素化することができる。
しかも、制御部は、識別部の識別結果と、表裏取揃部の合流部と出金口との間に設けられた重送検知センサの検知結果とから出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定するため、例え紙幣が重なることがあったとしても、出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを正確に判定することができる。
また、出金口が、外部から投入された紙幣を繰り出す入出金口である場合に、重送検知センサが出金口からの紙幣の重送を検知することになる。よって、出金用の重送検知センサおよび入金用の重送検知センサを一つの重送検知センサで共用できる。しかも、重送検知センサが表裏取揃部の合流部と出金口との間に設けられているため、識別部での識別よりも早い段階で重送を検知することができる。したがって、例えば識別部での重送検知を廃止したり、重送に起因して返却する紙幣の数を減らすことができる。
また、制御部は、出金口から表券ルートへの紙幣の重送を重送検知センサで検知すると、当該重送の紙幣を外部に取り出し可能とするリジェクト口に排出することになるため、識別部での識別よりも早い段階で重送を検知することにより、重送の紙幣をリジェクト口に素早く排出することができる。
請求項に係る発明によれば、制御部は、識別部の識別結果と、表裏取揃部の合流部と出金口との間に設けられた重送検知センサの検知結果と、識別部と出金口との間に重送検知センサとは別に設けられた紙幣検知センサの検知結果とから、出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定することになるため、出金口への紙幣の出金が正常であるか否かをより正確に判定することができる。
本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、入金処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、収納処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、返却処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、出金処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、精査処理の往路ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、精査処理の復路ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、回収処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を概略的に示す構成図であって、補充処理ルートを太線で示すものである。
本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を図面を参照して以下に説明する。この紙幣処理装置11は、外部から投入された紙幣を内部に収納する入金処理と、内部に収納されている紙幣を外部に取り出し可能に出金する出金処理とが可能な紙幣入出金装置である。なお、以下の説明における「前」は操作者側を、「後」は操作者とは反対側を示す。
図1に示すように、紙幣処理装置11の前面側には、入金用の紙幣が外部から投入されるとともに出金用の紙幣が内部から繰り出されこれを外部に取り出し可能とする入出金口12(出金口)が設けられており、この入出金口12の下方に、入金用の紙幣のうち受け入れ不可なリジェクト紙幣を外部に取り出し可能とする入金リジェクト口13(リジェクト口)が設けられている。
入出金口12は、紙幣の入出を行う内口部12aを一カ所のみ後端部に有しており、この内口部12aには、内口部12aから後方に延出した後、紙幣処理装置11の後部の折返部分で下側に折り返して前方に延出する搬送路15Aが接続されている。搬送路15Aには、後部の折返部分よりも入出金口12側に、紙幣の真偽、正損、金種、重送、斜行等を識別する識別部16が設けられている。また、搬送路15Aの折返部分に対し入出金口12とは反対側には、複数具体的には4カ所の搬送路15B,15C,15D,15Eが下方に分岐するように接続されており、これら搬送路15B〜15Eが、紙幣処理装置11内の下部に前後に並んで設けられた複数具体的には4つの一時貯留収納部18B,18C,18D,18Eに一対一で紙幣を入出可能に接続されている。つまり、搬送路15Bに一時貯留収納部18Bが、搬送路15Cに一時貯留収納部18Cが、搬送路15Dに一時貯留収納部18Dが、搬送路15Eに一時貯留収納部18Eが、それぞれ紙幣を入出可能に接続されている。
搬送路15Bの分岐位置には、搬送路15Aで識別部16から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Bに振り分ける振分部20Bが、搬送路15Cの分岐位置には、搬送路15Aで識別部16から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Cに振り分ける振分部20Cが、搬送路15Dの分岐位置には、搬送路15Aで識別部16から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Dに振り分ける振分部20Dが、搬送路15Eの分岐位置には、搬送路15Aで識別部16から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Eに振り分ける振分部20Eが、それぞれ設けられている。
