JP2017167557A - 光吸収体及びこれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光性が良好で、かつ低光反射率の遮光膜を備えた光吸収体、また、そのような光吸収体を備えた撮像装置を提供する。【解決手段】光吸収体100は、基体10と、基体10に入射する光を遮断する遮光膜20とを有する。遮光膜20は、第1の光吸収層と、第2の光吸収層と、低屈折率層と、をこの順に備える3層構造からなり、第1の光吸収層は、透過率が5%以下であり、第1の光吸収層は、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、ニッケル及び低級酸化クロムから選ばれる1種以上を含み、低屈折率層は、第2の光吸収層よりも屈折率が低い。【選択図】図1

Description

本発明は、光吸収体、及びこれを用いた撮像装置に関する。
CCD(Charge Coupled Device)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)等の固体撮像素子を用いた撮像装置においては、色調を良好に再現し、かつ鮮明な画像を得るために、各種の光学的機能を持ったフィルタ(光学フィルタ)を、撮像レンズと固体撮像素子の間等に配置している。その代表的な例が、固体撮像素子の分光感度を人の視感度に補正するために、近赤外波長領域の光を遮蔽するフィルタ(近赤外線カットフィルタ)であり、通常、撮像レンズと固体撮像素子の間に配置される。また、撮像装置には、入ってくる光の量を調整し、撮像素子が受光により発生する電荷が飽和して撮像できなくなることを防いだり、撮像装置内のレンズ、センサ等の光学部材やその保持部材等からの反射や散乱による迷光をカットするため、いわゆる絞りと称する遮蔽部材が配置されている。
近年、固体撮像素子を用いた撮像装置は小型化が進み、携帯電話等の小型の電子機器に搭載されるようになってきた。そして、最近は、このような電子機器自体の小型化、高機能化に対する要求が高まっており、それに伴い、撮像装置においても一層の小型化が求められている。
撮像装置の小型化を実現する方法として、例えば、光学フィルタに絞りとして機能する黒色の被膜(遮光膜)を一体に設ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、絞りを配置するためのスペースが不要となり、装置を小型化できる。そのうえ、部品数を削減でき、また、それによる組み立て工程の簡素化も図れる。
ところで、上記のような光学フィルタ等の基体上に形成された遮光膜がその機能を十分に発揮するためには、遮光膜に入射する光を遮光するだけでなく、その表面(基体側及び基体と反対側の表面)からの反射光を低減する必要がある。しかしながら、従来の光学フィルタ等の基体に遮光膜を形成したものに、かかる反射光の低減を図ったものは未だ検討されていない、したがって、遮光性が良好で、かつ低い光反射率を有する遮光膜を備えた光学フィルタ等の光吸収体、さらにはそのような光吸収体を備えた撮像装置が要望されている。
特開2002−268120号公報
本発明は、遮光性が良好で、かつ低光反射率の遮光膜を備えた光吸収体、また、そのような光吸収体を備えた撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る光吸収体は、基体と、前記基体に入射する光を遮断する遮光膜と、を有し、前記遮光膜は、第1の光吸収層と、第2の光吸収層と、低屈折率層と、をこの順に備える3層構造からなり、前記第1の光吸収層は、透過率が5%以下であることを特徴としている。また、前記第1の光吸収層は、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、ニッケル及び低級酸化クロムから選ばれる1種以上を含むことを特徴としている。また、前記低屈折率層は、第2の光吸収層よりも屈折率が低いことを特徴としている。また、本発明の他の態様に係る光吸収体は、前記第1の光吸収層は、前記第2の光吸収層よりも消衰係数が大きいことを特徴としている。
ここで、消衰係数とは、光がある物質に入射したとき、その物質がどれくらいの光を吸収するのかを示す定数をいい、ベールの法則によれば、物質をある距離通過したときの光の強度Iと入射した光の強度Iと消衰係数kとの間には次式の関係がある。
I=I−αZ
α=4πk/λ
(z:光の進入の深さ、α:吸収係数、λ:波長)
上記の式から明らかなように、消衰係数は波長依存性があり、本明細書においては、特に断らない限り、波長550nmにおける消衰係数をいう。
なお、屈折率も、本明細書においては、特に断らない限り、波長550nmの光に対する屈折率をいう。
本発明の他の態様に係る撮像装置は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された上記光吸収体とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、遮光性が良好で、かつ低光反射率の遮光膜を備えた光吸収体が提供される。また、本発明によれば、そのような光吸収体を備えた撮像装置が提供される。
本発明の第1の実施形態の光吸収体を示す断面図である。 図1の要部を拡大して示す断面図である。 図1に示す光吸収体の遮光膜の形成方法を説明する断面図である。 図1に示す光学フィルタの平面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の光吸収体の要部構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態の光吸収体を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態で使用される赤外線吸収色素の一例の吸収スペクトルを示す図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態の撮像装置を示す断面図である。 本発明の他の実施形態の光吸収体を示す断面図である。 本発明の一実施例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の一測定例を示す図である。 本発明の他の実施例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の一測定例を示す図である。 本発明の他の実施例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の他の測定例を示す図である。 参考例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の一測定例を示す図である。 