JP6195502B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信に供されるアンテナ装置に関する。
特開昭64−32502号公報
無線通信に供されるアンテナ装置として、エレメント側とケーブル側との間のインピーダンス整合をとるための整合トランスを備えたものがある(例えば上記特許文献1の図1を参照)。
図9は、整合トランスを備えた従来のダイポールアンテナ100の構成を示す回路図である。なお、ダイポールアンテナ100は、受信用アンテナとされる。
図示するように、ダイポールアンテナ100は、第一エレメント101、第二エレメント102、整合トランス103、及び同軸ケーブル104を備えている。整合トランス103は、第一エレメント101と第二エレメント102との間に挿入された第一整合コイル103A及び第二整合コイル103Bと、同軸ケーブル104と接続された第三整合コイル103Cとを備えている。これら第一整合コイル103A、第二整合コイル103B、及び第三整合コイル103Cは、それぞれ単線の巻線で構成されている。
第一エレメント101及び第二エレメント102には、外部より受信信号が誘起され、該誘起された受信信号が第一整合コイル103A及び第二整合コイル103B側(つまり整合トランス103の一次側)から第三整合コイル103C側(同二次側)に励起されて、同軸ケーブル104に供給される。
このようなダイポールアンテナ100においては、第一整合コイル103A及び第二整合コイル103Bの誘導成分(インダクタンス)と浮遊容量(容量成分:キャパシタンス)とによってエレメント側とケーブル側との間のインピーダンス整合をとることが可能とされている。
しかしながら、従来のダイポールアンテナ100は、次のような問題点を有している。
第1に、ダイポールアンテナ100においては、エレメント側の各整合コイル(103A,103B)が単線の巻線で構成されていることから、誘導成分と容量成分の設定の自由度が比較的低く、エレメント側のインピーダンスと同軸ケーブル側のインピーダンスとの整合をとることが困難とされている。このため、受信信号についてのS/N(信号対雑音比)の低下を招いていた。
第2に、エレメント側の各整合コイルが単線の巻線とされていると、これら整合コイルとしての素子のばらつき等に起因して二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性が悪化する。この電気的な同相成分の除去特性の悪化に起因して、ケーブル側からの妨害波及び雑音波に対する打ち消し効果が低下し、この点でもS/Nの低下を招いていた。
そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、アンテナ装置についてS/Nの改善を図ることを目的とする。
第1に、本発明に係るアンテナ装置は、第一のエレメント及び第二のエレメントと、それぞれが前記第一のエレメントと前記第二のエレメントとの間に直列に挿入された複数の巻線を有する第一の整合コイル及び第二の整合コイルと、前記第一の整合コイル及び前記第二の整合コイルと磁気結合された第三の整合コイルとを有する整合トランスとを備え、前記第一の整合コイル及び前記第二の整合コイルは、各々が有する複数の前記巻線がバイファイラ巻きされたバイファイラ巻きコイルで構成されているのである。
バイファイラ巻きコイルを用いることで、インピーダンス整合をとるにあたってのリアクタンス(誘導成分と容量成分)の設定の自由度が向上する。また、バイファイラ巻きコイルとすることで、二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性が向上する。
第2に、上記した本発明に係るアンテナ装置においては、前記バイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされていることが望ましい。
これにより、二つのエレメントに誘起する外部からの同相成分の除去特性がより向上する。
第3に、上記した本発明に係るアンテナ装置においては、前記第一のエレメントと前記第二のエレメントとの間を接続する導線と、前記第三の整合コイルと接続された導線とが、抵抗素子を介して接続されていることが望ましい。
これにより、エレメント側の帯電成分を抵抗素子を介して放出するための経路が形成される。
第4に、上記した本発明に係るアンテナ装置においては、前記第三の整合コイルと接続された同軸ケーブルを備えることが望ましい。
同軸ケーブルを用いることで、外部から導線ケーブル側への伝導性の妨害波及び雑音波の影響が低減される。
第5に、上記した本発明に係るアンテナ装置においては、前記第三の整合コイルに対してフロートバランが接続されていることが望ましい。
これにより、外部から導線ケーブル側への伝導性の妨害波及び雑音波の排除特性が向上する。
本発明によれば、アンテナ装置についてS/N(信号対雑音比)の改善を図ることができる。
