JP5177397B2 - バンパー構造体 - Google Patents

バンパー構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP5177397B2
JP5177397B2 JP2008093061A JP2008093061A JP5177397B2 JP 5177397 B2 JP5177397 B2 JP 5177397B2 JP 2008093061 A JP2008093061 A JP 2008093061A JP 2008093061 A JP2008093061 A JP 2008093061A JP 5177397 B2 JP5177397 B2 JP 5177397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bumper
hole
shaft member
reinforcing member
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008093061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009241869A (ja
Inventor
成一 橋本
恒武 津吉
秀樹 石飛
敏 二村
徹 橋村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2008093061A priority Critical patent/JP5177397B2/ja
Priority to US12/402,174 priority patent/US7896408B2/en
Publication of JP2009241869A publication Critical patent/JP2009241869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5177397B2 publication Critical patent/JP5177397B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/24Arrangements for mounting bumpers on vehicles

Description

本発明は、バンパーリインフォースとバンパーステイを一体化した自動車のバンパ構造体に関する。
乗用車やトラック等の自動車車体の前端(フロント)及び後端(リア)に設置されるバンパー内部には、補強部材としてバンパーリインフォースが設けられている。バンパーリインフォースは一般に荷重方向に略垂直に向く前壁と後壁、及びそれらを連結する複数の横壁を有する断面中空の部材であり、両端部を一対のバンパーステイにより支持され、各ステイは後端がサイドメンバ(フロント又はリア)の前端に固定されている。
なお、本件明細書において、車両のフロント側、リア側に関わらず、衝突面側を前とし、車体側を後とする。
このようなバンパーリインフォースとバンパーステイからなるバンパー構造体において、バンパーリインフォースの両端部に前壁と後壁を車体前後方向に貫通する穴を形成し、この穴にアルミニウム合金製の筒状軸部材を嵌入し、電磁成形により前記軸部材を拡管させて前記穴の内周面に密着させ、かつ前記前壁と後壁の間で外径方向に張り出させ、これによりバンパーリインフォースと軸部材(バンパーステイ)を固定したバンパー構造体が、例えば特許文献1〜3により公知である。
特開2004−237818号公報 特開2007−284039号公報 特開2008−37220号公報
このバンパー構造体は、バンパーリインフォースとバンパーステイが強固に接合され、前面からの衝突時に蛇腹状に変形するバンパーステイの軸方向長さを長くとれるため、エネルギー吸収性に優れるという利点を有する。
一方、電磁成形により軸部材を拡管し、バンパーリインフォースに形成した穴の内周面に密着させ、かつ前壁と後壁の間で外径方向に張り出させるには、軸部材は電磁成形による成形性に優れることが望ましい。具体的には、導電性が高く、余り強度の高くない軸部材(材料強度が低い、あるいは肉厚が小さい)が望ましいが、それでは強度が不足して強い衝突荷重に対応できず、エネルギー吸収性も小さい場合がある。特に近年提示されているIIHS(Insurance Institute of Highway Safety)のバリア試験では、SUVなど車高の高い車に対応して、幅方向に長いバンパーの中央の上側に偏した打撃が加わるバリアとなっており、このとき加わる偏心荷重に対して必要強度を満たすのが困難である。逆に必要強度を満たすため強度の高い軸部材を用いると、電磁成形による拡管が不十分となり、バンパーリインフォース2との接合に問題が生じる可能性がある。
