JP6191097B2 - トルクセンサのステータ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のレゾルバでは、挿通孔を備えたフランジ部がステータコアの外周に形成されている。また、ケースの内壁面からはボルトの先端部が突出している。特許文献1に記載のレゾルバでは、ケースの内壁面から突出するボルトの先端部をステータコアの挿通孔に挿通した後、ボルトの先端部にナットを螺着する。そして、このナットの締め付けによりステータコアをケースに固定する。
また、2つのステータコアが軸方向に並べて配置されている場合、それぞれの取り付け座部の挿通孔に共通の締結部材を挿通することが有効である。これにより、共通の締結部材をベース部材に締め付ければ、2つのステータコアを同時にベース部材に固定することができるため、締結作業が容易になる。
また、ツインレゾルバタイプのトルクセンサには、2つのレゾルバを別々に備えたものがある。こうしたトルクセンサでは、各レゾルバのステータコアがベース部材に別々に取り付けられるようになっている。このステータコアに取り付け座部を一体的に設けた場合、締結部材により取り付け座部をベース部材に締結するとき、取り付け座部にはベース部材に向かう方向の締結軸力が作用する。この締結軸力により取り付け座部が変形すると、ステータコアに応力が生じ、その磁気特性が低下する懸念がある。この点、上記構成によれば、取り付け座部にベース部材に向かう方向の締結軸力が作用しても、それらの間に挟み込まれた介装部材により取り付け座部が支持されるため、取り付け座部の変形が抑制される。よって、ステータコアに作用する応力を低減することができるため、その磁気特性の低下を抑制することができる。
また、電磁鋼板に形成された位置決め部により挿通孔と同軸上に介装部材を配置することができるため、挿通孔への締結部材の挿通の際に介装部材にも締結部材を容易に挿通することができる。このため、締結作業が容易になる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトルクセンサのステータにおいて、取り付け座部にコネクタが設けられることを要旨とする。
これらの構成によるように、取り付け座部や固定部材にコネクタを設けることとすれば、取り付け座部や固定部材とは異なる部分にコネクタを設ける場合と比較すると、レゾルバやトルクセンサを小型化することができる。
以下、本発明のステータを用いたトルクセンサの第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
図1(a)に示すように、取り付け座部30はステータコア11,21と同一の外径を有しているため、取り付け座部30をステータコア11,21に容易に組み付けることができる。また、取り付け座部30の外周面から突出する固定部32,33に挿通孔32a,33aが形成されているため、ボルト40,41の挿通が容易になる。よって、ボルト40,41の締め付け作業が容易になる。
(1)ステータコア11,21の軸方向の端部に取り付け座部30を一体的に設けることとした。また、取り付け座部30に、ボルト40,41を挿通するための挿通孔32a,33aを形成することとした。これにより、ボルト40,41の締め付けに伴うステータコア11,21の磁気特性の低下を抑制することができる。また、締結前後のステータ3の性能変化を抑制することができる。
続いて、第1の実施形態の第1変形例について説明する。
第1の実施形態では、図1(b)に示すように、取り付け座部30の固定部32,33が各ステータコア11,21の軸方向においてステータコア11,21と異なる位置であり、且つ、ステータコアの径方向の外側から外れる位置に配置されていた。しかし、固定部がステータコアの軸方向においてステータコアと同じ位置であり、且つ、ステータコアの径方向外側に配置されていてもよい。詳しくは、図3に示すような構造を採用してもよい。
続いて、第1の実施形態の第2変形例について説明する。
