JP2013114103A - 光学系および光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学素子の非光学面の波長350nmの光による劣化を低減して遮光性能を維持すること
【解決手段】結像光学系10は、光学面21、22と、非光学面24、25と、光学面に形成され、シクロペンタノンまたはシクロヘキサノンを主成分とする第1の膜23と、非光学面に形成され、エポキシ系樹脂またはフェノール系樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜26と、を有する光学素子20を有し、前記第2の膜を形成した後で、光学素子20に熱処理が施されて第1の膜が形成される。光学系の複数の光学素子の少なくとも一つは、波長350nmの光を吸収または反射する光学ガラスから構成されているか、光学面にカット膜が形成されるか、光学素子20の非光学面の少なくとも一部に溝が形成される。
【選択図】図1
【解決手段】結像光学系10は、光学面21、22と、非光学面24、25と、光学面に形成され、シクロペンタノンまたはシクロヘキサノンを主成分とする第1の膜23と、非光学面に形成され、エポキシ系樹脂またはフェノール系樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜26と、を有する光学素子20を有し、前記第2の膜を形成した後で、光学素子20に熱処理が施されて第1の膜が形成される。光学系の複数の光学素子の少なくとも一つは、波長350nmの光を吸収または反射する光学ガラスから構成されているか、光学面にカット膜が形成されるか、光学素子20の非光学面の少なくとも一部に溝が形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学系および光学機器に関する。
カメラ、顕微鏡、プロジェクタなどの光学機器に使用されるレンズ等の光学素子は、一般に、有効光束に屈折、偏光分離、反射防止、光束分割などの光学作用を与える光学面と、保持面(例えば、コバ面)等の有効光束が通過しない非光学面と、を有するものがある。
特許文献1は、光学面に可視域の波長以下の微細凹凸構造体(薄膜)をスピンコート法により形成すると共に、外周部に段付きにし、保持面(非光学面)に薄膜が付着することを低減して鏡筒に高精度に保持可能な光学素子を開示している。薄膜には、反射防止膜、カラーフィルタ、偏光分離膜などの機能をもたせることができる。
非光学面から入射した非有効光束が迷光として光学系の光学特性を低下させないように非光学面に遮光膜を形成する場合がある。この場合、特許文献1の方法では、遮光膜と薄膜の種類によっては遮光膜が損傷して紫外光(UV光)、特に、波長350nmの光によって劣化して遮光性能が低下するおそれがある。
本発明の例示的な目的は、光学素子の非光学面の波長350nmの光による劣化を低減して遮光性能を維持することが可能な光学系および光学機器を提供することである。
本発明の光学系は、 複数の光学素子を有する光学系であって、前記複数の光学素子は、有効光束が透過して前記有効光束に光学作用を与える光学面と、前記有効光束が入射しない非光学面と、前記光学面に形成され、第1の有機樹脂を主成分とする第1の膜と、前記非光学面に形成され、前記第1の有機樹脂とは異なる第2の有機樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜と、を有する第1の光学素子と、前記第1の光学素子とは異なる位置に設けられた第2の光学素子と、を有し、前記第2の膜を形成した後で、前記第1の光学素子に前記第2の有機樹脂のガラス転移点以上の熱処理が施されることによって前記第1の膜が形成されている。前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の少なくとも一方は、前記光学系に入射する波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にするTiO2を含む光学ガラスから構成されている。あるいは、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の少なくとも一方の少なくとも一つの光学面に、波長350nmの光をカットして、前記光学系に入射する波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にする第3の膜が形成されている。あるいは、前記第1の光学素子の前記非光学面の少なくとも一部には、前記光学系に入射する波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にする溝が形成され、前記第2の膜は前記溝にも形成されている。
