JP6190154B2 - 無電解めっき層の形成方法 - Google Patents

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本発明は、合成樹脂に対する無電解めっき層の形成方法に関し、特に射出成形した芳香族系ポリアミド樹脂の樹脂組成物に対する無電解めっき層の形成方法に関する。
従来からLEDパッケージ、赤外線近接センサーパッケージあるいはMEMS半導体パッケージ等には、セラミックスが多用されてきた。しかるに現在、成形性を向上させてコストダウン化を図る等のため、セラミックスに替えて合成樹脂製パッケージの使用が提案されている。この合成樹脂製パッケージは、熱可塑性樹脂を射出成形して基板等を成形し、その表面に無電解めっき等からなる導電性回路等を形成し、この導電性回路に半導体チップ等の電子部品や微小機器等を搭載して構成される。
かかる合成樹脂製パッケージについては、剛直な芳香族環を連結させた構造であって、機械的強度や弾性率が高く、耐熱性、成形性、難燃性、耐摩耗性及び耐薬品性等に優れた芳香族系ポリアミド樹脂の使用が期待される。
しかるに芳香族系ポリアミド樹脂は、射出成形したままの状態では、表面が疎水性のため、無電解めっきとの密着性が確保できない。
そこで無電解めっきとの密着性を確保するために、芳香族系ポリアミド樹脂に無機充填材を混合した組成物を射出成形して基体を成形し、この基体の表面にレーザービームを照射して、表面を表面改質及び粗化する手段が提案されている(特許文献1参照。)。なおこの手段においては、表面を粗化した基体にパラジウムイオン触媒を吸着させ、このパラジウムイオン触媒を還元剤によって金属パラジウムに還元し、次いでこの金属パラジウムを核として無電解めっき層を成形する。
すなわちレーザービームを照射した部分は、表面改質及び粗化されているためイオン触媒が強固に定着し、アンカー効果によって無電解めっき層が強く密着する。他方、レーザービームを照射されない部分にはイオン触媒が吸着しないため、無電解めっき層は形成されない。
特開2012−136769号公報
しかるに上記手段には、なお改良すべき問題があることが判明した。すなわちレーザービームの照射による表面改質は、レンズで集光したレーザー光をピンポイントで照射しつつ走査するため、レーザービームの照射による表面改質には、表面の粗化が伴う。このようなレーザービームの照射によって基体の表面を粗化すると、表面粗さは、Ra1.3μm・Rz26μm(JIS B0061に準拠)程度になる。
ところが基体の表面を上述したように粗化すると、この粗化した部分に形成した無電解めっき層の表面の粗度も大きくなり、平滑性が低くなる。このためLEDの光反射リフレクター、すなわちLEDチップで発光した光を集光して前方に照射する反射面として使用することが困難となるという問題がある。
さらに芳香族系ポリアミド樹脂に無機充填剤を混合した組成物を、金型温度を通常の温度である70〜150℃にして射出成形すると、基体の表面に充填材が浮き出して露出するという問題が判明した。基体の表面に充填材が露出すると、無電解めっき層及び無電解めっき層を形成しない基体の表面の双方において表面の平滑性が低くなり、上述した問題と同じ様に、LEDの光反射リフレクターに使用することが困難となることが判明した。
そこで本発明の目的は、芳香族系ポリアミド樹脂の樹脂組成物において、無電解めっき層との密着性を保持しつつ表面の平滑性を向上させる、無電解めっき層の形成方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、芳香族系ポリアミド樹脂に充填物を混合した樹脂組成物については、射出成形して基体を成形するときの金型温度を高温にすることにより、基体の表面に充填材が浮き出して露出することが防止できることを見出した。さらにこの基体の表面を改質する手段として、レーザービームの照射に替えて、紫外線ランプ等によって紫外線を照射することにより、基体の表面の粗さを抑えつつ表面を改質することができ、これによって無電解めっき層との密着性、及び無電解めっき層の表面の平滑性のいずれも向上することが可能であることを見出した。