本発明は、バンパーリインフォースの前後壁に形成した穴に軸部材を嵌入して、電磁成形により軸部材を拡管し、これによりバンパーリインフォースと軸部材(バンパーステイ)を固定してバンパー構造体を得る場合に、両者を固定する上で電磁成形上の問題がなく、同時に強い衝突荷重に対応する強度を持ち必要なエネルギー吸収量も確保できるバンパー構造体を得ることを目的とする。
本発明に係るバンパー構造体は、中空断面を有する金属形材からなるバンパーリインフォースと、アルミニウム合金製で前記バンパーリインフォースの両端部に固定された筒状のバンパーステイにより構成され、前記バンパーリインフォースが前壁と後壁及びそれらを連結する複数の横壁を有し、前記前壁及び後壁を前後に貫通する穴が両端部に形成され、前記バンパーステイが前記バンパーリインフォースの前記穴に嵌入した筒状の軸部材と、前記バンパーリインフォースの車体側で前記軸部材の外周に嵌った筒状の補強部材を有し、前記軸部材が電磁成形により拡管して前記バンパーリインフォースの前壁及び後壁の穴の内周面及び前記補強部材の内周面に密着固定されている。
上記バンパーステイは一般に、その後端に車体フレームのサイドメンバー先端に固定するための取付用フランジを有する。この取付用フランジは前記軸部材自体を成形したものでもよいが、別部材を軸部材の後端に固定したものでもよい。後者の場合、別部材とは、穴が形成された板状の取付用フランジ部材であり、前記軸部材の後端部が前記穴内に嵌入し、前記軸部材が前記電磁成形により拡管し前記穴の内周面に密着固定されている。この穴は単なる打抜き穴でもよいが、例えばバーリング加工により形成された筒状の穴フランジの穴(バーリング穴)であることが内周面の面積が大きく望ましい。穴フランジは前方に突出し(後方側からバーリング加工されたもの)、前記軸部材の後端部が前記穴フランジに内に嵌入し、前記軸部材が前記電磁成形により拡管し前記穴フランジの内周面に密着固定されている。前記補強部材の後端部が前記フランジ部材の穴フランジの外周に嵌り、筒状の穴フランジが前記軸部材と補強部材により内外から挟まれた状態になっていることが望ましい。
前記補強部材は例えばアルミニウム合金押出形材からなり、前記軸部材の外周に嵌る筒状部とその外周側に突出するリブを有する。このリブは主として偏心荷重が掛かって変形が進みやすい位置に形成される。例えば前記IIHSのバリア試験のように、バンパー中央上側に偏した打撃が加わるバリアを想定した場合、補強部材の上側又は車幅方向中央寄りに偏心した位置に形成するのが望ましい。このリブは必要強度を満たすため、1又は複数個形成し、さらに筒状断面を有するようにしてもよい。
リブの前後方向長さは、縦圧壊の際にどのような荷重−変位曲線を想定するか(変位に応じてどのような強度変化を生じさせるか)により、本体の筒状部長さと同一にするだけでなく、それより短く形成することもできる。
前記補強部材は、典型的な形態として、その後端を前記穴フランジの外周(具体的には例えば大径部)に当接し、又は/及び前端を前記バンパーリインフォースの後壁に当接させる。また、前記補強部材の内周面の径は前記バンパーリインフォースの後壁の穴の径より大きいことが望ましい。
本発明によれば、バンパーリインフォースの前後壁に形成した穴に軸部材を嵌入して、電磁成形により軸部材を拡管し、これによりバンパーリインフォースと軸部材(バンパーステイ)を固定してバンパー構造体を得る場合に、両者を固定する上で電磁成形上の問題がなく、同時に強い衝突荷重に対応する強度を持ち必要なエネルギー吸収量も確保できるバンパー構造体を得ることができる。
以下、図1〜図10を参照し、本発明に係るバンパー構造体についてより詳細に説明する。
図1は、本発明に係るバンパー構造体1の全体を示す斜視図である。このバンパー構造体1は、中空断面を有するアルミニウム合金押出形材を曲げ加工し、両端部を車体側に傾斜させたバンパーリインフォース2と、アルミニウム合金製でバンパーリインフォースの両端部(傾斜した箇所)に軸方向を車体前後方向に向けて固定された筒状のバンパーステイ3により構成される。
