JP6190292B2 - 既存構造物の免震構造化方法 - Google Patents

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本発明は既存構造物の基礎等、いずれかの層に新たに免震装置を設置し、免震装置を挟んで下部構造から区分される上部構造を免震装置に支持させるために柱の周囲に形成される補強部と柱に対する、柱の切断に伴う補強を軽減する既存構造物の免震構造化方法に関するものである。
免震構造でない既存構造物の基礎等、いずれかの層の躯体の一部に新たに免震装置を設置し、免震装置を挟んで下部構造から分離する上部構造を免震構造化する場合、免震装置が設置される柱の周囲には、免震装置の設置のための柱の切断時以降、柱に代わって上部構造を支持するジャッキに上部構造の鉛直荷重を伝達するための補強部が構築、もしくは設置される(特許文献1〜3)。
補強部は免震装置の設置後には残存した柱と共に上部構造の荷重を免震装置に伝達する働きをするため、柱とは一体になった形で免震装置の上に存在する必要がある。ここで、免震装置の設置のために補強部の下にジャッキを設置した状態で柱を切断したとき、柱が負担していた上部構造の鉛直荷重は残存した柱から補強部を経てジャッキに伝達されるため、柱の上側の切断面側と補強部の下面側には曲げモーメントによる引張力が作用する。従って柱の切断面と補強部の下面にはこの引張力に対する抵抗力を持たせる必要がある(特許文献2、3)。
特許文献2では柱の切断面と補強部の下面に跨るプレートを両者に接合することにより、特許文献3では柱と補強部に亘って鉄筋やPC鋼材等の引張材を挿通させることにより残存した柱と補強部の下面側に引張抵抗力を持たせている。特許文献1では補強部の、柱を貫通しない下方寄りの位置にPC鋼材を挿通させているが、PC鋼材への張力導入によりPC鋼材に上記曲げモーメントによる引張力を負担させていると考えられる(段落0013)。
図7〜図10、及び図11は既存の柱の周囲に補強部を構築する他の従来方法の例を示す。図7〜図10は柱に接続する梁の一部を取り込んで補強部を構築する場合の免震装置設置までの作業手順を示す。図11は梁の一部を除去して補強部を構築する場合の補強部の構築の要領を示す。
図7〜図10は柱寄りの区間において梁の上階側スラブ寄りの部分の幅方向両面にアンカーを突設すると共に、その下方部分を除去し、除去部分に柱を貫通する補強筋を配筋し、アンカーと補強筋を取り込むようにコンクリートを打設することにより補強部を構築する方法である(図8)。図11は上階側のスラブの下端から梁における補強部の構築部分を除去し、その除去部分にアンカーと補強筋を配置し、コンクリートを打設して補強部を構築する方法である。いずれの方法においても補強部の構築(形成)後、残存する梁との干渉のない補強部の下にジャッキを設置した状態で、柱の一部区間を切断して除去し(図9)、柱と補強部の下に免震装置を設置した後、残存する梁に長さ方向にスリットを入れ、梁を上部構造側と下部構造側に分離させることにより免震装置の設置作業が終了する(図10)。
図7〜図10、図11に示す例では梁の一部を取り込みながら柱の周囲に補強部を構築し、梁における補強部の下の部分を除去した後、特許文献2と同様に補強部の、梁以外の領域の下にジャッキを設置し、ジャッキに上部構造の鉛直荷重を負担させた状態で、免震装置の高さ分、柱を切断して除去し、柱の除去区間に免震装置を設置している。
特開平10−299263号公報(請求項1、段落0013〜0017、図2〜図5) 特開2001−311314号公報(請求項1、段落0022〜0033、図1〜図3) 特開2003−161044号公報(請求項1、段落0033〜0060、図1〜図5、図10、図12)
