JP6191426B2 - 粒度分布測定装置及びこれに用いられる表示処理装置並びに粒度分布測定方法 - Google Patents

粒度分布測定装置及びこれに用いられる表示処理装置並びに粒度分布測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料に照射した光の回折散乱光を複数の受光素子で受光して粒度分布を測定するための粒度分布測定装置及びこれに用いられる表示処理装置に関するものである。
従来から、試料中の粒子群の粒度分布を測定するために、粒度分布測定装置が用いられている(例えば、下記特許文献1参照)。一般的な粒度分布測定装置では、測定対象となる試料に対してレーザ光を照射し、試料からの回折散乱光を複数の受光素子で受光することにより、各受光素子における受光強度に基づいて、試料中の粒子群の粒度分布を測定することができるようになっている。
この種の粒度分布測定装置では、例えば光強度分布データ及び粒度分布データを表示画面にグラフで表示させることができる。光強度分布データは、各受光素子の素子番号を横軸とし、各受光素子における受光強度を縦軸とするグラフで表される。粒度分布データは、光強度分布データからフラウンホーファ回折理論やミー散乱理論に基づいて生成され、各粒子の粒子径を横軸とし、各粒子の相対粒子量を縦軸とするグラフで表される。
粒度分布の測定時には、作業者が光強度分布データのグラフを確認しながら、試料の濃度調整を行う。作業者は、各受光素子における受光強度の上限値及び下限値を閾値として予め設定することができ、当該閾値の範囲内であれば試料が最適な濃度範囲内にあると判断される。試料が最適な濃度範囲内にあるときには、その旨が表示画面に対する表示により作業者に報知される。
特開2009−85969号公報
粒度分布の測定時には、粒子からの散乱光が別の粒子で散乱し、その散乱光がさらに別の粒子で散乱するといった現象が繰り返されることにより、多重散乱光が生じる場合がある。このような多重散乱光は、試料が最適な濃度範囲内にあるときでも生じる可能性がある。
多重散乱光は、測定に悪影響を及ぼすため、発生したことを作業者が確認できることが好ましい。しかし、従来の粒度分布測定装置では、多重散乱光が生じたことを作業者に報知することはできず、作業者が、光強度分布データのグラフと自らの経験とに基づいて多重散乱光の発生の有無を判断していた。そのため、作業に不慣れな作業者にとっては、多重散乱光の発生の有無を判断することが難しく、正確な判断ができないという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、多重散乱光の発生の有無を簡単かつ正確に判断することができる粒度分布測定装置及びこれに用いられる表示処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る粒度分布測定装置は、試料セルと、光源と、複数の受光素子と、グラフ表示処理部と、判定処理部とを備える。前記試料セルには、試料が供給される。前記光源は、前記試料セルの厚み方向に平行な光軸に沿って測定光を照射する。前記複数の受光素子は、前記試料セル内の試料からの回折散乱光を受光する。前記グラフ表示処理部は、前記複数の受光素子における受光強度が各受光素子に対応付けられたグラフを表示画面に表示させる。前記判定処理部は、多重散乱光の発生の有無を判定する。前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内における所定角度で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれている。前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光する前記グラフ表示処理部は、前記側方センサにそれぞれ対応付けられた受光強度と、前記後方センサに対応付けられた受光強度とで、グラフの表示態様を異ならせる。前記判定処理部は、前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定する。
このような構成によれば、複数の第1受光素子と、これらの第1受光素子よりも試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光する第2受光素子とで、それぞれの受光強度をグラフで表示させる際の表示態様を異ならせることができる。試料セル内での光路長が長いほど、粒子からの散乱光が別の粒子で散乱しやすく、多重散乱光が生じる可能性が高い。したがって、試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光する第2受光素子での受光強度を、複数の第1受光素子での受光強度とは異なる表示態様でグラフに表示させることにより、作業者が第2受光素子での受光強度を確認しやすくなるため、多重散乱光の発生の有無を簡単かつ正確に判断することができる。
また、光源側から見て試料セルの前方に配置された複数の第1受光素子での受光強度と、光源側から見て試料セルの側方に配置された第2受光素子とで、それぞれの受光強度をグラフで表示させる際の表示態様を異ならせることができる。第2受光素子は、光源側から見て試料セルの側方に配置されていることにより、複数の第1受光素子よりも受光する回折散乱光の試料セル内での光路長が長い。したがって、第2受光素子での受光強度を、複数の第1受光素子での受光強度とは異なる表示態様でグラフに表示させることにより、多重散乱光の発生の有無を簡単かつ正確に判断することができる。
