JP5371505B2 - 温度補償回路ならびに加速度または角速度センサ - Google Patents

温度補償回路ならびに加速度または角速度センサ Download PDF

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この発明は、センサなどの測定器から出力された信号の温度補償を行なう温度補償回路に関する。さらに、この発明は、温度補償回路を備えた加速度または角速度センサに関する。
加速度または角速度センサでは、周囲温度が変化するとそれに伴なって出力も変動する。したがって、高精度の測定を行なうためには温度補償を行なうことが不可欠である。
たとえば、特開平11−148946号公報(特許文献1)は、加速度センサの出力にオフセットおよび温度の補償を行なう技術を開示する。この技術によれば、応力が加わる検出軸方向の加速度成分に対しては差動モードとし、他軸方向の加速度成分に対しては同相モードとして出力する差動増幅回路が用いられる。オフセット補償のための補償電圧は差動増幅回路の入力端子に入力される。また、温度補償のための補償電圧は、差動増幅回路の電流源の制御端子に入力される。
上記の先行技術で具体的に温度補償を行なうときには、予め、加速度センサのオフセットおよび感度の温度特性を打ち消すような補償電圧を測定しておき、その補償電圧をEPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)内に補償データとして記憶しておく。そして、その記憶された補償データを実際に温度センサで測定した出力電圧に対応させ、記憶された補償データに対応した値を出力するようにCPU(Central Processing Unit)はD/A(Digital-to-Analog)コンバータに命令を出して補償電圧を発生させる。
特開平11−148946号公報
ところで、加速度または角速度センサのセンサ素子は、素子ごとに特性のばらつきが極めて大きい。センサ素子によっては温度係数が正のものもあれば、負のものもある。このように温度係数が正および負のいずれにもなり得る場合には、センサ素子の特性に応じて温度補償を行うのに手間がかかる。
たとえば、前述の先行技術は、予め測定した結果に基づいて作成した補償データをメモリに記憶し、記憶した補償データに基づいて温度補償を行なう方法である。したがって、温度係数の正および負のいずれにも対応可能であるが、想定される温度範囲全てにわたって素子特性を測定して補償データを作成する必要があるので、補償データの作成に手間がかかり効率的でない。
この発明の目的は、入力信号の温度依存性が正負のいずれにもなり得る場合に、簡単な方法で入力信号の温度補償を行なうことができる温度補償回路を提供することである。
この発明は一局面において、温度依存性を有する入力信号の温度補償を行なう温度補償回路であって、第1および第2の電圧生成部と、制御信号生成部と、利得制御回路とを備える。第1の電圧生成部は、周囲温度の変化に比例して出力電圧が変化する。第2の電圧生成部は、周囲温度に対する出力電圧の変化が第1の電圧生成部よりも小さい。制御信号生成部は、第1の電圧生成部の出力電圧と第2の電圧生成部の出力電圧との電圧差に応じた制御信号を生成する。利得制御増幅器は、制御信号に応じた利得で入力信号を増幅する。
好ましくは、制御信号生成部は、第1の電圧生成部の出力電圧と第2の電圧生成部の出力電圧との電圧差を予め定める定数倍して、制御信号として出力する差動増幅器を含む。ここで、予め定める定数は、第1の温度で測定された利得制御増幅器の出力信号と第1の温度と異なる第2の温度で測定された利得制御増幅器の出力信号とが等しくなるように設定される。
さらに好ましくは、制御信号生成部は、入力信号の温度依存性の正負に応じて、第1および第2の電圧生成部の各々の出力ノードと差動増幅器の反転入力端子および非反転入力端子との接続を切替え可能な切替スイッチをさらに含む。
また、好ましくは、第1の電圧生成部は、直列接続された複数の半導体素子と、複数の半導体素子に一定の電流を流す定電流回路とを含む。そして、第1の電圧生成部は、複数の半導体素子の両端にかかる電圧を出力する。
また、好ましくは、入力信号は差動信号である。この場合、利得制御増幅器は、制御電極に入力信号が入力される一対のトランジスタと、一対のトランジスタの各々と接続され、制御電極に制御信号が入力される定電流源用のトランジスタとを含む。
