JP6198225B2 - フォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

フォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の空孔部を有するフォトニッククリスタル光ファイバの光ファイバ母材の製造方法に関し、特に光ファイバの製造において長尺化を容易とする技術に関する。
一般に、光ファイバを用いた光通信では、コア部とクラッド部の屈折率差による全反射により、光信号がコア部に閉じ込められた状態で光ファイバ中を伝搬する。フォトニッククリスタル光ファイバは、軸心に直交する断面に複数個の空孔部を設けることにより、空気とガラスの屈折率差を利用した全反射によって、光信号を伝搬する。前記複数個の空孔部を有する光ファイバは、従来の光ファイバと比べ、コア部(に相当する部分)と空孔部を包含するクラッド部との比屈折率差を大きくすることが可能なため、従来の光ファイバでは実現不可能な特性を実現できる(例えば、特許文献1参照)。
このような空孔部を有する光ファイバの製造方法としては、キャピラリを束ねて線引きする方法(例えば、特許文献2参照)及び光ファイバの多孔質ガラス母材をガラス透明化した後に孔を開けて線引きする方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、特許文献2に記載のキャピラリを束ねて線引きする方法では、光ファイバの軸心に直交する断面において複数個形成される空孔部間の距離などを精密に制御することが困難であるという問題があった。特に、空孔部が光ファイバの軸心に直交する断面方向に積層される場合には積層数の増加とともに空孔部の配列の精度も劣化するという問題があった。また、キャピラリの表面にOH基や不純物が付着し、これら不純物による吸収損失によって、低損失化が難しいという問題もあった。さらに、形成される空孔部の数が少ない場合は空孔部を含まない部分、すなわち空孔部同士の間も積層により形成する必要があり、コストの低減が困難であるという問題もあった。
他方、特許文献3に記載の光ファイバの多孔質ガラス母材をガラス透明化した後に孔を開けて線引きする方法では、石英ガラスが非常に硬いため、超音波振動研削などの特殊な方法を用いる必要があるが、孔を深く研削するために研削工具の長さを長くすると、高速回転に伴う軸ずれが生じ、研削できなくなってしまう。そのため、母材サイズの大型化、つまり光ファイバの長尺化が困難であるという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑み提案されたものであって、複数の空孔部を有するフォトニッククリスタル光ファイバを低損失かつ長尺に製造可能な光ファイバ母材を容易に得ることができる光ファイバ母材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、光ファイバ母材の外形を形成する石英管内部に、空孔部を形成する石英管を配置し、各石英管を加熱しながら、石英管にガラス微粒子を堆積させることを特徴とする。より具体的には、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法またはPCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法をベースとして、石英管を加熱しながらガラス粒子を堆積させて光ファイバ母材を生成する。
すなわち、
クラッド部内に複数の空孔部を包含したフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法であって、
光ファイバ母材の外形となる第1の石英管の内部に当該第1の石英管の直径よりも小さい直径の複数の第2の石英管を光ファイバ母材の各空孔部に対応するように配置する工程と、
前記第1の石英管の外部及び第2の石英管の内部にそれぞれ、当該第1の石英管及び第2の石英管を加熱するための器具を配置する工程と、
前記第1の石英管の外部から当該第1の石英管を加熱し、かつ前記第2の石英管の内部から当該第2の石英管を加熱しつつ、前記第1の石英管の内面及び第2の石英管の外面に光ファイバ母材のコア部及びクラッド部となるガラス微粒子を堆積する工程とを含む
ことを特徴とする。
なお、上記フォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法において、ガラス微粒子の堆積工程では、各石英管及び各石英管を加熱するための器具を、互いの相対的位置を維持しながら光ファイバ母材の中心を軸として相対的に同期回転させると好適である。
