JP6194574B2 - 未加熱動物組織様の食品 - Google Patents

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Description

本発明は、畜肉の生レバーや魚介類の刺身などの未加熱動物組織様の食品に関する。
2012年7月より、日本国内では食品衛生法に基づき牛レバーの生食が禁止された。腸管出血性大腸菌がレバー内部から検出されており、実際に食中毒事件も平成10年から23年の間に128件(患者数852人)と多発しているためである。腸管出血性大腸菌による食中毒は重篤化する恐れがあり、平成23年の集団食中毒事件では死者も発生している。このように、危険性が認識され、法律により禁止されたものの、生レバーはこれまで長い間焼肉店の人気メニューとして親しまれてきており、禁止となり食べられなくなってしまったことを惜しむ声が大きい。生レバーを食べたい理由として、その独特の程よい弾力と噛み応えを有し、噛み進むにつれて組織が速やかにばらけてとろけていくような食感がまず挙げられる。そこで、生レバー様食品として、蒟蒻の精粉を原料とした蒟蒻ゲル食品が開発されて市場に提供されている。
また、脂身の多い生の魚肉はトロと呼ばれ、柔らかく口の中でとろけるような独特の食感を有し、刺身や寿司のネタとして人気があるが、一体の魚から採れる量が少なくいため高級である上、未加熱のためやはり食中毒のリスクが懸念される。
レバー様加工食品の例としては、水、動植物性タンパクに動植物性油や魚すり身を加え、混合撹拌して乳化物を形成し、これにゼラチンを等量以上の水に加熱溶解させたものを混合撹拌し冷却してゼラチン乳化液となし、魚のすり身に増量剤、補強剤、調味料、動物エキス等の副原料を加えて混合したものにゼラチン乳化液を混合分散せしめ、次いでこれを加熱した後冷却するレバー様食品の加工方法が開示されている(特許文献1)。
特公平5−70417号公報 特開昭59−59151号公報 特開平8−224063号公報 特開2005−95085号公報
しかしながら、蒟蒻のマンナンを原料とする生レバー様食品は蒟蒻的食感が強く、生レバーの代替品としては類似性が高いとは言えない。また特許文献1に開示されるレバー様加工食品は、均質的でゼラチン的な食感が強く、未加熱動物組織様の食品との類似性では依然として改善の余地がある。
かかる点に鑑み、本発明は植物性原料を主体とし、加熱処理されて食中毒のリスクが回避されており、生レバーやトロ刺身などの未加熱動物組織に独特の食感を有する未加熱動物組織様の食品を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、植物性タンパク質をタンパク質架橋酵素により架橋反応させて得られるゲル中に油脂を完全に乳化しないように分散させたものが生レバーやトロ刺身などの未加熱動物組織に類似した食感を有することを見出し、本発明を完成するに到った。
なお、従来より植物性タンパク質にタンパク質架橋酵素を作用させ、タンパク質の分子間を架橋することにより植物性タンパク質ゲルが得られることは一応知られているものの(例えば特許文献2〜4等参照)、これらの技術は植物性タンパク質のゲルに油脂を不完全乳化状態に分散させ、生レバーやトロ刺身などのような未加熱動物組織に代替する食品に調製するという技術思想にはいずれも至ってはいない。
即ち、本発明は、
(1)下記(A)〜(D)の特徴を有する未加熱動物組織様の食品、(A)該食品中に植物性タンパク質、油脂及び水を含み、油脂が不完全乳化状態で分散していること、(B)該食品がタンパク質架橋酵素の作用により分子間架橋されたタンパク質を含有するものものであること、(C)該食品がゲル状組織であること、(D)加熱処理済みであること、
