JP6187679B2 - 管長手方向の強度、剛性に優れたα+β型チタン合金溶接管およびその製造方法 - Google Patents

管長手方向の強度、剛性に優れたα+β型チタン合金溶接管およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、管長手方向の強度、ヤング率が高いα+β型チタン合金溶接管およびその製造方法に関する。
α+β型チタン合金は、高い比強度を利用して、航空機の構成部材などとして古くから用いられてきた。近年、航空機に使用されるチタン合金の重量比は増加しており、その重要性はますます高まってきている。民生品分野においても、ゴルフクラブフェース向け用途に高ヤング率と軽比重を特徴とするα+β型チタン合金が多く使用されるようになってきている。さらには、軽量化が重要視される自動車用部品、あるいは、耐食性と比強度を要求される地熱井ケーシングや油井管などにも、高強度α+β型チタン合金が一部使用されており、さらなる適用拡大が期待されている。
α+β型チタン合金管製品は、優れた耐食性ならびに高強度を有することから、上記の地熱井ケーシングや油井管などのエネルギー用途に使用されている。また、高い比強度と優れた高温強度を有する耐熱合金管製品は、自動車の排気管などに使用されている。
さらに、α+β型チタン合金管製品は、高比強度を活用して、自動車や自動二輪車のフレームや補強用部品などの強度部材への適用も有望視されている。この用途には、管長手方向の強度および剛性が高いことが必要であり、特に、引張強さで900MPa以上、ヤング率で130GPa以上が望ましい。さらには、他の用途以上に、製造コストの低いことが要求される。また、これらの用途では軽量化が特に有効であるため、より薄肉・小径で管軸方向の剛性および強度の高い管製品のニーズはますます高まっている。
このα+β型チタン合金管を得る方法として、傾斜圧延法を利用して継目無管を製造する方法が、特許文献1及び特許文献2に示されている。特許文献1では、熱間圧延条件を規定すると共に、β変態点以上の温度で焼鈍することにより、破壊靭性改善を狙っている。しかし、β変態点以上で焼鈍すると、熱延後のα+β型合金板の力学的特性は、等方的になり、管長手方向と周方向において強度および弾性率はあまり高くないレベルで同様となり、本発明が狙いとする管長手方向の高強度化・高剛性化を得ることは困難である。
また、特許文献2では、素材表面に大きなせん断歪が導入されるため、被熱延素材にとって過酷な熱間加工を行う傾斜圧延プロセスにおいて、素材の熱間加工性を確保することを狙い、各工程での熱間加工温度を規定している。この場合にも、管長手方向が高強度となる熱延集合組織を得ることは出来ず、本発明が狙いとする管長手方向の高強度化・高剛性化を達成することは困難である。
傾斜圧延法以外にも、ユジーン・セジュルネ法等を利用した熱間押出プロセスにより継目無管を得る方法がある。いずれの方法によっても、管長手方向で高強度・高剛性化を得ることの出来る集合組織を得ることは困難である。また、一般的に、板状素材を曲げ加工して溶接管を製造するプロセスに比べて生産性が低いため、製造コストが高いという問題もある。
次に、α+β型チタン合金管を得る方法として、熱間圧延あるいはさらに冷間圧延により得られる板状素材に曲げ加工を行い、突合せ部をTIG、MIG、EBあるいはプラズマアーク溶接等により溶接管を製造する方法が、特許文献3及び特許文献4に示されている。いずれも、傾斜圧延あるいは熱間押出プロセスに比べて生産性が高い上、継目無管で良く見られる偏肉を是正するための切削加工が不要となるため歩留が高く、製造コストの低減化を図ることが出来る。
特許文献3は、Ti−3%Al−2.5%VおよびTi−6%Al−4%V(%はmass%、以下省略)において、溶接管の肉厚許容差を小さく規定することにより偏肉を抑え大量の切削加工を不要としている。さらには、特許文献1と同様に、β焼鈍組織を活用して破壊靭性を高めることを目的としている。したがって、この場合も、管長手方向と周方向で強度は同様となり、材質異方性は発現しないために、本発明が狙いとする管長手方向の高強度化・高剛性化を得ることは困難である。
また、特許文献4では、フープと呼ばれる条素材を使用して、ロールフォーミング法によりチタンまたはチタン合金溶接管を連続的に造管する際に、複数本の溶接トーチを使用することにより、溶接部無欠陥と生産効率向上を両立できるとある。しかし、このプロセスでは、素材フープの板幅方向を湾曲させて溶接管を製造するとあり、後述するが、管長手方向の強度・剛性を高める方向ではない。
また、特許文献5、特許文献6および特許文献7には、自動車および自動二輪車の排気管用途向けに耐熱チタン合金が開示されている。これらの合金は高温強度ならびに耐酸化性に優れ、かつ、冷間加工性に優れることを特徴としている。しかし、これらの合金の室温での引張強さは400〜600MPa程度であり、自動二輪車および自転車のフレームや自動車の強度部材等に要求される900MPa以上の管長手方向の室温引張強さを得ることは出来ない。
非特許文献1には純チタンでの板面内の強度異方性と集合組織の関係について、例が記載されており、Basal-texture(HCP底面が板の法線あるいはそれに近い向きに配向した集合組織。以下、B-textureとする)に比べ、Transverse-texture(チタンα相のHCP底面である(0001)面の法線方向であるc軸方位が板幅方向(圧延直角方向)に強く配向する集合組織。以下、T-textureとする)では降伏応力の異方性が大きいとある。