本発明による無電解めっき層の形成方法は、上述した2つの知見に基づき完成させたものである。すなわち本発明によるによる無電解めっき層の形成方法は、芳香族系ポリアミド樹脂に充填材を混合した樹脂組成物を射出成形して基体を成形する第1工程と、大気雰囲気において紫外線を照射して上記基体の表面を改質する第2工程とを備えている。
また本発明による無電解めっき層の形成方法は、上記基体を1種類の金属イオン触媒に接触させる第3工程と、上記金属イオン触媒を還元剤によって金属に還元する第4工程とを備えている。さらに本発明による無電解めっき層の形成方法は、上記基体の表面に無電解めっき層を形成する第5工程と、この無電解めっき後の基体に熱処理を施す第6工程とを備え、上記射出成形における金型温度は、180〜240℃であることを特徴としている。
ここで「芳香族系ポリアミド樹脂」としては、例えば10Tナイロン、9Tナイロン、6Tナイロン、4Tナイロンまたはポリフタルアミド(PPA)が該当する。「充填材」としては、酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、タルク、ガラス繊維、カルシウム及び酸化アルミニウムのいずれかの1種、または2種以上を混合したものが該当する。
なお芳香族系ポリアミド樹脂に対する充填材の混合率は、5〜40重量%とすることが望ましい。充填材の混合率が5重量%未満では、機械的強度などの補強効果低下するからであり、40重量%を超えると、流動性が悪くなるからである。
「基体」は、その形状を問わない。例えばフィルム状のもの、平板状のもの、多角形のブロック状のもの、表面が曲面状のもの、あるいは棒状のものが該当し、複数の部品からなる場合も含む。また基体自体が絶縁性の材料からなる場合に限らず、導電性の部材の表面を樹脂組成物によって覆ったものも含まれる。
「紫外線」としては、高出力低圧水銀灯を大気雰囲気下で使用した際に照射される波長が望ましい。すなわち180〜400nmの波長である。また基体の表面における照射強度を、1〜500mw/cmに設定することが望ましい。
「改質」とは、芳香族系ポリアミド樹脂に充填物を混合した樹脂組成物を射出成形して成形した基体に、大気(有酸素)雰囲気において紫外線を照射すると、雰囲気中の酸素がオゾン化し、このオゾンの作用によって基体の表層の分子の化学結合が切断されて、生成された活性化酸素原子が、切断された表層の分子と結合して、酸素に富んだ官能基が生成されることを意味する。なお紫外線は、レーザービームのようにレンズによって集光されないため、紫外線の照射によって、表面の粗化を伴わない、いわゆるソフトな表面の改質が可能となる。
なお、この改質された表層に無電解めっきのための触媒を付与すると、この触媒が改質された層内に入り込み、上述した官能基と反応して改質された層内に定着する。その後無電解めっきを行うと、改質された層内に定着した触媒を核としてめっき金属が析出し、この改質された層内に微細なめっき金属が根を張ったような状態になって、無電解めっき層を基体の表面に強固に接合するアンカー効果を発揮する。
「一種類の金属イオン触媒」とは、パラジウムや銅等の一種類の金属イオンの溶液を意味している。すなわち通常使用される無電解めっき用の触媒付与手段である「センシタイジング−アクチベータ法」や「キャタリスト−アクセレータ法」では、いずれも触媒付与の際に、錫とパラジウムとがコロイドを形成するが、「一種類の金属イオン触媒」では、錫は含まれず、パラジウムや銅等のイオンがコロイドを形成しない点で、全く相異する。なお「金属イオン触媒に接触」とは、パラジウムイオン等を含む水溶液に基体を浸漬する場合に限らず、パラジウムイオン等を含む水溶液を基体に噴霧等する場合も含む。
「金属イオン触媒」は、酸性の水溶液、例えば塩酸や硫酸の水溶液(pH1.5〜2.5)によって金属イオン濃度を10〜300ppmに希釈したものであることが望ましい。あるいはアルカリ性の水溶液、たとえば苛性ソーダや苛性カリの水溶液(pH10〜11)によって、金属イオン濃度を10〜300ppmに希釈してもよい。金属イオン濃度を希釈することによって、パラジウム等の貴金属の省資源化を図ることができる。
