JP6188635B2 - 熱電変換材料および熱電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換材料および熱電変換素子に関し、ナノコンポジット構造を有する熱電変換材料および熱電変換素子に関する。
近年、再生可能エネルギー利用に注目が集まる中、産業排熱を電気エネルギーとして利用する発電技術に注目が集まっている。特に、ゼーベック効果を利用した熱電変換材料および熱電変換素子は、適用範囲が広く、その実用化を目指して開発が進められている。
例えば、特許文献1(特開2009−194085号公報)には、金属もしくは合金からなる熱電変換材料と、この熱電変換材料中に分散し、前記金属もしくは合金に対して状態図の共役線で結ばれた安定相である金属もしくは合金からなる分散材料と、を含む熱電変換素子が開示されている。
また、特許文献2(特開2013−8747号公報)には、MgSi1−xSn系多結晶体を用いた熱電変換素子が開示されている。この多結晶体は、Sb、P、As、Bi、Alから選択される少なくとも1種のドーパントでドーピングされたMgSi1−xSn中に、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wから選択される少なくとも1種の遷移金属の元素または遷移金属のシリサイドが分散している。
特開2009−194085号公報 特開2013−8747号公報
Binary Alloy Phase Diagrams (2nd Edition), Vol. 3 p2603, 1995
本発明者は、上記のような熱電変換材料および熱電変換素子の研究開発に従事しており、熱電性能の向上について鋭意検討している。追って詳細に説明するように、熱電性能を向上させるためには、ゼーベック係数が大きく、比抵抗および熱伝導率が小さい材料が好ましい。しかしながら、実用化に耐える程に大きな熱電性能を有する熱電変換材料はほとんど見つかっていないのが現状である。
そこで、本発明者は、熱伝導率を低減するため、ナノコンポジット構造を採用し、母材料および分散材料を構成する材料やその組み合わせ、各材料の組成などを総合的に検討し、熱電性能を向上させることができる技術を得るに至った。
本願において開示される代表的な実施の形態に示される構成の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本願において開示される代表的な実施の形態による熱電変換材料は、母材料である半導体シリコン化合物と、母材料中に分散する分散材料であるSiからなる粒子と、を有する。そして、分散材料の量が、母材料のキャリア数を変調可能な量以下である。
本願において開示される代表的な実施の形態による熱電変換素子は、熱電変換材料と電極部とを有する。この熱電変換材料は、母材料である半導体シリコン化合物と、母材料中に分散する分散材料であるSiからなる粒子と、を有し、分散材料の量が、母材料のキャリア数を変調可能な量以下である。
本願において開示される代表的な実施の形態による熱電変換材料は、母材料層である半導体シリコン化合物層と、母材料層上に積層される積層材料であるSi層と、を有する。そして、積層材料の量が、母材料層のキャリア数を変調可能な量以下である。
本願において開示される代表的な実施の形態による熱電変換材料によれば、熱電性能を向上させることができる。
本願において開示される代表的な実施の形態による熱電変換素子によれば、熱電性能を向上させることができる。
実施の形態1の熱電変換材料の構成を模式的に示す図である。 MnとSiの2元合金状態図である。 (a)および(b)は、第一原理計算によるMnSiのゼーベック係数およびZTの価電子数依存性を示す図である。 Si/Mn比が1.2の熱電変換材料層のXRD分析によるθ‐2θ測定のスペクトルを示す図である。 Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層のXRD分析によるθ‐2θ測定のスペクトルを示す図である。 Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層のAFM像を示す図である。 Si/Mn比の異なる熱電変換材料層とゼーベック係数との関係を示すグラフである。 π型の熱電変換素子の構造を示す断面図である。 ユニレグ型の熱電変換素子の構造を示す断面図である。 実施の形態3の熱電変換材料の構成を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、I型クラスレートの結晶構造を示す図である。 (a)、(b)および(c)は、シリコン系クラスレートのバンド構造を示す図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことはいうまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