チタンα相の六方晶HCP構造の底面である(0001)面の法線方向であるc軸方位の表し方を図1に示す。ND軸(板面法線方向)とc軸のなす角をθとする。また、c軸を板面に投影して得られる線とTD軸(板幅方向)のなす角度をφとする。前記B-textureは、c軸がND軸に近い向きの配向であり、板面内には特に偏りは無いため、角θは小さく、角φは−180度〜180度の全周に分布しているものと表すことができる。更に、前記T-textureは、c軸がTD軸に近い向きの配向であるため、角θは90度近傍であり、角φは0度近傍、あるいは、180度近傍に分布しているものと表すことができる。また、図1において、RD軸(圧延方向)と示した方向は、以下では、板長手方向とも表記する。
非特許文献1においては、純チタンにおいてβ温度域に加熱してから、T-textureに類似の集合組織が形成されることが述べられている。
また、特許文献8では、純チタンにおいて、β温度域で熱間圧延を開始する技術が開示されている。これは、結晶粒を微細化することで、しわキズの発生を防止するものである。加工性の一種である張出し成形性を得るものとして、酸素、Feを含むチタン合金の技術が特許文献9に開示されている。
さらに、特許文献10では、α+β型チタン合金において、900MPa以上の軸方向強度を持つようなα+β型チタン合金管を、造管性よく加工できるα+β型チタン合金板、およびそれを用いた、高強度のα+β型チタン合金管製品に関する技術が開示されている。これは、素材となる熱延板を一方向熱延した際、主相であるα相(HCP構造)のc軸が板幅方向に強く配向するTransverse-texture(T-texture)と呼ばれる集合組織を呈することを利用したものである。この板を使用して溶接管を製造する際、板長手方向を円周方向になるように造管すると加工しやすく、また、管軸方向の強度が高くなることを利用したものである。
しかし、当該発明では、素材は熱延板に限られているため、板厚を3.0mm程度より薄くすることは困難であり、小径薄肉管を製造することは困難であった。特に、自転車フレーム等では軽量化ニーズが高く、小径薄肉、かつ、軸方向の強度、剛性度の高いものが望ましい。しかし、当該用途に使用されるような、900MPa以上の軸方向強度を持つ小径薄肉のα+β型チタン合金管を、造管性よく加工できるα+β型チタン合金板、およびそれを用いた、高強度の小径薄肉α+β型チタン合金管製品に関する技術は、開示されていなかった。
また、特許文献11では、特許文献10と同組成のα+β型チタン合金熱延板において冷延性を向上させるために有するべき集合組織が開示されており、該熱延板が、発達したT-textureを有していれば、冷間でのコイル取扱性や冷延性が良好となることが規定されている。したがって、特許文献11に記載の化学成分と集合組織を有するチタン合金熱延板の冷延性は良好であり、薄手の冷延製品の製造することは容易である。しかしながら、冷延後に焼鈍を行うと、B-textureが生成しやすく、熱延板で生成したT-textureが損なわれてしまうため、板幅方向の高い強度とヤング率を維持することは困難であった。
特開平9−228014号公報 特開平2−34752号公報 特開2001−115222号公報 特開2000−158141号公報 特許4486530号公報 特許4516440号公報 特開2007−270199号公報 特開昭61−159562号公報 特開2008−127633号公報 特開2013−79414号公報 WO2012−115242A1
社団法人日本チタン協会発行、平成18年4月28日 「チタン」 Vol.54, No.1, 42〜51頁
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、α+β型チタン合金板を曲げ加工して両端部を突合せ溶接して溶接管を製造する際、造管性を高めたα+β型チタン合金冷延焼鈍板を用いた溶接管の製造方法と、α+β型チタン合金冷延焼鈍板を使用して造管した、管長手方向の強度、剛性が高いα+β型チタン合金溶接管を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、発明者らは、α+β型チタン合金板の集合組織に着目して鋭意検討を重ね、板面方向の集合組織のT-textureを発達させるとともに安定化させることで、板長手方向の延性が改善されること見出した。さらに、発明者らは、T-textureの安定度を評価すべく鋭意検討を重ね、板長手方向の延性が良好となる十分に発達した安定なT-textureを有するα+β型チタン合金板では、板面方向の集合組織が、六方晶結晶構造を有するα相の(0002)極点図におけるc軸と板法線方向とのなす角度である角θが0〜30°である領域に配向している第1結晶粒と、前記角θが80〜100°であって、かつα相の(0002)極点図におけるc軸の板面への射影線と板幅方向とのなす角度である角φが−10〜10°である領域に配向している第2結晶粒とを有し、第1結晶粒と第2結晶粒とにおけるα相の底面からのX線相対強度の最強値の比(第2結晶粒/第1結晶粒)が5.0以上となることを見出し、本発明を想到した。
また、発明者らは、α+β型チタン合金板の製造方法について、α+β型チタン合金板における集合組織の形成過程を考慮して、鋭意研究を進め調査を重ねた。その結果、チタン合金を一方向熱延、あるいはさらに、熱延と同じ方向に一方向冷延すると、T-textureを呈し、板幅方向の強度が極めて高くなり、この方向を管長手方向にすることにより、管軸方向の強度ならびに剛性を著しく高めることが可能であることを見出した。
さらに、発明者らは、上記集合組織を発達させた板の長手方向を、管の周方向にして成形加工することにより造管すると、変形抵抗が低く造管性が改善されることを見出した。これは、T-textureの発達により、以下に示すように、板長手方向の強度が低下し延性が改善されるため、その方向を管の周方向にすることにより、周方向の曲げ加工性が良好となるためである。