この発明は他の局面において、加速度または角速度センサであって、センサ部と、検出回路と、上記の温度補償回路とを備える。センサ部は、加速度または角速度に応じて電気特性が変化する。検出回路は、センサ部の電気特性の変化に基づいて、加速度または角速度に応じた信号を検出する。温度補償回路は、検出回路から出力された信号の温度補償を行なう。
この発明によれば、周囲温度に比例する第1の電圧生成部の出力電圧と温度依存性の小さな第2の電圧生成部の出力電圧との電圧差に応じた制御信号が生成され、この制御信号に基づいて入力信号の利得が調整される。したがって、入力信号の温度依存性が正負のいずれの場合でも、簡単に入力信号の温度補償を行なうことができる。
この発明の実施の形態による角速度センサ1の構成を示すブロック図である。 図1の温度補償回路20の詳細な構成を示す回路図である。 温度センサ40の出力電圧特性を示す図である。 制御信号生成部60の出力電圧特性を示す図である(切替スイッチ61が端子aに切替えられた場合)。 制御信号生成部60の出力電圧特性を示す図である(切替スイッチ61が端子bに切替えられた場合)。 角速度センサ1の出力電圧Voutの温度補償の一例を説明するための図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
また、以下では角速度センサを例に挙げて説明するが、この発明の温度補償回路の適用範囲は加速度センサや角速度センサに限らない。この発明は、計測器一般の温度補償回路として広く用いることができる。
(角速度センサの概略的な構成)
図1は、この発明の実施の形態による角速度センサ1の構成を示すブロック図である。
図1を参照して、角速度センサ1は、センサ素子2と、電流−電圧変換回路3,4と、全差動増幅器5と、バンドパスフィルタ6と、検出回路7と、センサ駆動回路8と、温度補償回路20と、バッファアンプ80とを含む。
角速度センサ1は、梁に支えられた錘を用いて角速度を検出するセンサである。角速度の検出時には、静電力などによって錘が一定の振幅で周期的に振動している。この状態で錘が回転すると、錘の振動方向(Z方向)と錘の回転軸の方向(Y方向)との各々に直交する方向(X方向)にコリオリの力が働く。角速度センサ1は、このコリオリの力によって生じた錘の変位量に基づいて角速度を検出する。
センサ素子2は、角速度センサ1の主要部であって、錘と、錘を支える支持体と、錘と支持体とを接続する梁とを含む。このような構造は、半導体微細加工を用いたMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術によって作製される。
錘の変位量を測定するために、センサ素子2は、梁の応力集中部に取り付けられた複数個のひずみ検出素子をさらに含む。ひずみ検出素子の抵抗変化は、ブリッジ回路を用いて検出され、差動の電流信号X1,X2として出力される。
電流−電圧変換回路3,4は、センサ素子2から出力された差動の電流信号X1,X2を差動電圧信号に変換する。変換後の電圧信号は、全差動増幅器5によって増幅された後、バンドパスフィルタ6に入力される。
バンドパスフィルタ6は、全差動増幅器5から出力された差動電圧信号から、センサ素子2の錘に与えられた周期振動の周波数にほぼ等しい周波数成分を取り出す。
検出回路7は、バンドパスフィルタ6の出力を受けて、センサ素子2の錘に与えられた角速度に応じた角速度信号を検出する。具体的には、検出回路7は、バンドパスフィルタ6の出力に対して同期検波を行なう。同期検波によって得られた直流の角速度信号ΔVinは、温度補償回路20に入力される。
温度補償回路20は、入力された角速度信号ΔVinに対して、周囲温度の変化に応じた温度補償を行なう。温度補償回路20の出力は、バッファアンプ80によって増幅されることによって、最終的な角速度センサ1の出力信号Voutが出力される。
センサ駆動回路8は、センサ素子2の錘を周期的に振動させる駆動回路である。センサ駆動回路8は、センサ素子2に与える駆動信号の大きさを、センサ素子2の出力に基づいて、錘の振動の振幅が一様となるようにフィードバック制御する。
(温度補償回路の構成および動作)
次に、温度補償回路20の構成および動作について説明する。図1に示すように、温度補償回路20は、利得制御増幅器30と、温度センサ40と、定電圧源50と、制御信号生成部60と、メモリ回路などの記憶部70とを含む。
利得制御増幅器30は、制御信号Vcに応じた利得で角速度信号ΔVinを増幅する。制御信号Vcは、後述する制御信号生成部60によって生成され、周囲温度に応じて変化する。これによって、センサ素子2の錘に与えられる角速度が一定であれば、周囲温度によらず一定の大きさの信号が利得制御増幅器30から出力されるように調整する。