実施の形態のアンテナ装置の構成を示す回路図である。 第一の整合コイル、第二の整合コイルについての説明図である。 ツイストによる第一の作用についての説明図である。 ツイストによる第二の作用についての説明図である。 周波数−信号強度特性についての実験結果を示した図である。 周波数−反射損失特性についての実験結果を示した図である。 導線ケーブルを二線方式とした変形例についての説明図である。 帯電成分の放出経路に係る変形例についての説明図である。 従来のダイポールアンテナの構成を示す回路図である。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。

<1.実施の形態のアンテナ装置の構成>
[1-1.全体構成]
[1-2.整合コイルについて]
<2.効果及び実験結果>
<3.変形例>
<1.実施の形態のアンテナ装置の構成>
[1-1.全体構成]

図1は、本発明に係る実施の形態としてのアンテナ装置1の構成を示す回路図である。
図示するようにアンテナ装置1は、第一エレメント2、第二エレメント3、整合トランス4、同軸ケーブル5、フロートバラン6、及び抵抗素子R1を備えている。
本実施の形態のアンテナ装置1は、ダイポールアンテナとされる。
整合トランス4は、第一エレメント2と第二エレメント3との間に挿入された第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bと、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bと磁気結合された第三整合コイル4Cとを備えている。
第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bは、それぞれ二つの巻線を有して構成されている。すなわち、第一整合コイル4Aは、巻線L1aと巻線L1bとを有して構成され、第二整合コイル4Bは巻線L2aと巻線L2bとを有して構成されている。
なお、これら第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bの詳細については後述する。
第三整合コイル4Cは、単線の巻線で構成されている。
第三整合コイル4Cは、フロートバラン6を介して同軸ケーブル5と接続されている。フロートバラン6は、チョークコイル6Aとチョークコイル6Bとを有して構成されている。チョークコイル6Aは、その巻き始め端部が同軸ケーブル5の信号線5Aと接続され、巻き終わり端部が第三整合コイル4Cの巻き始め端部と接続されている。また、チョークコイル6Bは、その巻き始め端部が同軸ケーブル5の接地線(シールド線)5Bと接続され、巻き終わり端部が第三整合コイル4Cの巻き終わり端部と接続されている。
ここで、アンテナ装置1は受信用アンテナであるため、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bは整合トランス4の一次側巻線を構成し、同軸ケーブル5が接続される第三整合コイル4Cは二次側巻線を構成する。
アンテナ装置1においては、第一エレメント2及び第二エレメント3に外部より受信信号が誘起される。これら第一エレメント2及び第二エレメント3に誘起された受信信号は整合トランス4の一次側から二次側に誘起(励起)される。すなわち、第三整合コイル4Cに誘起される。このように第三整合コイル4Cに誘起された受信信号が、フロートバラン6を介して同軸ケーブル5に供給される。
また、本実施の形態のアンテナ装置1においては、第一エレメント2と第二エレメント3との間を接続する導線と、第三整合コイル4Cと接続された導線とが、抵抗素子R1を介して接続されている。換言すれば、エレメント側と同軸ケーブル5側とが抵抗素子R1を介して接続されているものである。
具体的に、本例においては、第一整合コイル4Aの巻線L1bと第二整合コイル4Bの巻線L2aの接続点と、第三整合コイル4Cの巻き終わり端部とフロートバラン6のチョークコイル6Bの巻き終わり端部の接続点とが、抵抗素子R1を介して接続されている。
抵抗素子R1の抵抗値は、整合トランス4の一次側/二次側間の浮遊容量によるインピーダンスより十分に大きな値に設定されている。
[1-2.整合コイルについて]

図1に示されるように、第一整合コイル4Aを構成する巻線L1a,L1b、及び第二整合コイル4Bを構成する巻線L2a,L2bは、巻線L1a、L2a、L1b、L2bの順で直列接続されている。そして、これら巻線L1a、L2a、L1b、L2bによる直列接続回路が、第一エレメント2と第二エレメント3との間に直列に挿入されている。
本実施の形態において、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bは、それぞれ巻線L1aと巻線L1b、巻線L2aと巻線L2bがバイファイラ巻きされて形成されている。さらに、本例においては、これらバイファイラ巻きコイルを構成する「巻線L1a,L1b」「巻線L2a,L2b」がそれぞれツイストされている。
