JP5166921B2 - 高強度で成形性に優れたチタン合金板 - Google Patents

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本発明は、強度と成形性に優れたチタン合金板に関するものである。
Ti−6Al−4Vに代表される高強度α+β型チタン合金は、軽量、高強度、高耐食性に加え、溶接性、超塑性、拡散接合性などの利用加工諸特性を有することから、航空機産業を中心に多用されてきた。これらの特性を更に活用すべく、近年では、ゴルフ用品をはじめとしたスポーツ用品にも使用されるようになってきており、自動車部品、土木建築用素材、各種工具類などの民生品分野や、深海やエネルギー開発用途などへの適用拡大も進んでいる。しかし、α+β型チタン合金の著しく高い製造コストがその適用拡大の妨げとなっており、これら民生品分野等への更なる適用拡大を促進するには、上記した諸特性を阻害することなく、且つ安価なチタン合金が開発されることであり、その開発が待ち望まれている。
これら高強度α+β型チタン合金の製造コストが高くなる理由としては次の2点を挙げることができる。Vなどの高価なβ相安定化元素を使用していること。α相安定化元素として使用しているAlが、熱間での変形抵抗を著しく高め、熱間加工性を損ねるため、加工しにくく、また割れなどの欠陥を生じやすいということ。以上の2点である。
特に、Alの添加は、主要製品である合金板を製造する際に製造コストが高くなる大きな要因となっており、圧延途中で再加熱を必要としたり、合金板の端部に割れを生じて材料歩留まりが低下したりするといった問題が発生する要因となっていた。
このような状況下で、近年、低コストチタン合金が種々提案されている。それらの中でも、Ti−Fe−O−N系高強度チタン合金は、β相安定化元素として、安価なFeを採用し、α相安定化元素として、熱間加工性を低下させるAlに替えて、熱間での加工性を損なわず且つ安価な酸素や窒素を採用していることから、従来のα+β型チタン合金に比べて、相当な低コスト化が期待されている。
しかしながら、このTi−Fe−O−N系高強度チタン合金は、通常の一方向圧延により板を製造した場合、極端な板面内材質異方性が生じ、板の圧延方向すなわち長さ方向の特性は優れるものの、その幅方向の延性が極端に乏しくなってしまうという問題を兼ね備えていた。
この問題を解消するための改善案として一度だけ圧延方向に対して垂直方向に圧延を行い、その面内異方性を小さくすることで、長さ方向、幅方向ともに高強度・高延性のTi−Fe−O−N系高強度チタン合金を得られることが、特許文献1に開示されている。しかしながら、このようなクロス圧延を実機に適用することはコスト増を招くことになり、実質的な改善とはなっていない。従って、実機へ適用してもコスト増を招かず低コストで面内異方性が小さい上に、高強度で成形性に優れたチタン合金板が開発されることが待ち望まれている。
特開平11−61297号公報
本発明は、上記従来の問題を解決せんとしてなされたもので、高強度で成形性に優れる上に、且つ安価なチタン合金板を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、Fe:1.0質量%以下、O:0.1〜0.5質量%を含み、残部がTiおよび不可避的不純物であるチタン合金板であって、FeとOの含有量の関係が、−0.4[Fe]+0.15<[O]<−0.4[Fe]+0.5という要件を満たし、更に、α相の平均アスペクト比が5以下、圧延方向の全伸びが20%以上であり、また、α相の平均結晶粒径の標準偏差が30%以下であることを特徴とする高強度で成形性に優れたチタン合金板である。但し、前式で[ ]は、各元素の含有量(質量%)を示す。
本発明によると、高強度で成形性に優れる上に、且つ安価なチタン合金板を得ることができ、従来からの航空機産業ばかりでなく、スポーツ用品、自動車部品、土木建築用素材、各種工具類などの民生品分野や、深海やエネルギー開発用途など多方面への適用拡大を更に促進することができる。
本発明者らは、FeとOの含有量が、チタン合金板の強度と成形性に与える影響を実験により調査し、鋭意研究を進めることで、Feの含有量が多くなりすぎるとr値(深絞り性)が減少して成形性が低下し、Oの含有量が多くなりすぎると伸び特性が低下することを見出した。
また、α相の平均アスペクト比と、圧延方向の全伸び、更にはα相の平均粒径の標準偏差を規定することで、高強度と優れた成形性を確保することができることも見出した。
本発明のチタン合金板は、Feの含有量が1.0質量%以下であって、Oの含有量は0.1〜0.5質量%である。また、FeとOの含有量の関係は、−0.4[Fe]+0.15<[O]<−0.4[Fe]+0.5という要件を満たす必要がある。