<熱電変換材料について>
熱電変換材料は、熱電変換素子に用いられる材料である。熱電変換素子は、ゼーベック効果を利用し、温度差を起電力に変換(熱電変換)する素子である。ゼーベック効果とは、異なる金属や半導体間に温度差を設けると電圧が発生する現象をいう。このような、熱電変換素子に用いられ、温度差よって起電力を生じる材料を「熱電変換材料」という。
このゼーベック効果を利用した熱電変換の熱電性能は、一般に以下の式(1)で表わされる性能指数ZT(無次元)にて評価される。
ZT=ST/(ρκ) ・・・(1)
式(1)中の、Sはゼーベック係数を、Tは絶対温度を、ρは比抵抗を、κは熱伝導率を表わしている。
式(1)より明らかなように、熱電性能を向上させるためには、ゼーベック係数Sを大きくし、比抵抗ρおよび熱伝導率κを小さくすればよい。しかしながら、一般的にはキャリア数が大きいほどSとρは小さく、κは大きくなる材料が多い。このように、前述のパラメータはお互いに相関するためトレードオフが存在する。
また、熱電変換材料として、母材料中に、分散材料を分散させた構造(ナノコンポジット構造)の材料を採用することにより、熱伝導率κを小さくすることができる。
そこで、本発明者らは、母材料として、半導体シリコン化合物を、分散材料として、シリコン(Si、半導体)からなる粒子を用いた熱電変換材料を検討し、後述する知見を得た。
図1は、本実施の形態の熱電変換材料(熱電材料、複合材料ともいう)の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施の形態の熱電変換材料は、母材料10と、母材料中に分散している分散材料20とを有する。
母材料10は、半導体シリコン化合物よりなる。分散材料20は、シリコン(Si)からなる粒子(ナノ粒子、粒子の直径:1〜100nm)である。
母材料10であるシリコン化合物は、分散材料20であるSiと相分離する半導体材料である。母材料10である半導体シリコン化合物としては、MgSi、MnSi(1.7<a<1.75)、FeSi、BaSi、MoSi、CaSi、WSi、CrSiなどのシリサイドを用いることができる。
このような母材料10を選択し、分散材料20であるSiと組み合わせることにより、Siの量が増えても母材料10と異なるシリコン化合物が生成することがなく、余剰のSiにより母材料10の結晶欠陥などに起因するキャリアを生成させることができる。
ここで、上記母材料10を選択し、分散材料20であるSiと組み合わせることにより、Siの量が増えても母材料10と異なるシリコン化合物が生成することがないことを、MnSiを例に説明する。
図2は、MnとSiの2元合金状態図である(非特許文献1:Binary Alloy Phase Diagrams (2nd Edition), Vol. 3 p2603, 1995参照)。図2から解るように、MnSi1.75−xよりもSiが多い領域ではMnとSiの化合物が存在しないため、MnSi1.75−xとSiとは化合物を作らずに相分離する。MnSi1.75−xは、半導体である。なお、MnSi1.75−xよりもMnが多い領域において形成されるMnSiは、金属である。ここで、図2中においては、MnSi1.75−xとして示してあるが、これは、近似する組成比を有するMnSiやMn11Si19などの化合物が存在するためである。このため、このような領域のMnとSiとの半導体シリコン化合物は、MnSi(1.7<a<1.75)と表記される。
このように、MnSi(1.7<a<1.75)とSiは化合物を作らずに相分離する。また、Siは、熱伝導率κ以外で、高い熱電性能を有する半導体である。また、Siは、母材料の一部に欠陥(キャリア)として存在できるという利点を有する。よって、分散材料として、Siを用いて好適である。
母材料中のキャリアの有効性について以下に説明する。図3(a)および(b)は、第一原理計算によるMnSiのゼーベック係数およびZTの価電子数依存性を示す図である。温度Tが、300K、400K、500Kおよび600Kの場合のゼーベック係数およびZT(性能指数)について検討した。図3(a)の縦軸は、ゼーベック係数(Seebeck coefficient、[μV/K])を示し、横軸は、ΔVEC[e/Mn]を示す。また、図3(b)の縦軸は、ZTを示し、横軸は、ΔVECを示す。ΔVECは、真性半導体となる価電子数からのズレを意味する。