従来のステータコアではボルトの締結位置が対称に配置されている。これは、ボルトの締め付けに伴いステータコアに応力が作用したとき、応力分布が対称な分布となり、ステータコアの磁気特性のばらつきを抑制することができるためである。この点、第1の実施形態のようにボルトによる締結を取り付け座部で行う構造であれば、ステータコアに応力が生じることはほとんどないため、ボルトの締結位置を任意に変更することができる。よって、例えば図4(a),(b)に示すような構造を採用することもできる。なお、図4(b)は、図4(a)のA−A線に沿った断面構造を示したものである。
続いて、本発明のステータを用いたトルクセンサの第2の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
第1の実施形態のように、取り付け座部がステータコアと別体からなる場合、部品点数が増加する懸念がある。この点、本実施形態のステータ3のように、ステータコア11,21の端部に配置された電磁鋼板M10,M20の外周に取り付け座部11c,11d,21c,21dをそれぞれ形成することとすれば、部品点数の増加を回避することができる。またこうした構造を採用しても、図中に示すように、ボルト40,41の締結軸力F2,F3は主に電磁鋼板M10,M20に作用するため、ステータコア11,21に生じる応力を低減することができる。よって、ボルト40,41の締め付けに伴うステータコア11,21の磁気特性の低下を抑制することができる。
(6)ステータコア11,21の軸方向の端部に配置された電磁鋼板M10,M20の外周に取り付け座部11c,11d,21c,21dをそれぞれ形成することとした。これにより、ボルト40,41の締め付けに伴うステータコア11,21の磁気特性の低下を抑制することができる。また、締結前後のステータ3の性能変化を抑制することができる。さらに、取り付け座部11c,11d,21c,21dにそれぞれ形成される挿通孔11e,11f,21e,21fの位置精度が向上する。
続いて、第2の実施形態の第1変形例について図7を参照して説明する。
図7に示すように、この変形例では、ステータコア11,21を構成する複数の電磁鋼板のうち、互いに他のステータコアに対して近接及び対向する電磁鋼板M14,M24に取り付け座部11c,11d,21c,21dがそれぞれ形成されている。このような構成によれば、ステータコア11の軸方向に突出するボルト40,41の頭部の突出量を抑え、トルクセンサ全体の軸方向の長さを短くすることができる。また、取り付け座部11c,11d,21c,21dの間に挟み込まれるブッシュ80,81の長さを短くすることができるため、ブッシュ80,81の材料費を低減することができる。
続いて、第2の実施形態の第2変形例について説明する。
第2の実施形態のように、取り付け座部の間にブッシュを挟み込む構造を採用すれば、ステータコアに応力が生じることはほとんどないため、ボルトの締結位置を任意に変更することができる。よって、例えば図8に示すような構造を採用することもできる。
続いて、第2の実施形態の第3変形例について図9を参照して説明する。図9は、図8(b)のC−C線に沿った断面構造を示したものである。以下、第3変形例との相違点を中心に説明する。
続いて、第2の実施形態の第4変形例について図10を参照して説明する。本変形例のトルクセンサもツインレゾルバタイプのものであるが、第1及び第2のレゾルバを別体で備えている。第1及び第2のレゾルバのそれぞれの構造は同一であるため、以下では、便宜上、第1のレゾルバについてのみ説明する。
続いて、本発明のステータを用いたトルクセンサの第3の実施形態について図11を参照して説明する。以下、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
続いて、第3の実施形態の第1変形例について図12を参照して説明する。
図12に示すように、この変形例では、ブッシュ80,81において嵌合孔11i,11j,21i,21jに嵌合していない部分に拡径部80a,81aがそれぞれ形成されている。拡径部80a,81aの両端面は、位置決め部11g,11h,21g,21hにそれぞれ当接している。このような構成によれば、取り付け座部11cがブッシュ80の上端面により直接的に支持されるばかりでなく、位置決め部11gを介して拡径部80aにより間接的に支持される。このため、取り付け座部11cの変形をより的確に抑制することができる。また、取り付け座部11d,21c,21dの変形についても同様に抑制することができる。よって、ステータコア11,21に生じる応力を更に低減することができるため、それらの磁気特性の低下をより的確に抑制することができる。