(2)食品中の油脂が、最大粒子径で10μm以上の油滴として、不完全乳化状態で分散している、前記(1)記載の食品、
(3)食品中のタンパク質含量が、3〜15重量%である、前記(1)記載の食品、
(4)食品中の油脂含量が、5〜50重量%である、前記(1)記載の食品、
(5)食品中の油脂含量が、タンパク質含量に対して150〜800重量%である、前記(1)記載の食品、
(6)食品中の水分含量が、50〜90重量%である、前記(1)記載の食品、
(7)該食品のゲル状組織が折り曲げ性を有するものである、前記(1)記載の食品、
(8)該食品のゲル状組織が油の染み出し性を有するものである、前記(1)記載の食品、
(9)植物性タンパク質が豆類タンパク質である、前記(1)記載の食品、
(10)食品が生レバー様である、前記(1)記載の食品、
(11)食品がトロ刺身様である、前記(1)記載の食品、
(12)植物性タンパク質、油脂及び水を原料とし、下記工程を有する未加熱動物組織様の食品の製造法、(ア)植物性タンパク質及び水の均質液に油脂を不完全乳化状態に混合し、原料混合液を得る工程、(イ)該原料混合液の調製時又は調製後にタンパク質架橋酵素を添加する工程、(ウ)該原料混合液にタンパク質架橋酵素を反応させ、ゲル化させる工程、(エ)加熱処理する工程、
である。
本発明によれば、動物の生肉を使用しなくとも生レバーや魚のトロ刺身のような、弾力があって喉通りが滑らかな独特の食感を有する未加熱動物組織様の食品を得ることができ、植物性でヘルシーな生レバーや魚のトロ刺身などの代替品として利用することができる。さらに本発明の未加熱動物組織様の食品は、加熱処理されているにもかかわらずかかる食感を有し、また冷凍流通もレトルト殺菌による常温流通可能であるため、微生物の増殖のリスクが大幅に軽減される。
実施例2で調製した、未加熱動物組織様(生レバー様)の食品の図面代用写真である。
本発明の未加熱動物組織様の食品は、(A)該食品中に植物性タンパク質、油脂及び水を含み、油脂が不完全乳化状態で分散していること、(B)該食品がタンパク質架橋酵素の作用により分子間架橋されたタンパク質を含有するものであること、(C)該食品がゲル状組織であること、(D)加熱処理済みであること、を特徴とするものである。以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(未加熱動物組織)
本発明において、未加熱動物組織とは動物、より具体的には牛、豚、馬、羊等の家畜類やニワトリ、アヒル、ガチョウ等の家禽等の家禽類、あるいは魚介類の未加熱の肉や内臓等が挙げられる。より具体的には生レバーやトロ刺身のような組織中に油が分散しているものが挙げられる。
(未加熱動物組織様の食品)
本発明において、未加熱動物組織様の食品とは上述のような未加熱動物組織に代替しうる擬似加工食品である。
<A>(植物性タンパク質)
本発明の食品に含まれる植物性タンパク質としては、植物性原料由来のタンパク質であり、大豆タンパク質、エンドウタンパク質、落花生タンパク質等の豆類タンパク質や、トウモロコシタンパク質、小麦タンパク質、キャノーラタンパク質、コメタンパク質等の穀類タンパク質などが挙げられる。特に適度な弾性の加熱ゲルを形成する点で豆類タンパク質が好ましく、大豆タンパク質がより良質で強い弾性の加熱ゲルを形成する点でより好ましい。
植物性タンパク質は植物性原料から水抽出したタンパク質抽出素材として含有させても良いし、さらにタンパク質を精製し、高純度化した濃縮タンパク素材や分離タンパク素材として含有させても良く、さらに特定の種類のタンパク質のみを分画した分画タンパク質素材として含有させても良い。具体的には、大豆タンパク質の場合であれば、タンパク質抽出素材に相当する全脂豆乳や脱脂豆乳、濃縮タンパク素材に相当する濃縮大豆タンパク、分離タンパク素材に相当する分離大豆タンパク、分画タンパク素材に相当する分画大豆タンパクなどが挙げられる。他の植物性タンパク質を含有させる場合も大豆タンパク質と同様の各種タンパク素材を利用することができる。