図3(a)に示すように、母材料10となる半導体シリコン化合物が真性半導体である場合(ΔVEC=0の場合)には、ゼーベック係数Sは0となるが、真性半導体となる価電子数からの僅かなズレが生じる場合、即ち、キャリア(電子またはホール)が存在する場合に、ゼーベック係数Sの絶対値が大きくなる。このため、図3(b)からも明らかなように、母材料10となる半導体シリコン化合物が真性半導体である場合(ΔVEC=0の場合)には、ZTは0となり、真性半導体となる価電子数からの僅かなズレが生じる場合に、ZTは最大となる。
よって、MnSi(1.7<a<1.75)中に、過剰Siによるキャリアを注入することで、ゼーベック係数SおよびZTを向上させることができる。また、Siを非晶質な構造とすることで、熱伝導率κを小さくすることができる。但し、Siは室温で100W/mKを超える高い熱伝導率κを有する上に、非晶質な材料は大きな熱起電力を持ち得ないため、非晶質な構造としたとしても、容易に熱電性能を向上させることはできない。即ち、ナノコンポジット構造を持った材料のゼーベック係数は母材料と添加材料の合成となる。このため、母材料に多量にSiを添加した場合には、過剰Siによるキャリア注入による熱電性能の向上より、Siの母材料に対する割合の増加による系(材料全体)の熱伝導率κの上昇、およびゼーベック係数低下による熱電性能の低下が上回り、結果として系の熱電性能は低下してしまう。なお、半導体のシリサイドは、Siより低い熱伝導率κを有し、非晶質なSiより大きな熱起電力を示す。
このように、本発明者らの検討により、過剰Siによるキャリア注入効果を得つつ、熱伝導率κの上昇を抑制することができる範囲で、材料中のSiの量を制御することにより、熱電性能を向上させることができることが判明した。即ち、Siの添加量を母材料のキャリア数を変調可能な量以下に抑えることで、高い熱電性能を実現できることが判明した。
(実施例)
次いで、本発明者らが検討した実施例について説明する。母材料として、MnSi(1.7<a<1.75)を用い、分散材料としてMnSiまたはSiを用いたナノコンポジット構造の熱電変換材料を作成し、検討した。
熱酸化膜付のSi基板上に、MnSi1.75ターゲットおよびSiターゲットを用いた共スパッタリングにより、熱電変換材料層(試料)を堆積した。堆積後の熱電変換材料層は、非晶質である。次いで、高真空中において800度で1時間程度の熱処理を施し、熱電変換材料層を結晶化した。結晶化処理としては、上記熱処理の他、急速加熱および急速冷却工程を有する熱処理を用いてもよい。熱処理においては、自己組織的に結晶化が進む。また、急速加熱および急速冷却を行うことにより、よりナノ粒子化が進んだ結晶を得ることができる。
ここで、MnSi1.75ターゲットを単体でスパッタリングした場合、Si/Mn比が1.2となる。このように、ターゲットにおけるSi組成(1.75)と比較して、形成された熱電変換材料層のSi組成(1.2)は小さくなる。言い換えれば、ターゲットと比較して、熱電変換材料層のMn組成は大きくなる。このように、目的の組成比を有する熱電変換材料層を形成するには、ターゲットの製膜条件を調整するだけでは困難である。このため、例えば、2種のターゲットを同一圧力雰囲気下でスパッタリングする共スパッタリングにおいて、ターゲット毎のデポパワーを調整することにより、Si組成比を調整することができる。例えば、1mトルの圧力下で、MnSi1.75ターゲット側のデポパワーを300Wとし、Siターゲット側のデポパワーを300W〜500Wの範囲で大きくすることにより、Si組成比を1.75〜2.05の範囲に調整することができる。
共スパッタリングにより形成された熱電変換材料層中のSi組成およびMn組成については、ICP(Inductively Coupled Plasma、誘導結合プラズマ)分析により確認した。
図4は、Si/Mn比が1.2の熱電変換材料層のXRD(X-Ray Diffraction、X線回折)分析によるθ‐2θ測定のスペクトルを示す図である。図5は、Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層のXRD分析によるθ‐2θ測定のスペクトルを示す図である。図4および図5において、縦軸は、信号の強度(Intensity[cps])を示し、横軸は、2θ(degree)を示す。