バンパーリインフォース2は、図2に示すように、車体前後方向に対し略垂直な前壁4と後壁5及びそれらを連結し車体前後方向を向く3つの横壁6〜8を有し、前壁4、後壁5及び横壁6,7により矩形断面の主室9と、前壁4、後壁5及び横壁7,8により前記主室9の上側に矩形断面の小室11が構成されている。前壁4は、主室9の部分が後退して段差を有し、主室9から下向きに突出するフランジ4aを有し、前壁4のうち小室11を構成する部分及びフランジ4aが衝突面Aとなっている。主室9の部分において前壁4及び後壁5に前後に貫通する穴12,13が形成されている。
バンパーステイ3は、図3に示すように、前方部分がバンパーリインフォース2の穴12,13に嵌入する筒状の軸部材14と、バンパーリインフォース2の車体側で軸部材14の外周に嵌った筒状の補強部材15と、軸部材の後端に配置された取付用フランジ部材16からなり、これらは後述するように電磁成形による軸部材14の拡管によって互いに固定され、かつ軸部材14はバンパーリインフォース2と固定されている。軸部材14と補強部材15はアルミニウム合金押出形材からなり、取付用フランジ部材16はアルミニウム合金板を成形したものである。
補強部材15は、図4に示すように、本体である円筒形の筒状部17と、その上方側に突出する中空リブ18からなり、中空リブ18は筒状部17から上方側に突出する2つの板状リブ19,21と、両板状リブ19,21の上端を略水平に接続して、筒状部17の一部と共に中空の小室22を構成する上部壁23からなる。補強部材15はアルミニウム合金押出形材の一端を垂直に切断し、他端をバンパーリーンフォース2の両端部の傾斜に合わせて斜めに切断したもので、筒状部17の長さ方向の中央付近に穴24が形成されている。なお、筒状部17の内径はバンパーリーンフォース2に形成した穴12,13の内径より大きく設定されている。
取付用フランジ部材16は、図2に示すように、アルミニウム合金板にバーリング加工による筒状の穴フランジ25を形成したもので、穴フランジ25の周囲は板フランジ26からなり、この板フランジが図示しないサイドメンバーの前端にボルト等により固定される。穴フランジ25は板フランジ26から前方に突出し、前方側の小径部27とそれに続く後方側の大径部28からなり、両者の間に段部が形成されている。穴フランジ26の小径部27の外径は補強部材15の筒状部17の内径よりやや小さく、大径部28の外径は筒状部17の内径より大きく、前記小径部27が筒状部17内に嵌入し、筒状部17の後端が前記大径部28の段部に当接している。
軸部材14は、電磁成形前の素材(軸素材)の段階では、円筒形のアルミニウム合金押出形材の一端を垂直に切断し、他端をバンパーリーンフォース2の両端部の傾斜に合わせて斜めに切断したものである。この軸素材の外径は、バンパーリーンフォース2の前壁4及び後壁5に形成した穴12,13の内径、及び取付用フランジ部材16の穴フランジ25の小径部27の内径よりやや小さく設定されている。
電磁成形に際し、図2に示すように、バンパーリインフォース2の後壁に補強部材15の前端を当接させ、取付用フランジ16の穴フランジ25の小径部27を補強部材15の後端に嵌め込む。このときバンパーリインフォース2の上下方向の向きに補強部材15及び取付用フランジ16の軸回りの向きを合わせる。バンパーリインフォース2と補強部材15、補強部材15と取付用フランジ16を溶接等により補助的に接合しておいてもよい。
続いて図3から自明なとおり、前記軸素材をバンパーリーンフォース2の前壁4及び後壁5に形成した穴12,13に嵌入して、前端を穴12から少し突出させる。このとき、後端が取付用フランジ16の穴フランジ25の前記段部を越え、かつ穴フランジ25の後端から突出しないように、前記軸素材の長さが設定される。
電磁成形により前記軸素材を拡管すると、前記素材は軸部材14となる。軸部材14は拡管して、バンパーリーンフォース2の前壁4及び後壁5に形成した穴12,13の内周面に密着し、先端が前壁4から前方に突出して外径方向に拡開し、前壁4と後壁5の間で外径方向に張り出している。軸部材14の前端は、衝突面Aと同一面上又は衝突面Aより後方側に位置する。また軸部材14は、取付用フランジ部材16の穴フランジ25の内周面に密着し、該内周面に沿って後方側が外径方向に拡開し、さらにバンパーリインフォース2の後壁5と取付用フランジ部材16の穴フランジ25の間で外径方向に張り出し、補強部材15の筒状部17の内周面に密着し、かつ筒状部17に形成された穴24内に張り出している。
