JP2009058327A - 物理量センサ温度補償回路 - Google Patents

物理量センサ温度補償回路 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡単な回路構成で物理量センサの温度補償が行える物理量センサ温度補償回路を提供すること。
【解決手段】2次の温度特性を持つ物理量センサのオフセット電圧温度特性を、一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号に基づき補償することを特徴とする物理量センサ温度補償回路である。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量センサ温度補償回路に関し、詳しくは、1次で負の温度特性を有し2次で正の温度特性を有する物理量センサの温度補償に関するものである。
たとえば半導体で構成される圧力センサには、1次で負の温度特性を有し2次で正の温度特性を有するものがある。このような圧力センサの温度特性の測定結果に基づき、2次の温度特性補償に必要な値が、
y=At+Bt+C
と算出されたとする。
図4は、このような算出式に基づく従来の温度補償回路の一例を示す回路図であり、圧力センサ11、ボルテージホロワ12、差動増幅回路15の他、スパン温度補正回路23およびオフセット温度補正回路24を備えている。
スパン温度補正回路23は、出力端子がボルテージホロワ12を介して圧力センサ11の電源端子T1に接続される演算増幅器231と、1次で負の温度特性となる電圧Vbg1(t)を生成して演算増幅器231の非反転入力端子に印加するバンドギャップリファレンス回路232と、1次で正の温度特性を持ち、演算増幅器231の反転入力端子および出力端子間に接続される感温抵抗Rt23と、演算増幅器231の反転入力端子とグランドとの間に接続される抵抗R23とで構成されている。
また、バンドギャップリファレンス回路232は、電源およびグランド間に直列に接続される抵抗R231,R232およびトランジスタ(ダイオード)Q231と、電源およびグランド間に直列に接続される抵抗R233およびトランジスタ(ダイオード)Q232と、抵抗R231,232の接続点に非反転入力端子が接続され、抵抗R233およびトランジスタQ232の接続点に反転入力端子が接続される演算増幅器233とで構成されている。
そして、このように構成されるスパン温度補正回路23は、電源電圧Vcc(t)としての出力電圧が、圧力センサ11の両出力端子T3,T4間に発生し1次で負および2次で正の両温度変動成分を併せ持つスパン温度変動成分を打ち消すように、1次で正および2次で負の両温度変動成分を併せ持つ温度特性を持つように設定される。
ここで、係数A,B,Cと電気回路定数b2,c2,b3,c3を、以下のように関連付けている。
A=b2×b3/R23
B=b2+(b2×c3+c2×b3)/R23
C=c2+c2×c3/R23
なお、b2とc2は一つめの1次温度特性を発生させる回路の1次の温度係数と定数であり、b3とc3は二つめの1次温度特性を発生させる回路の温度係数と定数である。
特開2001−91387号公報
しかし、このような回路構成によれば、2つの1次温度特性を発生させる回路を構成する部品の相互間で干渉が発生することから、これらの干渉を予測して各部品の調整を行わなければならず、実現は困難である。
本発明は、このような従来の問題点に着目したものであり、その目的は、比較的簡単な回路構成で物理量センサの温度補償が行える物理量センサ温度補償回路を提供することにある。
このような目的を達成する請求項1の発明は、2次の温度特性を持つ物理量センサのオフセット電圧温度特性を、一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号に基づき補償することを特徴とする物理量センサ温度補償回路である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の物理量センサ温度補償回路において、前記一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号は、1次の温度特性を持つ温度検出部の出力を入力としてその絶対値を出力する可変増幅部により生成されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の物理量センサ温度補償回路において、前記2本の直線の低温側と高温側の温度係数の比が、抵抗比で設定されることを特徴とする。