搬送路15Aには、搬送路15Eに対し識別部16とは反対側に、下方に分岐するように搬送路15Fが接続されており、この搬送路15Fの末端にはリジェクトカセット22が接続されている。搬送路15Fの分岐位置には、搬送路15Aで搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Fに振り分ける振分部20Fが設けられている。
搬送路15Aの最も入出金口12とは反対側には、繰出カセット24が接続されており、この繰出カセット24の下側には繰出カセット24の紙幣を収納する収納カセット25が設けられている。
搬送路15Aは、入出金口12と識別部16との間位置と、搬送路15Eと搬送路15Fとの間位置とが搬送路15Gで接続されている。搬送路15Gの入出金口12および識別部16側の分岐位置には、搬送路15Aで識別部16側から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Gに振り分ける振分部20Gaが、搬送路15Gの搬送路15Eおよび搬送路15F側の分岐位置には、搬送路15Aで繰出カセット24側から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Gに振り分ける振分部20Gbが、それぞれ設けられている。
搬送路15Aには、入出金口12と搬送路15Gと間から分岐して入金リジェクト口13に繋がる搬送路15Hが接続されている。搬送路15Hの分岐位置には、搬送路15Aで識別部16側から搬送中の紙幣を選択的に搬送路15Hに振り分ける振分部20Hが設けられている。
そして、本実施形態において、搬送路15Aには、搬送路15Gの入出金口12および識別部16側の接続位置と搬送路15Hの接続位置との間から分岐して入出金口12への接続位置近傍で合流する表裏反転搬送路15Jが接続されている。表裏反転搬送路15Jの入出金口12とは反対側の分岐位置には、搬送路15Aで識別部16側から搬送中の紙幣を選択的に表裏反転搬送路15Jに振り分ける振分部20Jが設けられている。
搬送路15Aは、より詳しくは、入出金口12の内口部12aから後下がりに延出して表裏反転搬送路15Jの入出金口12側の端部に繋がる搬送部Aaと、搬送部Aaからさらに後下がりに延出し、鉛直下方に延出した後、湾曲して後側に向いて搬送路15Hの分岐位置に繋がる搬送部Abと、この搬送部Abの下端から水平後方に延びて表裏反転搬送路15Jの入出金口12とは反対側の端部に繋がる搬送部Acと、この搬送部Acからさらに水平後方に延びて搬送路15Gの一端の接続位置に繋がる搬送部Adと、この搬送部Adから紙幣処理装置11の後部位置まで延出し下側に折り返して搬送路15Bの分岐位置に繋がる搬送部Aeと、この搬送部Aeから水平前方に延出して搬送路15Cの分岐位置に繋がる搬送部Afと、この搬送部Afから水平前方に延出して搬送路15Dの分岐位置に繋がる搬送部Agと、この搬送部Agから水平前方に延出して搬送路15Eの分岐位置に繋がる搬送部Ahと、この搬送部Ahから前上がりに傾斜して搬送路15Gの他端の分岐位置に繋がる搬送部Aiと、この搬送部Aiから水平前方に延出して搬送路15Fの分岐位置に繋がる搬送部Ajと、この搬送部Ajから水平前方に延出した後、湾曲して下方に向いて繰出カセット24に繋がる搬送部Akとを有している。
搬送路15Hは、搬送部Acから水平前方に延出して入金リジェクト口13に繋がる。搬送路15Gは、搬送部Ai,Ajの間位置から後上がりに傾斜して搬送部Ad,Aeの間位置に繋がる。
入出金口12は、その外側開口部を開閉するシャッタ30と、互いに上下および前後に離れて後下がりに傾斜する底面31および天井面32と、これら底面31および天井面32の後部を繋ぐように後上がりに傾斜する奥面33と、底面31および天井面32に沿う姿勢で奥面33に沿って昇降するビルプレス34とを有しており、奥面33と天井面32との間に内口部12aが設けられて搬送路15Aが接続されている。
入出金口12は、ビルプレス34が底面31側の所定の投入位置した状態で、シャッタ30が開かれると、ビルプレス34と天井面32との間に外部から紙幣が投入されることになる。その際に紙幣は、長さ方向を左右方向に沿わせビルプレス34と平行をなした姿勢でビルプレス34と天井面32とを結ぶ方向に集積された状態で投入される。そして、ビルプレス34を天井面32側に移動させた状態で搬送路15Aの入出金口12側に設けられた図示略の分離繰出機構が紙幣を一枚ずつに分離して内口部12aから内部に繰り出す。
また、入出金口12には、搬送路15Aで搬送されてきた紙幣が内口部12aから一枚ずつビルプレス34上に繰り出されることになり、その際に紙幣は、長さ方向を左右方向に沿わせビルプレス34と平行をなした姿勢でビルプレス34と天井面32とを結ぶ方向に集積される。ビルプレス34は、天井面32側の所定の受入位置に位置した状態で、搬送路15Aで搬送されてきた紙幣の受け入れを開始することになり、紙幣の集積量に応じて天井面32からの距離を拡大するようになっている。