この電磁成形により、軸部材14はバンパーリインフォース2に対して固定され、かつ補強部材15及び取付用フランジ部材16が軸部材14に連結されてバンパーステイ3となり、バンパー構造体1が形成される。より具体的にいえば、軸部材14がバンパーリーンフォース2の前壁4及び後壁5に形成した穴12,13の内周面に密着し、前壁4の前後及び後壁5の前後で外径方向に張り出していることにより、軸部材14がバンパーリインフォース2に対して固定されている。また、軸部材14が補強部材15の内周面に密着し、補強部材15の前端がバンパーリインフォース2の後壁5に当接し、後端が取付フランジ部材16の穴フランジ25の大径部28の段部に支持されて、補強部材15が軸部材14に固定されている。さらに、軸部材14が取付用フランジ部材16の穴フランジ25の内周面に密着し、穴フランジ25の小径部27の前後で外径方向に張り出し、かつ穴フランジ25が軸部材14と補強部材15の間に挟持されていることにより、取付用フランジ部材16が軸部材14に固定されている。一方、補強部材15に形成された穴24に軸部材14の一部が張り出すことにより、軸部材14と補強部材15の回り止めが確実となる。さらに軸部材14とバンパーレインフォース2、軸部材14と取付用フランジ部材16を溶接等により補助的に接合することもできる。
上記バンパー構造体1は、バンパーステイ3の軸部材14が補強部材15により補強されているから、軸部材14として電磁成形による拡管が容易な、余り強度の高くない管素材(材料強度が低い材料、薄肉材料)を用いても、バンパーステイ3として必要な強度を得ることができる。補強部材15は電磁成形上の問題がない(電磁成形する必要がない)ため、衝突時の必要強度及び吸収エネルギー量を満たす材料(材料強度が高い材料、厚肉材料)を適宜用いることができる。そして、軸部材14として電磁成形性に優れた管素材を用いることにより、電磁成形による拡管が不足なく行われ、その結果、軸部材14のバンパーリインフォース2に対する接合、あるいは補強部材15及び取付用フランジ部材16と軸部材14との接合が確実に行われ、また電磁成形用コイルに印加する電力を低減でき、電磁成形用コイルの長寿命化も可能となる。
なお、補強部材のない従来のバンパー構造体では、軸部材の強度がそのままバンパーステイの強度となっていたから、バンパーステイとしての必要強度(特に偏心荷重に対する強度)を得ようとすれば、比較的強度の高い管素材を用いる必要があり、電磁成形性の低下に伴う接合の不確実性、あるいは電磁成形用コイルの短命化が生じる可能性があった。
上記バンパーステイ3はいわゆる縦圧壊型ステイであり、バンパーリインフォース2の衝突面Aに大きい衝突荷重を受けると、軸部材14と補強部材15の筒状部17及び中空リブ18が縦圧壊し、衝突エネルギーを吸収する。
バンパーステイ3では、補強部材15の筒状部17の後端が取付用フランジ部材16の穴フランジ25の外周(大径部28の段部)に当接して確実に支持されているが、前記筒状部17の内径と前記穴フランジ25の大径部28の外径の相対的な大きさによっては、衝突時に補強部材15に掛かる荷重が穴フランジ25の外周により十分支持されず、そのため衝突初期に補強部材15による反発荷重がほとんど発生せず、補強部材15が後退してその後端が板フランジ26に当接した時点で大きい反発荷重が発生することも考えられる。この場合、バンパーステイ3が縦圧壊する際の変位に対応した反発荷重の大きさ(図7の荷重−変位曲線参照)が段階的に変化する。なお、この点は後述する図5,6に示す例と同様である。
バンパー構造体1は、先に述べたIIHSのバリア試験で加わる偏心荷重に対応させたものであり、前記偏心荷重が掛かったときでも、バンパーリインフォース2及びバンパーステイ3のねじれ変形が防止され、バンパーステイ3は安定的に縦圧壊する。
バンパーリインフォースの上部中央に前記偏心荷重が加わったとき、仮に小室11が形成されていない一般のバンパーリインフォース(例えば単純な口形断面)であれば、偏心荷重により上側の横壁7が優先的に座屈変形しやすいが、小室11が形成されている本発明のバンパーリインフォース2の場合、2つの横壁7,8が前記偏心荷重に対向することで前記横壁7,8の偏座屈が防止される。また、仮に補強部材15に中空リブ18が形成されていなければ、前記偏心荷重によりバンパーステイの筒状部分の上方部位が優先的に座屈変形しやすいが、中空リブ18を有する本発明のバンパーステイ3の場合、中空リブ18がバンパーリインフォース2と取付用フランジ部材16の間で荷重を支え、筒状部分(軸部材14及び補強部材15の筒状部17)の偏座屈が防止される。このようにバンパーリインフォース2とバンパーステイ3の偏座屈が防止される結果、前記の偏心荷重が掛かったときでも、それぞれにねじれ変形が生じるのが防止され、縦圧壊が安定的に生じる。