請求項4の発明は、抵抗ブリッジよりなり2次の温度特性を持つ物理量センサと、1次の温度特性を持つ温度測定信号を出力する温度検出部と、この温度検出部の出力信号に基づき一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号を生成する可変増幅部と、この可変増幅部から出力される温度特性補償信号が加算された電流に基づき前記物理量センサを駆動する電流駆動部と、前記物理量センサの出力信号を差動増幅する差動増幅部と、前記温度検出部の出力信号と前記可変増幅部の出力信号を加算してオフセット電圧温度補償信号を生成し、所望のオフセット電圧温度特性の温度係数比のオフセット電圧温度補償信号に変換して出力するオフセット電圧温度補償信号発生回路と、前記差動増幅部から出力される感度が温度補償された物理量センサの差動出力とオフセット電圧温度補償信号発生回路から出力されるオフセット電圧温度補償信号を加算し、感度とオフセット電圧が温度補償された物理量信号を出力する加算器、とで構成されたことを特徴とする物理量センサ温度補償回路である。
本発明によれば、2次の温度特性を持つ圧力センサのオフセット電圧温度特性を、2本の直線(一つの屈折点)による折れ線で示される温度特性補償信号に基づき補償することができ、2本の直線の低温側と高温側の温度係数の比を、抵抗比で容易に設定できる。
そして、感度とオフセット電圧が温度補償された物理量信号を得ることができる。
以下、本発明について、図面を用いて説明する。図1は本発明に基づく物理量センサ温度補償回路図の一実施例を示す回路図である。図1の物理量センサ温度補償回路図は、温度検出部1と、可変増幅部2と、センサの電流駆動部3と、圧力センサ4と、差動増幅部5と、オフセット電圧温度補償信号発生回路6と、加算器7とで構成されている。
温度検出部1は、直列接続された抵抗R1とダイオードD1で構成されている。回路各部に電力を供給する内部電源電圧VCCは抵抗R1の一端に接続され、抵抗R1の他端はダイオードD1のアノードに接続され、ダイオードD1のカソードは前記各部の共通電位点GNDに接続されている。
可変増幅部2は、図2に示すように、抵抗R21、ダイオードD21、演算増幅器OP21,OP22、直流電圧源Vrefなどで構成されている。
図2において、温度検出部1の出力であるVtは抵抗R21の一端と抵抗R24の一端に接続され、抵抗R21の他端は演算増幅器OP21の反転入力端子とダイオードD21のカソードと抵抗R22の一端に接続されている。演算増幅器OP21の非反転入力端子は直流電圧源Vrefの正電圧側に接続され、直流電圧源Vrefの負電圧側は共通電位点GNDに接続されていて、演算増幅器OP21の非反転入力端子は直流電圧源Vrefの出力電圧によりバイアスされる。演算増幅器OP21の出力端子はダイオードD21のアノードとダイオードD22のカソードに接続され、ダイオードD22のアノードは抵抗R22の他端と抵抗R23の一端に接続されている。
抵抗R23の他端は演算増幅器OP22の反転入力端子と抵抗R24の他端と抵抗R25の一端に接続されている。演算増幅器OP22の出力端子は抵抗R25の他端に接続されて演算増幅器OP22の非反転入力端子は所定電圧Vrefによりバイアスされる。ここで、抵抗R23は演算増幅器OP22の入力抵抗であり、抵抗R25は演算増幅器OP22の帰還抵抗である。Vtsは演算増幅器OP22の出力であり、温度検出電圧Vtを増幅した電圧である。
再び図1において、センサの電流駆動部3は、抵抗R2、演算増幅器OP1、トランジスタQ1などで構成されている。可変増幅部2の出力であるVtsは抵抗R3の一端に接続され、抵抗R3の他端は演算増幅器OP1の反転入力端子と抵抗R2とR4の一端に接続され、抵抗R2の他端は内部電源電圧VCCに接続されている。演算増幅器OP1の非反転入力端子は直流電圧源Vrefの正電圧側に接続されて所定電圧Vrefによりバイアスされる。演算増幅器OP1の出力端子はトランジスタQ1のベース端子に接続され、トランジスタQ1のエミッタ端子は抵抗4の他端と抵抗R5の一端に接続され、抵抗R5の他端は共通電位点GNDに接続されている。トランジスタQ1のコレクタ端子は、圧力センサ4に接続されている。