第1の電圧生成部としての温度センサ40は、周囲温度の変化に比例した電圧Vtempを出力する。これに対して、第2の電圧生成部としての定電圧源50は、温度センサ40の出力電圧Vtempよりも周囲温度に対する依存性が小さい、ほぼ一定の電圧Vstを出力する。
制御信号生成部60は、周囲温度の変化に比例した電圧Vtempと定電圧Vstとの電圧差に基づいて制御信号Vcを生成する。具体的には、制御信号生成部60は差動増幅器によって構成され、電圧Vtempと定電圧Vstの差電圧を予め設定された定数K倍することによって制御信号Vcを生成する。このときの定数Kは、基準温度Temp1(たとえば、30°C)における角速度センサ1の出力信号Vout1に対して、基準温度Temp1と異なる比較温度Temp2(たとえば、85°C)での角速度センサ1の出力信号Vout2が等しくなるように設定される。定数Kを決定するための制御信号生成部60の制御パラメータは、記憶部70に記憶される。
図2は、図1の温度補償回路20の詳細な構成を示す回路図である。
図2を参照して、温度センサ40は、温度によらない一定の電流を出力する定電流源41と、順バイアス方向に直列接続された複数のダイオード素子42と、電圧フォロアとして用いられる演算増幅器43とを含む。
一般に、ダイオード素子の順方向降下電圧は、絶対零度のときバンドギャップエネルギーに等しく、温度が増加するにつれて一定の割合で減少する。そして、このときの比例定数はダイオード素子のバイアス電流に依存することが知られている。
温度センサ40は、このようなダイオード素子の性質を利用したものである。ダイオード素子のバイアス電流は定電流源41によって与えられる。電圧フォロアとしての演算増幅器43は、複数のダイオード素子42に流れるバイアス電流を一定に保ちつつ、直列接続された複数のダイオード素子42の両端にかかる電圧Vtempを出力する。出力電圧Vtempの大きさは、直列接続されるダイオード素子の個数によって調節される。
図3は、温度センサ40の出力電圧特性を示す図である。図3を参照して、温度センサの出力電圧Vtempは温度に負の傾きで比例する。したがって、基準温度Temp1(たとえば、30°C)のときの出力電圧Vtemp1は、基準温度Temp1より高い比較温度Temp2(たとえば、85°C)のときの出力電圧Vtemp2よりも大きい。
再び図2を参照して、定電圧源50の出力電圧Vstは、基準温度Temp1(たとえば、30℃)のとき温度センサ40の出力電圧Vtemp1に等しくなるように設定される。したがって、基準温度Temp1のとき、温度センサ40の出力電圧Vtemp1と定電圧源50の出力電圧Vstとの差電圧は0になる。基準温度Temp1よりも高い比較温度Temp2(たとえば、85°C)では、差電圧はVtemp2−Vtemp1となって負になる。
制御信号生成部60は、切替スイッチ61と、差動増幅器62とを含む。差動増幅器62は、演算増幅器63と、可変抵抗器64〜67と、電圧Vref+Vthを出力する定電圧源68とを含む。
可変抵抗器64は、演算増幅器63の反転入力端子と切替スイッチの一方の出力ノードとの間に接続される。可変抵抗器66は、演算増幅器63の非反転入力端子と切替スイッチの他方の出力ノードとの間に接続される。可変抵抗器65は、演算増幅器63の反転入力端子と出力端子との間に接続される。可変抵抗器65は、演算増幅器63の非反転入力端子と定電圧源68の正極との間に接続される。定電圧源68の負極は接地される。
可変抵抗器64,66の抵抗値をR1とし、可変抵抗器65,67の抵抗値をR2とすると、差動増幅器62は、入力された差動電圧を定数(−R2/R1)倍した電圧に、電圧Vref+Vthを加算した電圧を制御信号Vcとして出力する。周囲温度が基準温度Temp1のとき、入力される差動電圧は0になるので、制御信号Vcは電圧Vref+Vthに等しい。可変抵抗器64〜67の抵抗値の設定値は、センサ素子2の特性に応じて決定され、記憶部70に記憶される。
切替スイッチ61は、温度センサ40および定電圧源50の各出力ノードと、差動増幅器62の反転入力端子および非反転入力端子との接続が切替え可能なように構成される。図2の端子aに切替スイッチ61が切替えられた場合には、温度センサ40の出力が差動増幅器62の反転入力端子に入力され、定電圧源50の出力が非反転入力端子に入力される。この場合、差動増幅器62から出力される制御信号Vcは次式で表わされる。
Vc=(Vst−Vtemp)×R2/R1+Vref+Vth …(1)
一方、図2の端子bに切替スイッチ61が切り替えられた場合には、温度センサ40の出力が差動増幅器62の非反転入力端子に入力され、定電圧源50の出力が反転入力端子に入力される。この場合、差動増幅器62から出力される制御信号Vcは次式で表わされる。