続いて、図5〜図10を参照して、図1〜図4に示したバンパー構造体1の変形例を説明する(図1〜図4に示すバンパー構造体1と実質的に同じ部位には同じ番号を付与している)。
図5に示すバンパー構造体1では、バンパーステイ3Aにおいて、補強部材15の中空リブ18の前方側の一部が切除され、中空リブ18の前端とバンパーリインフォース2の後壁5の間に隙間(距離L)が形成されている。また図6に示すバンパー構造体1では、バンパーステイ3Bにおいて、補強部材15の筒状部17の上下に中空リブ18a,18bが形成され、かつ中空リブ18a,18bの前方側の一部が切除され、中空リブ18a,18bの前端とバンパーリインフォース2の後壁5の間に隙間(距離L1,L2(L2≧L1))が形成されている。
図3に示すバンパーステイ3の場合、衝突荷重が加わって軸部材14と補強部材15が縦圧壊するとき、軸部材14と補強部材15(筒状部17と中空リブ18)が事実上同時に圧壊を開始するが、バンパーステイ3Aの場合、軸部材14及び筒状部17が、中空リブ18のない前記隙間の部分で優先的に圧壊し、所定量(距離L)圧壊後に中空リブ18も圧壊を開始する。バンパーステイ3Bの場合、軸部材14及び筒状部17が、中空リブ18a,18bのない前記隙間の部分で優先的に圧壊し、所定量(距離L1)圧壊後に中空リブ18aの圧壊が始まり、さらに所定量(距離L2−L1)圧壊後に中空リブ18bも圧壊を開始する。このように、中空リブ18(又は中空リブ18a,18b)の長さを調整することで、バンパーステイが縦圧壊する際の変位に対する反発荷重の大きさを段階的に変化させることができる。図7はバンパーステイ3Aが縦圧壊する際の荷重−変位曲線の模式図であり、変位がLに達した時点で荷重が段階的に増加している様子を示す。
図8に示す補強部材15Aは、中空リブ18が筒状部17の真上ではなく、車幅方向内側寄りに偏心して位置している点、及び筒状部17の長さ方向の中央付近に内周側に向く突起29が形成されている。
中空リブ18を上記のように車幅方向内側寄りに偏心した位置に設置するのは、バンパーステイ3の内側寄りに作用する偏心荷重に対処するためである。これは、バリア衝突において衝突荷重はバンパーリインフォースの両端のバンパーステイ3,3の間に作用することが多く(前記IIHSのバリア試験でもバリアをバンパーリインフォースの幅方向中央に当てる)、その場合はステイの内側寄りに偏心荷重が作用するからである。
突起29は、前記穴24と同じく、軸部材14と補強部材15の回り止めのために形成したものである。突起29と張り出した軸部材14が干渉して相互の回り止めになる。
図9に示す補強部材15Bは、中空リブの代わりに単なる板状のリブ19,21のみを形成している。想定する偏心荷重の大きさに応じて、このような板状のリブ19,21を1枚又は複数枚形成することもできる。
図10に示す補強部材15Cは、筒状部17が円形でなく、下方部分17aの円弧の曲率が他の部分より小さく形成されている。このように筒状部17(特に内周側)を非円形に形成したのは、軸部材14と補強部材15Cの回り止めのためである。筒状部17の内周面の形状に沿って張り出した軸部材14の外周面と筒状部17の内周面が干渉して相互の回り止めになる。
なお、本発明に係るバンパー構造体は、図1〜図10に説明した例以外に、次に例示するような種々の形態を含み得る。
(1)上記の例では、バンパーリインフォースの上側に小室11を設け、下側にフランジ4a(図2参照)を設けたが、想定する偏心荷重の大きさ(偏心荷重を想定しない場合を含む)及び想定する衝突位置に応じて、小室11及び/又はフランジ4aを含まないタイプ、小室を下側に有するタイプ、小室を上側及び下側の両方に有するタイプも考えられる。
(2)上記の例では、対歩行者安全を考慮して、バンパーリインフォースの前壁4に段差を設け(図3参照)、前壁4から少し突出する軸部材14の前端を衝突面Aと同一面上又は衝突面Aより後方側に位置させたが、前壁4に段差を設けず軸部材14の前端が衝突面から突出するタイプ、前壁4に段差を設けず軸部材14の前端を穴12から前方に突出させないタイプ、段差を設けても軸部材14の前端が衝突面Aから前方側に突出しているタイプも考えられる。