他の参考例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の一測定例を示す図である。 他の参考例の光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線の他の測定例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて説明するが、それらの図面は図解のために提供されるものであり、本発明はそれらの図面に何ら限定されない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光吸収体の全体構成を概略的に示す断面図であり、図2は、その要部を拡大して示す断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の光吸収体100は、基体としての近赤外線カットフィルタ(以下、単に「フィルタ」ともいう)10と、その一方の主面の外周部に形成された遮光膜20とを備える。
フィルタ10は、透明基材11と、この透明基材11の一方の主面に形成された、可視波長領域の光は透過するが、紫外波長領域及び赤外波長領域の光は反射する誘電体多層膜からなる紫外・赤外光反射膜12と、透明基材11の他方の主面に形成された反射防止膜13とを有する。
また、遮光膜20は、図2に示すように、フィルタ10の紫外・赤外光反射膜12側の主面に、第1の光吸収層21、第2の光吸収層22及び低屈折率層23をこの順で形成した構造を有する。
第1の光吸収層21は、主として遮光膜20に良好な遮光性を付与するための層であり、消衰係数が2.5以上の層である。消衰係数が2.5未満では、遮光膜20の光透過率が高くなり、遮光性が低下するか、透過率を下げるために層厚を厚くしなければならず、光吸収体100全体の厚さが不必要に厚くなる。具体的には、例えば、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、ニッケル、チタン、低級酸化クロム等から選ばれる1種以上で構成できる。ここで、「低級酸化クロム」とは、酸素欠陥を有する酸化クロムをいう。酸素欠陥のない酸化クロムが光をほとんど吸収しないのに対し、酸素欠陥を有する酸化クロムは、酸素欠陥の存在によって消衰係数が上昇するため、第1の光吸収層21を構成する材料として使用できる。
第1の光吸収層21はそれ自体で入射光の透過率を5%以下にできることが好ましく、3%以下にできることがより好ましい。このような観点から、第1の光吸収層21は、クロム、モリブデン、タングステンから選ばれる1種以上で構成することが好ましく、また、その厚さは40nm以上が好ましい。但し、あまり厚いと光吸収体100全体の厚さが不必要に大きくなってしまうことから、200nm以下が好ましい。遮光性を確保し、かつ光吸収体100全体の厚さの不必要な増大を防ぐためには、第1の光吸収層21の厚さは50nm〜180nmがより好ましい。
第2の光吸収層22は、低屈折率層23とともに、主として遮光膜20の低屈折率層形成側の面に外部空間から入射してくる光の反射率を低減するための層であり、屈折率が1.4〜3.0で、かつ消衰係数が0.4〜1.0の層である。屈折率及び消衰係数のいずれか一方でも前記範囲を外れると、遮光膜20の低屈折率層形成側の面に外部空間から入射してくる光の反射率を低減できない。
第2の光吸収層22は、具体的には、例えば、酸化銅や、ケイ素、チタン、及びクロムの低級酸化物等から選ばれる1種以上で構成できる。ここで、「低級酸化物」とは、酸素欠陥を有する酸化物をいう。酸化ケイ素や酸化チタンも酸化クロムと同様、酸素欠陥のないものは光をほとんど吸収しないのに対し、酸素欠陥を有する酸化物は、酸素欠陥の存在によって消衰係数が上昇するため、第2の光吸収層21を構成する材料として使用できる。これらのなかでも、屈折率が1.5〜2.7で、かつ消衰係数が0.5〜0.9である、酸化銅、低級酸化クロム、低級酸化チタンから選ばれる1種以上の使用が、反射率が低く抑えられる観点から好ましい。さらに、膜材料の化学的な安定性と、製造過程における生成の安定性の観点から、酸化銅(II)(CuO)の使用がより好ましい。酸化銅(II)(CuO)の生成過程において酸化銅(I)(CuO)が同時に生成されることがあるが、屈折率が1.5〜2.7で、かつ消衰係数が0.5〜0.9であれば酸化銅(I)(CuO)と酸化銅(II)(CuO)を混合して使用してもよい。
この第2の光吸収層22の厚さは、20nm〜140nmが好ましく、25nm〜50nmがより好ましい。第2の光吸収層22の厚さが20nm未満、または140nmを超えると反射率が上昇する。
低屈折率層23は、屈折率が1.7以下の層である。屈折率が1.7を超えると、遮光膜20の低屈折率層形成側の面に外部空間から入射してくる光の反射率を低減できない。低屈折率層23は、具体的には、例えば、酸化ケイ素(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化アルミニウム(Al)、フッ化ランタン、六フッ化アルミニウムナトリウム等から選ばれる1種以上で構成できる。光の反射率をより低減させるためには、低屈折率層23は、屈折率が1.6以下であることが好ましく、その構成材料は、具体的には、酸化ケイ素(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)及びアルミナ(Al)から選ばれる1種以上の使用が好ましく、なかでも酸化ケイ素(SiO)の使用が好ましい。
この低屈折率層23の厚さは、25nm〜80nmが好ましく、35nm〜65nmがより好ましい。低屈折率層23の厚さが25nm未満、または80nmを超えると反射率が上昇する。
このように構成される遮光膜20は、遮光膜20の両側(フィルタ10側及びフィルタ10の反対側)から入射してくる光の透過を略完全に遮断できるうえに、遮光膜20の低屈折率層23形成側の面、すなわちフィルタ10と反対側の面から入射してくる光の反射率を、可視波長領域(波長400nm〜700nm)における反射率で、1.5%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは実質的に0%にまで低減できる。なお、遮光膜20の構成は、多層膜の光の干渉を利用した計算と実験から得たものである。
上記遮光膜20は、例えば、図3に示すように形成できる。
