JP2015155704A - 衝撃吸収機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、変形初期から変形後期まで筒状部材内の木材が同じように潰れるようにして衝撃吸収機構の衝撃吸収量を大きくすることを目的とする。【解決手段】本発明に係る衝撃吸収機構は、多角形状に形成されて軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に変形可能に構成された筒状部材20と、年輪の軸心方向が筒状部材20の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材12と、筒状部材20と木材12との軸方向における一端面が当接して、衝撃荷重を受けられる構成の荷重受け面32とを備える衝撃吸収機構であって、軸方向からの衝撃荷重を受けて筒状部材20と木材12とが軸方向に潰れる際、筒状部材20は、荷重受け面32に当接する一端面における多角形の頂点部分から稜線23rに沿って裂けるように構成されている。【選択図】図8
Description
本発明は、車両衝突時等の衝撃荷重を受けてその衝撃荷重を吸収できるように構成された衝撃吸収機構に関する。
車両衝突時等の衝撃荷重を受けてその衝撃荷重を吸収できるように構成された衝撃吸収部材に関する技術が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された衝撃吸収部材100は、自動車のクラッシュボックス等に使用される衝撃吸収部材であって、図13に示すように、角筒状の金属製中空部材102と、その中空部材102内に充填された木片105とから構成されている。
そして、自動車の衝突時における衝撃荷重Fが、図14に示すように、衝撃吸収部材100に対して軸方向から加わるように、衝撃吸収部材100は前記クラッシュボックス等に取付けられている。
特許文献1に記載された衝撃吸収部材100は、自動車のクラッシュボックス等に使用される衝撃吸収部材であって、図13に示すように、角筒状の金属製中空部材102と、その中空部材102内に充填された木片105とから構成されている。
そして、自動車の衝突時における衝撃荷重Fが、図14に示すように、衝撃吸収部材100に対して軸方向から加わるように、衝撃吸収部材100は前記クラッシュボックス等に取付けられている。
上記衝撃吸収部材100に対して衝撃荷重Fが軸方向から加わると、図14に示すように、中空部材102と木片105とは軸方向に潰れることでその衝撃荷重Fを吸収する。
しかし、中空部材102と木片105とが軸方向に潰れると、潰れた木片105が中空部材102内に詰まるため、詰まった部分の木片105の密度が高くなり、前記木片105が潰れ難くなる。即ち、変形初期には良好に潰れた木片105が変形中期、変形後期には潰れ難くなり、クラッシュストロークが短くなる。このため、衝撃荷重Fに対する衝撃吸収量が低下する。
しかし、中空部材102と木片105とが軸方向に潰れると、潰れた木片105が中空部材102内に詰まるため、詰まった部分の木片105の密度が高くなり、前記木片105が潰れ難くなる。即ち、変形初期には良好に潰れた木片105が変形中期、変形後期には潰れ難くなり、クラッシュストロークが短くなる。このため、衝撃荷重Fに対する衝撃吸収量が低下する。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、変形初期から変形後期まで筒状部材内の木材がほぼ同じように潰れるようにしてクラッシュストロークを伸ばし、衝撃吸収機構の衝撃吸収量を大きくすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、軸心に対して直角な断面が多角形状に形成されて、軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に変形可能に構成された筒状部材と、年輪の軸心方向が前記筒状部材の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材と、前記筒状部材と木材との軸方向における一端面が当接しており、前記衝撃荷重を受けられるように構成された荷重受け面とを備える衝撃吸収機構であって、軸方向からの衝撃荷重を受けて前記筒状部材と前記木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材は、前記荷重受け面に当接する一端面における多角形の頂点部分から前記多角形の稜線に沿って裂けるように構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明は、軸心に対して直角な断面が多角形状に形成されて、軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に変形可能に構成された筒状部材と、年輪の軸心方向が前記筒状部材の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材と、前記筒状部材と木材との軸方向における一端面が当接しており、前記衝撃荷重を受けられるように構成された荷重受け面とを備える衝撃吸収機構であって、軸方向からの衝撃荷重を受けて前記筒状部材と前記木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材は、前記荷重受け面に当接する一端面における多角形の頂点部分から前記多角形の稜線に沿って裂けるように構成されていることを特徴とする。