純チタンでは、B-textureとT-textureとにおける板幅方向の降伏応力は大きく異なるが、板長手方向の降伏応力は殆ど変らない。しかし、純チタンよりも高強度のα+β型チタン合金においては、実際には、T-textureを安定化すると長手方向の強度は低くなる。これは、冷延のように、室温付近でチタンを冷間加工する場合、主すべり面は底面内に限定されることと、純チタンでは、すべり変形に加え、HCPのc軸に近い方向を双晶方向とする双晶変形も起るため、塑性異方性がチタン合金に比べ小さいこととに起因する。純チタンに比べてO含有量が高く、Al等を含有するα+β型チタン合金では、双晶変形が抑えられ、すべり変形が支配的であるため、集合組織形成に伴い、底面が特定の方向に配向することにより、板面内での材質異方性がより助長される。こうして、α+β型チタン合金においては、T-textureを安定化することにより、板長手方向の強度が下がり延性が向上するため、この方向を管の周方向に設定することにより、管への成形加工時の変形抵抗が低下して造管性が改善されるのである。
さらに、α+β型チタン合金において、冷間圧延時の板厚減少率(以下、冷延率=(冷延前の板厚−冷延後の板厚)/冷延前の板厚x100(%))が高いと、その後の焼鈍条件によってはB-textureとなりT-textureが得られなくなってしまう。そこで、発明者らは、チタン合金冷延焼鈍板において鋭意研究を進め、B-textureとなる機構を明らかにすると共に、冷延率と焼鈍条件を制御することにより、強いT-textureが維持できる製造条件を突き止めた。
さらに、発明者らは、合金元素の組合せおよび添加量の適正化により、チタン合金冷延焼鈍板においてT-textureがさらに発達して、上記効果を高めることができ、管長手方向で900MPa以上の引張強さと130GPa以上のヤング率を得ることができることを見出した。
本発明は以下の手段を骨子とする。
[1]
質量%で0.8〜1.5%のFe、0.02%以下のNを含有し、下記式(1)に示すQが0.34〜0.55を満足し、残部Tiおよび不純物からなるα+β型チタン合金冷延焼鈍板を加工して製造された溶接管であって、
管長手方向の引張強さが900MPaを超え、管長手方向のヤング率が130GPaを超えることを特徴とする、α+β型チタン合金溶接管。
Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
[2]
質量%で0.8〜1.5%のFe、0.02%以下のNを含有し、下記式(1)に示すQが0.34〜0.55を満足し、残部Tiおよび不純物からなるα+β型チタン合金冷延焼鈍板を加工して溶接管を製造する方法であって、
前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の集合組織が、圧延面法線方向をND、板長手方向をRD、板幅方向をTDとし、α相の(0001)面の法線方向をc軸方位として、c軸方位がNDとなす角度をθ、c軸方位の板面への射影線と板幅方向(TD)のなす角度をφとし、角度θが0度以上30度以下であり、かつφが−180度〜180度に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、角度θが80度以上100度未満であり、φが±10度の範囲内に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとした場合、比XTD/XNDが5.0以上であり、
前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板を管状に加工するに際し、前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の、板幅方向を前記α+β型チタン合金溶接管の長手方向とし、前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の板長手方向を前記α+β型チタン合金溶接管の周方向とすることを特徴とする、α+β型チタン合金溶接管の製造方法。
Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
[3]
前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板は、一方向熱間圧延板を素材として、熱間圧延と同じ方向に一方向冷間圧延し、焼鈍して製造され、
前記一方向冷間圧延の冷延率が25%未満の場合は、500℃以上800℃未満で、下記式(2)のt以上の保持時間の焼鈍が行われ、冷延率が25%以上の場合は、500℃以上620℃未満で、下記式(2)のt以上の保持時間の焼鈍が行われることを特徴とする、[2]に記載のα+β型チタン合金溶接管の製造方法。
t=exp(19180/T−15.6) ・・・ (2)
ここで、t:保持時間(s)、T:保持温度(K)である。
本発明により、α+β型チタン合金冷延焼鈍板を曲げ加工して管状に成型し、曲げた薄板の両端を突き合わせて溶接する小径薄肉α+β型チタン合金溶接管の製造工程において、曲げ加工性に優れ造管性の良好な高強度α+β型チタン合金冷延焼鈍薄板を用いた溶接管の製造方法と、そのα+β型チタン合金冷延焼鈍薄板を使用して製造した、管長手方向の強度、剛性に優れる小径薄肉α+β型チタン合金溶接管を提供出来る。
α+β型チタン合金板の結晶配向を説明する図である。 チタンα相の(0002)極点図の例である。 チタンα相の(0002)極点図におけるXTDとXNDの測定位置を示す模式図である。 X線異方性指数と板長手方向(圧延方向)の0.2%耐力の関係を示す図である。 X線異方性指数と管長手方向(軸方向)の引張強さ(TS)の関係を示す図である。