本発明の食品中に含まれる植物性タンパク質の含量は、3〜15重量%、好ましくは4〜12重量%が適当である。含量が少なすぎると柔らかく噛み応えが少ない食感となり、逆に含量が多すぎると口の中で唾液が吸われてスムーズに飲み込みにくい食感となるうえ、工程中のハンドリングが困難になる傾向にある。なお、タンパク質含量は改良ケルダール法によって定量した窒素量に、「窒素−たんぱく質換算係数」(6.25)を乗じて算出するものとする。
本発明の食品の製造においては、植物性タンパク質は必要によりその他の原料と共に水との均質液をまず調製することが好ましい。また、豆乳など、非加工原材料から抽出したタンパク質を含む溶液や、その濃縮液を用いてもよい。そのタンパク質濃度は5〜15重量%が好ましく、7〜14重量%がより好ましい。タンパク質濃度が低いほどタンパク質架橋酵素によるゲルが形成しにくい傾向となる。またタンパク質濃度が高いほど油脂を分散させにくい傾向となる。この際のタンパク質の均質液の55℃における粘度は、5,500mPa・s以下が望ましく、3,000mPa・s以下がより好ましく、100〜2,000mPa・sが最も好ましい。粘度がかかる範囲であると、油脂をタンパク質の均質液中に不完全乳化状態で分散させやすい。
ここで「粘度」とは、B型粘度計(東京計器(株)製「形式BM」)を用いて測定した55℃の試料の粘度である。この際、粘度計のローター回転数は30rpmに固定し、ローターはNo.4→3→2→1の順に切り替えて測定し、それぞれ回転開始30秒後の測定値を記録する。得られた結果のうち、測定可能な範囲(1〜100目盛)で、最も番号の若いローター(最も大きな形状のローター)の測定値を用いる。尚、粘度が高く、No.4のローターで20,000mPa・sを超える場合については、6rpmで測定する。
(水)
本発明の食品に含まれる水は、飲用水の他、液状の豆乳などの液状のタンパク質抽出素材由来の水など、他の原料由来の水であってもよい。
該食品中における水分含量は、50〜90重量%であることが好ましい。なお、水分は直接加熱乾燥法を用いて算出するものとする。
上記のタンパク質及び水の混合は、均質液になるよう油脂の配合に先んじて行うことが好ましく、混合手段としては、ホモゲナイザー、ホモミキサー、真空ステファン、ディスパーミル等の混合機を用いることができる。
(油脂)
本発明の食品に含まれる油脂としては、食用に適した油脂から、供給安定性や経済性、栄養性や生理機能性、製造する食品の食感や風味や色調などの品質を考慮して種々選択することができる。例えば、コーン油,菜種油,サフラワー油,ヒマワリ油,大豆油,米糠油,米油,オリーブ油,ゴマ油,ピーナツ油,パーム油,パーム核油,ヤシ油,カカオバターなどの植物油脂、サバ,イワシ,アジ,マグロ,タラ,サメ等の魚油、イカ油並びに鯨油などの海洋生物の油脂、ラード,ヘッド,乳脂などの陸上動物の油脂、藻類や微生物に由来する油脂、これらの硬化油,分別油およびエステル交換油などを、単体でまたは組合わせて利用することができる。
この際、融点が高い油脂では咀嚼される食品の温度によっては油の滲み出しを感じにくい場合には、配合する油脂は融点が30℃以下、さらには20℃以下と低いものを使用すればよい。この場合、原料の種別としては、植物油や魚油が良く、具体的には、コーン油,菜種油,サフラワー油,ヒマワリ油,大豆油,米糠油,米油等が挙げられるが、多価不飽和脂肪酸含量の低い、オリーブ油やパームオレイン油、高オレイン酸含有のヒマワリ油やサフラワー油等を使用することもできる。