図4に示すように、Si/Mn比が1.2の熱電変換材料層では、MnSi(1.7<a<1.75)とMnSiの信号が確認できる。丸印は、MnSi(1.7<a<1.75)の信号を示し、三角印は、MnSiの信号を示す。なお、図4中の最大の信号は、基板材料の信号である(図5についても同じ)。一方、図5に示す、Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層ではMnSi(1.7<a<1.75)の信号(丸印)が確認できるものの、MnSiの信号は確認できない。このような図4および図5に示すXRD分析の結果から、Si/Mn比が1.2の熱電変換材料層は、MnSi(1.7<a<1.75)とMnSiとの混晶であり、Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層は、MnSi(1.7<a<1.75)と非晶質のSiとの混晶となっていることがわかる。なお、非晶質のSiのスペクトルは表れない。また、MnSiの信号は、Si/Mn比がaとなる領域で消失することを確認した。
図6は、Si/Mn比が2.05の熱電変換材料層のAFM(原子間力顕微鏡、Atomic Force Microscope)像を示す図である。図6に示すように、この熱電変換材料層では、直径が5〜20nm程度の微粒子SPが自己組織的に生成していることがわかる。
以上の結果より、試料中のSi組成が小さく、MnSi(1.7<a<1.75)とMnSiとの混晶であった試料が、試料中のSi組成を増加させ、Si/Mn比をaとすることでMnSiが消失してMnSi(1.7<a<1.75)の単相となり、さらに、試料中のSi組成を増加させると、余剰(過剰)のSiが微粒子化することがわかる。
具体的には、Si/Mn比が1.7以下の領域では、MnSi(1.7<a<1.75)とMnSiとの混晶となるが、Si/Mn比がa(1.7<a<1.75)となる領域では、MnSiが消失してMnSi(1.7<a<1.75)の単相となり、Si/Mn比がaを超える領域では、MnSi(1.7<a<1.75)と余剰のSiよりなる非晶質の微粒子との複合材料となることがわかる。
図7は、Si/Mn比の異なる熱電変換材料層とゼーベック係数Sとの関係を示すグラフである。横軸は、Si/Mn比(Si/Mn ratio)を、縦軸は、ゼーベック係数S(μV/K)を示す。
Si/Mn比が1.2の試料では、ゼーベック係数Sが50μV/K程度であるのに対し、Si/Mn比がa(1.7<a<1.75となる領域)の試料では、ゼーベック係数Sが150μV/K程度となる。そして、Si/Mn比が1.2からa(1.7<a<1.75となる領域)まで大きくなるに伴い、ゼーベック係数Sが増大している。
この結果は、Si/Mn比が1.2の試料では金属であるMnSiが多量に存在するためにゼーベック係数Sが低く抑えられ、Si/Mn比が1.2からaまで大きくなるに従い、MnSiの量が減少することでゼーベック係数Sが増大することを示している。
ここで重要なことは、図7においては、Si/Mn比がa(1.7<a<1.75となる領域)を超えてもゼーベック係数Sが増大している点である。Si/Mn比がaを超えてもゼーベック係数Sは増大し、最大で200μV/K程度まで大きくなる。そして、Si/Mn比が2.05の試料ではゼーベック係数Sが150μV/K程度まで減少している。
この結果は、Si/Mn比がa(1.7<a<1.75となる領域)で、MnSiが消失してMnSi(1.7<a<1.75)が単相化した後に、さらにSiが添加されたことでキャリアがMnSi(1.7<a<1.75)に注入され、ゼーベック係数Sが増大したと考えられる。Si/Mn比が2.05の試料でゼーベック係数Sが減少したのは、増加しすぎた非晶質のSi微粒子の熱起電力の影響と考えられる。
このように分散材料であるSiの量を、aより大きく2.05以下とすることで、母材料であるMnSi(1.7<a<1.75)のゼーベック係数S以上のゼーベック係数Sを得ることができることが判明した。
即ち、ナノコンポジット構造を有する材料のゼーベック係数は母材料と添加材料の合成となる。このため、母材料のキャリア数を調整可能な量以上にSiを添加すると、結果として系の熱電性能は低下する。これは非晶質のSiのゼーベック係数は、金属であるMnSiほどは小さくないものの、MnSi(1.7<a<1.75)ほど大きくはないためである。