本発明によると、筒状部材は、衝撃荷重により荷重受け面に当接する一端面の多角形の頂点部分から多角形の稜線に沿って裂けるようになる。また、筒状部材の内側で衝撃荷重により潰れた木材は、荷重受け面に沿って半径方向外側に移動しようとする。このため、裂けることで分割された筒状部材の複数の壁部は潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するようになる。したがって、木材の潰れが進行すると、潰れた木材は荷重受け面に沿って筒状部材の半径方向に外側にはみ出るようになる。この結果、潰れた木材が筒状部材内に詰まることがなくなり、衝撃荷重を受けている途中で筒状部材内の木材の密度が上昇し難くなる。したがって、木材の変形初期と変形中期、変形後期とで前記木材がほぼ同じように潰れるようになる。この結果、従来と比較して、同じ長さ寸法の木材で潰れ領域が広くなり、衝撃吸収量を大きくできる。
請求項2の発明によると、筒状部材には、一端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線に沿って脆弱部が設けられていることを特徴とする。
このように、脆弱部を設けることで、筒状部材が多角形の稜線に沿って裂け易くなるため、筒状部材を裂くための機構が簡単でさほどコストアップにならない。
請求項3の発明によると、木材の外周面が全周に亘って筒状部材の内周面に接触するように、その木材が前記筒状部材に収納されており、前記筒状部材と木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材が前記多角形の稜線に沿って裂けることで、分割された前記筒状部材の壁部が潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するように構成されていることを特徴とする。
このように、分割された筒状部材の壁部が潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するため、木材と筒状部材とが倒れ難くなり、衝撃荷重を確実に軸方向から受けられるようになる。
このように、脆弱部を設けることで、筒状部材が多角形の稜線に沿って裂け易くなるため、筒状部材を裂くための機構が簡単でさほどコストアップにならない。
請求項3の発明によると、木材の外周面が全周に亘って筒状部材の内周面に接触するように、その木材が前記筒状部材に収納されており、前記筒状部材と木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材が前記多角形の稜線に沿って裂けることで、分割された前記筒状部材の壁部が潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するように構成されていることを特徴とする。
このように、分割された筒状部材の壁部が潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するため、木材と筒状部材とが倒れ難くなり、衝撃荷重を確実に軸方向から受けられるようになる。
本発明によると、変形初期から変形後期まで筒状部材内の木材がほぼ同じように潰れるようになり、クラッシュストロークが長くなることで、衝撃吸収機構の衝撃吸収量が大きくなる。
[実施形態1]
以下、図1から図12に基づいて本発明の実施形態1に係る衝撃吸収機構について説明する。
ここで、図中に示す前後、及び左右は、衝撃吸収機構が取付けられる車両の前後、及び左右に対応している。
以下、図1から図12に基づいて本発明の実施形態1に係る衝撃吸収機構について説明する。
ここで、図中に示す前後、及び左右は、衝撃吸収機構が取付けられる車両の前後、及び左右に対応している。
<衝撃吸収機構10の取付け部分概要について>
本実施形態に係る衝撃吸収機構10は、車両衝突時の衝撃荷重Fを受けてその衝撃荷重Fを吸収する機構であり、図1に示すように、フロントバンパ(図示省略)のバンパーリインフォース3と車両2の左右のサイドメンバ5との間に配置されるクラッシュボックスの部分に取付けられている。
本実施形態に係る衝撃吸収機構10は、車両衝突時の衝撃荷重Fを受けてその衝撃荷重Fを吸収する機構であり、図1に示すように、フロントバンパ(図示省略)のバンパーリインフォース3と車両2の左右のサイドメンバ5との間に配置されるクラッシュボックスの部分に取付けられている。