特許文献2、3、及び図7〜図10、図11に示す例のいずれにおいても柱の切断面と補強部の下面に跨った範囲に対し、上部構造の鉛直荷重をジャッキに負担させている間に作用する曲げモーメントに抵抗させるための引張抵抗材の設置を要している。また柱を切断し、上部構造の鉛直荷重をジャッキに負担させるときに、柱の中心に作用する上部構造の鉛直荷重をジャッキ上の補強部に伝達させるために、柱の切断面と補強部の下面以外の両断面内においても柱と補強部との間で引張力が伝達される状態にする必要があるため、柱の内部と補強部の内部に両者間に跨る鉄筋等の引張抵抗材を配置しなければならない等、補強部を柱に一体化させる作業も伴っている。
このように既存の柱の下に免震装置を設置するには、上部構造の鉛直荷重を補強部に伝達するための一体化の作業と、鉛直荷重を補強部に伝達するときに柱と補強部の下面に生じる曲げモーメントに対する補強が不可欠であるため、補強部の形成作業が複雑化しており、工期の長期化が避けられない状況にある。
本発明は上記背景より、残存した柱の切断面側と補強部の下面側への補強と両者の一体化を不要にし得る、補強部の形成作業を含む既存構造物の免震構造化方法を提案するものである。
請求項1に記載の発明の既存構造物の免震構造化方法は、二方向に梁が接続した既存の柱の周囲に、この柱の下に新たに設置される免震装置を挟んで下部構造から分離する上部構造を前記免震装置に支持させるための補強部を形成する方法であり、
前記梁の前記柱寄りの区間において、前記梁の下方側から上方側へかけ、前記柱寄りの側から前記柱から離れた側へ向かって傾斜した面より下方の領域を切断して除去し、この梁の除去部分を含む前記柱の周囲に、前記柱を包囲する前記補強部を形成することを構成要件とする。
既存構造物は免震装置を挟んで下方側の構造体が下部構造になり、上方側の構造体が上部構造になることから、補強部は免震装置の設置層において柱の上部構造寄りの区間の柱の周囲に構築等により形成される。免震装置の設置層は構造物の基礎であることが多いが、地上の任意の階であることもある。
補強部は梁の除去部分を含む柱の周囲に、柱を包囲するように構築、もしくは設置されることにより形成される。除去部分の傾斜した面をなす梁の切断面は下方側から上方側へかけ、柱寄りの位置から柱から離れた位置へ向かって傾斜した面をなすことで、梁の柱寄りの部分は三角形状、または台形状等の立面形状をなして柱に接続したまま、柱の一部の張出部として残される。補強部5は図6−(a)、(b)に示すように除去部分20内と、張出部22を含む柱1の外周側に、柱1の周方向に連続して形成される。補強部5は主に鉄筋コンクリート造で構築されることにより、またはプレキャストコンクリートのブロックや鋼材が設置され、互いに接合されることにより、あるいはこれらの組み合わせにより形成される。
補強部5は梁2の傾斜した切断面2aと共に、張出部22を含む柱1の外周面に少なくとも接触(密着)することにより柱1から伝達される上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を負担する状態になる。梁2の切断面2aが図1−(b)に示すように梁2の下方側から上方側へかけて柱1から遠ざかる向きに傾斜し、鉛直面と水平面に対して傾斜した面をなすことで、補強部5には上部構造4の鉛直荷重と水平荷重が柱1から切断面2aを通じて支圧力として伝達される。梁2の切断面2aは上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を補強部5に伝達する働きをする。
図1−(b)では梁2の傾斜した切断面2aが柱1の外周面(表面)から梁2の上方側へ向かって開始している場合の例を示しているが、切断面2aは図1−(c)に示すように柱1の外周面から梁2の中間部側へ離れた位置から梁2の上方側へ向かって開始することもある。図1−(b)ではまた、梁2の切断面2aの上端が梁2の上端(スラブの下端)に一致し、除去部分20を梁2の上端に接続するスラブ(床スラブ41)の下端から形成しているが、除去部分20の上端は梁2の上端より下方に位置することもある。また図面では梁2が地中梁である場合の例を示しているため、梁2の下端が下部構造3の基礎スラブ31に接続しているが、梁2の下端は下階のスラブから分離している場合もある。
