JP6197647B2 - 光学フィルタとその製造方法、並びに撮像装置 - Google Patents

光学フィルタとその製造方法、並びに撮像装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、光学フィルタとその製造方法、並びに撮像装置に関する。
CCD(Charge Coupled Device)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)等の固体撮像素子を用いた撮像装置においては、色調を良好に再現し、かつ鮮明な画像を得るために、各種の光学的機能を持ったフィルタ(光学フィルタ)を、撮像レンズと固体撮像素子の間等に配置している。その代表的な例が、固体撮像素子の分光感度を人の視感度に補正するために、近赤外波長領域の光を遮蔽するフィルタ(近赤外線カットフィルタ)であり、通常、撮像レンズと固体撮像素子の間に配置される。また、撮像装置には、入ってくる光の量を調整し、撮像素子が受光により発生する電荷が飽和して撮像できなくなることを防いだり、撮像装置内のレンズ、センサ等の光学部材やその保持部材等からの反射や散乱による迷光をカットするため、いわゆる絞りと称する遮蔽部材が配置されている。
近年、固体撮像素子を用いた撮像装置は小型化が進み、携帯電話等の小型の電子機器に搭載されるようになってきた。さらに、最近は、このような電子機器自体の小型化、高機能化に対する要求が高まっており、それに伴い、撮像装置においても一層の小型化が求められている。
撮像装置の小型化を実現する方法として、例えば、光学フィルタに絞りとして機能する黒色の被覆を一体に設ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、絞りを配置するためのスペースが不要となり、装置を小型化できる。そのうえ、部品数の削減、また、それによる組み立て工程の簡素化も図れる。
撮像装置内に配置される光学フィルタやレンズ等の光学部材の光学機能面には、入射光の反射による迷光等を防止するため、一般に、蒸着やスパッタリング等により、低屈折率層と高屈折率層とを積層した多層膜等からなる反射防止膜が形成されている。上記黒色被覆(遮光膜)でもそのような反射防止処理が望まれる。
しかしながら、上記反射防止膜は形成工程が複雑であり、生産性やコスト面で課題がある。また、反射防止膜は一般にその反射防止効果に波長依存性及び角度(入射角度)依存性があるという問題もある。このため、上記遮光膜に対し、生産性及び経済性に優れ、かつ波長依存性、角度依存性等の問題のない反射防止効果を付与し得る技術が求められている。
特開2002−268120号公報
本発明は、生産性及び経済性に優れ、かつ入射光の波長や角度にも依存しない反射防止効果を有する遮光膜を一体に備えた光学フィルタ及びその製造方法、また、そのような光学フィルタを用いた撮像装置の提供を目的とする。
本発明の実施形態の光学フィルタは、被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学フィルタであって、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置され、前記入射光に対し透過性を有する光学フィルタ本体と、前記光学フィルタ本体の少なくとも一方の面に一体に形成され、光入射面において所定のパターン形状を有し、前記撮像素子に入射する光の一部を遮断する遮光樹脂膜とを有し、前記遮光樹脂膜の光入射面に、光の反射を防止する微細凹凸構造が形成されており、前記微細凹凸構造が、非周期構造のマット面様凹凸構造であり、前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の算術平均粗さRa(JIS B0601(1994))が0.10μm以上で、かつ局部山頂の平均間隔(S)が0.25〜100μmであり、前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する平均正反射率が、それぞれ2%以下である。
ここで、「光入射面」とは、遮光樹脂膜において光学フィルタ本体とは反対側の表面をいう。
本発明の実施形態の光学フィルタの製造方法は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学フィルタの製造方法であって、前記入射光に対し透過性を有する光学フィルタの少なくとも一方の面に、マット剤を含有する遮光性樹脂を用いて、所定のパターン形状を有し、かつ表面に非周期構造のマット面様凹凸構造からなる微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜を形成する工程を具備し、前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の算術平均粗さRa(JIS B0601(1994))を0.10μm以上、局部山頂の平均間隔(S)を0.25〜100μmとし、かつ前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する平均正反射率を、それぞれ2%以下とする。
本発明の実施形態の撮像装置は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置されたレンズと、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された上記光学フィルタとを備える。
本発明の実施形態によれば、生産性及び経済性に優れ、かつ入射光の波長や角度にも依存しない反射防止効果を有する遮光膜を一体に備えた光学フィルタが提供される。また、本発明の実施形態によれば、そのような光学フィルタを備えた撮像装置が提供される。
第1の実施形態の光学フィルタを示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜表面の凹凸微細構造の一例を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜表面の凹凸微細構造の他の例を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜表面の凹凸微細構造の他の例を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜の形成に使用するインプリント型の一例の製造工程を示す断面図である。 図3Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図3Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜の形成方法の一例を説明する断面図である。 図4Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図4Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図4Cに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜の形成に使用するインプリント型の他の例の製造工程を示す断面図である。 図5Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図5Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図5Cに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図5Dに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜の形成方法の他の例を説明する断面図である。 図6Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図6Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図6Cに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図1の遮光樹脂膜の形成方法のさらに他の例を説明する断面図である。 図7Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図7Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図7Cに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図7に示す方法で形成された遮光樹脂膜表面の金属顕微鏡による撮像写真である。 他の方法で形成された遮光樹脂膜表面の原子間力顕微鏡(AFM)による3D像である。 さらに他の方法で形成された遮光樹脂膜表面の原子間力顕微鏡(AFM)による3D像である。 