本発明によれば、光学ガラス、第3の膜または溝が非光学面に入射する波長350nmの光を低減するので、光学素子の非光学面の波長350nmの光による劣化を低減して遮光性能を維持することができる。
図1は、物体からの光束を結像面IPに結像する、本実施形態の結像光学系10の断面図である。本実施形態の結像光学系10は、一例として可視光で使用され、複数の光学素子を有する。
これらの光学素子は、レンズである光学素子(第1の光学素子)20、絞り30、レンズである光学素子(第2の光学素子)32、34、36を含み、物体側から順に光学素子36、32、20、絞り30、光学素子34の順番で配置されている。第2の光学素子は結像光学系10において光学素子20とは異なる光軸上の位置に配置されている。なお、この結像光学系10の構成は単なる一例であり、本実施形態は結像光学系以外の光学系にも適用可能であり、ミラーなどの反射部材を有してもよい。
光学素子20は物体側に凸面を有する凸凹レンズであり、絞り30は入射光束の大きさを制限する。光学素子32は物体側に凸面、像側に凹面を有する張り合わせレンズである。光学素子34は物体側に凸面、像側に凸面を有する張り合わせレンズである。光学素子36は凸レンズである。光学素子20と光学素子32の間には凸レンズが配置されている。
図2は、光学素子20の断面図(図2(a))と光学素子20の光軸に直交するスラスト方向に正射影した平面図(図2(b))である。
図2(a)において、AXは光軸、21、22は光学素子20の屈折作用(光学作用)を有する光学面、24、25は有効光束が入射しない非光学面である。光学面21は光学素子20の像側にある凹面であり、光学面22は光学素子20の物体側にある凸面である。光学面21、22の少なくとも一方には、有機樹脂(第1の有機樹脂)を主成分とする厚み10〜200nmの第1の膜(薄膜)23が形成されている(図2(a)では両方に塗布されている)。
非光学面24は光軸AXに平行なコバ面(保持面)であり、光学面22に接している。非光学面25は光軸AXに垂直な面であり、光学面21に接してその外周に設けられている。非光学面24、25は直交して互いに接しており、非光学面24、25には第1の膜23とは異なる有機樹脂(第2の有機樹脂)を主成分とする厚み1〜50μmの第2の膜26が形成されている。第2の膜26の膜厚は第1の膜23の膜厚よりも大きい。
図2(b)において、黒い円環部分L1は非光学面25の正射影に対応し、第2の膜26が形成されている部分である。白い(透明な)中央の円形部分L2は光学面21の正射影に対応し、第1の膜23が形成されている。円環部分L1は円形部分L2の外周に配置されている。
第1の膜23の厚みは可視光で干渉する厚みのため、干渉膜として種々の機能(例えば、反射防止膜、カラーフィルタ、偏光分離膜など)を持たせることができる。有機樹脂を第1の膜23として利用すると、基板のガラス等から溶出されるアルカリ等の影響を受けにくいため、耐候性に優れるといったメリットがある。
本実施形態では、第1の膜23はシクロペンタノンかシクロヘキサンの少なくとも一方を溶媒とした塗工液を利用したウェットコーティングで形成されている。ウェットコーティングとは、溶液を利用して薄膜を形成する手法の総称で、例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法等を含む。有機樹脂を溶融するのに有用なシクロペンタノンやシクロヘキサノンを溶媒とすることで、有機樹脂は溶媒中に効率的に溶解することができる。そのため、干渉するような厚みの第1の膜23を安定的かつ均一に作成することが可能となる。
第1の膜23の作製方法としては、まず、主鎖中に芳香環または/およびイミド環を有する有機樹脂の粉末をシクロペンタノンおよびシクロヘキサノンに溶融した溶液を作製する。その溶液を光学面22に滴下し、光学素子20を500〜5000rpmで光軸周りに高速回転して溶液を広げ、薄膜を形成し、その後、シクロペンタノンとシクロヘキサノンの沸点以上の温度で加熱・乾燥し、第1の膜23を得る。
第2の膜26は、入射光を吸収する遮光膜として機能し、実質的に黒色であることが多く、その厚みは吸収効率を上げるために干渉する厚みより十分に厚い。第2の膜26により、迷光が像面IPに到達することを防止することができる。