一時貯留収納部18Bには上部に一時貯留部40Bが下部に出金収納部41Bが、一時貯留収納部18Cには上部に一時貯留部40Cが下部に出金収納部41Cが、一時貯留収納部18Dには上部に一時貯留部40Dが下部に出金収納部41Dが、一時貯留収納部18Eには上部に一時貯留部40Eが下部に出金収納部41Eが、それぞれ設けられている。一時貯留部40B〜40Eは、搬送路15B〜15Eの対応するものから導入された紙幣を下から上へと順に集積させて一時貯留するとともに、一時貯留している紙幣を図示略の分離繰出機構により上側のものから順に一枚ずつ搬送路15B〜15Eの対応するものに繰り出し可能となっている。また、一時貯留部40B〜40Eは、一時貯留している紙幣を上下方向に集積させた状態のまま出金収納部41B〜40Eの対応するものに収納可能となっている。出金収納部41B〜41Eは、収納している紙幣を一時貯留部40B〜40Eに紙幣がない状態で上昇させ、図示略の分離繰出機構により上側のものから順に一枚ずつ搬送路15B〜15Eの対応するものに繰り出し可能となっている。つまり、一時貯留収納部18B〜18Eは、紙幣を繰り出し可能に収納する。
リジェクトカセット22は、紙幣の収納のみを行うもので、収納している紙幣の取り出しのために紙幣処理装置11から取り外し可能となっている。
繰出カセット24は、搬送路15Aから導入された紙幣を下から上へと順に集積させて収納するとともに、収納している紙幣を図示略の分離繰出機構により上側のものから順に一枚ずつ搬送路15Aに繰り出し可能となっている。繰出カセット24は、収納している紙幣を上下方向に集積させた状態のまま収納カセット25に収納可能となっている。繰出カセット24は、紙幣の補充のために紙幣処理装置11から取り外し可能となっている。
収納カセット25は、収納している紙幣を繰出カセット24に紙幣がない状態で上昇させ、図示略の分離繰出機構により上側のものから順に一枚ずつ搬送路15Aに繰り出し可能となっている。
識別部16は、入出金口12等から繰り出されて搬送路15Aの搬送部Aeを移動する紙幣の真偽、正損、金種、重送、斜行等を識別することになり、また、一時貯留収納部18A〜18E等から繰り出されて搬送路15Aの搬送部Aeを逆方向に移動する紙幣の真偽、正損、金種、重送、斜行等を識別することになる。
表裏反転搬送路15Jは、搬送路15Aの搬送部Ad,Acの間位置から上側に分岐し湾曲して後方に後上がりに延びる入口側搬送部Jaと、この入口側搬送部Jaの末端位置から上側にて前方に前上がりに延出して搬送部Aa,Abの間位置に繋がる出口側搬送部Jbと、入口側搬送部Jaの末端位置に位置する紙幣を上方に押圧して出口側搬送部Jbに移載する移載機構Jcとを有している。
識別部16の識別結果に基づいて、例えば裏面が上向きの状態で搬送部Ad上を移動していて表裏反転が必要な紙幣は、振分部20Jで表裏反転搬送路15Jの入口側搬送部Jaに振り分けられる。すると、この紙幣は、入口側搬送部Jaの末端位置では裏面が下向き(つまり表面が上向き)となり、このまま移載機構Jcで出口側搬送部Jbに移載されて出口側搬送部Jbで搬送されると表面が上向きの状態で搬送部Aaを通って入出金口12に繰り出されることになる。なお、出口側搬送部Jbから繰り出される紙幣は、図示略の案内機構によって常に搬送部Aa側に搬送されるようになっており、言い換えれば搬送部Abへの進入が規制されるようになっている。
他方、識別部16の識別結果から例えば表面が上向きの状態で搬送部Ad上を移動していて表裏反転が不要な紙幣は、振分部20Jで搬送部Acに、振分部20Hで搬送部Abに振り分けられる。すると、この紙幣は、表面が上向きの状態のまま搬送部Aaを通って入出金口12に繰り出されることになる。
なお、入出金口12から搬送部Aaに搬送される紙幣は、図示略の案内機構によって常に搬送部Ab側に搬送されるようになっており、言い換えれば、出口側搬送部Jbへの進入が規制されるようになっている。
以上により、表裏反転搬送路15J、振分部20H,20Jおよび搬送部Ab,Acが、識別部16の識別結果に基づいて紙幣の表裏の向きが一定となるように取り揃える表裏取揃部50を構成しており、入出金口12は、入金時に外部から投入された紙幣を繰り出すと共に出金時に表裏取揃部50で表裏が取り揃えられた紙幣を受け入れて外部に取り出し可能とする。そして、表裏取揃部50において、搬送部Ab,Acが、紙幣を表裏反転させることなく通過させる表券ルートを構成し、表裏反転搬送路15Jが紙幣を表裏反転させる裏券ルートを構成している。表裏反転搬送路15Jつまり裏券ルートは、搬送部Ab,Acつまり表券ルートの鉛直方向の上側に配置されている。
また、振分部20Jが、識別部16から搬送されてきた紙幣を表券ルートと裏券ルートとに振り分けることになり、表裏反転搬送路15Jと搬送部Abとの合流部51が表券ルートおよび裏券ルートを振分部20Jとは反対側で合流させる合流部51となっている。表裏反転搬送路15Jの搬送長さ、つまり裏券ルートの搬送長さよりも、搬送部Ab,Acの搬送長さ、つまり表券ルートの搬送長さは短くなっており、裏券ルートおよび表券ルートは互いの紙幣搬送長さが非等長となっている。合流部51と入出金口12との間には搬送部Aaが設けられており、よって、合流部51と入出金口12とは紙幣の搬送経路上、離れている。