本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法によれば、光ファイバ断面に複数の空孔部を有するフォトニッククリスタル光ファイバを低損失かつ長尺に製造可能な光ファイバ母材を容易に得ることができる。
光ファイバ母材の一例を示す断面図 第1の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図 第1の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図 第1の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図 第2の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図 第2の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図 第2の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図
以下、本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法について図面を参照して説明する。
まず、本発明において製造対象となるフォトニッククリスタル光ファイバ用の光ファイバ母材について図1を参照して説明する。図1は光ファイバ母材の一例を示す断面図である。
光ファイバ母材10は、図1に示すように、全体が断面円形となっており紙面を貫く方向に延在している。なお、光ファイバ母材の外形は、所望の光ファイバの外形を形成する形状であれば円形でなくても良い。光ファイバ母材10は、複数(図1では60個)の空孔部11を有するクラッド部12と、光ファイバ母材の中心部に位置する空孔が配置されないガラス部分から成るコア部13とからなる。
光ファイバ母材10の外形はクラッド部12の外形を形成する。空孔部11はコア部13の周囲に配置されている。図1では複数の空孔部11は、それぞれコア部13を囲むように、隣り合う空孔部11は互いに等間隔をとるように配置されている。換言すれば、60個の空孔部11は、六方最密形状に4層設けられて光ファイバ母材10は対称構造となっている。なお、空孔部11は六方最密形状に限らず、所望の特性を実現する位置に配置されれば良い。また、空孔部11は4層に限らず、所望の特性を実現する層数配置されれば良い。
石英を主成分として用いる光ファイバにおいて、コア部13及びクラッド部12を形成するガラス部分において、ドーパントを添加しても良い。なお、代表的なドーパントとしては酸化ゲルマニウム(GeO2)やフッ素(F)が挙げられるが、これら以外の化学物質をドーパントとすることも可能である。
本発明はこのような光ファイバ母材10の製造方法に係るものである。以下にその実施の形態を詳述する。
第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法について、図2〜図4を参照して説明する。図2〜図4は第1の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図である。
本実施の形態に係る光ファイバの製造方法は、MCVD法をベースとした光ファイバ母材の製造方法である。まず最初に、光ファイバ母材とほぼ同じ大きさ(外径、長さ)である第1の石英管21を1本用意し、光ファイバ母材とほぼ同じ大きさ(長さ)であり、光ファイバ母材の空孔部をなす第2の石英管22を60本用意する。第2の石英管22は、第1の石英管21の直径よりも小さい直径を有する。
図2に示すように、第1の石英管21及び60本の第2の石英管22を、その長手方向が軸心C2と平行となるように配置する。具体的には、第2の石英管22は、図1で示した光ファイバ母材10の各空孔部11の形成位置に対応するよう、第1の石英管21の軸心C2を囲むように六方最密形状に4層配置される。
複数の第2の石英管22は、六方最密形状に配置される、また、4層配置されるものに限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの所望の特性を実現する位置に配置されれば良い。また、第2の石英管22の数量は光ファイバ母材の空孔部と同等の数量であり、60本に限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの所望の特性を実現する数量であれば良い。また、複数の第2の石英管22の直径は同一のものに限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの各空孔径に合うように、異なる直径の第2の石英管22を用いても良い。さらに、第1の石英管21の端部と第2の石英管22の端部とが略同一平面上に配置される。また、各石英管21及び22は、軸心C2を中心として石英管21及び22の相対的位置を維持しながら軸心C2の周りに同期回転できるよう所定の支持具(図示省略)により支持される。