第2の膜26の作製方法としては、例えば、油性マジックのような黒色塗料を直接塗布する方法や、吸収材料を含んだ塗料を筆に浸透させ、その筆で非光学面24、25に塗布する方法がある。
第1の膜23と第2の膜26は機能が異なるため、材料、製法が異なる。特に、第2の膜26は反射防止機能をもたらすために、非光学面24、25は粗面になっている場合が多い。第1の膜23は、nmオーダーの薄膜であり、非光学面24、25の表面の少なくとも一部にも第1の膜23が形成されることが多い。第2の膜26を形成する前に第1の膜23を形成すると、非光学面24、25の粗面に第1の膜23が入り込んで遮光性能が劣化するおそれがある。
そこで、本実施形態は、非光学面24、25に第2の膜26を形成して非光学面24、25を保護した後で、第1の膜23を形成している。本実施形態では、第1の膜23は第2の膜26の表面の少なくとも一部にも形成されるが、これは必ずしも必要ではない。
この場合、第2の膜26に波長350nmの光に対して十分な耐性を持たせて遮光特性を維持させることは可能であるが、その後に第1の膜23を形成する工程において第2の膜26が損傷して波長350nmの光に対する耐性が低下する場合がある。この結果、第2の膜26の遮光特性が低下して迷光により結像光学系10の光学特性を低下し、結像光学系10が撮像装置に適用されれば、迷光やゴーストにより画質が低下する。
そこで、本実施形態は、後述する第1〜第3の手段のいずれかまたは複数の手段を設けて第2の膜26に入射する波長350nmの光を低減させ、これによって遮光性能を維持している。第1の膜23を形成する際に第2の膜26の波長350nmの光に対する耐性が低下しているかどうかは第1の膜23を形成しない場合の第2の膜26の紫外光に対する耐性と比較することによって判別することができる。
第2の膜26を劣化させる第1の膜23を形成する工程としては、光学素子20に対して第2の有機樹脂のガラス転移点以上の熱処理が10分以上施される工程が挙げられる。例えば、光学素子20をガラス転移点Tg以上の70度以上100度以下の熱水に10分以上で60分以下だけ浸漬する工程である。
この熱処理は、例えば、アルミニウムの水和酸化物であるベーマイトを利用した薄膜を作製するのに用いられる。ベーマイトを得るには、まず、真空成膜法や液相法(ゾルゲル法など)に代表される手法により、アルミニウム(乃至は酸化アルミニウム)の薄膜を形成する。その薄膜を70度以上の熱水に浸漬することにより、その表面を部分的に溶解または析出させ、アルミニウム(乃至は酸化アルミニウム)の表層は平均ピッチ20〜200nm以下で配列したベーマイトからなる微細凹凸構造層となる。
処理時間の上限は微細凹凸構造層の形成に一般に必要な時間である。このような可視光の波長以下で配列した微細凹凸構造層は、可視光領域では低屈折率の薄膜と同様の振る舞いを示すため、光学面21、22の反射防止膜の形成などに利用することができる。
しかし、第2の膜26は熱処理処理(熱水浸漬処理)により、損傷して劣化する。特に、膜厚が厚いために応力集中等も発生しやすくなる。この結果、遮光性能が劣化するおそれがある。
第2の膜26のヤング率は1200kgf/m2以上であることが好ましい。ヤング率が高いと膜が硬いために第1の膜23を形成する際に塗工されたシクロペンタノンやシクロヘキサノンのダメージがより大きくなる。この条件を満たす第2の膜26の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂とフェノール系樹脂のうち少なくとも一方を含む材料であるが、これらに限定されるものではない。これらの材料は、耐候性・基板との密着性にも優れている。上限は特に限定されないが、一般的な有機樹脂のヤング率である5000kgf/m2以下となる。上限を超えると、材料の選択が困難になるからである。
また、熱により乾燥、溶融する材料はUV光に対する反応性は低いため、第2の膜26は熱反応型の樹脂材料を利用することが好ましい。UV硬化型樹脂などは、UVに対する反応性は高いのでUV光での劣化が発生しやすいので、使用しない方が好ましい。
非光学面25の劣化は、図2(b)において、非光学面L1の面積比率が15%以上(100%未満)の場合に波長350nmの光が多く入射して顕著となる。
本実施形態は、結像光学系10に入射する波長350nmの光の光量に対する光学素子20の非光学面24、25に照射される波長350nmの光の光量の割合が(0%よりも大きく)10%以下にする低減手段を設けている。低減手段は結像光学系10を形成する複数の光学素子の少なくとも一つに設けられている。
