JP6198135B2 - 駆動伝達装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、上記特許文献2の駆動伝達装置では、揺動ギアが接続位置(第2ポジション)にあるときに、上記所定の回転方向とは逆方向に入力ギアを回転させると、揺動ギア保持部材のボス部がL字状穴部の径方向穴部分に移動する構成になっている。そのため、揺動ギア保持部材が出力ギアから離れるように移動し、揺動ギアが出力ギアから逃げて回転駆動力の伝達が切れてしまうおそれがある。このように特許文献2の駆動伝達装置では、前述の揺動ギアの回転(自転)方向によっては上記接続位置から揺動ギアが動いて回転駆動力の伝達が切れてしまう前述の問題を解決できない。
図1は、本発明の実施形態に係る駆動伝達装置を適用可能な画像形成装置の全体構成の一例を示す斜視図である。
図1において、画像形成装置10はインクジェットプリンタであり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(Bk)の各色のインクをそれぞれ収納した4個のインクカートリッジ11を備えている。更に、画像形成装置10は、複数のノズル列を有し、各インクカートリッジ11からインクが供給される液滴吐出ヘッドとしての記録ヘッド12を備えている。また、画像形成装置10は、記録ヘッド12を搭載し移動案内手段としてのガイドレール13に案内されて主走査方向に移動する移動体としてのキャリッジ14を備えている。また、画像形成装置10は、記録媒体供給手段としての給紙カセット15と、記録媒体搬送手段としての搬送ローラ16と、記録媒体支持手段としてのプラテン17とを備えている。給紙カセット15は、複数の記録媒体としての用紙を収納し、収容した複数の用紙を1枚ずつ送り出して供給する。搬送ローラ16は、給紙カセット15から送られてきた用紙を記録ヘッド12の下方に搬送する。プラテン17は、画像形成動作中に用紙を下方から支える。
図2において、画像形成装置10の本体底部には、用紙を収納するための給紙カセット15が備えられている。画像形成動作の際は給紙カセット15の内部に収納された用紙を給紙コロ18により記録ヘッド12が位置する画像形成部(印字部)へ送り出す構成となっている。給紙カセット15から送り出された用紙は中継ローラ19に送られ、搬送ガイド板20に沿って搬送されたのち、搬送ローラ16と加圧ローラ21とに挟持された状態でプラテン17上に送り出される。用紙はプラテン17上の所定の位置まで搬送されると停止し、キャリッジ14によって主走査方向に移動する記録ヘッド12からインク滴を吐出して1行分の記録が行われる。画像形成が終わると、搬送ローラ16によりさらに下流方向へ用紙は移動され、所定の位置まで移動すると再度キャリッジ14の走査により1行分の記録が行われる。この動作を繰り返すことによって画像データに応じた文字や画像が用紙に記録される。
図3において、用紙の第1面(おもて面)への画像形成が終了した後、第2面(裏面)への画像形成を行う際は、第1面(おもて面)への画像形成済みの用紙がスイッチバックされる。そして、スイッチバックされた用紙は、搬送ガイド板20の上部から本体後部の両面ユニット22内の両面用搬送経路22aに送り出される。両面用搬送経路22aに送り出された用紙は搬送経路に沿って図中に示した矢印の向きに両面ユニット22内を1周して搬送ガイド板20の底部から本体給紙経路に合流する。このとき、用紙は本体給紙時とは裏表が逆になっているため、記録ヘッド12が対向する画像形成位置まで用紙が搬送され、用紙の第2面(裏面)へ文字や画像の記録が行われる。
図4において、駆動伝達装置100における揺動クラッチ機構は、入力ギア101からの駆動伝達力を出力ギア102へ伝達する/しないを選択し切り替えて使用する切替装置として使用することができる。この揺動クラッチ機構は、入力ギア101及び出力ギア102の他に、中継ギアとしての揺動ギア103と、揺動ギア103を保持する保持部材104とを備えている。更に、上記揺動クラッチ機構は、揺動ギア103の移動を規制する規制手段としての規制部材(ロック部材)105と、その揺動ギア103の移動規制を解除する解除手段としての解除部材106とを備えている。
図5(a)において、図示しない駆動源としてのモータが回転すると、そのモータの回転駆動力が駆動ギア111を介して入力ギア101に伝達され、入力ギア101は図中矢印A方向(正回転方向)に回転する。このように入力ギア101が回転しているとき、前述のバネ107(図4(c)参照)により入力ギア101と保持部材104との間の摩擦抵抗が揺動ギア103と保持部材104との間の摩擦抵抗より大きくなっている。このため、保持部材104に対して図中矢印Fの方向へ力が掛かり、揺動ギア103の回転軸心の位置は前述の第2の位置に移動する。この場合、保持部材104と揺動ギア103及び規制部材105との位置関係は図5(a)のようになり、揺動ギア103は出力ギア102と噛み合わない。このため、入力ギア101からの回転駆動力は出力ギア102に伝達されず、クラッチ機能はOFFの状態になる。
