JP6196462B2 - 多孔質球状金属酸化物 - Google Patents

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Description

本発明は、多孔質球状金属酸化物に関する。
多孔質球状金属酸化物は、吸油量が高く、滑り性が良いという理由から、ファンデーション等の化粧品用の添加剤として有用に用いられる。また、樹脂へ添加する用途としては、アンチブロッキング剤や艶消し剤等として、有用に用いられる。
多孔質球状金属酸化物の製造方法としては、界面活性剤を使用し、金属酸化物ゾルからなるW相を有機溶媒相に分散させ、W/Oエマルションを形成後、球状のW相をゲル化させる方法が知られている。この方法により得られた球状金属酸化物は、円形度が高いものが得られ、また各種製造条件を制御することで、細孔径や比表面積、細孔容量を変化させることが可能である。(特許文献1、2)
特開2000−143228号公報 特許第4960534号公報
化粧品等の肌に触れる用途に多孔質球状金属酸化物を用いる場合には、含まれる不純物により、肌への刺激性や生体への毒性が問題となる。また、樹脂等への添加する用途においては、多孔質金属酸化物に含まれる不純物が溶出してくることで、樹脂の透明性を悪化させるといった問題が生じる。
多孔質球状金属酸化物の製造において、W/Oエマルションを形成させるためには、上記の通り界面活性剤を添加する必要がある。界面活性剤の中には、皮膚に対して悪影響を与える可能性の指摘されるものや、樹脂の透明性を悪化させる物があり、これらが多孔質金属酸化物に不純物として残存することが問題となる場合がある。
そこで、本発明は、W/Oエマルジョンを経由して製造される球状金属酸化物において、W/Oエマルションを形成させるために使用した界面活性剤を吸着していないため、化粧品や樹脂等への添加剤として有用な球状金属酸化物を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、W/Oエマルションを形成した後に、W相をゲル化させ、その後親水性溶媒と水を添加することで解乳し、O相とW相が2相に分離した状態において加熱、混合することにより、ゲル中に吸着している界面活性剤をO相に抽出させることができ、これによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
BET法による比表面積が400m/g以上1000m/g以下であり、
BJH法による細孔容積が2ml/g以上8ml/g以下であり、
BJH法による細孔半径のピークが10nm以上40nm以下であり、
レーザー回折式測定による粒度分布におけるメジアン径が1μm以上50μm以下であり、
画像解析法により求めた平均円形度が0.8以上であり、
測定対象となる核がC13である固体NMRの測定において界面活性剤のピークを呈しない多孔質球状金属酸化物である。

本発明の製造方法により製造された球状金属酸化物は、不純物である界面活性剤を吸着していないため、化粧品等への添加剤として用いた場合には、肌への刺激性や毒性が問題となることがなく、また樹脂等への添加剤として使用した場合には、透明性等に影響を与えることがないため、極めて有用に用いることができる。
以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明がこれらの形態に限定されるものではない。また、特に断らない限り、数値範囲について「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
<1.球状金属酸化物>
まず、本発明の球状金属酸化物について説明する。なお本発明において、球状金属酸化物とは、後述するような粒子の集合体を意味し、乾燥状態であれば粉末である。なお湿潤させれば、ペースト、スラリー等の状態をも呈しうる。
本発明の球状金属酸化物を構成する金属元素は特に限定されることなく、常温・常圧、大気中で安定な酸化物を構成する金属元素であればよい。このような金属酸化物を具体的に例示すると、シリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア(MgO)、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、酸化バナジウム等の単独酸化物、及びこれらのうちの2種以上の金属元素を含む複合酸化物(例えばシリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−チタニア−ジルコニア等。)が挙げられる。また複合酸化物の場合、単独酸化物が水分に対して比較的敏感なアルカリ金属やアルカリ土類金属(周期律第4周期(Ca)以降)を構成金属元素として含むことも可能である。
本発明において使用可能な金属酸化物の中でも、軽量なため嵩密度をより小さくできる点、及び安価で入手しやすい点から、シリカ、又はシリカを主成分とする複合酸化物が好ましい。ある複合酸化物が「シリカを主成分とする」とは、当該複合酸化物が含む酸素以外の元素群に占めるケイ素(Si)のモル比率が50%以上100%未満であることを意味する。当該モル比率は好ましくは65%以上であり、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。
シリカを主成分とする複合酸化物を用いる場合、ケイ素以外に含有される金属元素として好ましいものとしては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期律表第II族金属;アルミニウム、イットリウム、インジウム、ホウ素、ランタン等の周期律表第III族金属(なお、ホウ素は金属元素として扱うものとする。);及び、チタニウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、スズ等の周期律表第IV族金属等を例示でき、これらの中でも、Al、Ti、及びZrを特に好ましく採用できる。シリカを主成分とする複合酸化物は、ケイ素以外に2種以上の金属元素を含有していてもよい。
