JP6194562B2 - 検出回路、温度センサおよび検出方法 - Google Patents

検出回路、温度センサおよび検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、温度依存性がある検出値を検出する検出回路、温度センサおよび検出方法に関し、特にLSI化に適した回路構成を有する検出回路および温度センサに関する。
絶対温度に比例するPTAT(Proportional To Absolute Temperature)電流を生成する回路が幅広く使用されている。PTAT電流を生成する回路は、例えば、特許文献1に開示されている。この種のPTAT電流を生成するADC(Analog-to-digital converter)回路を適用したデジタル温度センサにおいては、ADC回路からは、例えば、(1)式を用いて算出されたデジタル出力コードが出力される。
出力コード=[(αT・M)/基準電圧] (1)式
ここで、α:温度係数、T:絶対温度、M:回路係数、“[ ]”:Quantize operatorである。
例えば、α=3.72E-3、T=398K(Tj=125℃)、M:1023(10bit)、基準電圧=1.9Vとすると、温度が125℃の場合、ADC回路からは(1)式より下記のデジタル出力コードが出力される。なお、簡略化のためQuantize operatorは省略する。
出力コード= (3.72E-3・398・1023)/1.9=797
特開2008−513874号公報
しかし、(1)式から分かるように、ADC回路に入力される基準電圧が変動することにより、ADC回路から出力されるデジタル出力コードが変動する。基準電圧が変動値:±X変動する場合のADC回路のデジタル出力コード算出式は(2)式となる。
出力コード=[(αT・M)/ 基準電圧±X] (2)式
例えば、α=3.72E-3、T=398K(Tj=125℃)、M:1023(10bit)、基準電圧=1.9V、X=0.01V(すなわち、基準電圧の変動が±10mV)の時、温度が125℃の場合、ADC回路からは(2)式より下記のデジタル出力コードが出力される。
出力コード= (3.72E-3・398・1023)/(1.9±0.01)=797±4.218
すなわち、デジタル温度センサのADC回路に入力される基準電圧が±10mV変動することにより、実際の温度は一定の場合においても、デジタル出力コードは約±4.2コード変動する。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、検出回路に入力される基準電圧が変動する場合においても、基準電圧の変動による影響を低減して安定的に温度に関する出力コードを出力することができる検出回路、温度センサおよび検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る検出回路は、温度依存性がある計測電圧が印加されることにより、印加された計測電圧に応じた電流値を出力する電流回路と、計測電圧から温度依存性が補償された基準電圧を取得し、取得した基準電圧を分圧して第1基準電圧および第2基準電圧を出力する分圧回路と、所定の温度の時に検出電圧が第2基準電圧と等しくなるように電流値を補正して補正電流を出力する電流補正回路と、補正電流に第2基準電圧を付加して検出電圧を出力する検出値出力回路と、検出電圧と第1基準電圧とに基づいて出力コードを出力するコード出力回路と、を備える。
上記目的を達成するために本発明に係る温度センサは、上記の検出回路と、検出回路から出力された出力コードに基づいて計測温度を演算して出力する演算回路と、を備える。
上記目的を達成するために本発明に係る検出方法は、温度依存性がある計測電圧が印加されることにより、印加された計測電圧に応じた電流値を出力し、前記計測電圧から温度依存性が補償された基準電圧を取得し、取得した基準電圧を分圧して第1基準電圧および第2基準電圧を出力し、所定の温度の時に検出電圧が前記第2基準電圧と等しくなるように前記電流値を補正して補正電流を出力し、前記補正電流に前記第2基準電圧を付加して検出電圧を出力し、前記検出電圧と前記第1基準電圧とに基づいて出力コードを出力する。
上述した本発明の態様の検出回路、温度センサおよび検出方法によれば、検出回路に入力される基準電圧が変動する場合においても、基準電圧の変動による影響を低減して安定的に温度に関する出力コードを出力することができる。