(1)入力ギア101の逆回転方向の回転
(2)揺動ギア103の出力ギア102との噛み合い
(3)揺動ギア103のロック(揺動ギア103の回転軸心の移動規制)
(4)入力ギア101の正回転方向の回転
(5)揺動ギア103と出力ギア102との一定時間の噛み合い維持
(6)一定時間経過後にロック解除(揺動ギア103の回転軸心の移動規制の解除)
(態様A)
モータなどの駆動源からの正回転方向及び逆回転方向の両方向の回転駆動力を伝達可能な駆動伝達装置100であって、駆動源から回転駆動力が伝達される入力ギア101と、出力ギア102と、入力ギア101から回転駆動力が伝達され、出力ギア102と噛み合う第1の位置と出力ギア102と噛み合わない第2の位置との間で回転軸心が移動可能に保持された揺動ギア103などの中継ギアと、中継ギアと入力ギア101とが噛み合った状態で中継ギアの回転軸心の移動を第1の位置で規制する規制部材105などの規制手段と、規制手段による中継ギアの回転軸心の移動規制を解除する解除部材106などの規制解除手段と、を備え、前記規制手段は、第1の位置において中継ギアの回転軸心の出力ギア102から離れる方向の移動を規制する第1の姿勢と、中継ギアの回転軸心が出力ギア102から離れる方向に移動可能な第2の姿勢との間で姿勢変化可能であり、中継ギアの回転軸心が第1の位置に移動したときに重力によって第2の姿勢から第1の姿勢に変化するように構成した。
これによれば、上記実施形態について説明したように、中継ギアを第1の位置に移動させると中継ギアと入力ギア101とが噛み合い、中継ギアを介して入力ギア101の回転駆動力を出力ギア102に伝達することができる。また、中継ギアを第2の位置に移動させると、中継ギアと入力ギア101との噛み合いが解除され、中継ギアを介した入力ギア101から出力ギア102への回転駆動力の伝達が行われない。このように中継ギアを第1の位置及び第2の位置へ選択的に移動させることにより、回転駆動力の伝達のオン/オフを切り替えることができる。
また、中継ギアの回転軸心が第1の位置に移動したときには、規制手段が第2の姿勢から第1の姿勢に変化し、中継ギアの回転軸心の出力ギアから離れる方向の移動を規制する。このように中継ギアの回転軸心の出力ギアから離れる方向の移動が規制されるため、入力ギア101の正逆回転方向によらず中継ギアと出力ギア102との噛み合いが維持される。従って、入力ギア101の正逆回転方向によらず正回転方向及び逆回転方向の回転駆動力を中継ギアを介して出力ギア102に確実に伝達することができる。
しかも、上記規制手段の第2の姿勢から第1の姿勢への姿勢変化は重力によっておこなわれるため、中継ギアの回転軸心の移動規制のための別動力を設ける必要がない。
以上のように、簡易な構成で回転駆動力の伝達のオン/オフを切り替えることができるとともに正回転方向及び逆回転方向の回転駆動力を確実に伝達することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、中継ギアが第1の位置に移動したときに規制手段が第1の姿勢に移動するように規制手段を付勢する付勢手段を更に備える。これによれば、上記実施形態について説明したように、第1の位置にある中継ギアが出力ギア102に押し付ける力が大きくなる高い回転速度で中継ギアが回転する場合でも、中継ギアの回転軸心の移動を確実に規制することができる。
(態様C)
上記態様A又は態様Bにおいて、前記規制解除手段は、入力ギア101の回転駆動力を用いて中継ギアの回転軸心の移動規制を解除する。これによれば、上記実施形態について説明したように、中継ギアの回転軸心の移動規制を解除するための別動力を設ける必要がない。
(態様D)
上記態様A乃至Cのいずれかにおいて、前記規制解除手段は、第1の位置へ移動した中継ギアの回転によって移動する解除部材を有し、中継ギアが所定の回転量だけ回転したときに解除部材によって中継ギアの回転軸心の移動規制を解除する。これによれば、上記実施形態について説明したように、中継ギアが第1の位置に移動して所定の回転量だけ回転したタイミングに、中継ギアの回転軸心の移動規制を自動的に解除することができる。
(態様E)
