JP6190555B1 - 座位撮影台 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1(実公昭56−50523号公報)には、車椅子(1)の両側腕受部(2)に着脱自在に架設する支持枠(3)を設け、同支持枠(3)に撮影用取枠(4)の着脱装置(5)を設けてなるエックス線撮影用取枠装置が開示されている(特に、第1図及び実用新案登録請求の範囲(1)を参照)。
そのため、被検者がエックス線撮影用取枠装置に乗り降りする際には、支持枠(3)を両側腕受部(2)等から外し、撮影前に支持枠(3)を両側腕受部(2)等に架設する必要があった。
また、支持枠(3)と腰台(24)との前後位置が固定されていたため、被検者の体型に合わせて撮影用取枠(4)の前後位置を調整するのが難しかった。
さらに、車椅子(1)の把手(20)が撮影用取枠(4)の中央付近の高さまで延びているため、撮影する際に邪魔となったり、エックス線透過の妨げとなったりすることもあった。
そのため、医療現場において実際に汎用されることは現在までなかった。
また、本発明は、被検者の体型に合わせて座面の前後位置を容易に調整できるようにすることを第二の課題、車椅子の把手が撮影の邪魔となったり、X線透過の妨げとなったりすることのない座位撮影台を提供することを第三の課題としてなされたものである。
前記フレームは、前記座面の左右に配置され各々前記車輪を回動自在に支持する2つのサイドフレームを有し、
前記座面は、前記2つのサイドフレームの間に保持され、
前記ホルダは、前記2つのサイドフレームの前方に開閉自在に支持されていることを特徴とする。
図1〜4に示すように、実施例の座位撮影台は以下の構成を備えている。
(1)フレーム1(2つのサイドフレーム2、2つのサイドフレーム2の下部に渡される1つのボトムフレーム3で構成)。
(2)サイドフレーム2の下部前方に回動自在に支持される大径の車輪4及びサイドフレーム2の下部後方に回動自在に支持される小径の車輪5。
(3)2つのサイドフレーム2の外側に設置され、大径の車輪4に接離可能なブレーキ体6及び上端を後方に引くとブレーキ体6が大径の車輪4に接し、逆に上端を前方に押すとブレーキ体6が大径の車輪4から離れるように操作可能なブレーキレバー7。
なお、サイドフレーム2に対する前後位置を調整可能とするため、サイドフレーム2の上辺近傍には水平な長穴9が前後方向に2つ設けてあり、長穴9の適当な位置で座面8の側面に設けてあるネジ穴(図示せず)にサイドフレーム2の外側からノブナット付ボルト10をねじ込むことによって、座面8が2つのサイドフレーム2の間に保持固定されるようになっている。
(5)座面8の後方に設置されている背板11。
なお、背板11の中央部はX線透過材料で構成され、背板11の左右は背板パイプ12となっている。そして、背板パイプ12は座面8の後面に固定されている。
(6)背板パイプ12の上端部から前方に向かって延びている肘掛部13。
(7)背板パイプ12の上端に背折れ金具14を介して取り付けられているL字状の把手15。
なお、2つの把手15の間にはX線透過材料からなる背もたれ部16が設けてある。
そして、背折れ金具14の背折れ操作レバーを上方に操作した状態(図2の状態)では、背折れ金具14が背板パイプ12に固定されるので、把手15も固定され被検者の介助者等により座位撮影台を後ろから操縦できる。
また、背折れ操作レバーを下方に操作した状態(図4の状態)では、背折れ金具14が背板パイプ12の後方に回転可能となるので、把手15も背板パイプ12の後方へ折り曲げられ、X線撮影の邪魔にならない箇所に位置させることができる。
なお、ホルダ18は、パイプ状の2本の支柱部19と、2本の支柱部19の上端をつなぐ連結部20と、2本の支柱部19に沿って上下方向にスライド可能なカセッテ支持体21を有しており、カセッテ支持体21の中央部には前方へ突出し上方に屈曲している2本の把持部22が設けてある。
そして、カセッテ17をホルダ18に対して固定する時には、把持部22を持ってカセッテ支持体21を上下にスライドさせて位置決めした後、カセッテ支持体21の左右に設けてあるノブナット付ボルト23をねじ込んで、カセッテ支持体21を支柱部19に固定すれば良い。
(9)図1及び図3において左側となっているサイドフレーム2の前方の内側に取り付けられている下部支柱ホルダ24及び上部支柱ホルダ25。
なお、下部支柱ホルダ24は上部に開口を有し底のある直方体形状、上部支柱ホルダ25は上部及び下部に開口を有し底のない直方体形状となっており、支柱部19の一方を上部支柱ホルダ25に差し込むとともに、下部支柱ホルダ24で下端を受け止めて、ホルダ18を回動自在に保持できるようになっている。
また、上部支柱ホルダ25には抜け止め用のネジ26が設けられ、支柱部19を下部支柱ホルダ24及び上部支柱ホルダ25にセットした後、ネジ26を緩くねじ込むことによって、支柱部19の一部に設けてある小径部27にネジ26の先端を位置させ、ホルダ18の下部支柱ホルダ24及び上部支柱ホルダ25からの抜けを防止できる。
(10)図1及び図3において右側となっているサイドフレーム2の前方の内側に取り付けられている受け側下部支柱ホルダ(図示せず)及び受け側上部支柱ホルダ28。