これにより、第2の膜26を波長350nmの光による劣化から保護することができる。なお、波長350nmの光は第2の膜26を劣化させる紫外光の代表的な波長の光である。波長350nmの光を低減する割合は低ければ低いほど好ましく、本実施形態では10%以下であるが、8%以下がより好ましく、5%以下であれば更に好ましい。
第1の低減手段は、波長350nmの光を光学素子20、32、34、36で吸収または反射することである。例えば、光学素子20と光学素子32〜36の少なくとも一方を波長350nmの光を吸収する光学ガラスで構成するなどである。
このような光学ガラスの例としては、TiO2を含む光学ガラスがあり、例えば、S−TIH53(S−TIH53は株式会社オハラの商品名)、S−TIH6(S−TIH6は株式会社オハラの商品名)などが利用可能である。光学ガラスの透過率は厚みや材質によって決まるため、光学素子20に到達するまでに十分に透過率が下がるように光学素子20、32〜36の厚みや材質を選択および調整する。
第2の低減手段は、波長350nmの光をカットする第3の膜(UVカット膜)を光学素子20、32〜36の光学面に形成することである。第3の膜の構成例を表1に示し、透過率特性を図3に示す。ndは屈折率である。基板には株式会社オハラのS−LAH55を用いた。
ここでは、第3の膜を多層膜によって構成し、多層膜の界面を利用して波長350nmの光を低減しているが、TiO2等の材料を使用して低減してもよい。
複数の光学面に第3の膜に形成するのであれば、波長350nmの光の透過率が(0%よりも大きく)20%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは12%以下の第3の膜を光学素子20、32〜36の複数の光学面に形成すればよい。
光学素子20の光学面に第3の膜を設ける場合、光学素子20の物体側の光学面22と像側の光学面21の一方に第1の膜23を形成し、他方に第3の膜を形成してもよい。かかる例を図2(c)に示す。27は第3の膜である。
第3の低減手段は、図3に示すように、光学素子20の非光学面24の少なくとも一部に光軸周りに延びる溝28を形成して紫外光が照射されにくくし、第2の膜26を溝28にも形成することである。ここで、図4は、図2(a)に示す光学素子20の変形例の断面図である。溝28は、図4に示すように、非光学面24のほぼ全部の領域に及んでいてもよいし、非光学面25に形成されてもよい。溝28の寸法(深さや幅)、数、位置によって非光学面に入射する波長350nmの光を低減することができる。
図5は、結像光学系10を使用可能な光学機器の一例としてのデジタルカメラの斜視図である。300はカメラ本体、301は結像光学系10を有する撮像光学系(またはレンズ鏡筒)である。302はカメラ本体300に内蔵され、撮像光学系301によって形成された光学像を光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。303は撮像素子302によって光電変換された情報を記録するメモリ、304は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、固体撮像素子302上に形成された被写体像を観察するための表示素子である。
光学素子20は、遮光膜として機能する第2の膜26が迷光を防止するのでデジタルカメラ300は高画質な画像を提供することができる。また、上述した第1〜第3の低減手段によって第2の膜26は遮光性能を維持することができる。
なお、本実施形態の光学系は、液晶プロジェクタの照明光学系及び投射光学系、顕微鏡の光学系にも適用可能である。それにより、UV光による耐性を維持して迷光の発生を抑制した光学機器を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、第1の膜23の構成については特に触れていないが、有機樹脂を用いた第1の膜23を用いれば、光学面21、22に形成されている膜は単層構成でも多層構成でもよい。また、光学素子はレンズには限定されず、光を透過する部材であれば、波長板、ビームスプリッタなどでもよい。
光学素子は、カメラ、顕微鏡、プロジェクタ等の光学機器に適用することができる。
20…光学素子(第1の光学素子)、21、22…光学面、23…第1の膜、24、25…非光学面、26…第2の膜、27…溝、32、34、36…光学素子(第2の光学素子)
Claims (10)
- 複数の光学素子を有する光学系であって、