上記態様A乃至Dのいずれかにおいて、中継ギアの回転軸心が移動可能に中継ギアを保持する保持部材104を更に備え、保持部材104は、入力ギア101の側面との接触摩擦により入力ギア101から回転駆動力を受け、中継ギアを第2の位置から第1の位置に向けて移動させるように入力ギア101の回転軸を中心に回転可能に設けられている。これによれば、上記実施形態について説明したように、入力ギア101の回転駆動力を用いて中継ギアを第2の位置から第1の位置に向けて移動させることができる。
(態様F)
正逆回転方向に回転可能に設けられた両面記録用の反転ローラなどの回転体と、駆動源からの回転駆動力を前記回転体に伝達する駆動伝達手段と、を備えた画像形成装置10であって、前記駆動伝達手段として、上記態様A乃至Eのいずれか駆動伝達装置100を備える。これによれば、上記実施形態について説明したように、簡易な構成で省エネ及び低騒音を実現しつつ、正逆回転方向に回転可能に設けられた両面記録用の反転ローラなどの回転体への回転駆動力の伝達のオン/オフを切り替えることができる。更に、その回転体に、正回転方向及び逆回転方向の回転駆動力を確実に伝達することができる。
11 インクカートリッジ
12 記録ヘッド
13 ガイドレール
14 キャリッジ
15 給紙カセット
16 搬送ローラ
17 プラテン
18 給紙コロ
19 中継ローラ
20 搬送ガイド板
21 加圧ローラ
22 両面ユニット
22a 両面用搬送経路
100 駆動伝達装置
101 入力ギア
101a 回転軸
101b 側面
102 出力ギア
103 揺動ギア
103a 回転軸
103a 回転軸(ピン)
104 保持部材
104a 内側面
105 規制部材(ロック部材)
105a スリット(開口部)
105b ピン
105c 被押圧部
106 解除部材
107 バネ
108 ギア
109 ギア
111 駆動ギア
115 バネ
116 ギア
117 ピニオン
118 ラック
120 回転軸
Claims (6)
- 駆動源からの正回転方向及び逆回転方向の両方向の回転駆動力を伝達可能な駆動伝達装置であって、
駆動源から回転駆動力が伝達される入力ギアと、
出力ギアと、
前記入力ギアから回転駆動力が伝達され、前記出力ギアと噛み合う第1の位置と該出力ギアと噛み合わない第2の位置との間で回転軸心が移動可能に保持された中継ギアと、
前記中継ギアと前記入力ギアとが噛み合った状態で該中継ギアの回転軸心の移動を前記第1の位置で規制する規制手段と、
前記規制手段による前記中継ギアの回転軸心の移動規制を解除する規制解除手段と、を備え、
前記規制手段は、前記第1の位置において前記中継ギアの回転軸心の前記出力ギアから離れる方向の移動を規制する第1の姿勢と、該中継ギアの回転軸心が該出力ギアから離れる方向に移動可能な第2の姿勢との間で姿勢変化可能であり、該中継ギアの回転軸心が該第1の位置に移動したときに重力によって該第2の姿勢から該第1の姿勢に変化するように構成したことを特徴とした駆動伝達装置。 - 請求項1の駆動伝達装置において、
前記中継ギアが前記第1の位置に移動したときに前記規制手段が前記第1の姿勢に移動するように該規制手段を付勢する付勢手段を更に備えることを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1又は2のいずれかの駆動伝達装置において、
前記規制解除手段は、前記入力ギアの回転駆動力を用いて前記中継ギアの回転軸心の移動規制を解除することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至3のいずれかの駆動伝達装置において、
前記規制解除手段は、前記第1の位置へ移動した前記中継ギアの回転によって移動する解除部材を有し、該中継ギアが所定の回転量だけ回転したときに該解除部材によって該中継ギアの回転軸心の移動規制を解除することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至4のいずれかの駆動伝達装置において、
前記中継ギアの回転軸心が移動可能に該中継ギアを保持する保持部材を更に備え、
前記保持部材は、前記入力ギアとの接触摩擦により該入力ギアから回転駆動力を受け、前記中継ギアを前記第2の位置から前記第1の位置に向けて移動させるように該入力ギアの回転軸を中心に回転可能に設けられていることを特徴とする駆動伝達装置。 - 正逆回転方向に回転可能に設けられた回転体と、駆動源からの回転駆動力を前記回転体に伝達する駆動伝達手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記駆動伝達手段として、請求項1乃至5のいずれかの駆動伝達装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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