表裏取揃部50は、一端の振分部20J側が一本の搬送部Adに接続されており、他端の合流部51側が一本の搬送部Aaに接続されている。そして、この表裏取揃部50の合流部51と入出金口12とは一本の搬送部Aaで接続されており、この搬送部Aaは他の搬送路に分岐したり、他の搬送路が合流したりしない。つまり、表裏取揃部50の合流部51と入出金口12とは他の搬送路への分岐なく且つ他の搬送路の合流なく繋がっている。言い換えれば、表裏取揃部50から入出金口12への紙幣の流れにおいて表裏取揃部50の直後に入出金口12が配置されている。これにより、搬送部Aaを短くし表裏取揃部50を入出金口12の近傍に配置している。
搬送部Aaには重送検知センサ55が設けられている。つまり、表裏取揃部50の表裏反転搬送路15Jと搬送部Abとの合流部51と入出金口12との間に重送検知センサ55が設けられている。重送検知センサ55は、検知位置に紙幣がない状態と、検知位置に一枚の紙幣がある状態と、検知位置に二枚重ねの紙幣がある状態と、検知位置に三枚重ね以上の紙幣がある状態とを検知するもので、これらの組み合わせから、紙幣の一枚送り、二重送りおよび三重以上の重送を検知する。
具体的に、重送検知センサ55は、紙幣がない状態から次に紙幣がない状態を検知するまでの間に一枚の紙幣を連続して検知した場合、紙幣が一枚のみ送られている一枚送りの状態にあることを検知する。また、紙幣がない状態から次に紙幣がない状態を検知するまでの間に、一枚の紙幣を検知し、二枚重ねの紙幣を検知して、一枚の紙幣を検知すると、紙幣が一部重なって搬送されている二重送りの状態であることを検知する。さらに、紙幣がない状態から次に紙幣がない状態を検知するまでの間に、二枚重ねの紙幣を検知すると、紙幣が全部重なって搬送されている二重送りの状態であることを検知する。なお、重送検知センサ55は、三重以上の重送および紙幣の滞留をも検知するようになっている。
重送検知センサ55は、具体的には、搬送部Aaを挟んで配置される発光素子と受光素子とを有する光学式の重送検知センサとなっている。つまり、重送検知センサ55は、発光素子の発光中の受光素子の受光量から、受光量が所定の上側閾値より大きい場合は検知位置である光路上に紙幣がないと判定し、受光量が所定の上側閾値以下で、これより小さい所定の中間閾値より大きい場合は光路上の紙幣が一枚であると判定し、受光量が前記中間閾値以下で、これより小さい所定の下側閾値より大きい場合は光路上の紙幣が二重であると判定し、受光量が前記下側閾値以下の場合は、紙幣が三重以上の重送であると判定する。なお、例えば、紙幣を挟んで一側に配置されるローラと他側に配置されるローラとの距離から、紙幣がない状態と、紙幣が一枚の状態と、紙幣が二重の状態と、紙幣が三重以上の多重送の状態とを検出する機械式の重送検知センサを用いることも可能であり、光学式の重送検知センサと機械式の重送検知センサとを組み合わせることも可能である。
紙幣処理装置11はその作動を制御する制御部60を有しており、制御部60には、操作者により操作入力がなされる操作部61と、操作者に向けた報知等を表示する表示部62とが接続されている。
次に、本実施形態に係る紙幣処理装置11の作動について各処理別に説明する。
「入金処理」
入出金口12は、シャッタ30を閉じ、ビルプレス34を最も底面31側の投入位置に位置させた状態が待機状態となっている。この待機状態で、操作部61に入金処理の選択操作が入力されると、制御部60はシャッタ30を開く。この状態で、入出金口12に外部から紙幣が投入される。紙幣が投入されて、操作部61に入金処理開始の操作が入力されると、制御部60は、シャッタ30を閉じ、ビルプレス34を天井面32側に移動させる。そして、入出金口12の紙幣を、天井面32側のものから一枚ずつ分離して、内口部12aから取り入れ搬送路15Aの搬送部Aa〜Aeで搬送する。この搬送中に、紙幣は、まず、重送検知センサ55で重送が検知され、重送でない一枚送りの紙幣は、次に識別部16で識別される。そして、識別部16で受け入れ可能と識別された紙幣は、搬送部Af〜Ahの適宜のものにより搬送され、振分部20B〜20Eの適宜のもので振り分けられ、搬送路15B〜15Eの適宜のもので搬送されて、一時貯留部40B〜40Eの対応する金種のものに一時貯留される(図2の太実線参照)。なお、上記の入金処理ルートのうち搬送部Ab,Acは表裏取揃部50の表券ルートを構成するものであるため、入出金口12から繰り出された紙幣は、表券ルートを介して識別部16に向けて搬送されることになり、重送検知センサ55は、入出金口12から表券ルートへの紙幣の重送を検知することになる。
具体的に、識別部16で万円券と識別された紙幣は、一時貯留部40Bおよび出金収納部41Bが共に満杯状態になければ、搬送路15Aの搬送部Aeから振分部20Bで搬送路15Bに振り分けられて一時貯留部40Bに搬送されて一時貯留される。また、識別部16で五千円券と識別された紙幣は、一時貯留部40Cおよび出金収納部41Cが共に満杯状態になければ、搬送路15Aの搬送部Afから振分部20Cで搬送路15Cに振り分けられて一時貯留部40Cに搬送されて一時貯留される。また、識別部16で千円券と識別された紙幣は、一時貯留部40Dおよび出金収納部41Dが共に満杯状態になければ、搬送部Aの搬送部Agから振分部20Dで搬送路15Dに振り分けられて一時貯留部40Dに搬送されて一時貯留される。なお、万円券、五千円券および千円券のうち、搬送先の一時貯留部40B〜40Dまたは出金収納部41B〜41Dが満杯状態にある紙幣と、二千円券とについては、搬送路15Aの搬送部Ahから振分部20Eで搬送路15Eに振り分けられて一時貯留部40Eに搬送されて一時貯留される。