尚、融点は基準油脂分析試験法(1)1996年版(日本油化学会設定)2.2.4.2-1996に記載の上昇融点を用いるものとする。
本発明の食品中に含まれる油脂の含量は、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、好ましくは15〜45重量%が適当である。含量が少なすぎると口溶けの悪い食感となり、逆に含量が多すぎると作業工程中に油分離してくる恐れがある上、最終製品の口当たりも油っぽすぎて食べにくいものとなる傾向にある。なお油脂含量は、五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省)に記載のクロロロホルム−メタノール改良抽出法で測定される「油分%」を基にして算出を行うものとする。
さらにタンパク質含量に対する油脂含量は、150〜800重量%、好ましくは200〜700重量%が適当である。含量が少なすぎると均質的な食感となり、逆に含量が多すぎると硬さや噛み応えが弱くなったり、油っぽくなりすぎる傾向にある。
本発明の食品に使用される油脂は、該食品中に不完全乳化状態で分散していることが重要である。これによって、本発明の食品は未加熱動物用食品独特の、程よい弾力と噛み応えを有し、噛み進むにつれて組織がばらけてとろけていく食感の特徴を奏しうる。
不完全乳化状態は、該食品において油脂を主成分とする油相と、水及びタンパク質を主成分とする水相とが完全な水中油型乳化物を形成していない状態をいい、詳しくは油脂、タンパク質及び水を混合した原料混合液の段階で一定時間、好ましくは2時間静置した場合に油相が水面に浮上してくる状態をいう。
かかる不完全乳化状態を数値的に表す場合には、製造後のゲル状に組織化された食品の段階では含まれる油滴の最大粒子径が10μm以上、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上の不完全乳化状態で分散していることが好ましい。また油滴の粒子径は過度に大きすぎると著しく不安定であるため、大きくとも800μm以下であることが好ましい。
ここで、本発明の食品中の油滴の最大粒子径は、試料の切断面を光学顕微鏡で観察して求めることができ、以下の手順に従って測定できる。まず、キーエンス社製のデジタルマイクロスコープ「VHX-600」に、純正のレンズ「VHZ-100」を装着して、撮影モードを透過光モード,倍率を200倍に調節する。20℃に調整し300μm程度の厚みとなるようにスライスした試料をスライドガラスにのせ、カバーガラスはかけずに油滴を観察し、視野内に100μmのスケールを設置した上で、その観察画像を得る。観察画像上の各々の油滴について、矩形の画像枠線の任意の辺を基準に、基準辺と平行な線分として油滴の幅を測定し、各々の油滴の直径を粒子径とし、その最大粒子径を調べる。
該食品中に油脂を不完全乳化状態に分散させるには、植物性タンパク質及び水の均質液に油脂を不完全乳化状態に混合し、原料混合液を調製することが適当である。このような油脂の混合手段としては、上記に例示した混合機やプロペラ撹拌機などで混合容器の大きさに応じて乳化が進まない程度の回転速度又は圧力で用いるのが好ましい。油脂が乳化状態に近づくほど得られる食品の食感は均質的で口どけが悪いものとなり、未加熱動物組織様の食感から乖離する傾向にある。
(他の原料)
本発明の食品に含有する原料としては、上記以外の他の原料を必要により含むことができる。他の原料としては、澱粉類、植物性タンパク質以外のタンパク質、凝固剤、ゲル化剤、味剤、香料、色素、保存料等が挙げられる。