表面にマット面様凹凸構造を備えた遮光樹脂膜と、そのようなマット面様凹凸構造を持たない遮光樹脂膜の正反射率を比較したグラフである。 表面に皺状の凹凸構造を備えた遮光樹脂膜における「算術平均粗さ(Ra)」と「局部山頂の平均間隔(S)」と正反射率の関係を示すグラフである。 図1に示す光学フィルタの平面図である。 第1の実施形態の変形例を示す平面図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態の光学フィルタを示す断面図である。 第3の実施形態の撮像装置を概略的に示す断面図である。 第3の実施形態の撮像装置の変形例を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施例で使用した赤外線吸収色素の吸収スペクトルを示す図である。 実施例及び比較例で形成された遮光樹脂膜の角度5度で入射した光に対する正反射率を示すグラフである。 実施例及び比較例で形成された遮光樹脂膜の角度30度で入射した光に対する正反射率を示すグラフである。 実施例及び比較例で形成された遮光樹脂膜の角度45度で入射した光に対する正反射率を示すグラフである。 実施例の近赤外線カットフィルタについて測定された分光透過率曲線を示すグラフである。 表面にエッチングによる微細凹凸構造を備えた遮光樹脂膜と、そのような微細凹凸構造を持たない遮光樹脂膜の角度5度で入射した光に対する正反射率を比較したグラフである。 実施例の製造工程を説明する断面図である。 図21Aに示す工程の次の工程を示す断面図である。 図21Bに示す工程の次の工程を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。説明は図面に基づいて説明するが、それらの図面は図解のために提供されるものであり、本発明はそれらの図面に何ら限定されない。各図において、共通する部分には同一符号を付している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による近赤外線カットフィルタを概略的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の近赤外線カットフィルタ100は、近赤外線カットフィルタ本体(以下、単に「フィルタ本体」ともいう)10と、その一方の主面の外周部に一体に形成された遮光樹脂膜20とを備える。
フィルタ本体10は、透明基材11と、この透明基材11の一方の主面に形成された、可視波長領域の光は透過するが、紫外波長領域及び赤外波長領域の光は反射する誘電体多層膜からなる紫外・赤外光反射膜12と、透明基材11の他方の主面に形成された反射防止膜13とを有する。
また、遮光樹脂膜20は、カーボンブラック等の無機または有機着色剤を含有する遮光性の樹脂によって、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12側の主面に形成されている。樹脂の種類は特に限定されるものではなく、紫外波長領域等の光の照射によって硬化する光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用可能である。ここで、「遮光性」とは、主として光を吸収することにより光の透過を遮断する性質をいう。このような遮光性を有する光硬化性樹脂からなる遮光樹脂膜20は、本実施形態の近赤外線カットフィルタ100を、後述するような、撮像素子を内蔵した撮像装置に使用したときに、撮像素子に入射する光の量を調節したり、迷光をカットする、いわゆる絞りとして機能する。
この遮光樹脂膜20は、その表面(フィルタ本体10と反対側の面、つまり光入射側の面)に、光の反射防止機能を有する微細凹凸構造22を備えている。微細凹凸構造22の形状としては、例えば、図2A〜Cに示すように、多数の円形乃至角錐状の凹部または凸部がアレイ状に規則的に並んだいわゆるネガ型モスアイ構造22aまたはポジ型モスアイ構造22b(図2A、図2B)、不規則な形状の凹凸部が微細に形成されたマット面様凹凸構造22c(図2C)等が挙げられる。
ネガ型モスアイ構造22a及びポジ型モスアイ構造22bは、それぞれ円形乃至角錐状の凹部及び凸部の配列ピッチを入射光の波長以下とし、かつそのピッチと凹部及び凸部の深さまたは高さの比であるアスペクト比を1以上としたとき、入射光の略全てが内部(ここでは、遮光樹脂膜20)に進入し、反射防止機能を発揮する。凹部及び凸部の配列ピッチを50〜300nmとし、かつその深さまたは高さを200〜3000nmとすることが好ましい。
マット面様凹凸構造22cは、入射光がその表面で拡散反射し、様々な方向に散乱する結果、反射防止機能を発揮する。この反射防止機能は、特に、入射角度範囲が幅広く、波長範囲が広い入射光の正反射光に対し、特に大きな反射防止効果を発揮する。
良好な反射防止効果を得るためには、マット面様凹凸構造22cは、該凹凸構造が形成された遮光樹脂膜20表面の表面粗さが、JIS B0601(1994)に準拠して原子間力顕微鏡(AFM)により測定される算術平均粗さ(Ra)で0.1μm以上となる構造であることが好ましい。より好ましい範囲は0.15〜10μmであり、0.2〜2μmであるとより一層好ましく、0.2〜0.5μmであるとさらに好ましい。また、JIS B0601(1994)に準拠して超深度形状測定顕微鏡で測定される局部山頂の平均間隔(S)が、1〜100μmであることが好ましい。さらに、JIS B0601(1994)に準拠して測定される最大高さ(Ry)が、2μm以上であることが好ましい。局部山頂の平均間隔(S)のより好ましい範囲は2〜50μmであり、5〜20μmであるとより一層好ましい。最大高さ(Ry)のより好ましい範囲は3〜9μmであり、4〜6μmであるとより一層好ましい。
マット面様凹凸構造22cの好ましい例の一つとして、例えば、後述するような方法で形成される、皺状の凹凸構造が挙げられる。良好な反射防止効果を得る観点から、この凹凸構造は、該凹凸構造が形成された遮光樹脂膜20表面の表面粗さが、JIS B0601(1994)に準拠して原子間力顕微鏡(AFM)により測定される算術平均粗さ(Ra)で0.1μm以上となる構造であることが好ましく、0.15〜10μmであることがより好ましく、0.23〜10μmであることがより一層好ましい。また、前記方法で測定される局部山頂の平均間隔(S)が、5〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。
ネガ型モスアイ構造22a、ポジ型モスアイ構造22b、及びマット面様凹凸構造22cを備えた遮光樹脂膜20は、それぞれ、例えば次のような方法で形成できる。
(1)ネガ型モスアイ構造22aを備えた遮光樹脂膜20の形成方法を説明する。図3A〜3Cは、ネガ型モスアイ構造22aを備えた遮光樹脂膜20の形成に使用するインプリント型の製造工程を示す断面図であり、図4A〜4Dは、そのようなインプリント型用いてネガ型モスアイ構造22aを備えた遮光樹脂膜20を形成する工程を順に示す断面図である。
ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30の材料となる石英等からなる基板31を用意し、その表面に金属32を、蒸着法、スパッタリング法等により付着させる(図3A)。次に、この金属32をマスクとして基板31をドライエッチングし(図3B)、残存する金属32を除去して、表面に円形乃至角錐状の凸部33を有するネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を形成する(図3C)。
次に、このネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を用いて、下記のように、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に遮光樹脂膜20を形成する。
まず、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面全体に、遮光性を有する光硬化性樹脂を塗布し乾燥させて光硬化性樹脂塗布層20Aを形成する(図4A)。光硬化性樹脂の塗布方法としては、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、キャスト法、スプレーコート法、ビードコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、ローラーコート法、カーテンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、スリットリバースコート法、マイクログラビア法、コンマコート法等を使用できる。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、紫外・赤外光反射膜12に対する密着性を高めるために、紫外・赤外光反射膜12の表面にカップリング処理を行ってもよい。