なお、入出金口12から表裏取揃部50の搬送部Aaおよび搬送部Ab,Ac(つまり表券ルート)への紙幣の重送が搬送部Aaに設けられた重送検知センサ55で検知されると、制御部60は、入出金口12からの紙幣の取り込みを停止させるとともに、重送の紙幣を搬送路15Aの搬送部Acに完全に移動させてから、搬送路15Aを逆転させて、重送の紙幣を含む搬送路15Aにあるすべての紙幣を、振分部20Hおよび搬送路15Hによって、入金リジェクト口13に排出する(図2の太破線参照)。そして、搬送路15Aにある紙幣をすべて入金リジェクト口13に排出すると、制御部60は、再び、入出金口12にある紙幣を、上記と同様にして搬送路15Aに取り込んで一時貯留部40B〜40Eに向け搬送する。
また、識別部16で受け入れ不可と紙幣が識別された場合も、制御部60は、入出金口12からの紙幣の取り込みを停止させるとともに、搬送部Aa,Abにあった紙幣を完全に搬送部Acまで移動させてから、搬送路15Aを逆転させて、識別部16で受け入れ不可と識別された紙幣を含む搬送路15Aにある紙幣をすべて、振分部20Hおよび搬送路15Hにより入金リジェクト口13に排出する(図2の太破線参照)。そして、搬送路15Aにある紙幣をすべて入金リジェクト口13に排出すると、制御部60は、再び、入出金口12にある紙幣を、上記と同様にして搬送路15Aに取り込んで一時貯留部40B〜40Eに向け搬送する。
以上により、入出金口12に投入された紙幣のうち、重送検知センサ55で重送が検知された紙幣と識別部16で受け入れ不可と識別された紙幣とそれぞれの前あるいは後の一枚あるいは数枚の紙幣が、入金リジェクト口13に搬送されることになり、重送検知センサ55で一枚送りが検知され、識別部16で受け入れ可能と識別された紙幣が一時貯留部40B〜40Eの対応するものに一時貯留される。入出金口12に投入された紙幣がすべて入金リジェクト口13および一時貯留部40B〜40Eのいずれかに搬送された状態になると、制御部60は、入金処理を終了する。
「収納処理」
入金処理の終了後、制御部60は、識別部16の識別結果から一時貯留部40B〜40Eに一時貯留されている紙幣の金種別の枚数および総額等の金額情報を表示部62に表示させる。これを見て、操作者が操作部61に承認操作を入力すると、制御部60は、上記金額情報を記憶するとともに、一時貯留部40B〜40Eに一時貯留させていた紙幣を出金収納部41B〜41Eに収納する(図3の太実線参照)。
「返却処理」
入金処理終了後の金額情報の表示部62への表示後、操作者が操作部61に返却操作を入力すると、制御部60は、ビルプレス34を受入位置に位置させて、搬送路15B〜15E、搬送路15Aの搬送部Aa〜Ahにより、一時貯留部40B〜40Eに一時貯留されていた紙幣を入出金口12に放出させる。すると、放出された紙幣は、シャッタ30に当接し下方に落下することによりビルプレス34上に集積される(図4の太実線参照)。その際に、制御部60は、重送検知センサ55により検知された紙幣の枚数に応じてビルプレス34を底面31側に移動させる。そして、一時貯留部40B〜40Eに一時貯留されていた紙幣がすべて入出金口12に放出されると、制御部60は、シャッタ30を開いて、紙幣を外部に取り出し可能とする。なお、この返却処理においても、後述する出金処理と同様に、表裏取揃部50で入出金口12へ繰り出す紙幣の表裏を取り揃えるようにすることが可能である。
「出金処理」
操作部61に、出金させる紙幣の金額情報とともに出金処理の選択操作が入力されると、制御部60は、待機状態にある入出金口12のビルプレス34を天井面32側の所定の受入位置に移動させるとともに、一時貯留収納部18B〜18Dの出金収納部41B〜41Dに収納されていた紙幣の中から金額情報に応じた金種および枚数の紙幣を搬送路15B〜15Dおよび搬送部Ag,Af,Aeで識別部16に向けて搬送する。そして、識別部16で出金可能と識別された紙幣のうち表面を上側としていると識別された紙幣は、搬送部Ad,Ac,Ab,Aaで搬送して内口部12aから入出金口12に放出させる。他方、識別部16で出金可能と識別された紙幣のうち裏面を上側としている紙幣は、振分部20Jにより表裏反転搬送路15Jに搬送し、表裏を反転させて、搬送部Aaを介して内口部12aから入出金口12に放出させる(図5の太実線参照)。他方、識別部16で重送や斜行が検出された出金不可紙幣は、振分部20Ga,20Fで搬送路15G、搬送部Ajおよび搬送路15Fに搬送し、リジェクトカセット22に収納する(図5の太破線参照)。
ここで、表裏取揃部50は、紙幣を搬送部Ac,Abで搬送する表券ルートよりも紙幣を表裏反転搬送路15Jで搬送する裏券ルートの方が搬送距離が長いため、搬送部Adから搬送部Aaに至るまでの搬送時間が表券ルートよりも裏券ルートの方が長くなる。このため、裏券の直後に表券が搬送される場合に、表裏取揃部50の合流部51で紙幣が重なる可能性がある。このように、表裏取揃部50の合流部51で紙幣が重なったとしても、合流部51と入出金口12との間の搬送部Aaが他の搬送路に分岐していないため、分岐させるための間隔をあける必要がなく、よって、重なったまま入出金口12に放出させる。すると、完全に重なった状態の紙幣の場合、そのまま同時にシャッタ30に当接し下方に落下することによりビルプレス34上に集積される。一部重なった状態の紙幣の場合、シャッタ30に当接するタイミングはずれるもののいずれもシャッタ30に当接し位置が揃えられてビルプレス34上に集積される。