澱粉類としては、例えば小麦・トウモロコシ・ワキシートウモロコシ・コメ・タピオカ・緑豆・エンドウ・馬鈴薯澱粉等の生澱粉、あるいはこれらの加工澱粉が用いられる。これらの澱粉類を必要により用いることにより、咀嚼時の食品の噛みだしをより強い食感となるように補強することができる。また、澱粉を多く含有する小麦粉、米粉、トウモロコシ粉等の穀粉も澱粉類の一つとして使用することができる。これら澱粉類を添加する場合の量としては、食品中に1〜8重量%とすることができる。澱粉類の量が多くなるにつれ脆いゲルの食感に変化していく傾向にあり、求める食品の食感に合わせて適宜添加量を調整すればよい。
植物性タンパク質以外のタンパク質としては卵白や乳タンパク質等が挙げられる。
凝固剤としては、塩化マグネシウム、硫酸カルシウムやGDL等が挙げられる。
ゲル化剤としては、カラギーナン、アルギン酸、ジェランガム、ペクチン、寒天、ゼラチン等が挙げられる。
味剤としては、各種の糖類、塩類、甘味料、調味料等を使用することができる。
色素は、水溶性や油溶性を問わず使用することでき、未加熱動物組織の色調に応じて適宜使用することができる。
<B>(タンパク質架橋酵素)
本発明の食品は、タンパク質架橋酵素の作用により分子間架橋されたタンパク質を含有することが重要である。タンパク質架橋酵素としては、トランスグルタミナーゼやタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ等が挙げられ、容易な反応による作業性等、ゲルを調製するためのコスト、並びに完成したゲルの脂の滲み出しや嚥下性等の食感の適性から、トランスグルタミナーゼがより好ましい。
トランスグルタミナーゼの種類および使用方法として例えば、大豆タンパク質濃度が5〜15重量%である水中油型乳化物スラリー100重量部に対し、アクティバTG-S製剤(味の素(株)製:トランスグルタミナーゼの比活性100Units/gの製剤)の10%水溶液を、0.1〜100重量部、工程にもよるが好ましくは0.3〜30重量部添加することができる。また、ゲル化素材が大豆タンパク質である場合に、トランスグルタミナーゼは特に効果的である。
タンパク質架橋酵素の反応は、反応至適温度と失活温度を考慮して適宜調整することができるが、例えば15〜70℃で行なうことができ、40〜60℃で行なうことがより好ましい。
<C>(ゲル状組織)
本発明の食品はゲル状組織である。この組織は主にタンパク質架橋酵素が触媒するタンパク質の分子間架橋により形成される。
かかる組織は未加熱動物組織様であるべく、「折り曲げ性」を有していることが好ましい。折り曲げ性とはゲルを折り曲げたときに割れにくい性質をいう。ゲル状組織の折り曲げ性の有無は、厚み5mm×縦100mm×横20mmに成形したゲル状組織の食品を縦に半分に折り曲げたときに割れるか否かで判別することができる。例えばマグロのトロ刺身の場合、縦に折り曲げても割れず、離すと元に戻るほどに弾力があり、折り曲げ性を有する。一方、豆腐やプリンなどの場合、縦に折り曲げると容易に2つに割れ、このような場合には折り曲げ性を有さない。
またかかるゲル状組織は未加熱動物組織であるべく、「油の染み出し性」を有していることが好ましい。この性状は本来は官能評価によって評価するが、簡易的には上記のサイズ(厚み5mm×縦100mm×横20mm)食品を3つに手で裂き、水中に入れたときに水面に油浮きが発生するか否かで評価しうる。油の染み出し性が良いほど油浮きの量も多くなる。この場合、豆腐のようにゲル状組織中に油が完全に乳化状態で分散しているものは水面に油浮きが発生しないため、油の染み出し性を有さない。
また油の染み出し性は、定量的には、圧縮試験におけるゲルに対しての圧縮離液乾物重量すなわち、「圧縮離液率」として評価することができる。具体的には、試料を圧縮した際に濾紙へと滲み出す油脂や水などの「圧縮離液」の乾物重量が、圧縮前の試料重量に占める率(%)のことを指し、以下の手順で測定することができる。
