JP6193191B2 - 炭素材料の製造方法 - Google Patents
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Description
当該炭素材料の製造方法では、炭素材料の原料として無灰炭を用いる。まず、この無灰炭について説明する。
無灰炭(ハイパーコール、HPC)は、溶剤を用いて石炭から灰分と非溶解性成分とを除去した改質炭であり、広義には灰分が5質量%以下のものをいう。当該炭素材料の製造方法に用いる無灰炭としては、灰分が1質量%以下のものが好ましく、0.5質量%以下のものがより好ましい。また、無灰炭は、石炭と溶剤との混合物(スラリー)の脱水を経て得られるため、水分量が0.2質量%以上3質量%以下程度と低い。なお、「灰分」とは、JIS−M8812:2004に準拠して測定される量を意味する。
無灰炭は、各種公知の製造方法で得ることができ、例えば石炭の溶剤抽出物から溶剤を除去することによって得ることができる。無灰炭は、例えばスラリー加熱工程、分離工程、及び無灰炭回収工程を備える製造方法で得ることができる。
スラリー加熱工程では、石炭と芳香族溶剤とを混合してスラリーを調製し、加熱処理して石炭の可溶成分を芳香族溶剤に抽出する。
分離工程では、上記スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを液体成分と固体成分とに分離する。スラリーの液体成分とは、芳香族溶剤に抽出された石炭成分を含む溶液部分である。スラリーの固体成分とは、芳香族溶剤に不溶な灰分と石炭成分とを含む部分である。
無灰炭回収工程では、上記分離工程で得たスラリーの液体成分から芳香族溶剤を分離して灰分の極めて低い無灰炭を回収する。
図1に示す炭素材料の製造方法は、粉砕工程(S1)、酸化工程(S2)及び炭素化工程(S3)を備える。
粉砕工程(S1)では、無灰炭を粉砕する。無灰炭の粉砕には、公知の粉砕機を用いることができる。
酸化工程(S2)では、粉砕工程(S1)で粉砕した無灰炭を酸化する。
炭素化工程(S3)では、酸化された上記無灰炭を炭素化する。この炭素化により炭素材料を得ることができる。
上記炭素化工程(S3)により得られた炭素材料は、例えば非鉄金属還元用コークスの主原料として用いることができる。また、シリコンやチタン等の非鉄金属の還元に用いる還元剤、断熱材やつるぼ等の構造用炭素材、又はアルミニウム電解製造用アノードや炭素製電極等の電気材料用炭素材として用いることもできる。
当該炭素材料の製造方法は、無灰炭を酸化する工程を備え、無灰炭酸化工程において酸化前の無灰炭に対する酸化後の無灰炭の質量増加率を一定以上とするので、無灰炭を構成する分子間に酸素架橋が形成される。このため、酸化された無灰炭を炭素化する工程において、当該炭素材料の製造方法は、無灰炭の一部が揮発し散逸することを効果的に抑制することができる。従って、当該炭素材料の製造方法は、無灰炭を用いて高純度かつ高密度の炭素材料を高い炭素収率で製造することができる。
当該炭素材料の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態において、粉砕工程を備える場合を説明したが、粉砕工程は必須の工程ではなく、省略してもよい。
上述のように製造した無灰炭を用いて、以下の手順で実施例1の炭素材料を製造した。
無灰炭を目開き0.25mmの篩を通過する無灰炭の割合が92質量%、よって粒子径D90が0.25mm未満となるように粉砕し、粉砕無灰炭を得た。
上記粉砕無灰炭を空気循環型の乾燥機を用いて酸化した。具体的には、空気雰囲気下において室温から250℃まで5℃/分の速度で昇温した後、250℃で15分間(0.25時間)の酸化を行い、室温まで自然冷却し、酸化無灰炭を得た。
上記酸化無灰炭を加熱炉を用いて炭素化した。具体的には、窒素雰囲気下において室温から1000℃まで3℃/分の速度で昇温した後、1000℃で5時間の炭素化を行い、室温まで自然冷却し、炭素材料を得た。
粉砕工程における粉砕無灰炭の粒子径D90及び酸化工程における酸化時間を表1のように変化させた以外は、実施例1と同様にして炭素材料を得た。
製造した無灰炭に対して、粉砕工程及び酸化工程を行わず実施例1と同様の炭素化を行い、炭素材料を得た。
酸化工程における酸化時間を0とした以外は、実施例1と同様にして炭素材料を得た。なお、「酸化時間が0である」とは、無灰炭を空気雰囲気下において室温から250℃まで昇温を行った後、即座に冷却することを意味する。
上記実施例1〜10及び比較例1、2について、以下の酸化無灰炭の元素分析、無灰炭の酸化後並びに炭素化後の質量変化、及び炭素収率を測定した。結果を表1に示す。
元素分析は、JIS−M−8813:2006に準拠して行い、炭素、水素、窒素、硫黄、及び酸素の含有量(質量%)と、水素及び酸素の炭素に対する原子数比を算出した。
無灰炭の質量変化について、無灰炭の酸化前、酸化後並びに炭素化後の質量を測定し、無灰炭の酸化前の質量に対する酸化後の質量増加量の比及び無灰炭の酸化後の質量に対する炭素化後の質量の比を算出した。
炭素収率は、酸化前の無灰炭の炭素質量及びこの無灰炭から得た炭素材料の炭素質量を測定し、炭素材料の炭素質量を酸化前の無灰炭の炭素質量で除して100倍することで算出した。なお、炭素質量の測定は、JIS−M−8813:2006に準拠した。
S2 酸化工程
S3 炭素化工程
Claims (4)
- 無灰炭を酸化する工程及び酸化された上記無灰炭を炭素化する工程を備え、
上記酸化工程において、酸化前の無灰炭に対する酸化後の無灰炭の質量増加率を1%以上とすることを特徴とする炭素材料の製造方法。 - 上記酸化工程前に、上記無灰炭の質量累計90%の粒子径が1mm以下となるように無灰炭を粉砕する工程をさらに備える請求項1に記載の炭素材料の製造方法。
- 上記酸化工程において、酸化を空気雰囲気下で行う請求項1又は請求項2に記載の炭素材料の製造方法。
- 上記酸化工程の酸化温度が100℃以上300℃以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の炭素材料の製造方法。
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