本発明の球状金属酸化物を構成する個々の独立粒子(二次粒子)は、その平均円形度が0.8以上であることが好ましい。更に好ましくは0.85以上である。なお「平均円形度」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、二次電子検出、低加速電圧(1kV〜3kV)、倍率1000倍で観察したSEM像を得、個々の粒子について下記式(1)によって定義される値C(円形度)を求め(画像解析)、この円形度Cを2000個以上の粒子について相加平均値として出した値である(画像解析法)。なおこの際、一個の凝集粒子を形成している粒子群は1粒子として計数する。
Figure 0006196462
[式(1)において、Sは当該粒子が画像中に占める面積(投影面積)を表す。Lは画像中における当該粒子の外周部の長さ(周囲長)を表す。]
平均円形度が0.8より大きくなって1に近くなるほど、当該球状金属酸化物を構成する個々の粒子は真球に近い形状となり、凝集粒子も少なくなる。よって平均円形度が高ければ、例えば化粧品添加剤として利用したときにローリング性が良くなり、優れた触感が得られる。
本発明の球状金属酸化物は、好ましくは、BET法による比表面積(BET比表面積)が400〜1000m/gであり、更に好ましくは、400〜850m/gである。比表面積が大きいほど、球状金属酸化物の独立粒子(二次粒子)の多孔質構造(網目構造)を構成する一次粒子の粒子径が小さいことを示す。よってBET比表面積が大きいほど、化粧品の添加剤に用いた際に増粘効果が高まる。これによって皮膚または頭髪等に化粧品を塗布した際、液垂れを防止することが可能である。しかしながら1000m/gを超えて大きいものを得ることは困難である。
なお当該BET法による比表面積は、測定対象のサンプルを、1kPa以下の真空下において、200℃の温度で3時間以上乾燥させ、その後、液体窒素温度における窒素の吸着側のみの吸着等温線を取得し、BET法により解析して求めた値である。
本発明の球状金属酸化物は、BJH法による細孔容積が2〜8mL/gであることが好ましい。下限値は、より好ましくは2.5mL/g以上、更に好ましくは3mL/g以上である。また上限は6mL/g以下であることがより好ましい。細孔容積が2mL/g以下である場合には、優れた吸油性能を得ることは難しくなる。また8mL/gを超えて大きなものを得ることは、困難である。
本発明において、BJH法による球状金属酸化物の細孔容積は、上記のBET比表面積測定の際と同様に吸着等温線を取得し、BJH法(Barrett, E. P.; Joyner, L. G.; Halenda, P. P., J. Am. Chem. Soc. 73, 373 (1951)により解析して得られたものである(以下において、「BJH細孔容積」ということがある。)。本方法により測定される細孔は、半径1〜100nmの細孔であり、この範囲の細孔の容積の積算値が本発明における細孔容積となる。
本発明の球状金属酸化物において、比表面積と細孔容積が上記の好適な範囲内の場合には、上記BJH法による細孔半径のピークが、通常10〜40nmの範囲にある。なお、細孔半径のピークとは、上記と同様に取得した吸着側の吸着等温性をBJH法によって解析して得られる、細孔半径の対数による累積細孔容積(体積分布曲線)が最大のピーク値をとる細孔半径の値を意味する。
本発明の球状金属酸化物は、レーザー回折式測定による粒度分布におけるメジアン径が、好ましくは1〜50μmの範囲にある。当該粒度分布が好ましい範囲内にある場合には、化粧品の添加剤として利用した時の外観保持性が良く、滑らかな触感を得やすい。当該メジアン径が、1〜20μmの範囲にあることは、より好ましい。
なお、上記のレーザー回折式測定による粒度分布におけるメジアン径と、後述の画像解析による粒度分布におけるメジアン径とでは、値が異なり、通常はレーザー回折によるものは、画像解析による値よりも大きな値となる。
本発明の球状金属酸化物は、レーザー回折式測定による粒度分布における粒子径が、上記メジアン径の10倍以上である粒子が、0.5vol%未満であることが好ましい。これは、本発明の球状金属酸化物を構成する粒子のなかで凝集粒子が少ないことを示す。当該割合は好ましくは0.2vol%以下であり、0vol%であっても良い。さらに好ましくは、メジアン径の8倍以上である粒子が2.0vol%以下、特に1.0vol%以下である。
本発明の球状金属酸化物において、メジアン径の10倍以上である粒子が少なく、また前述の平均円形度が高いという特徴を有する場合には、当該球状金属酸化物を構成する粒子が球状の独立粒子を主成分とする(凝集粒子が少ない)ということを示している。
上記のような物性を有する多孔質金属酸化物(粉末)は、前掲した特許文献1、2等に開示されるように界面活性剤の存在下、W/Oエマルションを形成、ゲル化することによって製造することができる(詳細な製造方法については後述する)。
本発明の球状金属酸化物の最大の特徴は、このようなW/Oエマルションを形成する際に用いた界面活性剤を吸着していないことである。界面活性剤が吸着しているか否かについては、固体NMRにより、測定対象となる球状金属酸化物を測定し、得られるスペクトルに界面活性剤のピークが存在するか否かにより、確認することができる。
当該固体NMRの条件を詳しく述べると、内標準として界面活性剤とケミカルシフトが重ならない物質を測定対象となるシリカに対して添加し、内標準と界面活性剤とのピーク比により、界面活性剤の量を測定する。この際、界面活性剤の吸着量が既知のサンプルを用いて、検量線をあらかじめ作成しておく。測定対象となる核は、C13であり、CP/MAS(Cross Polarization/Magic Angll Spinnig)の手法を用いる。当該内標準としては、アダマンタン、グリシン、ヘキサメチルベンゼン等を好適に用いることができる。
また、本発明の球状金属酸化物は、疎水化されていることが好ましい。本発明の球状金属酸化物が疎水化されている場合、経時劣化の原因となる水分の吸着が少ないため、極めて有用である。本発明の球状金属酸化物が疎水化されている態様の具体例としては、シリル化剤により処理されていることにより、表面に有機シリル基が導入された態様を挙げることができる。
本発明の球状金属酸化物が疎水性であるか否かは、当該粉末を純水と一緒に容器に入れ攪拌等を行うことにより極めて容易に確認できる。疎水化されていれば、その粉末は水に分散することなく、かつ、静置すれば水を下層、粉末を上層とする2層に分かれた状態を取り戻す。
<2.球状金属酸化物の製造方法>