本発明のα+β型チタン合金溶接管は、質量%で0.8〜1.5%のFe、0.02%以下のNを含有し、下記式(1)に示すQが0.34〜0.55を満足し、残部Tiおよび不純物からなるα+β型チタン合金冷延焼鈍板を加工して製造された溶接管であって、管長手方向の引張強さが900MPaを超え、管長手方向のヤング率が130GPaを超えることを特徴とする。
Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
本発明者らは、溶接管用のα+β型チタン合金冷延焼鈍板の造管性に及ぼす板面方向の集合組織の影響を詳しく調査した。その結果、溶接管製造に用いる冷延焼鈍板のT-textureを安定化させることにより、板長手方向の変形抵抗が低くなると共に、延性が改善されるため、溶接管を製造する際に板長手方向が管の周方向となるように曲げ加工すると、α+β型チタン合金板の曲げ加工性が改善されることを見出した。さらには、その時、板幅方向は高強度かつ高ヤング率となるため、管長手方向は高強度・高剛性を有する特性を示す。特に、高い板厚減少率で冷延を行った後に焼鈍を行うと、上記集合組織が損なわれB-texture化しやすくなるため、冷延率およびその後の焼鈍条件を規定することにより、T-textureを安定して維持することが可能となる。当該発明はこれらの知見に基づいてなされたものである。
まず、本発明のα+β型チタン合金冷延焼鈍板の集合組織における結晶方位の示し方について、再度図1を用いて説明する。冷延焼鈍板の圧延面法線方向をND方向、板長手方向をRD方向、板幅方向をTD方向とする。なお、冷延焼鈍板の板長手方向RDは、冷延焼鈍板の冷延方向であり、冷延焼鈍板の板幅方向TDは、板長手方向RDに垂直であり、かつ、冷延焼鈍板の板面法線方向NDに垂直な方向である。本発明において重要なのは、チタンα相、即ち、六方晶(HCP)結晶構造を持つ相の、六回対称結晶面である(0001)面の法線であるc軸の方位である。図1(a)にあるように、c軸と板法線(ND)方向となす角を角θとし、c軸の板面への射影線と板幅(TD)方向のなす角を角φとする。前記射影線がTD方向に一致するとき、角φ=0とする。
α+β型チタン合金冷延焼鈍板において、板長手方向の低い耐力・高い延性と、板幅方向での高い強度・剛性は、T-textureを強く発達させた場合に発揮される。発明者らは、T-textureを発達させる合金設計ならびに集合組織の形成条件について、鋭意研究を進め、以下のように解決した。
まず、集合組織の発達程度を、X線回折法により得られる、α相底面からのX線相対強度の最強値の比を用いて評価した。図2にα相(HCP)底面の集積方位を示す(0002)極点図の例を示す。この(0002)極点図は、T-textureの典型的な例であり、c軸が強く板幅方向に配向している。
このような集合組織は、c軸が主にND方向に配向した第1結晶粒の集積度と、c軸が主にTD方向に配向した第2結晶粒の集積度との比をとることによって特徴づけられる。
即ち、α相の(0002)面の法線方向であるc軸方位と板法線(ND)方向とのなす角度である角θが、図1(b)のハッチング部に示すように、0度〜30度であり、かつc軸の板面への射影線と板幅(TD)方向とのなす角度である角φが−180〜180°(全周)である領域に配向している第1結晶粒におけるα相の底面からのX線(0002)反射相対強度のうち最も強い強度(X線相対強度の最強値)であるXNDを求める。
また、α相の(0002)面の法線方向であるc軸方位と板法線(ND)方向とのなす角度である角θが図1(c)のハッチング部に示すように、80度〜100度であり、かつ角φが−10〜10°である領域に配向している第2結晶粒からのX線(0002)反射相対強度のうち最も強い強度(X線相対強度の最強値)であるXTDを求める。
次に、これらの比(XTD/XND(第2結晶粒/第1結晶粒))を求める。この比(XTD/XND)をX線異方性指数と呼ぶが、これによりT-textureの安定度を評価することができる。
このようなα相の(0002)極点図におけるX線異方性指数(XTD/XND)について種々チタン合金板に対し評価した。図3にXTDとXNDの測定位置を模式的に示す。
更に、前記X線異方性指数を板長手方向への曲げ加工のしやすさと関連付けた。板を管状へ曲げる場合の曲げ加工しやすさの指標として、曲げ方向(=板長手方向、即ち圧延方向)の0.2%耐力を用いた。この値が小さいほど、曲げやすくなり、造管しやすいことになる。
1.1質量%のFeと0.36質量%のOとを含有するα+β型チタン合金一方向熱延板を用いて、種々の条件で一方向冷延、および焼鈍することにより、種々のX線異方性指数を示す素材を用意した。この素材よりJIS13B板状引張試験片を加工して、X線異方性指数と、引張試験(JISZ2201)で得られた板長手方向の0.2%耐力との関係を調べた。その結果を図4に示す。X線異方性指数が高くなる程、板長手方向の0.2%耐力は低くなる。
図4に示すグラフを作成する際に0.2%耐力の測定に用いたα+β型チタン合金冷延焼鈍板と同じα+β型チタン合金板を使用して、板長手方向を管状に曲げ加工する時の変形抵抗および曲げ加工しやすさを調査した。その結果、0.2%耐力が610MPa以下となる場合に、曲げ加工時の変形抵抗は低くなり、曲げ加工性が格段に向上することを見出した。0.2%耐力が610MPa以下となる時のX線異方性指数は5.0以上である。