ここで金属イオン濃度を10〜300ppmとしたのは、10ppm未満では、紫外線の照射によって粗化した部分に、所定の厚さの無電解めっき層を形成する時間が長くなるからであり、逆に300ppmを超えると、紫外線を照射しない部分に無電解めっきが析出し易くなるからである。
「還元剤」としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒトラジン、次亜リン酸ナトリウムまたはホルムアルデヒドを、水1リットル当たり0.01〜100g混合させた水溶液として使用することが望ましい。なお還元剤の含有率が0.5〜30g/リットルにすることがより望ましく、さらに望ましくは1.0〜10g/リットルとする。ここで還元剤の含有率が0.01g/リットル未満では、金属イオン触媒を還元する時間が長くなり、逆に100g/リットルを超えても、金属イオン触媒を還元する時間には余り変化がないため、余分な還元剤の使用が無駄になるからである。
「無電解めっき層」は、周知の無電解めっき方法を使用して形成することが可能であり、めっき金属の種類は問わない。例えば、無電解銅めっき層、無電解ニッケルめっき層、無電解金めっき層、あるいは無電解合金めっき層が該当する。また無電解めっき層の表面に、他の金属の無電解めっき層を積層したものも含む。
「無電解めっき後の基体に熱処理を施す」のは、無電解めっき膜中に残存するガスと水分とを除去して、無電解めっき層の密着力を向上させるためである。なお熱処理温度は、60〜300℃が望ましい。60℃未満では、残存するガスと水分とを十分除去することができず、残存するガスと水分とを十分除去するためには、300℃を超える温度にする必要はないからである。
射出成形時の金型温度を、従来温度である70〜150℃より高温の「180〜240℃」にすると、基体の表面に充填材が浮き出して露出すことを防止できるメカニズムは、おおよそ次のように推定される。芳香族系ポリアミド樹脂は結晶性のため、従来から金型温度を、成形体の肉厚と結晶化度の観点に基づいて設定している。例を上げると、射出成形品の肉厚が0.5mmであって結晶化度が100%の場合は、金型温度を130℃に、また肉厚が3mmであって結晶化度が100%の場合は、金型温度を80℃に設定するよう推奨されている。
しかるに充填材は、芳香族系ポリアミド樹脂より熱伝導性が高いため、金型表面に接触すると容易に冷やされ、充填材の廻りの樹脂が固化し易くなる。したがって金型温度を、従来のように低めの70〜150℃に設定すると、樹脂が金型表面に接触する部分を、充填材で覆うことが困難となり、基体の表面に充填材が浮き出して露出し易くなると考えられる。
そこで金型温度を、従来より高温の180〜240℃に設定すると、金型表面に接触する充填材が冷やされ難くなり、充填材の廻りの樹脂の固化速度が遅くなって樹脂自体の流動性が低下し難くなる。したがって樹脂が金型表面に接触する部分を、充填材が覆うことが容易となって、基体の表面に充填材が浮き出て露出し難くなると考えられる。
ここで金型温度を「180〜240℃」の範囲に設定したのは、180℃未満では、填材が浮き出し易くなって射出成型品の不良率が高くなり、240℃を超えると、固化速度が遅くなりすぎて、射出成型のコストが高くなるからである。なお、より望ましくは、金型温度を180〜220℃に設定し、さらに望ましくは、金型温度を200〜210℃に設定する。
芳香族系ポリアミド樹脂に充填物を混合した樹脂組成物について、射出成形して基体を成形するときの金型温度を高温にすることにより、基体の表面に充填材が浮き出して露出することが防止できる。したがって無電解めっき層及び無電解めっき層を形成しない基体の表面の双方において表面の平滑性が向上し、LEDの光反射リフレクターに使用することが可能となる。
さらにこの基体の表面を粗化する手段として、紫外線ランプ等によって紫外線を照射することにより、無電解めっき層の密着性と表面の平滑性とのいずれも向上させるという、相反する要求を満足させることが可能となる。
無電解銅めっき層を形成する工程図である。