次に、光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に、ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を、その凸部33形成側を光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に向けて当接させ押し付け、インプリント型30の表面形状を光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に転写する(図4B)。押し付けは、加熱加圧しながら行ってもよい。
インプリント型30を光硬化性樹脂塗布層20Aから外した後、遮光樹脂膜20に対応する位置を開口させたフォトマスク34を介して、光硬化性樹脂塗布層20Aに光Lを照射する(図4C)。照射する光は、例えば、光硬化性樹脂20Aが紫外波長領域の光によって硬化するものであれば、少なくともそのような紫外波長領域の光を含む光を照射する。これにより、光が照射された遮光樹脂膜20となる部分の光硬化性樹脂が硬化する。
この後、未照射部の光硬化性樹脂を現像により選択的に除去することにより、表面にネガ型モスアイ構造22aを有する遮光樹脂膜20が形成される(図4D)。現像は、ウエット現像、ドライ現像等が用いられる。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等、光硬化性樹脂の種類に対応した現像液を用いて、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等の公知の方法により行える。現像後、必要に応じて、80〜250℃程度の加熱、または光を照射することにより、遮光樹脂膜20をさらに硬化させてもよい。
(2)ポジ型モスアイ構造22bを備えた遮光樹脂膜20の形成方法を説明する。図5A〜5Dは、ポジ型モスアイ構造22bを備えた遮光樹脂膜20の形成に使用するインプリント型の製造工程を示す断面図であり、図6A〜6Dは、そのインプリント型用いてポジ型モスアイ構造22bを備えた遮光樹脂膜20を形成する工程を順に示す断面図である。
この方法(2)では、上述の(1)の方法で製造したネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を用いて、次のようにして、ポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40を製造する。まず、石英等からなる基板31を用意し、その表面に金属32を、蒸着法、スパッタリング法等により付着させる(図5A)。次いで、金属32をマスクとして基板31をドライエッチングし(図5B)、残存する金属31を除去して、表面に円形乃至角錐状の凸部33が形成されたネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を形成する(図5C)。
次に、このネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30を、石英等からなる基板35上に光硬化性樹脂を塗布乾燥させて形成した光硬化性樹脂塗布層36Aの表面に、その凸部33形成側を光硬化性樹脂塗布層36Aの表面に向けて当接させ押し付け、インプリント型30の表面形状を光硬化性樹脂塗布層36Aの表面に転写する(図5D)。押し付けは加熱加圧しながら行ってもよい。
この後、インプリント型30を光硬化性樹脂塗布層36Aから外し、光硬化性樹脂塗布層36Aに光Lを照射し硬化させる。これにより、表面に円形乃至角錐状の凹部37が形成されたポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40が得られる(図5E)。
次に、このポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40を用いて、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に遮光樹脂膜20を形成する。この工程は、ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30に代えてポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40を用いる以外は、方法(1)において、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に遮光樹脂膜20を形成する場合と同様に行われる。
まず、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面全体に、遮光性を有する光硬化性樹脂を塗布し乾燥させて光硬化性樹脂塗布層20Aを形成する(図6A)。次に、光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に、ポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40を、その凹部37形成側を光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に向けて当接させ押し付け、インプリント型40の表面形状を光硬化性樹脂塗布層20Aの表面に転写する(図6B)。押し付けは加熱加圧しながら行ってもよい。
インプリント型40を光硬化性樹脂塗布層20Aから外した後、遮光樹脂膜20に対応する位置を開口させたフォトマスク34を介して、光硬化性樹脂塗布層20Aに光Lを照射する(図6C)。これにより、光が照射された遮光樹脂膜20となる部分の光硬化性樹脂が硬化する。この後、未照射部の光硬化性樹脂を現像により選択的に除去することにより、表面にポジ型モスアイ構造22bを有する遮光樹脂膜20が形成される(図6D)。
(3)マット面様凹凸構造22cを備えた遮光樹脂膜20の形成方法を説明する。図7A〜7Dは、マット面様凹凸構造22cを備えた遮光樹脂膜20を形成する工程を順に示す断面図である。
この方法では、まず、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面全体に、遮光性を有する光硬化性樹脂を塗布し乾燥させて光硬化性樹脂塗布層20Aを形成する。その後、光硬化性樹脂塗布層20Aに、遮光樹脂膜20に対応する位置を開口させたフォトマスク34を介して、光Lを照射する(図7A)。照射する光は、例えば、光硬化性樹脂20Aが紫外波長領域の光によって硬化するものであれば、少なくともそのような紫外波長領域の光を含む光を照射する。これにより、光が照射された部分の光硬化性樹脂が硬化する。
上記光硬化性樹脂の塗布方法としては、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、キャスト法、スプレーコート法、ビードコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、ローラーコート法、カーテンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、スリットリバースコート法、マイクログラビア法、コンマコート法等を使用できる。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、紫外・赤外光反射膜12に対する密着性を高めるために、紫外・赤外光反射膜12の表面にカップリング処理を行ってもよい。
次に、未照射部の光硬化性樹脂を現像により選択的に除去し、遮光樹脂膜20を形成する(図7B)。現像には、ウエット現像、ドライ現像等が用いられる。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等、光硬化性樹脂の種類に対応した現像液を用いて、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等の公知の方法により行える。
次に、遮光樹脂膜20に放射線L´を照射し、遮光樹脂膜20の表層部分のみをさらに硬化させる(図7C)。放射線L´には、遮光樹脂膜20で吸収が大きい波長のものが使用される。好ましい放射線L´としては、波長170nm乃至270nmの紫外光、例えば、波長184nm乃至254nmの紫外光が挙げられる。
この後、遮光樹脂膜20を加熱して、放射線L´の照射によって生じた応力を緩和する。加熱温度は、硬化した遮光樹脂膜20の表層部分以外が軟化する温度であればよく、通常、50〜300℃程度であり、好ましくは150〜220℃程度である。これにより、表面にマット面様凹凸構造22cを有する遮光樹脂膜20が形成される(図7D)。図8は、このような方法で形成されたマット面様凹凸構造22cの表面を金属顕微鏡により撮像した写真の一例を示したものである。この写真の例では、皺状の微細凹凸構造が形成されている。
上記方法(1)〜(3)は、いずれも遮光樹脂膜20が光硬化性樹脂からなる場合を例に説明している。遮光樹脂膜20が熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂からなる場合には、方法(1)〜(3)は次のように行われる。