また、図4に示すグラフを作成する際に0.2%耐力の測定に用いたα+β型チタン合金冷延焼鈍板と同じα+β型チタン合金冷延焼鈍板を使用して、プレス加工により板長手方向に板を曲げその両端をTIG溶接して溶接管を製造し、得られた実管試験片を使用して引張試験を実施した際の管長手方向の引張強さ(TS)とX線異方性指数の関係を調べた。その結果を図5に示す。
図5に示すように、X線異方性指数が大きくなるほど、管長手方向の引張強さは上昇する。小径薄肉の自動二輪フレームや自動車用強度部材として使用するのに必要とされる引張強さ900MPa以上が得られるのは、X線異方性指数が5.0以上になる場合である。
また、α+β型チタン合金のX線異方性指数が5.0以上になる場合、α+β型チタン合金冷延焼鈍板の板幅方向は130GPaを超える高いヤング率となる。
これらの知見に基づいて、第1結晶粒と第2結晶粒とにおけるα相の底面からのX線相対強度(ピーク)の最強値の比(第2結晶粒/第1結晶粒)(XTD/XND)(X線異方性指数)を5.0以上に限定した。また、X線異方性指数は、より一層優れた曲げ加工性と引張強さとヤング率とを得るために、7.5以上であることが好ましい。また、第1結晶粒からの該X線強度が非常に小さくなる場合、即ち第1結晶粒に属する結晶粒が非常に少なくなる場合があり、この場合、X線異方性指数は、非常に大きくなり、発散してしまう場合もある。したがってX線異方性指数に上限は設けない。
次に、本発明の溶接管用のα+β型チタン合金冷延焼鈍板の組成について説明する。本発明の溶接管に用いられるα+β型チタン合金冷延焼鈍板は、以下に示す化学成分を有する。そのため、特に、板を管状に曲げ加工して溶接管を製造する際の曲げ加工性を主とする、高い造管性を有すると共に、管長手方向が高い強度および剛性を有する。以下に、本発明の溶接管用α+β型チタン合金冷延焼鈍板の成分元素の選択理由と、成分範囲を限定した理由を示す。成分範囲についての%は質量%を意味する。
Feは、β相安定化元素の中でも安価な添加元素であり、β相を固溶強化する働きを有する。板を管状に曲げ加工する際の曲げ加工性を改善するために、冷延焼鈍後の集合組織で強いT-textureを得るには、熱延中および冷延後の焼鈍時に安定なβ相を適正な量比で得る必要がある。Feは他のβ安定化元素に比べ、β安定化能が高い特性を有する。このため、他のβ安定化元素に比べて含有量を少なくすることが出来、Feによる室温での固溶強化はそれ程高まらず、高延性を保つことが出来るため、曲げ加工性を確保できる。熱延温度域および冷延後の焼鈍時に安定なβ相を適正な体積比まで得るには、0.8%以上のFeの含有が必要である。一方、FeはTi中で凝固偏析しやすく、また、多量に含有すると固溶強化により延性が低下し曲げ加工性が低下すると共に、ヤング率の低いβ相分率が高まるため、剛性低下を招く。それらの影響を考慮して、Feの含有量の上限を1.5%とした。Fe含有量のより好ましい範囲は、0.9〜1.3%である。
Nはα相中に侵入型固溶し固溶強化の作用を有する。しかし、高濃度のNを含有するスポンジチタンを原料として使用する等、通常の方法によって、Nを0.020%を超えて含有すると、LDIと呼ばれる未溶解介在物が生成しやすくなり、製品の歩留が低くなるため、0.020%を上限とした。N含有量のより好ましい範囲は、0.010%以下である。Nは含有しなくても良い。
OはNと同様にα相中に侵入型固溶して、固溶強化する作用を有する。β相中に置換型固溶して強化する作用のあるFeも加え、これらの元素は、次式(1)に示すQ値に従って強度上昇に寄与する。
Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
式(1)において、Oの1質量%による固溶強化能に対するNとFeの当量、即ち等価な固溶強化能を与えるNとFeの質量%を評価することによってQにおける[N]と[Fe]の係数を決めた。
上記式に示すQ値が0.34未満の場合には、一般に、α+β型合金で要求される引張強さ900MPa程度以上の強度が得られにくい。また、Q値が0.55を超えると、強度が高くなり過ぎて延性が低下し、冷延性がやや低下してしまう。したがって、Q値は0.34を下限、0.55を上限とすることが好ましい。Qのより好ましい範囲は、0.36〜0.50である。
なお、加工性の一種である張出し成形性を得るものとして、酸素、Feを含むチタン合金の技術が特許文献9に開示されているが、特許文献9では、そのような加工性を得るために、板面内の材質異方性を極力低減することを目的としている。従って、それほど大きい強度は期待できない。また、特許文献9に本発明合金と類似の添加元素を含有するチタン合金が記載されているが、本発明合金に比べOの添加量が低く、強度範囲も低いため、両者は異なっている。さらに、特許文献9では、主に冷間での張出し成形性を改善するため、板面内の材質異方性を極力低減することを目的としている点が本発明の技術思想と根本的に異なる。
また本発明は、特に、T-textureを発達させ、曲げ加工性を改善すると共に、板幅方向の強度および剛性を高めるための製造方法に関するものである。本発明の製造方法は、一方向熱延板を素材として、熱延と同じ方向に一方向冷延を行う際、冷延率25%未満の場合、500℃以上800℃未満で式(2)に従う時間t以上の保持による焼鈍を行い、冷延率25%以上の場合、500℃以上620℃未満で式(2)に従う時間t以上の保持による焼鈍を行うことを特徴とする。
t=exp(19180/T−15.6) ・・・ (2)
ここで、t:保持時間(s)、T:保持温度(K)である。