(3)上記の例では、補強部材15の上側(図4参照)、上側の内側寄りの位置(図8参照)、さらに上側と下側の両方(図6参照)に補強用のリブを設けたが、想定する偏心荷重の大きさ(偏心荷重を想定しない場合を含む)及び想定する衝突位置に応じて、リブを設けないものや、他の位置にリブを設けたものも考えられる。
(4)上記の例では、補強部材15の後端は取付用フランジ部材16の穴フランジ25の外周(大径部28の段部)に当接させた(図3参照)が、直接板フランジ26に当接させることもできる。この場合、衝突初期から補強部材15に掛かる荷重が板フランジ26により支持され、補強部材15による大きい反発荷重が発生する。
(5)上記の例では、サイドメンバーへの取付用として、バーリング加工による筒状の穴フランジ25を形成した取付用フランジ部材16を用いたが、筒状の穴フランジが形成されたものであれば、バーリング加工で形成したものでなくてもよいし、また穴フランジ25が段部を有する(小径部27と大径部28からなる)ことも必須ではない。さらに、穴フランジ25の代わりに単なる打抜き穴が形成された取付用フランジ部材を用いることもできる(例えば特開平2006-110609号公報参照)。
本発明に係るバンパー構造体の全体斜視図である。 そのバンパー構造体のバンパーステイ部分(軸部材を除く)の電磁成形前の断面図である。 同じく電磁成形後の断面図である。 そのバンパー構造体のバンパーステイの補強部材の正面図(a)及び平面図(b)である。 本発明に係る他のバンパー構造体のバンパーステイ部分の断面図である。 本発明に係る他のバンパー構造体のバンパーステイ部分の断面図である。 図5に示すバンパー構造体のバンパーステイが縦圧壊する際の荷重−変位曲線の模式図である。 本発明に係る他の補強部材の正面図(a)及び平面図(b)である。 本発明に係る他の補強部材の正面図である。 本発明に係る他の補強部材の正面図である。
符号の説明
1 バンパー構造体
2 バンパーレインフォース
3 バンパーステイ
4 前壁
5 後壁
12,13 穴
14 軸部材
15 補強部材
16 取付用フランジ部材
17 筒状部
18 中空リブ
25 穴フランジ
26 板フランジ

Claims (10)

  1. 中空断面を有する金属形材からなるバンパーリインフォースと、アルミニウム合金製で前記バンパーリインフォースの両端部に固定された筒状のバンパーステイにより構成され、前記バンパーリインフォースが前壁と後壁及びそれらを連結する複数の横壁を有し、前記前壁及び後壁を前後に貫通する穴が両端部に形成され、前記バンパーステイが前記バンパーリインフォースの前記穴に嵌入した筒状の軸部材と、前記バンパーリインフォースの車体側で前記軸部材の外周に嵌った筒状の補強部材を有し、前記軸部材が電磁成形により拡管して前記バンパーリインフォースの前壁及び後壁の穴の内周面及び前記補強部材の内周面に密着固定されていることを特徴とするバンパー構造体。
  2. 前記バンパーステイが板状の取付用フランジ部材を有し、前記取付用フランジ部材に穴が形成されていてその穴内に前記軸部材の後端部が嵌入し、前記軸部材が電磁成形により拡管して前記穴の内周面に密着固定されていることを特徴とする請求項1に記載されたバンパー構造体。
  3. 前記バンパーステイが筒状の穴フランジが形成された板状の取付用フランジ部材を有し、前記穴フランジは前方に突出し、前記軸部材の後端部が前記穴フランジ内に嵌入し、前記軸部材が電磁成形により拡管して前記穴フランジの内周面に密着固定されていることを特徴とする請求項1に記載されたバンパー構造体。
  4. 前記穴フランジがバーリング加工により形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載されたバンパー構造体。
  5. 前記補強部材の後端部が前記取付用フランジ部材の穴フランジの外周に嵌っていることを特徴とする請求項3又は4に記載されたバンパー構造体。
  6. 前記補強部材の後端が前記取付用フランジ部材の穴フランジの外周に当接していることを特徴とする請求項5に記載されたバンパー構造体。
  7. 前記補強部材の前端が前記バンパーリインフォースの後壁に当接していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載されたバンパー構造体。
  8. 前記補強部材の内周面の径が前記バンパーリインフォースの後壁の穴の径より大きいことを特徴とする請求項7に記載されたバンパー構造体。
  9. 前記補強部材がアルミニウム合金押出形材からなり、前記軸部材の外周に嵌る筒状部とその外周側に突出するリブを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載されたバンパー構造体。