また、前述したように、真性半導体はキャリアがほとんどない状態ではゼーベック係数Sは極めて小さくなることから、Siが添加されたことでキャリアがMnSi(1.7<a<1.75)に注入され、ゼーベック係数Sが増大したと考えられる。特に、図2を参照しながら説明したように、MnSi(1.7<a<1.75)よりもSiが多い領域には化合物が存在しないため、母材料に入り込むSiはそれほど多くはならず、ゼーベック係数Sを効率的に上昇させると考えられる。
このように、半導体シリコン化合物よりなる母材料10中に、分散材料20として、シリコン(Si)からなる粒子を分散させた熱電変換材料において、Siの添加量(分散材料の量)を母材料のキャリア数を変調可能な量以下に抑えることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
具体的には、母材料としてMnSi(1.7<a<1.75)を用い、分散材料として、シリコン(Si)からなる粒子を用いた場合、分散材料であるSiの量をaより大きく2.05以下とすることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
ここで、分散材料であるSiの量は、2.05−aであり、分散材料であるSiの量の母材料に対する比(2.05−a/a)は、約15%程度となる。よって、分散材料であるSiの量を、母材料の15%以下とすることにより、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
ここでは、MnSiを例に説明したが、他のシリサイドである、MgSi、FeSi、BaSi、MoSi、CaSi、WSi、CrSiなどにおいても同様に、分散材料であるSiの量を、母材料の15%以下とすることにより、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
例えば、MgSiにおいては、Mgを1とした場合のSiの比は0.5となるため、0.5×0.15=0.075となる。言い換えれば、母材料としてMgSiを用い、分散材料として、シリコン(Si)からなる粒子を用いた場合、分散材料であるSiの量を、Mgを1とした場合、0.5より大きく0.575以下とすることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
また、FeSiにおいては、Feを1とした場合のSiの比は2となるため、2×0.15=0.3となる。言い換えれば、母材料としてFeSiを用い、分散材料として、シリコン(Si)からなる粒子を用いた場合、分散材料であるSiの量を、Feを1とした場合、2より大きく2.3以下とすることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。BaSi、MoSi、WSiおよびCrSiについても同様である。
また、CaSiにおいては、Caを1とした場合のSiの比は4/3(約1.3)となるため、4/3×0.15=0.2となる。言い換えれば、母材料としてCaSiを用い、分散材料として、シリコン(Si)からなる粒子を用いた場合、分散材料であるSiの量を、Caを1とした場合、約1.3より大きく1.5以下とすることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
また、前述したように、Siの添加量(分散材料の量)を、図7に示す母材料のキャリア数を変調可能な量以下に抑えることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
別の言い方をすれば、Siの添加量(分散材料の量)を、母材料のキャリア数を変調可能な量以下に抑えた、本実施の形態の熱電変換材料は、次のように表すことができる。
本実施の形態の熱電変換材料は、MnSi(1.7<a<1.75)よりなる母材料10中に、分散材料20として、シリコン(Si)からなる粒子が分散され、熱電変換材料のSiの組成比はaより大きく、熱電変換材料のゼーベック係数は、MnSiのゼーベック係数より大きく、Siの組成比がaより小さい金属であるMnとSiとの化合物を含まない。
また、他のシリサイドである、MgSi、FeSi、BaSi、MoSi、CaSi、WSi、CrSiなどに係る本実施の形態の熱電変換材料についても、同様に、次のように表すことができる。ここでは、Mg、Fe、Ba、Mo、Ca、W、CrなどのSiと化合物を形成する元素をMとして表す。