上述の物性を有する本発明の球状金属酸化物の製法は、特に限定されないが、本発明者らの検討によれば、以下に述べる方法により、好ましく製造することができる。
(概略)
本発明の金属酸化物は、HLBが20以下の界面活性剤の存在下、金属酸化物水性ゾルをW相とするW/Oエマルションを形成、W相のゲル化後、親水性有機溶媒と水を添加して解乳し、その後50℃以上に加温してゲルに吸着している界面活性剤をO相に抽出除去した後、W相に存在するゲルを回収することにより製造することができる。疎水化する場合には、ゲルの回収に先立って表面処理剤で処理することができる。
(金属酸化物水性ゾル生成工程)
本発明の球状金属酸化物の製造においては、W/OエマルションのW相として、金属酸化物ゾルを好適に用いることができるが、その製造方法は、特に限定されず、公知の方法により行うことができる。該金属酸化物ゾル作成の原料としては、金属アルコキシド;ケイ酸アルカリ金属塩等の金属オキソ酸アルカリ金属塩;無機酸又は有機酸の水溶性塩等の各種水溶性金属塩;等を使用することができる。
本発明の球状金属酸化物の製造において好ましく使用可能な金属アルコキシドを具体的に例示すると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等が挙げられる。
本発明の球状金属酸化物の製造において好ましく使用可能な金属オキソ酸アルカリ金属塩の一例としては、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリ金属塩が挙げられ、化学式は、下記の式(2)で示される。
m(MO)・n(SiO) (2)
[式(2)中、m及びnはそれぞれ独立に正の整数を表し、Mはアルカリ金属原子を示す。]
本発明の球状金属酸化物の製造において使用可能な他の金属オキソ酸アルカリ金属塩としては、アルミン酸、バナジン酸、チタン酸、タングステン酸等の金属オキソ酸のアルカリ金属塩、好ましくはナトリウム塩、及びカリウム塩が挙げられる。
本発明の球状金属酸化物の製造において好ましく使用可能な、無機酸又は有機酸の水溶性金属塩としては、塩化鉄(III)、塩化亜鉛、塩化錫(II又はIV)、塩化マグネシウム、塩化銅(II)、硝酸マグネシウム、硝酸亜鉛、硝酸カルシウム、硝酸バリウム、硝酸ストロンチウム、硝酸鉄(III)、硝酸銅(II)、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化バナジウム(IV)等が挙げられる。
上記の金属酸化物ゾル作成の原料のなかでも、安価な点でケイ酸アルカリ金属塩を好適に用いることができ、更には入手が容易であるケイ酸ナトリウムが好適である。以下、金属酸化物ゾル作成の原料としてケイ酸ナトリウムを用い、金属酸化物としてシリカを製造する形態を代表例として説明するが、他の金属源を用いた場合でも、公知の方法で水性ゾルの作成及びゲル化を行うことにより、同様にして本発明の球状金属酸化物を得ることができる。
ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリ金属塩を用いる場合には、塩酸、硫酸等の鉱酸で中和する方法や、あるいは対イオンが水素イオン(H)とされている陽イオン交換樹脂(以下、「酸型陽イオン交換樹脂」ということがある。)を用いる方法によって、ケイ酸アルカリ金属塩中のアルカリ金属原子を水素原子で置換することで、シリカゾルを調製することができる。
上記の酸により中和することによってシリカゾルを調製する方法としては、酸の水溶液に対して、該水溶液を撹拌しながらケイ酸アルカリ金属塩の水溶液を添加する方法や、酸の水溶液とケイ酸アルカリ金属塩の水溶液とを配管内で衝突混合させる方法が挙げられる(例えば特公平4−54619号公報参照)。用いる酸の量は、ケイ酸アルカリ金属塩のアルカリ金属分に対する水素イオンのモル比として、1.05〜1.2とすることが望ましい。酸の量をこの範囲にした場合には調製したシリカゾルのpHは、1〜3程度となる。
上記の酸型陽イオン交換樹脂を用いてシリカゾルを調製する方法は、公知の方法により行うことができる。例えば、酸型陽イオン交換樹脂を充填した充填層に適切な濃度のケイ酸アルカリ金属塩の水溶液を通過させる手法、あるいは、ケイ酸アルカリ金属塩の水溶液に、酸型陽イオン交換樹脂を添加及び混合し、アルカリ金属イオンを陽イオン交換樹脂に化学吸着させて溶液中から除去した後に濾別するなどして酸型陽イオン交換樹脂を分離する手法等が挙げられる。その際に、用いる酸型陽イオン交換樹脂の量は、溶液に含まれるアルカリ金属を交換可能な量以上とする必要がある。
上記の酸型陽イオン交換樹脂としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。例えば、スチレン系、アクリル系、メタクリル系等のイオン交換樹脂であって、イオン交換性基としてスルフォン酸基やカルボキシル基を有するものを用いることができる。このうち、スルフォン酸基を有する、いわゆる強酸型の陽イオン交換樹脂を好適に用いることができる。
なお、上記の酸型陽イオン交換樹脂は、アルカリ金属の交換に使用した後に、公知の方法、例えば硫酸や塩酸を接触させることで再生処理を行うことができる。再生に用いる酸の量は、通常は、イオン交換樹脂の交換容量に対して2〜10倍の量が用いられる。
上記の方法により作成したシリカゾルの濃度としては、ゲル化が比較的短時間で完了し、またシリカ粒子の骨格構造の形成を十分なものとして乾燥時の収縮を抑制するためには、シリカ分の濃度(SiO換算濃度)として50g/L以上とすることが好ましい。その一方で、シリカ粒子の密度を相対的に小さくして、単位重量当たりの細孔容量を大きくするためには、160g/L以下とすることが好ましく、100g/L以下とすることがより好ましい。
(W/Oエマルション形成工程)
本発明の球状金属酸化物を製造する際には、W/Oエマルションを形成する工程を含む。すなわち、金属酸化物水性ゾルを分散質、疎水性溶媒を分散媒としてエマルション形成させる。このようなW/Oエマルションを形成することにより、分散質である金属酸化物水性ゾルは表面張力等により球状になるので、該球状形状で疎水性溶媒中に分散している水性ゾルをゲル化させることにより、球状のゲル化体を得ることができる。このように、W/Oエマルションを形成するエマルション形成工程を経ることにより、高い円形度を有する多孔質球状金属酸化物を製造することが可能になる。