  10. 前記補強部材のリブが筒状部長さより短く形成されていることを特徴とする請求項9に記載されたバンパー構造体。
JP2008093061A 2008-03-31 2008-03-31 バンパー構造体 Active JP5177397B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093061A JP5177397B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 バンパー構造体
US12/402,174 US7896408B2 (en) 2008-03-31 2009-03-11 Bumper structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093061A JP5177397B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 バンパー構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009241869A JP2009241869A (ja) 2009-10-22
JP5177397B2 true JP5177397B2 (ja) 2013-04-03

Family

ID=41115971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008093061A Active JP5177397B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 バンパー構造体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7896408B2 (ja)
JP (1) JP5177397B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5647482B2 (ja) * 2009-10-19 2014-12-24 昭和電工株式会社 車両用バンパービームおよびその製造方法
KR101134946B1 (ko) 2010-05-24 2012-04-17 주식회사 성우하이텍 차량용 범퍼빔의 조립방법
JP5767624B2 (ja) * 2012-02-16 2015-08-19 株式会社神戸製鋼所 電磁成形用アルミニウム合金中空押出材
US9358941B1 (en) 2015-01-22 2016-06-07 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Bumpers including a reinforcement patch and vehicles incorporating the same
JP6573517B2 (ja) * 2015-09-28 2019-09-11 株式会社神戸製鋼所 バンパー部材の接合方法及びバンパー構造体
JP6760873B2 (ja) 2017-03-24 2020-09-23 株式会社神戸製鋼所 車両用構造体
JP6706600B2 (ja) 2017-09-05 2020-06-10 株式会社神戸製鋼所 バンパーシステム
JP6866831B2 (ja) * 2017-11-24 2021-04-28 トヨタ自動車株式会社 車両の前部車体構造
KR102194218B1 (ko) 2017-11-29 2020-12-22 롯데케미칼 주식회사 자동차용 범퍼 빔
JP6986469B2 (ja) * 2018-03-14 2021-12-22 株式会社神戸製鋼所 車両用構造部材

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001105058A (ja) * 1999-10-08 2001-04-17 Nepon Inc 薄肉厚の板部材と薄肉管部材との接合方法
JP4368483B2 (ja) * 2000-02-28 2009-11-18 富士重工業株式会社 バンパビーム構造
US6361092B1 (en) * 2000-11-13 2002-03-26 Daimlerchrysler Corporation Automotive frame bumper interface for discriminated deceleration response