また、作業者が第2受光素子での受光強度をグラフで確認することにより多重散乱光の発生の有無を判断することができるだけでなく、判定処理部での判定によっても多重散乱光の発生の有無を自動的に判断することができる。したがって、多重散乱光の発生の有無をより正確に判断することができる。
前記粒度分布測定装置は、前記判定処理部により多重散乱光が発生していると判定された場合に、その旨を前記表示画面に対する表示により報知する報知処理部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、判定処理部により多重散乱光が発生していると判定された場合に、その旨を表示画面に対する表示により作業者に気付きやすくすることができるため、多重散乱光の発生の有無をより簡単に判断することができる。
前記粒度分布測定装置は、前記試料セル内に試料を一定量ずつ供給させるための指示を前記表示画面に表示させ、測定が終わったら指示を再度表示させる動作を繰り返す指示表示処理部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、表示画面に表示される指示に従って、試料セル内に試料を一定量ずつ供給することにより、第2受光素子における受光強度の上昇率を確認することができる。多重散乱光が発生した場合には、試料の濃度の上昇に伴う第2受光素子における受光強度の上昇率が減少するため、それに基づいて多重散乱光の発生の有無を自動的に判断することにより、多重散乱光の発生の有無をさらに正確に判断することができる。
本発明に係る表示処理装置は、受光強度入力受付部と、グラフ表示処理部と、判定処理部とを備える。前記受光強度入力受付部は、試料セル内の試料からの回折散乱光を受光する複数の受光素子における受光強度の入力を受け付ける。前記グラフ表示処理部は、前記複数の受光素子における受光強度が各受光素子に対応付けられたグラフを表示画面に表示させる。前記判定処理部は、多重散乱光の発生の有無を判定する。前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれている。前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光する前記グラフ表示処理部は、前記側方センサにそれぞれ対応付けられた受光強度と、前記後方センサに対応付けられた受光強度とで、グラフの表示態様を異ならせる。前記判定処理部は、前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定する
本発明に係る粒度分布測定方法は、試料セルに試料を供給するステップと、前記試料セルの厚み方向に平行な光軸に沿って測定光を照射するステップと、前記試料セル内の試料からの回折散乱光を複数の受光素子で受光するステップと、多重散乱光の発生の有無を判定するステップとを含む。前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内における所定角度で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれている。前記受光するステップでは、前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光する。前記判定するステップでは、前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定する。
本発明によれば、作業者が第2受光素子での受光強度を確認しやすくなるため、多重散乱光の発生の有無を簡単かつ正確に判断することができる。
本発明の一実施形態に係る粒度分布測定装置の構成例を示した図である。 図1の制御部の具体的構成について説明するためのブロック図である。 表示部の表示画面に対する表示態様の一例を示した図である。 試料の濃度調整を行う際の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。
図1は、本発明の一実施形態に係る粒度分布測定装置の構成例を示した図である。この粒度分布測定装置は、試料中の粒子群の粒度分布を測定するためのものであり、試料の測定を行う測定部1を備えている。
測定部1には、光源11、集光レンズ12、空間フィルタ13、コリメータレンズ14、フローセル15、集光レンズ16、フォトダイオードアレイ17、側方センサ18及び複数の後方センサ19などが備えられている。測定対象となる試料は、例えば超音波振動子が内蔵された循環式サンプラ2などの供給源からフローセル15に供給されるようになっている。ただし、試料が供給される試料セルは、フローセル15に限らず、回分セルなどの他の試料セルにより構成されていてもよい。
光源11は、例えばレーザ光源からなり、当該光源11から照射された測定光が、集光レンズ12、空間フィルタ13及びコリメータレンズ14を通過することにより平行光となる。このようにして平行光とされた測定光は、試料が供給されているフローセル15に照射され、フローセル15内の試料に含まれる粒子群で回折及び散乱した後、集光レンズ16を通ってフォトダイオードアレイ17により受光されるようになっている。