予め105℃,24時間乾燥させ重量精秤済のφ9cm濾紙(アドバンテック東洋(株)製「FilterPaper(No.2)」)を半分に折って広げ、濾紙の中央に正方形且つ2mm厚に切断した試料約200mgを置いて、試料の重量を精秤する。濾紙を折り目に沿って曲げ、軽く試料を包んで三方平袋(カウパック(株)製「耐熱性袋NCF/12cm幅」)に入れ、-0.95barの圧力下にて袋をシールし、20℃またはゲルが含有する油脂の融点の何れか高い温度の大気圧下に1時間放置する。開封後に濾紙上の試料を除去し、「圧縮離液」を含んだ濾紙を105℃,24時間乾燥させ、濾紙へと滲み出した滲出乾物量を精秤し、試験開始時の試料質量に対する比とする。本発明に於いては、圧縮離液率は10〜60重量%であることが好ましく、10〜30重量%がより好ましく、15〜25重量%が最も好ましい。
<D>(加熱処理)
本発明の食品は、加熱処理済みであることが特徴である。すなわち、加熱処理によって殺菌されているにもかかわらず、未加熱動物組織様の食感を有する。加熱処理の条件はタンパク質架橋酵素を失活させ、原料中の微生物を殺菌できる程度に適宜調整することができる。加熱条件として、80〜150℃,数秒〜90分の加熱などが例示できる。また、レトルト殺菌などを行うこともできる。使用の目的や殺菌条件にもより、冷凍,チルド,常温の保存条件を選択できる。レトルト殺菌済の常温保存品あるいは、加熱殺菌済の冷凍保存品が好ましい。
(成形・充填)
本発明の食品は、原料混合液を充填容器に充填してから酵素反応によりゲル化させ、殺菌後に充填容器のまま販売しても良いし、ゲル化させたものを適当な大きさ・形状に切断し、これをパックして販売しても良い。
(流通形態)
本発明の食品は、冷蔵や冷凍などいずれの流通形態でも流通させることができる。特に長期間の保存が可能なことから冷凍で流通されるものであることが好ましく、本発明の食品は冷凍解凍しても冷凍前の食感を維持している。また、前述した加熱処理に於いて、レトルト食品用の加熱やそれに準じた加熱を行うことで、食感を劣化させることなく、常温での流通も可能となる。
以下、実施例等により本発明に包含される実施形態をより具体的に記載する。なお、「%」及び「部」は特に断りがない限り「重量%」及び「重量部」を表す。
(実施例1)
下記表1の配合にて、粉末状大豆タンパクを主原料とする未加熱動物組織様の食品を製造した。
表1の配合を600gスケールにして、1Lの円柱ステンレス容器(直径105mm)に粉末状大豆タンパク「フジプロE」(水分5.8%、固形分あたりのタンパク質含量90.8%、脂質4.5%、不二製油(株)製)、馬鈴薯澱粉及び水を入れ、均一に卓上スピードカッターで混合し、タンパク質含量が約11%の均質液を調製した。この均質液の粘度は1800mPa・sであった。
次に大豆タンパク質の均質化液に菜種油を添加し、油脂を乳化させないようにプロペラ撹拌(回転数200rpm、プロペラ径100mm)にて徐々に分散させ、原料混合液を得た。
次にトランスグルタミナーゼ製剤「アクティバTG-S」(味の素(株)製)を原料混合液に添加し、密封容器に充填した。
充填後の密封容器を55℃で30分間保持してトランスグルタミナーゼを反応させた後、90℃で30分間加熱し、次いで4℃まで冷却後、凍結し、トロ刺身様の擬似食品を製造した。
この食品中のタンパク質含量は7.7%、油脂含量は24.4%、タンパク質含量に対する油脂含量は317%、水分含量は65.0%である。
得られた製品を解凍して食感と風味を確認したところ、十分な噛み応えと弾力を有し、なおかつ噛み進むにつれて適度なオイリー感を発しつつとろけてゆく食感であり、良好であった。また解凍した製品中に含まれる油滴の最大粒子径についても前述した方法により顕微鏡で測定した(以下の実施例、比較例においても同様)。