圧力センサ4は、ブリッジ接続された4個の抵抗で構成されている。これら抵抗ブリッジの第1接続点は内部電源電圧VCCに接続され、第1接続点と対向する第2接続点はトランジスタQ1のコレクタ端子に接続されている。そして残りの第3接続点と第4接続点はそれぞれ差動増幅部5に接続されている。
電流駆動部3は、圧力センサ4を駆動するために、内部電源電圧VCCから圧力センサ4、トランジスタQ1、抵抗R5を経由して共通電位点GNDに、検出温度に関連した電圧Vtsに対応した電流を流す。抵抗ブリッジは、たとえば半導体圧力センサの場合、圧力を加えられる半導体(たとえばシリコン)上に形成されて、これらの抵抗値は、前記圧力に対応して変化する。そして、第3接続点と第4接続点間の電圧Vpは前記圧力に対応した電圧となり、差動増幅部5はこの電圧Vpを増幅して、前記圧力に対応した電圧Voを出力する。
オフセット電圧温度補償信号発生回路6は、抵抗R6〜R10、可変抵抗VR1、演算増幅器OP2,OP3、直流電圧源Vrefなどで構成されている。
演算増幅器OP2の反転入力端子には、抵抗R6を介して可変増幅部2の出力電圧Vtsが入力されるとともに抵抗R7を介して可変増幅部2の入力電圧Vtが入力され、さらに抵抗R8を介して演算増幅器OP2の出力端子が接続されている。演算増幅器OP2の非反転入力端子には直流電圧源Vrefの正電圧側が接続され、直流電圧源Vrefの負電圧側は共通電位点GNDに接続されている。
演算増幅器OP3の反転入力端子には抵抗R9を介して演算増幅器OP2の出力端子が接続されるとともに抵抗R10を介して演算増幅器OP3の出力端子が接続され、非反転入力端子には直流電圧源Vrefの正電圧側が接続されている。直流電圧源Vrefの負電圧側は共通電位点GNDに接続されている。そして、演算増幅器OP2の出力端子と演算増幅器OP3の出力端子の間には、可変抵抗VR1が接続されている。
加算器7は、抵抗R11〜R13、演算増幅器OP4、直流電圧源Vrefなどで構成されている。
演算増幅器OP4の反転入力端子には、抵抗R11を介して差動増幅部5の出力端子が接続されるとともに抵抗R12を介して可変抵抗VR1のブラシが接続され、さらに抵抗R13を介して演算増幅器OP4の出力端子が接続されている。演算増幅器OP4の非反転入力端子には直流電圧源Vrefの正電圧側が接続され、直流電圧源Vrefの負電圧側は共通電位点GNDに接続されている。
図3は図1の各部の特性例説明図であって、(A)は温度検出部1における出力電圧Vtの温度特性例を示し、(B)は可変増幅部2における出力電圧Vtsの温度特性例を示し、(C)はオフセット電圧温度補償信号発生回路6の演算増幅器OP3の反転入力端子側における電圧Vtzの温度特性例を示し、(D)はオフセット電圧温度補償信号発生回路6の演算増幅器OP3の出力端子側における電圧−Vtzの温度特性例を示し、(E)は圧力センサ4におけるオフセット電圧Vsoの温度特性例を示し、(F)は温度補償された圧力センサ4のオフセット電圧Vsoの温度特性例を示し、(G)は駆動電流Ipの温度特性例を示し、(H)は圧力センサ4における感度電圧Vsの温度特性例を示し、(I)は温度補償された圧力センサ4の感度電圧Vsの温度特性例を示している。
図1の回路構成において、(A)に示す温度検出部1の出力と(B)に示す可変増幅部2の出力をオフセット電圧温度補償信号発生回路6における演算増幅器OP2で構成される加算器で加算することにより(C)に示す補償信号Vtzを発生させ、演算増幅器OP3で構成される反転増幅器により(D)に示す補償信号−Vtzを発生させる。これら補償信号Vtzと−Vtzを可変抵抗VR1で調整することにより、(E)に示す圧力センサ4のオフセット電圧Vsoの温度特性例を(F)に示すように補償する。また、(B)に示す可変増幅部2の出力電圧を(G)に示すような駆動電流Ipを出力するセンサの電流駆動部3に加算することにより、(H)に示す圧力センサ4の感度電圧Vsの温度特性例を(I)に示すように補償する。
温度検出部1において、抵抗R1とダイオードD1との接続点から出力される電圧Vtは、ダイオードD1の順方向電圧(アノードとカソード間の電圧)である。この順方向電圧Vtは、ダイオードD1の周囲温度に対応して変化することから、この順方向電圧Vtの値に基づいて周囲温度が検出できるが、図3(A)に示すように温度に対して負の勾配を有する直線になる(たとえば勾配は+1℃あたり−2mV)。所定温度Tref(たとえば25℃)のとき、VtはVrefになる。