フォトダイオードアレイ17は、光源11側から見てフローセル15の前方(光源11側とは反対側)に配置されている。これにより、フォトダイオードアレイ17に備えられた複数の受光素子は、それぞれ第1受光素子としての前方センサ171を構成している。フォトダイオードアレイ17は、フローセル15内の試料からの回折散乱光(回折光及び散乱光)を検出するための検出器を構成している。
本実施形態におけるフォトダイオードアレイ17は、互いに異なる半径を有するリング状又は半リング状の検出面が形成された複数(例えば、64個)の前方センサ171を、集光レンズ16の光軸を中心として同心円状に配置することにより構成されたリングディテクタであり、各前方センサ171には、それぞれの位置に応じた回折散乱角度の光が入射する。したがって、フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171の検出信号は、各回折散乱角度の光の強度を表すことになる。
これに対して、側方センサ18は、光源11側から見てフローセル15の側方に配置された第2受光素子を構成している。この例では、フローセル15が薄い中空状の部材により形成されており、その厚み方向Dが光源11から入射する測定光の光軸Lと平行になるように配置される。側方センサ18は、フローセル15に対して、例えば厚み方向Dに直交する方向に並べて配置される。
図1では、側方センサ18がフローセル15の上方に配置されているが、これに限らず、フローセル15の下方、右方、左方など、フローセル15の厚み方向Dに直交する面内の任意の位置に配置されていてもよい。これにより、厚み方向Dに対して直交する方向への回折散乱光を側方センサ18で受光することができる。ただし、側方センサ18は、厚み方向Dに対して90°の方向への回折散乱光を受光するような構成に限らず、厚み方向Dに対して70°〜110°、より好ましくは80°〜100°の方向への回折散乱光を受光するような構成であってもよい。
複数の後方センサ19は、それぞれ光源11側から見てフローセル15の後方(光源11側)に配置されている。これにより、各後方センサ19は、側方センサ18よりも後方への回折散乱光を受光することができる。各後方センサ19は、フローセル15に対して異なる角度で配置されることにより、それぞれ異なる角度で入射する回折散乱光を受光することができる。この例では、2つの後方センサ19が設けられているが、これに限らず、例えば1つ又は3つ以上の後方センサ19が設けられた構成であってもよい。
フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171、側方センサ18及び各後方センサ19のうち、側方センサ18で受光される回折散乱光は、他のセンサ171,19で受光される回折散乱光よりも、フローセル15内での光路長が長い。これは、上述の通り、フローセル15が薄い中空状の部材により形成されており、当該フローセル15に対して、その厚み方向Dに直交する方向に側方センサ18が並べて配置されていることによるものである。
フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171、側方センサ18及び各後方センサ19の検出信号は、A/D変換器3によりアナログ信号からデジタル信号に変換された後、通信部4を介してデータ処理装置5に入力されるようになっている。これにより、各センサ171,18,19における受光強度が、各センサ171,18,19の素子番号に対応付けてデータ処理装置5に入力される。
データ処理装置5は、試料の粒度分布を測定する際のデータを処理するためのものであり、例えばパーソナルコンピュータにより構成される。このデータ処理装置5は、制御部51、操作部52、表示部53及び記憶部54などを備えている。データ処理装置5は、測定部1などと一体的に粒度分布測定装置として提供されてもよいし、測定部1などとは分離した表示処理装置として提供されてもよい。
制御部51は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、操作部52、表示部53及び記憶部54などの各部が電気的に接続されている。操作部52は、例えばキーボード及びマウスを含む構成であり、ユーザが操作部52を操作することにより入力作業などを行うことができるようになっている。
表示部53は、例えば液晶表示器などにより構成することができ、ユーザが表示部53の表示内容を確認しながら作業を行うことができるようになっている。記憶部54は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスクなどにより構成することができる。
図2は、図1の制御部51の具体的構成について説明するためのブロック図である。本実施形態における制御部51は、CPUがプログラムを実行することにより、受光強度入力受付部511、グラフ表示処理部512、判定処理部513、報知処理部514及び指示表示処理部515などとして機能する。
受光強度入力受付部511は、フォトダイオードアレイ17の各前方センサ171、側方センサ18及び各後方センサ19における受光強度の入力を受け付ける。すなわち、A/D変換器3によりアナログ信号からデジタル信号に変換された各センサ171,18,19の検出信号が、受光強度入力受付部511を介して制御部51に入力される。