本実施の形態の熱電変換材料は、MとSiとの半導体化合物(MSi)よりなる母材料10中に、分散材料20として、シリコン(Si)からなる粒子が分散され、熱電変換材料のSiの組成比はXより大きく、熱電変換材料のゼーベック係数は、MSiのゼーベック係数より大きく、Siの組成比がXより小さい金属であるMとSiとの化合物を含まない。
このような本実施の形態の熱電変換材料においては、過剰Siによるキャリアの注入により、ゼーベック係数Sが向上しており、熱電性能(ZT)が良好である。
前述したように、母材料10である半導体シリコン化合物としては、MgSi、MnSi(1.7<a<1.75)、FeSi、BaSi、MoSi、CaSi、WSi、CrSiなどのシリサイドを用いることができる。
また、本実施の形態においては、シリコン系の材料を組み合わせて熱電変換材料として用いたので、BiTe系、CoSb系、PbTe系などの熱電変換材料を用いる場合と比較し、環境負荷を低減することができる。また、シリコン系の材料は、資源量が豊富であり、BiTe系、CoSb系、PbTe系などの熱電変換材料を用いる場合と比較し、低コストで大量生産が可能であるという利点を有する。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、実施の形態1で説明した熱電変換材料を用いた熱電変換素子について説明する。
図8は、π型の熱電変換素子の構造を示す断面図である。図8に示す熱電変換素子は、複数のn型の熱電変換材料NM(1)、NM(2)と、複数のp型の熱電変換材料PM(1)、PM(2)とを有する。n型の熱電変換材料(NM(1)、NM(2))とp型の熱電変換材料(PM(1)、PM(2))とは、交互に配置され、電極(電極部、EL(11)、EL(12)、EL(22))により電気的に接続されている。例えば、n型の熱電変換材料NM(1)、p型の熱電変換材料PM(2)および電極EL(12)が「π状」に接続されるため「π型」と呼ばれる。
例えば、p型の熱電変換材料PM(1)の第1端(図中下端)と、その隣のn型の熱電変換材料NM(1)の第1端(図中下端)とは、電極EL(11)により電気的に接続されている。n型の熱電変換材料NM(1)の第2端(図中上端)と、その隣のp型の熱電変換材料PM(2)の第2端(図中上端)とは、電極EL(12)により電気的に接続されている。また、p型の熱電変換材料PM(2)の第1端(図中下端)と、その隣のn型の熱電変換材料NM(2)の第1端(図中下端)とは、電極EL(22)により電気的に接続されている。
このようなπ型の熱電変換素子のn型の熱電変換材料NMまたはp型の熱電変換材料PMとして、実施の形態1で説明した熱電変換材料を用いることで、熱電変換素子の熱電性能を向上させることができる。
図9は、ユニレグ型の熱電変換素子の構造を示す断面図である。図9に示す熱電変換素子は、複数の熱電変換材料Mと、複数の電極ELとを有する。熱電変換材料Mとしては、n型またはp型の熱電変換材料を用いることができ、単一の導電型の熱電変換材料により構成されることから「ユニレグ型」と呼ばれる。
例えば、熱電変換材料Mの第1端(図中下端)と、その隣の熱電変換材料Mの第2端(図中上端)とが、電極ELにより電気的に接続されている。そして、熱電変換材料Mの第1端(図中下端)と、さらに隣の熱電変換材料(図示せず)の第2端とが、電極ELにより電気的に接続される。
このようなユニレグ型の熱電変換素子の熱電変換材料として、実施の形態1で説明した熱電変換材料を用いることで、熱電変換素子の熱電性能を向上させることができる。
n型の熱電変換材料NMとしては、例えば、後述するシリコン系クラスレートであるLiAlSi19とSiの複合材料を用いることができる。
p型の熱電変換材料PMとしては、例えば、上記MnSi(1.7<a<1.75)とSiの複合材料を用いることができる。
特に、上記熱電変換素子は、産業排熱などを電気エネルギーに変換するシステム(モジュール)に用いることが可能であり、有用である。特に、産業排熱などの代表的な利用法であるタービンを用いた熱電変換システムと比較し、比較的低温(例えば、100℃以下)の排熱を利用可能であり、システムの小型化も容易である。
(実施の形態3)
実施の形態1においては、半導体シリコン化合物よりなる母材料中に、Siを分散材料として分散させた構造(ナノコンポジット構造)を有する熱電変換材料を用いたが、母材料よりなる層と分散材料に対応する層を交互に積層した積層構造を有する熱電変換材料を用いてもよい。
図10は、本実施の形態の熱電変換材料(熱電材料、複合材料ともいう)の構成を模式的に示す図である。図10に示すように、本実施の形態の熱電変換材料は、母材料層11と、母材料層11中に介在している積層材料層21とを有する。