なお、受け側下部支柱ホルダは、前部及び上部に開口を有し底のある直方体形状、受け側上部支柱ホルダ28は上部及び下部に開口を有し前部に開閉可能な扉29を有する直方体形状となっており、ホルダ18を閉じる方向に回動させ、支柱部19の他方を受け側下部支柱ホルダ及び受け側上部支柱ホルダ28に前方側から挿入できるようになっている。
また、支柱部19の他方を挿入した後に扉29を閉じて固定すれば、ホルダ18を閉じた状態に保つことができる。
(1)被検者の体格に合わせて座面8の前後位置を調整する。
(2)ホルダ18を開いた状態(図1、2の状態)とし、被検者を座面8の上に座らせる。
(3)ホルダ18を閉じて支柱部19の他方を受け側下部支柱ホルダ及び受け側上部支柱ホルダ28に前方側から挿入する。
(4)受け側上部支柱ホルダ28の扉29を閉めて支柱部19の他方を固定し、ホルダ18を閉じた状態とする。
(6)背折れ操作レバーを下方に操作し、把手15及び背もたれ部16を背板11の後方へ折り曲げる(図3、4の状態)。
(7)カセッテ17の上下位置を調整し、被検者の位置と姿勢がカセッテ17に対して適正なポジションとなるようにする。
(8)被検者に息を吸って止めるよう指示した後、X線照射部を作動させ透過したX線をカセッテ17で受像する。
(1)実施例においては、フレーム1は、2つのサイドフレーム2と、2つのサイドフレーム2の下部に渡されるボトムフレーム3を有していたが、2つのサイドフレーム2と座面4とで車椅子状の構造体を形成できれば、ボトムフレーム3は不要である。
また、サイドフレーム2及びボトムフレーム3ともに板状のフレームとしたが、いずれ
も複数のパイプで構成されたパイプ状のフレームとしても良い。
(2)実施例の説明では、図1及び図3において左側となっているサイドフレーム2の前方の内側に下部支柱ホルダ24及び上部支柱ホルダ25を取り付け、右側となっているサイドフレーム2の前方の内側に受け側下部支柱ホルダ及び受け側上部支柱ホルダ28を取り付けて、座位撮影台に向かって右側から被検者を座面8に座らせるようになっていた。
しかし、逆に図1及び図3において右側となっているサイドフレーム2の前方の内側に下部支柱ホルダ24及び上部支柱ホルダ25を取り付け、左側となっているサイドフレーム2の前方の内側に受け側下部支柱ホルダ及び受け側上部支柱ホルダ28を取り付けて、座位撮影台に向かって左側から被検者を座面8に座らせられるようにしても良い。
そのためには、2つの支柱部19の両方に小径部27を設けておいた方が良い。
また、座面8の前後位置だけでなく高さも調整できるようにしても良い。例えば、水平な長穴9を前後方向に2つ以上、上下方向に2つ以上設けることが考えられる。
そうした場合、座面8の高さを調整できるだけでなく、座面8の上面の傾きも調整可能となり、さらに、座面8の側面に3つ以上のネジ穴を設けることで、上面の傾きを細かく調整することができるようになる。
(4)実施例においては、座面8の後方に背板11が設置され、背板パイプ12の上端部から肘掛部13が前方に延び、背板パイプ12の上端に背折れ金具14を介してL字状の把手15が取り付けられていたが、背板11、背板パイプ12、肘掛部13、背折れ金具14及びL字状の把手15は設けなくても良い。
また、背板11のみ又は背板パイプ12と肘掛部13のみを設けても良い。
さらに、背板11、背板パイプ12、L字状の把手15及び背もたれ部16を一体化し、フレーム1又は座面8に対して着脱自在に固定できるようにしても良い。
(5)実施例においては、背板11や背もたれ部16をX線透過材料としたが、背板11及び背板パイプ12を低いものとしてX線照射範囲にかからないようにすれば、背板11や背もたれ部16はX線透過材料としなくても良い。
また、上記変形例(4)で背板11、背板パイプ12、L字状の把手15及び背もたれ部16を一体化し、フレーム1又は座面8に対して着脱自在に固定できるようにした場合、背板11や背もたれ部16はX線透過材料としなくても良い。
4 大径の車輪 5 小径の車輪 6 ブレーキ体
7 ブレーキレバー 8 座面 9 長穴
10 ノブナット付ボルト 11 背板 12 背板パイプ
13 肘掛部 14 背折れ金具 15 把手
16 背もたれ部 17 カセッテ 18 ホルダ
19 支柱部 20 連結部 21 カセッテ支持体
22 把持部 23 ノブナット付ボルト 24 下部支柱ホルダ
25 上部支柱ホルダ 26 抜け止め用のネジ 27 小径部
28 受け側上部支柱ホルダ 29 扉
Claims (3)
- フレーム、座面、車輪、カセッテ及び該カセッテを保持するホルダを備える車椅子型の座位撮影台において、
前記フレームは、前記座面の左右に配置され各々前記車輪を回動自在に支持する2つのサイドフレームを有し、
前記座面は、前記2つのサイドフレームの間に保持され、
前記ホルダは、前記2つのサイドフレームの前方に開閉自在に支持されている
ことを特徴とする座位撮影台。 - 前記座面は、前記サイドフレームに対して前後位置が調整可能である
ことを特徴とする請求項1記載の座位撮影台。 - 前記座面の後方に背板が設置され、該背板の上部に後方へ折り曲げ可能な把手が設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の座位撮影台。
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