本発明の球状金属酸化物の製造においては、W/OエマルションのW相としては、金属酸化物ゾルを用いることができる。
本発明の球状金属酸化物の製造において、W/OエマルションのO相に用いる疎水性溶媒としては、金属酸化物ゾルとエマルションを形成できる程度の疎水性を有した溶媒であれば良い。そのような溶媒としては、例えば、炭化水素類やハロゲン化炭化水素類等の有機溶媒を使用することが可能である。より具体的にはヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロプロパン等の疎水性有機溶媒が挙げられる。これらの中でも、適度な粘度を有するヘキサン、ヘプタンを特に好適に用いることができる。なお必要に応じて、複数の溶媒を混合して用いてもよい。また水性シリカゾルとW/Oエマルションを形成できる範囲であれば、低級アルコール類などの親水性溶媒を併用する(混合溶媒として使用する)ことも可能である。
使用する疎水性溶媒の量は、エマルションがW/O型となる程度の量であれば特に限定されることはない。ただし、一般的には、水性シリカゾル1体積部に対して疎水性溶媒が1〜10体積部程度となる量を使用する。
本発明の球状金属酸化物の製造においては、上記のW/Oエマルションを形成する際に、界面活性剤が添加される。使用する界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、及びノニオン系界面活性剤のいずれも使用することが可能である。これらの中でも、W/Oエマルションを形成しやすい点で、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
本発明の球状金属酸化物の製造においては、シリカゾルが水性であるため、界面活性剤の親水性及び疎水性の程度を示す値であるHLB値が20以下のものが用いられる。HLB値がこの範囲を超えて大きくなると、界面活性剤が親水性となるため、後述する界面活性剤の疎水性溶媒への加熱による抽出除去の際に、抽出を行うことが困難となり、本発明が目的とする界面活性剤を吸着していない球状金属酸化物が得られなくなる。W/Oエマルションを好適に作成するためには、3以上5以下のHLB値の界面活性剤を用いることができる。
なお本発明において「HLB値」とは、グリフィン法によるHLB値を意味する。上述したように、本発明においては、W/Oエマルションの液滴の形状によって金属酸化物粒子の形状がほぼ定められる。上記の好適な範囲内のHLB値を有する界面活性剤を使用することにより、W/Oエマルションを安定して存在させることが容易になるので、金属酸化物粒子のレーザー回折式により測定したメジアン径を1μm以上60μm以下とすることが容易になるほか、金属酸化物粒子の粒径分布をより均一にすることが容易になる。好適に用いることのできる界面活性剤の具体的としては、ソルビタンモノオレート(HLB:4.3)、ソルビタンモノステアレート(HLB:4.7)、ソルビタンモノセスキオレート(HLB:3.7)等のソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
HLBが20以下の界面活性剤の使用量は、W/Oエマルションを形成させる際の一般的な量と変わるところがない。具体的には、水性シリカゾル100mlに対して0.05g以上10g以下の範囲を好適に採用することができる。当該界面活性剤の使用量が多いと、W/Oエマルションの液滴がより微細になり易く、逆に界面活性剤の使用量が少ないと、W/Oエマルションの液滴がより大きくなり易い。したがって界面活性剤の使用量を増減することにより、球状金属酸化物の平均粒径を調整することが可能である。
W/Oエマルションを形成する際に、金属酸化物水性ゾル疎水性溶媒中に分散させる方法としては、W/Oエマルションの公知の形成方法を採用することができる。工業的な製造の容易性などの観点からは、機械乳化によるエマルション形成が好ましく、具体的には、ミキサー、ホモジナイザー等を使用する方法を例示できる。好適には、ホモジナイザーを用いることができる。分散している金属酸化物ゾル液滴の粒径が、球状金属酸化物の粒径と関係するため、目的の粒径になるように、ゾルの液的の粒径を調整することが好ましい。
(ゲル化工程)
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、W/Oエマルションの形成後、W相のゲル化を行うことが好ましい。該ゲル化は公知の方法で行うことができる。例えば高温に加熱する手法や、或いは金属酸化物ゾル、若しくは金属オキソ酸アルカリ金属塩のpHを弱酸性ないし塩基性に調整する手法により容易にゲル化を起こさせることができる。迅速かつ低エネルギーコストでゲル化できる点で、pH調整によりゲル化を起こさせることが好ましい。
このようなpH調整は、上記の如くミキサー等による攪拌を行いW/Oエマルション形成状態を維持しながら、塩基や酸を該エマルション中へ添加することにより容易に行うことができる。上記撹拌の強度は、W/Oエマルションと塩基や酸との混合が起きる程度に強ければよい。
上記塩基の具体例としては、アンモニア;水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の水酸化テトラアルキルアンモニウム類;トリメチルアミン等のアミン類;水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ類;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩類;及びアルカリ金属ケイ酸塩、等が挙げられる。なお、アルカリ金属ケイ酸塩によりpH調整を行う場合、前記シリカ分の濃度は、水性シリカゾルの調製に使用したシリカ源と、pH調整に用いたアルカリ金属ケイ酸塩由来のシリカ分との合計濃度を意味する。
これらの塩基のなかでも、金属元素の混入がなく、水洗操作が不要である点で、アンモニア、水酸化テトラアルキルアンモニウム類、又はアミン類を用いることが好ましく、特にアンモニアが好ましい。アンモニアを用いる場合にはW/Oエマルション中にガスとして吹き込んでも良いし、アンモニア水として添加してもよい。ただし、pHの微調製が容易な点で、アンモニア水として添加することがより好ましい。