グラフ表示処理部512は、受光強度入力受付部511で受け付けられた各センサ171,18,19の受光強度に基づいて、表示部53の表示画面にグラフを表示させる。具体的には、各センサ171,18,19における受光強度を、各センサ171,18,19の素子番号に対応付けた光強度分布データが、表示部53の表示画面にグラフで表示されるようになっている。
判定処理部513は、受光強度入力受付部511で受け付けられた側方センサ18の受光強度に基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定する。多重散乱光が発生した場合には、試料の濃度の上昇に伴う側方センサ18における受光強度の上昇率が減少する。したがって、多重散乱光の発生の有無は、例えば上記上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて判定することができる。ただし、側方センサ18における受光強度の上昇率に限らず、例えば側方センサ18における受光強度が所定の閾値以上になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定するような構成であってもよい。
報知処理部514は、判定処理部513により多重散乱光が発生していると判定された場合に、その旨を表示部53の表示画面に対する表示により報知する。すなわち、表示部53の表示画面に対して、文字などを表示させたり、グラフや背景などの表示態様を変更したりすることにより、多重散乱光が発生していることを作業者に報知することができる。
指示表示処理部515は、表示部53の表示画面に対して、作業者が行うべき作業を指示するための表示を行う。具体的には、試料の濃度調整を行う際に、フローセル15内に試料を一定量ずつ供給させるための指示が、文字などにより表示部53の表示画面に表示される。このとき、供給すべき試料の量が数値で直接指示されてもよいし、例えば「サンプルをスポイトで1滴投入してください。」といった指示のように、供給すべき試料の量が間接的に指示されてもよい。上記一定量は、予め定められた量であってもよいし、作業者が任意に設定できてもよい。
表示部53の表示画面に表示された指示に従って一定量の試料を供給した後、その試料の測定を行い、測定が終わったら指示を再度表示させるといった動作を繰り返すことにより、フローセル15内に試料を一定量ずつ供給させることができる。すなわち、指示表示処理部515による指示は、測定が終わる度に繰り返し行われるような構成であってもよい。この場合、指示表示処理部515による指示は、測定が終わる度に、表示部53の表示画面にポップアップ表示されるような構成であってもよい。
図3は、表示部53の表示画面に対する表示態様の一例を示した図である。本実施形態では、光強度分布データのグラフ531と、粒度分布データのグラフ532とが、表示部53の表示画面に同時に表示される場合について説明する。ただし、これに限らず、各グラフ531,532を別々に切り替えて表示することができるような構成であってもよい。
粒度分布データは、光強度分布データからフラウンホーファ回折理論やミー散乱理論に基づいて生成される。粒度分布データのグラフ532は、例えば各粒子の粒子径を横軸とし、各粒子の相対粒子量を縦軸とするグラフである。この例では、各粒子の相対粒子量の頻度が棒グラフ532aで表されるとともに、各粒子の相対粒子量の積算値が曲線グラフ532bで表されている。
光強度分布データのグラフ531は、例えば各センサ171,18,19の素子番号を横軸、各センサ171,18,19における受光強度を縦軸とする棒グラフである。この例では、前方センサ171に対応するグラフ531aと、側方センサ18及び後方センサ19に対応するグラフ531bとが、互いに区別できるような態様で表示されている。
前方センサ171に対応するグラフ531aでは、横軸の各前方センサ171の素子番号(例えば素子番号「1」〜「67」)に対応付けて、その前方センサ171における受光強度に応じた長さの棒531cが表示される。各前方センサ171に対応する棒531cは長さのみが異なり、色などの他の表示態様は同一である。
側方センサ18及び後方センサ19に対応するグラフ531bでは、横軸の側方センサ18の素子番号(例えば素子番号「68」)に対応付けて、その側方センサ18における受光強度に応じた長さの棒531dが表示されるとともに、横軸の各後方センサ19の素子番号(例えば素子番号「69」〜「73」)に対応付けて、その後方センサ19における受光強度に応じた長さの棒531eが表示される。
各後方センサ19に対応する棒531eは長さのみが異なり、色などの他の表示態様は、各前方センサ171に対応する棒531cと同一である。これに対して、側方センサ18に対応する棒531dは、各前方センサ171及び各後方センサ19に対応する棒531c,531eとは異なる色で表示されるようになっている。この場合、側方センサ18に対応する棒531dの色としては、作業者にとって分かりやすくするために、赤色などの警告色が用いられることが好ましい。