Vc=(Vtemp−Vst)×R2/R1+Vref+Vth …(2)
図4、図5は、制御信号生成部60の出力電圧特性を示す図である。図4は、切替スイッチ61が端子aに切替えられた場合で上式(1)に対応し、図5は、切替スイッチ61が端子bに切替えられた場合で上式(2)に対応する。切替スイッチ61を端子a、端子bのいずれに切替えるかは、センサ素子2の温度係数の極性に応じて予め設定される。
再び図2を参照して、利得制御増幅器30は、NMOSトランジスタを利用した差動増幅回路によって構成される。利得制御増幅器30は、ゲートに差動の角速度信号ΔVinが入力される一対のNMOSトランジスタ31,32と、負荷抵抗34,35と、ゲートに制御信号Vcが入力される電流源としてのNMOSトランジスタ33とを含む。
負荷抵抗34およびNMOSトランジスタ31は、この順で電源ノードVDDとノード36の間に直列接続される。負荷抵抗35およびNMOSトランジスタ32は、この順で電源ノードVDDとノード36の間に直列接続される。NMOSトランジスタ33は、ノード36と接地ノードGNDとの間に接続される。
図2の差動増幅回路において、NMOSトランジスタ33を流れる電流Ioは次式(3)で表わされる。また、NMOSトランジスタ31,32の相互コンダクタンスgmは次式(4)で表わされる。
Figure 0005371505
ただし、上式(3)、(4)において、
β=μ・Cox・W/L
である。ここで、μはキャリア移動度であり、Coxはゲート酸化膜の単位面積あたりの容量であり、Wはゲート幅であり、Lはゲート長である。また、VthはNMOSトランジスタ31,32,33のしきい値電圧である。
上式(3)、(4)を用いると、NMOSトランジスタ31,32の相互コンダクタンスgmは次式(5)で表わされる。
Figure 0005371505
すなわち、制御信号Vcと相互コンダクタンスgmとは線形な関係にある。
図2のバッファアンプ80は、演算増幅器81と、抵抗素子82〜85と、定電圧源86とを含む差動増幅回路である。ここで、抵抗素子82は、NMOSトランジスタ31のドレインと演算増幅器81の反転入力端子のとの間に接続され、抵抗素子84は、NMOSトランジスタ32のドレインと演算増幅器81の非反転入力端子のとの間に接続される。抵抗素子83は、演算増幅器81の反転入力端子と出力端子との間に接続される。抵抗素子85は、演算増幅器81の非反転入力端子と定電圧源86の正極との間に接続される。定電圧源86の負極は接地される。抵抗素子82〜85の抵抗値がすべてRで等しいとすると、バッファアンプ80は利得1の差動増幅回路として機能する。
以上の結果、定電圧源86の電圧を基準にした出力電圧Voutは、NMOSトランジスタ31,32の相互コンダクタンスgmと負荷抵抗34,35の抵抗値RLを用いて、次式(6)、(7)のように表わされる。次式(6)が周囲温度が基準温度Temp1の場合であり、このときの相互コンダクタンスをgm1としている。また、次式(7)は周囲温度が比較温度Temp2の場合であり、このときの相互コンダクタンスをgm2としている。また、比較温度Temp2における角速度信号は、基準温度Temp1における角速度信号ΔVinのα倍であったとしている。
Vout1=ΔVin×gm1×RL …(6)
Vout2=α×ΔVin×gm2×RL …(7)
入力信号の温度特性をキャンセルするには、比較温度Temp2における出力電圧Vout2が基準温度Temp1における出力電圧Vout1に等しくなるように設定すればよい。すなわち、式(5)、(6)、および(7)から、
α=gm1/gm2=(Vc1−Vth)/(Vc2−Vth) …(8)
となるように設定する。上式(8)で、Vc1は基準温度Temp1における制御信号Vcであり、Vc2は比較温度Temp2における制御信号Vcである。
したがって、角速度信号ΔVinの温度係数が正のとき、すなわち、α>1のとき、上式(2)の関係を用いて温度補償が可能である。この場合、切替スイッチ61は端子bに接続される。上式(8)は次式(9)のように表わされる。なお、式(2)の電圧Vstは、基準温度Temp1のときの温度センサ40の出力電圧Vtemp1に等しく設定される。
α=Vref/(Vref+(Vtemp2−Vtemp1)×R2/R1)…(9)
一方、角速度信号ΔVinの温度係数が負のとき、すなわち、1>α>0のとき、上式(1)の関係を用いて温度補償が可能である。この場合、切替スイッチ61は端子aに接続される。上式(8)は次式(10)のように表わされる。
