JP2021104935A - 球形疎水性シリカエアロゲル及びシリコーンポリマーを含む組成物 - Google Patents

球形疎水性シリカエアロゲル及びシリコーンポリマーを含む組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】マット性及び/又は色の改善された持続性、並びに良好なテクスチャーをもたらすことができる、皮膚等のケラチン物質のための組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、皮膚等のケラチン物質のための化粧用組成物であって、(a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルと、(b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーとを含む、化粧用組成物に関する。本発明による化粧用組成物は、マット性及び/又は色の改善された持続性、並びに良好なテクスチャーをもたらすことができる。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲル及び少なくとも1種の特定のシリコーンポリマーを含む組成物、詳細には、少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲル及び少なくとも1種の特定のシリコーンポリマーを含む、皮膚等のケラチン物質のための化粧用組成物に関する。
持続性及び良好なテクスチャーは、化粧用組成物、特に皮膚等のケラチン物質のための化粧用組成物にとって重要な要因である。これらの美容特性を達成するために、油又は皮脂を吸収する様々な添加剤が化粧用組成物に添加される。
そのような添加剤として、シリル化シリカエアロゲル粒子が、化粧用組成物中に通常使用される。例えば、特定の形状を持たず、不規則な形状を有する、Dow Corning社から販売されているVM-2270エアロゲル微粒子が、市場で広範に使用されている。加えて、球形シリル化シリカエアロゲル粒子が近年開発された(JP-A-2014-088307、JP-A-2014-218433、及びJP-A-2018-177620)。
しかしながら、良好な持続性及び良好なテクスチャーを達成することができる、化粧用組成物、特に皮膚等のケラチン物質のための化粧用組成物を提供することが依然として必要とされている。
JP-A-2014-088307 JP-A-2014-218433 JP-A-2018-177620 WO 03/045337 EP 963751 特願平9-171154 US-A-5061481 US-A-5219560
Barrett, E. P.; Joyner, L. G.; Halenda, P. P.、J. Am. Chem. Soc. 73、373(1951)
本発明の目的は、マット性及び/又は色の改善された持続性、並びに良好なテクスチャーをもたらすことができる、皮膚等のケラチン物質のための組成物を提供することである。
本発明の上記の目的は、
(a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルと、
(b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーと
を含む、皮膚等のケラチン物質のための組成物によって達成することができる。
(a)球形疎水性シリカエアロゲルは、シリル化シリカの球形疎水性エアロゲルであってもよい。
(a)球形疎水性シリカエアロゲルは、0.8以上、好ましくは0.82以上、且つ1未満、好ましくは0.99以下、より好ましくは0.98以下、更により好ましくは0.97以下、更に一層より好ましくは0.96以下、最も好ましくは0.95以下の、画像解析法によって決定される平均真円度を有してもよい。
(a)球形疎水性シリカエアロゲルは、湿潤点で測定した場合、2ml/g以上、好ましくは3ml/g以上、より好ましくは4ml/g以上、最も好ましくは5ml/g以上、且つ12ml/g以下、好ましくは10ml/g以下、より好ましくは8ml/g以下の吸油能を有し得る。
(a)球形疎水性シリカゲルは、200m2/g以上、好ましくは300m2/g以上、より好ましくは400m2/g以上、且つ1,200m2/g以下、好ましくは1,000m2/g以下、より好ましくは800m2/g以下の、BET法によって決定される比表面積を有し得る。
(a)球形疎水性シリカゲルは、1ml/g以上、好ましくは2ml/g以上、より好ましくは3ml/g以上、且つ10ml/g以下、好ましくは8ml/g以下、より好ましくは7ml/g以下の、BJH法によって決定される細孔容積を有し得る。
(a)球形疎水性シリカゲルは、5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは12nm以上、且つ50nm以下、好ましくは30nm以下、より好ましくは25nm以下の、BJH法によって決定されるピーク細孔半径を有し得る。
(a)球形疎水性シリカゲルは、0.5μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、且つ30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下の平均粒径を有し得る。
(a)球形疎水性シリカエアロゲルは、組成物の総質量に対して、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上、且つ15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは4質量%以下の量で存在してもよい。
(b)シリコーンポリマーは、シリコーン樹脂及び少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーから選択することができる。
(b)シリコーンポリマーは、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上の量で存在してもよく、且つ20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、最も好ましくは8質量%以下の量で存在してもよい。
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくは皮膚用メーキャップ組成物、より好ましくは、メーキャップベース組成物又はファンデーションであってもよい。
本発明による組成物は、O/W又はW/Oエマルションの形態であってもよい。
本発明による組成物は、コンパクトパウダー若しくはプレストパウダー又はルースパウダーの形態で提供することができる。
本発明はまた、皮膚等のケラチン物質のための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質へ塗布する工程を含む、方法にも関する。
鋭意検討の結果、本発明者らは、驚くべきことに、球形疎水性シリカエアロゲルと特定のシリコーンポリマーとの組合せが、マット性及び/又は色の改善された持続性並びに良好なテクスチャーを、ケラチン物質のための化粧用組成物に付与し、その結果、本発明を完了させることができることを発見した。
したがって、本発明による、皮膚等のケラチン物質のための組成物は、
(a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルと、
(b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーと
を含む。
以下で、本発明による組成物を、より詳細に説明する。
[組成物]
本発明による組成物は、液体であっても固体であってもよい。用語「液体」は、本明細書では、25℃等の室温及び大気圧で、その独自の質量下においても流動が可能であることを意味し、一方、用語「固体」は、本明細書では、25℃等の室温及び大気圧で、自重下でさえ流動することができない、又は流動しないことを意味する。
本発明による組成物が液体である場合、本発明による組成物の形態は特に限定されない。組成物は、溶液、ゲル、ローション、セラム、懸濁液、分散体、流体、乳液、ペースト、クリーム、エマルション(O/W又はW/O型)等の様々な形態をとることができる。
本発明による組成物が固体である場合、組成物は、粉体組成物であってもよく、コンパクトパウダー若しくはプレストパウダー、頬紅又はルースパウダーの形態で提供することができる。
本発明による組成物は、ケラチン物質用である。ケラチン物質としては、例えば、顔、首及び身体の皮膚、特に顔の皮膚を挙げることができる。特に、本発明による組成物は、皮膚化粧用組成物、例えば液体又は粉体ファンデーション及び液体又は粉体メーキャップベース組成物であってもよい。
本発明による組成物は、(a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲル、及び(b)少なくとも1種の特定のシリコーンポリマーを含む。組成物中の成分については、以下でより詳細に説明することにする。
(球形疎水性シリカエアロゲル)
本発明による組成物は、少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルを含む。
エアロゲルは、高多孔率の材料である。本明細書では、シリカエアロゲルは、一般に、シリカの固体網状構造を維持しながら乾燥することによって湿潤シリカゲルに含まれる媒体を空気と置き換えて得られる多孔質構造を有する固体シリカを指す。多孔率は、体積パーセンテージで表される材料の見掛けの体積に含まれる空気の量を表す。本発明の球形疎水性シリカエアロゲルは、60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上の多孔率を有してよい。
本発明の疎水性シリカエアロゲルは、各粒子の形状が球形であるという特徴を持つ。この球形の形状に起因して、疎水性シリカエアロゲルは、化粧用組成物に良好な滑らかさを与えることができる。疎水性シリカエアロゲルの球面度は、平均真円度によって決定することができる。
本発明の球形疎水性シリカエアロゲルは、0.8以上、好ましくは0.82以上の平均真円度を有してもよい。球形疎水性シリカエアロゲルは、1未満、好ましくは0.99以下、より好ましくは0.98以下、更により好ましくは0.97以下、更に一層より好ましくは0.96以下、最も好ましくは0.95以下の平均真円度を有してもよい。
「平均真円度」は、画像解析法によって決定することができる。特に、「平均真円度」は、走査電子顕微鏡(SEM)を使用した二次電子検出によって1000倍率で観察される2000以上のエアロゲル粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像の画像解析によって得られる真円度の算術平均であってもよい。
各エアロゲル粒子の「真円度」は、以下の式:
C=4πS/L2
(式中、Cは真円度を表し、Sは画像中のエアロゲル粒子の面積(投影面積)を表し、Lは画像中のエアロゲル粒子の周囲(縁部分)の長さを表す)
によって決定される値である。平均真円度が1に近づくと、各粒子の形状はより球形になる。
本発明の球形疎水性シリカエアロゲルにおいて、用語「疎水性」は、シリカエアロゲル粒子が水中で分散しにくいことを意味する。より具体的には、この用語は、1gのシリカエアロゲル粒子及び100gのイオン交換水を瓶に添加し、10秒以上、瓶をかき混ぜ又は撹拌し、瓶を静置させた後、エアロゲル相及び水性相が完全に分離することを意味する。したがって、本発明の特定の一実施形態において、球形疎水性シリカエアロゲルは吸水性を示さない。
本発明に従って使用され得る球形疎水性シリカエアロゲルは、好ましくは、シリル化されたシリカのタイプ(INCI名:シリル化シリカ)である。より好ましくは、球形疎水性シリカエアロゲルは、JP-A-2014-088307、JP-A-2014-218433、又はJP-A-2018-177620に記載されているものであってもよい。
疎水性は、疎水化剤を、シリカの表面上に存在する、以下の式:
≡Si-OH
(式中、記号「≡」は、Si原子の残りの3つの原子価を表す)
で表されるシラノール基と反応させ、それによってシラノール基を以下の式:
(≡Si-O-)(4-n)SiRn
(式中、nは1〜3の整数であり、各Rは、独立して、ヒドロカルビル基であり、nが2以上の場合、2つ以上のRは同じであっても互いに異なっていてもよい)
で表される基に変換することによって得ることができる。
疎水化剤は、シリル化剤であってもよい。したがって、好ましい一実施形態によれば、球形疎水性シリカエアロゲルにおいて、シリカ粒子はシリル化によって表面で修飾されてもよい。シリル化剤の例としては、以下の式(1)〜(3)のうちの1つを有する処理剤を挙げることができる。