第1の実施形態に係る検出回路10のブロック構成図である。 第1の実施形態に係る温度センサ70のブロック構成図である。 第2の実施形態に係る温度センサ回路100のブロック構成図である。 第3の実施形態に係る温度センサ回路100Bの回路図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る検出回路について説明する。本実施形態に係る検出回路のブロック構成図を図1に示す。図1において、本実施形態に係る検出回路10は、電流回路20、分圧回路30、電流補正回路40、検出値出力回路50およびコード出力回路60を備える。
電流回路20は、温度依存性がある計測電圧が印加されることにより、印加された計測電圧に応じた電流値を生成して電流補正回路40へ出力する。本実施形態において、電流回路20は、印加された計測電圧に応じて、負の温度依存性を有するPTAT(Proportional To Absolute Temperature)電流を出力する。また、電流回路20は、計測電圧から温度依存性が補償された基準電圧を生成し、分圧回路30へ出力する。
分圧回路30は、電流回路20から入力された基準電圧を分圧し、第1基準電圧をコード出力回路60へ、第2基準電圧を検出値出力回路50へ出力する。
電流補正回路40は、所定の温度の時に検出電圧が第2基準電圧と等しくなるように、電流回路20から入力された電流値を補正して、補正電流として検出値出力回路50へ出力する。本実施形態に係る電流補正回路40は、定電流ダイオード等を用いることにより、所定の温度の時に補正電流がゼロになるように、電流回路20から入力された電流値を補正する。ここで、定電流ダイオードは、請求項の定電流回路の機能を有する。
検出値出力回路50は、電流補正回路40から入力された補正電流に、分圧回路30から入力された第2基準電圧を付加し、検出電圧としてコード出力回路60へ出力する。
コード出力回路60は、検出値出力回路50から入力された検出電圧と分圧回路30から入力された第1基準電圧とから、出力コードを演算して出力する。本実施形態に係るコード出力回路60は、下記の(3)式を用いて出力コードを演算する。すなわち、
出力コード=[((検出電圧±Y)・M)/(基準電圧±X)] (3)式
ここで、Mは回路係数、±Xは基準電圧の変動値、±Yは基準電圧の変動に起因する検出電圧の変動値、[ ]はQuantize operatorである。
次に、本実施形態に係る検出回路10の動作について説明する。電流回路20から出力される電流値は温度依存性があることから、電流補正回路40から出力される補正電流は、(補正電流・R)=α・T(Rは抵抗値、αは温度係数、Tは絶対温度)と記載することができる。さらに、所定の温度Trefの時に補正電流がゼロになる場合、(補正電流・R)=α・(T-Tref)と記載することができる。
一方、分圧回路30が、基準電圧をVrefの時に基準電圧VrefをZ(0<Z<1)倍して第2基準電圧を生成する場合、第2基準電圧=Z・Vrefと記載することができる。従って、検出値出力回路50から出力される検出電圧は(4)式で記載される。
検出電圧±Y=(補正電流・R)+第2基準電圧=α・(T-Tref)+Z・(Vref±X) (4)式
すなわち、本実施形態に係る検出回路10において、検出値出力回路50は基準電圧Vrefに追従する検出電圧を出力する。そして(4)式を(3)式に当てはめることにより、検出回路10のコード出力回路60から出力される出力コードは(5)式のように表される。
出力コード=[((α(T-Tref)+Z・(Vref±X))・M)/(Vref±X)] (5)式
背景技術で説明した(2)式と比較すると、(5)式の分子にはZ・(Vref±X))・M)、すなわち、基準電圧の変動による影響が加味されている。従って、本実施形態に係る検出回路10は、(5)式を用いることにより基準電圧Vrefの変動分Xによる影響を低減でき、入力される基準電圧Vrefが変動する場合においても安定的に温度依存性のある出力コードを出力することができる。