このように、本実施形態では、複数の前方センサ171と、これらの前方センサ171よりもフローセル15内での光路長が長い回折散乱光を受光する側方センサ18とで、それぞれの受光強度をグラフ531で表示させる際の表示態様を異ならせることができる。フローセル15内での光路長が長いほど、粒子からの散乱光が別の粒子で散乱しやすく、多重散乱光が生じる可能性が高い。したがって、フローセル15内での光路長が長い回折散乱光を受光する側方センサ18での受光強度(棒531d)を、複数の前方センサ171での受光強度(棒531c)とは異なる表示態様でグラフ531に表示させることにより、作業者が側方センサ18での受光強度を確認しやすくなるため、多重散乱光の発生の有無を簡単かつ正確に判断することができる。
図4は、試料の濃度調整を行う際の制御部51による処理の一例を示したフローチャートである。試料中の粒子群の粒度分布を測定する際には、作業者が、例えば図3のような態様で表示部53の表示画面に表示される光強度分布データのグラフ531を確認しながら、試料の濃度調整を行う。
試料の濃度調整を行う際には、まず、一定量の試料をフローセル15内に供給させるための指示が、表示部53の表示画面に表示される(ステップS101)。当該指示に従って作業者が試料を供給した後、その試料に対して光源11から照射された光の回折散乱光が各センサ171,18,19で受光されることにより、制御部51に受光強度が入力された場合には(ステップS102でYes)、その受光強度に基づいて表示部53の表示画面にグラフ531,532が表示される。
具体的には、各前方センサ171の受光強度が、それぞれ棒531cにより同一の態様で表示されるとともに(ステップS103)、側方センサ18の受光強度が、棒531dにより各前方センサ171の受光強度とは異なる態様で表示される(ステップS104)。なお、各後方センサ19の受光強度は、棒531eにより各前方センサ171の受光強度と同一の態様で表示される。
その後、例えば側方センサ18における受光強度の上昇率が所定の閾値以下であるか否かに基づいて、判定処理部513により多重散乱光が発生しているか否かが判定される(ステップS105)。その結果、多重散乱光が発生していると判定された場合には(ステップS105でYes)、その旨が表示部53の表示画面に対する表示により報知される(ステップS106)。
この場合、例えば図3に示すような表示部53の表示画面において、背景の色、すなわちグラフ531,532以外の色を変更することにより、多重散乱光が発生していることを作業者に報知するような構成であれば、作業者に対して分かりやすく報知することができる。ただし、多重散乱光が発生していることの報知の態様は、作業者に対して分かりやすく報知することができれば、背景色の変更に限られるものではない。
ステップS101〜S106の処理は、試料の濃度調整が終了するまで(ステップS107でYesとなるまで)、繰り返し行われる。これにより、表示部53の表示画面に表示される指示に従ってフローセル15内に試料を一定量ずつ供給しながら、試料の濃度調整を行うことができる。
このように、本実施形態では、作業者が側方センサ18での受光強度をグラフ531で確認することにより多重散乱光の発生の有無を判断することができるだけでなく、判定処理部513での判定によっても多重散乱光の発生の有無を自動的に判断することができる。したがって、多重散乱光の発生の有無をより正確に判断することができる。
特に、表示部53の表示画面に表示される指示に従って、フローセル15内に試料を一定量ずつ供給することにより、側方センサ18における受光強度の上昇率を確認することができる。上述の通り、多重散乱光が発生した場合には、試料の濃度の上昇に伴う側方センサ18における受光強度の上昇率が減少するため、それに基づいて多重散乱光の発生の有無を自動的に判断することにより、多重散乱光の発生の有無をさらに正確に判断することができる。
また、判定処理部513により多重散乱光が発生していると判定された場合に、その旨を表示部53の表示画面に対する表示により作業者に気付きやすくすることができるため、多重散乱光の発生の有無をより簡単に判断することができる。
以上の実施形態では、前方センサ171に対応するグラフ531aと、側方センサ18及び後方センサ19に対応するグラフ531bとが、互いに間隔を隔てて分離した状態で表示される場合について説明した。しかし、これに限らず、各グラフ531a,531bが、他の態様で互いに区別できるように表示されてもよい。また、各グラフ531a,531bが一体的に表示されることにより、互いに分離しない状態で表示されてもよい。
各グラフ531a,531bは、棒グラフに限らず、例えば折れ線グラフなどの他のグラフであってもよい。この場合、グラフ表示処理部512が、折れ線グラフにおける側方センサ18に対応する部分を、他の部分とは異なる色で表示したり、異なる線種で表示したりすることにより、表示態様を異ならせてもよい。このように、グラフにおける側方センサ18に対応する部分は、各前方センサ171に対応する部分と異なる色で表示されるような構成に限らず、色以外の表示態様を異ならせるような構成であってもよい。
また、以上の実施形態では、側方センサ18に対応する受光強度(棒531d)が、複数の前方センサ171に対応する受光強度(棒531c)とは異なる表示態様で表示されるような構成について説明した。しかし、側方センサ18ではなく、他のセンサに対応する受光強度が、複数の前方センサ171に対応する受光強度とは異なる表示態様で表示されるような構成であってもよい。