前記複数の光学素子は、有効光束が透過して前記有効光束に光学作用を与える光学面と、前記有効光束が入射しない非光学面と、前記光学面に形成され、第1の有機樹脂を主成分とする第1の膜と、前記非光学面に形成され、前記第1の有機樹脂とは異なる第2の有機樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜と、を有する第1の光学素子と、前記第1の光学素子とは異なる位置に設けられた第2の光学素子と、を有し、
前記第2の膜を形成した後で、前記第1の光学素子に前記第2の有機樹脂のガラス転移点以上の熱処理が施されることによって前記第1の膜が形成され、
前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の少なくとも一方は、前記光学系に入射する波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にするTiO2を含む光学ガラスから構成されていることを特徴とする光学系。 - 複数の光学素子を有する光学系であって、
前記複数の光学素子は、有効光束が透過して前記有効光束に光学作用を与える光学面と、前記有効光束が入射しない非光学面と、前記光学面に形成され、第1の有機樹脂を主成分とする第1の膜と、前記非光学面に形成され、前記第1の有機樹脂とは異なる第2の有機樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜と、を有する第1の光学素子と、前記第1の光学素子とは異なる位置に設けられた第2の光学素子と、を有し、
前記第2の膜を形成した後で、前記第1の光学素子に前記第2の有機樹脂のガラス転移点以上の熱処理が施されることによって前記第1の膜が形成され、
前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の少なくとも一方の少なくとも一つの光学面に、波長350nmの光をカットして、前記光学系に入射する前記波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にする第3の膜が形成されていることを特徴とする光学系。 - 前記第3の膜は多層膜であることを特徴とする請求項2に記載の光学系。
- 前記第3の膜はTiO2を含むことを特徴とする請求項2に記載の光学系。
- 前記第1の光学素子の物体側の光学面と像側の光学面の一方に前記第1の膜が形成され、他方に前記第3の膜が形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の光学系。
- 複数の光学素子を有する光学系であって、
前記複数の光学素子は、有効光束が透過して前記有効光束に光学作用を与える光学面と、前記有効光束が入射しない非光学面と、前記光学面に形成され、第1の有機樹脂を主成分とする第1の膜と、前記非光学面に形成され、前記第1の有機樹脂とは異なる第2の有機樹脂を主成分とし、遮光膜として機能する第2の膜と、を有する第1の光学素子を有し、
前記第2の膜を形成した後で、前記第1の光学素子に前記第2の有機樹脂のガラス転移点以上の熱処理が施されることによって前記第1の膜が形成され、
前記第1の光学素子の前記非光学面の少なくとも一部には、前記光学系に入射する波長350nmの光の光量に対する前記第1の光学素子の前記非光学面に入射する前記波長350nmの光の光量の割合を10%以下にする溝が形成され、前記第2の膜は前記溝にも形成されていることを特徴とする光学系。 - 前記第1の膜は、シクロペンタノンとシクロヘキサノンの少なくとも一方を溶媒とする塗工液を利用したウェットコーティングによって形成されることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の光学系。
- 前記第2の膜のヤング率は1200kgf/m2以上で5000kgf/m2以下であることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の光学系。
- 前記第2の膜は、エポキシ系樹脂とフェノール系樹脂のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項8に記載の光学系。
- 請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の光学系を有することを特徴とする光学機器。
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