式(1):
RnSiX(4-n)
(式中、nは1〜3の整数を表し、Rはヒドロカルビル基を表し、Xは、ヒドロキシル基を有する化合物との反応中にSi原子との結合を切断することによって分子を脱離することができる基(すなわち、脱離基)を表し、nが2以下の場合、各Xは異なっていてもよい)
式(2):
Figure 2021104935
(式中、R1はアルキレン基を表し、R2及びR3は、独立して、ヒドロカルビル基を表し、R4及びR5は、独立して、水素原子又はヒドロカルビル基を表す)
式(3):
Figure 2021104935
(式中、R6及びR7は、独立して、ヒドロカルビル基を表し、mは3〜6の整数を表し、2つ以上のR6が存在する場合、各R6は異なっていてもよく、2つ以上のR7が存在する場合、各R7は異なっていてもよい)
上式(1)中、Rは、ヒドロカルビル基、好ましくは炭素数1〜10のヒドロカルビル基、より好ましくは炭素数1〜4のヒドロカルビル基であり、特に好ましくはメチル基である。
Xで表される脱離基の例として、塩素及び臭素等のハロゲン原子、メトキシ基及びエトキシ基等のアルコキシ基、-NH-SiR3(式中、Rの定義は式(1)中のRと同じである)で表される基を挙げることができる。
上式(1)で表される疎水化剤の特定の例としては、クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロメチルシラン、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、及びヘキサメチルジシラザンが挙げられる。
最も好ましくは、好ましい反応性の観点から、クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、トリクロロメチルシラン、及び/又はヘキサメチルジシラザンを使用してもよい。
シリカ骨格上のSi原子とシラノール基との結合数は、脱離基Xの数(4-n)によって変動する。例えば、nが2の場合、以下の結合:
(≡Si-O-)2SiR2
が生じる。
nが3の場合、以下の結合:
≡Si-O-SiR3
が生じる。
このようにして、シラノール基をシリル化することができ、それによって疎水化が実施され得る。
上式(2)中、R1は、アルキレン基、好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基、特に好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であってもよい。
上式(2)中、R2及びR3は、独立して、ヒドロカルビル基であり、式(1)中のRと同じ好ましい基を挙げることができる。R4は、水素原子又はヒドロカルビル基を表し、ヒドロカルビル基の場合、式(1)中のRと同じ好ましい基を挙げることができる。シリカゲルを式(2)で表される化合物(環状シラザン)で処理する場合、シラノール基との反応によってSi-N結合が切断され、したがって以下の結合:
(≡Si-O-)2SiR2R3
がゲル中のシリカ骨格の表面上で生じる。
この方法で、上式(2)の環状シラザンによってシラノール基をシリル化することもでき、それによって疎水化が実施され得る。
上式(3)で表される環状シラザンの特定の例としては、ヘキサメチルシクロトリシラザン及びオクタメチルシクロテトラシラザンが挙げられる。
上式(3)中、R6及びR7は、独立して、ヒドロカルビル基であり、式(2)中のRと同じ好ましい基を挙げることができる。mは、3〜6の整数を表す。シリカゲルを式(3)で表される化合物(環状シロキサン)で処理する場合、以下の結合:
(≡Si-O-)2SiR6R7
がゲル中のシリカ骨格の表面上で生じる。
この方法で、上式(3)の環状シロキサンによってシラノール基をシリル化することもでき、それによって疎水化が実施され得る。
上式(3)で表される環状シロキサンの特定の例としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンが挙げられる。
球形疎水性シリカエアロゲルは、シリカゾルを生成し、ゾルをゲルに変換させ、ゲルを老化させ、老化したゲルを洗浄し、洗浄したゲルの水を溶媒と置き換え、ゲルを疎水化剤で処理し、疎水化シリカを乾燥することによって調製することができる。
球形疎水性シリカエアロゲルは、BET法によって決定される比表面積が200m2/g以上、好ましくは400m2/g以上、より好ましくは500m2/g以上であってもよく、且つ1,200m2/g以下、好ましくは1,000m2/g以下、より好ましくは800m2/g以下であってもよい。
本発明において、「BET法によって決定される比表面積」は、1kPa以下の減圧下、200℃で、3時間以上、測定用のサンプルを乾燥させ、その後、液体窒素温度で窒素吸着側のみの吸着等温線を測定し、BET法によって吸着等温線を分析することによって決定される値を意味する。分析に用いられる圧力範囲は、0.1〜0.25の相対応力である。
球形疎水性シリカエアロゲルは、BJH法によって決定される細孔容積が、1ml/g以上、好ましくは2ml/g以上、より好ましくは3ml/g以上であってもよく、且つ10ml/g以下、好ましくは8ml/g以下、より好ましくは7ml/g以下であってもよい。球形疎水性シリカエアロゲルは、BJH法によって決定されるピーク細孔半径が、5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは12nm以上であってもよく、且つ50nm以下、好ましくは40nm以下、より好ましくは30nm以下であってもよい。
「BJH法によって決定される細孔容積」は、BJH法によって(Barrett, E. P.; Joyner, L. G.; Halenda, P. P.、J. Am. Chem. Soc. 73、373(1951))、上の「BET法によって決定される比表面積」で説明した方法と同じ方法で得られる窒素吸着側の吸着等温線を分析することによって得られる1nm〜100nmの細孔半径を有する細孔から誘導される細孔容積を指す。「BJT法によって決定されるピーク細孔半径」は、縦軸を、BJH法によって上記と同じ方法で得た窒素吸着側の吸着等温線を分析することによって得られる細孔半径の対数による累積細孔容積の微分とし、横軸を細孔半径としてグラフ化した細孔分布曲線(容積分布曲線)中のピークを与える細孔半径の値を指す。
球形疎水性シリカエアロゲルの平均粒径は、画像解析法によるものであり、0.5μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上であってもよく、且つ30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下であってもよい。
「平均粒径」は、本明細書では、画像解析法によって測定することができる。特に、「平均粒径」の値は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)を使用した二次電子検出によって1000倍率で観察される2000以上のエアロゲル粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像の画像解析によって得ることができる円相当径の算術平均である。各エアロゲル粒子の「円相当径」は、画像中のエアロゲル粒子の面積(投影面積)に等しい面積を有する円の直径である。
好ましくは、球形疎水性シリカエアロゲルは、湿潤点で測定することができる吸油能が、2ml/g以上、好ましくは3ml/g以上、より好ましくは4ml/g以上、最も好ましくは5ml/g以上であってもよく、且つ湿潤点で測定された吸油能が12ml/g以下、好ましくは10ml/g以下、より好ましくは8ml/g以下、最も好ましくは7ml/g以下であってもよい。
湿潤点で測定される吸油能は、Wpと記され、均質なペーストを得るために粒子100gに加える必要のある油の量に相当する。これは、湿潤点法、又は規格NF T 30-022に記載されている粉末の油取込み量を決定するための方法に従って測定することができる。油取込み量は、以下に記載される湿潤点の測定による、粉末の利用可能な表面上に吸着された及び/又は粉末によって吸収された油の量に相当し得る。
m=2gの量の粉末をガラス板上に置き、次いで油(エステル油、オレイン酸(oleric acid)、又はシリコーン油等)を滴下で添加する。4〜5滴の油を粉末に添加した後、スパチュラを使用して混合し、油と粉末との集合体が形成されるまで、油の添加を継続する。この時点で、油を1滴ずつ添加し、次いで、混合物をスパチュラで磨りつぶす。堅く滑らかなペーストが得られたら、油の添加を中止する。このペーストは、ひび割れること又は塊を形成することなく、ガラス板上に広げることができなければならない。次いで、使用した油の体積Vs(mlで表される)を書き留める。油取込み量は、比Vs/mに相当する。
別法では、吸油能は、JIS-K6217-4に従って測定することができる。
本発明の好ましい一実施形態において、(a)球形疎水性シリカエアロゲルは、JP-A-2014-088307、JP-A-2014-218433、又はJP-A-2018-177620に記載されているものである。
球形疎水性シリカエアロゲルは、組成物の総質量に対して、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上の量で存在してもよく、且つ15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは4質量%以下の量で存在してもよい。
(シリコーンポリマー)
本発明による組成物は、(b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーを含む。2種以上の(b)シリコーンポリマーが使用される場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
(1)シリコーン樹脂
本明細書では、「シリコーン樹脂」における「樹脂」という用語は、構造が三次元である化合物を意味する。「シリコーン樹脂」は、「シリコーンベースの樹脂」又は「シロキサン樹脂」としても知られる。
シリコーン樹脂(シロキサン樹脂としても知られている)の命名法は、「MDTQ」の名称で知られており、樹脂は、含まれる様々なシロキサンモノマー単位に応じて表され、「MDTQ」という文字はそれぞれ、単位のタイプを特徴付ける。
記号「M」は、一官能価部分(CH3)3SiO1/2に相当する。この部分は、鎖の形成のために、ケイ素原子が酸素を1つだけ共有するので、一官能価と考えられる。「M」部分は、以下の構造:
Figure 2021104935
によって表すことができる。メチル基のうちの少なくとも1つは置換されていてもよく、例えば、以下の式:[R(CH3)2]SiO1/2を有する部分、例えば以下の構造:
Figure 2021104935
(式中、Rはメチル基以外である)
で表されるものを生じ得る。
記号「D」は、二官能価部分(CH3)SiO2/2に相当し、ケイ素原子の利用可能な結合のうちの2つが、ポリマー鎖の形成のため、酸素と結合するために使用される。「D」部分は、ジメチコン油の必須の構成要素であり、以下の式:
Figure 2021104935
によって表され得る。
記号「T」は、三官能価部分(CH3)SiO3/2に相当し、ケイ素原子の利用可能な結合のうちの3つが、ポリマー鎖の形成のため、酸素と結合するために使用される。「T」部分は、以下の構造:
Figure 2021104935
によって表すことができる。
「M」部分における場合のように、「D」又は「T」において、メチル基のうちのいずれか1つは、メチル以外のR基で置換されていてもよい。
先に定義されたM、D及びT単位中、R基は、1から10個の炭素原子を含有する炭化水素系基(とりわけアルキル)、フェニル基、フェニルアルキル基又はヒドロキシル基を表すことができる。
最後に、記号「Q」は、四官能価部分SiO4/2に相当し、ケイ素原子の4つ全ての利用可能な結合が、ポリマー鎖の形成のため、酸素と結合するために使用される。「Q」部分は、以下の構造:
Figure 2021104935
によって表すことができる。
シリコーン樹脂は、シルセスキオキサン、シロキシシリケート及びヒドロキシシリル化によって得られる樹脂から選択することができる。任意のシロキシシリケート、シルセスキオキサン又はヒドロキシシリル化により得られる樹脂は、本発明の組成物で使用され得る。シリコーン樹脂は、好ましくは架橋されている。