(表1)
(実施例2)
下記表2の配合にて、豆乳を主原料とする生レバー様の擬似食品を製造した。
表2の配合を3kgスケールにして、5Lの円柱ステンレス容器(直径180mm)に豆乳を入れ、65℃に昇温し、色素とフレーバーを添加し、ホモミキサー(撹拌部の直径30mm)で均一に混合し、タンパク質の均質液を得た。これに油脂を添加し、2000rpmで1分間撹拌した。次に水5.6部中4.6部の水に溶解させたコーンスターチとトレハロースを添加し、5000rpmで30秒間撹拌した。次に残り1部の水に溶解させた硫酸カルシウムとトランスグルタミナーゼ製剤「アクティバスーパーカード」(味の素(株)製)を添加して2500rpmで15秒間撹拌し、成形容器に流し込んだ。次いで70℃で30分間加熱した後、90℃で30分間加熱し、冷凍して生レバー様の擬似食品を製造した。
この食品中のタンパク質含量は4.3%、油脂含量は22.6%、タンパク質含量に対する油脂含量は526%、水分含量は67.3%である。
得られた製品を解凍して食感と風味を確認したところ、実施例1より若干柔らかいものの、噛み応えと弾力及び適度なオイリー感を発しつつとろけてゆく食感を有していた。また油滴の最大粒子径も測定した。
(表2)
(実施例3)
下記表3の配合にて、粉末状大豆タンパクを主原料とする柔らかい脂身様の擬似食品を製造した。
表3の配合を3kgスケールにして、5Lの円柱ステンレス容器(直径180mm)に粉末状大豆タンパク「ニューフジプロE」(水分5.8%、固形分あたりのタンパク質含量91.2%、脂質4.5%、不二製油(株)製)を入れ、水に分散させてタンパク質濃度が10.3%(粘度1060mPa・s)のタンパク質分散液を得た。
次いで、これをプロペラ攪拌(600rpm、プロペラ径100mm)しつつ、40重量部の菜種油をプロペラの軸に沿って注ぎ、更に1分間600rpmで攪拌を続け、原料混合液を得た。
当該混合液の油滴の粒度分布を測定した後に、1重量部のトランスグルタミナーゼ製剤「アクティバTG-S」(味の素(株)製、100Unit/gの10%水溶液)を加え、耐熱性袋に充填し、酵素反応(55℃,30分)させ、殺菌(90℃,30分)した。流水で粗熱をとり、一晩冷凍(-20℃)し、柔らかい脂身様の擬似食品を得た。
この食品中のタンパク質含量は6.2%、油脂含量は39.9%、タンパク質含量に対する油脂含量は639%、水分含量は53.6%である。
得られた食品は、軟らかい脂身風の食感と不透明黄白の色調を有しており、咀嚼試験に供したところ、咀嚼時に油脂の滲み出しが非常に多く感じられ、嚥下時の喉通りは充分に滑らかであった。
(表3)
(実施例4)低油分への変更
粉末状大豆タンパクの配合量を7.2部から10.8部に、水の配合量を52.8部から79.2部に、油脂の配合量を40部から10部に変更する以外は実施例3と同様にして食品を製造した。
この食品中のタンパク質含量は9.3%、油脂含量は10.4%、タンパク質含量に対する油脂含量は112%、水分含量は79.9%である。
得られた食品は、柔らかい蒟蒻風の食感と半透明黄白の色調を有しており、咀嚼試験に供したところ、元の油分が低いため咀嚼時の油脂の染み出しを実施例3に比べて感じにくくなっていた。また嚥下時の喉通りは実施例3に比べると滑らかに欠けるものであった。
(比較例1)油脂の完全乳化
実施例3と同配合で、タンパク質の均質液と油脂の混合をプロペラの代わりにホモジナイザー((株)日本精機製作所製 エクセルオートホモジナイザー DX-8)を用い、12,000rpmで3分間撹拌して原料混合液を得る以外は、実施例3と同様にして食品を製造した。この食品中のタンパク質含量と油脂含量は実施例3と同等である。
