JP6191521B2 - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents
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Description
図1〜図3を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態の車両の衝撃吸収構造11は、自動車の前部にて衝突時の衝撃を受け、その衝撃荷重Fを吸収する機構である。
衝撃吸収構造11は、バンパリインフォース13と左右のサイドメンバ15との間に介装された衝撃吸収部材21を備える。なお、図中に矢印で示される前後左右は、車両の前後左右方向を示す。
衝撃吸収構造11によれば、車両の前方衝突時、バンパリインフォース13に前方からの衝撃荷重Fが加わると、より剛性の高いバンパリインフォース13とサイドメンバ15とに挟まれた衝撃吸収部材21が潰れることで衝撃を吸収する。衝撃吸収部材21に衝撃荷重Fが加わると、枠体41は、それ自体は蛇腹状に変形して軸方向に潰れながら、木材31の転倒するのを抑制する。そのため、木材31は、枠体41の内部にて、軸方向に略真っ直ぐに圧縮させられながら潰れる。木材31は、元来、細胞の空洞化により多数の細孔が形成された多孔質構造であり、衝撃荷重Fを受けて略真っ直ぐに潰れると、細孔が順次潰れることで、応力としての圧縮荷重は、衝突初期の跳ね上がりが小さく、且つ、変動が少ない。木材31は、細孔が潰れて残った実質部分(細胞壁)が緻密になりながら全体の潰れが進行するが、このとき、実質部分が孔部33に蛇腹状に食み出しながら潰れるため、全体として、スムーズに且つより高度に潰すことが可能である。したがって、この衝撃吸収部材21によれば、応力としての圧縮荷重の変動を抑えながら、効率よくクラッシュストロークを確保することができる。ひいて、衝撃吸収部材21の軸方向の寸法を短くして設置スペースを小さくすることができるとともに、衝撃吸収部材21を軽量化することが可能である。
図4、図5を参照しながら本発明の別の実施形態について説明する。本実施形態の衝撃吸収構造12では、両図に示されるように、衝撃吸収部材22が、木材31と枠体41とを備え、更にガイド部材51を備えている。以下、上記実施形態1との相違点を中心に説明し、実施形態1と同様の構成については図中に同じ符号で示し、その詳細な説明は省略する。
衝撃吸収構造12によれば、車両の前方衝突時、バンパリインフォース13に前方からの衝撃荷重Fが加わると、衝撃吸収部材22が潰れることで衝撃を吸収する。衝撃吸収部材22に衝撃荷重Fが加わると、枠体41とガイド部材51とがそれぞれ蛇腹状に変形しながら軸方向に潰れ、木材31は、軸方向に略真っ直ぐに圧縮させられながら潰れる。このとき、枠体41により木材31の転倒が抑制され、ガイド部材51により木材31が折れ曲がって孔部33内に入り込むのが抑制される。それにより、木材31は、より確実に略真っ直ぐに圧縮されながら潰れる。したがって、圧縮荷重の衝突初期の跳ね上がりが小さく、且つ、変動が少ないという、木材特有の衝撃吸収性能を的確に発揮することができる。木材31は、潰れが進行すると、図5に矢印Aで示すように、その潰れた部分がガイド部材51の固定されていない端部51b側から孔部33に食み出そうとする。ガイド部材51は、木材31の孔部33に食み出そうとする力によって、固定されていない端部51b側から木材31とともに孔部33の内側に入り込み、木材31が孔部33に進入するのを許容する。そのため、木材31は、全体として高度に潰すことが可能であり、効率よくクラッシュストロークを確保することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更が可能である。例えば、木材31は、正四角柱状のものに限らず、他の多角柱状としてもよいし、円柱状としてもよい。木材31に形成される孔部33の数は限定されず、複数形成することもできる。孔部33の数の変更例を代表して、図6には、軸方向に直交する断面が円形の5つの孔部33aを形成した衝撃吸収部材23(変更例1)を例示する。また、図7には、軸方向に直交する断面が円形の9つの孔部33bを形成した衝撃吸収部材24を例示する(変更例2)。孔部33の円形の開口部35を被取付面17に形成された位置決め突起19に外嵌することで位置決めする場合、複数の孔部33を対応する突起に対して外嵌することで、軸周りの位置決めをより確実且つ簡単に行うことができる。なお、孔部33、33a、33bの形状は、軸方向に直交する断面が円形のものに限らず、例えば、断面角形でもよい。