方法(1)及び(2)においては、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に、遮光樹脂膜20に対応するパターン形状の未硬化乃至半硬化状態の樹脂層を形成した後、この樹脂層に、ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型30あるいはポジ型モスアイ構造形成用インプリント型40を押し当てて、それらの表面形状を樹脂層に転写する。次いで、未硬化乃至半硬化状態の樹脂層を硬化させる。
また、方法(3)においては、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に、遮光樹脂膜20に対応するパターン形状の未硬化乃至半硬化状態の樹脂層を形成した後、この樹脂層を硬化させる。次いで、この硬化樹脂層に放射線を照射して、硬化樹脂層の表層部分のみをさらに硬化させ、その後、加熱して放射線の照射によって生じた応力を緩和する。
上記未硬化乃至半硬化状態の樹脂層の形成にあたっては、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法を使用できる他、予め所定のパターン形状に成形した遮光性の半硬化樹脂フィルムを接着剤で、フィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に接着して形成してもよい。方法(3)については、さらに、予め所定のパターン形状に成形した遮光性の硬化樹脂フィルムを接着剤でフィルタ本体10の紫外・赤外光反射膜12の表面に接着し、この接着した硬化樹脂フィルムに対して、放射線の照射及び加熱を行ってもよい。
(4)マット面様凹凸構造22cを備えた遮光樹脂膜20は、アルミナ、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック等の無機微粒子や、ナイロン、ポリエチレン、ポリエステル等の樹脂微粒子等のマット剤を含有する遮光性樹脂を用いても形成できる。
微粒子の平均粒径(D50)は、マット面の凹凸による散乱効果を大きくするために、可視光波長より大きな0.4μm以上が好ましい。また、微粒子の平均粒径(D50)は、100μm以上になると、遮光性樹脂に微粒子を均質に分散できず、遮光樹脂膜20のマット面の凹凸構造にムラが生じるおそれがあるので、100μm以下が好ましい。2μm以上15μm以下がより好ましい。また、微粒子の最大粒径が大きくなると遮光樹脂膜20の厚みが厚くなり、フィルタ100の厚みが増加して、小型カメラに搭載するとカメラの厚みが厚くなるので、90%径(D90)は、300μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。
なお、上記平均粒径(D50)及び90%径(D90)は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定して得られる粒体の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブがそれぞれ50%及び90%となる点の粒子径を意味する。
この方法では、まず、フィルタ本体の紫外・赤外光反射膜の表面全体に、マット剤を含有する遮光性樹脂、例えば、カーボンブラック等の無機または有機着色剤とともにマット剤を含有させ、さらに必要に応じて溶媒または分散媒を混合した遮光性を有する光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法により、遮光樹脂膜に対応するパターン形状に塗布し、次いで乾燥させて遮光性樹脂塗布層を形成する。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、紫外・赤外光反射膜に対する密着性を高めるために、紫外・赤外光反射膜12の表面にカップリング剤による処理を行ってもよい。カップリング剤は、塗布する樹脂材料中に配合するようにしてもよい。
この後、遮光性樹脂塗布層を光照射または加熱により硬化させる。これにより、表面にマット面様凹凸構造を有する遮光樹脂膜が形成される。図9Aは、このような方法で形成されたマット面様凹凸構造の表面を原子間力顕微鏡(AFM)により測定した3D像の一例であり、微細な不規則な形状の凹凸部が形成されている。
この方法において、マット剤の遮光性樹脂中の含有量は、固形分基準で、マット剤の種類やその粒径等にもよるが、通常2〜10質量%、好ましくは2.5〜8質量%の範囲である。2質量%未満では、マット面様の微細な凹凸構造が十分に形成されず、良好な反射防止効果が得られないおそれがある。10質量%を超えると、遮光性樹脂中での均一な分散が困難になり、膜厚や凹凸構造が不均一になるおそれがある。また、密着性を低下させるおそれもある。遮光性樹脂には、マット剤、着色剤の他、前述したように、密着性を高めるための添加剤、例えばシランカップリング剤等が配合されていてもよい。
(5)マット面様凹凸構造22cを備えた遮光樹脂膜20は、さらに、ドライエッチング技術によっても形成できる。
この方法では、まず、フィルタ本体の紫外・赤外光反射膜の表面全体に、遮光性樹脂、例えば、カーボンブラック等の無機または有機着色剤を含有させ、さらに必要に応じて溶媒または分散媒を混合した遮光性を有する光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法により、遮光樹脂膜に対応するパターン形状に塗布し、次いで乾燥させて遮光性樹脂塗布層を形成する。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、紫外・赤外光反射膜に対する密着性を高めるために、紫外・赤外光反射膜12の表面にカップリング剤による処理を行ってもよい。カップリング剤は、塗布する樹脂材料中に配合するようにしてもよい。
次いで、遮光性樹脂塗布層を光照射または加熱により硬化させた後、その表面にドライエッチング処理を施す。ドライエッチング処理の方法は特に限定されるものではないが、反応性イオンエッチング方法が好ましい。これにより、表面にマット面様凹凸構造を有する遮光樹脂膜が形成される。図9Bは、このような方法で形成されたマット面様凹凸構造の表面をAFMにより測定した3D像の一例であり、微細な不規則な形状の凹凸部が形成されている。
上記のような微細凹凸構造22が形成された遮光樹脂膜20の厚み(微細凹凸構造22を含む)は、撮像装置の小型化と遮光性の観点からは、1〜30μmの範囲が好ましく、1〜10μmの範囲がより好ましく、3〜10μmの範囲がより一層好ましい。
本実施形態の近赤外線カットフィルタ100においては、フィルタ本体10に一体に形成された、絞り機能を有する遮光樹脂膜20の表面に、光の反射を防止する微細凹凸構造22が形成されている。この微細凹凸構造22は、上記のように、反射防止膜に比べ簡単な工程で形成でき、また、反射防止膜のように、反射防止効果に波長依存性及び角度依存性もない。したがって、生産性及び経済性に優れ、かつ入射光の波長や角度にも依存しない反射防止効果を有する遮光膜を一体に具備できる。
なお、本実施形態において、遮光樹脂膜20は、1nm間隔で測定した、微細凹凸構造22形成面における入射角度0度から45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する正反射率の平均値が、5%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましい。
また、10nm間隔で測定した、遮光樹脂膜20の微細凹凸構造22形成面における入射角度0度から45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する正反射率の標準偏差(σ)が、それぞれ0.6%以下0.6%以下であることが好ましく、0.4%であることがより好ましい。標準偏差(σ)が0.6%を超えると、上記平均正反射率がたとえ小さくても、反射光による迷光が特殊な色味を持ち、画像として迷光が目立ちやすくなる。
図10Aは、マット面様凹凸構造(上記方法(3)による皺状の凹凸構造)による反射防止効果を調べるために行った実験結果を示したグラフである。実験では、表面にマット面様凹凸構造を設けた遮光樹脂膜(実施例)と、そのようなマット面様凹凸構造を設ける前の遮光樹脂膜(比較例)のそれぞれに、光を種々の角度(5度、30度、45度)で照射し、その正反射率を測定した。測定には、分光光度計(日立ハイテク社製 日立分光光度計U−4100)を使用した。
図10Aのグラフから明らかなように、マット面様凹凸構造が設けられていない遮光樹脂膜では、正反射が認められ、かつその正反射に角度依存性が認められたのに対し、マット面様凹凸構造が設けられた遮光樹脂膜は、測定したすべての角度で正反射率が略「0(ゼロ)」であり、角度依存性のない良好な反射防止効果を有することが確認された。