まず、フィルタ10の紫外・赤外光反射膜の表面全体に、フォトレジスト31を塗布する(図3(a))。フォトレジストの塗布方法としては、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、キャスト法、スプレーコート法、ビードコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、ローラーコート法、カーテンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、スリットリバースコート法、マイクログラビア法、コンマコート法等を使用できる。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、紫外・赤外光反射膜に対する密着性を高めるために、紫外・赤外光反射膜の表面にヘキサメチルジシラザン(HMDS)等による処理を行ってもよい。
次に、フォトマスク32を介して、フォトレジスト31に光Lを照射する(図3(b))。フォトレジスト31がポジ型の場合には、遮光膜20に対応する位置を開口させたフォトマスク32を用い、フォトレジスト31がネガ型の場合には、遮光層21非形成部に対応する位置を開口させたフォトマスク32を用いる。また、照射する光は、例えば、フォトレジスト31が可視波長領域の光によって硬化乃至溶解性を変化させるものであれば、少なくともそのような可視波長領域の光を含む光を照射する。これによって、光が照射された部分31aのフォトレジスト31が硬化乃至溶解性を変化させる。
次に、フォトレジスト31に応じた現像液を用いて、フォトレジスト31を現像し、紫外・赤外光反射膜表面の遮光膜20非形成部にレジスト層33を形成する(図3(c))。
次に、レジスト層33及び紫外・赤外光反射膜上に、スパッタリング法や真空蒸着法、CVD法等により、第1の光吸収層、第2の光吸収層及び低屈折率層となる膜を順に成膜し被膜20Aを形成する(図3(d))。
その後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、イソプロピルアルコール等のレジスト剥離剤に浸漬して、レジスト層33をリフトオフすることにより、遮光膜20が形成される(図3(e))。レジスト層33のリフトオフには、高圧ジェットや、超音波振動等の物理的手段を用いてもよい。
図4は、本実施形態の光吸収体100を遮光層20側より視た平面図である。図4に示すように、本実施形態では、フィルタ10の平面形状は円形状であり、遮光膜20はその外周に沿って環状に設けられているが、フィルタ10は、例えば、図5に示すように、矩形状であってもよく、特に限定されない。
以下、本実施形態の光吸収体100のフィルタ10を構成する透明基材11、紫外・赤外光反射膜12及び反射防止膜13について詳述する。
透明基材11は、可視波長領域の光を透過するものであれば、その形状は特に限定されるものではなく、例えば、板状、フィルム状、ブロック状、レンズ状等が挙げられる。また、透明基材11は、赤外線吸収ガラスや赤外線吸収剤を含有した樹脂であってもよい。
透明基材11の構成材料としては、ガラス、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイヤ等の結晶、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。これらの材料は、紫外波長領域及び赤外波長領域の少なくとも一方に対して吸収特性を有するものであってもよい。
ガラスは、可視波長領域で透明な材料から適宜選択して使用できる。例えば、ホウケイ酸ガラスは、加工が容易で、光学面における傷や異物等の発生を抑制できるために好ましく、アルカリ成分を含まないガラスは、接着性、耐候性等が良好なために好ましい。
また、ガラスとして、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラスにCuO等を添加した赤外波長領域に吸収を有する光吸収型のガラスも使用できる。特に、CuOを添加したフツリン酸塩系ガラスまたはリン酸塩系ガラスは、可視波長領域の光に対し高い透過率を有するとともに、CuOが近赤外波長領域の光を十分に吸収するため、良好な近赤外線カット機能を付与できる。
CuOを含有するフツリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 46%〜70%、MgF 0%〜25%、CaF 0%〜25%、SrF 0%〜25%、LiF 0%〜20%、NaF 0%〜10%、KF 0%〜10%、ただし、LiF、NaF、KFの合量が1%〜30%、AlF 0.2%〜20%、ZnF 2%〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなるフツリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1質量部〜5質量部、好ましくは0.3質量部〜2質量部含有させたものが挙げられる。市販品としては、NF−50ガラス(旭硝子社製 商品名)等が例示される。
CuOを含有するリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 70%〜85%、Al 8%〜17%、B 1%〜10%、LiO 0%〜3%、NaO 0%〜5%、KO 0%〜5%、LiO+NaO+KO 0.1%〜5%、SiO 0%〜3%からなるリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1質量部〜5質量部、好ましくは0.3質量部〜2質量部含有させたものが挙げられる。
透明基材11の厚みは、特に限定されないが、小型化、軽量化を図る点からは、0.1mm〜3mmの範囲が好ましく、0.1mm〜1mmの範囲がより好ましい。
紫外・赤外光反射膜12は、近赤外線カットフィルタ機能を付与、または高める効果を併せ有する。この紫外・赤外光反射膜12は、誘電体層Aと、誘電体層Aが有する屈折率よりも高い屈折率を有する誘電体層Bとを、スパッタリング法や真空蒸着法等により、交互に積層した誘電体多層膜から構成される。
誘電体層Aを構成する材料としては、屈折率が1.6以下、好ましくは1.2〜1.6の材料が使用される。具体的には、シリカ(SiO)、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウム等が使用される。また、誘電体層Bを構成する材料としては、屈折率が1.7以上、好ましくは1.7〜2.5の材料が使用される。具体的には、チタニア(TiO)、ジルコニア、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、イットリア、酸化亜鉛、硫化亜鉛等が使用される。
本発明においては、紫外・赤外光反射膜12を、次のような誘電体多層膜で構成することにより、入射角依存性を低減できる。