梁2の切断面2aが柱1寄りの位置から、柱1から遠ざかる側へ向かって傾斜した面をなすことで、補強部5の形成後、図3−(a)に示すように例えば補強部5より下の梁2以外の領域にジャッキ6を設置し、補強部5より下の区間の柱1を切断したときには、図5に示すように上部構造4の鉛直荷重Pは切断面2aから補強部5に作用し、補強部5に伝達される。補強部5の内、各梁2の除去部分20内に存在する部分からは切断面2aに垂直に反力(垂直抗力)Rが作用し、各切断面2aには摩擦力F(=μR)が作用する。このため、図1−(a)に示すように柱1に二方向に4本の梁2が接続しているとすれば、上部構造4の鉛直荷重Pは四方の梁2の除去部分20内に存在する補強部5からの反力Rと摩擦力Fの各鉛直成分の和(Rsinθ+μRcosθ)と釣り合う状態になる(P=4R(sinθ+μcosθ))。
補強部5下にジャッキ6が設置され、補強部5が上部構造4を支持したときに、補強部5の、切断面2aに接触している面に垂直に作用する反力Rは鉛直成分Rsinθと水平成分Rcosθに分解されるが、鉛直成分Rsinθは補強5部の下に設置されたジャッキ6が負担し、水平成分Rcosθは柱1に関して補強部5の外周側に位置する梁2の残存区間、または補強部5自体が負担する。上部構造4の鉛直荷重Pが補強部5の、切断面2aに接触している面に作用し、その鉛直成分が補強部5の下のジャッキ6が負担することで、ジャッキ6が補強部5を支持する結果として柱1の上側の切断面1aに曲げモーメントが作用することはなく、補強部5の下面にも曲げモーメントはほとんど作用しなくなり、例えば特許文献2のように補強部の下面と柱の切断面に亘って補強プレート等の引張抵抗材を配置する必要がなくなる。
補強部5が上部構造4の鉛直荷重Pを負担することによる反力Rの水平成分Rcosθは、例えば補強部5内に補強部5の周方向に配筋される拘束筋が負担することが可能であり、その場合、反力Rの水平成分は補強部5内で処理されるため、必ずしも梁2の残存区間に水平成分の負担能力を持たせる必要はない。
補強部5が上部構造4の鉛直荷重Pによる反力の鉛直成分Rsinθを負担し、ジャッキ6に伝達するときには、図3−(a)に示すように梁2の傾斜した切断面2aの中心から梁2以外の領域に設置されているジャッキ6の軸までの区間に曲げモーメントが発生する程度であるから、補強部5の下面に生じる曲げモーメントは、補強部5が柱1の外周面に鉛直面を介して接合されている場合より大幅に低減される。
ここで、特に図5に示すようにジャッキ6の軸(中心)を梁2の切断面2aの中心の延長線上に位置させることができれば(請求項4)、上部構造4の鉛直荷重の作用線とジャッキ6からの反力の作用線が一致することで、柱1の切断面1aに加え、補強部5の下面にも曲げモーメントが生じさせることがなくなる利点がある。
梁2が図1等に示すような、基礎スラブ31と床スラブ41に跨る地中梁である場合で、梁2の除去部分20の下に梁(残存部分21)が残存する場合には、除去部分20の下に残存部分21がある限り、除去部分20に形成される補強部5の下にジャッキ6を設置することはできない。但し、梁2を全成に亘って除去する場合には、平面上、補強部5下の、除去部分20の領域内にジャッキ6を設置することができるため、梁2の切断面2a上の上部構造4の鉛直荷重の作用線をジャッキ6の反力の作用線に一致させることができる。梁2が下階のスラブに接続しない場合にも、除去部分20に形成される補強部5の下にジャッキ6を設置することは可能であるため、上部構造4の鉛直荷重の作用線とジャッキ6の反力の作用線を一致させることができ、補強部5の下面に曲げモーメントを生じさせない状態を得ることが可能である。