図2は、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bについての説明図である。
図2Aは、ツイストの概念図である。図2Aに示される導線L1a’は、巻線L1aを形成するための導線(巻線L1aとなるべき導線)を意味する。また、導線L1b’は、巻線L1bを形成するための導線(巻線L1bとなるべき導線)を意味する。
本例の第一整合コイル4Aを実現するにあたっては、先ずこれら導線L1a’と導線L1b’とによる撚り線対(ツイストペア)を形成する。そして、当該撚り線対を整合コイル4が有するボビン(不図示)に対して巻回する。これにより、「巻線L1a,L1b」がバイファイラ巻きされ且つツイストされた第一整合コイル4Aが実現される。
同様に、第二整合コイル4Bについても、巻線L2aを形成するための導線L2a’と巻線L2bを形成するための導線L2b’とによる撚り線対(ツイストペア)を形成した上で、当該撚り線対を前記ボビンに対して巻回することで形成する。これにより、「巻線L2a,L2b」がバイファイラ巻きされ且つツイストされた第二整合コイル4Bが実現される。
なお、本明細書で言う「バイファイラ巻き」とは、二つの導線が隣接した状態で巻回されて成るコイルを意味する。
確認のため、図2Bに第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bにおけるバイファイラ巻きを模式的に表した図を示しておく。
ここで、上記のように撚り線対を巻回しているため、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bのぞれぞれでは、巻線L1aと巻線L1b、巻線L2aと巻線L2bの巻回方向が同方向となる(図1参照)。さらに、本実施の形態では、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bをそれぞれ構成する撚り線対の巻回方向を一致させている。従って、巻線L1a、L1b、L2a、L2bの巻回方向は全て同方向とされている(図1参照)。
このとき、バイファイラ巻きされた各巻線に流れる電流について考えると、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bのそれぞれで、各巻線に流れる電流の向きが逆向きになる。
<2.効果及び実験結果>

上記により説明した本実施の形態のアンテナ装置1は、第一エレメント2(第一のエレメント)及び第二エレメント3(第二のエレメント)と、第一エレメント2と第二エレメント3との間に挿入された第一整合コイル4A(第一の整合コイル)及び第二整合コイル4B(第二の整合コイル)と、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bと磁気結合された第三整合コイル4C(第三の整合コイル)とを有する整合トランス4とを備えている。そして、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bが、バイファイラ巻きコイルで構成されている。
バイファイラ巻きコイルを用いることで、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bのそれぞれにおいて巻線間の容量(線間容量)が生じる。この線間容量を調整することによってもリアクタンスの調整が可能となる。従って、インピーダンス整合をとるにあたってのリアクタンスの設定の自由度が向上する。
また、巻線は一般的に絶縁層で被覆するが、この絶縁層の厚さの増減で容量成分の調整範囲を増すことができ、この点でもインピーダンス整合をとるにあたってのリアクタンスの設定の自由度が向上する。
このように、インピーダンス整合をとるにあたってのリアクタンスの設定の自由度が向上することで、エレメント側のインピーダンスとケーブル側(同軸ケーブル5側)のインピーダンスとの整合性の向上が図られる。そして、インピーダンスの整合性の向上が図られることで、S/N(信号対雑音比)の改善が図れる。
また、バイファイラ巻きコイルを用いることによっては、二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性が向上する。
ここで、バイファイラ巻きコイルを用いれば、前述したように各巻線(L1a、L1b、L2a、L2b)の巻回方向を同方向とでき、第一整合コイル4A及び第二整合コイル4Bのそれぞれにおいて各巻線に流れる電流の向きを逆向きにすることができる。すなわち、巻線L1aと巻線L1b、巻線L2aと巻線L2bにそれぞれ流れる電流の向きを逆向きにできる。これにより、同軸ケーブル5に対するそれぞれの巻線の容量成分の非対称性を打ち消すことができるため、二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性が向上する。
エレメント間の電気的な同相成分の除去特性が向上することで、同軸ケーブル5側からの妨害波及び雑音波の影響を低減することができる。従って、この点でもS/Nの改善が図られる。