ここで、本実施形態に係る検出回路10は、温度補償回路や温度センサ等に配置されることができる。本実施形態に係る検出回路10を備えた温度センサのブロック構成図を図2に示す。図2の温度センサ70は、検出回路10から出力された出力コードに基づいて、演算回路80が計測温度を演算して出力する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る温度センサ回路のブロック構成図を図3に示す。図3において、本実施形態に係る温度センサ回路100は、PTAT電流回路200、基準電圧増幅回路300、電流補正回路400、温度センサ出力回路500およびADC回路600を備える。本実施形態に係る温度センサ回路100は、温度TがT_Vrefの時に、基準電圧の変動による影響が最も低減される。以下、T_Vrefを補正時温度と記載する。
PTAT電流回路200は、印加された基準電圧および温度に比例するPTAT電流を生成し、生成したPTAT電流を電流補正回路400へ出力する。
基準電圧増幅回路300は、PTAT電流回路200に印加されている基準電圧を取得して増幅し、VREFOUTとしてADC回路600へ出力する。また、基準電圧増幅回路300は、増幅したVREFOUTを分圧してVREFOUT_Zとして温度センサ出力回路500へ出力する。
電流補正回路400は、PTAT電流回路200から入力されたPTAT電流を調整して、ITEMPとして温度センサ出力回路500へ出力する。本実施形態に係る電流補正回路400は、温度Tが補正時温度T_Vrefと一致する時に、温度センサ出力回路500から出力されるTEMPOUTと基準電圧増幅回路300から出力されるVREFOUT_Zとが等しくなるように、PTAT電流を調整する。
温度センサ出力回路500は、電流補正回路400から入力されたITEMPに、基準電圧増幅回路300において分圧されたVREFOUT_Zを加算し、TEMPOUTとしてADC回路600へ出力する。
ADC回路600は、基準電圧増幅回路300から入力されたVREFOUTおよび温度センサ出力回路500から入力されたTEMPOUTを用いてデジタル出力コードを演算して出力する。
次に、本実施形態に係る温度センサ回路100の動作について説明する。先ず、温度依存性があるPTAT電流の調整値であるITEMPは、補正時温度T_Vrefを用いてITEMP・R=α(T-T_Vref)と記載することができる。ここで、Rは抵抗値、αは温度係数、Tは絶対温度である。一方、温度センサ出力回路500は、電流補正回路400から出力されたITEMP・Rに基準電圧増幅回路300において分圧されたVREFOUT_Zを加算して出力することから、(6)式のTEMPOUTを出力する。
TEMPOUT=ITEMP・R+VREFOUT_Z=α(T−T_Vref)+VREFOUT_Z (6)式
ここで、VREFOUT_ZはVREFOUTの分圧なので、分圧比:Z(0<Z<1)とすると、VREFOUT_Z=Z・VREFOUTと記載される。従って、温度センサ出力回路500から出力される、基準電圧の変動が加味されたTEMPOUT±Yは(7)式で表される。
TEMPOUT±Y=α(T- T_Vref)+Z・(VREFOUT±X) (7)式
ここで、温度Tが補正時温度T_Vrefに一致している場合、T=T_Vrefを(7)式に当てはめることにより、TEMPOUT±Y=Z・(VREFOUT±X)となる。すなわち、温度Tが補正時温度T_Vrefに一致している場合、温度センサ出力回路500から出力されるTEMPOUTは、基準電圧に追従する。
さらに、温度センサ回路100のADC回路600から出力されるデジタル出力コードは、背景技術で説明した(2)式を適用することができる。(7)式を(2)式に当てはめることにより、本実施形態に係る温度センサ回路100からは(8)式のデジタル出力コードが出力される。
出力コード=[((α(T- T_Vref)+Z・(VREFOUT±X))・M)/(VREFOUT±X)] (8)式
例えば、補正時温度T_Vref が80℃である場合に、125℃、80℃、25℃の時の温度センサ回路100から出力されるデジタル出力コードを(8)式より演算すると、下記のようになる。ここで、α=3.72E-3、T=398K(Tj=125℃)又は353K(Tj=80℃)又は298K(Tj=25℃)、TVref=353K(Tj=80℃)、M:1023(10bit)、VREFOUT±X=1.9±0.01V、Z=0.5である。また、簡略化のためQuantize operatorは省略する。