本発明の一実施形態によれば、シリコーン樹脂は、置換されているシロキシシリケート、シルセスキオキサン及びヒドロキシシリル化により得られる樹脂から選択されてもよい。置換されているシロキシシリケート又は置換されているシルセスキオキサンは、例えば、メチル基が、より長い炭素鎖、例えばエタン、プロパン又はブタン鎖で置換されているシロキシシリケート又はシルセスキオキサンであってもよい。炭素鎖は、飽和であっても不飽和であってもよい。
本発明による化粧用組成物中で使用することができるシリコーン樹脂としては、例えば、MQタイプ、Tタイプ又はMQTタイプのシリコーン樹脂を使用することができる。
本発明の一実施形態によれば、シリコーン樹脂は、シロキシシリケート、例えば以下の式:
[(CH3)3SiO1/2]x(SiO4/2)y (MQ部分)
(式中、x及びyは、20から100、好ましくは50から80の範囲の値を有してもよい)
によって表されるMQ樹脂から選択されてもよい。
本発明の別の実施形態によれば、シロキシシリケートは、M部分及びQ部分の全ての組合せ、例えば、[(R)3Si]x(SiO4/2)y(式中、Rはメチル基及びより長い炭素鎖から選択される)から選択されてもよい。
本発明の別の実施形態によれば、シリコーン樹脂は、以下の式:
(CH3SiO3/2)x (T部分)
[式中、xは最大数千の範囲であり得る値を有し、CH3は、R(例えば、T部分について上で記載したもの)で置換されていてもよい)
によって表されるシルセスキオキサンから選択されてもよい。
最も好ましくは、シリコーン樹脂は、トリメチルシロキシシリケートであり、例えばMomentive Performance Materials社によってSR 1000 MQ樹脂又はSILSOFT 74という名称で販売されるものである。
(2)少なくとも1種のカルボシロキサンデンドリマー誘導体を含むビニルポリマー
本発明に使用されるシリコーンポリマーは、主鎖と少なくとも1つの側鎖とを有し、カルボシロキサンデンドリマー構造を有するカルボシロキサンデンドリマー系単位を含むビニルポリマーであってもよい。
特に、Dow Corning社による特許出願WO 03/045337及びEP 963751に記載されている、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー単位を含むビニルポリマーを使用することができる。
「カルボシロキサンデンドリマー構造」という用語は、本発明の文脈において、高分子量の分枝状基を有する構造を表し、前記構造は、結合から始まり主鎖への半径方向に高い規則性を有する。こうしたカルボシロキサンデンドリマー構造は、特開平9-171154に、高分枝状シロキサン-シリルアルキレンコポリマーの形態で記載されている。
本発明に従って使用されるビニルポリマーは、以下の一般式:
Figure 2021104935
{式中、R1は、1〜10個の炭素原子を含有するアリール基又はアルキル基を表し、Xiは、i=1である場合、次式:
Figure 2021104935
[式中、R1は、上で定義したものと同じであり、R2は、2〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基を表し、R3は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、Xi+1は、水素原子、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、又は上でi=i+1と定義したシリルアルキル基を表し;iは、前記シリルアルキル基の世代を表す1〜10の整数であり、aiは、0〜3の整数であり;Yは、以下:
- メタクリル基又はアクリル基を含有し、次式:
Figure 2021104935
(式中、R4は、水素原子又はアルキル基を表し、R5は、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基を表し、メチレン基及びプロピレン基が好ましい)
によって表される有機基;及び
- スチリル基を含有し、次式:
Figure 2021104935
(式中、R6は、水素原子又はアルキル基を表し、R7は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基を表し、メチル基が好ましく、R8は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基又はブチレン基を表し、エチレン基が好ましく、bは、0〜4の整数であり、cは、cが0である場合に-(R8)c-が結合を表すように、0又は1である)
によって表される有機基
から選択されるラジカル重合性有機基を表す]
で表されるシリルアルキル基を表す}
により表され得る、カルボシロキサンデンドリマー系単位を含有し得る。
一実施形態によれば、R1は、1から10個の炭素原子を含有するアリール基又はアルキル基を表し得る。アルキル基は、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基により表され得る。アリール基は、好ましくは、フェニル基及びナフチル基により表され得る。より具体的には、メチル及びフェニル基が好ましく、全ての中で、メチル基が好ましい。
少なくとも1個のカルボシロキサンデンドリマー系単位を含有するビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマー構造を含有する分子側鎖を有し、以下:
(A)0〜99.9質量部のビニルモノマーと、
(B)100〜0.1質量部の、一般式:
Figure 2021104935
[式中、Yは、ラジカル重合性有機基を表し、R1は、1〜10個の炭素原子を含有するアリール基又はアルキル基を表し、Xiは、i=1である場合、次式:
Figure 2021104935
(式中、R1は、上で定義したものと同じであり、R2は、2〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基を表し、R3は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、Xi+1は、水素原子、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、又は上でi=i+1と定義したシリルアルキル基を表し;iは、前記シリルアルキル基の世代を表す1〜10の整数であり、aiは、0〜3の整数である)
で表されるシリルアルキル基を表す}
によって表されるラジカル重合性有機基を含有するカルボシロキサンデンドリマーと
の重合の生成物であってもよく、
成分(B)中に含有される前記ラジカル重合性有機基は、以下:
- メタクリル基又はアクリル基を含有し、次式:
Figure 2021104935
(式中、R4は、水素原子又はアルキル基を表し、R5は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基を表す)
によって表される有機基、及び
- スチリル基を含有し、次式:
Figure 2021104935
(式中、R6は、水素原子又はアルキル基を表し、R7は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、R8は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基を表し、bは、0〜4の整数であり、cは、cが0である場合に-(R8)c-が結合を表すように、0又は1である)
によって表される有機基
から選択される。
ビニルポリマー中の成分(A)であるビニルタイプのモノマーは、ラジカル重合性ビニル基を含有するビニル型モノマーである。
こうしたモノマーに関して特に制限はない。
以下は、このビニル型モノマーの例である:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル又は低級アルキル類似体のメタクリレート;メタクリル酸グリシジル;メタクリル酸ブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル又は高級メタクリレート類似体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル又は低級脂肪酸類似体のビニルエステル;カプロン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル又は高級脂肪酸エステル類似体;スチレン、ビニルトルエン、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、ビニルピロリドン又は同様のビニル芳香族モノマー;メタクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-メトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシメトキシメタクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド又はアミド基を含有する同様のビニル型モノマー;メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル又はヒドロキシル基を含有する同様のビニル型モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又はカルボン酸基を含有する同様のビニル型モノマー;メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸エトキシジエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、モノメタクリル酸ポリプロピレングリコール、ヒドロキシブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル又はエーテル結合を有する同様のビニル型モノマー;メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、分子末端の一方にメタクリル基を含有するポリジメチルシロキサン、分子末端の一方にスチリル基を含有するポリジメチルシロキサン、又は不飽和基を含有する同様のシリコーン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;メタクリロニトリル;フマル酸ジブチル;無水マレイン酸;無水コハク酸;メタクリルグリシジルエーテル;メタクリル酸、イタコ
ン酸、クロトン酸、マレイン酸又はフマル酸の有機アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩;スルホン酸基、例えばスチレンスルホン酸基を含有するラジカル重合性不飽和モノマー;メタクリル酸に由来する第四級アンモニウム塩、例えば塩化2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム;並びに第三級アミン基を含有するアルコールのメタクリル酸エステル、例えばジエチルアミンのメタクリル酸エステル。
多官能価のビニル型モノマーも使用することができる。
以下はそのような化合物の例である:トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、トリメタクリル酸ペンタエリスリチル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸1,4-ブタンジオール、ジメタクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジメタクリル酸ネオペンチルグリコール、メタクリル酸トリメチロールプロパントリオキシエチル、ジメタクリル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリメタクリル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ジビニルベンゼン基を含有するスチリル基で両末端がキャップされたポリジメチルシロキサン、又は不飽和基を含有する同様のシリコーン化合物。
成分(B)であるカルボシロキサンデンドリマーは、以下の式:
Figure 2021104935
(式中、Yは、前述のラジカル重合性有機基を表す)
によって表され得る。
以下は、ラジカル重合性有機基Yの好ましい例である:アクリルオキシメチル基、3-アクリルオキシプロピル基、メタクリルオキシメチル基、3-メタクリルオキシプロピル基、4-ビニルフェニル基、3-ビニルフェニル基、4-(2-プロペニル)フェニル基、3-(2-プロペニル)フェニル基、2-(4-ビニルフェニル)エチル基、2-(3-ビニルフェニル)エチル基、ビニル基、アリル基、メタリル基及び5-ヘキセニル基。