すなわち、この誘電体多層膜は、屈折率が1.6以下の低屈折率の誘電体層Aと、屈折率が2以上の高屈折率の誘電体層Bとからなる単位誘電体層を15層以上積層したものであって、かつ単位誘電体層における誘電体層Aの光学膜厚をn、誘電体層Bの光学膜厚をnとしたとき、n/n≧3を満足する単位誘電体層の層数が10層以上である。n/n≧3を満足する各単位誘電体層は、n/n値が互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
入射角依存性を低減する観点からは、単位誘電体層の全層数は30層以上が好ましく、35層以上がより好ましい。また、n/n≧3を満足する単位誘電体層の層数は、15層以上が好ましく、18層以上がより好ましい。
また、単位誘電体層全体におけるn/nの平均値である平均n/nは4.5〜6が好ましく、特に、単位誘電体層の全層数が多い場合、例えば単位誘電体層の全層数が30層以上の場合、平均n/nは4.5〜5.3が好ましい。
さらに、この入射角依存性を低減した誘電体多層膜において、誘電体層Aの光学膜厚nの平均値は40nm〜70nmが好ましく、40nm〜65nmがより好ましい。誘電体層Bの光学膜厚nの平均値は200nm〜310nmが好ましく、210nm〜300nmがより好ましい。また、個々の誘電体層Aの光学膜厚nは10nm〜140nmが好ましく、個々の誘電体層Bの光学膜厚nは10nm〜350nmが好ましい。誘電体多層膜は、前述したスパッタリング法や真空蒸着法の他、イオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等によっても形成できる。スパッタリング法やイオンプレーティング法は、いわゆるプラズマ雰囲気処理であることから、近赤外線カットフィルタガラス11に対する密着性を向上できる。
反射防止膜13は、光吸収体100に入射した光の反射を防止することにより透過率を向上させ、効率良く入射光を利用する機能を有するもので、従来より知られる材料及び方法により形成できる。具体的には、反射防止膜3は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等により形成したシリカ、チタニア、五酸化タンタル、フッ化マグネシウム、ジルコニア、アルミナ等の1層以上の膜や、ゾルゲル法、塗布法等により形成したシリカケート系、シリコーン系、フッ化メタクリレート系等から構成される。反射防止膜13の厚みは、通常、100nm〜600nmの範囲である。
なお、本発明においては、透明基材11の紫外・赤外光反射膜12が形成される主面とは反対側の主面に、反射防止膜13に代えて、あるいは、反射防止膜13と透明基材11との間に、紫外波長領域及び赤外波長領域の光を反射する誘電体多層膜からなる第2の紫外・赤外光反射膜を設けてもよい。
第2の紫外・赤外光反射膜を構成する誘電体多層膜は、特に限定されるものではなく、紫外・赤外光反射膜12を構成する誘電体多層膜と、同様の材料を用いて同様の方法で形成できる。紫外・赤外光反射膜12を、前述した入射角依存性を低減した誘電体多層膜で構成した場合には、第2の紫外・赤外光反射膜は、次のような誘電体多層膜で構成することが好ましい。
すなわち、この誘電体多層膜は、屈折率が1.6以下の低屈折率の誘電体層Aと、屈折率が2以上の高屈折率の誘電体層Bとからなる単位誘電体層を3層以上積層したものである。
また、この誘電体多層膜は、単位誘電体層における誘電体層Aの光学膜厚をn、誘電体層Bの光学膜厚をnとしたとき、単位誘電体層全体におけるn/nの平均値である平均n/nは0.8〜1.5が好ましく、個々の単位誘電体層のn/n値は、0.1〜10が好ましい。
さらに、この誘電体多層膜における誘電体層Aの光学膜厚nの平均値は100nm〜230nmが好ましく、120nm〜210nmがより好ましい。誘電体層Bの光学膜厚nの平均値は100nm〜230nmが好ましく、120nm〜210nmがより好ましい。また、個々の誘電体層Aの光学膜厚nは5nm〜310nmが好ましく、個々の誘電体層Bの光学膜厚nは10nm〜300nmが好ましい。
また、遮光膜20は、図6に示す光吸収体110のように、フィルタ10の反射防止膜13側の主面に形成されていてもよく、さらに、図7や図8に例示するように、フィルタ10を構成する各層の界面に形成されていてもよい。ずなわち、図7に示す光吸収体120は、図1に示した光吸収体100において、遮光膜20が透明基材11と紫外・赤外光反射膜12の界面に形成された例である。また、図8に示す光吸収体130は、図1に示した光吸収体100において、遮光膜20が透明基材11と反射防止膜13の界面に形成された例である。これらの例においても、図1に示した光吸収体100と同様、遮光膜20の両側(フィルタ10側及びフィルタ10の反対側)から入射してくる光の透過を略完全に遮断できるうえに、遮光膜20のフィルタ10と反対側の面、すなわち、低屈折率層23形成側の面から入射してくる光の反射率を、可視波長領域(波長400nm〜700nm)における反射率で、1.5%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは実質的に0%にまで低減できる。なお、いずれの場合も、遮光膜20は、第1の光吸収層21が透明基材11側に位置するように形成されている。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態による光吸収体の要部の構成を概略的に示す断面図である。なお、本実施形態以降、重複する説明を避けるため、第1の実施の形態と共通する点については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施形態の光吸収体140は、図9に示すように、フィルタ10の紫外・赤外光反射膜側の主面に、高屈折率層24及び第3の光吸収層25をこの順に形成し、その上に第1の光吸収層21、第2の光吸収層22及び低屈折率層23をこの順で形成した構造となっている。すなわち、本実施形態においては、フィルタ10の紫外・赤外光反射膜側の主面に、高屈折率層24、第3の光吸収層25、第1の光吸収層21、第2の光吸収層22及び低屈折率層23からなる5層構造の遮光膜90が形成されている。