柱1の上側の切断面1aに曲げモーメントが生ぜず、補強部5の下面にも曲げモーメントが生じない状態が得られることで、柱1の切断面1aと補強部5の下面に対しては曲げモーメントに対する引張抵抗材を配置する必要性がなくなるか、軽減される。また柱1から伝達される鉛直荷重と水平荷重は補強部5に、梁2の切断面(傾斜面)2aにおける垂直抗力(支圧力)として伝達されて負担され、切断面2aにはその面に垂直な方向の引張力は作用しないため、必ずしも補強部5と柱1との間で引張力の伝達が可能になるように補強部5を柱1に一体化させる必要がなくなり、補強部5を切断面2aにおいて柱1に単純に接触(密着)させた状態にしておくことも可能である。
加えて、柱1の切断面1aの下方に免震装置7を設置するまでの間に上部構造4に作用する水平荷重は柱1を挟んだ両側に位置する補強部5に伝達され、補強部5の外周側に位置する梁2の残存区間で負担されるため、梁2が柱1側と補強部5側とに分離することに伴い、柱1と梁2間での水平力伝達のための、特許文献2における耐震プレートのような部材を柱1と梁2間に跨設する必要は生じない。
但し、上部構造4からの鉛直荷重と水平荷重が補強部5に伝達されるときの、鉛直方向のずれに対する安全性を高めるために、柱1に接続する梁2の張出部22と補強部5との間に鉄筋やアンカー等の引張材を渡し、補強部5と張出部22を両者間で引張力が伝達可能な状態に接合することもある。また梁2の傾斜した切断面2aに凹部や凸部を形成し、補強部5と張出部22を切断面2aにおける凹部と凸部を介して接合し、切断面2aに平行な方向に滑りが生じず、せん断力が伝達可能に接合することもある。
以上のように補強部5は梁2の除去部分20を含む柱1の周囲に柱1を包囲するように形成されることで、補強部5の形成のために梁2の一部の除去を要するが、梁2の傾斜した切断面2aに接触した状態で形成されることで、柱1から伝達される上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を負担することができるため、柱1の上側の切断面1aと補強部5の下面に実質的に曲げモーメントが生じない状態を得ることが可能である。この結果、柱1の切断面1aと補強部5の下面への曲げモーメントに対する引張抵抗材の配置が不要になる上、柱1と補強部5との一体化も不要になり、補強部5の形成に付随する、補強と一体化のための作業が必要でなくなるため、補強部5の形成作業の効率が向上し、新たな免震装置設置のための工期の大幅な短縮化が図られる。
補強部5の内、梁2の除去部分20内に存在する部分(梁2下部)の上端部は図6−(a)に示すように梁2の長さ方向(軸方向)に距離が確保されない場合と、(b)に示すように梁2の長さ方向に距離が確保される場合(請求項2)がある。図6−(a)の場合、梁2の除去部分20内における補強部5の上側の外形線は梁2の切断面2aの上端に一致し、補強部5の除去部分20内に存在する部分は三角柱状になる。図6−(b)の場合、除去部分20内における補強部5の上側の外形線は梁2の梁2の切断面2aの上端との間に梁2の長さ方向に距離が確保された四角形状になり、補強部5の除去部分20内に存在する部分は四角柱状になる。
図6−(b)の場合、補強部5の内、梁2下部の上端部が梁2の長さ方向に距離を有することで、(a)との対比では梁2の長さ方向からの圧縮力による破損を生じにくい形状になる上、梁2下部の上端部の剛性が高まるため、上部構造4からの鉛直荷重と水平荷重を負担するときの損傷に対する安全性が向上する利点がある。
梁2の除去部分20を含む柱1の周囲への補強部5の形成後には、図3に示すように補強部5の下にジャッキ6が設置され、柱1の、補強部5以下の区間が切断されて除去され、この柱1の上下の切断面1a、1bの内、上側の切断面1aの下方(上下の切断面1a、1b間)に免震装置7が設置される(請求項3)。「補強部5以下の区間」とは、補強部5の下面以下の区間であり、柱1の上側の切断面1aが補強部5の下面に揃えられる場合と、補強部5の下面より下方に位置する場合を含む。
補強部5の内、平面上のジャッキ6の配置位置は梁2の除去部分20以外の残存区間との干渉がない位置に限られ、また隣接するジャッキ6、6間には新たに設置される免震装置5が差し込めるだけの間隔が確保される必要があるため、ジャッキ6の位置は梁2の形態と免震装置7設置までの施工要領、免震装置7の幅等の条件に制約を受ける。