Feはβ相安定化元素として安価な元素である。このFeの含有量が1.0質量%を超えると、r値が小さくなりすぎ成形性が低下する。Oはα相安定化元素として安価な元素である。また、不純物として不可避的に混入する元素でもある。このOの含有量が、0.5質量%を超えると、伸びが小さくなりすぎ成形性が低下する。また、Oの含有量が、0.1質量%未満であると強度レベルが低下してしまう。従って、Feの含有量は1.0質量%以下、Oの含有量は0.1〜0.5質量%の範囲とする。
また、FeとOの含有量の関係が、−0.4[Fe]+0.15<[O]という要件を満たさない場合、強度レベルが低下してしまう。逆に、[O]<−0.4[Fe]+0.5という要件を満たさない場合、伸びが小さくなりすぎ成形性が低下する。従って、FeとOの含有量が、−0.4[Fe]+0.15<[O]<−0.4[Fe]+0.5という関係を満たすことを要件とする(前記したFe、Oの含有量を含め、図1の点線で囲む範囲)。尚、Oの質量%([O])は、−0.4[Fe]+0.3未満であることがより望ましい(前記したFe、Oの含有量を含め、図1の実線で囲む範囲)。
本発明のチタン合金板のFeとO以外の残部は、Tiおよび不可避的不純物であり、その不可避的不純物としては、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれるNi、Cr、H、C、Nといった元素の混入が許容され得る。その含有量を例示すると、Ni、Crは総量で0.05質量%以下、H、C、Nは総量で数十質量ppm程度である。上記したようにOも不純物として不可避的に混入する元素ではあるが、本発明のチタン合金板における、O以外の不可避的不純物の総含有量は、おおよそ0.05質量%である。
α相の平均アスペクト比は5以下とする。α相の平均アスペクト比が5を超えると、延性が低下し、成形性が低下する。尚、α相の平均アスペクト比は、3以下とすることがより好ましい。また、2以下とすることが更に好ましい。
α相の平均結晶粒径の標準偏差は30%以下とすることが好ましい。α相の平均結晶粒径の標準偏差が30%を超えると、α相の結晶粒径の平均値と比較して大きな結晶粒の数が多くなりすぎ、成形性が低下する。尚、α相の平均結晶粒径の標準偏差は、20%以下とすることがより好ましい。また、15%以下とすることが更に好ましい。
チタン合金板の圧延方向の全伸びは20%以上とする。チタン合金板の圧延方向の全伸びが20%未満であると、所望とする優れた成形性が得られなくなる。
次に、本発明のチタン合金板の製造条件について説明する。チタン合金板は、通常は、鋳造→分塊圧延→熱間圧延→中間焼鈍→冷間圧延→最終焼鈍という工程を経て、また、各工程間に随時ブラスト、酸洗処理という工程を挿入して製造される。本発明者らは、その成分組成や各製造工程の設定条件によって得られるチタン合金板の物性や組織状態は変わるが、個々の工程毎に条件を厳密に設定することは必ずしも適切ではなく、一連の製造工程として関連付けて総合的に条件を選択してチタン合金板の製造条件を決定すべきであると考えた。
本発明者らは、前記した成分組成のチタン合金を用いて加工する条件として、以下の条件を採用すれば、本発明の高強度で成形性に優れたチタン合金板を製造することができることを、実験、研究により確認した。
条件の一つ目は、冷間圧延の圧延率を50%以上とすることである。冷間圧延の圧延率が50%未満であると、最終焼鈍後のα相の平均粒径の標準偏差が大きくなりすぎ、成形性が劣化する。
二つ目の条件は、最終焼鈍の昇温速度を5℃/s以上とすることである。最終焼鈍の昇温速度が5℃/s未満であると、圧延方向伸びが低下すると共に、α相の平均粒径の標準偏差も大きくなりすぎる。
また、三つ目の条件は、最終焼鈍温度を700℃以上、ベータ変態点温度(Tβ)までとすることである。最終焼鈍温度が700℃未満であると、圧延方向伸びが低下し、一方、最終焼鈍温度がTβを超えると、α相の平均アスペクト比が5より大きくなると共に、α相の平均結晶粒径の標準偏差も大きくなる。
最後の条件は、最終焼鈍の冷却速度を5℃/s以上とすることである。最終焼鈍の冷却速度が5℃/s未満であると、冷却時に針状組織が発達しすぎるため、α相の平均アスペクト比が5より大きくなってしまう。
以上の4条件を適切に組み合わせてチタン合金板を製造することで、本発明の高強度で成形性に優れたチタン合金板を製造することができる。