この時、このα+β型チタン合金冷延焼鈍板の素材として用いる熱延板は、熱延前加熱温度をβ変態点からβ変態点+150℃とし、板厚減少率90%以上で、熱延仕上温度をβ変態点−50℃以下β変態点−200℃以上で一方向熱延した板が望ましい。この場合、α+β型チタン合金冷延焼鈍板の素材は強いT-textureより構成され、最終製品でもT-textureが維持されるためである。ただし、これを出発素材としても、冷延方向を熱延方向とクロスする方向にしてしまうと、B-textureが発達してしまい、求める材質特性が得られなくなる。したがって、一方向冷延後に強いT-textureとするには、一方向冷延は熱延方向と同じ方向に行う必要がある。
この時、一方向冷延時の冷延率が25%未満の場合、その後の焼鈍条件には大きくは影響を受けずT-textureは維持されるため、板幅方向は高強度かつ高いヤング率となる。これは冷延により導入される加工歪が再結晶を起すほど十分でなく、回復のみ起り、結晶方位の変化が起らないためである。したがって、冷延率25%未満の場合、広い条件範囲で焼鈍を行ってもT-textureは維持され、板幅方向の高い強度は確保できる。この時、500℃以下で焼鈍すると回復するまでに長時間を要する上に、長時間保持中にFeTi金属間化合物を生成し延性低下が起る可能性があるため、500℃以上が望ましい。また、800℃以上で焼鈍を行うと保持中のβ相分率が高くなり、保持後の冷却でその部分が針状組織となって延性が低下してしまう場合があるので、800℃未満とする。その際、回復が起るまでの保持時間は式(2)で示される時間であるため、式(2)に示す時間t以上の保持を行うことが好ましい。
一方、冷延率が25%以上の場合、焼鈍条件によっては、B-textureが発達し、板幅方向の強度およびヤング率は低下してしまう。これは冷延により導入された歪が再結晶を起させるのに十分高いことから、焼鈍時にB-textureの主成分方位を有する再結晶粒が生成し、焼鈍時間と共に再結晶集合組織が発達するためである。この場合に再結晶を起させず、回復のみを起させるには、500℃以上620℃未満の温度Tで式(2)から算出される保持時間t以上の時間で焼鈍保持を行えば良い。この時、式(2)の保持時間t未満の保持時間で焼鈍を行うと、十分な回復が起らないため、延性が改善されない。また、620℃以上で焼鈍を行うと再結晶が起り、B-textureが生成して板幅方向の強度およびヤング率が低下してしまう。したがって、620℃未満で式(2)のt以上の保持時間による焼鈍が有効である。なお、この組成範囲の合金では、500℃以下の焼鈍では再結晶は起らないため、この温度域では非常に長時間保持してもT-textureは維持されるが、式(2)に示す範囲内であれば、焼鈍の目的である回復は十分に起っているため、生産性や経済性を考慮して式(2)に示す保持時間を規定した。
なお、冷延後の焼鈍について、冷延率に従って上記条件を満たしていれば、何回繰返しても効果は同じである。つまり、2回以上の冷延を行う際の中間焼鈍条件ならびに最終焼鈍条件が上記条件を満足していれば、強いT-textureは維持され、板幅方向の高い強度およびヤング率は維持される。
次に、本発明のα+β型チタン合金溶接管について説明する。本発明の溶接管は、所定の集合組織を有する溶接管用α+β型チタン合金冷延焼鈍板を使用して、板幅方向を管の長手方向、板長手方向を管の周方向にして造管してなるものである。したがって、本発明の溶接管は、管長手方向の引張強さが900MPaを超え、ヤング率が130GPaを超える管長手方向の強度・剛性に優れたものとなる。
前述のように、特許文献10では、α+β型チタン合金において、900MPa以上の軸方向強度を持つような高強度のα+β型チタン合金管製品に関する技術が開示されているが、当該発明では、素材は熱延板に限られているため、板厚を薄くすることは困難であり、軽量ニーズの高い自転車フレーム等に使用される小径薄肉管を製造することは困難であった。しかし、本発明に示すように、冷延焼鈍板を溶接管素材に使用することにより、軸方向の剛性・強度の高い小径薄肉管の製造が可能となった。また、本発明品のチタン合金溶接管には外径や肉厚の下限は設定しないが、特に、軽量化効果が高くメリットが大きいのは、最大外径で60mm、最大肉厚で2.0mmである。特に、この肉厚より厚くなると、熱延板でも一部対応が可能となることから、製造コストメリットが少なくなってしまう。そこで、管の肉厚が2mm以下であることが望ましい。また、管の外径が60mm以下であることが望ましい。
なお、非特許文献1においては、純チタンにおいてβ温度域に加熱しα温度域で終始した一方向圧延でT-textureに類似の集合組織が形成されることが述べられている。しかし、非特許文献1は、純チタンであるため、チタン合金を用いる本発明とは、異なるプロセスである。更に、非特許文献1では、造管性の改善等の効果については調査していない。
また、特許文献8では、純チタンにおいて、β温度域で熱間圧延を開始する技術が開示されているが、これは、結晶粒を微細化することで、しわキズの発生を防止することを目的としており、本発明の目的とは大きく異なる。さらに、本発明は、Feを0.5〜1.5質量%含むα+β型合金を対象としているため、これら純チタンに近い組成の素材とは技術的に大きく異なる。
<実施例1>
真空アーク溶解法により表1に示す組成を有するチタン材を溶解し、これを熱間で分塊圧延してスラブとし、930℃の熱延加熱温度に加熱した後、熱間圧延により3mmの熱延板とした。この一方向熱延板に800℃、60sの焼鈍を行った後、酸洗して酸化スケールを除去したものに冷間圧延を行い、種々の特性を評価した。
なお、表1に示す試験番号3〜14については、冷延工程において、一方向熱延と同じ方向に冷延率40.0%で一方向冷延を行った後、式(2)を満足する、600℃、10分の中間焼鈍を行い、さらに、一方向熱延と同じ方向に冷延率33.3%で一方向冷延を行い、板厚1.20mmの薄板にした。試験番号1、2のみについては、熱延方向に垂直となる板幅方向への冷延を行った。冷延後、式(2)を満足する、600℃、15分保持による焼鈍を行った。