母材料層11は、半導体シリコン化合物よりなる層である。積層材料層21は、非晶質のシリコン(Si)からなる層である。
母材料層11であるシリコン化合物は、積層材料層21であるSiと相分離する半導体材料である。母材料層11である半導体シリコン化合物としては、MgSi、MnSi(1.7<a<1.75)、FeSi、BaSi、MoSi、CaSi、WSi、CrSiなどのシリサイドを用いることができる。
実施の形態1において詳細に説明したように、上記母材料層11を上記シリサイドから選択し、積層材料層21であるSiと組み合わせることにより、Si(積層材料)の量が増えても母材料層11と異なるシリコン化合物が生成することがなく、余剰のSiにより母材料層11の結晶欠陥などに起因するキャリアを生成させることができる。
このように、実施の形態1の場合と同様に、半導体シリコン化合物よりなる母材料層11と、積層材料層21であるシリコン(Si)からなる層を交互に積層させた熱電変換材料において、Siの量を母材料のキャリア数を変調可能な量以下に抑えることで、ゼーベック係数Sを上昇させることができ、熱電性能を向上させることができる。
また、本実施の形態においても、シリコン系の材料を組み合わせて熱電変換材料として用いたので、BiTe系、CoSb系、PbTe系などの熱電変換材料を用いる場合と比較し、環境負荷を低減することができる。また、シリコン系の材料は、資源量が豊富であり、BiTe系、CoSb系、PbTe系などの熱電変換材料を用いる場合と比較し、低コストで大量生産が可能であるという利点を有する。
また、本実施の形態の熱電変換材料を実施の形態2で説明した熱電変換素子に用いてもよい。この場合も、熱電変換素子の熱電性能を向上させることができる。
(実施の形態4)
実施の形態1においては、半導体シリコン化合物よりなる母材料として、シリサイドを用いたが、母材料として他の半導体シリコン化合物を用いてもよい。
本実施の形態においては、母材料である半導体シリコン化合物として、シリコン系クラスレートを用いる。
図11(a)および(b)は、I型クラスレートの結晶構造を示す図である。図11(a)は、I型クラスレートの結晶構造の斜視図であり、図11(b)は、I型クラスレートの結晶構造を上面から視た図である。
図11(a)および(b)に示すように、I型クラスレートは、ゲスト原子(アルカリ金属もしくはアルカリ土類元素)を、ホスト原子であるIV原子および置換原子が、カゴ状に覆っている構造である。このような構造の場合、カゴ状の原子配列の乱れとゲスト原子のラットリングによって熱伝導率の低減が期待される。ラットリングとは、IV原子や置換原子によって、カゴ状に覆われたゲスト原子が、かご内部の大きな空間でカタカタと動き回る運動のことをいう。このような運動により、電気はよく通り、一方、格子振動が抑制されることで熱の伝導は妨げられることとなる。その結果、熱電性能が向上する。
I型クラスレートの基本構造はXSi23(X:ゲスト原子)であるが、基本構造では金属である。しかしながら、Siの一部をAl、Ga、In、Zn、Cuなどの置換金属(置換元素)に置き換えることにより、価電子数を調整することができ、半導体化させることができる。Al、Ga、In、Zn、Cuなどの置換金属は、価電子数を変化させやすい金属であり、置換量の調整により、クラスレートを半導体化させることが期待できる。
例えば、LiSi23のSiの一部を、Al、ZnおよびCuのいずれかの元素で置換したシリコン系クラスレート材料について、バンド構造を検討した。図12の(a)、(b)および(c)は、シリコン系クラスレートのバンド構造を示す図である。図12(a)は、LiSi23のSiの一部をAlで置換したLiAlSi20のバンド構造を示し、図12(b)は、LiSi23のSiの一部をZnで置換したLiZnSi20のバンド構造を示し、図12(c)は、LiSi23のSiの一部をCuで置換したLiCuSi20のバンド構造を示す。図12(a)〜(c)に示す図において、縦軸は、エネルギー(Energy[eV])を示し、横軸は、第一ブリルアンゾーンの適当に選んだいくつかの直線上のk点を示す。
図12(a)〜(c)に示すように、LiSi23にAl、ZnおよびCuのそれぞれの元素を添加した3種類のシリコン系クラスレート材料のうち、Siと化合物を生成しないAlを添加したLiAlSi20では、伝導帯と価電子帯の間に0.4eV程度のエネルギーギャップが存在することが明らかとなった(図12(a)の矢印部参照)。