木材と枠体とからなるNo.1〜8衝撃吸収部材について、その衝撃吸収性能を評価した。各衝撃吸収部材において、木材は、スギを繊維方向が軸方向と平行になるように製材した、約40mm角×軸方向長さ70mmの四角柱状のものを用いた。No.1〜7の衝撃吸収部材では、木材に、軸方向に貫通する孔部を形成した。孔部は、軸方向に直交する断面が円形であり、軸方向に同じ太さで貫通形成されている。表1に、各衝撃吸収部材について、木材の外寸法の実測値と、孔部の直径と数を示すとともに、孔部面積比(木材の軸方向に直交する孔部の断面積/孔部形成前の木材の軸方向に直交する断面積)を示す。なお、表1に示す木材の外寸法の幅1、幅2とは、木材の軸方向を高さ方向としたときの底面の縦、横方向の寸法である。孔部の数が1つの場合は、孔部の軸心と木材の軸心とを一致させた。孔部が5つの場合は、図6に示されるように孔部を配置し、孔部が9つの場合は、図7に示されるように孔部を配置した。No.8の衝撃吸収部材では、孔部を形成しない木材を用いた。枠体は、内寸約40mm角×軸方向長さ70mmのアルミニウム(A5052)製の四角筒状ものを用い、この枠体に、木材を収容して衝撃吸収部材とした。
12 衝撃吸収構造
13 バンパリインフォース
15 サイドメンバ
17 被取付面
19 位置決め突起
21 衝撃吸収部材
22 衝撃吸収部材
23 衝撃吸収部材
24 衝撃吸収部材
25 衝撃吸収部材
31 木材
33 孔部
33a 孔部
33b 孔部
35 (木材の)開口部
37 木材
37a 角材
39 孔部
41 枠体
51 ガイド部材
Claims (4)
- 衝突時の衝撃荷重を繊維方向に沿って受ける木材と、該木材の繊維方向の外周を囲う枠体とを備える衝撃吸収部材を備えた車両の衝撃吸収構造であって、
前記木材は、衝撃荷重により圧縮されながら潰れ、且つその潰れた部分が食み出すことのできる孔部が繊維方向に延びて形成されており、
前記衝撃吸収部材は、筒状で前記孔部に内嵌されており、その端部から前記木材の潰れた部分が前記孔部に食み出すのを許容するガイド部材を備えることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 衝突時の衝撃荷重を繊維方向に沿って受ける木材と、該木材の繊維方向の外周を囲う枠体とを備える衝撃吸収部材を備えた車両の衝撃吸収構造であって、
前記木材は、衝撃荷重により圧縮されながら潰れ、且つその潰れた部分が食み出すことのできる孔部が繊維方向に延びて形成されており、
前記木材は、繊維方向の一端面が内部空間を有する車両骨格部材の被取付面に当接した状態で前記車両骨格部材に接続されており、
前記車両骨格部材の被取付面には、その取付面の穴の外周から立ち上がった環状の位置決め突起が設けられており、前記木材の孔部の開口部を前記位置決め突起に外嵌させることで、前記木材が前記車両骨格部材の被取付面に対して位置決めされて、前記木材の孔部と前記車両骨格部材の内部空間とが前記位置決め突起の穴を介して連通していることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 請求項2に記載の車両の衝撃吸収構造であって、
前記位置決め突起は、車両骨格部材の被取付面をバーリング加工することにより形成されていることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の車両の衝撃吸収構造であって、
前記木材は、分割形成されて組み合わされてなることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。
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