以上の出金処理において、制御部60は、識別部16の識別結果と重送検知センサ55の検知結果とから入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かを判定する。具体的に、制御部60は、識別部16による識別結果から割り出される紙幣の入出金口12への出金枚数と、重送検知センサ55の検知結果から割り出される紙幣の入出金口12への出金枚数とが一致すると、出金が正常であると判定し、それ以外の場合には出金が正常でないと判定する。なお、制御部60は、重送検知センサ55が紙幣の三重以上の多重送および紙幣の滞留を検知した場合も入出金口12への出金が正常でないと判定する。
例えば、識別部16による識別結果から割り出される紙幣の出金枚数が3枚であった場合に、重送検知センサ55が紙幣を3枚検知した場合には、出金が正常であると判定し、それ以外の場合には出金が正常でないと判定する。ここで、識別部16で重送と識別された紙幣はリジェクトカセット22に搬送され、入出金口12へ搬送されることはないため、識別部16を通過後、入出金口12へ向け搬送される紙幣は、間隔をあけて一枚ずつ搬送されることになる。これに対して、表裏取揃部50を通過後、重送検知センサ55が紙幣を3枚検知するパターンとしては、紙幣なし、一枚紙幣、紙幣なし、一枚紙幣、紙幣なし、一枚紙幣、紙幣なしの順に検知する場合と、紙幣なし、一枚紙幣、紙幣なし、二重紙幣、紙幣なしの順に検知する場合と、紙幣なし、二重紙幣、紙幣なし、一枚紙幣、紙幣なしの順に検知する場合とがある。なお、二重紙幣の検知は、紙幣なし、一枚紙幣、二重紙幣、一枚紙幣、紙幣なしを検知した際の連続する一枚紙幣、二重紙幣、一枚紙幣の検知が二重紙幣の検知となり、加えて、紙幣なし、二重紙幣、紙幣なしを検知した際の二重紙幣も二重紙幣の検知となる。
なお、制御部60は、上記に加えて、識別部16の識別結果による紙幣の表裏情報と重送検知センサ55の検知結果とから入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かを判定するようにしても良い。例えば、識別部16の識別結果による紙幣の表裏情報から二重送りが生じる可能性がある場合には、二重送りが発生しても、出金が正常であると判定し、識別部16の識別結果による紙幣の表裏情報から二重送りが生じる可能性がない場合に、二重送りが発生すると、出金が正常でないと判定する。具体的には、識別部16の識別結果から搬送長さが長い裏券ルートを通る裏券に続いて搬送長さが短い表券ルートを通る表券が入出金口12へ向け搬送されている場合に、これらの紙幣について重送検知センサ55が二重送りを検知しても出金が正常であると判定する。一方、識別部16の識別結果から表券に続いて裏券が入出金口12へ向け搬送されている場合と、表券に続いて表券が入出金口12へ向け搬送されている場合と、裏券に続いて裏券が入出金口12へ向け搬送されている場合とについて、重送検知センサ55が二重送りを検知すると出金が正常でないと判定する。
制御部60は、上記の判定で出金が正常でないと判定した場合、搬送路15A〜15Jの駆動中のものを停止させるとともに、シャッタ30を開くことなく、表示部62により異常を報知させる。この場合、権限を有する者が、操作部61へパスワート等を含んで操作入力を行うことにより、シャッタ30を開いて入出金口12内の紙幣を回収する等の復旧作業を行う。
加えて、制御部60は、識別部16と入出金口12との間に重送検知センサ55とは別に設けられた紙幣の有無を判定する紙幣検知センサによっても紙幣を検知させており、識別部16の識別結果と重送検知センサ55の検知結果と紙幣検知センサの検知結果とから入出金口12への出金が正常であるか否かを判定する。つまり、上記したように、識別部16の識別結果と重送検知センサ55の検知結果とから正常であるか否かを判定する前であっても、紙幣検知センサの検知結果から紙幣の滞留が検知された場合等には、入出金口12への紙幣の出金が正常でないと判定して、搬送路15A〜15Jの駆動中のものを停止させるとともに、シャッタ30を開くことなく、表示部62により異常を報知させる。
「精査処理」
操作部61に精査処理の選択操作が入力されると、制御部60は、例えば、一時貯留収納部18Bの出金収納部41Bの紙幣を、搬送路15Bから搬送部Aeに繰り出し、識別部16の識別結果から一時貯留収納部18Bへの収納が適正であると識別された紙幣を振分部20Ga,20Fにより、搬送路15Gおよび搬送部Aj,Akを介して繰出カセット24から収納カセット25に収納する(図6の太実線参照)。一方、識別部16の識別結果から一時貯留収納部18Bへの収納が適正であると識別されなかった重送等の紙幣を振分部20Ga,20Fにより、搬送路15G、搬送部Ajおよび搬送路15Fを介してリジェクトカセット22に収納する(図6の太破線参照)。このようにして、一時貯留収納部18Bの出金収納部41Bのすべての紙幣を、収納カセット25あるいはリジェクトカセット22に搬送する。