また、図10Bは、マット面様凹凸構造として、図8に示したような皺状の微細凹凸構造を形成した場合の、その凹凸構造の違いによる反射防止効果を調べた結果を示したグラフである。すなわち、図10Bは、様々な「局部山頂の平均間隔(S)」に対して「算術平均粗さ(Ra)」を変化させて形成した皺状の微細凹凸構造を有する遮光樹脂膜について測定した正反射率を示すグラフである。「算術平均粗さ(Ra)」及び「局部山頂の平均間隔(S)」の異なる遮光樹脂膜は、その形成条件(放射線の照射量、加熱温度、加熱時間等)を変えることによって形成できる。
図10Bから明らかなように、「算術平均粗さ(Ra)」が170nm以上であれば、「局部山頂の平均間隔(S)」によらず、略1%以下の反射率を達成できる。また、「算術平均粗さ(Ra)」が230nm以上であれば、「局部山頂の平均間隔(S)」によらず、0.5%以下という良好な反射率を達成できる。
図11は、本実施形態の近赤外線カットフィルタ100を遮光樹脂膜20側より視た平面図である。図11に示すように、本実施形態では、フィルタ本体10の平面形状は円形状であり、遮光樹脂膜20はその外周に沿って環状に設けられているが、フィルタ本体10は、例えば、図12に示すように、矩形状であってもよく、特に限定されるものではない。
以下、本実施形態の近赤外線カットフィルタ100のフィルタ本体10を構成する透明基材11、紫外・赤外光反射膜12及び反射防止膜13について詳述する。
透明基材11は、可視波長領域の光を透過するものであれば、その形状は特に限定されるものではなく、例えば、板状、フィルム状、ブロック状、レンズ状等が挙げられる。また、透明基材11は、赤外線吸収ガラスや赤外線吸収剤を含有した樹脂であってもよい。
透明基材11の構成材料としては、ガラス、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイヤ等の結晶、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。これらの材料は、紫外波長領域及び赤外波長領域の少なくとも一方に対して吸収特性を有するものであってもよい。
ガラスは、可視波長領域で透明な材料から適宜選択して使用できる。例えば、ホウケイ酸ガラスは、加工が容易で、光学面における傷や異物等の発生を抑制できるために好ましく、アルカリ成分を含まないガラスは、接着性、耐候性等が良好なために好ましい。
ガラスとして、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラスにCuO等を添加した赤外波長領域に吸収を有する光吸収型のガラスも使用できる。特に、CuOを添加したフツリン酸塩系ガラスもしくはリン酸塩系ガラスは、可視波長領域の光に対し高い透過率を有するとともに、CuOが近赤外波長領域の光を十分に吸収するため、良好な近赤外線カット機能を付与できる。
CuOを含有するフツリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 46〜70%、MgF 0〜25%、CaF 0〜25%、SrF 0〜25%、LiF 0〜20%、NaF 0〜10%、KF 0〜10%、ただし、LiF、NaF、KFの合量が1〜30%、AlF 0.2〜20%、ZnF 2〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなるフツリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部含有させたものが挙げられる。市販品としては、NF−50ガラス(旭硝子社製 商品名)等が例示される。
CuOを含有するリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 70〜85%、Al 8〜17%、B 1〜10%、LiO 0〜3%、NaO 0〜5%、KO 0〜5%、LiO+NaO+KO 0.1〜5%、SiO 0〜3%からなるリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部含有させたものが挙げられる。
透明基材11の厚みは、特に限定されないが、小型化、軽量化を図る点からは、0.1〜3mmの範囲が好ましく、0.1〜1mmの範囲がより好ましい。
紫外・赤外光反射膜12は、前述したように、遮光樹脂膜20の形成を促進する機能を有するが、同時に、近赤外線カットフィルタ機能を付与、もしくは高める効果を併せ有する。この紫外・赤外光反射膜12は、低屈折率誘電体層と高屈折率誘電体層とをスパッタリング法や真空蒸着法等により交互に積層した誘電体多層膜から構成される。
誘電体多層膜は、またイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等によっても形成できる。スパッタリング法やイオンプレーティング法は、いわゆるプラズマ雰囲気処理であることから、透明基材11に対する密着性を向上できる。
反射防止膜13は、近赤外線カットフィルタ100に入射した光の反射を防止することにより透過率を向上させ、効率良く入射光を利用する機能を有するもので、従来より知られる材料及び方法により形成できる。具体的には、反射防止膜3は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等により形成したシリカ、チタニア、五酸化タンタル、フッ化マグネシウム、ジルコニア、アルミナ等の1層以上の膜や、ゾルゲル法、塗布法等により形成したシリカケート系、シリコーン系、フッ化メタクリレート系等から構成される。
遮光樹脂膜20と接する膜の表面物質は、フッ化マグネシウムでもよいが、フッ化物は遮光樹脂膜20との密着強度が低くなる傾向がある。このため、シリカ、チタニア、五酸化タンタル、ジルコニア、アルミナ等の酸化物であることが好ましく、遮光膜樹脂との密着性を増大できる。特に、シリカは、屈折率が低く、かつシランカプリング剤によって容易に遮光樹脂膜20との密着強度を増大できるのでより好ましい。
本実施形態においては、透明基材11の紫外・赤外光反射膜12が形成される主面とは反対側の主面に、反射防止膜13に代えて、あるいは、反射防止膜13と透明基材11との間に、紫外波長領域及び赤外波長領域の光を反射する誘電体多層膜からなる第2の紫外・赤外光反射膜を設けてもよい。
また、遮光樹脂膜20は、図13に示す近赤外線カットフィルタ110のように、フィルタ本体10の反射防止膜13側の主面に形成されてもよい。
さらに、遮光樹脂膜20は、図14Aに示す近赤外線カットフィルタ120のように、その外縁が、フィルタ本体10の外縁の内側に位置していてもよい。この場合、フィルタ本体10の外縁部に、図14Bに示す近赤外線カットフィルタ130のように、面取り部13aを形成することが好ましい。面取り部24を形成することによって、露出したフィルタ本体10外縁部表面に入射した光が反射して生じる迷光を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図15は、本発明の第2の実施形態による近赤外線カットフィルタ140を概略的に示す断面図である。本実施形態以降、重複する説明を避けるため、第1の実施の形態と共通する点については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態の近赤外線カットフィルタ140は、図15に示すように、透明基材11と反射防止膜13との間に、赤外光吸収膜15が設けられている。赤外光吸収膜15は、透明基材11と紫外・赤外光反射膜12の間に設けられていてもよい。
赤外光吸収膜15は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤を含む透明樹脂から構成される。
透明樹脂は、可視波長領域の光を透過するものであればよく、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂等が挙げられる。
赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤としては、例えば、有機または無機顔料、有機色素等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。赤外線吸収剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
透明樹脂には、赤外線吸収剤の他に、さらに、本発明の効果を阻害しない範囲で、色調補正色素、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等が含有されていてもよい。
赤外光吸収膜15は、例えば、透明樹脂、赤外線吸収剤、及び必要に応じて配合される他の添加剤を、分散媒または溶媒に分散または溶解させて塗工液を調製し、この塗工液を透明基材11の紫外・赤外光反射膜12形成面とは反対側の主面に塗工し、乾燥させることにより形成できる。塗工、乾燥は、複数回に分けて実施できる。その際、含有成分の異なる複数の塗工液を調製し、これらを順に塗工、乾燥させてもよい。