圧力センサ4のオフセット電圧Vsoは、圧力センサ4に圧力が加えられないときの圧力センサ4の出力で表わされる。圧力センサ4のオフセット電圧Vsoも図3(E)に示すように所定の温度特性を持っている。オフセット電圧Vsoの勾配は、所定温度Trefを超える場合における勾配と所定温度Tref以下における勾配とは異なる。なお、近似的に直線(破線)により、これらの勾配を表している。
圧力センサ4の感度は、圧力センサ4に所定の圧力が加えられて出力電圧Vpが変化したときの、この圧力変化分に対応する出力電圧Vpの変化分である。例えば、圧力が0kPaから10kPaに変化したとき、この圧力変化分に対応する出力電圧Vpの変化分が圧力センサ4の感度になる。圧力センサ4の感度電圧Vsは、圧力変化分に対応する出力電圧Vpの変化分を表す。感度電圧Vsは図3(H)に示すような所定の温度特性を有していて、所定温度Trefを超える場合における勾配と所定温度Tref以下における勾配とは異なる。なお、所定温度Trefのとき感度電圧VsはVsrefになる。
可変増幅部2の動作について説明する。温度検出部1の出力電圧Vtに対する可変増幅部2の増幅率は、温度検出部1の出力電圧Vtの電圧値により異なる。温度検出部1の出力電圧Vtが所定電圧Vref以上のとき可変増幅部2の出力電圧Vtsは下記式(1)で表わされ、温度検出部1の出力電圧Vtが所定電圧Vref未満のとき可変増幅部2の出力電圧Vtsは下記式(2)で表わされる。
Vts={(R22/R21×R25/R23)−R25/R24}×(Vt−Vref)+Vref (1)
Vts=−(R25/R24)×(Vt−Vref)+Vref (2)
このため、温度検出部1の出力電圧Vtが所定電圧Vref以上のとき、可変増幅部2の増幅率G1(第1増幅率)は下記式(3)で、温度検出部1の出力電圧Vtが所定電圧Vref未満のとき、可変増幅部2の増幅率G2(第2増幅率)は下記式(4)で表わされる。
G1=(R22/R21×R25/R23)−R25/R24 (3)
G2=−R25/R24 (4)
ここで、図3(H)における所定温度Tref以下の破線の勾配の逆極性値がG1に一致して、所定温度Trefを超える場合の破線の勾配の逆極性値がG2に一致すれば、感度電圧Vsの温度補償ができる。詳細に関しては後述する。
そして、温度が所定温度Tref以下のとき可変増幅部2の出力電圧Vtsは式(1)で表わすことができ、温度が所定温度Trefを超えるとき可変増幅部2の出力電圧Vtsは式(2)で表わせる。温度が所定温度Trefのとき、温度検出部1の出力電圧VtはVrefになるので、可変増幅部2の出力電圧VtsもVrefとなる。これらから、可変増幅部2の出力電圧Vtsは図3(B)で表わされ、Vrefで折り返される形になる。
駆動部3の動作を説明する。駆動部3は、抵抗R3を介して入力されるVtsに対応した電流I1と、抵抗R2を介して入力されるVCCに対応した電流I2とを加算した電流を圧力センサ4に流す。そして、圧力センサ4に流れる電流Ipを抵抗R5で検出し、この検出電圧を抵抗R4を介して演算増幅器OP1の反転入力端子に帰還することにより、前記加算電流を圧力センサ4に流す。ここで、電流Ipは下記式(5)で表わされる。
Ip=(Vref/R5)−{(R4+R5)×(VCC−Vref)/(R2×R5)}
−{(R4+R5)×(Vts−Vref)/(R3×R5)} (5)
ここで、式(5)の第1項と第2項は前記I2に相当し、温度検出電圧Vtに関連しない所定電流値Irefになる。式(5)の第3項は前記I1に相当し、可変増幅部2の出力電圧Vtsに関連して温度補償を行う。所定温度Trefのとき、可変増幅部2の出力電圧VtsはVrefであるので、電流IpはIref(例えば0.6mA)になる。以上より、電流Ipは図3(G)で表わされ、Irefで折り返される形になる。
そして、電流Ipが図3(G)における破線の勾配の逆極性になることにより、感度電圧Vsは図3(I)に示す実線になり、圧力センサ4の感度の温度補償ができる。なお、図3(I)の破線は、図3(H)の破線を温度補償したものである。
次に、図3(I)に示すように温度補償するために、図3(H)における所定温度Tref以下の破線の勾配の逆極性値がG1に一致し、所定温度Trefを超える場合の破線の勾配の逆極性値がG2に一致するように、部品を選択することについて説明する。