また、金属オキソ酸アルカリ金属塩を用いてpH調整する方法は、上記金属酸化物ゾルを調製する際に、同じ金属オキソ酸アルカリ金属塩を用いていた場合に、別途、アルカリ用の設備を要しないという利点を有する。
更に、上記ゲル化の際のpH調整に用いる酸を用いる具体例としては、塩酸、硫酸等の鉱酸;ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸等の有機酸;炭酸ガス等が挙げられる。
なお、ゲル化工程におけるpH調整は、予め目的のpHになる塩基、又は酸の量を測定しておき、その量の塩基をW/Oエマルションに加えることにより行うことが好ましい。目的のpHとなる塩基、又は酸の量の測定は、W/Oエマルションに用いる金属酸化物ゾル、又は金属オキソ酸アルカリ金属塩の水溶液を一定量分取し、pHメーターによりpHを測定しながらゲル化に用いる塩基、又は酸を加え、目的のpHになる塩基、又は酸の量を測定することにより、行うことができる。
上記のゲル化にかかる時間は、W相の種類や温度等にもよるが、W相にシリカゾルを用い、pH5、シリカゾル中のシリカ濃度(SiO換算)が80g/L、温度50℃の場合には、数分後にはゲル化が起こる。
またゲル化後は分散質が液体状から固体状へと変化するため、系はW/Oエマルションではなく、固体(ゲル化体)が疎水性溶媒中に分散した分散液(サスペンション)となる。
(WO相分離工程)
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、ゲル化に引き続き、WO相分離が行われることが好ましい。WO相分離とは、前記分散溶媒をO相とW相の2層に分離するものであり、一般的には解乳とも呼ばれている操作である。ここで前記ゲル化工程により得られたゲル化体は分離したW相側に存在している。
当該W相分離方法としては、一定量の水溶性有機溶媒をエマルション中に加えてO相とW相に分離することにより行う。この工程を経ると、一般に、上層がO相(有機層)、下層がW相(水層)となる。

上記の水溶性有機溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。このうち、イソプロピルアルコールは、後述のシリル化処理の際にも、処理の効率を高める上で効果があるため、好適に用いることができる。
上記の水溶性有機溶媒の添加量としては、エマルション形成時に用いたHLBが20以下の界面活性剤の種類および量によって調整することが好ましい。例えば、界面活性剤としてソルビタンモノオレートを用いた場合には、O相の合計量に対して質量で1/6〜1/2倍程度の水溶性有機溶媒を加え、必要に応じて攪拌後、静置することにより、好適に解乳を行うことができる。また、W相の分離に引き続き、後述の界面活性剤の抽出を行う際には、当該水溶性有機溶媒の添加量は、界面活性剤の抽出を行う際の効率に影響を与えるため、効率良く界面活性剤の抽出できるような適切な添加量に調整することが好ましい。当該抽出を効率良く行うためには、O相の合計量に対して1/6〜1/4倍程度の水溶性有機溶媒を加えることが好ましい。
(界面活性剤の抽出除去工程)
本発明の球状金属酸化物を製造するためには、W相の分離に引き続き、界面活性剤の抽出除去を行う必要がある。本発明に用いられる界面活性剤は、HLBが20以下であり、W相よりもO相を形成している疎水性溶媒の方に溶解し易いが、上記WO相分離工程の直後はゲル化体の表面に吸着している。
そのためこの抽出除去工程を行わないと、得られた球状金属酸化物が用いた界面活性剤を含んだ状態のものとなってしまう。そこで当該界面活性剤をO相側に移行(抽出)させて除去することにより、界面活性剤を吸着していない球状金属酸化物を得ることができる。界面活性剤の抽出除去は、前記WO相分離後、50℃以上に加温しながらミキサー等により攪拌することで容易に行うことができる。
加温の温度範囲としては50℃以上、好ましくは50〜80℃程度、より好ましくは60〜70℃程度である。またミキサーによる攪拌動力としては0.1〜3.0kW/m、好ましくは0.5〜1.5kW/m、攪拌時間としては0.5〜24時間、好ましくは1〜5時間程度である。本発明の球状金属酸化物を得る上での特徴は、上記条件のなかでも高い温度をかける点にある。室温程度では、例えば溶媒を複数回取り替えるなどしても、界面活性剤は容易に除去することができない。
また、上記界面活性剤の抽出除去操作は、本発明の球状金属酸化物を構成する粒子を高強度にする目的で行われる、熟成(エージング(aging))を同時に進行させる。この熟成により、ゲル化反応(脱水縮合反応)をさらに進行させることは、細孔量の大きな球状金属酸化物を得る上で、好ましい。なお攪拌を行わない状態で加熱することにより、抽出とは別操作として熟成を行ってもよい。該別操作としての熟成は、界面活性剤の抽出の前及び/又は後に行うことができる。
界面活性剤の抽出が十分に行われたかどうかを確認する手段としては、O相側に含まれる界面活性剤の量を、NMR、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー等により測定する方法が挙げられる。
(W相回収工程)
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、上記界面活性剤の抽出除去工程の後に、ゲル化体を含んだ前記W相の回収を行う。具体的にはデカンテーション等により、O相(上層)を分離除去することができる。
(ゲル化体回収工程−1)
当該W相に含まれるゲルを、ろ過等により固液分離して回収し、必要な場合には水洗により硫酸塩、炭酸塩等の塩類の除去を行った後に、乾燥をすることで、本発明の球状金属酸化物を得ることができる。
(疎水化処理工程)
また、前記の界面活性剤の抽出除去、熟成操作を行った後に、ゲル化体回収工程の前に疎水化剤による処理を行うことができる。当該疎水化剤による処理を行った場合には、乾燥時に生じる収縮を抑制することが可能となるため、細孔容量の大きな球状金属酸化物を得ることができる。また、製造された球状金属酸化物は、疎水性となるため、経時劣化の原因となる水分の吸着が少なく、疎水性の樹脂等への馴染みが良いものとなる。
上記の疎水化剤による処理を行う場合には、当該処理に先立ち前記W相の回収(O相の除去)を行うことにより、効率的に疎水化剤による処理を行うことができる。なおここで、W相とO相は100%分離される必要はないが、除去後に回収液に残存するO相の量としては、30wt%以下が好ましく、さらに好ましくは20wt%以下である。