JP3863099B2 (ja) * 2002-12-10 2006-12-27 株式会社神戸製鋼所 バンパーおよびステイ、ステイにフランジを形成する電磁成形方法
JP4386237B2 (ja) * 2003-02-04 2009-12-16 株式会社神戸製鋼所 バンパーリインフォースとステイの取付部構造及びバンパー構造体
JP3939286B2 (ja) * 2003-11-21 2007-07-04 株式会社神戸製鋼所 フランジ付き管状部材の製造方法
US7658421B2 (en) * 2004-04-27 2010-02-09 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Axial member with flange, connection member and production methods thereof
JP3939323B2 (ja) * 2004-10-18 2007-07-04 株式会社神戸製鋼所 接続構造体
EP1721786B1 (de) * 2005-05-13 2012-03-28 Constellium Switzerland AG Stossfängersystem
JP4684113B2 (ja) * 2006-02-01 2011-05-18 株式会社神戸製鋼所 接合構造体
JP2007284039A (ja) * 2006-03-22 2007-11-01 Kobe Steel Ltd バンパー構造体及びフレーム構造体
JP4737768B2 (ja) * 2006-08-04 2011-08-03 株式会社神戸製鋼所 脱着式牽引フックの取付構造
JP4895739B2 (ja) * 2006-09-16 2012-03-14 株式会社神戸製鋼所 バンパー構造体

Also Published As

Publication number Publication date
US7896408B2 (en) 2011-03-01
JP2009241869A (ja) 2009-10-22
US20090243314A1 (en) 2009-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5177397B2 (ja) バンパー構造体
JP4792036B2 (ja) 車両用衝撃吸収部材
EP2412582B1 (en) Bumper reinforcement and bumper device for vehicle
JP4895739B2 (ja) バンパー構造体
JP2007284039A (ja) バンパー構造体及びフレーム構造体
JP2006335241A (ja) バンパステイおよびバンパ装置
JP5094544B2 (ja) バンパー構造体
JP5049210B2 (ja) バンパーステイ
JP5311730B2 (ja) バンパー構造体
JP4035292B2 (ja) オフセット衝突性に優れたバンパー補強材
JP5106073B2 (ja) 自動車用バンパー補強材
JP5235007B2 (ja) クラッシュボックス
JP6973517B2 (ja) 車両用構造部材
JP3939323B2 (ja) 接続構造体
JP2009280141A (ja) バンパステイ及びバンパ構造体
JP4297810B2 (ja) バンパーステイ及びバンパー構造体
JP5102648B2 (ja) 車両用バンパー構造体
JP5237252B2 (ja) 自動車のバンパー構造体
JP2008018901A (ja) 車両前部構造
JP2006232198A (ja) 車両用衝撃吸収部材
JP4678161B2 (ja) 自動車用バンパスティ構造
JP4111943B2 (ja) バンパーステイ
JP2001171447A (ja) 車体用エネルギー吸収部材構造
JP2006056471A (ja) バンパービーム取付構造
JP2005104335A (ja) サイドメンバ用チューブハイドロフォーミング部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120710

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5177397

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150