次に、制御部60は、収納カセット25の紙幣を搬送部Ak,Ajに繰り出し、振分部20Gbで搬送路15G、搬送部Aeに搬送し、識別部16の識別結果から、一時貯留収納部18Bへの収納が適正であると識別された紙幣を振分部20Bで搬送路15Bに振り分け、一時貯留収納部18Bの一時貯留部40Bから出金収納部41Bに収納する(図7の太実線参照)。一方、識別部16の識別結果から一時貯留収納部18Bへの収納が適正であると識別されなかった重送等の紙幣を搬送部Af,Ag,Ah,Ai,Ajに搬送し振分部20Fにより搬送路15Fに振り分けてリジェクトカセット22に収納する(図7の太破線参照)。そして、このときの識別部16の識別結果から、一時貯留収納部18Bへ収納した紙幣の枚数情報つまり金額情報を確定する。なお、識別部16で、一時貯留収納部18Bへの収納が適正であると識別されなかった紙幣を検出すると、制御部60は、一旦収納カセット25からの紙幣の繰り出しを停止して搬送部Ajをリジェクトカセット22へ向けた紙幣の搬送に切り替えることになる。
上記と同様にして、一時貯留収納部18Cの紙幣をすべて収納カセット25あるいはリジェクトカセット22に搬送した後、収納カセット25から一時貯留収納部18Cあるいはリジェクトカセット22に搬送して一時貯留収納部18Cの金額情報を確定する。また、一時貯留収納部18Dの紙幣をすべて収納カセット25あるいはリジェクトカセット22に搬送した後、収納カセット25から一時貯留収納部18Dあるいはリジェクトカセット22に搬送して一時貯留収納部18Dの金額情報を確定する。さらに、一時貯留収納部18Eの紙幣をすべて収納カセット25あるいはリジェクトカセット22に搬送した後、収納カセット25から一時貯留収納部18Eあるいはリジェクトカセット22に搬送して一時貯留収納部18Eの金額情報を確定する。
「回収処理」
操作部61に回収処理の選択操作が入力されると、制御部60は、例えば、一時貯留収納部18Bの出金収納部41Bの紙幣を、搬送路15B、搬送部Aeに繰り出し、振分部20Ga,20Fにより、搬送路15Gおよび搬送部Aj,Akを介して繰出カセット24に一時貯留させる。そして、この紙幣を収納カセット25に収納する(図8の太実線参照)。これにより、収納カセット25を取り出して紙幣を回収することで、一時貯留収納部18Bの出金収納部41Bの紙幣を回収することができる。一時貯留収納部18C〜18Eの紙幣についても、同様にして回収することができる。
「補充処理」
操作部61に補充処理の選択操作が入力されると、制御部60は、収納カセット25に補充紙幣が補充されていることを確認し、収納カセット25の紙幣を搬送部Ak,Ajに繰り出し、振分部20Gbで搬送路15G、搬送部Aeに搬送し、識別部16の識別結果から、一時貯留収納部18B〜18Dへの収納が適正であると識別された紙幣を振分部20B〜20Dの適宜のもので搬送路15B〜15Dの適宜のものに振り分け、一時貯留収納部18B〜18Dの出金収納部41B〜41の適宜のものに収納する(図9の太実線参照)。一方、識別部16の識別結果から一時貯留収納部18B〜18Dへの収納が適正であると識別されなかった紙幣を搬送部Ah,Ai,Ajに搬送し振分部20Fにより搬送路15Fに振り分けてリジェクトカセット22に収納する(図9の太破線参照)。なお、識別部16で、一時貯留収納部18B〜18Dへの収納が適正であると識別されなかった紙幣を検出すると、制御部60は、一旦繰出カセット24からの紙幣の繰り出しを停止して搬送部Ajをリジェクトカセット22へ向けた紙幣の搬送状態に切り替えることになる。
以上に述べた本実施形態に係る紙幣処理装置11によれば、表裏取揃部50において、表裏反転が不要な紙幣は、振分部20J,20Hによって搬送部Ac,Abからなる表券ルートに振り分けられ、表裏反転させられることなく表券ルートを通過して合流部51を通り、入出金口12に繰り出される。他方、表裏反転が必要な紙幣は、振分部20Jによって表裏反転搬送路15Jからなる裏券ルートに振り分けられ、裏券ルートで表裏反転させられて合流部51を通り、入出金口12に繰り出される。よって、紙幣を入出金口12へ上側から繰り出したり下側から繰り出したりする場合と比べて表裏取揃部50を小型化し簡素化することができる。しかも、表裏取揃部50の合流部51と入出金口12とは途中で分岐することなく繋がれているため、分岐のための部材を差し入れるための紙幣間隔が不要となり、例え紙幣が合流部51で重なることがあったとしても、そのまま入出金口12に繰り出すことができる。よって、表裏を取り揃えた紙幣を搬送間隔をあけて下流側に搬送する場合と比べて表裏取揃部50を小型化し簡素化することができる。したがって、表裏取揃部50を部品点数を削減して低コストにでき、また、表裏取揃部50の実装スペースの制約が小さくなることから紙幣処理装置11の内部レイアウトの自由度が増す。
また、入出金口12との間に分岐がないことから入出金口12との間に距離を確保する必要がない表裏取揃部50を入出金口12の近傍に配置する。これにより、紙幣処理装置11内の配置スペースの効率化を図ることができる。
また、搬送部Ac,Abからなる表券ルートと表裏反転搬送路15Jからなる裏券ルートとは、互いの紙幣搬送長さが非等長となっているため、等長にする場合のように長さの調整が不要になる。よって、表裏取揃部50をさらに小型化し簡素化することができる。