この結果は、シリコン系クラスレート材料であるLiAlSi20を、半導体シリコン化合物よりなる母材料として用いた場合も、実施の形態1で説明したシリサイドを母材料として用いた場合と同様の効果が得られることを示している。
即ち、母材料として、半導体化したシリコン系クラスレート材料を用いることで、母材料のゼーベック係数Sを大きくすることができる。また、分散材料20であるSiと組み合わせることにより、Siの量が増えても母材料10と異なるシリコン化合物が生成することがない。また、余剰のSiにより母材料10の結晶欠陥などに起因するキャリアを生成させることができる。
また、Siで調整しきれなかったキャリア数を置換金属によりさらに最適な領域に調整することができる。また、基本的には分散材料であるSiにてキャリア数調整が行われるため、Siで調整しきれなかったキャリア数は微量であり、置換金属の量は微量でよい。このため、置換元素中に、微量にSiと化合物を形成し得る元素が含まれていても、分散材料であるSiと化合物を生成してしまう可能性を大きく低減できる。
また、母材料である半導体化したシリコン系クラスレート材料と、分散材料20であるSiの他に、Siと化合物を作らない元素(添加元素、添加金属)を添加してもよい。Siと化合物を作らない元素としては、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Znなどが挙げられる。
このような添加元素によれば、シリコン系クラスレート材料のSiを効果的に置換することができ、価電子数を調整することが容易となる。一方で、例えば、Siと化合物を作る元素であるCuを添加した場合では、CuSiなどの金属のCuシリサイドが形成され、熱電性能を低下させてしまう。また、母材料と分散材料の他に、Siと化合物を作らない添加元素を加える場合、添加元素は単体として析出するか、母材料であるシリコン系クラスレート材料に添加(置換)されるかのどちらかである。前者の場合は、添加元素はただの散乱源となるために熱伝導率κをさらに低減することができる。後者の場合は、分散材料であるSiに影響を及ぼすことなく、母材料のキャリア数を変調することが可能である。また、別の言い方をすれば、前者の場合は、例えば、母材料である半導体化したシリコン系クラスレート材料と、分散材料であるSiおよび添加元素を有する熱電変換材料となり、後者の場合は、例えば、母材料である半導体化したシリコン系クラスレート材料と、分散材料であるSiとを有し、半導体化したシリコン系クラスレート材料中に、Siと置換された添加元素を有する熱電変換材料となる。
また、母材料である半導体化したシリコン系クラスレート材料と、分散材料であるSiと、添加元素とを有する上記熱電変換材料の形成方法に制限はないが、例えば、Si材料とゲスト原子(アルカリ金属もしくはアルカリ土類元素)材料の混合物に、置換元素(例えば、Al)材料や添加元素材料を加え、加熱処理するなどして形成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、実施の形態3または実施の形態4の熱電変換材料を実施の形態2の熱電変換素子に用いてもよい。また、実施の形態4の熱電変換材料を、実施の形態3の積層構造としてもよい。
本発明は、熱電変換材料または熱電変換素子に適用して有効である。
10 母材料
11 母材料層
20 分散材料
21 積層材料層
EL 電極
EL11 電極
EL12 電極
EL22 電極
M 熱電変換材料
NM n型の熱電変換材料
NM1 n型の熱電変換材料
NM2 n型の熱電変換材料
PM p型の熱電変換材料
PM1 p型の熱電変換材料
PM2 p型の熱電変換材料
SP 微粒子

Claims (3)

  1. 母材料であるMnSi (1.7<a<1.75)と、
    前記母材料中に分散する分散材料であるSiからなる粒子と、を有し、
    前記分散材料の量が、0より大きく2.05−a以下である、熱電変換材料。
  2. 熱電変換材料と電極部とを有する熱電変換素子であって、
    前記熱電変換材料は、
    母材料であるMnSi (1.7<a<1.75)と、
    前記母材料中に分散する分散材料であるSiからなる粒子と、を有し、
    前記分散材料の量が、0より大きく2.05−a以下である、熱電変換素子。
  3. 請求項記載の熱電変換素子において、
    前記熱電変換材料と前記電極部との構成が、π型またはユニレグ型の構成である、熱電変換素子。
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