図1に示す工程図を参照しつつ、本発明による無電解めっき層の形成方法を説明する。さて最初の工程(A)において、射出成形によって基体1を形成する。なお基体1が、長さ80mm、幅12mm、厚さ2mmのブロック形状である場合を例として説明する。
基体1の素材としては、芳香族系ポリアミド樹脂(例えば大塚化学株式会社の商品名「ポチコン#NM114」)に、充填材であるチタン酸カリウムのウイスカーを、この芳香族系ポリアミド樹脂に対して約30重量%混合した樹脂組成物を用いる。
射出成形は、シリンダー温度を290〜320℃、金型温度を200℃、射出圧力を120MPa、及び冷却時間を15秒に設定して行う。
次に工程(B)において、大気雰囲気の下で基体1の表面に紫外線2を照射し、表面を改質して改質層3を形成する。紫外線2は、高出力低圧水銀灯4(例えば、江東電気株式会社の製品「KOL1−300」)を使用する。なお高出力低圧水銀灯4は、180〜400nmの紫外線2を発生する。また紫外線2は、基体の表面の照射強度を1〜500mw/cmにして、約3分間照射する。工程(B)後の工程(C)において、基体1を脱脂して水洗する。
次に工程(D)において、パラジウムイオン触媒(例えば株式会社JCUの製品「#ACT−S」)を、濃度0.06%の塩酸の水溶液(pH2.0)によって180ppmのパラジウムイオン濃度に希釈したパラジウムイオン触媒液を調製し、温度を25℃に設定したパラジウムイオン触媒液に基体1を2分間浸漬し、表面にパラジウムイオン触媒5を吸着させる。
次に工程(E)において、水1リットル当たり水素化ホウ素ナトリウム1.5gを混合した水溶液に基体1を浸漬して、吸着させたパラジウムイオン触媒5を、パラジウム6に還元する。なおここでパラジウム6が吸着した基体1を、界面活性剤(例えば株式会社JCUの製品「PB−119S」)50ccを水1リットルに希釈して、温度25℃に設定した水溶液に5分間浸漬して、このパラジウム6の表面を活性化することが望ましい。次工程の無電解めっき層の形成を促進できるからである。
次に基体1を無電解銅めっき液に浸漬して、吸着したパラジウム6を核として銅金属を析出させ、この基体の表面に無電解銅めっき層7を形成する。すなわち液温を50℃に設定した無電解銅めっき液(例えば株式会社JCUの製品「AISL−520」)に基体1を60分間程度浸漬する。
最後に基体1を、120℃の雰囲気において60分間加熱処理して、無電解めっき層7を紫外線の照射による改質層に十分密着させる。
なお図1に示す工程(B)の前、すなわち紫外線2の照射の前に、導電性回路を設ける部分を残して、基体1をマスキングによって覆い、この基体に選択的に無電解めっき層7を形成し、その後にマスキングを除去して導電性回路を設けることも容易にできる。あるいは、工程(F)の前、すなわち無電解めっき層7の形成の前に、基体1をマスキングによって覆い、この基体に選択的に無電解めっき層7を形成し、その後にマスキングを除去して導電性回路を設けることも容易にできる。
上述した実施の形態と同等な方法によって基体を射出成形して表面を顕微鏡で観察した。基体の表面には、充填材の浮き出しは認められなかった。またこの基体の表面に、上述した実施の形態と同等な方法によって、厚さ0.1〜1.0μmの無電解銅めっき層を形成し、光反射濃度計(日本電色工業株式会社製の「#Color−Mate」)によって、無電解銅めっき層の表面反射濃度を測定した。表面反射濃度を測定した結果、LEDの反射板として反射率が不足する不良率は、1.5%未満であった。
上述した実施の態様と同等な方法によって、基体の表面に紫外線を照射して改質した表面の粗さを測定した結果、JIS B0601に準拠する表面の粗さは、Ra0.637・Rz18.091であった。またこの基体の表面に形成した無電解めっき層の密着力を測定した結果、JIS H8503に準拠する密着力は、0.84N/mmであり、実用上十分な密着力を得られることが確認できた。
[比較例1]