分散媒または溶媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。塗工液には、必要に応じて分散剤を配合できる。
塗工液の調製には、自転・公転式ミキサー、ビーズミル、遊星ミル、超音波ホモジナイザ等の撹拌装置を使用できる。高い透明性を確保するためには、撹拌を十分に行うことが好ましい。撹拌は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
また、塗工液の塗工には、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、キャスト法、スプレーコート法、ビードコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、ローラーコート法、カーテンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、スリットリバースコート法、マイクログラビア法、コンマコート法等を使用できる。
本実施形態の近赤外線カットフィルタ140は、赤外光吸収膜15を備えるので、良好な近赤外線カット機能を具備できる。
(第3の実施形態)
図16Aは、第3の実施形態による撮像装置50を概略的に示す断面図である。
図16Aに示すように、本実施形態の撮像装置50は、固体撮像素子51、光学フィルタ52、レンズ53、及びこれらを保持固定する筺体54を有する。
固体撮像素子51、光学フィルタ52、及びレンズ53は、光軸xに沿って配置され、固体撮像素子51とレンズ53の間に光学フィルタ52が配置されている。固体撮像素子51は、レンズ53及び光学フィルタ52を通過して入射してきた光を電気信号に変換する電子部品であり、例えばCCDやCMOS等である。光学フィルタ52として、図1に示した近赤外線カットフィルタ100が使用されている。近赤外線カットフィルタ100は、その紫外・赤外光反射膜12がレンズ53側に、反射防止膜13が固体撮像素子51側に位置するように、配置されている。
近赤外線カットフィルタ100は、図16Bに示すように、紫外・赤外光反射膜12が固体撮像素子51側に、反射防止膜13がレンズ53側に位置するように配置されてもよい。この場合、微細凹凸構造22は、固体撮像素子51に入射する光の一部が固体撮像素子51の表面で反射し、その反射光がさらに遮光樹脂膜20で反射して、再び固体撮像素子51に入射することによって生ずるノイズ(迷光)を防ぐ作用を有する。また、光学フィルタ52として、近赤外線カットフィルタ100に代えて、図13、図14A、図14B、図15等に示した近赤外線カットフィルタを使用してもよい。
撮像装置50においては、被写体側より入射した光は、レンズ53、及び光学フィルタ52(近赤外線カットフィルタ100)を通って固体撮像素子51に入射する。この入射した光を固体撮像素子51が電気信号に変換し、画像信号として出力する。入射光は、遮光樹脂膜20を備えた近赤外線カットフィルタ100を通過することで、適正な光量に調節され、かつ十分に近赤外線が遮蔽された光として固体撮像素子51で受光される。
この撮像装置50においては、近赤外線カットフィルタ100に一体に、光の反射を防止する微細凹凸構造22を備えた遮光樹脂膜20が設けられている。微細凹凸構造22は、反射防止膜に比べ簡単な工程で形成でき、また、反射防止膜のように、反射防止効果に波長依存性及び角度依存性もない。したがって、近赤外線カットフィルタ100は、生産性及び経済性に優れ、かつ入射光の波長や角度にも依存しない反射防止効果を有する遮光膜を一体に具備でき、撮像装置50は、そのような生産性、経済性、光学特性に優れた近赤外線カットフィルタ100を具備できる。
第3の実施形態による撮像装置50は、1つのレンズが配置されているだけであるが、複数のレンズを備えるものであってもよく、あるいは、固体撮像素子を保護するカバーガラス等が配置されていてもよい。さらに、光学フィルタの位置も、レンズと固体撮像素子との間に限らず、例えば、レンズより被写体側に配置されていてもよく、あるいは、レンズが複数配置される場合に、レンズとレンズの間に配置されていてもよい。
以上説明した実施形態は、いずれも光学フィルタが近赤外線カット機能を持つフィルタの例であるが、光学フィルタは、ローパスフィルタ、NDフィルタ、色調フィルタ、光増幅フィルタ等の機能を有するものであってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は、以上説明した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはいうまでもない。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。実施例における近赤外光透過フィルタの分光透過率曲線は、分光光度計(大塚電子社製 MCPD−3000)を用いて測定した。
[モスアイ構造形成用インプリント型の製造]
(製造例1)
50mm×50mm×1.0mmの石英基板の表面に、スパッタリング法により、微細な島状のCr膜を成膜する。次に、島状のCr膜をマスクとして石英基板の表面をドライエッチングし、さらに、硝酸セリウムアンモニウム水溶液を用いて残存するCrを除去して、ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型(以下、インプリント型(I)と略記する)を作製する。
(製造例2)
50mm×50mm×1.0mmの石英基板の表面に紫外線硬化型アクリレート系樹脂を塗布する。この樹脂塗布層上に上記インプリント型(I)の凸部形成面を押し付け、樹脂塗布層に高圧水銀ランプにより紫外線を照射し硬化させる。その後、インプリント型(I)を引き離して、ポジ型モスアイ構造形成用インプリント型(以下、インプリント型(II)と略記する)を作製する。
(実施例1)
40mm×40mm×0.3mmの角板状の赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス 旭硝子社製)の一方の表面に、真空蒸着法により誘電体多層膜を形成し、他方の表面に、反射防止膜を形成した。
上記誘電体多層膜の表面全体に、遮光性紫外線硬化型アクリレート系樹脂をスピンコート法により塗布し、加熱した後、温度を90℃に保持したまま、その樹脂塗布層表面にインプリント型(I)の凸部形成面を押し付け、その表面形状を転写する。インプリント型(I)を引き離した後、温度を常温にもどし、樹脂塗布層の表面にフォトマスクを介して高圧水銀ランプにより100mJ/cmの紫外線を照射し硬化させる。その後、水酸化カリウム水溶液を用いて未露光部分を除去し、遮光樹脂膜を形成して近赤外線カットフィルタを製造する。近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面には、ネガ型モスアイ構造が形成される。
(実施例2)
遮光樹脂膜の形成にあたり、インプリント型(I)に代えてインプリント型(II)を用いた以外は実施例1と同様にして、近赤外線カットフィルタを製造する。近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面には、ポジ型モスアイ構造が形成される。
(実施例3)
実施例1と同様にして、40mm×40mm×0.3mmの角板状の赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス 旭硝子社製)の一方の表面に、誘電体多層膜を形成し、他方の表面に、反射防止膜を形成した。
上記誘電体多層膜の表面全体に、遮光性紫外線硬化型アクリレート系樹脂をスピンコート法により塗布し、加熱した後、その表面にフォトマスクを介して高圧水銀ランプにより100mJ/cmの紫外線を照射し硬化させた。その後、現像液を用いて未露光部分を除去し、表面が平坦な遮光樹脂膜を形成した。この遮光樹脂膜の表面に低圧水銀ランプにより900mJ/cmの紫外線(波長254nm)を照射し、次いで、遮光樹脂膜を加熱して、近赤外線カットフィルタを製造した。
得られた近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面を原子間力顕微鏡(AMF)で観察したところ、局部山頂の平均間隔(S)10μmの、図8に示したような皺状の微細凹凸構造が形成されており、遮光樹脂膜の表面粗さは算術平均粗さ(Ra)で180nmであった。
(実施例4)
赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス)に代えて、厚さ0.3mmのソーダガラス板を用いた以外は、実施例1と同様にして、近赤外線カットフィルタを製造する。近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面には、ネガ型モスアイ構造が形成される。