<衝撃吸収機構10の構成について>
衝撃吸収機構10は、図2、図3に示すように、筒状部材20と、その筒状部材20に収納される木材12と、サイドメンバ5の先端に設けられており、木材12と筒状部材20とを介して衝撃荷重Fを受ける荷重受け部30とから構成されている。
筒状部材20は、例えば、アルミ合金を使用した押出成形品であり、図3に示すように、軸心に対して直角な断面が正六角形状に形成されている。さらに、筒状部材20の基端部側(後端側)には、その筒状部材20の端面における六角形の頂点部分からその六角形の稜線23rに沿って切り込み23が形成されている。
ここで、筒状部材20の軸方向における長さ寸法は約70mm、幅寸法(六角形の外接円の直径寸法)は約28mm、肉厚寸法は約0.8mm程度に設定されている。また、切り込み23の長さ寸法は約5mm、幅寸法は約1.5mm程度に設定されている。ここで、切り込み23の長さ寸法は、筒状部材20の軸方向における長さ寸法の3〜20%の間に設定するのが好ましい。
衝撃吸収機構10は、図2、図3に示すように、筒状部材20と、その筒状部材20に収納される木材12と、サイドメンバ5の先端に設けられており、木材12と筒状部材20とを介して衝撃荷重Fを受ける荷重受け部30とから構成されている。
筒状部材20は、例えば、アルミ合金を使用した押出成形品であり、図3に示すように、軸心に対して直角な断面が正六角形状に形成されている。さらに、筒状部材20の基端部側(後端側)には、その筒状部材20の端面における六角形の頂点部分からその六角形の稜線23rに沿って切り込み23が形成されている。
ここで、筒状部材20の軸方向における長さ寸法は約70mm、幅寸法(六角形の外接円の直径寸法)は約28mm、肉厚寸法は約0.8mm程度に設定されている。また、切り込み23の長さ寸法は約5mm、幅寸法は約1.5mm程度に設定されている。ここで、切り込み23の長さ寸法は、筒状部材20の軸方向における長さ寸法の3〜20%の間に設定するのが好ましい。
衝撃吸収機構10を構成する木材12は、図2、図3に示すように、筒状部材20の軸心に対して直角な断面形状(横断面形状)と等しい横断面形状の六角柱形に形成されており、その筒状部材20の軸方向の長さ寸法とほぼ等しい長さ寸法(約70mm)に設定されている。木材12は、年輪12kの軸心方向が長手方向(軸方向)に延びるように六角柱形に成形されている。このため、木材12を筒状部材20に収納した状態で、その木材12の年輪12kの軸心方向が筒状部材20の軸方向とほぼ一致するようになる。即ち、前記木材12は年輪12kの軸心方向が筒状部材20の軸方向に沿うように、その筒状部材20に収納される。このため、木材12の軸心方向の強度が高くなり、その木材によって大きな衝撃荷重Fを受けられるようになる。
前記木材12としては、例えば、杉材が好適に使用される。
ここで、木材12の幅寸法(六角形の外接円の直径寸法)は、木材12の外周面と筒状部材20の内周面間のクリアランスが約0.25mm程度になる値(約28mm)に設定されている。
前記木材12としては、例えば、杉材が好適に使用される。
ここで、木材12の幅寸法(六角形の外接円の直径寸法)は、木材12の外周面と筒状部材20の内周面間のクリアランスが約0.25mm程度になる値(約28mm)に設定されている。
衝撃吸収機構10を構成する荷重受け部30は、肉厚寸法が大きな平板状部材であり、図2に示すように、前面側が平坦な荷重受け面32となっている。そして、前記荷重受け面32がバンパーリインフォース3の後面3bと対向するように、荷重受け部30は車両2の左右のサイドメンバ5の先端にそれぞれ取付けられている。
荷重受け部30の荷重受け面32には、筒状部材20と木材12の軸方向における後端部側(切り込み23側)の端面が当接するように構成されている。ここで、荷重受け部30には、図2に示すように、前記木材12の端面が当接する位置に複数の貫通ネジ孔35が形成されており、これらの貫通ネジ孔35を利用して木材12は荷重受け部30にサイドメンバ5側からネジ37により固定されるようになっている。
さらに、筒状部材20の軸方向における前端側は、バンパーリインフォース3の後面3bに、例えば、溶接により固定されている。
即ち、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30が取付けられ、その荷重受け部30に木材12の後端部側がネジ37止めされ、さらに筒状部材20の前端側がバンパーリインフォース3の後面3bに溶接等されることで、衝撃吸収機構10は車両2のバンパーリインフォース3と左右のサイドメンバ5との間に設置される。