例えば前記のように梁2が地中梁である場合のように梁2の下端が下階のスラブに接続している場合に、図1−(b)に示すように梁2の上端寄りの部分を除去し、除去部分20の下に梁(残存部分21)を残存させる場合には、梁2の除去部分20に形成される補強部5の下にジャッキ6を設置することはできないため、ジャッキ6は図3−(a)に示すように補強部5の下の、梁2以外の領域に設置されることになる。但し、前記のように梁2が地中梁である場合にも梁2の全成を除去する場合と、梁2が地中梁でない場合には梁2の除去部分20に形成される補強部5の下にジャッキ6を設置することが可能であり、ジャッキ6に上部構造4の鉛直荷重を負担させたときに、梁2の除去部分20に面する傾斜した切断面2aの中心の延長線上にジャッキ6の軸を位置させ(請求項4)、補強部5の下面に曲げモーメントを発生させない状態を得ることができる。
図1〜図4に示す例では柱1の補強部5以下の区間を切断するときに、図3−(b)に示すように梁2の除去部分20の下に残されていた残存部分21も除去し、補強部5の下方から梁2の全成分を除去している。このように最終的に図1−(b)における除去部分20の下の残存部分21も除去するのであれば、図1での除去部分20の形成時に梁2の全成に亘って除去部分20を形成することもできるため、その場合には、梁2の傾斜した切断面2aの下にジャッキ6を設置することが可能である(請求項4)。
梁の柱寄りの区間において、梁の下方側から上方側へかけ、柱寄りの側から柱から離れた側へ向かって傾斜した面より下方の領域を切断して除去し、この梁の除去部分を含む柱の周囲に、柱を包囲する補強部を形成することで、補強部の内、梁の除去部分内に存在する部分を梁の傾斜した切断面に接触した状態にするため、柱から伝達される上部構造の鉛直荷重と水平荷重を切断面を通じて補強部に伝達することができ、柱の切断面と補強部の下面に実質的に曲げモーメントが生じない状態を得ることができる。この結果、柱の切断面と補強部の下面への曲げモーメントに対する引張抵抗材の配置と、柱と補強部との一体化が不要になるため、補強部の形成作業の効率が向上し、新たな免震装置設置のための工期の短縮化を図ることができる。
(a)は梁が地中梁である場合に、免震装置設置方法の最初の工程として梁の柱寄りの、上端寄りの部分を補強部の形成のために除去した様子を示した梁の上端を通る水平断面図、(b)は(a)の縦断面図、(c)は梁の、柱から離れた位置に除去部分を形成した場合の縦断面図である。 (a)は図1の次の工程として図1における梁の除去部分を含む柱の周囲に補強部を形成した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図2の次の工程として図2における柱の、補強部以下の区間を切断して除去し、補強部の梁以外の領域にジャッキを設置した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図3の次の工程として柱の除去区間に免震装置を設置した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 柱に作用する上部構造の鉛直荷重Pと補強部からの反力Rの梁の切断面における釣り合いの様子を示した概要図である。 (a)は梁の除去部分内に存在する補強部の上端部に梁の長さ方向に距離が確保されない場合の補強部の形成例を示した斜視図、(b)は梁の除去部分内に存在する補強部の上端部に梁の長さ方向に距離が確保された場合の補強部の形成例を示した斜視図である。 (a)は従来方法の最初の工程として補強部形成位置の梁の両側面に補強部との一体化のためのアンカーを突設し、梁の下面側に補強部用の引張抵抗材としての鉄筋を配筋した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図7の次の工程として柱の周囲に補強部を形成した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図8の次の工程として図8における柱の、補強部以下の区間を切断して除去し、補強部の梁以外の領域にジャッキを設置した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図9の次の工程として柱の除去区間に免震装置を設置した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は他の従来方法の最初の工程として補強部形成位置の梁を除去し、除去部分に補強部との一体化のためのアンカーを突設し、下方側に補強部用の引張抵抗材としての鉄筋を配筋した様子を示した水平断面図、(b)は(a)の縦断面図である。
図1は二方向に梁2が接続した既存の柱1の周囲に、柱1の下に新たに設置される免震装置7を挟んで下部構造3から分離する上部構造4を免震装置7に支持させるための補強部5を形成する方法を示す。図2〜図4は補強部5の形成後、補強部5の下にジャッキ6を設置した状態で、柱1の、補強部以下の区間を切断して除去し、柱1の上側の切断面1aの下方に免震装置7を設置する方法の作業手順を示す。
図面では梁2が下部構造3の一部である基礎スラブ31とその直上の、上部構造4の一部である床スラブ41に接続した地中梁である場合の例を示しているが、梁2は下階のスラブに接続しない地上の梁である場合もある。柱1の一部区間が除去されるときには切断面1a、1bは上下に形成されるが、免震装置7は上側の切断面1aと下側の切断面1bとの間に差し込まれる。免震装置7には後述の上部基礎71と下部基礎72を含む場合がある。
補強部5の形成に際しては、梁2の柱1寄りの区間において、梁2の下方側から上方側へかけ、柱1寄りの側から柱1から離れた側へ向かって傾斜した面より下方の領域を切断し、除去することが行われ、この梁2の除去部分20を含む柱1の周囲に、柱1を包囲する補強部5が形成される。梁2の除去部分20の形成時に梁2に切り込みとして入れられる、水平と鉛直に対して傾斜した面は柱1に作用する上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を補強部5に伝達する切断面2aになる。
図1は梁2の柱1寄りの、上端寄りの部分に除去部分20を形成した様子を示す。除去部分20の下に残された残存部分21は補強部5を形成するときとその後に補強部5の荷重を負担し、下部構造3に伝達するサポート(支柱)の役目を果たす。この残存部分21が免震装置7の設置時に障害になる場合には、図3−(b)、図4−(b)に示すように免震装置7設置空間を確保するための柱1の切断時に、少なくとも残存部分21の免震装置7の障害になる区間が除去される。図3、図4では残存部分21を除去部分20の区間に沿って除去しているが、必ずしもその必要はない。各図の(b)中、ハッチングを入れた領域は梁2が残存していることを示している。
梁2の残存部分21の除去時には補強部5を支持しているサポートが不在になるため、残存部分21に代わるサポート、またはジャッキ6が図3−(a)に示すように補強部5の下の梁2(残存部分21)以外の領域に設置される。図面では免震装置7の設置が完了するまで、補強部5を含む上部構造4の荷重を支持し、上部構造4をジャッキアップできるよう、柱1の切断時からジャッキ6を設置している。
補強部5の形成時に補強部5がその内周側に位置する柱1に、アンカー等の跨設により一体化させられる場合には、柱1を切断するまでの間、補強部5の荷重が柱1に負担されることで、残存部分21はサポートとしての役目を果たす必要はなくなる。但し、補強部5は梁2の傾斜した切断面2aから上部構造4の荷重を受けることで、柱1に一体化させられる必要がないため、柱1に一体化させられない場合には、ジャッキ6が設置されるまでの間、残存部分21はサポートとして機能する。