次に、図3に示すように、第1の石英管21及び第2の石英管22をそれぞれ加熱するための器具として、第1の石英管21の外部及び第2の石英管22の内部に、それぞれ第1の酸水素バーナー23及び電熱線24を配置する。
ここで、第1の石英管21及び第2の石英管22をそれぞれ加熱するための器具は、酸水素バーナーや電熱線でなくても良い。このとき、第1の酸水素バーナー23により第1の石英管21に対して火炎研磨処理を行っても良い。ここで、第1の酸水素バーナー23を矢印L2の方向に移動させても良い。また、予め火炎研磨処理を施した石英管を第1の石英管21及び第2の石英管22として用いても良い。
続いて、図4に示すように、第1の石英管21の軸方向端部側近傍に第2の酸水素バーナー(コア部及びクラッド部原料供給手段)25を配置する。続いて、第1の石英管21、60本の第2の石英管22及び60本の電熱線24を、第1の石英管21の軸心C2を中心として軸心C2周りに同期回転させる一方、第2の酸水素バーナー25により、第1の石英管21の内部及び60本の第2の石英管22の外部に光ファイバ母材のコア部及びクラッド部26となるガラス微粒子25aを堆積させる。
上述したように第1の酸水素バーナー23及び電熱線24により第1の石英管21及び第2の石英管22が加熱されているため、熱酸化により光ファイバ母材のコア部及びクラッド部26のガラス層が形成される。ここで、第1の酸水素バーナー23により第1の石英管21が加熱されるとともに、電熱線24により第2の石英管22が加熱されることによって、ガラス微粒子25aを第1の石英管21の内面及び第2の石英管22の外面へ均一かつ高速に堆積することが可能となる。
この際、第2の石英管22の内部22aに光ファイバ母材のコア部及びクラッド部26となるガラス微粒子25aが堆積することを防ぐため、第2の酸水素バーナー25が配置される第2の石英管22の端部を、電熱線24を挿入した際に封止しておくことも可能である。
そして、第1の石英管21の内部及び第2の石英管22の外部にコア部及びクラッド部26となるガラス微粒子25aを所定量堆積させることにより、コア部及びクラッド部が形成された複数個の空孔部を包含するフォトニッククリスタル光ファイバを製造するための光ファイバ母材(例えば、図1参照)が得られる。この光ファイバ母材を線引きすることにより、断面内に複数個のコア部を包含する光ファイバを得ることができる。
このように本実施の形態に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法によれば、光ファイバ母材の外形となる第1の石英管の内部に当該第1の石英管の直径よりも小さい直径の複数の第2の石英管を光ファイバ母材の各空孔部に対応するように配置し、前記第1の石英管の外部及び第2の石英管の内部にそれぞれ当該第1の石英管及び第2の石英管を加熱するための器具を配置し、前記第1の石英管の外部及び第2の石英管の内部から当該第1の石英管及び第2の石英管を加熱しながら、前記第1の石英管の内面及び第2の石英管の外面に前記光ファイバ母材のコア部及びクラッド部となるガラス微粒子を堆積することにより光ファイバ母材を製造することとしたため、フォトニッククリスタル光ファイバを製造する際にキャピラリを束ねて線引きする方法における光ファイバの軸心に直交する断面において複数個形成される空孔部間の距離などの加工精度の劣化、低損失化の困難性を低減できるといった効果を奏する。また、空孔部を形成する第2の石英管の直径を任意に設定することができるため、異なる空孔径を有するフォトニッククリスタル光ファイバ用の母材を容易に作製することが可能となるといった効果を奏する。
また、孔開け作業が不要であるため、複数の空孔部を包含する光ファイバを低損失かつ長尺に製造するための光ファイバ母材を母材サイズの制限を受けることなく製造することが可能になり、複数の空孔部を包含するフォトニッククリスタル光ファイバの大量生産が可能となるといった効果を奏する。