Tj=125℃:デジタル出力コード(8)=602±0.477
Tj=80℃:デジタル出力コード(8)=512±0
Tj=25℃:デジタル出力コード(8)=401±0.583
上記のように、(8)式を適用することにより、基準電圧の変動に起因するデジタル出力コードの出力バラツキを1コード以下に抑制することができる。一方、125℃、80℃、25℃の時に温度センサ回路100から出力されるデジタル出力コードを背景技術で説明した(2)式より演算すると、下記のようになる。
Tj=125℃:デジタル出力コード(2)=797±4.218
Tj=80℃:デジタル出力コード(2)=707±3.741
Tj=25℃:デジタル出力コード(2)=567±3.158
以上のように、本実施形態に係る温度センサ回路100において、電流補正回路400は、補正時温度T_Vrefの時に温度センサ出力回路500から出力されるTEMPOUTと基準電圧増幅回路300から出力されたVREFOUT_Zとが等しくなるように、PTAT電流を調整する。これにより、温度センサ出力回路500から基準電圧に追従するTEMPOUTが出力されるため、ADC回路600において基準電圧の変動に影響が低減され、温度センサ回路100から安定的なデジタル出力コードが出力される。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る温度センサ回路の回路図を図4に示す。図4に示すように、本実施形態に係る温度センサ回路100Bは、PTAT電流回路200B、基準電圧増幅回路300B、電流補正回路400B、温度センサ出力回路500BおよびADC回路600Bを備える。
PTAT電流回路200Bは、主に、第1の抵抗素子(R1)、第2の抵抗素子(R2)、第1のバイポーラトランジスタ(BIP1)、第2のバイポーラトランジスタ(BIP2)、第3のバイポーラトランジスタ(BIP3)、カレントミラー回路および第1のオペアンプ回路(AMP1)を備える。
第1の抵抗素子(R1)および第1のバイポーラトランジスタ(BIP1)は、第1のノード(N1)と基準電圧のラインとの間に直列に配置される。第1のバイポーラトランジスタ(BIP1)は、第2のバイポーラトランジスタ(BIP2) のk(kは整数)倍のエミッタ面積を持つ。第2のバイポーラトランジスタ(BIP2)は、第2のノード(N2)と基準電圧のラインとの間に配置される。
カレントミラー回路は、第1の抵抗素子(R1)に流れる電流を供給する。第1のオペアンプ回路(AMP1)は、第1のノード(N1)の電圧と第2のノード(N2)の電圧とが一致するように、カレントミラー回路を制御する。
第2の抵抗素子(R2)および第3のバイポーラトランジスタ(BIP3)は、第3のノード(N3)と基準電圧のラインとの間に直列に配置され、負の温度依存性を有するPTAT電流回路200Bの温度依存性を相殺し、第3のノード(N3)を基準電圧に維持する。
基準電圧増幅回路300Bは、第2のオペアンプ回路(AMP2)を備え、第2のオペアンプ回路(AMP2)を用いて第3のノード(N3)の電圧を“1+R3/(R4+R5)”だけ増幅してVREFOUTを出力する。また、基準電圧増幅回路300Bは、VREFOUTを分圧して温度センサ出力回路500Bへ出力する。本実施形態に係る基準電圧増幅回路300Bは、図4から、Z=“R5/(R3+R4+R5)”倍のVREFOUTを、温度センサ出力回路500Bの第3のオペアンプ回路(AMP3)へ出力する。
電流補正回路400Bは、ターゲットとする温度の時に、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUTが第5のノード(N5)の電圧と等しくなるように、PTAT電流回路200Bから出力されたPTAT電流を調整し、ITEMPを温度センサ出力回路500Bの第3のオペアンプ回路(AMP3)へ出力する。
温度センサ出力回路500Bは、第6の抵抗素子(R6)および第3のオペアンプ回路(AMP3)を備える。温度センサ出力回路500Bは、第6の抵抗素子(R6)によって電流補正回路400Bから入力されたITEMPに基準電圧増幅回路300Bにおいて分圧されたVREFOUT_Zを加算し、ADC回路600BへTEMPOUTを出力する。