R'は、前述の通りである。
Xiは、iが1に等しい場合、以下の式:
Figure 2021104935
(式中、R1は、上記で定義した通りである)
によって表されるシリルアルキル基を表す。
R2は、2〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基又は同様の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1-メチルペンチレン基、1,4-ジメチルブチレン基又は同様の分枝状アルキレン基を表す。全ての中で、エチレン、メチルエチレン、ヘキシレン、1-メチルペンチレン及び1,4-ジメチルブチレン基が好ましい。
R3は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル及びイソプロピル基を表す。
Xi+1は、水素原子、1から10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基又はi=i+1であるシリルアルキル基を表す。
aiは、0〜3の整数であり、iは、シリルアルキル基の繰り返し数を表す生成数を示す1〜10の整数である。
例えば、生成数が1に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下に示されている第1の一般式により表すことができ、式中、Y、R1、R2及びR3は、上で定義されているものと同一であり、R12は水素原子を表し、又はR1と同一であり;a1はaiと同一である。好ましくは、分子中におけるOR3基の合計平均数は、0から7の範囲内である。
生成数が2に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下に示されている第2の一般式により表すことができ、式中、Y、R1、R2、R3及びR12は、上で定義されているものと同一であり、a1及びa2は、示されているaiの生成を表す。好ましくは、分子中におけるOR3基の合計平均数は、0から25の範囲内である。
生成数が3に等しい場合、カルボシロキサンデンドリマーは、以下に示されている第3の一般式により表され、式中、Y、R1、R2、R3及びR12は、上で定義されているものと同一であり、a1、a2及びa3は、示されているaiの生成を表す。好ましくは、分子中におけるOR3基の合計平均数は、0から79の範囲内である。
Figure 2021104935
ラジカル重合性有機基を含有するカルボシロキサンデンドリマーは、以下の平均的構造式:
Figure 2021104935
Figure 2021104935
によって表され得る。
カルボシロキサンデンドリマーは、特願平9-171154に記載されている、分枝状シルアルキレンシロキサンを製造する方法に従って製造できる。
例えば、以下:
Figure 2021104935
の一般式により表される、ケイ素原子に連結されている水素原子を含有する有機ケイ素化合物、及びアルケニル基を含有する有機ケイ素化合物を、ヒドロシリル化反応を供することにより生成できる。
上式中、有機ケイ素化合物は、3-メタクリルオキシプロピルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、3-アクリルオキシプロピルトリス(ジメチルシロキシ)シラン及び4-ビニルフェニルトリス(ジメチルシロキシ)シランにより表され得る。アルケニル基を含有する有機ケイ素化合物は、ビニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ビニルトリス(ジメチルフェニルシロキシ)シラン及び5-ヘキセニルトリス(トリメチルシロキシ)シランにより表され得る。
ヒドロシリル化反応は、クロロ白金酸、ビニルシロキサン及び白金の錯体又は同様の遷移金属触媒の存在下で行われる。
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位を含有するビニルポリマーは、カルボシロキサンデンドリマー系単位が、式(I):
Figure 2021104935
[式中、Zは二価有機基を表し、「p」は0又は1であり、R1は、1〜10個の炭素原子を含有するアリール基又はアルキル基であり、Xiは式(II):
Figure 2021104935
(式中、R1は、上記で定義した通りであり、R2は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキレン基であり、R3は、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基であり、Xi+1は、水素原子、最大10個の炭素原子を含有するアリール基及びアルキル基、並びにシリルアルキル基Xiからなる群から選択される基であり、Xiの「i」乗は1〜10の整数であり、式(I)中のXi基の値が1の各カルボシロキサンデンドリマー構造中のシリルアルキル基から開始する世代を示し、指数「ai」は0〜3の整数である)
によって表されるシリルアルキル基である]
によって表されるカルボシロキサンデンドリマー構造になるようにするポリマーから選択され得る。
少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位を含有するビニルポリマーにおいて、成分(A)及び(B)の間の重合比は、(A)及び(B)の間の質量比の観点から、0/100から99.9/0.1の範囲内であってもよく、又は更に0.1/99.9から99.9/0.1、好ましくは1/99から99/1の範囲内であってもよい。成分(A)及び(B)の間が0/100の比は、化合物が成分(B)のホモポリマーになることを意味する。
好ましい一実施形態によれば、カルボシロキサンデンドリマーがグラフト化されたビニルポリマーは、
(A)0.1〜99質量部の1種以上のアクリレート又はメタクリレートモノマーと、
(B)100〜0.1質量部の、トリス[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマーのアクリレート又はメタクリレートモノマーと
の重合の生成物であってもよい。
一実施形態によれば、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位を含有するビニルポリマーは、次式:
Figure 2021104935
の1つに対応するトリス[トリ(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチルシロキシ]シリルプロピルカルボシロキサンデンドリマー系単位を含み得る。
好ましい一態様によれば、本発明において使用される少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位を含有するビニルポリマーは、少なくとも1種のアクリル酸ブチルモノマーを含む。
一実施形態によれば、ビニルポリマーは、少なくとも1つのフルオロ有機基も含み得る。フルオロビニルポリマーは、特許出願WO 03/045337の実施例に記載されているポリマーの1つであってもよい。
好ましい一実施形態によれば、本発明の意味におけるグラフト化されているビニルポリマーは、特にシリコーン油及び炭化水素系油、並びにそれらの混合物から選択される、好ましくは揮発性である、油又は油の混合物中で運ばれ得る。
特定の一実施形態によれば、本発明における使用に適しているシリコーン油は、シクロペンタシロキサンであってもよい。
別の特定の実施形態によれば、本発明における使用に好適な炭化水素系油は、イソドデカンであってもよい。
特に、本発明における使用に適し得る、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位でグラフト化されたビニルポリマーは、Dow Corning社によりTIB 4-100、TIB 4-101、TIB 4-120、TIB 4-130、TIB 4-200、FA 4002 ID(TIB 4-202)、TIB 4-220及びFA 4001 CM(TIB 4-230)という名称で販売されているポリマーである。好ましくは、Dow Corning社によってFA 4002 ID(TIB 4-202)及びFA 4001 CM(TIB 4-230)の名称で販売されているポリマーが使用され得る。
好ましくは、本発明の化粧用組成物中で使用され得る、少なくとも1つのカルボシロキサンデンドリマー系単位でグラフト化されたビニルポリマーは、アクリレート/シロキシメタクリル酸ポリトリメチルコポリマーであり、特にDow Corning社により名称Dow Corning FA 4002 ID Silicone Acrylateでイソドデカンとして販売されている製品である。
(3)カルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマー
「カルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマー」という表現は、本明細書では、(a)1種以上のカルボン酸(酸又はエステル)モノマー、及び(b)1つ以上のポリジメチルシロキサン(PDMS)鎖から得られるコポリマーを意味する。
本特許出願において、「カルボン酸モノマー」という用語は、カルボン酸モノマー及びカルボン酸エステルモノマーの両方を意味する。したがって、モノマー(a)は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、そのエステル、及びこれらのモノマーの混合物から選択することができる。エステルとして挙げることができるのは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、イタコン酸エステル及び/又はクロトン酸エステルのモノマーである。本発明の好ましい一実施形態によれば、エステル形態にあるモノマーは、より詳細には、直鎖状又は分枝状の、好ましくはC1〜C24、更により良好にはC1〜C22アクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキルから選択され、アルキル基は、好ましくは、メチル、エチル、ステアリル、ブチル及び2-エチルヘキシルの各基、並びにこれらの混合物から選択される。
したがって、本発明の特定の一実施形態によれば、コポリマーは、カルボキシレート基として、アクリル酸及びメタクリル酸、並びにアクリル酸又はメタクリル酸メチル、エチル、ステアリル、ブチル又は2-エチルヘキシル、並びにこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基を含む。
本特許出願において、用語「ポリジメチルシロキサン」(オルガノポリシロキサンとしても知られ、PDMSと略記される)は、一般に許容されるものに従って、好適に官能化されたシランの重合及び/又は重縮合によって得られる、可変分子量の直鎖状構造の任意の有機ケイ素のポリマー又はオリゴマーであって、そのケイ素原子が酸素原子を介して一緒に連結されている(シロキサン結合≡Si-O-Si≡)主な単位の繰り返しから本質的になり、炭素原子を介して前記ケイ素原子に直接連結されているトリメチル基を含むものを示す。本発明に従って使用されるコポリマーを得るために使用され得るPDMS鎖は、少なくとも1つの重合性ラジカル基を含み、好ましくは鎖の末端のうちの少なくとも1つに位置しており、即ち、PDMSは、例えば、重合性ラジカル基を鎖の2つの末端上に、又は1つの重合性ラジカル基を鎖の1つの末端上に且つ1つのトリメチルシリル末端基を鎖の他方の末端上に含有することができる。ラジカル重合性基は、特にアクリル又はメタクリル基、具体的にはCH2=CR1-CO-O-R2基[式中、R1は、水素又はメチル基を表し、R2は、-CH2-、-(CH2)n(式中、n=3、5、8又は10である)、-CH2-CH(CH3)-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-CH(CH3)-CH2-、又は-CH2-CH2-O-CH2CH2-O-CH2-CH2-CH2-を表す]とすることができる。
本発明の化粧用組成物中で使用されるコポリマーは、一般的に、通常の重合及びグラフト化の方法に従って、例えば、(A)少なくとも1つの重合性ラジカル基(例えば、鎖の末端の一方又は両方の末端にある)を含むPDMSと、(B)少なくとも1種のカルボン酸モノマーとのフリーラジカル重合によって得られ、これは、例えば文献US-A-5061481及びUS-A-5219560に記載されている。
得られたコポリマーは、一般的に、分子量が、約3,000〜200,000、好ましくは約5,000〜100,000の範囲である。