なお、上記実施の形態では各石英管21、22及び電熱線24を同期回転しながらガラス微粒子を堆積させていたが、所望のガラス微粒子の堆積状態が得られる範囲内で各バーナーの個数・配置や回転形態等は不問である。例えば、上記実施の形態では各石英管21、22及び電熱線24を同期回転させていたが、第1の酸水素バーナー23及び第2の酸水素バーナー25を軸心C2を中心として回転させるようにしても良い。さらに、上記実施の形態では第1の酸水素バーナー23及び第2の酸水素バーナー25をそれぞれ1つだけ用いているが、複数の第1の酸水素バーナー23及び第2の酸水素バーナー25を設けても良い。特に多数の第1の酸水素バーナー23及び第2の酸水素バーナー25を軸心C2を中心として周囲に配置すれば、各石英管、各バーナー及び各電熱線を非回転とすることもできる。
また、第2の石英管22に電熱線24を配置する際に第2の石英管22の内部にガラス微粒子25aが堆積しないように、第2の石英管22の内部を蓋などにより密閉することも可能である。
第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法について、図5〜図7を参照して説明する。図5〜図7は第2の実施の形態に係る光ファイバ母材の製造工程の一例を示す概略図である。
本実施の形態に係る光ファイバの製造方法は、PCVD法をベースとした光ファイバ母材の製造方法である。まず、上記第1の実施の形態と同様に、光ファイバ母材とほぼ同じ大きさ(外径、長さ)である第1の石英管31を1本用意し、光ファイバ母材とほぼ同じ大きさ(長さ)であり、光ファイバ母材の空孔部をなす第2の石英管32を60本用意する。第2の石英管32は、第1の石英管31の直径よりも小さい直径を有する。
図5に示すように、第1の石英管31及び60本の第2の石英管32を、その長手方向が軸心C3と平行となるように配置する。具体的には、第2の石英管32は、図1で示した光ファイバ母材10の各空孔部11の形成位置に対応するよう、第1の石英管31の軸心C3を囲むように六方最密形状に4層配置される。
複数の第2の石英管32は、六方最密形状に配置される、また、4層配置されるものに限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの所望の特性を実現する位置に配置されれば良い。また、第2の石英管32の数量は光ファイバ母材の空孔部と同等の数量であり、60本に限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの所望の特性を実現する数量であれば良い。また、複数の第2の石英管32の直径は同一のものに限らず、光ファイバ母材を線引きして最終的に得られるフォトニッククリスタル光ファイバの各空孔径に合うように、異なる直径の第2の石英管32を用いても良い。さらに、第1の石英管31の端部と第2の石英管32の端部とが略同一平面上に配置される。また、各石英管31及び32は、軸心C3を中心として石英管31及び32の相対的位置を維持しながら軸心C3の周りに同期回転できるよう所定の支持具(図示省略)により支持される。
次に、図6に示すように、第1の石英管31及び第2の石英管32をそれぞれ加熱するための器具として、第1の石英管31の外部及び第2の石英管32の内部に、それぞれマイクロ波プラズマを発生させる第1のキャビティ33a及び第2のキャビティ33bを配置する。ここで、第1のキャビティ33a、第2のキャビティ33b及びマイクロ波プラズマの発生源33cでマイクロ波プラズマの発生器33を構成している。
このとき、マイクロ波プラズマにより第1の石英管31及び第2の石英管32に対してプラズマ火炎による研磨処理を行っても良い。ここで、第1の石英管31の外部に配置された第1のキャビティ33aを矢印L3の方向に移動させても良い。また、予め火炎研磨処理を施した石英管を第1の石英管31及び第2の石英管32として用いても良い。
続いて、図7に示すように、第1の石英管31の軸方向端部側近傍に酸水素バーナー(コア部及びクラッド部原料供給手段)34を配置する。続いて、第1の石英管31、60本の第2の石英管32、第1のキャビティ33a及び第2のキャビティ33bを、第1の石英管31の軸心C3を中心として軸心C3周りに同期回転させる一方、酸水素バーナー34により、第1の石英管31の内部及び60本の第2の石英管32の外部に光ファイバ母材のコア部及びクラッド部となるガラス微粒子34aを堆積させる。
上述したように第1のキャビティ33a及び第2のキャビティ33bにより第1の石英管31及び第2の石英管32が加熱されているため、熱酸化により光ファイバ母材のコア部及びクラッド部35のガラス層が形成される。ここで、第1のキャビティ33aだけでなく、第2のキャビティ33bを用いて、第1の石英管31及び第2の石英管32を加熱することによって、ガラス微粒子34aを第1の石英管31の内面及び第2の石英管32の外面へ均一かつ高速に堆積することが可能となる。