荷重受け部30の荷重受け面32には、筒状部材20と木材12の軸方向における後端部側(切り込み23側)の端面が当接するように構成されている。ここで、荷重受け部30には、図2に示すように、前記木材12の端面が当接する位置に複数の貫通ネジ孔35が形成されており、これらの貫通ネジ孔35を利用して木材12は荷重受け部30にサイドメンバ5側からネジ37により固定されるようになっている。
さらに、筒状部材20の軸方向における前端側は、バンパーリインフォース3の後面3bに、例えば、溶接により固定されている。
即ち、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30が取付けられ、その荷重受け部30に木材12の後端部側がネジ37止めされ、さらに筒状部材20の前端側がバンパーリインフォース3の後面3bに溶接等されることで、衝撃吸収機構10は車両2のバンパーリインフォース3と左右のサイドメンバ5との間に設置される。
<衝撃吸収機構10の動作について>
次に、図4〜図12に基づいて、前記衝撃吸収機構10の動作について説明する。
車両2が前方衝突をし、バンパーリインフォース3を介して衝撃荷重Fが軸方向から衝撃吸収機構10の木材12と筒状部材20とに加わると、図12(A)に示すように、その衝撃荷重Fが許容値Hを超えた段階で木材12と筒状部材20とが軸方向に潰れるようになる。ここで、図12(A)は、前記衝撃吸収機構10の木材12と筒状部材20との潰れ量(mm)を横軸、木材12等に対して軸方向から加わる衝撃荷重F(N)を縦軸に表したグラフである。
次に、図4〜図12に基づいて、前記衝撃吸収機構10の動作について説明する。
車両2が前方衝突をし、バンパーリインフォース3を介して衝撃荷重Fが軸方向から衝撃吸収機構10の木材12と筒状部材20とに加わると、図12(A)に示すように、その衝撃荷重Fが許容値Hを超えた段階で木材12と筒状部材20とが軸方向に潰れるようになる。ここで、図12(A)は、前記衝撃吸収機構10の木材12と筒状部材20との潰れ量(mm)を横軸、木材12等に対して軸方向から加わる衝撃荷重F(N)を縦軸に表したグラフである。
即ち、許容値Hを超える衝撃荷重Fにより、図4から図5(図9、図10)に示すように、荷重受け部30の荷重受け面32に接する木材12の後端部側が軸方向に潰れるとともに、筒状部材20の後端部側の端面近傍で切り込み23により分割された壁部20bが半径方向外側に膨らむように変形する(図5参照)。そして、前記木材12と筒状部材20との潰れが進行することで、図6に示すように、筒状部材20の壁部20bの膨らみ部分が潰れ、その潰れ部分が荷重受け面32に対して鍔状に当接するようになる。即ち、切り込み23によって相互に分割された筒状部材20の壁部20bが互いに離れる方向に拡開しようとする。これにより、筒状部材20の六角形の稜線23rには、切り込み23を起点としてその稜線23rの部分を裂こうとする力が加わる。
この状態から、木材12と筒状部材20との潰れが進行すると、図7、図10に示すように、筒状部材20の六角形の稜線23rが切り込み23を起点として裂けるようになる。さらに、木材12の潰れた部分12cが荷重受け部30の荷重受け面32に沿って半径方向外側に移動し、筒状部材20を内部から半径方向外側に押圧する。これにより、相互に分割された筒状部材20の壁部20bが木材12の潰れた部分12cに押されて、荷重受け部30の荷重受け面32に沿って半径方向外側に拡開するようになる。
即ち、筒状部材20の切り込み23が本発明の脆弱部に相当する。
この状態から、木材12と筒状部材20との潰れが進行すると、図7、図10に示すように、筒状部材20の六角形の稜線23rが切り込み23を起点として裂けるようになる。さらに、木材12の潰れた部分12cが荷重受け部30の荷重受け面32に沿って半径方向外側に移動し、筒状部材20を内部から半径方向外側に押圧する。これにより、相互に分割された筒状部材20の壁部20bが木材12の潰れた部分12cに押されて、荷重受け部30の荷重受け面32に沿って半径方向外側に拡開するようになる。
即ち、筒状部材20の切り込み23が本発明の脆弱部に相当する。
そして、木材12と筒状部材20との潰れがさらに進行することで、図8、図11に示すように、筒状部材20の稜線23rの裂け目が大きくなり、相互に分割された筒状部材20の壁部20bが荷重受け面32に沿って半径方向外側に広がることで渦巻き状に巻かれるようになる。さらに、木材12の潰れた部分12cが荷重受け面32に沿って筒状部材20の半径方向外側にはみ出るようになる。
このように、木材12の潰れた部分12cが筒状部材20の内部に詰まらなくなるため、衝撃荷重Fを受けている途中で筒状部材20内の木材12の密度が上昇し難くなる。したがって、木材12の変形初期と変形中期、変形後期とで前記木材12がほぼ同じように潰れるようになる。即ち、木材12の変形中期、変形後期で木材12が潰れ難くなることがなく、前記木材12の潰れ領域が広くなる。