α=Vref/(Vref+(Vtemp1−Vtemp2)×R2/R1)…(10)
図6は、角速度センサ1の出力電圧Voutの温度補償の一例を説明するための図である。図6の場合、温度補償を行なわない場合、角速度センサ1の出力信号Voutは、温度Tempに対して図6の直線91のように正の依存性を持っていたとする。この場合、切替スイッチ61を端子bに接続して、上式(9)の抵抗値の比R2/R1を調整する。この結果、図6の直線92のように温度補償を行なうことができる。センサ素子2の特性に応じた適切な抵抗値の値R1,R2は記憶部70に記憶され、角速度の検出時に記憶部70から読み出された値に差動増幅器62の可変抵抗器64〜67の抵抗値R1,R2が設定される。
以上のとおり、温度補償回路20によれば、基準温度Temp1および比較温度Temp2で測定された出力電圧Voutを用いることによって簡単に温度補償ができる。また、切替スイッチ61を切替えることによって、センサ素子2が正および負のいずれの温度係数を有する場合にも簡単に温度補償ができる。
なお、上記の実施の形態では、出力電圧Voutを測定する温度の一方を基準温度Temp1(温度センサ40の出力電圧と定電圧源50の出力電圧とが等しくなる温度)とした。この理由は、式(9)または式(10)を用いた抵抗値の比R2/R1の計算が簡単になるためである。したがって、基準温度Temp1に拘らず、任意の2温度での出力電圧Voutの測定値に基づいて、上記の可変抵抗器64〜67の抵抗値を設定してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 角速度センサ、2 センサ素子、7 検出回路、20 温度補償回路、30 利得制御増幅器、31,32,33 NMOSトランジスタ、34,35 負荷抵抗、40 温度センサ、41 定電流源、42 ダイオード素子、50 定電圧源、60 制御信号生成部、61 切替スイッチ、62 差動増幅器、70 記憶部、Temp1 基準温度、Temp2 比較温度、Vc 制御信号、Vout 出力信号、Vst 定電圧源50の出力電圧、Vtemp 温度センサ40の出力電圧。

Claims (4)

  1. 温度依存性を有する入力信号の温度補償を行なう温度補償回路であって、
    周囲温度の変化に比例して出力電圧が変化する第1の電圧生成部と、
    周囲温度に対する出力電圧の変化が前記第1の電圧生成部よりも小さい第2の電圧生成部と、
    前記第1の電圧生成部の出力電圧と前記第2の電圧生成部の出力電圧との電圧差に基づいて制御信号を生成する制御信号生成部と
    前記制御信号に応じた利得で前記入力信号を増幅する利得制御増幅器とを備え
    前記制御信号生成部は、
    前記第1の電圧生成部の出力電圧と前記第2の電圧生成部の出力電圧との電圧差を予め定める定数倍して、前記制御信号として出力する差動増幅器と、
    前記入力信号の温度依存性の正負に応じて、前記第1および第2の電圧生成部の各々の出力ノードと前記差動増幅器の反転入力端子および非反転入力端子との接続を切替え可能な切替スイッチとを含み、
    前記予め定める定数は、第1の温度で測定された前記利得制御増幅器の出力信号と前記第1の温度と異なる第2の温度で測定された前記利得制御増幅器の出力信号とが等しくなるように設定される、温度補償回路。
  2. 前記第1の電圧生成部は、
    直列接続された複数の半導体素子と、
    前記複数の半導体素子に一定の電流を流す定電流回路とを含み、
    前記第1の電圧生成部は、前記複数の半導体素子の両端にかかる電圧を出力する、請求項1に記載の温度補償回路。
  3. 前記入力信号は差動信号であり、
    前記利得制御増幅器は、
    制御電極に前記入力信号が入力される一対のトランジスタと、
    前記一対のトランジスタの各々と接続され、制御電極に前記制御信号が入力される定電流源用のトランジスタとを含む、請求項1または2に記載の温度補償回路。
  4. 加速度または角速度に応じて電気特性が変化するセンサ部と、
    前記センサ部の電気特性の変化に基づいて、加速度または角速度に応じた信号を検出する検出回路と、
    前記検出回路から出力された信号の温度補償を行なう請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度補償回路とを備える、加速度または角速度センサ。
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