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、疎水化処理する場合に用いる疎水化剤としては、一般的にはシリル化剤と呼ばれるものを好適に用いることができる。当該シリル化剤としては金属酸化物表面に存在するヒドロキシ基:
M−OH (3)
[式(3)中、Mは金属原子を表す。式(3)においてはMの残りの原子価は省略されている。]
と反応し、これを
(M−O−)(4−n)SiR (4)
[式(4)中、nは1〜3の整数であり、Rは炭化水素基であり、nが2以上である場合には、複数のRは同一でも相互に異なっていてもよい。]
へと変換することが可能なシリル化剤を一例として挙げることができる。このようなシリル化剤を用いてシリル化処理を行うことにより、金属酸化物表面のヒドロキシ基が疎水性のシリル基でエンドキャッピングされて不活性化されるので、表面ヒドロキシ基相互間での脱水縮合反応を抑制できる。よって、乾燥収縮を抑制できるので、大きなBJH細孔容積を有する球状金属酸化を得ることが可能になる。
上記のシリル化剤としては、以下の一般式(5)〜(7)で示される化合物が知られている。
SiX(4−n) (5)
[式(5)中、nは1〜3の整数を表し;Rは炭化水素基等の疎水基を表し;Xはヒドロキシ基を有する化合物との反応においてSi原子との結合が開裂して分子から脱離可能な基(脱離基)を表す。nが2以上のとき複数のRは同一でも異なっていてもよい。また、nが2以下のとき複数のXは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0006196462
[式(6)中、Rはアルキレン基を表し;R及びRは各々独立に炭化水素基を表し;R及びRは各々独立に水素原子又は炭化水素基を表す。]
Figure 0006196462
[式(7)中、R及びRは各々独立に炭化水素基を表し、mは3〜6の整数を表す。複数のRは同一でも異なっていてもよい。また、複数のRは同一でも異なっていてもよい。]
上記式(5)において、Rは炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基であり、特に好ましくはメチル基である。
Xで示される脱離基としては、塩素、臭素等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;−NH−SiRで示される基(式中、Rは式(6)におけるRと同義である)等を例示できる。
上記式(5)で示されるシリル化剤を具体的に例示すると、クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロメチルシラン、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。反応性が良好である点で、クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロメチルシラン及び/又はヘキサメチルジシラザンが特に好ましい。
脱離基Xの数(4−n)に応じて、金属酸化物骨格上のヒドロキシ基と結合する数は変化する。例えば、例えば、nが2であれば:
(M−O−)SiR (8)
という結合が生じることになる。また、nが3であれば:
M−O−SiR (9)
という結合が生じることになる。このようにヒドロキシ基がシリル化されることにより、シリル化処理がなされる。
上記式(6)において、Rはアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基であり、特に好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。
上記式(6)において、R及びRは各々独立に炭化水素基であり、好ましい基としては、式(5)におけるRと同様の基を挙げることができる。Rは水素原子又は炭化水素基を示し、炭化水素基である場合には、好ましい基としては、式(5)におけるRと同様の基を挙げることができる。この式(6)で示される化合物(環状シラザン)でゲル化体を処理した場合には、ヒドロキシ基との反応によりSi−N結合が開裂するので、ゲル化体中の金属酸化物(ここではシリカである。)骨格表面上には
(M−O−)SiR (10)
という結合が生じることになる。このように上記式(6)の環状シラザン類によっても、ヒドロキシ基がシリル化され、シリル化処理がなされる。
上記式(6)で示される環状シラザン類を具体的に例示すると、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン等が挙げられる。
上記式(7)において、R及びRは各々独立に炭化水素基であり、好ましい基としては、式(5)におけるRと同様の基を挙げることができる。mは3〜6の整数を示す。この式(7)で示される化合物(環状シロキサン)でゲル化体を処理した場合、ゲル化体中の金属酸化物骨格表面上には、
(M−O−)SiR (11)
という結合が生じることになる。このように上記式(7)の環状シロキサン類によっても、ヒドロキシ基がシリル化され、シリル化処理がなされる。
上記式(7)で示される環状シロキサン類を具体的に例示すると、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
上記のシリル化処理の際に使用する処理剤の量としては、処理剤の種類にもよるが、例えば金属酸化物がシリカであり、ジメチルジクロロシランを処理剤として用いる場合には、金属酸化物(シリカ)100重量部に対して30〜150重量部が好適である。
上記の疎水化処理の条件は、分離したW相に対して、疎水化処理剤を加え、一定時間反応させることにより行うことができる。例えば金属酸化物がシリカであり、シリル化処理剤としてジメチルジクロロシランを用い、処理温度を50℃とした場合には、4〜12時間程度以上保持することで行うことでき、オクタメチルシクロテトラシロキサンを用い、処理温度を70℃とした場合には6〜12時間程度以上保持することで行うことができる。
また、シリル化処理剤としてオクタメチルシロクテトラシロキサン等の環状シロキサン類を用いる場合には、塩酸を添加することで溶液のpHを0.3〜1.0とすることが、反応の効率を高める上で好ましい。