本発明の化粧用組成物中で使用されるコポリマーは、その天然の形態にあってもよく、又はイソプロピルアルコール等の、2〜8個の炭素原子を含有する低級アルコール、又は揮発性シリコーン油(例えばシクロペンタシロキサン)等の油等の溶媒中に分散された形態にあってもよい。
本発明の化粧用組成物中で使用され得るコポリマーとして挙げることができるのは、例えば、ポリジメチルシロキサングラフトを含有するアクリル酸とアクリル酸ステアリルとのコポリマー、ポリジメチルシロキサングラフトを含有するメタクリル酸ステアリルのコポリマー、ポリジメチルシロキサングラフトを含有するアクリル酸とメタクリル酸ステアリルとのコポリマー、ポリジメチルシロキサングラフトを含有するメタクリル酸メチルとメタクリル酸ブチルとアクリル酸2-エチルヘキシルとメタクリル酸ステアリルとのコポリマーである。本発明の化粧用組成物中で使用することができるコポリマーとしては、特に、信越化学工業株式会社によってKP-561(CTFA名:アクリレート/ジメチコン)、そのコポリマーをイソプロピルアルコールに60質量%で分散させたKP-541(CTFA名:アクリレート/ジメチコン及びイソプロピルアルコール)、並びにそのコポリマーをシクロペンタシロキサンに30%で分散させたKP-545(CTFA名:アクリレート/ジメチコン及びシクロペンタシロキサン)の名称で販売されているコポリマーを挙げることができる。本発明の好ましい一実施形態によれば、KP561が好ましくは使用され、このコポリマーは、溶媒中に分散されておらず、ワックス形態であり、その融点は約30℃である。
信越化学工業株式会社によってKP-550の名称で販売されている、イソドデカンに溶解させたポリアクリル酸及びジメチルポリシロキサンのグラフト化コポリマーも挙げることができる。
好ましい一実施形態において、(b)シリコーンポリマーは、シリコーン樹脂及び少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーから選択される。
(b)特定のシリコーンポリマーは、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上の量で存在してもよく、且つ20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、最も好ましくは8質量%以下の量で存在してもよい。
(他の成分)
・油
本発明による組成物は、少なくとも1種の油を含んでもよい。2種以上の油が使用される場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ここで、「油」は、室温(25℃)、大気圧(760mmHg)下で液状又はペースト状(非固体)の形態である脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油として、化粧料中で一般に使用されるものを、単独で、又はそれらの組合せで使用することができる。これらの油は揮発性であっても不揮発性であってもよい。
油は、炭化水素油、シリコーン油等の非極性油、植物油若しくは動物油及びエステル油若しくはエーテル油等の極性油、又はこれらの混合物であってもよい。
油は、植物又は動物由来の油、合成油、シリコーン油、炭化水素油及び脂肪アルコールからなる群から選択され得る。
植物油の例として、例えば、アマニ油、カメリア油、マカデミアナッツ油、コーン油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、アブラナ種子油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナツ油、及びこれらの混合物を挙げることができる。動物油の例として、例えば、スクアレン及びスクアランを挙げることができる。合成油の例として、アルカン油、例えばイソドデカン及びイソヘキサデカン、エステル油、エーテル油、及び人工トリグリセリドが挙げられ得る。
エステル油は、好ましくは、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一酸又は多酸と、飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一価アルコール又は多価アルコールとの液状エステルであり、これらのエステルの合計炭素原子数は10以上である。
好ましくは、一価アルコールのエステルの場合、本発明のエステルが由来するアルコール及び酸のうちの少なくとも1つは分枝状である。一酸及び一価アルコールのモノエステルの中でも、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸アルキル、例えばミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。
特に挙げることができるのは以下:セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコールである。
エーテル油の例として、例えば、炭化水素の短鎖を有するエーテル油、例えばジカプリリルエーテルを挙げることができる。
人工トリグリセリドの例として、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル、及びトリ(カプリン酸/カプリル酸/リノレン酸)グリセリルを挙げることができる。
シリコーン油の例として、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン、例えばアルキルジメチコン、特にジメチルポリシロキサン及びメチルハイドロジェンポリシロキサン;フェニルメチコン、例えばジフェニルシロキシフェニルトリメチコン;並びに環状オルガノポリシロキサン、例えばシクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等、並びにこれらの混合物を挙げることができる。好ましくは、シリコーン油は、液状ポリジアルキルシロキサン、特に液状ポリジメチルシロキサン(PDMS、ジメチコン)、及び少なくとも1つのアリール基を含む液状ポリオルガノシロキサンから選択される。これらのシリコーン油はまた、有機変性されていてもよい。本発明に従って使用され得る有機変性シリコーンは、上で定義されたシリコーン油であり、それらの構造中に、炭化水素系基を介して結合されている1つ以上の有機官能基を含む。
炭化水素油は、以下から選択され得る:
- 直鎖状又は分枝状、任意選択で環状のC6〜C16低級アルカン。挙げることができる例としては、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカンが含まれ、並びに
- 16個超の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、液状ワセリン(petroleum jelly)、ポリデセン及び水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、並びにスクワラン。
脂肪アルコールにおける用語「脂肪」は、比較的大きい数の炭素原子を包含することを意味する。そのため、4個以上、好ましくは6個以上、より好ましくは12個以上の炭素原子を有するアルコールが、脂肪アルコールの範囲内に包含される。脂肪アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪アルコールは、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
脂肪アルコールは、構造R-OH(式中、Rは、4から40個の炭素原子、好ましくは6から30個の炭素原子、より好ましくは12から20個の炭素原子を含有する、飽和及び不飽和の、直鎖状及び分枝状の基から選択される)を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、Rは、C12〜C20アルキル基及びC12〜C20アルケニル基から選択され得る。Rは、少なくとも1つのヒドロキシル基により置換されていてもいなくてもよい。脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、パルミトレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。脂肪アルコールが飽和脂肪アルコールであることが好ましい。そのため、脂肪アルコールは、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和のC6〜C30アルコール、好ましくは直鎖状又は分枝状の、飽和C6〜C30アルコール、より好ましくは、直鎖状又は分枝状の、飽和C12〜C20アルコールから選択することができる。飽和脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態では、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、又はこれらの混合物(例えばセテアリルアルコール)及びベヘニルアルコールを、飽和脂肪アルコールとして使用することができる。
本発明による組成物中の油の量は、組成物の総質量に対して1から60質量%、好ましくは2から50質量%、より好ましくは5から40質量%の範囲であってよい。
・化粧料として許容される有機溶媒
本発明による組成物は、少なくとも1種の、化粧料として許容される親水性有機溶媒を含んでもよい。特に、液状形態の組成物は、化粧料として許容される親水性有機溶媒を含んでもよい。化粧料として許容される親水性有機溶媒には、例えば、1〜8個の炭素原子を有する実質的に直鎖状又は分枝状の低級一価アルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール及びイソブタノール;芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール;ポリオール又はポリオールエーテル、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、プロパンジオール、カプリリルグリコール、ソルビトール、エチレングリコールのモノメチル、モノエチル及びモノブチルエーテル、プロピレングリコールエーテル、例えばプロピレングリコールのモノメチルエーテル、ジエチレングリコールアルキルエーテル、例えばジエチレングリコールのモノエチルエーテル又はモノブチルエーテル;ポリエチレングリコール、例えばPEG-4、PEG-6及びPEG-8、並びにそれらの誘導体、プロピレンカーボネート、並びにそれらの組合せを挙げることができる。
本発明による組成物中の化粧料として許容される親水性有機溶媒の量は、組成物の総質量に対して、0.1〜25質量%、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%の範囲であってもよい。
・乳化剤
本発明による組成物は、単独で又は混合物として使用される、両性、アニオン性、カチオン性又は非イオン性の界面活性剤から選択される少なくとも1種の乳化剤を含んでもよい。好ましくは、組成物は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。特に、液状形態、好ましくはO/W又はW/Oエマルション形態の組成物は、乳化剤を含んでもよい。
本発明の組成物中で使用することができる非イオン性界面活性剤の例としては、ポリエトキシル化脂肪アルコール又はポリグリセロール化脂肪アルコール、例えばラウリルアルコールとのエチレンオキシド付加物、特に9〜50個のオキシエチレン単位を含有するもの(INCI名はラウレス-9からラウレス-50)、具体的にはラウレス-9;例えば8〜24個の炭素原子を含む飽和鎖又は不飽和鎖を有する、ポリオールと脂肪酸とのエステル及びそれらのオキシアルキレン化誘導体、即ちオキシエチレン単位及び/又はオキシプロピレン単位を含むもの、例えばグリセロールとC8〜C24脂肪酸とのエステル及びそれらのオキシアルキレン化誘導体、具体的にはポリオキシエチレン化ステアリン酸(モノ-、ジ-及び/又はトリステアリン酸)グリセリル、例えばPEG-20トリイソステアリン酸グリセリル;糖とC8〜C24脂肪酸とのエステル及びそれらのオキシアルキレン化誘導体、例えばC8〜C24脂肪酸のポリエトキシル化ソルビトールエステル、具体的にはCroda社によって名称「TWEEN 80」(登録商標)で市販されている製品等のポリソルベート80;糖とC8〜C24脂肪アルコールとのエーテル、例えばカプリリル/カプリルグルコシド;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオキシプロピレンアルキルエーテル;脂肪酸アルカノールアミド;アルキルアミンオキシド;アルキルポリグリコシド及びシリコーン界面活性剤、例えばオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含有するポリジメチルシロキサン、例えば、PEG-10ジメチコン、セチル-PEG/PPG-10/1ジメチコン、ビス-PEG/PPG-14/14ジメチコン、ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、及びPEG/PPG-20/6ジメチコン;並びにポリグリセリル脂肪酸エステル、例えばジカプリン酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、カプリル酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-2、及びポリリシノール酸ポリグリセリル-6;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