ADC回路600Bは、基準電圧増幅回路300Bから入力された温度に比例しないVREFOUTを基準として、温度センサ出力回路500Bから入力されたTEMPOUTに対応するデジタル出力コードを演算して出力する。
次に、本実施形態に係る温度センサ回路100Bの動作について説明する。本実施形態に係る温度センサ回路100Bにおいて、電流補正回路400Bは、温度がT_Vref(絶対温度)の時に、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUTが第5のノード(N5)の電圧と等しくなるように、PTAT電流回路200Bから出力されたPTAT電流を調整する。
すなわち、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUTは(9)式で記載される。
TEMPOUT=(ITEMP・R6)+N5=-α(T−TVref)+N5 (9)式
一方、N5の電圧は、図4を参照することにより、(10)式で記載される。
N5=(R5/(R3+R4+R5))・VREFOUT (10)式
(10)式を(9)式に代入し、基準電圧の変動を加味することにより、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUT±Yは(11)式で記載される。
TEMPOUT±Y=-α(T−TVref)+(R5/(R3+R4+R5))・(VREFOUT±X) (11)式
ここで、T=TVrefの場合、TEMPOUT±Y=(R5/(R3+R4+R5))・(VREFOUT±X)となり、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUTは、基準電圧VREFOUTに追従する。
さらに、温度センサ回路100BのADC回路600Bから出力されるデジタル出力コードは、背景技術で説明した(2)式を適用することができる。(11)式を(2)式に当てはめることにより、本実施形態に係る温度センサ回路100Bから出力されるデジタル出力コードは(12)式で記載される。
出力コード=[(-α(T-TVref)+(R5/(R3+R4+R5))・(VREFOUT±X))・M/(VREFOUT±X)] (12)式
例えば、ターゲットとする温度TVrefがTVref=353K(Tj=80℃)の場合に、125℃、80℃、25℃の時の温度センサ回路100Bから出力されるデジタル出力コードを(12)式より演算すると、下記のようになる。なお、α=3.72E-3、T=398K(Tj=125℃)又は353K(Tj=80℃)又は298K(Tj=25℃)、TVref=353K(Tj=80℃)、M:1023(10bit)、VREFOUT±X=1.9±0.01V、R3=R4=R5=10kΩとする。また、簡略化のためQuantize operatorは省略する。
Tj=125℃:デジタル出力コード(12)=251±0.477
Tj=80℃:デジタル出力コード(12)=341±0
Tj=25℃:デジタル出力コード(12)=452±0.577
上記のように、(12)式を適用することにより、基準電圧の変動に起因するデジタル出力コードの出力バラツキを1コード以下に抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係る温度センサ回路100Bは、電流補正回路400Bにおいて、電流補正回路400Bは、ターゲットとする温度TVrefの時に、温度センサ出力回路500Bから出力されるTEMPOUTと第5のノード(N5)の電圧とが等しくなるように、PTAT電流回路200Bから出力されたPTAT電流を調整する。これによって、温度センサ出力回路500Bから基準電圧に追従するTEMPOUTが出力されるため、ADC回路600Bにおいて基準電圧の変動に起因するデジタル出力コードの変動が低減される。
従って、本実施形態に係る温度センサ回路100Bは、基準電圧の変動による影響が低減された安定的なデジタル出力コードを出力することができる。また、ターゲットとする温度TVrefに合わせて各種変数を適切に設計することにより、ターゲットとする温度TVrefの時に基準電圧の変動に起因するデジタル出力コードの変動を最小にすることができる。
本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