当該シリル化処理工程においては、W相中への処理剤の溶解度を高めて、反応の効率を高める目的で、水溶性有機溶媒を加えることが好ましい。この水溶性有機溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。このうち、イソプロピルアルコールを好適に用いることができる。
上記水溶性有機溶媒は、W相中の濃度が、20〜80wt%程度になるように加えることが好ましい。前期のW相分離工程を行う際に、水溶性有機溶媒を加えた場合には、疎水化処理の際にもそのまま使用することができ、好適な濃度になるように更に水溶性有機溶媒を追加することもできる。
(ゲル化体抽出工程)
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、上記方法で疎水化処理を行った場合には、球状金属酸化物は水性溶媒に分散した状態になっている。この分散液から本発明の球状金属酸化物を回収するには、そのまま濾過してもよいが、好ましくはゲル化体を一旦疎水性有機溶媒に抽出し、その後に濾過することが好ましい。このように一旦疎水性有機溶媒に抽出することで、得られる球状金属酸化物は凝集の少ないものとなる。即ち、レーザー回折式測定による粒度分布における粒子径が、メジアン径の10倍以上である粒子が少ないものを極めて容易に得ることができる。
ゲル化体抽出に用いる疎水性有機溶媒のとしては、後の乾燥工程の際、乾燥収縮を起こさないために表面張力が小さなものが好ましい。具体的にはヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエン等を用いることができ、好適にはヘキサン、ヘプタン、トルエンを用いることが出来る。
具体的には、疎水化処理を行ったゲル化体の水性分散液に上記疎水性有機溶媒を加え、攪拌を行うことにより疎水化されたゲル化体が疎水性有機溶媒側に抽出されてくる。用いる疎水性有機溶媒の量は、再度、O相とW相の2層に分離する程度であれば良いが、一般的に、水性分散液100体積部に対して100〜200体積部程度である。
上記の疎水性有機溶媒への抽出を行った後に、ゲル化体に含まれる塩分や、疎水性有機溶媒中に含まれる硫酸塩等を除去するために、当該有機溶媒を水或いはアルコールの水溶液で洗浄を行うことが好ましい。この洗浄操作は、公知の方法で行うことができる。洗浄効率を上げる上では、数十wt%程度のイソプロピルアルコールの水溶液を用いることが好ましい。また、疎水性有機溶媒の沸点を超えない範囲で、高温にすることが洗浄効率を高める上では好ましい。通常は、50〜70℃の範囲で行うことができる。
(ゲル化体回収工程−2)
本発明の球状金属酸化物の製造方法において、上記のゲル化体抽出工程を行った場合には、引き続きゲル化体回収工程を行うことができる。すなわち、疎水性有機溶媒に分散しているゲルを濾別等により分離回収し、疎水性有機溶媒を除去(乾燥)する。乾燥する際の温度は、溶媒の沸点以上で、表面処理剤の分解温度以下であることが好ましく、圧力は常圧ないし減圧下で行うことが好ましい。
本発明に関する上記説明では、金属酸化物がシリカである場合の球状金属酸化物の製造方法を主に例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。
例えば、前述した金属アルコキサイドを原料として用いる方法でシリカ−チタニア複合酸化物からなる本発明の金属酸化物を得ようとする場合には、テトラエトキシシラン等のアルコキシシランとテトラブトキシチタン等のアルコキシチタンとを所望のモル比で混合、酸性条件下で加水分解して水性ゾルを得、これをW相として上記と同様の手順により製造することが出来る。
また上述の金属酸化物ゾル調整工程において、例えば、ケイ酸ナトリウムとアルミン酸ナトリウムとを混合したものに酸を作用させて混合ゾルを調製する、あるいは、ケイ酸ナトリウムに酸を作用させることにより得たシリカゾルと、アルミニウムトリエトキシドの加水分解により得たアルミナゾルとを混合することによって混合ゾルを調製する手順の後、該混合ゾルを上記エマルション形成工程以降の工程に供することにより、金属酸化物がシリカ−アルミナ複合酸化物である形態の本発明の球状金属酸化物を製造する形態とすることも可能である。
また、金属酸化物がシリカ−アルミナ複合酸化物以外の複合金属酸化物である形態の本発明の球状金属酸化物も、例えば、上記公知の手法によって個別に調製した複数の金属水酸化物ゾルを適当な混合比で混合することによって所望の金属組成比を有する混合ゾルを調製し、該混合ゾルを上記エマルション形成工程以降の工程に供することにより、製造することが可能である。
以下、本発明を具体的に説明するため、実施例を示す。ただし本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではない。
<評価方法>
実施例1〜4及び比較例1、2で製造した球状金属酸化物に対して、以下の項目について試験を行った。
(界面活性剤吸着量の測定) 界面活性剤の吸着量は、固体NMR(Bruker Biospin製AVANCEII 500)により測定した。4mmのセルを用い、MAS回転数は7000Hz、内標準物質としてグリシンを5%添加した。積算回数は、8192回とした。
(平均円形度、および画像解析によるメジアン径の測定)
2000個以上の球状金属酸化物についてSEM(日立ハイテクノロジーズ製S−5500、加速電圧3.0kV、二次電子検出)を用いて倍率1000倍で観察したSEM像を画像解析し、前述の定義に従って平均円形度、およびメジアン径を算出した。
(レーザー回折による粒度分布、メジアン径の測定)
40mlのイソプロピルアルコールに対して当該球状金属酸化物を0.1g添加し、シャープマニュファクチュアリング株式会社製のUT−105Sを用いて、出力100wで6分間分散させた。その分散液の粒度分布を日揮装置株式会社社製 Microtrac MT3000を用いて測定を行った。溶媒の屈折率は1.38とし、粒子の屈折率は1.46とした。得られた粒度分布から、体積分布に対するメジアン径を評価した。
(その他の物性値の測定)
BET比表面積、BJH細孔容積、及び細孔半径のピークの測定は、前述の定義に従って日本ベル株式会社製BELSORP−miniにより行った。
<実施例1>
(金属酸化物ゾル生成工程)