Figure 0006187679
これら冷延焼鈍板より、引張試験片を採取して引張特性を調べた。また、板面方向の集合組織における六方晶結晶構造を有するα相の(0002)極点図におけるc軸と板法線方向とのなす角度である角θが0〜30°である領域に配向している第1結晶粒と、角θが80〜100°であって、かつα相の(0002)極点図におけるc軸の板面への射影線と板幅方向とのなす角度である角Φが−10〜10°である領域に配向している第2結晶粒とについて、X線回折法により、α相の底面からのX線相対強度の最強値をそれぞれ測定し、その比(第2結晶粒(XTD)/第1結晶粒(XND))であるX線異方性指数を算出して、板面方向の集合組織の発達程度を評価した。
造管性は、板長手方向の0.2%耐力を用いて評価した。板長手方向を管状に曲げて付合せ部を溶接して溶接管を造管する、本発明による製管法において、板長手方向の0.2%耐力が610MPa以下となれば、板長手方向の塑性加工はたやすいことから、造管性は良好である。
次に、この冷延焼鈍板を使用して、プレス曲げにより板長手方向を管状に曲げ加工し、付き合わせ部をTIG溶接して、外径20.0mm、肉厚1.20mmの溶接管を造管した。この溶接管より実管引張試験片を採取して、管製品の長手方向のヤング率および引張強度(JISZ2201)を評価した。自動二輪や自転車用フレームおよび自動車用強度部材等に使用される管製品としては、ヤング率130GPa以上、引張強さ900MPa以上を有することが望ましい。これらの特性を評価した結果も合せて表1に示す。
表1において、試験番号1、2は、冷間圧延で板幅方向への圧延も含む工程により製造したα+β型チタン合金における結果であり、X線異方性指数が5.0未満である。試験番号1、2共に、板長手方向の0.2%耐力は610MPaを超えており、板長手方向を曲げ方向とする造管時の変形抵抗は高く、造管製造性は低い。また、製造した管の管長手方向の引張強さは900MPa未満であると共に、ヤング率も130GPaに達しておらず、管長手方向の強度・剛性を必要とする用途には好ましくない。
これに対し、本発明に従って製造された本発明の実施例である試験番号4、5、8、10、11、13、14では、板長手方向の0.2%耐力は610MPa未満であり、板長手方向に曲げる場合の変形抵抗は十分低く、板長手方向を管の周方向にして造管する際の造管性に優れる。また、製造した管の長手方向の引張強度は900MPaを超え、ヤング率は130GPaを超えていることから、管長手方向の強度・剛性が要求される用途には好ましい材質特性を示している。
一方、試験番号3、7では、板長手方向の0.2%耐力は610MPaよりも低く、造管性は良好であるが、造管後の管長手方向の引張強さは900MPaに達していない。このうち、試験番号3はFeの含有量が本発明の下限値を下回っていたため、管長手方向の引張強さが低くなった。また、試験番号7では、特に、窒素ならびに酸素含有量が低く、酸素当量値Qが規定量の下限値を下回っていたため、同様に、管長手方向の引張強さが十分高いレベルに達していない。
また、試験番号6、9では、X線異方性指数は5.0を上回っているが、板長手方向の0.2%耐力は610MPaを上回り、造管し難い特性を有する。試験番号6、9では、それぞれ、Fe含有量とQ値が本発明の上限値を越えていたため、本成分系の合金としては、強度が上り過ぎたためである。
一方、試験番号12は、冷延中に欠陥が多発し、製品の歩留が低かったため、特性を評価することが出来なかった。これは、高窒素含有スポンジの使用による通常の方法で、Nが本発明の上限を越えて含有されていたため、LDIが多発したためである。
以上の結果より、本発明に規定された元素含有量およびXTD/XNDを有するチタン合金板は強い材質異方性を有するため、板長手方向の耐力が低く、板長手方向に曲げ加工して管を製造する際に変形抵抗が低いことから、管製品の製造性に優れると共に、管製品の管長手方向の引張強さとヤング率に優れていることが確認できた。
本発明に規定された合金元素量ならびに、XTD/XNDを外れると、強い材質異方性と、それに伴う、板長手方向への低変形抵抗および管製品の管長手方向の高い強度とヤング率を得ることはできない。
<実施例2>
表1の試験番号4、10の組成を有するチタン材を溶解し、これを熱間で分塊圧延したスラブを一方向熱間圧延して厚さ3.0mmの熱延板とし、800℃、120秒保持する焼鈍・酸洗を行った後、表2、3に示す条件で冷延・焼鈍を行ったものを使用して、実施例1と同様に、引張特性を調べるとともに、X線異方性指数を算出して、板面方向の集合組織の発達程度、板長手方向の0.2%耐力、管製品の長手方向のヤング率および引張強度を評価した。これらの特性を評価した結果も合せて表2、3に示す。また、表2、3に示す焼鈍温度で焼鈍を行った場合に、式(2)より計算される最低焼鈍保持時間tも表中に示す。なお、表2は試験番号4の組成、表3は試験番号10の組成の冷延焼鈍板における結果である。
Figure 0006187679
Figure 0006187679
このうち、本発明(2)に記載した方法で製造された本発明(1)の実施例である試験番号15、16、17、20、21、24、26、27、28、31、32、35は、板長手方向で610MPa以下の0.2%耐力を示し良好な造管性を有すると共に、製作した管製品の長手方向において、900MPaを超える引張強さと130GPaを超えるヤング率を有しており、管長手方向の強度・剛性に優れる。