圧力センサ4の感度温度特性として、図3(H)における所定温度Tref以下の破線の勾配が+1℃あたり−A(V)、所定温度Trefを超える場合の破線の勾配が+1℃あたり+B(V)の場合について説明する。A、Bは正の値とする。ここで、下記式(6)で表わされるように部品を選択する。
R22/R21=R25/R24 (6)
式(6)を、式(3)と式(4)に代入することにより、G1とG2の比率は、下記式(7)で表わされる。
G1/G2=1−(R25/R23) (7)
圧力センサ4の感度温度特性を補償するために、下記式(8)で示すように、G1が+A、G2が−Bになるようにする。
G1/G2=1−(R25/R23)=+A/−B (8)
式(8)に示すように、抵抗R23とR25の抵抗値を選択すれば、図3(I)に示すように、感度電圧Vsの温度補償ができる。このように、第1増幅率G1と第2増幅率G2は、後段演算増幅器OP3の入力抵抗R23と帰還抵抗R25の比率に基づいて定められて、感度電圧Vsの温度補償が行える。そして、抵抗R23とR25の抵抗値を選択すればよいので部品の選択が容易になり、温度補償が容易になる。抵抗R23とR25は、たとえば金属皮膜抵抗のような安価な抵抗を選択できる。また、図3(H)に示すように所定温度Trefを超える場合と以下の場合における感度電圧Vsの曲率(曲がり)が異なっていても、温度補償を行うことができる。
オフセット電圧温度補償信号発生回路6の動作を説明する。
可変増幅部2の動作で説明したように、感度電圧Vsの温度補償のためにゲインの比が式(8)を満たすように設計された可変増幅部2を用いて、高温側と低温側で異なる温度係数をもつ2本の直線(一つの屈折点)による折れ線によるオフセット電圧の温度補償方法を考える。
ここで、可変増幅部2の出力電圧を感度温度補償信号Vtsとし、高温側の感度温度補償信号をVts_h、低温側の感度温度補償信号をVts_lとすると、
Vts_h=−R25/R24×(Vt-Vref)+Vref (9)
Vts_l=(R22/R21×R25/R23−R25/R24)×(Vt−Vref)+Vref (10)
R22/R21=R25/R24とすると、
Vts_l=−R25/R24×(1−R25/R23)×(Vt−Vref)+Vref (11)
になる。
オフセット電圧温度補償信号発生回路6の演算増幅器OP2は、温度検出部1の出力Vtと可変増幅部2の出力Vtsを加算してオフセット電圧温度補償信号Vtzを発生させる。
Vtz=−R8×{(Vt−Vref)/R7+(Vts−Vref)/R6}+Vref (12)
高温側のオフセット電圧温度補償信号をVtz_h、低温側のオフセット電圧温度補償信号をVtz_lとすると、
Vtz_h=−R8×(1/R7−R25/R24/R6)×(Vt−Vref)+Vref (13)
Vtz_l=−R8×{1/R7−R25/R24×(1−(R25/R23)/R6}×(Vt−Vref)+Vref (14)
になる。
オフセット電圧温度補償信号の低温側と高温側のゲインの比は、
G_Vtz_l/G_Vtz_h={1/R7−R25/R24×(1−R25/R23)/R6}/(1/R7−R25/R24/R6)
(15)
R6=α×R7とすると、
G_Vtz_l/G_Vtz_h={α−R25/R24×(1−R25/R23)}/(α−R25/R24) (16)
になり、感度温度補償の要求に基づいてR23,R24,R25を決定すればαを決定することができ、オフセット電圧温度補償の低温側/高温側の比を変えることができる。
具体例を説明する。
感度の温度補償にあたり、可変増幅部2のゲインの比を、
G_Vtz_l/G_Vtz_h=1−R25/R23
=(+500ppm/℃)/(−300ppm/℃)
になるように、R23=75KΩ、R25=200KΩと決定したとする。
また、感度の温度補償回路の要求から、 R24=620KΩと決定したとすると、オフセット電圧温度特性の温度係数が低温側/高温側=2倍となるような温度補償を行いたい場合は、式(15)に基づき、
G_Vtz_l/G_Vtz_h={α−R25/R24×(1−R25/R23)}/(α−R25/R24)
=2
となるようにαを決めればよい。