この場合、フローセル15内での光路長が最も長い回折散乱光を受光するセンサに限らず、フローセル15内での光路長が各前方センサ171よりも長い回折散乱光を受光するセンサであれば、他の任意のセンサに対応する受光強度を、複数の前方センサ171に対応する受光強度とは異なる表示態様で表示させることができる。ただし、複数の前方センサ171は、フォトダイオードアレイ17として一体的に構成されたリングディテクタに限られるものではなく、例えば各前方センサ171が個別に配置された構成であってもよい。
1 測定部
2 循環式サンプラ
3 A/D変換器
4 通信部
5 データ処理装置
11 光源
12 集光レンズ
13 空間フィルタ
14 コリメータレンズ
15 フローセル
16 集光レンズ
17 フォトダイオードアレイ
18 側方センサ
19 後方センサ
51 制御部
52 操作部
53 表示部
54 記憶部
171 前方センサ
511 受光強度入力受付部
512 グラフ表示処理部
513 判定処理部
514 報知処理部
515 指示表示処理部
531,532 グラフ
531c,531d,531e 棒

Claims (5)

  1. 試料が供給される試料セルと、
    前記試料セルの厚み方向に平行な光軸に沿って測定光を照射する光源と、
    前記試料セル内の試料からの回折散乱光を受光する複数の受光素子と、
    前記複数の受光素子における受光強度が各受光素子に対応付けられたグラフを表示画面に表示させるグラフ表示処理部と、
    多重散乱光の発生の有無を判定する判定処理部とを備え、
    前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内における所定角度で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれており、
    前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光し、
    前記グラフ表示処理部は、前記側方センサにそれぞれ対応付けられた受光強度と、前記後方センサに対応付けられた受光強度とで、グラフの表示態様を異ならせるものであり、
    前記判定処理部は、試料濃度の上昇に伴う前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定することを特徴とする粒度分布測定装置。
  2. 前記判定処理部により多重散乱光が発生していると判定された場合に、その旨を前記表示画面に対する表示により報知する報知処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の粒度分布測定装置。
  3. 前記試料セル内に試料を一定量ずつ供給させるための指示を前記表示画面に表示させ、測定が終わったら指示を再度表示させる動作を繰り返す指示表示処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の粒度分布測定装置。
  4. 試料セル内の試料からの回折散乱光を受光する複数の受光素子における受光強度の入力を受け付ける受光強度入力受付部と、
    前記複数の受光素子における受光強度が各受光素子に対応付けられたグラフを表示画面に表示させるグラフ表示処理部と、
    多重散乱光の発生の有無を判定する判定処理部とを備え、
    前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれており、
    前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光し、
    前記グラフ表示処理部は、前記側方センサにそれぞれ対応付けられた受光強度と、前記後方センサに対応付けられた受光強度とで、グラフの表示態様を異ならせるものであり、
    前記判定処理部は、試料濃度の上昇に伴う前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定することを特徴とする表示処理装置。
  5. 試料セルに試料を供給するステップと、
    前記試料セルの厚み方向に平行な光軸に沿って測定光を照射するステップと、
    前記試料セル内の試料からの回折散乱光を複数の受光素子で受光するステップと、
    多重散乱光の発生の有無を判定するステップとを含み、
    前記複数の受光素子には、前記試料セルの厚み方向に対して70°〜110°の範囲内における所定角度で回折及び散乱する回折散乱光を受光する側方センサと、前記側方センサよりも前方への回折散乱光を受光する前方センサと、前記側方センサよりも後方への回折散乱光を受光する後方センサとが含まれており、
    前記受光するステップでは、前記側方センサは、前記前方センサ及び前記後方センサよりも前記試料セル内での光路長が長い回折散乱光を受光し、
    前記判定するステップでは、試料濃度の上昇に伴う前記側方センサにおける受光強度の上昇率が所定の閾値以下になるか否かに基づいて、多重散乱光の発生の有無を判定することを特徴とする粒度分布測定方法。
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