このような遮光膜90において、高屈折率層24は、第3の光吸収層25とともに、主として遮光膜90の高屈折率層形成側の面にフィルタ10側から入射してくる光の反射率を低減するための層であり、屈折率が1.7超の層である。屈折率が1.7以下であると、遮光膜20の高屈折率層形成側の面にフィルタ10側から入射してくる光の反射率を低減できない。高屈折率層24は、具体的には、例えば、酸化クロム、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化スズ(SnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnO)等から選ばれる1種以上で構成できる。光の反射率をより低減させるためには、高屈折率層24は、屈折率が1.8以上であることが好ましく、その構成材料は、具体的には、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)、酸化ニオブ(Nb)、及び酸化ジルコニウム(ZrO)から選ばれる1種以上の使用が好ましく、なかでも酸化タンタル(Ta)の使用が好ましい。
この高屈折率層23の厚さは、10nm〜50nmが好ましく、12nm〜25nmがより好ましい。高屈折率層24の厚さが10nm未満、または50nmを超えると反射率が上昇する。
また、第3の光吸収層25は、屈折率が1.4〜3.0で、かつ消衰係数が0.4〜1.0の層である。屈折率及び消衰係数のいずれか一方でも前記範囲を外れると、遮光膜90の高屈折率層形成側の面にフィルタ10側から入射してくる光の反射率を低減できない。第3の光吸収層25は、具体的には、例えば、酸化銅や、ケイ素、チタン、及びクロムの低級酸化物等から選ばれる1種以上で構成できる。ここで、「低級酸化物」とは、酸素欠陥を有する酸化物をいう。酸化ケイ素や酸化チタンも酸化クロムと同様、酸素欠陥のないものは光をほとんど吸収しないのに対し、酸素欠陥を有する酸化物は、酸素欠陥の存在によって消衰係数が上昇するため、第2の光吸収層21を構成する材料として使用できる。これらのなかでも、屈折率が1.5〜2.7で、かつ消衰係数が0.5〜0.9である、酸化銅、低級酸化クロム、低級酸化チタンから選ばれる1種以上の使用が、反射率が低く抑えられる観点から好ましい。さらに、膜材料の化学的な安定性と、製造過程における生成の安定性の観点から、酸化銅(II)(CuO)の使用がより好ましい。酸化銅(II)(CuO)の生成過程において酸化銅(I)(CuO)が同時に生成されることがあるが、屈折率が1.5〜2.7で、かつ消衰係数が0.5〜0.9であれば酸化銅(I)(CuO)と酸化銅(II)(CuO)を混合して使用してもよい。
この第3の光吸収層25の厚さは、20nm〜140nmが好ましく、25nm〜50nmがより好ましい。第3の光吸収層22の厚さが20nm未満、または140nmを超えると反射率が上昇する。
第1の光吸収層21、第2の光吸収層22及び低屈折率層23については、第1の実施形態で説明したと同様であり、第1の光吸収層21は、主として遮光膜90に良好な遮光性を付与する作用を有し、第2の光吸収層22は、低屈折率層23とともに、主として遮光膜90の低屈折率層形成側の面に外部空間から入射してくる光の反射率を低減する作用を有する。
このように構成される遮光膜90は、遮光膜90の両側(フィルタ10側及びフィルタ10の反対側)から入射してくる光の透過を略完全に遮断できるうえに、遮光膜90の低屈折率層23形成側の面、すなわちフィルタ10と反対側の面から入射してくる光の反射率を、可視波長領域における反射率で、1.5%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは実質的に0%にまで低減でき、さらに、遮光膜90の高屈折率層24形成側の面、すなわちフィルタ10側の面から入射してくる光の反射率を、可視波長領域における反射率で、1.5%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは実質的に0%にまで低減できる。この遮光膜90の構成も、多層膜の光の干渉を利用した計算と実験から得たものである。
なお、上記遮光膜90の形成にあたっては、第1の実施形態で説明した方法における成膜工程(図3(d))において、レジスト層33及び紫外・赤外光反射膜上に、スパッタリング法や真空蒸着法、CVD法等により、高屈折率層24、第3の光吸収層25、第1の光吸収層21、第2の光吸収層22及び低屈折率層23となる膜を順に成膜する以外は、同様の手順で形成できる。
また、図示は省略したが、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、遮光膜90は、フィルタ10の反射防止膜13側の主面に形成されていてもよく、フィルタ10を構成する各層の界面に形成されていてもよい。いずれの場合も、遮光膜90は、高屈折率層24がフィルタ10の透明基材11側に位置するように形成される。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態による光吸収体150を概略的に示す断面図である。
本実施形態の光吸収体150は、図10に示すように、フィルタ10の透明基材11と反射防止膜13との間に、赤外光吸収膜15が設けられている。赤外光吸収膜15は、透明基材11と紫外・赤外光反射膜12の間に設けられていてもよい。
赤外光吸収膜15は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤を含む透明樹脂から構成される。
透明樹脂は、可視波長領域の光を透過するものであればよく、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂等が挙げられる。
また、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤としては、ITO(In−TiO系)、ATO(ZnO−TiO系)、ホウ化ランタン等の無機微粒子や、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、ジイモニウム系化合物、ポリメチン系化合物、フタリド化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、インドフェノール系化合物等の有機系色素が挙げられる。
その他、無機微粒子として、少なくともCu及び/またはPを含む酸化物の結晶子からなり、数平均凝集粒子径が5nm〜200nmのものであり、好ましくは、下式(1)で表わされる化合物の結晶子からなり、数平均凝集粒子径が5nm〜200nmのものが使用できる。
1/nCuPO …(1)
(式中、Aは、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)及びNHからなる群より選ばれる1種以上であり、添字のnは、Aがアルカリ金属またはNHの場合は1であり、Aがアルカリ土類金属の場合は2である。)
このような結晶子からなるものは、結晶構造に起因する赤外線吸収特性を維持でき、また、結晶子が微粒子であるため、赤外光吸収膜15中に高濃度で含有でき、単位長あたりの吸収能を大きくできることから好ましい。