(実施例5)
40mm×40mm×0.3mmの角板状のソーダガラスの一方の面に赤外光吸収層を形成し、他方の面に誘電体多層膜を形成し、さらに、赤外吸収層の表面に反射防止層を形成した。その後、誘電体多層膜の表面に、実施例1と同様にして、遮光樹脂膜を形成し、近赤外線カットフィルタを製造する。近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面には、ネガ型モスアイ構造が形成される。赤外光吸収層の形成方法は次のとおりである。
アセトンに溶解して測定される波長領域400〜1000nmの光の吸収スペクトルが図17に示されるパターンを有する赤外線吸収色素と、アクリル樹脂とを撹拌溶解して塗工液を得た。得られた塗工液を、厚さ1mmのソーダガラス板上にギャップ30μmのアプリケータを用いてダイコート法により塗布した。その後、塗膜に波長365nmの紫外線を照射して硬化させ、赤外光吸収層を形成した。
(実施例6)
40mm×40mm×0.3mmの角板状のソーダガラスの一方の面に、赤外光吸収層に代えて、2層構造の赤外光吸収層を形成した以外は、実施例5と同様にして、近赤外線カットフィルタを製造する。近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面には、ネガ型モスアイ構造が形成される。
(実施例7)
実施例1と同様にして、40mm×40mm×0.3mmの角板状の赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス 旭硝子社製)の一方の表面に、真空蒸着法により誘電体多層膜を形成し、他方の表面に反射防止膜を形成した。
上記誘電体多層膜の表面に、遮光性樹脂インク100質量部、シリカ微粉末(平均粒径(D50)4.7μm)2または4質量部、シランカップリング剤0.5質量部、溶剤5質量部を添加し均一に混合して調製した塗布液を、スクリーンマスクを介してスクリーン印刷により塗布し加熱して、遮光樹脂膜を形成し、近赤外線カットフィルタを製造した。
得られた近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面を原子間力顕微鏡(AMF)で観察したところ、図9Aに示したようなマット面様微細凹凸構造が形成されていた。その表面粗さは、シリカ微粉末を2質量部(遮光性樹脂インキに対して2質量%)配合した材料で形成したものでは、算術平均粗さ(Ra)0.43μm、最大高さ(Ry)3.63μm、局部山頂の平均間隔(S)30μmであった。また、シリカ微粉末を4質量部(遮光性樹脂インキに対して4質量%)配合した材料で形成したものでは、算術平均粗さ(Ra)0.4μm、最大高さ(Ry)3.5μm、局部山頂の平均間隔(S)5.0μmであった。
比較のために、シリカ微粉末を未配合とした以外は同様に調製した塗布液を用いて上記と同様に形成した遮光樹脂膜について、その表面の表面粗さを測定したところ、算術平均粗さ(Ra)0.08μm、最大高さ(Ry)0.72μmであった。
また、上記各遮光樹脂膜に対し、光を種々の角度(5度、30度、45度)で照射し、その正反射率を分光光度計(日立ハイテク社製 日立分光光度計U−4100)を用いて測定した。結果を図18A〜18Cに示す。
図18A〜18Cのグラフから明らかなように、測定したすべての角度で、シリカ粉末を含有する実施例の遮光樹脂膜は正反射が低減されており、特に、シリカ微粉末を遮光性樹脂インキに対して4質量%含有させたものでは、正反射率が0.2〜0.3%と低く、良好な反射防止効果を有していた。
さらに、シリカ微粉末を遮光性樹脂インキに対して4質量%含有させた材料で形成した遮光樹脂膜を備えた上記近赤外線カットフィルタと、遮光樹脂膜単独の、分光透過率曲線(入射角度0度)を測定した。結果を図19に示す。
図19のグラフから明らかなように、遮光樹脂膜単独では、1000〜1200nmの波長領域で透過率の増加が認められる(例えば、波長1200nmで透過率0.15〜0.2%)。同波長領域の光は、撮像素子にとって不要な光であり、カラーバランスや解像度等の画像特性の低下につながる。誘電体多層膜及び反射防止膜を設けることによって、このような画像特性の低下を防止できる。
(実施例8)
実施例1と同様にして、40mm×40mm×0.3mmの角板状の赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス 旭硝子社製)の一方の表面に、真空蒸着法により誘電体多層膜を形成し、他方の表面に、反射防止膜を形成した。
上記誘電体多層膜の表面全体に、遮光性紫外線硬化型アクリレート系樹脂をスピンコート法により塗布し加熱乾燥した後、樹脂塗布層の表面にフォトマスクを介して高圧水銀ランプにより100mJ/cmの紫外線を照射し硬化させた。その後、現像液を用いて未露光部分を除去し、遮光樹脂膜を形成した。
リアクティブエッチング装置を使用して、エッチング圧力50Pa、エッチングガスO、ガス流量100sccm、印加高周波電力100Wの条件にて、上記遮光樹脂膜表面を選択的に0.1μm、0.60μm、0.7μmまたは1.1μmエッチングして、近赤外線カットフィルタを製造した。
得られた近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜の表面を原子間力顕微鏡(AMF)で観察したところ、図9Bに示したようなマット面様微細凹凸構造が形成されていた。その表面粗さは、エッチング量0.7μmのもので、算術平均粗さ(Ra)0.030μm、最大高さ(Ry)0.25μmであった。遮光樹脂膜の「エッチング量」は、触針式段差計(KLAテンコール社製 アルファステップIQ)により測定した。
また、上記各遮光樹脂膜に対し、光を入射角5度で照射し、その正反射率を分光光度計(日立ハイテク社製 日立分光光度計U−4100)を用いて測定するととともに、波長420〜650μmにおける正反射率の平均値、及び波長420〜650μmにおける正反射率の標準偏差を求めた。結果を図20及び表1に示す。なお、図20及び表1には、遮光樹脂膜に対するエッチング量を0とした以外、つまり、遮光樹脂膜に対しエッチングを行わなかった以外は同様に製造した近赤外線カットフィルタの遮光樹脂膜について測定した結果を併せ示した。
Figure 0006197647
図20のグラフ及び表1から明らかなように、測定したすべての波長で、実施例の遮光樹脂膜は正反射が低減されており、良好な反射防止効果を有していた。特に、エッチング量が0.6μm以上のものでは、正反射率の標準偏差(σ)が0.5%未満で、可視光の反射光の色の偏差が抑制されており、より良好な反射防止特性を有していた。
(実施例9)
実施例1と同様にして、40mm×40mm×0.3mmの角板状の赤外線吸収ガラス(NF−50ガラス 旭硝子社製)の一方の表面に、真空蒸着法により誘電体多層膜を形成し、他方の表面に、反射防止膜を形成した。
上記誘電体多層膜の表面に、遮光性樹脂インク100質量部、シリカ微粉末2または4質量部、シランカップリング剤0.5質量部、溶剤5質量部を添加し均一に混合して調製した塗布液を、スクリーンマスクを介してスクリーン印刷により塗布し、加熱硬化させて、遮光樹脂膜を形成した。なお、スクリーンマスクには、近赤外線カットフィルタを多数個取りするため、上記ガラス材をダイシングラインに沿って分割した際に、それぞれに図14Aに示すような遮光樹脂膜が形成されるようなパターンが形成されており、このようなパターンに対応する形状の遮光樹脂膜が形成される。
ダイシング装置を使用して、上記遮光樹脂膜形成面に、ダイシングラインに沿って、ベベル面と遮光樹脂膜の表面とがなす角が45度のべベルカットを施した。さらに、このべベルカット部分に、幅0.1mmのステップカットを施すことにより、上記ガラス材を厚さ方向に切断して、縦8列、横7列、計56個の、4.2mm×4.9mmの矩形状で、図14Bに示すような断面形状を有する、個片化された近赤外線カットフィルタを製造した。
図21A〜21Cは、上記ダイシング工程を示す断面図であり、図21Aは、赤外線吸収ガラスに誘電体多層膜及び反射防止膜を形成したガラス材10Aにべベルカットを施す工程、図21Bは、ベベルカット部分にステップカットを施し、ガラス材10Aを切断する工程、図21Cは、切断後の個片化された近赤外線カットフィルタ130を示している。図21A〜21Cにおいて、62は、べベルカット用ブレード、64は、ステップカット用ブレードである。
得られた各近赤外線カットフィルタの反射光量を測定し、ベベルカットせず、ステップカットのみでガラス材を切断した同一サイズ、同一構成の近赤外線カットフィルタについて同様に測定した反射光量と比較したところ、反射光量が低下しており、ベベルカットによる反射防止効果の向上が確認された。