このように、本実施形態に係る衝撃吸収機構10では、図12(A)に示すように、全長(70mm)の木材12等が約50mm程度良好に潰れるようになる。これに対し、従来の構成では、図12(B)に示すように、木材12の潰れた部分12cが筒状部材20内に詰まるため、全長(70mm)の木材12等が約40mm程度しか潰れない。
このように、本実施形態に係る衝撃吸収機構10では、従来の構成と比較して、クラッシュストロークが長くなるため衝撃吸収量が大きくなる。
このように、木材12の潰れた部分12cが筒状部材20の内部に詰まらなくなるため、衝撃荷重Fを受けている途中で筒状部材20内の木材12の密度が上昇し難くなる。したがって、木材12の変形初期と変形中期、変形後期とで前記木材12がほぼ同じように潰れるようになる。即ち、木材12の変形中期、変形後期で木材12が潰れ難くなることがなく、前記木材12の潰れ領域が広くなる。
このように、本実施形態に係る衝撃吸収機構10では、図12(A)に示すように、全長(70mm)の木材12等が約50mm程度良好に潰れるようになる。これに対し、従来の構成では、図12(B)に示すように、木材12の潰れた部分12cが筒状部材20内に詰まるため、全長(70mm)の木材12等が約40mm程度しか潰れない。
このように、本実施形態に係る衝撃吸収機構10では、従来の構成と比較して、クラッシュストロークが長くなるため衝撃吸収量が大きくなる。
<本実施形態に係る衝撃吸収機構10の長所について>
本実施形態に係る衝撃吸収機構10によると、筒状部材20は、衝撃荷重Fにより荷重受け面32に当接する一端面の多角形の頂点部分から多角形の稜線23rに沿って裂けるようになる。また、筒状部材20の内側で衝撃荷重Fにより潰れた木材12は、荷重受け面32に沿って半径方向外側に移動しようとする。このため、裂けることで分割された筒状部材20の複数の壁部20bは潰れた木材12に押されて半径方向外側に拡開するようになる。したがって、木材12の潰れが進行すると、潰れた木材12は荷重受け面32に沿って筒状部材20の半径方向に外側にはみ出るようになる。この結果、潰れた木材12が筒状部材20内に詰まらなくなり、衝撃荷重Fを受けている途中で筒状部材20内の木材12の密度が上昇し難くなる。したがって、木材12の変形初期と変形中期、変形後期とで前記木材12が同じように潰れるようになる。この結果、従来と比較して、同じ長さ寸法の木材12で潰れ領域が広くなり、衝撃吸収量が大きくなる。
また、切り込み23を設けることで筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って前記筒状部材20を裂く構成のため、筒状部材20を裂くための機構が簡単でさほどコストアップにならない。
本実施形態に係る衝撃吸収機構10によると、筒状部材20は、衝撃荷重Fにより荷重受け面32に当接する一端面の多角形の頂点部分から多角形の稜線23rに沿って裂けるようになる。また、筒状部材20の内側で衝撃荷重Fにより潰れた木材12は、荷重受け面32に沿って半径方向外側に移動しようとする。このため、裂けることで分割された筒状部材20の複数の壁部20bは潰れた木材12に押されて半径方向外側に拡開するようになる。したがって、木材12の潰れが進行すると、潰れた木材12は荷重受け面32に沿って筒状部材20の半径方向に外側にはみ出るようになる。この結果、潰れた木材12が筒状部材20内に詰まらなくなり、衝撃荷重Fを受けている途中で筒状部材20内の木材12の密度が上昇し難くなる。したがって、木材12の変形初期と変形中期、変形後期とで前記木材12が同じように潰れるようになる。この結果、従来と比較して、同じ長さ寸法の木材12で潰れ領域が広くなり、衝撃吸収量が大きくなる。
また、切り込み23を設けることで筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って前記筒状部材20を裂く構成のため、筒状部材20を裂くための機構が簡単でさほどコストアップにならない。
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って切り込み23を設ける例を示した。しかし、前記切り込み23を設ける代わりに、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って薄肉(例えば、約0.4mm)の脆弱部を設けることも可能である。また、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って切り込み23、あるいは薄肉の脆弱部を設ける代わりに、例えば、荷重受け面32側に筒状部材20の端部を多角形の稜線23rに沿って裂くための刃部等を設けることも可能である。
さらに、本実施形態では、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30を取付け、この荷重受け部30の前面を荷重受け面32にする例を示した。しかし、荷重受け部30を省略し、サイドメンバ5の先端面を荷重受け面とすることも可能である。