一方、試験番号18、19、22、23、25、29、30、33、34、36は、板長手方向の0.2%耐力が610MPaを超えており造管性に劣るか、管長手方向の引張強さが900MPa未満、管長手方向のヤング率が130GPa未満のいずれか、あるいは、二項目以上を有しており、特に小径薄肉管が要求される自動二輪車のフレームや自動車用などの強度部材として十分な強度・剛性特性を有していない。
このうち、試験番号18、29については、冷延率25%未満の場合の焼鈍保持温度が本発明の上限よりも高かったため、焼鈍保持中にβ相分率が高くなり過ぎて大部分が針状組織となり、板幅方向の延性が低下したため、管長手方向(=板幅方向)の引張強さが十分に高くならなかったためである。
試験番号19、30は、焼鈍温度が本発明の下限温度以下であったため、また、試験番号19、22、23、30、33、34は、焼鈍保持時間が本発明の下限以下であったため、いずれも、回復が十分に起らず、延性が十分でなかった。そのため、板幅方向、すなわち、管長手方向の引張試験で、引張試験片にくびれが発生する前に破断してしまい、板幅方向、すなわち、管長手方向の引張強さが十分に高くならなかったためである。
また、試験番号25、36は、冷延率25%以上の条件で、焼鈍保持温度が本発明の上限温度を超えていることから再結晶粒が生成し、焼鈍時間と共にB-textureからなる再結晶集合組織が発達してしまったため、異方性が低下してしまい、板長手方向の0.2%耐力が高くなって造管性が低下すると共に、板幅方向(=管長手方向)の強度およびヤング率が十分に高くならなかったためである。
以上の結果より、板を管状に成形して両端を突合せ溶接して溶接管を製造する場合に変形抵抗が低く、造管性に優れ、かつ、造管した溶接管の長手方向の引張強さおよびヤング率が高い特性を有するα+β型合金薄板材を得るためには、本発明に示す集合組織ならびに成分範囲の添加元素を有するチタン合金を、本発明に示す冷延率と焼鈍条件に従い、冷延・焼鈍するとともに、板の長手方向を管の周方向として造管することにより製造すればよいことが確認できた。
本発明により、板素材を曲げて管状に成型する際の曲げ加工性が良好であり、管長手方向の強度およびヤング率が高いチタン合金溶接管が得られる。また、造管性を高めたα+β型チタン合金冷延焼鈍板を使用してチタン合金溶接管を製造することが出来る。これは、特に軽量化が要求される自動二輪車および自転車のフレームや自動車の強度部材などの自動車部品用途や、管長手方向の強度・剛性が必要な民生品などで幅広く使用することが出来る。

Claims (3)

  1. 質量%で0.8〜1.5%のFe、0.02%以下のNを含有し、下記式(1)に示すQが0.34〜0.55を満足し、残部Tiおよび不純物からなるα+β型チタン合金冷延焼鈍板を加工して製造された溶接管であって、
    管長手方向の引張強さが900MPaを超え、管長手方向のヤング率が130GPaを超えることを特徴とする、α+β型チタン合金溶接管。
    Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
    ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
  2. 質量%で0.8〜1.5%のFe、0.02%以下のNを含有し、下記式(1)に示すQが0.34〜0.55を満足し、残部Tiおよび不純物からなるα+β型チタン合金冷延焼鈍板を加工して溶接管を製造する方法であって、
    前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の集合組織が、圧延面法線方向をND、板長手方向をRD、板幅方向をTDとし、α相の(0001)面の法線方向をc軸方位として、c軸方位がNDとなす角度をθ、c軸方位の板面への射影線と板幅方向(TD)のなす角度をφとし、角度θが0度以上30度以下であり、かつφが−180度〜180度に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、角度θが80度以上100度未満であり、φが±10度の範囲内に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとした場合、比XTD/XNDが5.0以上であり、
    前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板を管状に加工するに際し、前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の、板幅方向を前記α+β型チタン合金溶接管の長手方向とし、前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板の板長手方向を前記α+β型チタン合金溶接管の周方向とすることを特徴とする、α+β型チタン合金溶接管の製造方法。
    Q=[O]+2.77×[N]+0.1×[Fe] ・・・ (1)
    ここで、[Fe]、[O]、[N]は各元素の含有量[質量%]である。
  3. 前記α+β型チタン合金冷延焼鈍板は、一方向熱間圧延板を素材として、熱間圧延と同じ方向に一方向冷間圧延し、焼鈍して製造され、
    前記一方向冷間圧延の冷延率が25%未満の場合は、500℃以上800℃未満で、下記式(2)のt以上の保持時間の焼鈍が行われ、冷延率が25%以上の場合は、500℃以上620℃未満で、下記式(2)のt以上の保持時間の焼鈍が行われることを特徴とする、請求項2に記載のα+β型チタン合金溶接管の製造方法。
    t=exp(19180/T−15.6) ・・・ (2)
    ここで、t:保持時間(s)、T:保持温度(K)である。
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