この場合は、α=1.18となり、R6=R7×1.18となるように定数を選択することで所望のオフセット電圧温度特性の温度係数比を得られる。
オフセット電圧温度補償信号発生回路6の演算増幅器OP3は1倍の反転増幅器で、Vtzから−Vtzを発生させる。可変抵抗VR1の両端にはVtzと−Vtzが印加され、オフセット電圧の補償量は個体に適切な値を可変抵抗VR1によって調整する。ブラシの位置が上端の場合の+Vtzから下端の場合の−Vtzまでの可変範囲を持ち、低温側/高温側の温度係数比はαで定めた値となる。
加算器7の演算増幅器OP4は、差動増幅部5からの感度の温度補償された圧力センサ4の差動出力と、オフセット電圧温度補償信号発生回路6の可変抵抗VR1によって個体ごとに調節されたオフセット電圧温度補償信号を加算し、感度とオフセット電圧の温度補償された圧力信号を出力する。
このように構成することにより、温度検出電圧に対して異なる増幅率により温度検出電圧を増幅して、この増幅電圧に対応した電流を物理量センサに流して温度補償を行うことによって、温度補償と温度補償を行うための部品の選択を容易にできるとともに、2次の温度特性を持つ圧力センサのオフセット電圧温度特性を、2本の直線(一つの屈折点)による折れ線で補償することができる。2本の直線の低温側と高温側の温度係数の比は、抵抗比で容易に設定できる。
なお、上記実施例では、物理量センサが圧力センサの例を説明したが、流量、加速度、振動などを検出する物理量センサが、図3(H)と同様の温度特性を有する場合にも、温度補償を行うことができる。
また、図3(H)と逆の上に凸の温度特性を有する物理量センサについても、D21およびD22の極性を反転させるか、可変増幅部2と駆動部3の間に反転増幅部を入れるなどにより、温度補償を行うことができる。
なお、本発明は、前述の実施例に限定されることなく、その本質を逸脱しない範囲で、さらに多くの変更および変形を含むものである。
本発明に基づく物理量センサ温度補償回路図の一実施例を示す回路図である。 図1における可変増幅部2の具体例を示す回路図である。 図1の各部の特性例説明図である。 従来の圧力センサの温度補償回路図である。
符号の説明
1 温度検出部
2 可変増幅部
3 電流駆動部
4 圧力センサ
5 差動増幅部
6 オフセット電圧温度補償信号発生回路
7 加算器

Claims (4)

  1. 2次の温度特性を持つ物理量センサのオフセット電圧温度特性を、一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号に基づき補償することを特徴とする物理量センサ温度補償回路。
  2. 前記一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号は、1次の温度特性を持つ温度検出部の出力を入力としてその絶対値を出力する可変増幅部により生成されることを特徴とする請求項1記載の物理量センサ温度補償回路。
  3. 前記2本の直線の低温側と高温側の温度係数の比が、抵抗比で設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の物理量センサ温度補償回路。
  4. 抵抗ブリッジよりなり2次の温度特性を持つ物理量センサと、
    1次の温度特性を持つ温度測定信号を出力する温度検出部と、
    この温度検出部の出力信号に基づき一つの屈折点を有する2本の直線による折れ線で示される温度特性補償信号を生成する可変増幅部と、
    この可変増幅部から出力される温度特性補償信号が加算された電流に基づき前記物理量センサを駆動する電流駆動部と、
    前記物理量センサの出力信号を差動増幅する差動増幅部と、
    前記温度検出部の出力信号と前記可変増幅部の出力信号を加算してオフセット電圧温度補償信号を生成し、所望のオフセット電圧温度特性の温度係数比のオフセット電圧温度補償信号に変換して出力するオフセット電圧温度補償信号発生回路と、
    前記差動増幅部から出力される感度が温度補償された物理量センサの差動出力とオフセット電圧温度補償信号発生回路から出力されるオフセット電圧温度補償信号を加算し、感度とオフセット電圧が温度補償された物理量信号を出力する加算器、
    とで構成されたことを特徴とする物理量センサ温度補償回路。
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