また、表裏反転搬送路15Jからなる裏券ルートが、搬送部Ac,Abからなる表券ルートの上側に配置されているため、簡素な表券ルートを開閉する構造にして表裏取揃部50のジャム紙幣除去等のメンテナンスが可能になり、開閉構造の簡素化が図れる。
本実施形態に係る紙幣処理装置11によれば、制御部60は、識別部16の識別結果と、表裏取揃部50の合流部51と入出金口12との間に設けられた重送検知センサ55の検知結果とから入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かを判定するため、例え紙幣が重なることがあったとしても、入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かを正確に判定することができる。
また、入出金口12が外部から投入された紙幣を内部に繰り出す場合に、重送検知センサ55が入出金口12からの紙幣の二重送りを検知することになる。よって、出金用の重送検知センサおよび入金用の重送検知センサを一つの重送検知センサ55で共用できる。しかも、重送検知センサ55が表裏取揃部50の合流部51と入出金口12との間に設けられているため、識別部16での識別よりも早い段階で重送を検知することができる。したがって、例えば識別部16での重送検知を廃止したり、重送に起因して返却する紙幣の数を、識別部16での重送検知により返却する場合と比べて減らすことができる。
また、制御部60は、入出金口12から搬送部Ac,Abからなる表券ルートへの紙幣の重送を重送検知センサ55で検知すると、当該重送の紙幣を外部に取り出し可能とする入金リジェクト口13に排出することになるため、識別部16での識別よりも早い段階で重送を検知することにより、重送の紙幣を入金リジェクト口13に素早く排出することができる。
また、制御部60は、識別部16の識別結果と、表裏取揃部50の合流部51と入出金口12との間に設けられた重送検知センサ55の検知結果と、識別部16と入出金口12との間に重送検知センサ55とは別に設けられた図示略の紙幣検知センサの検知結果とから、入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かを判定することになるため、入出金口12への紙幣の出金が正常であるか否かをより正確に判定することができる。
なお、上記実施形態においては入出金口12を有する紙幣処理装置11に本発明を適用する場合を例にとり説明したが、外部から投入された紙幣を内部に繰り出す入金口と表裏取揃部で表裏が取り揃えられた紙幣を受け入れて外部に取り出し可能とする出金口とを別々に有する紙幣処理装置の出金口への出金ルートや、出金口があり入金口がない出金専用の紙幣処理装置の出金口への出金ルートに本発明を適用することも可能である。
11 紙幣処理装置
12 入出金口(出金口)
13 入金リジェクト口(リジェクト口)
15J 表裏反転搬送路(裏券ルート)
16 識別部
18B〜18D 一時貯留収納部(収納部)
20J 振分部
50 表裏取揃部
51 合流部
55 重送検知センサ
60 制御部
Ab,Ac 搬送部(表券ルート)

Claims (3)

  1. 紙幣を繰り出し可能に収納する収納部と、
    前記収納部から繰り出された紙幣を識別する識別部と、
    前記識別部の識別結果に基づいて紙幣の表裏を取り揃える表裏取揃部と、
    前記表裏取揃部で表裏が取り揃えられた紙幣を受け入れて外部に取り出し可能とする出金口とを有する紙幣処理装置であって、
    前記表裏取揃部は、紙幣を表裏反転させることなく通過させる表券ルートと、紙幣を表裏反転させる裏券ルートと、前記識別部から搬送されてきた紙幣を前記表券ルートと前記裏券ルートとに振り分ける振分部と、前記表券ルートおよび前記裏券ルートを前記振分部とは反対側で合流させる合流部とを有しており、
    前記合流部と前記出金口とを分岐なく繋ぐとともに、前記合流部と前記出金口との間に紙幣の一枚送りおよび重送を検知する重送検知センサを設け、
    前記識別部の識別結果と前記重送検知センサの検知結果とから前記出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定する制御部を備え、
    更に前記出金口は外部から投入された紙幣を繰り出す入出金口であり、前記出金口から繰り出された紙幣は、前記表券ルートを介して前記識別部に向けて搬送されることになり、前記制御部は、前記出金口から前記表券ルートへの紙幣の重送を前記重送検知センサで検知すると、当該重送の紙幣を外部に取り出し可能とするリジェクト口に排出することを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 前記重送検知センサと前記識別部との間に、前記リジェクト口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
  3. 前記識別部と前記出金口との間に前記重送検知センサとは別に紙幣検知センサを設け、
    前記制御部は、前記識別部の識別結果と前記重送検知センサの検知結果と前記紙幣検知センサの検知結果とから前記出金口への紙幣の出金が正常であるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2記載の紙幣処理装置。
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