また、本実施形態では、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30を設け、筒状部材20の後端側に切り込み23、あるいは薄肉部を形成する例を示した。しかし、バンパーリインフォース3側に荷重受け部30を設け、筒状部材20の前端側に切り込み23、あるいは薄肉部を設けることも可能である。
また、筒状部材20と木材12とを断面六角形に形成する例を示したが、六角形以外の多角形に形成することも可能である。さらに、筒状部材20にアルミの押出成形品を使用する例を示したが、アルミの引き抜き成形品であっても良いし、アルミ以外の金属であっても良い。
また、本実施形態では、衝撃吸収機構10をバンパーリインフォース3とサイドメンバ5間のクラッシュボックスの部分に設ける例を示したが、車両のフレームの一部に衝撃吸収機構10を設けることも可能である。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って切り込み23を設ける例を示した。しかし、前記切り込み23を設ける代わりに、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って薄肉(例えば、約0.4mm)の脆弱部を設けることも可能である。また、筒状部材20の端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線23rに沿って切り込み23、あるいは薄肉の脆弱部を設ける代わりに、例えば、荷重受け面32側に筒状部材20の端部を多角形の稜線23rに沿って裂くための刃部等を設けることも可能である。
さらに、本実施形態では、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30を取付け、この荷重受け部30の前面を荷重受け面32にする例を示した。しかし、荷重受け部30を省略し、サイドメンバ5の先端面を荷重受け面とすることも可能である。
また、本実施形態では、サイドメンバ5の先端に荷重受け部30を設け、筒状部材20の後端側に切り込み23、あるいは薄肉部を形成する例を示した。しかし、バンパーリインフォース3側に荷重受け部30を設け、筒状部材20の前端側に切り込み23、あるいは薄肉部を設けることも可能である。
また、筒状部材20と木材12とを断面六角形に形成する例を示したが、六角形以外の多角形に形成することも可能である。さらに、筒状部材20にアルミの押出成形品を使用する例を示したが、アルミの引き抜き成形品であっても良いし、アルミ以外の金属であっても良い。
また、本実施形態では、衝撃吸収機構10をバンパーリインフォース3とサイドメンバ5間のクラッシュボックスの部分に設ける例を示したが、車両のフレームの一部に衝撃吸収機構10を設けることも可能である。
10・・・・衝撃吸収機構
12・・・・木材
12k・・・年輪
12c・・・潰れた部分
20・・・・筒状部材
23・・・・切り込み(脆弱部)
23r・・・稜線(多角形の稜線)
32・・・・荷重受け面
F・・・・・衝撃荷重
12・・・・木材
12k・・・年輪
12c・・・潰れた部分
20・・・・筒状部材
23・・・・切り込み(脆弱部)
23r・・・稜線(多角形の稜線)
32・・・・荷重受け面
F・・・・・衝撃荷重
Claims (3)
- 軸心に対して直角な断面が多角形状に形成されて、軸方向からの衝撃荷重を受けて軸方向に変形可能に構成された筒状部材と、年輪の軸心方向が前記筒状部材の軸方向に沿うように、その筒状部材に収納された木材と、前記筒状部材と木材との軸方向における一端面が当接しており、前記衝撃荷重を受けられるように構成された荷重受け面とを備える衝撃吸収機構であって、
軸方向からの衝撃荷重を受けて前記筒状部材と木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材は、前記荷重受け面に当接する一端面における多角形の頂点部分から前記多角形の稜線に沿って裂けるように構成されていることを特徴とする衝撃吸収機構。 - 請求項1に記載された衝撃吸収機構であって、
前記筒状部材には、前記一端面における多角形の頂点部分からその多角形の稜線に沿って脆弱部が設けられていることを特徴とする衝撃吸収機構。 - 請求項1、又は請求項2のいずれかに記載された衝撃吸収機構であって、
前記木材の外周面が全周に亘って前記筒状部材の内周面に接触するように、その木材が前記筒状部材に収納されており、
前記筒状部材と木材とが軸方向に潰れる際、前記筒状部材が前記多角形の稜線に沿って裂けることで、分割された前記筒状部材の壁部が潰れた木材に押されて半径方向外側に拡開するように構成されていることを特徴とする衝撃吸収機構。
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