このように本実施の形態のアンテナ装置1によれば、エレメント側のインピーダンスとケーブル側のインピーダンスとの整合性が向上するという点と、二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性の向上により妨害波及び雑音波の影響が低減するという点とによって、S/Nの改善を図ることができる。
また、本実施の形態のアンテナ装置1は、バイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされている。
これにより、二つのエレメントに誘起する外部からの同相成分の除去特性が向上する。
ここで、第一整合コイル4A、第二整合コイル4Bをそれぞれ構成する各巻線と同軸ケーブル5との間で生じる容量成分は、基本的には各巻線と同軸ケーブル5(信号線5A)との間の距離により定まる。バイファイラ巻きコイルを構成する各巻線(それぞれ「巻線La」「巻線Lb」とする)がツイストされていると、図3に示すように、巻線Laの信号線5Aに対する距離が短くなっている部分では巻線Lbの信号線5Aに対する距離が長くなっており、逆に巻線Laの信号線5Aに対する距離が長くなっている部分では巻線Lbの信号線5Aに対する距離が短くなっている。すなわち、巻線全体で見た場合、巻線Laと巻線Lbはそれぞれ信号線5Aに対する距離が均一となる。
また、バイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされていると、図4Aに実線矢印で示すように各巻線を構成する導線L1a,L1bの交点間にそれぞれ磁気ループが形成される。導線L1aと導線L1bにそれぞれ逆向きの電流が流れる(図中の破線矢印)ことで、隣接する磁気ループ同士は磁気の流れが逆向きとなる。このため、隣接する磁気ループ間で外部との磁気的な結合が打ち消し合う。なお、バイファイラ巻きでなく平行巻きを採用した場合は、図4Bに示すように各巻線を構成する導線L1a,L1b間には単一の大きな磁気ループが形成され、上記のような磁気ループ同士の打ち消し効果は得られない。
このようにバイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされていることによっては、信号線5Aに対する各巻線の距離が均一化され、また磁気ループ間の外部との磁気的な結合についての打ち消し効果が得られることで、二つのエレメントに誘起する外部からの同相成分の除去特性が向上する。
従って、同軸ケーブル5側からの妨害波及び雑音波の影響をさらに低減することができ、S/Nのさらなる改善が図られる。
さらに、本実施の形態のアンテナ装置1は、第一エレメント2と第二エレメント3との間を接続する導線と、第三整合コイル4Cと接続された導線とが、抵抗素子R1を介して接続されている。
これにより、エレメント側の帯電成分を抵抗素子R1を介して放出するための経路が形成される。
ここで、従来のダイポールアンテナ100においては、エレメント側とケーブル側との間の導通は整合トランス103の絶縁抵抗を介した導通以外に無いため、エレメント側が帯電し易くなっている。この帯電成分は、エレメント側に存在する構造物に対して外部から誘起する静電結合での同相成分と換言できるものである。このような帯電成分の電位が整合トランス103の絶縁耐圧を超えると、整合トランス103における絶縁破壊を招く虞がある。この絶縁破壊に伴う電荷の移動は雑音源となり得るものであり、受信信号への雑音成分の重畳が問題となる。
これに対し、上記のようにエレメント側の帯電成分を抵抗素子R1を介して放出可能とされた本実施の形態によれば、受信信号への雑音成分の重畳を抑制でき、この点でもS/Nの改善が図られる。
さらにまた、本実施の形態のアンテナ装置1は、第三整合コイル4Cと接続された同軸ケーブル5を備えている。
同軸ケーブル5を用いることで、外部からケーブル側への伝導性の妨害波及び雑音波の影響が低減される。従って、S/Nの改善が図られる。
加えて、本実施の形態のアンテナ装置1は、第三整合コイル4Cに対してフロートバラン6が接続されている。
これにより、外部からケーブル側への伝導性の妨害波及び雑音波の排除特性が向上する。従って、S/Nの改善が図られる。
本実施の形態のアンテナ装置1の効果について実証するべく、本発明者らは周波数−信号強度特性及び周波数−反射損失特性についての実験を行った。それらの結果を図5、図6にそれぞれ示す。
なお、周波数−信号強度特性について示す図5においては、図5Aが本実施の形態のアンテナ装置1についての実験結果を示し、図5Bは比較として従来のダイポールアンテナ100についての実験結果を示している。
同様に、周波数−反射損失特性について示す図6においても、図6Aがアンテナ装置1についての実験結果を、また図6Bがダイポールアンテナ100についての実験結果を示している。
なお、これらの各図において、「C」は受信信号の中心周波数を表している。本例では、C=73.0MHzである。