無機微粒子は、耐候性、耐酸性、耐水性等の向上や表面改質によるバインダ樹脂との相溶性の向上を目的に、公知の方法で表面処理がされていてもよい。
また、有機系色素として、アセトンに溶解して測定される波長領域400nm〜1000nmの光の吸収スペクトルが図11に示すようなパターンを有する色素、すなわち、前記吸収スペクトルにおいて、ピーク波長が695±1nmであり半値全幅が35±5nmである極大吸収ピークを有する色素が使用できる。このような色素は、近赤外線カットフィルタに求められる波長630nm〜700nm付近の間で急峻に吸光度が変化するため好ましい。なお、この色素を用いる場合、透明樹脂として、波長589nmにおける屈折率が1.54以上の透明樹脂の使用が好ましい。
赤外線吸収剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
赤外光吸収膜15における赤外線吸収剤の含有量は、例えば、前述の少なくともCu及び/またはPを含む酸化物の結晶子からなる無機微粒子の場合、20質量%〜60質量%が好ましく、20質量%〜50質量%がより好ましい。また、前述のピーク波長が695±1nmであり半値全幅が35±5nmである極大吸収ピークを有する色素の場合、0.5質量%〜3質量%が好ましく、0.5質量%〜0.8質量%がより好ましい。各赤外線吸収剤の含有量が前記範囲未満では、赤外波長領域の光を十分に吸収できないおそれがあり、また、前記範囲を超えると、可視波長領域の光の透過性が低下するおそれがある。
透明樹脂には、赤外線吸収剤の他に、さらに、本発明の効果を阻害しない範囲で、色調補正色素、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等が含有されていてもよい。
赤外光吸収膜15は、例えば、透明樹脂、赤外線吸収剤、及び必要に応じて配合される他の添加剤を、分散媒または溶媒に分散または溶解させて塗工液を調製し、この塗工液を透明基材11の紫外・赤外光反射膜12形成面とは反対側の主面に塗工し、乾燥させることにより形成できる。塗工、乾燥は、複数回に分けて実施できる。また、その際、含有成分の異なる複数の塗工液を調製し、これらを順に塗工、乾燥させてもよい。具体的には、例えば、前述の少なくともCu及び/またはPを含む酸化物の結晶子からなる無機微粒子を含む塗工液と、ITO粒子を含む塗工液をそれぞれ個別に調製し、これらを順に塗工し、乾燥させてもよい。
分散媒または溶媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。塗工液には、必要に応じて分散剤を配合できる。分散剤としては、例えば、界面活性剤、シラン化合物、シリコーンレジン、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤等が使用される。
塗工液の調製には、自転・公転式ミキサー、ビーズミル、遊星ミル、超音波ホモジナイザ等の撹拌装置を使用できる。高い透明性を確保するためには、撹拌を十分に行うことが好ましい。撹拌は、連続的に行ってもよく、断続的に行ってもよい。
また、塗工液の塗工には、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、キャスト法、スプレーコート法、ビードコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、ローラーコート法、カーテンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、スリットリバースコート法、マイクログラビア法、コンマコート法等を使用できる。
赤外光吸収膜15の厚みは、0.01〜200μmの範囲が好ましく、0.1〜50μmの範囲がより好ましい。0.01μm未満では、所定の吸収能が得られないおそれがあり、また、200μmを超えると、乾燥時に乾燥ムラが生じるおそれがある。
本実施形態の光吸収体150は、赤外光吸収膜15を備えるので、良好な近赤外線カット機能を具備できる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、遮光膜20は、図12に示す光吸収体160のように、フィルタ10の反射防止膜13側の主面に形成されていてもよく、また、図13乃至図15に例示するように、フィルタ10を構成する各層の界面に形成されていてもよい。ずなわち、図13に示す光吸収体170は、図10に示した光吸収体150において、遮光膜20が透明基材11と紫外・赤外光反射膜12の界面に形成された例である。また、図14に示す光吸収体180は、図10に示した光吸収体150において、遮光膜20が透明基材11と赤外光吸収膜15の界面に形成された例である。さらに、図15に示す光吸収体190は、図10に示した光吸収体150において、遮光膜20が赤外光吸収膜15と反射防止膜13の界面に形成された例である。
これらの例においても、図1に示した光吸収体100と同様、遮光膜20の両側(フィルタ10側及びフィルタ10の反対側)から入射してくる光の透過を略完全に遮断できるうえに、遮光膜20のフィルタ10と反対側の面、すなわち、低屈折率層23形成側の面から入射してくる光の反射率を、可視波長領域における反射率で、1.5%以下、好ましくは1.0%以下、より好ましくは実質的に0%にまで低減できる。なお、いずれの場合も、遮光膜20は、第1の光吸収層21が透明基材11側に位置するように形成される。
さらに、図示は省略したが、遮光膜20に代えて、第2の実施形態で示したような、5層構造の遮光膜を設けてもよい。この場合には、5層構造の遮光膜の高屈折率層形成側の面、すなわちフィルタ側の面から入射してくる光の反射率も、低屈折率層形成側の面から入射してくる光の反射率と同様に低減できる。
(第4の実施の形態)
図16は、第4の実施形態による撮像装置200を概略的に示す断面図である。
図16に示すように、本実施形態の撮像装置200は、固体撮像素子201、光学フィルタ202、レンズ203、及びこれらを保持固定する匡体204を有する。
固体撮像素子201、光学フィルタ202、及びレンズ203は、光軸xに沿って配置され、固体撮像素子201とレンズ203の間に光学フィルタ202が配置されている。固体撮像素子201は、レンズ203及び光学フィルタ202を通過して入射してきた光を電気信号に変換する電子部品であり、例えばCCDやCMOS等である。そして、本実施形態では、光学フィルタ202として、図1に示した光吸収体100が使用され、その紫外・赤外光反射膜12がレンズ203側に、反射防止膜13が固体撮像素子201側に位置するように配置されている。なお、光吸収体100は、紫外・赤外光反射膜12が固体撮像素子201側に、反射防止膜13がレンズ203側に位置するように配置してもよい。また、本実施形態では、光学フィルタ202として、図1に示した光吸収体100を使用しているが、図6乃至図10、図12乃至15等に示した光吸収体120、130、140、150、160、170、180、190等を使用できる。