この際、第2の石英管32の内部32aに光ファイバ母材のコア部及びクラッド部35となるガラス微粒子34aが堆積することを防ぐため、第2のキャビティ33bが配置される第2の石英管32の端部を、第2のキャビティ33bを挿入した際に封止しておくことも可能である。
そして、第1の石英管31の内部及び第2の石英管32の外部にコア部及びクラッド部36となるガラス微粒子34aを所定量堆積させることにより、コア部及びクラッド部が形成された複数個の空孔部を包含するフォトニッククリスタル光ファイバを製造するための光ファイバ母材(例えば、図1参照)が得られる。この光ファイバ母材を線引きすることにより、断面内に複数個のコア部を包含する光ファイバを得ることができる。
このように本実施の形態に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法によれば、第1の実施の形態に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法と同様、複数個の空孔部を包含する光ファイバを低損失かつ長尺に製造可能な光ファイバ母材を容易に得ることができる。
なお、上記実施の形態では各石英管31、32、各キャビティ33a及び33bを同期回転しながらガラス微粒子を堆積させていたが、所望のガラス微粒子の堆積状態が得られる範囲内で各バーナーの個数・配置や回転形態等は不問である。例えば、上記実施の形態では各石英管31、32、各キャビティ33a及び33bを同期回転させていたが、酸水素バーナー34を軸心C3を中心として回転させるようにしても良い。さらに、上記実施の形態では酸水素バーナー34を1つだけ用いているが、複数の酸水素バーナー34を設けても良い。特に多数の酸水素バーナー34を軸心C3を中心として周囲に配置すれば、各石英管や各キャビティを非回転とすることもできる。
また、第2の石英管32に第2のキャビティ33bを配置する際に第2の石英管32の内部にガラス微粒子34aが堆積しないように、第2の石英管32の内部を蓋などにより密閉することも可能である。
本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法によれば、複数個の空孔部を包含するフォトニッククリスタル光ファイバを精度良く長尺に製造可能な光ファイバ母材を得ることができる。その結果、通信産業などで有益に利用することができる。
10:光ファイバ母材、11:空孔部、12:クラッド部、13:コア部
21:第1の石英管、22:第2の石英管、23:第1の酸水素バーナー、24:電熱線、25:第2の酸水素バーナー、26:クラッド部
31:第1の石英管、32:第2の石英管、33:マイクロ波プラズマの発生器、34:酸水素バーナー、35:クラッド部
特開2012−42632号公報 特開2002−97034号公報 特開2003−206149号公報

Claims (2)

  1. クラッド部内に複数の空孔部を包含したフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法であって、
    光ファイバ母材の外形となる第1の石英管の内部に当該第1の石英管の直径よりも小さい直径の複数の第2の石英管を光ファイバ母材の各空孔部に対応するように配置する工程と、
    前記第1の石英管の外部及び第2の石英管の内部にそれぞれ、当該第1の石英管及び第2の石英管を加熱するための器具を配置する工程と、
    前記第1の石英管の外部から当該第1の石英管を加熱し、かつ前記第2の石英管の内部から当該第2の石英管を加熱しつつ、前記第1の石英管の内面及び第2の石英管の外面に光ファイバ母材のコア部及びクラッド部となるガラス微粒子を堆積する工程とを含む
    ことを特徴とするフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記ガラス微粒子の堆積工程では、前記第1の石英管及び第2の石英管、並びに前記第2の石英管の内部に配置した当該第2の石英管を加熱するための器具を、互いの相対的位置を維持しながら光ファイバ母材の中心を軸として相対的に同期回転させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法。
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