以上説明した本発明に係るチタン合金板は、本来の優れた耐食性はもとより高い機械的強度に加え、優れた成形性を備えているので、プレート式熱交換器の構成材のほか、燃料電池のセパレーター、携帯電話機、モバイルパソコン、カメラ等のボディ、眼鏡フレーム等、高度な成形性が要求される用途にも広く適用することができる。
以下実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施例では、まず、CCIM(コールドクルーシブル誘導加熱法)溶解により表1に示す各成分組成のチタン合金でなる鋳塊を鋳造した。その鋳塊を分塊圧延し、以下、熱間圧延→中間焼鈍→冷間圧延→最終焼鈍という工程を経て厚み0.3mmのチタン合金板を製造した。高強度で成形性に優れたチタン合金板を製造するために必要とした前記4つの製造条件を満足することで、本発明のチタン合金板を製造することができるが、各発明例、比較例毎に、それら4つの製造条件をどのように設定したかを表1に示す。
製造した各チタン合金板の金属組織の観察・測定と、強度および成形性の評価を夫々下記の要領で行った。
<α相の平均アスペクト比、α相の平均結晶粒径、α相の平均結晶粒径の標準偏差の測定>
本実施例では、上記各パラメータの測定を、電界放出型走査顕微鏡(Field Emission Scanning Electron Microscope:FESEM)に、後方錯乱電子回析像(Electron Back Scattering(Scattered) Pattern:EBSP)システムを搭載した結晶方位解析法で行った。この測定方法を用いたのは、EBSP法は他の測定方法と比較して高分解能であり、高精度な測定ができるためである。まず、以下測定原理について説明する。
EBSP法は、FESEMの鏡筒内にセットした試料に電子線を照射してスクリーン上にEBSPを投影する。これを高感度カメラで撮影して、コンピュータに画像として取り込む。コンピュータでは、この画像を解析して、既知の結晶系を用いたシミュレーションによるパターンとの比較によって、結晶の方位が決定される。算出された結晶の方位は3次元オイラー角として、位置座標(x、y)などと共に記録される。このプロセスが全測定点に対して自動的に行われるので、測定終了時には数万〜数十万点の結晶方位データを得ることができる。
このように、EBSP法には、X線回析法や透過電子顕微鏡を用いた電子線回析法よりも、観察視野が広く、数百個以上の多数の結晶粒に対する、平均結晶粒径、平均結晶粒径の標準偏差、平均アスペクト比に関する情報を、数時間以内で得ることができる利点がある。また、結晶粒毎の測定ではなく、指定した領域を一定間隔で走査して測定するために、測定領域全体を網羅した上記多数の測定ポイントに関する、上記各情報を得ることができる利点もある。尚、これらFESEMにEBSPシステムを搭載した結晶方位解析法の詳細は、神戸製鋼技報/Vol.52 No.2(Sep.2002)P66−70などに詳細に記載されている。
ここで、通常のチタン合金の場合、主に、α相(HCP)、β相(BCC)に示す如きCube方位、Goss方位、Brass方位、Copper方位、S方位等と呼ばれる多くの方位因子からなる集合組織を形成し、それらに応じた結晶面が存在する。
本発明においては、基本的に、各結晶面から±15°以内の方位のずれのものは同一の結晶面(方位因子)に属するものとする。また、隣り合う結晶粒の方位差が5°以上の結晶粒の境界を結晶粒界と定義する。
得られたチタン合金板の平均結晶径を測定した。これらの測定については、前記したように、FESEMにEBSPシステムを搭載した結晶方位解析法を用いて、チタン合金板の表面に平行な面であり、且つ、板厚方向の1/4t部の集合組織を測定して行った。具体的には、チタン合金板の圧延面表面を機械研磨し、更にバフ研磨に次いで電解研磨を行い、表面を調整した試料を準備した。その後、日本電子社製FESEM(JEOL JSM 5410)を用いて、EBSPによる結晶方位測定並びに結晶粒径測定を行った。測定領域は300μm×300μmの領域であり、測定ステップ間隔0.5μmとした。EBSP測定・解析システムは、EBSP:TSL社製(OIM)を用いた。
上記の手法により測定範囲内のα、βの全結晶の方位を個別に同定し、各粒子の結晶粒径は円相当径を採用した。上記平均結晶粒径と平均結晶粒径の標準偏差は、以下に示す各数式から求めだした。すなわち、測定した結晶粒の数をn、夫々の測定した結晶粒径をxとしたときに、平均結晶粒径は、(Σx)/nという数式から、平均結晶粒径の標準偏差は、〔nΣx−(Σx)〕/〔n/(n−1)1/2〕という数式から求めた。また、各α相の長軸長さaおよび短軸長さbを求め、α相の平均アスペクト比は、Σ(a/b)/nという数式から求めた。
<強度、全伸びの測定>