本発明の光学フィルタは、生産性及び経済性に優れ、かつ入射光の波長や角度にも依存しない反射防止効果を有する遮光膜を一体に具備できることから、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の情報機器に組み込まれる小型カメラ等の撮像装置に有用である。
10…(近赤外線カット)フィルタ本体、11…透明基材、12…紫外・赤外光反射膜、13…反射防止膜、15…赤外光吸収膜、20…遮光樹脂膜、20A…光硬化性樹脂層、22…微細凹凸構造、22a…ネガ型モスアイ構造、22b…ポジ型モスアイ構造、22c…マット面様凹凸構造、24…面取り部、30…ネガ型モスアイ構造形成用インプリント型、40…ポジ型モスアイ構造形成用インプリント型、50…撮像装置、51…固体撮像素子、52…光学フィルタ、53…レンズ、54…筺体、100,110,120,130,140…近赤外線カットフィルタ。

Claims (23)

  1. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学フィルタであって、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置され、前記入射光に対し透過性を有する光学フィルタ本体と、
    前記光学フィルタ本体の少なくとも一方の面に一体に形成され、光入射面において所定のパターン形状を有し、前記撮像素子に入射する光の一部を遮断する遮光樹脂膜と
    を有し、
    前記遮光樹脂膜の光入射面には、光の反射を防止する微細凹凸構造が形成されており、
    前記微細凹凸構造が、非周期構造のマット面様凹凸構造であり、
    前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の算術平均粗さRa(JIS B0601(1994))が0.10μm以上で、かつ局部山頂の平均間隔(S)が0.25〜100μmであり、
    前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する平均正反射率が、それぞれ2%以下であ
    光学フィルタ。
  2. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学フィルタであって、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置され、前記入射光に対し透過性を有する光学フィルタ本体と、
    前記光学フィルタ本体の少なくとも一方の面に一体に形成された、前記撮像素子に入射する光の一部を遮断する遮光樹脂膜と
    を有し、
    前記遮光樹脂膜の光入射面には、光の反射を防止する微細凹凸構造が形成されており、
    前記光学フィルタ本体の前記遮光樹脂膜形成側の面の外縁部に面取り部が形成されている光学フィルタ。
  3. 前記遮光樹脂膜は光入射面において、所定のパターン形状を有する請求項記載の光学フィルタ。
  4. 前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する平均正反射率が、それぞれ5%以下である請求項2または3記載の光学フィルタ。
  5. 10nm間隔で測定した、前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する正反射率の標準偏差(σ)が、それぞれ0.6%以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  6. 前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の局部山頂の平均間隔(S)が1〜100μmである請求項1乃至5のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  7. 前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の最大高さRy(JIS B0601(1994))が2.0μm以上である請求項1乃至6のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  8. 前記微細凹凸構造が、皺状の凹凸構造である請求項1乃至のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  9. 前記微細凹凸構造が、ドライエッチング面からなる請求項1乃至のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  10. 前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する正反射率が、それぞれ2%以下である請求項1乃至9のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  11. 前記遮光樹脂膜は、アルミナ、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ナイロン、ポリエチレンおよびポリエステルからなる微粒子の少なくとも1種をマット剤として含む請求項1乃至10のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  12. 前記微粒子は、平均粒径(D50)が0.4μm以上100μm以下である請求項11記載の光学フィルタ。
  13. 前記微粒子は、平均粒径(D90)が300μm以下である請求項11または12記載の光学フィルタ。
  14. 前記マット剤の前記遮光樹脂膜中の含有量が、固形分基準で2〜10質量%である請求項11乃至13のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  15. 前記遮光樹脂膜は、シランカップリング剤を含む請求項1乃至14のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  16. 前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜は、厚みが1〜30μmである請求項1乃至15のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  17. 前記光学フィルタ本体は、近赤外線カット機能を有する請求項1乃至16のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  18. 前記光学フィルタ本体は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収ガラスを備える請求項1乃至17のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  19. 前記光学フィルタ本体は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤を含む赤外光吸収膜を備える請求項1乃至18のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  20. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学フィルタの製造方法であって、
    前記入射光に対し透過性を有する光学フィルタの少なくとも一方の面に、マット剤を含有する遮光性樹脂を用いて、所定のパターン形状を有し、かつ表面に非周期構造のマット面様凹凸構造からなる微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜を形成する工程を具備し、
    前記微細凹凸構造が形成された遮光樹脂膜の光入射面の算術平均粗さRa(JIS B0601(1994))を0.10μm以上、局部山頂の平均間隔(S)を0.25〜100μmとし、かつ前記遮光樹脂膜の微細凹凸構造形成面における入射角度5度及び45度の、波長420nm以上650nm以下の光に対する平均正反射率を、それぞれ2%以下とすることを特徴とする光学フィルタの製造方法。
  21. 前記遮光性樹脂は、前記マット剤を固形分基準で2〜10質量%含有する請求項20記載の光学フィルタの製造方法。
  22. 前記マット剤は、平均粒径(D50)が0.4μm以上100μm以下の微粒子を含む請求項20または21記載の光学フィルタの製造方法。
  23. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置されたレンズと、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された、請求項1乃至19のいずれか1項記載の光学フィルタと
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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