図5A及び図5Bの結果より、本実施の形態のアンテナ装置1によれば、周波数Cを中心とした使用周波数帯域での信号強度が従来よりも上昇し、且つ使用周波数帯域以外での信号強度が従来よりも低下していることが確認できる。
また、図6A及び図6Bの結果によれば、使用周波数帯域での反射損失は従来よりも低減されており、また反射損失の最小値も従来より低減されていることが確認できる。
これらの実験結果より、本実施の形態によれば、受信帯域の選択性の向上と受信感度の向上とが図られることが分かる。
このように選択性及び受信感度の向上が図られるのは、エレメント側のインピーダンスと同軸ケーブル5側のインピーダンスとの整合性が向上したことに起因する。また、選択性の向上に関して、特に使用周波数帯域以外での信号強度が低下するという作用に関しては、インピーダンスの整合性が向上した点以外にも、抵抗素子R1を介した経路により帯電成分(同相成分)を放出可能とした点が寄与している。
<3.変形例>

なお、本発明は、上記により説明した具体例に限定されるべきものではなく、多様な変形例が考えられるものである。
例えば、これまでの説明では、バイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされている例を挙げたが、ツイストは必須ではない。
また、受信信号を伝送する導線ケーブルとして同軸ケーブル5を用いる例を挙げたが、図7に示すように信号線7としてのケーブルと接地線8としてのケーブルとを別体とした所謂二線方式を採用することもできる。
また、これまでの説明では、エレメント側とケーブル側との接続箇所を一カ所のみとする場合を例示したが、図8に示すように接続箇所を増やすこともできる。
具体的に、図8の変形例では、巻線L1bと巻線L2aの接続点と、第三整合コイル4Cの巻き終わり端部とフロートバラン6のチョークコイル6Aの巻き終わり端部の接続点との間を抵抗素子R2を介して接続することで、同軸ケーブル5の接地線5B側のみでなく信号線5A側にも帯電成分の放出経路を形成している。
このような構成とすることで、二つのエレメント間の電気的な同相成分の除去特性がより向上し、受信信号への雑音成分の重畳をさらに抑制でき、従ってS/Nのさらなる改善を図ることができる。
このとき、抵抗素子Rは省略することもできる。抵抗素子Rを省略しても、帯電成分についての放出経路が形成されることに変わりはなく、従ってS/Nの改善効果が得られる点も変わりはない。
なお、本発明において、エレメント側とケーブル側とを導線を介して接続する構成はS/Nのさらなる改善を図る上で有効であるが、該構成は本発明にとって必須の構成ではなく、勿論、エレメント側とケーブル側とを導線を介して接続しない構成も採り得るものである。
また、これまでの説明では、本発明をダイポールアンテナに適用する場合を例示したが、本発明は例えばループアンテナなど他の形態のアンテナ装置にも好適に適用できるものである。
さらに、本発明のアンテナ装置は、受信アンテナのみでなく送信アンテナにも適用できる。本発明を適用した送信アンテナは、アンテナエレメント以外からの不要な放射を低減したアンテナとして動作できる。
また、本発明のアンテナ装置は、同軸ケーブル5などの信号伝送のためのケーブルを構成要件として含まない形態も採り得るものである。
1…アンテナ装置、2…第一エレメント、3…第二エレメント、4…整合トランス、4A…第一整合コイル4A、4B…第二整合コイル、L1a,L1b,L2a,L2b…巻線、4C…第三整合コイル、5…同軸ケーブル、6…フロートバラン、6A,6B…チョークコイル、R1,R2…抵抗素子

Claims (5)

  1. 第一のエレメント及び第二のエレメントと、
    それぞれが前記第一のエレメントと前記第二のエレメントとの間に直列に挿入された複数の巻線を有する第一の整合コイル及び第二の整合コイルと、前記第一の整合コイル及び前記第二の整合コイルと磁気結合された第三の整合コイルとを有する整合トランスとを備え、
    前記第一の整合コイル及び前記第二の整合コイルは、各々が有する複数の前記巻線がバイファイラ巻きされたバイファイラ巻きコイルで構成されている
    アンテナ装置。
  2. 前記バイファイラ巻きコイルを構成する巻線がツイストされている
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第一のエレメントと前記第二のエレメントとの間を接続する導線と、前記第三の整合コイルと接続された導線とが、抵抗素子を介して接続されている
    請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第三の整合コイルと接続された同軸ケーブルを備える
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第三の整合コイルに対してフロートバランが接続されている
    請求項1乃至請求項4の何れかに記載のアンテナ装置。
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