得られた試料は、柔らかい蒲鉾風の食感と不透明白濁の色調を有しており、咀嚼試験に供したところ、ゲル化前の原料混合液もゲルも油滴径が非常に細かく完全に乳化しており、咀嚼時に油脂の滲み出しが感じられず、嚥下時の喉通りは滑らかではなかった。
(比較例2)トランスグルタミナーゼ不使用(加熱のみ)
実施例3と同様の操作を行った。但し、架橋剤液を加えず、加熱(55℃,30分)を省いた。得られた試料は、架橋を伴うゲル化が充分に行なわれておらず、咀嚼前の保形性を有さず保油性も有していなかった。袋から取り出すと半固形状で保形性を有しておらず、目的である油脂が組織中に不完全乳化状態で分散したゲルにはならなかった。すなわち、折り曲げるまでもなくゲルがほぼ崩壊してしまっていた。そのため油滴の最大粒子径も測定不能であった。
(試験例1)折り曲げ性テスト
実施例1〜4、比較例1で得られた各食品を厚み5mm×縦100mm×横20mmにカットして得られたゲル片を縦方向に半分に折り曲げ、ゲルが2つに割れるかどうかを確認した。結果を表4に示す。実施例1〜4と比較例1の食品はいずれも割れることなく弾力があるゲル状組織であり、折り曲げ性を有していた。一方で、比較例2の食品は上述の通りそもそも保形性を有するゲルを形成しておらず、折り曲げ性を有していなかった。
(試験例2)油の染み出し性テスト
実施例1〜4、比較例1で得られた各食品を試験例1と同様にカットしてゲル片とし、これを手で3つの片に引き裂き、水入りの容器に投入し、10分後に水面での油浮きの程度を確認した。なお、比較例2は保形性のあるゲルを形成しなかったため、実施例1と同程度の重量分をそのまま水入りの容器に投入して確認した。結果を表4に示す。
以上、実施例1〜4および比較例1,2の結果をまとめると表4の通りであった。なお表中、「油脂含量」は、五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省)に記載のクロロロホルム−メタノール改良抽出法で測定される「油分%」を基にして算出を行った。
(表4)
(実施例5)レトルト殺菌食品
実施例1に準じて生魚の肝様の擬似食品を製造した。但し、凍結を行うことなく、レトルト殺菌機((株)日阪製作所製)で121℃,10分間の加熱殺菌を行った。得られた食品は実施例1の食品に比べ、柔らかく滑らかな食感を有し、また、常温流通に耐えるものであった。

Claims (4)

  1. 植物性タンパク質、油脂及び水を原料とし、下記工程を有する未加熱動物組織様の食品の製造法。
    (ア)植物性タンパク質及び水の均質液を調製後、該均質液と油脂を不完全乳化状態に混合し、原料混合液を得る工程、
    (イ)該原料混合液の調製時又は調製後にタンパク質架橋酵素を添加する工程、
    (ウ)該原料混合液にタンパク質架橋酵素を反応させ、ゲル化させる工程、
    (エ)加熱処理する工程。
    なお、「未加熱動物組織様の食品」とは、水分含量が50〜90重量%、タンパク質含量が3〜15重量%、および油脂含量が5〜50重量%かつタンパク質含量に対して150〜800重量%の組成を有し、組織中に油脂が最大粒子径で10μm以上の油摘として分散した不完全乳化状態のゲル状組織を有し、折り曲げ性と油の染み出し性を備えた、未加熱動物組織に擬似加工した食品をいう。
  2. 植物性タンパク質が豆類タンパク質である、請求項1記載の食品の製造法。
  3. 食品が生レバー様である、請求項1又は2記載の食品の製造法。
  4. 食品がトロ刺身様である、請求項1又は2記載の食品の製造法。
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