撮像装置200においては、被写体側より入射した光は、レンズ203、及び光学フィルタ202(光吸収体100)を通って固体撮像素子201に入射する。この入射した光を固体撮像素子201が電気信号に変換し、画像信号として出力する。入射光は、遮光膜20を備えた光吸収体100を通過することで、適正な光量に調節され、また撮像装置200内のレンズ、センサ等の光学部材やその保持部材等からの反射や散乱による迷光がカットされ、かつ十分に近赤外線が遮蔽された光として固体撮像素子201で受光される。
なお、本実施形態の撮像装置200は、1つのレンズが配置されているだけであるが、複数のレンズを備えるものであってもよく、また、固体撮像素子を保護するカバーガラス等が配置されていてもよい。さらに、光学フィルタの位置も、レンズと固体撮像素子との間に限らず、例えば、レンズより被写体側に配置されていてもよく、また、レンズが複数配置される場合に、レンズとレンズの間に配置されていてもよい。
また、以上説明した実施形態は、いずれも光吸収体が近赤外線カット機能を有する例であるが、近赤外線カット機能に限らず、ローパスフィルタ、NDフィルタ、色調フィルタ等の機能を有するものであってもよい。
さらに、例えば、図17に示すように、かかるフィルタ機能を持たないものであってもよい。すなわち、図17に示した光吸収体は、フィルタ機能を持たない基体30に遮光膜20が形成された例である。基体30の材料は特に限定されるものではなく、各種のガラス、セラミックス、金属、プラスチックス等が挙げられる。
以上、本発明のいくつかの実施形態及びそれらの変形例を説明したが、本発明は、以上説明した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはいうまでもない。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。なお、実施例における光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線は、分光光度計(大塚電子社製 MCPD−3000)を用いて測定した。
(実施例1)
40mm×40mm×0.3mmの角板状の白板ガラスB270(Schott社製 商品名)を基体とし、その一方の面に、スパッタ法により、クロム(Cr;消衰係数3.33)膜、酸化銅(CuO;屈折率2.58、消衰係数0.59)膜、及び酸化ケイ素(SiO;屈折率1.47)膜を順に積層して、表1に示すような構成からなる遮光膜(3層)を形成し、光吸収体を作製した。
得られた光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線を図18に示す。なお、これらの分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、最上層の酸化ケイ素膜の上方から、この酸化ケイ素膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。
図18から明らかなように、本実施例で得られた光吸収体は、透過率が略0%、反射率が0.3%以下であり、酸化ケイ素膜側からの可視波長領域の光に対し良好な遮光性及び低反射性を有していた。
Figure 2017167557
(実施例2)
40mm×40mm×0.3mmの角板状の白板ガラスB270を基体とし、その一方の面に、スパッタ法により、酸化タンタル(Ta;屈折率2.23)膜、酸化銅(CuO;屈折率2.58、消衰係数0.59)膜、クロム(Cr;消衰係数3.33)膜、酸化銅(CuO;屈折率2.58、消衰係数0.59)膜、及び酸化ケイ素(SiO;屈折率1.47)膜を順に積層して、表2に示すような構成からなる遮光膜(5層)を形成し、光吸収体を作製した。
得られた光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線を図19及び図20に示す。なお、図19に示す分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、最上層の酸化ケイ素膜の上方から、この酸化ケイ素膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。また、図20に示す分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、基体側から1層目の酸化タンタル膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。後者の測定にあたっては、基体裏面における反射光の影響をなくすため、基体裏面に、表3に示すような構成からなる8層反射防止膜を形成した。反射防止膜の各層は、いずれも蒸着法により成膜した。
図19及び図20から明らかなように、本実施例で得られた光吸収体は、酸化ケイ素膜側からの可視波長領域の光に対しても、基体側からの可視波長領域の光に対しても、透過率が略0%であり、良好な遮光性を有していた。また、反射率も同様に酸化ケイ素膜側からの可視波長領域の光に対しても、基体側からの可視波長領域の光に対しても非常に小さく、良好な低反射性を有していた。
Figure 2017167557
Figure 2017167557
(参考例1)
40mm×40mm×0.3mmの角板状の白板ガラスB270を基体とし、その一方の面に、スパッタ法により、クロム(Cr)膜、酸化クロム(CrO;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、クロム(Cr)膜、酸化クロム(CrO;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、及び酸化ケイ素(SiO)膜を順に積層して、表4に示すような構成からなる遮光膜(5層)を形成し、光吸収体を作製した。
得られた光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線を図21に示す。なお、これらの分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、最上層の酸化ケイ素膜の上方から、この酸化ケイ素膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。