加えて、乳化剤は、シリコーン架橋乳化剤、例えばポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマー及びポリグリセロール化シリコーンエラストマーであってもよい。
ポリオキシアルキレン化シリコーンエラストマーとして、以下のINCI名を有するものを使用することができる:ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマー、PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-10/ラウリルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコンクロスポリマー、PEG-10ジメチコンクロスポリマー、PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、PEG-12ジメチコン/PPG-20クロスポリマー、及びこれらの混合物。
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーとして、以下のINCI名を有する化合物を挙げることができる:
ジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー、ラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー、及びこれらの混合物。これらは、特に、以下の名称で信越化学工業株式会社から販売されている: KSG-710(登録商標);INCI名:ジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー及びジメチコン;KSG-810(登録商標);INCI名:鉱油及びラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー;KSG-820(登録商標);INCI名:イソドデカン及びラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー;KSG-830(登録商標);INCI名:トリエチルヘキサノン及びラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー;KSG-840(登録商標);INCI名:スクアラン及びラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマー。
特に液状形態の、好ましくはO/W又はW/Oエマルション形態の組成物中の乳化剤の量は、組成物の総質量に対して0.1から15質量%、好ましくは0.5から10質量%、より好ましくは1から6質量%であってよい。
・増粘剤
本発明による組成物は、少なくとも1種の増粘剤を含んでもよい。2種以上の増粘剤を組み合わせてもよい。増粘剤は、親水性でも親油性でもよい。増粘剤は、液状形態の組成物中に含まれていてもよい。
本発明による親油性増粘剤は、以下から選択することができる:
- 有機変性クレイ、特に第四級アミン及び第三級アミンから選択される化合物で処理されたクレイ。挙げることができる有機変性クレイには、有機変性ベントナイト、例えばRheox社により名称Bentone 34で販売されている製品、及び有機変性ヘクトライト、例えばRheox社により名称Bentone 27及びBentone 38で販売されている製品が含まれる。特に挙げることができるのは、変性クレイ、例えば変性ケイ酸マグネシウム(Rheox社からのBentone gel(登録商標)VS38)、C10〜C22脂肪酸塩化アンモニウムで変性されたヘクトライト等の変性ヘクトライト、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロリドで変性されたヘクトライト(ジステアルジモニウムヘクトライト)、例えばElementis社により名称Bentone 38VCGで販売されている製品、又はRheox社により名称Bentone 38 CEで販売されている製品、又はElementis社により名称Bentone Gel(登録商標)V5 5Vで販売されている製品、又はElementis社により名称Bentone gel(登録商標)ISD Vで販売されている製品である;
- 疎水性ヒュームドシリカ、これはシラノール基の数を減少させる化学反応を介してシリカの表面を変性することにより得ることができ、シラノール基は場合により、特に疎水性基によって置換されている。疎水性基は、トリメチルシロキシル基とすることができ、これは、特にヘキサメチルジシラザンの存在下でヒュームドシリカを処理することによって得られる。このように処理されたシリカは、CTFA辞典(第6版、1995年)により、「シリル化シリカ」として公知である。それらは、例えば、Degussa社により参照名Aerosil R812(登録商標)で、及びCabot社によりCab-O-Sil TS-530(登録商標)で販売されている。疎水性基は、ジメチルシリルオキシル基又はポリジメチルシロキサン基であってもよく、これらは、特に、ポリジメチルシロキサン又はジメチルジクロロシランの存在下でヒュームドシリカを処理することによって得られる。このように処理されたシリカは、CTFA辞典(第6版、1995年)により、「ジメチルシリル化シリカ」として公知である。これらは、例えば、Degussa社により参照名Aerosil R972(登録商標)及びAerosil R974(登録商標)で、並びにCabot社によりCab-O-Sil TS-610(登録商標)及びCab-O-Sil TS-720(登録商標)で販売されている。
- 並びにこれらの混合物。
親水性非イオン性多糖増粘剤は、例えば、グルカン、変性及び非変性デンプン(例えば、穀類に由来するもの、例としてはコムギ、トウモロコシ又はコメ、野菜に由来するもの、例としてはイエローピー、及び塊茎、例としてはジャガイモ又はキャッサバ等)、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、デキストラン、セルロース、及びそれらの誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース)、マンナン、キシラン、リグニン、アラバン、ガラクタン、ガラクツロナン、キチン、キトサン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、グルコマンナン、ペクチン酸及びペクチン、アルギン酸及びアルギネート、アラビノガラクタン、カラゲナン、寒天、グリコサミノグルカン、アラビアガム、トラガカントガム、ガッティガム、カラヤガム、カロブガム、ガラクトマンナン、例えばグアーガム、及びそれらの非イオン性誘導体(例えばヒドロキシプロピルグアー)、及びキサンタンガム、並びにこれらの混合物から選択することができる。
好ましくは液状形態の組成物中の増粘剤の量は、組成物の総質量に対して0.1から10質量%、好ましくは0.2から5質量%、より好ましくは0.3から3質量%であってよい。
・無機UV遮蔽剤
本発明による組成物は、少なくとも1種の無機UV遮蔽剤を含んでもよい。2種以上の無機UV遮蔽剤を組み合わせてもよい。
本発明に使用される無機UV遮蔽剤は、UV-A及び/又はUV-B領域において活性であってよい。無機UV遮蔽剤は、親水性及び/又は親油性であってもよい。無機UV遮蔽剤は、好ましくは、化粧料中に一般的に使用される水及びエタノール等の溶媒に不溶性である。
無機UV遮蔽剤は、その平均(一次)粒子直径が1nmから50nm、好ましくは5nmから40nm、より好ましくは10nmから30nmの範囲であるような微粒子の形態であることが好ましい。本明細書における平均(一次)粒径又は平均(一次)粒子直径は、算術平均直径である。
無機UV遮蔽剤は、被覆されていても被覆されていなくてもよい金属酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
好ましくは、無機UV遮蔽剤は、酸化チタン(ルチル及び/又はアナターゼの形態にある、非晶質又は結晶性)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムから選択することができ、これらはそれ自体で全てUV光防護剤として周知である。
無機UV遮蔽剤は、被覆されていてもいなくてもよい。無機UV遮蔽剤は、少なくとも1つのコーティングを有してもよい。コーティングは、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、シリコーン、シラン、脂肪酸又はその塩(例えばナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄又はアルミニウム塩)、脂肪アルコール、レシチン、アミノ酸、多糖、タンパク質、アルカノールアミン、ワックス、例えばビーズワックス、(メタ)アクリルポリマー、有機UV遮蔽剤、及び(ペル)フルオロ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでもよい。
被覆無機UV遮蔽剤は、以下であってよい:
シリカで被覆された酸化チタン、例えば池田物産株式会社製の製品「Sunveil」、
シリカ及び酸化鉄で被覆された酸化チタン、例えば池田物産株式会社製の製品「Sunveil F」、
シリカ及びアルミナで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」、Tioxide社製の製品「Tioveil」、及びRhodia社製の製品「Mirasun TiW 60」、
アルミナで被覆された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(B)」及び「Tipaque TTO-55(A)」、並びにKemira社製の「UVT 14/4」、
アルミナ及びステアリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 T、MT 100 TX、MT 100 Z若しくはMT-01」、Uniqema社製の製品「Solaveil CT-10 W」及び「Solaveil CT 100」、並びにMerck社製の製品「Eusolex T-AVO」、
アルミナ及びラウリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 S」、
酸化鉄及びステアリン酸鉄で被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」、
酸化亜鉛及びステアリン酸亜鉛で被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「BR351」、
シリカ及びアルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」、及び「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」、
シリカ、アルミナ、及びステアリン酸アルミニウムで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばチタン工業株式会社製の製品「STT-30-DS」、
シリカで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばKemira社製の製品「UV-Titan X 195」、
アルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(S)」若しくはKemira社製の製品「UV Titan M 262」、
トリエタノールアミンで被覆された酸化チタン、例えばチタン工業株式会社製の製品「STT-65-S」、
ステアリン酸で被覆された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(C)」、又は
ヘキサメタリン酸ナトリウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」。
ステアリン酸及び水酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 TV」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン及びステアリン酸及び水酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S4」、平均一次粒子直径15nm、
シリカで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 WP」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン及びシリカ及び水酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-Y02」及び「MT-Y-110 M3S」、平均一次粒子直径10nm、
ジメチコン及び水酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S3」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン及びアルミナで被覆された酸化チタン、例えばSachtleben社製の製品「UV TITAN M170」、平均一次粒子直径15nm、
シリカ及び水酸化アルミニウム及びアルギン酸で被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 AQ」、平均一次粒子直径15nm、
水酸化アルミニウム及びジメチコン及びハイドロゲンジメチコンで被覆された酸化チタン、例えば三好化成株式会社製の「SAS-UT-A30」、並びに
酸化亜鉛及びタルク及びハイドロゲンジメチコン及び水酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン(INCI名:二酸化チタン(及び)酸化亜鉛(及び)タルク(及び)ハイドロゲンジメチコン(及び)水酸化アルミニウム)。
組成物中の無機UV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、且つ20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%であってもよい。
- 有機UV遮蔽剤
本発明による組成物は、少なくとも1種の有機UV遮蔽剤を含むことができる。
有機UV遮蔽剤は、アントラニル酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、ケイ皮酸誘導体(メトキシケイ皮酸エチルヘキシル等)、サリチル酸誘導体(ホモサラート(サリチル酸ホモメンチル)及びサリチル酸エチルヘキシル等)、カンフル誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β-ジフェニルアクリレート誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンザルマロネート誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、イミダゾリン誘導体、ビス-ベンゾアゾリル誘導体、p-アミノ安息香酸(PABA)及びその誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、遮蔽性ポリマー及び遮蔽性シリコーン、α-アルキルスチレン由来の二量体、4,4-ジアリールブタジエン、オクトクリレン及びその誘導体、グアイアズレン及びその誘導体、ルチン及びその誘導体、フラボノイド、ビフラボノイド、オリザノール及びその誘導体、キナ酸及びその誘導体、フェノール、レチノール、システイン、芳香族アミノ酸、芳香族アミノ酸残基を有するペプチド、並びにそれらの混合物からなる群から選択することができる。
組成物中の有機UV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは1質量%以上、且つ20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%であってもよい。
・充填剤
本発明による組成物は、(a)球形疎水性シリカエアロゲル以外の少なくとも1種の充填剤を含んでもよい。2種以上の充填剤を組み合わせてもよい。充填剤は、無機であっても有機であってもよい。充填剤はまた、シリコーン粉末であってもよい。
無機充填剤として、タルク、マイカ、シリカ、中空シリカ、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、二酸化チタン、カオリン、ベントン、炭酸カルシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、フルオロフロゴパイト、セリサイト、焼成タルク、焼成マイカ、焼成セリサイト、合成マイカ、パーライト、ラウロイルリジン、金属石けん、オキシ塩化ビスマス、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及びそれらの混合物を挙げることができ、これらは任意選択により親水性処理又は疎水性処理がされている。
本発明によれば、無機充填剤は、少なくとも1種のシリコーン油及び/又は少なくとも1種の非シリコーン油で表面処理されていてもよい。
シリコーン油は、ポリジメチルシロキサン等のポリジアルキルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等のポリアルキルアリールシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等のポリジアリールシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン等のポリアルキルハイドロゲンシロキサン、及び修飾ポリシロキサンから選択することができる。
非シリコーン油として、植物油、好ましくは室温で固体の植物油を使用してもよい。好ましい実施形態において、非シリコーン油は、硬化植物油である。好ましい実施形態において、硬化植物油は、硬化パーム油である。
本発明の一実施形態において、無機充填剤は、着色料又は顔料であってもよい。用語「顔料」は、生理的媒体に不溶性であり、組成物を着色することが企図される、白色又は有色の、無機又は有機の、任意の形の粒子を意味すると理解されるべきである。顔料は、白色又は有色であってよく、無機及び/又は有機であってよい。
無機顔料の中で挙げることができるのは、二酸化チタン、例えば任意選択で表面処理されたルチルタイプの色素性二酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、及び更に酸化亜鉛、酸化鉄(黒色、黄色若しくは赤色)又は酸化クロム、シリカ、マイカ、フルオロフロゴパイト、セリサイト、カオリン、水酸化アルミニウム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物及びフェリックブルー、並びに金属粉末、例えばアルミニウム粉末及び銅粉末である。
顔料は、複合顔料であってもよい。複合顔料は、少なくとも1種の金属酸化物及び少なくとも1種の酸化アルミニウム(又はアルミナ)を含んでもよい。本発明の特定の一形態によれば、複合顔料は、シリカ粒子も更に含んでよい。本発明の特定の一形態によれば、複合顔料は、二酸化チタンも更に含んでもよい。複合顔料の中でも、Covalumine Sonoma Red AS(登録商標)(INCI名:アルミナ(及び)CI77491(及び)トリエトキシカプリリルシラン);Covalumine Sonoma Yellow AS(登録商標)(INCI名:アルミナ(及び)CI77492(及び)トリエトキシカプリリルシラン);Covalumine Sonoma Black AS(登録商標)(INCI名:アルミナ(及び)CI77499(及び)トリエトキシカプリリルシラン(及び)シリカ);並びにCovalumine Atlas White AS(登録商標)(INCI名:アルミナ(及び)酸化チタン(及び)トリエトキシカプリリルシラン)、並びにINCI名:二酸化チタン(及び)トリエトキシカプリリルシラン(及び)アルミナ(及び)シリカのものを挙げることができる。
顔料は、例えば、表面処理されていてもよい。表面処理化合物には、疎水性物質、例えばシラン、好ましくはC1〜C20-アルキルシラン、より優先的にはトリ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C12)アルキルシラン、例えばトリエトキシカプリリルシラン、シリコーン、例えばオルガノシリコーン、ジオルガノシリコーン、ジメチコン、ハイドロゲンジメチコン、メチコン、ポリウレタン、シリコーン-ポリウレタン、及びそれらのフルオロ又はペルフルオロ誘導体、脂肪酸せっけん、C9〜15フルオロアルコールホスフェート、アクリレート/ジメチコンコポリマー、混合C9〜C15フルオロアルコールホスフェート/シリコーンコポリマー、レシチン又は水添レシチン、ワックス、例えばカルナウバワックス、ポリエチレン、キトサン及び任意選択でアシル化されたアミノ酸、例えばラウロイルリジン、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム及びアシルグルタミン酸アルミニウムを挙げることができる。他の疎水性物質としては、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン(ITT)、ITT及びジメチコン(ITT/ジメチコン)クロスポリマー、ITT及びアミノ酸、ITT/トリエトキシカプリリルシランクロスポリマー、脂肪酸(例えば、ステアレート)、HDI/トリメチロールヘキシルラクトンクロスポリマー、PEG-8メチルエーテルトリエトキシシラン、アロエ、ホホバエステル、及びミリスチン酸マグネシウム(MM)を挙げることができる。
本明細書における無機充填剤は、上記の無機UV遮蔽剤と異なっていてもよい。
有機充填剤として、アクリルポリマー粉末、シリコーン粉末、ワックス粉末、ポリアミド粉末、ウレタンポリマー粉末、テトラフルオロエチレンポリマー粉末、ポリアクリロニトリル粉末、ポリ-β-アラニン粉末、ポリエチレン粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末、(メタ)アクリル又は(メタ)アクリレート粉末、ラウロイルリジン、デンプン、セルロース粉末、テトラフルオロエチレンポリマー粉末及びこれらの混合物を挙げることができる。
(メタ)アクリル又は(メタ)アクリレート粉末としては、例えば、ポリメチルメタクリレートクロスポリマー、メチルメタクリレート/グリコールジメタクリレートクロスポリマー、ポリメチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレート粉末、ポリアリルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレート粉末、及びエチレングリコールジメタクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー粉末を挙げることができる。
ポリアミド粉末としては、Atochem社から名称「Orgasol」で販売されているものを挙げることができる。これらのポリアミド粉末粒子は、更に、「ナイロン12」又は「ナイロン6」の名称で、それらの様々な物理化学的性質によって知られている。本発明において有用なポリアミド粉末としてはまた、東レ株式会社により名称SP500で販売されているものも挙げることができる。
組成物中の充填剤の量は、組成物の総質量に対して、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、且つ80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下であってもよい。
・pH調整剤