得られた各チタン合金板からJISZ2201に規定される13号試験片を作製し、この試験片について、圧延方向の引張強度(TS)、圧延方向の全伸び、並びにr値(深絞り性)を測定した。このとき、試験速度(引張試験での歪み速度)は、0.2%耐力までを0.5%/min、それ以降を10%/minとした。
この試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)が、500MPa以上のものを高強度であると評価した。尚、r値は成形性に影響を与える因子であるが、ここでは、1.0以上のものを深絞り性に優れるとも判断した。(因みに、試験結果では全てr値は1.0以上となった。)
<成形性(エリクセン値)の測定>
本実施例の試験では、成形性の評価にエリクセン試験を採用した。得られた各チタン合金板からJISZ2247に規定される2号試験片を作製し、この試験片について、JISZ2247の規定に準拠するエリクセン試験を実施し、エリクセン値を測定した。このとき、試験速度(エリクセン試験でのプレス速度すなわちプレス工具の変位速度)は、5mm/minとした。
この試験で得られたエリクセン値が、7.5以上のものを成形性に優れると評価した。
以上の試験結果を表1に示す。
Figure 0005166921
試料No.2は、Feの含有量が請求項1で定めた上限に近い0.80質量%のもの、試料No.3は、Feの含有量が極めて低い0.02質量%のもの、試料No.4は、Oの含有量が請求項1で定めた上限に近い0.45質量%のもの、試料No.5は、Oの含有量が請求項1で定めた下限に近い0.11質量%のものである。
また、試料No.6は、製造条件のうち冷間圧延の圧延率が下限の50%のもの、試料No.7は、製造条件のうち最終焼鈍の昇温速度が下限の5℃/sのもの、試料No.8は、製造条件のうち最終焼鈍温度が下限の700℃のもの、試料No.9は、製造条件のうち最終焼鈍の冷却速度が下限の5℃/sのものである。
また、試料No.1と試料No.10は、それらの条件が上下限から離れた中間のものであり、特に試料No.10は、それらの条件がベストと考える条件のものである。
上記したように、これら試料No.1〜10は、本発明で規定する要件を全て満たすものであり、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)は、全て500MPa以上、エリクセン値は、全て7.5以上である。すなわち、本発明で規定する要件を満たすチタン合金板は、高強度で且つ成形性に優れたものであることが分かる。
一方、試料No.11は、Feの含有量が請求項1で定めた上限を超える1.00質%のもの、試料No.12は、Oの含有量は請求項1で定めた上限の0.50質量%ではあるが、[O]<−0.4[Fe]+0.5という要件を外し、Oの含有量が多すぎるもの、試料No.13は、Oの含有量は請求項1で定めた下限以上の0.11質量%のではあるが、−0.4[Fe]+0.15<[O] という要件を外し、Oの含有量が少なすぎるものである。
また、試料No.14は、製造条件のうち冷間圧延の圧延率が下限未満の45%のもの、試料No.15は、製造条件のうち最終焼鈍の昇温速度が下限未満の3℃/sのもの、試料No.16は、製造条件のうち最終焼鈍温度が下限未満の650℃のもの、試料No.17は、製造条件のうち最終焼鈍温度が上限を超える900℃のもの、試料No.18は、製造条件のうち最終焼鈍の冷却速度が下限未満の3℃/sのものである。
すなわち、これら試料No.11〜18は、本発明で規定する要件の何れかから外れるものであり、試験で得られた圧延方向の引張強度(TS)が500MPa未満であるか、エリクセン値が7.5未満である。すなわち、本発明で規定する要件から外れるチタン合金板は、高強度で且つ成形性に優れたものとはいえないことが分かる。
本発明に該当するチタン合金板のFe含有量とO含有量の範囲を示す説明図である。

Claims (1)

  1. Fe:1.0質量%以下、O:0.1〜0.5質量%を含み、残部がTiおよび不可避的不純物であるチタン合金板であって、
    FeとOの含有量の関係が、−0.4[Fe]+0.15<[O]<−0.4[Fe]+0.5という要件を満たし、
    更に、α相の平均アスペクト比が5以下、圧延方向の全伸びが20%以上であり、
    また、α相の平均結晶粒径の標準偏差が30%以下であることを特徴とする高強度で成形性に優れたチタン合金板。
    但し、上式で[ ]は、各元素の含有量(質量%)を示す。
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