3号ケイ酸ソーダの溶液を希釈し、SiO:150g/L、NaO:51g/Lの濃度に調整した。また、103g/Lに濃度調整した硫酸を準備した。硫酸100mlに対して、撹拌しながらpHが3になるまでケイ酸ソーダを加え、シリカゾルを作成した。
(W/Oエマルション形成工程)
シリカゾル100mLを分取し、ソルビタンモノオレート2.4gを溶解した241mlのヘプタンを添加して、ホモジナイザー(IKA製、T25BS1)を用いて、11000回転/分の条件で5分間攪拌することにより、W/Oエマルションを得た。
(ゲル化工程)
得られたW/OエマルションにSiO:150g/L、NaO:51g/Lケイ酸ソーダを加えてpH5になるように調整した。
(WO相分離工程)
イソプロピルアルコール38mLと水50mlを加えて攪拌羽で攪拌した。その後、静置することによりO相を上層、W相を下層とする2層に分離した。
(界面活性剤の抽出除去工程)
翼径60mm、翼幅20mm、傾斜角45度の4枚パドル翼を用い、300rpmの条件で撹拌しながら、60℃のウォーターバスで3時間保持することにより、界面活性剤の抽出とゲルの熟成を行った。ヘプタン相(O相)に含まれるポリオキシエチレンソルビタンモノオレートの量を分析し、加えた全量がヘプタン相に抽出されていることを確認した。
(W相回収工程)
デカンテーションにより、O相とW相を分離し、W相のみを回収した。
(ゲル化体回収工程−1)
W相をデカンテーションし、上澄みを捨てた後に、水を加えかき混ぜる操作を、上澄みの水の伝導率が100μS/cm以下になるまで繰り返し、ゲル中に含まれる塩分を除去した。W相を吸引濾過することでゲル化体を回収し、150℃の条件で12時間、真空乾燥器により乾燥した。このようにして得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
<実施例2>
実施例1のW相回収工程に引き続き、以下に示す疎水化処理工程、ゲル化体抽出工程、ゲル化体回収、乾燥工程を行った。
(疎水化処理工程)
イソプロピルアルコール108ml、35%塩酸を10g、オクタメチルシクロテトラシロキサンを4g添加し、攪拌しながら70℃のウォーターバスで24時間保持することにより、疎水化処理を行った。
(ゲル化体抽出工程)
処理後、攪拌羽で攪拌しながらトルエン100mLを加え、ゲル化体を抽出し、該トルエン相をイオン交換水100mLで3回洗浄を行った。
(ゲル化体回収工程−2)
得られた疎水化処理化後のゲル化体を吸引濾過機により濾別した。ゲル化体150℃の条件で12時間、真空乾燥器により乾燥した。このようにして得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
<実施例3>
ゲル化工程において、調整するpHを5から6に変化させた以外は、実施例2と同様に操作を行った。得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
<実施例4>
W/Oエマルション形成工程において、ソルビタンモノオレートの添加量を1.2g、ホモジナイザーによる撹拌速度を3400回転とした以外は、実施例3と同様に操作を行った。得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
<比較例1>
界面活性剤の抽出除去工程を行わない以外は、実施例1と同様に操作を行った。得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
<比較例2>
ゲルの熟成工程を行う前に、W相回収工程を行い、その後撹拌しながら60℃のウォーターバスに3時間保持することで、ゲルの熟成工程を行った、すなわち界面活性剤の抽出を行わなかった以外は、実施例3と同様に操作を行った。得られた球状金属酸化物の物性を表1に示す。
Figure 0006196462
<比較例3>
特許第4960534号に記載された方法に準じて球状金属酸化物を製造した。
即ち、3号ケイ酸ソーダの溶液を希釈し、SiO:150g/L、NaO:51g/Lの濃度に調整した。また、103g/Lに濃度調整した硫酸を準備した。ケイ酸ソーダの溶液を1.08L/分、硫酸を0.99L/分の条件で、配管内で衝突混合することにより、シリカゾルを作成した。取得したシリカゾルのpHは、2.9であった。
このシリカゾルに600mLのヘキサンを加え、ソルビタンモノオレートを1.6g添加し、ホモジナイザー(IKA製、T25BS1)を用いて、11000回転の条件で4分攪拌し、W/Oエマルジョンを形成した。そのエマルジョンに対して、ミキサーで攪拌しながら、5%のアンモニア水を加え、ゾル中のpHが6になるように調整した。そのまま5分間攪拌を続けた後に、水を400ml添加し、水層を分離し、ゲルを取得した。
ゲルをカラムに入れ、2Lのイオン交換水で洗浄した。最後にカラムから排出された洗浄水の電気伝導度は42μS/cmであった。その後、2Lのエタノールで溶媒置換した後に、1.2Lのヘキサンにより溶媒置換を行った。ゲルにヘキサンを追加することで、全体の容量を800mlとし、トリメチルクロロシラン40gを添加した。その後、50℃において、24時間保持した。
疎水化処理後のゲルを、吸引濾過により濾別し、ヘキサン800mlで洗浄した。ゲルの乾燥を常圧下、窒素を流通させながら行った。乾燥の温度、時間は、40℃で3時間、50℃で2時間、150℃で12時間とした。
このようにして得られた球状金属酸化物(エアロゲル)は1wt%の界面活性剤を含んでいた。また他の物性は、比表面積が710m/g、細孔容量が5.6ml/g、細孔半径のピークが22nmにあり、レーザー回折による粒度分布でのメジアン径は15μm、画像解析によるメジアン径は8μmであった。平均円形度は0.90を示した。

Claims (1)

  1. BET法による比表面積が400m/g以上1000m/g以下であり、
    BJH法による細孔容積が2ml/g以上8ml/g以下であり、
    BJH法による細孔半径のピークが10nm以上40nm以下であり、
    レーザー回折式測定による粒度分布におけるメジアン径が1μm以上50μm以下であり、
    画像解析法により求めた平均円形度が0.8以上であり、
    測定対象となる核がC13である固体NMRの測定において界面活性剤のピークを呈しない多孔質球状金属酸化物。
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