(第2変形例)
続いて、第3の実施形態の第2変形例について図14を参照して説明する。以下、第1変形例との相違点を中心に説明する。
なお、各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・第1の実施形態では、取り付け座部30,60を複数の電磁鋼板を積層させて形成したが、1枚の電磁鋼板のみで形成してもよい。
・第1の実施形態では、ステータコア11,21に対する取り付け座部30,60の組み付けをかしめにより行うこととしたが、例えばYAGレーザによる溶着などを利用してもよい。
・第2の実施形態では、ステータコア11,21に対するブッシュ80,81の固定をインサート成形により行うこととした。これに代えて、ブッシュ80,81を固定せずに、取り付け座部11c,21cの間、及び取り付け座部11d,21dの間にブッシュ80,81をそれぞれ挿入するだけの構造を採用してもよい。
・第3の実施形態では、図7に例示した第2の実施形態の第1変形例のように、ステータコア11,21を構成する複数の電磁鋼板のうち、互いに他のステータコアに対して近接及び対向する電磁鋼板に取り付け座部を形成してもよい。
・各実施形態の取り付け座部に設けられる挿通孔の数は、2つに限らず、例えば1つにするなど、適宜変更可能である。
・各実施形態では、締結部材としてボルトを用いることとしたが、例えばリベットなどを用いてもよい。
Claims (7)
- 電磁鋼板の積層構造からなる筒状の2つのステータコアが軸方向に並べて配置され、
前記2つのステータコアのそれぞれには、巻線が巻回されており、
前記2つのステータコアのそれぞれの軸方向の端部には、取り付け座部が一体的に設けられ、
前記取り付け座部には、締結部材を挿通するための挿通孔が形成され、
前記取り付け座部は、前記2つのステータコアとは別体からなり、前記2つのステータコアにより挟持されてそれぞれに一体的に組み付けられる
ことを特徴とするトルクセンサのステータ。 - 電磁鋼板の積層構造からなる筒状の2つのステータコアが軸方向に並べて配置され、
前記2つのステータコアのそれぞれには、巻線が巻回されており、
前記2つのステータコアのそれぞれの軸方向の端部には、取り付け座部が一体的に設けられ、
前記取り付け座部には、締結部材を挿通するための挿通孔が形成され、
前記2つのステータコアには、前記取り付け座部がそれぞれ設けられ、
前記2つのステータコアの取り付け座部にそれぞれ形成された挿通孔には、共通の締結部材が挿通され、
前記2つのステータコアの取り付け座部の間に挟み込まれる介装部材を更に備える
ことを特徴とするトルクセンサのステータ。 - 電磁鋼板の積層構造からなる筒状の2つのステータコアが軸方向に並べて配置され、
前記2つのステータコアのそれぞれには、巻線が巻回されており、
前記2つのステータコアのそれぞれの軸方向の端部には、取り付け座部が一体的に設けられ、
前記取り付け座部には、締結部材を挿通するための挿通孔が形成され、
前記締結部材により前記取り付け座部がベース部材に締結されるとき、同ベース部材と前記取り付け座部との間に挟み込まれる介装部材を更に備え、
前記介装部材は、前記締結部材が挿通される筒状の部材であり、
前記ステータコアを構成する電磁鋼板には、前記挿通孔と同軸上となるように前記介装部材を位置決めする位置決め部が形成される
ことを特徴とするトルクセンサのステータ。 - 前記介装部材は、前記締結部材が挿通される筒状の部材であり、
前記ステータコアを構成する電磁鋼板には、前記挿通孔と同軸上となるように前記介装部材を位置決めする位置決め部が形成される
請求項2に記載のトルクセンサのステータ。 - 前記2つのステータコア、前記取り付け座部、及び前記介装部材を固定部材により一体的に固定する
請求項2〜4のいずれか一項に記載のトルクセンサのステータ。 - 前記取り付け座部にコネクタが設けられる
請求項1〜4のいずれか一項に記載のトルクセンサのステータ。 - 前記固定部材にコネクタが設けられる
請求項5に記載のトルクセンサのステータ。
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