上述した実施の形態と同等な樹脂組成物を、金型温度を従来温度の範囲内の130℃に設定して、射出成形により基体を成形し、その表面を顕微鏡で観察した。基体の表面に、充填材の浮き出しが認められた。またこの基体の表面に、上述した実施の形態と同等な方法によって、厚さ0.4〜0.6μmの無電解銅めっき層を形成し、光反射濃度計(日本電色工業株式会社製の「#Color−Mate」)によって、無電解銅めっき層の表面反射濃度を測定した。表面反射濃度を測定した結果、LEDの反射板として反射率が不足する不良率は、10%前後であった。
以上によって、金型温度を高くして基体を射出成形したときには、基体の表面及び無電解めっき層の表面の平滑性が大きく向上することが確認できた。
[比較例2]
上述した実施の形態と同等な方法によって基体を射出成形して、この基体の表面に、出力0.5WのYADレーザービームを照射した。YADレーザーを照射した基体の表面の粗さを測定した結果、JIS B0601に準拠する表面の粗さは、Ra1.32・25.82.であった。
以上により、レーザー光を集光したレーザービームに替えて紫外線を照射して、基体の表面をソフトに改質することによって、基体の表面の平滑性を向上できることを確認できた。
芳香族系ポリアミド樹脂の樹脂組成物において、無電解めっき層の密着性と平滑性とが向上するため、電子機器等に関する産業に広く利用可能である。

1 基体
2 紫外線
3 改質層
4 高出力低圧水銀灯
5 パラジウムイオン触媒(金属イオン触媒)
6 パラジウム(金属)
7 無電解銅めっき層(無電解めっき層)

Claims (7)

  1. 芳香族系ポリアミド樹脂に充填材を混合した樹脂組成物を射出成形して基体を成形する第1工程と、
    大気雰囲気において紫外線を照射して上記基体の表面を改質する第2工程と、
    上記基体を1種類の金属イオン触媒に接触させる第3工程と、
    上記金属イオン触媒を還元剤によって金属に還元する第4工程と、
    上記基体の表面に無電解めっき層を形成する第5工程と、
    上記無電解めっき後の基体に熱処理を施す第6工程とを備え、
    上記半芳香族系ポリアミド樹脂は、10Tナイロン、9Tナイロン、6Tナイロン、4Tナイロンまたはポリフタルアミド(PPA)のいずれかであって、
    上記射出成形における金型温度は、180〜240℃である
    ことを特徴とする無電解めっき層の形成方法。
  2. 上記紫外線の波長は180〜400nmであって、上記基体の表面における照射強度は1〜500mw/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の無電解めっき層の形成方法。
  3. 上記金属イオン触媒は、酸性の水溶液によって金属イオン濃度を10〜300ppmに希釈したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の無電解めっき層の形成方法。
  4. 上記金属イオン触媒は、アルカリ性の水溶液によって金属イオン濃度を10〜300ppmに希釈したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の無電解めっき層の形成方法。
  5. 上記還元剤は、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン、次 亜リン酸ナトリウムまたはホルムアルデヒドのいずれかを、水1リットル当たり0.01 〜100g混合させた水溶液であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無電解めっき層の形成方法。
  6. 上記充填材は、酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化亜鉛、タルク、ガラス繊維、カルシウムまたは酸化アルミニウムのいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無電解めっき層の形成方法。
  7. 上記無電解めっき後の基体の熱処理温度は、60〜300℃であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無電解めっき層の形成方法。
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