10 検出回路
20 電流回路
30 分圧回路
40 電流補正回路
50 検出値出力回路
60 コード出力回路
70 温度センサ
80 演算回路
100、100B 温度センサ回路
200、200B PTAT電流回路
300、300B 基準電圧増幅回路
400、400B 電流補正回路
500、500B 温度センサ出力回路
600、600B ADC回路

Claims (7)

  1. 温度依存性がある計測電圧が印加されることにより、印加された計測電圧に応じた電流値を出力する電流回路と、
    前記計測電圧から温度依存性が補償された基準電圧を取得し、取得した基準電圧を増幅して第1基準電圧を出力し、前記第1基準電圧を分圧して第2基準電圧を出力する分圧回路と、
    所定の温度の時に検出電圧が前記第2基準電圧と等しくなるように前記電流値を補正して補正電流を出力する電流補正回路と、
    前記補正電流を電圧に変換したものに前記第2基準電圧を加算して検出電圧を出力する検出値出力回路と、
    前記検出電圧と前記第1基準電圧とに基づいて出力コードを出力するコード出力回路と、
    を備える検出回路。
  2. 前記電流補正回路は定電流回路を含み、
    前記定電流回路は、所定の温度の時に前記補正電流がゼロになるように設定される、
    請求項1記載の検出回路。
  3. 前記分圧回路は、直列に配置された第3抵抗、第4抵抗および第5抵抗と、プラス側入力端子に前記基準電圧が印加され、マイナス側入力端子に前記第3抵抗の他端が接続され、前記第1基準電圧を出力する出力端子に第3抵抗の一端が接続された第2アンプと、を含むと共に、前記第4抵抗および第5抵抗の中間位置の電位を前記第2基準電圧として出力し、
    前記検出値出力回路は、第6抵抗と、プラス側入力端子に前記第2基準電圧が印加され、前記補正電流が入力されるマイナス側入力端子に前記第6抵抗の他端が接続され、前記検出電圧を出力する出力端子に第6抵抗の一端が接続された第3アンプと、を含む、
    請求項1または2記載の検出回路。
  4. 前記電流回路は、
    カレントミラー回路と、
    1対k(kは2以上の整数)のエミッタ面積を有する第1バイポーラトランジスタおよび第2バイポーラトランジスタと、
    前記第1バイポーラトランジスタのエミッタに接続された第1抵抗と、
    プラス側入力端子に前記計測電圧が印加される前記第1抵抗の一端が接続され、マイナス側入力端子に前記第2バイポーラトランジスタのエミッタが接続され、出力端子が前記カレントミラー回路に接続され、プラス側入力端子位置およびマイナス側入力端子位置の電位が一致するように前記カレントミラー回路を制御して、前記電流値として前記カレントミラー回路からPTAT(Proportional To Absolute Temperature)電流を出力させる第1アンプと、
    を含む、請求項1乃至3のいずれか1項記載の検出回路。
  5. 前記電流回路は、前記第1抵抗の一端に印加される前記計測電圧から温度依存性を補償するため第2抵抗および第3バイポーラトランジスタを含み、前記第2抵抗および前記第3バイポーラトランジスタによって温度依存性補償され前記基準電圧前記第2抵抗の一端から前記分圧回路に出力する、請求項4記載の検出回路。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の検出回路と、
    前記検出回路から出力された出力コードに基づいて計測温度を演算して出力する演算回路と、
    を備える温度センサ。
  7. 温度依存性がある計測電圧が印加されることにより、印加された計測電圧に応じた電流値を出力し、
    前記計測電圧から温度依存性が補償された基準電圧を取得し、取得した基準電圧を増幅して第1基準電圧を出力し、前記第1基準電圧を分圧して第2基準電圧を出力し、
    所定の温度の時に検出電圧が前記第2基準電圧と等しくなるように前記電流値を補正して補正電流を出力し、
    前記補正電流を電圧に変換したものに前記第2基準電圧を加算して検出電圧を出力し、
    前記検出電圧と前記第1基準電圧とに基づいて出力コードを出力する、
    検出方法。
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