図3−(a)では補強部5の下の、残存部分21以外の領域にジャッキ6を設置した場合の例を示しているが、例えば残存部分21以外の領域に一時的にサポートを設置し、その状態で残存部分21を除去し、この残存部分21を除去した部分、すなわち平面上、梁2が存在していた領域にジャッキ6を設置することもできる。その場合、切断面2aから伝達される上部構造4の鉛直荷重の作用線をジャッキ6からの反力の作用線に一致させることができるため、上部構造4の鉛直荷重をジャッキ6に負担させるときに柱1の切断面1aと補強部5の下面に曲げモーメントを発生させない状態を得ることができる。
梁2の除去部分20は図6−(a)に示すように鉛直面と水平面に対して傾斜した上記の切断面2aと、切断面2aの下端から水平に入れられる水平な切断面2bと、切断面2aの上端から下方に向かって入れられる鉛直面等をなす切断面2cから形成される。または図6−(b)、図1−(b)に示すようにこれらの切断面2a〜2cに加え、切断面2aの上端から切断面2cまで水平に入れられる切断面2dから形成される。図6−(a)の場合、除去部分20の立面形状は三角形状になり、(b)の場合には台形状になる。除去部分20の形状は傾斜した切断面2aを含んでいれば任意であり、如何なる立面形状の除去部分20を形成するかは、補強部5に期待する上部構造4の荷重支持能力、免震装置7の形態、規模等に応じて決められる。
除去部分20の形成により除去部分20の柱1側には図1、図6に示すように柱1に接続した、切断面2aを持つ張出部22が梁2の名残として残され、この張出部22は柱1に一体化していることで、上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を補強部5に伝達する働きをする。
図2は梁2の除去部分20の形成後、除去部分20を含む柱1の周囲に補強部5を形成した様子を示す。補強部5は例えば除去部分20を含む柱1の周囲に鉄筋を配筋し、せき板を組み立てた状態でせき板内にコンクリートを打設することにより柱1の回りに構築されるか、またはプレキャストコンクリート製や鋼製のブロックを組み合わせ、互いにボルトやPC鋼材等により連結することにより柱1の回りに設置される。
補強部5は上部構造4の鉛直荷重と水平荷重が張出部22の切断面2aから伝達されるときに、張出部22の切断面2aに接触する面に垂直に反力が作用することで、上部構造4の鉛直荷重と水平荷重を負担することができるため、補強部5は必ずしも柱1に引張力の伝達が可能な状態に接合される必要はない。但し、補強部5と柱1との鉛直方向の相対移動(ずれ)の発生を防止する目的で、張出部22を含む柱1の内部に柱1の外周面側からアンカーや鉄筋を埋設しながら、これらのアンカー等を補強部5内にも埋設することで、柱1との間で引張力の伝達が可能な状態に補強部5を柱1に接合することもある。この他、柱1の表面に凹部、もしくは凸部を形成して補強部5を鉄筋コンクリート造で構築することにより柱1と補強部5との間で切断面2aに平行な方向のせん断力が伝達可能な状態に接合することもある。
図3は補強部5の形成後、柱1の、補強部5より下の区間を切断して除去し、補強部5のいずれかの領域の下にジャッキ6を設置した様子を示す。柱1は例えば免震装置7が積層ゴム支承等の場合には図4−(b)に示すように免震装置7自体の高さに、その上下のフランジを、切断後に残された柱1に定着させるための上部基礎71と下部基礎72の高さを加えた分の区間に亘って切断され、この区間が除去される。この除去区間の上端面が上側の切断面1aであり、下端面が下側の切断面1bである。
梁2の除去部分20の下の残存部分21は補強部5の形成時に補強部5の鉛直荷重を負担するサポートの役目をしているが、免震装置7の設置上の障害になる場合には、図3−(b)に示すように残存部分21の少なくとも上部基礎71と下部基礎72を含む免震装置7の障害になる部分が柱1の除去部分と共に除去される。残存部分21の切断、除去時には残存部分21に代わるサポートが補強部5の下の梁2以外の領域に設置されるが、図3では残存部分21に代わるサポートとして、補強部5を上部構造4と共にジャッキアップするためのジャッキ6を補強部5下の梁2以外の領域に設置している。