図21から明らかなように、本参考例で得られた光吸収体は、透過率は略0%であったが、反射率の低減効果は実施例に比べ小さかった。
Figure 2017167557
(参考例2)
40mm×40mm×0.3mmの角板状の白板ガラスB270を基体とし、その一方の面に、スパッタ法により、酸化ケイ素(SiO;屈折率1.47)膜、酸化クロム(CrO;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、クロム(Cr)膜、酸化クロム(CrO;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、クロム(Cr)膜、クロム(Cr)膜、酸化クロム(CrOx;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、クロム(Cr)膜、酸化クロム(CrOx;屈折率2.11、消衰係数0.12)膜、及び酸化ケイ素(SiO;屈折率1.47)膜を順に積層して、表5に示すような構成からなる遮光膜(9層)を形成し、光吸収体を作製した。
得られた光吸収体の分光透過率曲線及び分光反射率曲線を図22及び図23に示す。なお、図22に示す分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、最上層の酸化ケイ素膜の上方から、この酸化ケイ素膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。また、図23に示す分光透過率曲線及び分光反射率曲線の測定は、基体側から1層目の酸化ケイ素膜に向けて入射角度0°で入射させた光について測定したものである。後者の測定にあたっては、基体裏面における反射光の影響をなくすため、基体裏面に、実施例2の場合と同様、表3に示すような構成からなる8層反射防止膜を形成した。
図22及び図23から明らかなように、本参考例で得られた光吸収体は、酸化ケイ素膜側からの可視波長領域の光に対しても、基体側からの可視波長領域の光に対しても、透過率が略0%であり、良好な遮光性を有していたが、反射率の低減効果は実施例に比べ小さかった。
Figure 2017167557
本発明の光吸収体は、遮光性が良好で、かつ低光反射率の遮光膜を備えていることから、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の情報機器に組み込まれる小型カメラ等の撮像装置に有用である。また、その他、顕微鏡、内視鏡、各種光通信機器、各種画像表示装置、レーザプリンタ等の各種光学機器にも広く使用できる。
10…(近赤外線カット)フィルタ、11…透明基材、12…紫外・赤外光反射膜、13…反射防止膜、15…赤外光吸収膜、20,90…遮光膜、21…第1の光吸収層、22…第2の光吸収層、23…低屈折率層、24…高屈折率層、25…第3の光吸収層、30…基体、100,110,120,130,140,150,160,170,180,190…光吸収体、200…撮像装置、201…固体撮像素子、202…光学フィルタ。

Claims (19)

  1. 基体と、
    前記基体に入射する光を遮断する遮光膜と、を有し、
    前記遮光膜は、第1の光吸収層と、第2の光吸収層と、低屈折率層と、をこの順に備える3層構造からなり、
    前記第1の光吸収層は、透過率が5%以下であり、
    前記第1の光吸収層は、クロム、モリブデン、タングステン、鉄、ニッケル及び低級酸化クロムから選ばれる1種以上を含み、
    前記低屈折率層は、第2の光吸収層よりも屈折率が低い
    ことを特徴とする光吸収体。
  2. 前記第1の光吸収層は、前記第2の光吸収層よりも消衰係数が大きい請求項1に記載の光吸収体。
  3. 前記第1の光吸収層は、消衰係数が2.5以上である請求項1または2に記載の光吸収体。
  4. 前記第2の光吸収層は、屈折率が1.4〜3.0である請求項1〜3いずれか1項に記載の光吸収体。
  5. 前記遮光膜の前記低屈折率層側から入射した光の、可視波長領域における反射率が1.5%以下である請求項1〜4いずれか1項に記載の光吸収体。
  6. 前記第1の光吸収層の厚さは、40nm〜200nmである請求項1〜5いずれか1項に記載の光吸収体。
  7. 前記第2の光吸収層の厚さは、20nm〜140nmである請求項1〜6いずれか1項に記載の光吸収体。
  8. 前記低屈折率層は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、フッ化マグネシウム、フッ化ランタン、及び六フッ化アルミニウムナトリウムから選ばれる1種以上を含む請求項1〜7いずれか1項に記載の光吸収体。
  9. 前記低屈折率層の厚さは、25nm〜80nmである請求項1〜8いずれか1項に記載の光吸収体。
  10. 前記基体は、近赤外線カット機能を有する光学フィルタの少なくとも一部を構成している請求項1〜9いずれか1項に記載の光吸収体。
  11. 前記基体は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収ガラスを備える請求項1〜10いずれか1項に記載の光吸収体。
  12. 前記基体は、赤外波長領域の光を吸収する赤外線吸収剤を含む赤外光吸収膜を備える請求項1〜11いずれか1項に記載の光吸収体。
  13. 前記遮光膜は、前記基体の表面に備わる請求項1〜12いずれか1項に記載の光吸収体。
  14. 前記基体は、透明基材と、誘電体多層膜からなる紫外・赤外光反射膜と、を有し、
    前記遮光膜は、前記透明基材と前記紫外・赤外光反射膜と、の界面に備わる請求項1〜12いずれか1項に記載の光吸収体。
  15. 前記基体は、透明基材と反射防止膜と、を有し、
    前記遮光膜は、前記透明基材と前記反射防止膜と、の界面に備わる請求項1〜12いずれか1項に記載の光吸収体。
  16. 前記基体は、透明基材を有し、
    前記遮光膜は、前記透明基材と前記赤外光吸収膜と、の界面に備わる請求項12に記載の光吸収体。
  17. 前記基体は、反射防止膜を有し、
    前記遮光膜は、前記反射防止膜と前記赤外光吸収膜と、の界面に備わる請求項12に記載の光吸収体。
  18. 前記基体は、さらに誘電体多層膜からなる紫外・赤外光反射膜を有する請求項13、15〜17いずれか1項に記載の光吸収体。
  19. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された請求項1〜18いずれか1項に記載の光吸収体と、
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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