本発明による組成物は、好ましくは、少なくとも1種のpH調整剤を含むことができる。pHの、所望の値への調整は、pH調整剤、例えば有機塩基若しくは無機塩基、又は有機酸若しくは無機酸、又はこれらの塩等を組成物へ添加することによって、従来通り行うことができる。塩基には、例えば水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、又は第一級、第二級又は第三級(ポリ)アミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン又は1,3-プロパンジアミンが挙げられる。有機酸には、例えばカルボン酸、クエン酸及び乳酸が挙げられる。無機酸には、例えば塩酸、硝酸、オルトリン酸及びスルホン酸が挙げられる。塩には、例えばリン酸ナトリウム及びリン酸三ナトリウムが挙げられる。
pH調整剤は、組成物のpHを所望の値へ調整するのに十分な量、例えば、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.1質量%〜5質量%、より好ましくは0.2質量%〜3質量%を範囲とする量で存在することができる。
・水
本発明による組成物は、水を含んでもよい。
本発明による組成物が液体の形態である場合、組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更により好ましくは15質量%以上、且つ70質量%以下、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下であってもよい。
本発明による組成物が固体の形態である場合、例えば粉末状組成物である場合、組成物中の水の量は、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下であってもよい。好ましい一実施形態では、固体の形態の本発明による組成物は、水を含有しない。
・補助剤
本発明による組成物は、化粧料のための組成物中に従来から使用される様々な補助剤も含有してよく、該補助剤は、生理的に許容される媒体、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性若しくは両性イオンポリマー又はこれらの混合物、トコフェロール等の酸化防止剤、トリエタノールアミン等の中和剤、EDTA二ナトリウム等の金属イオン封鎖剤、センチフォリアバラ花エキス等の直物エキス、香料、皮膚軟化剤、分散剤、染料及び/又は顔料、膜形成剤及び/又は増粘剤、セラミド、保存料(フェノキシエタノール及びクロルフェネシン等)、補保存料(デシレングリコール、エチルヘキシルグリセリン、及びカプリリルグリコール等)、並びに乳白剤から選択することができる。
補助剤は、本発明の組成物中に、組成物の総質量に対して、好ましくは0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の範囲の量で存在してもよい。
[方法及び使用]
本発明はまた、皮膚等のケラチン物質のための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン基質に塗布する工程を含む、美容方法に関する。
本発明による組成物は、化粧用組成物としての使用を意図されていてもよい。特に、本発明による化粧用組成物は、ケラチン物質、例えば皮膚、頭皮、毛髪、粘膜、例えば口唇及び爪、特に、例えば顔の皮膚への適用を意図され得る。
本発明による組成物は、皮膚化粧用組成物、好ましくは皮膚メーキャップ用組成物、より好ましくはファンデーションとして使用することができる。したがって、本発明による方法は、ケラチン物質にメーキャップを施す方法にも関する。
本方法において、例えば、手又はスポンジ塗布器を使用する一般的な方法によって組成物をケラチン物質に塗布することができる。
本出願はまた、皮膚等のケラチン物質のための組成物、特に皮膚等のケラチン物質にメーキャップを施すための化粧用組成物を提供するための、(a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルと、(b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーと、の組合せの使用に関する。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明することにする。しかしながら、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきでない。
[評価]
実施例において、マット仕上げ及び色の持続性並びにテクスチャーを、18名のパネリストによるパネル官能評価によって以下の各組成物について評価した。各性質を次の基準で評価した。
(マット仕上げ及び色の持続性)
良好:顔の皮膚が、組成物のマット性及び色を8時間以上維持した。
不良:顔の皮膚が、組成物のマット性及び色を8時間以上維持しなかった。
(テクスチャー)
良好:組成物を皮膚上に塗り広げやすく、ツルツルした滑らかなテクスチャーを与えた。
不良:組成物を皮膚上に塗り広げにくく、且つ/又はツルツルした滑らかなテクスチャーではなくべた付いたテクスチャーを与えた。
(実施例1及び比較例1〜3)
(組成物)
実施例1(Ex.1)及び比較例1〜3(Comp. Ex.1〜Comp. Ex.3)によるO/Wエマルションの形態の各液状ファンデーション組成物を、以下のTable 1(表1)に列挙する成分を均一に混合することによって調製した。それらの組成も、以下のTable 1(表1)に示す。成分の中でも、球形疎水性シリカエアロゲルは株式会社トクヤマから入手し、アクリレート/ポリトリメチルシロキシメタクリレートコポリマーはDow Corning社から入手した(製品名:Dow Corning FA 4002 IDシリコーンアクリレート)。この球形疎水性シリカエアロゲルは、10μmの平均一次粒径、0.88の平均真円度、592m2/gのBET比表面積、4.0ml/gのBJH法による細孔容積、6.8mL/gのJIS-K6217-4によって測定した吸油能、及び20nmのBJH法によるピーク細孔半径を有していた。
成分の量の数値は、全て、有効原料の「質量%」に基づく。
Figure 2021104935
上記のTable 1(表1)に示すように、球形疎水性シリカエアロゲルと特定のシリコーンポリマー、すなわちアクリレート/ポリトリメチルシロキシメタクリレートコポリマーとの組合せを含む実施例1による組成物は、マット仕上げ及び色の良好な持続性を有し、更に良好なテクスチャーをもたらした。
(実施例2及び比較例4)
(組成物)
実施例4(Ex.4)及び比較例4(Comp. Ex.4)によるO/Wエマルションの形態の各液状メーキャップベース組成物を、以下のTable 2(表2)に列挙する成分を均一に混合することによって調製した。それらの組成も、以下のTable 2(表2)に示す。球形疎水性シリカエアロゲルは、実施例1で使用したものと同じだった。トリメチルシロキシシリケートは、Momentive Performance Materials社から入手した(製品名:SR 1000 MQ樹脂)。
成分の量の数値は、全て、有効原料の「質量%」に基づく。
Figure 2021104935
上記のTable 2(表2)に示すように、球形疎水性シリカエアロゲルと特定のシリコーンポリマー、すなわちトリメチルシロキシシリケートとの組合せを含む実施例2による組成物は、マット仕上げ及び色の良好な持続性を有し、更に良好なテクスチャーをもたらした。

Claims (15)

  1. 皮膚等のケラチン物質のための化粧用組成物であって、
    (a)少なくとも1種の球形疎水性シリカエアロゲルと、
    (b)シリコーン樹脂、少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマー、並びにカルボキシレート基及びポリジメチルシロキサン基を含むコポリマーから選択される、少なくとも1種のシリコーンポリマーと
    を含む組成物。
  2. (a)球形疎水性シリカエアロゲルが、シリル化シリカの球形疎水性エアロゲルである、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)球形疎水性シリカエアロゲルが、0.8以上、好ましくは0.82以上、且つ1未満、好ましくは0.99以下、より好ましくは0.98以下、更により好ましくは0.97以下、更に一層より好ましくは0.96以下、最も好ましくは0.95以下の、画像解析法によって決定される平均真円度を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. (a)球形疎水性シリカエアロゲルが、湿潤点で測定した場合、2ml/g以上、好ましくは3ml/g以上、より好ましくは4ml/g以上、最も好ましくは5ml/g以上、且つ12ml/g以下、好ましくは10ml/g以下の吸油能を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. (a)球形疎水性シリカゲルが、200m2/g以上、好ましくは300m2/g以上、より好ましくは400m2/g以上、且つ1,200m2/g以下、好ましくは1,000m2/g以下、より好ましくは800m2/g以下の、BET法によって決定される比表面積を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. (a)球形疎水性シリカゲルが、1ml/g以上、好ましくは2ml/g以上、より好ましくは3ml/g以上、且つ10ml/g以下、好ましくは8ml/g以下、より好ましくは7ml/g以下の、BJH法によって決定される細孔容積を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. (a)球形疎水性シリカゲルが、5nm以上、好ましくは10nm以上、より好ましくは12nm以上、且つ50nm以下、好ましくは40nm以下、より好ましくは30nm以下の、BJH法によって決定されるピーク細孔半径を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. (a)球形疎水性シリカゲルが、0.5μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、且つ30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下の平均粒径を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. (a)球形疎水性シリカエアロゲルが、組成物の総質量に対して、0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上、且つ15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは4質量%以下の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. (b)シリコーンポリマーが、シリコーン樹脂及び少なくとも1種のシロキサンデンドリマーを含むビニルポリマーから選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. (b)シリコーンポリマーが、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、最も好ましくは3質量%以上の量で存在し、且つ20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、最も好ましくは8質量%以下の量で存在する、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 化粧用組成物、好ましくは皮膚用メーキャップ組成物、より好ましくはメーキャップベース組成物又はファンデーションである、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. O/W又はW/Oエマルションの形態である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. コンパクトパウダー若しくはプレストパウダー又はルースパウダーの形態で提供される、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 皮膚等のケラチン物質のための美容方法であって、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に塗布する工程を含む、方法。
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