この他、補強部5より下の梁2以外の領域に一時的にサポートを設置し、その状態で残存部分21を除去し、補強部5より下の、残存部分21があった領域にジャッキ6を設置した後、サポートを撤去することもある。
図4は柱1の除去区間に免震装置7とその上下のフランジを除去区間の上下に定着させるための上部基礎71と下部基礎72を設置した様子を示す。免震装置7が積層ゴム支承等の場合には、免震装置7の上部フランジを柱1の上側の切断面1aより上の部分に定着させるための上部基礎71と、下部フランジを柱1の下側の切断面1bより下の部分に定着させるための下部基礎72が柱1の除去区間に設置される。免震装置7の設置前には上部構造4の鉛直荷重が均等に免震装置7に作用するよう、上部構造4をジャッキアップすることが行われる。
免震装置7の上部フランジと下部フランジは例えばそれぞれの上面側と下面側に突設されたアンカーを鉄筋コンクリート造の上部基礎71と下部基礎72中に埋設することにより上部基礎71と下部基礎72に一体化する。上部基礎71と下部基礎72はそれぞれに埋設されたアンカーを柱1内に定着させることにより柱1の上下の切断面1a、1bに密着した状態で柱1に接合される。上部基礎71と下部基礎72は上部フランジと下部フランジが一体化した形でプレキャストで製作されることもあり、その場合、上部フランジと下部フランジは積層ゴム支承の上下の鋼板に現場でボルト等により接合される。
免震装置7の設置完了後、上部構造4をジャッキダウンさせ、上部構造4の鉛直荷重を免震装置7に作用させることが行われる。上部構造4の鉛直荷重が免震装置7に負担された後、ジャッキ6が撤去される。併せて図4−(b)に示すように柱1の中心に関して補強部5の外周側に位置する梁2にその長さ方向(水平方向)にスリット23が形成され、梁2が上部構造4側と下部構造3側に分離させられる。梁2の分離により免震装置7の設置作業が終了する。
柱1が側柱、もしくは隅柱である場合には、上部構造4からの鉛直荷重と水平荷重が柱1の中心に関して均等に補強部5に伝達される必要から、柱1の、梁2が接続しない側にも補強部5が形成される。
1……柱、1a……切断面(上側)、1b……切断面(下側)、
2……梁、2a……切断面(傾斜面)、2b……切断面、2c……切断面、2d……切断面、
20……除去部分、21……残存部分、22……張出部、23……スリット、
3……下部構造、31……基礎スラブ、
4……上部構造、41……床スラブ、
5……補強部、
6……ジャッキ、
7……免震装置、71……上部基礎、72……下部基礎。

Claims (4)

  1. 二方向に梁が接続した既存の柱の周囲に、この柱1の下に新たに設置される免震装置を挟んで下部構造から分離する上部構造を前記免震装置に支持させるための補強部を形成する方法であり、
    前記梁の前記柱寄りの区間において、前記梁の下方側から上方側へかけ、前記柱寄りの側から前記柱から離れた側へ向かって傾斜した面より下方の領域を切断して除去し、この梁の除去部分を含む前記柱の周囲に、前記柱を包囲する前記補強部を形成することを特徴とする既存構造物の免震構造化方法。
  2. 前記梁の除去部分の上端側に、前記梁の長さ方向に距離が確保されていることを特徴とする請求項1に記載の既存構造物の免震構造化方法。
  3. 請求項1、もしくは請求項2に記載の補強部の形成後、前記補強部の下にジャッキを設置した状態で、前記柱の、前記補強部以下の区間を切断して除去し、この柱の上側の切断面の下方に前記免震装置を設置することを特徴とする既存構造物の免震構造化方法。
  4. 前記梁の除去部分に面する傾斜した切断面中心の延長線上に前記ジャッキの軸を位置させることを特徴とする請求項3に記載の既存構造物の免震構造化方法。
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