JP6183057B2 - ウィンドスクリーン装置 - Google Patents
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Description
ヘッドパイプ111は、後傾する管状の構成を有する。
左右一対のメインフレーム112は、ヘッドパイプ111の後部から後側斜め下に向かって延伸する棒状に形成される。また、左右一対のメインフレーム112は、車幅方向に互いに離間している。
左右一対のリヤフレーム113は、左右一対のメインフレーム112の後部から後方斜め上に向かって延伸する棒状に形成される。また、左右一対のリヤフレーム113は、車幅方向に互いに離間している。
ヘッドパイプ111と、メインフレーム112と、リヤフレーム113は、それぞれ鉄系材料またはアルミニウム合金などといった金属材料により形成され、溶接などによって一体に接合される。
ステアリングシャフト122は、ヘッドパイプ111に回転可能に支持される。
左右一対のフロントフォーク123の上部は、ブラケットを介してステアリングシャフト122に結合される。左右一対のフロントフォーク123の下端部は、前輪121を回転可能に支持する。このほか、左右一対のフロントフォーク123には、前輪121の上部を覆うフロントフェンダ151と、前輪121のブレーキキャリパ152が取り付けられる。
ハンドルユニット124は、ステアリングシャフト122および左右一対のフロントフォーク123の上端部に設けられ、ヘッドパイプ111により回転可能に支持される。ハンドルユニット124は、ハンドルバー125と、ハンドルバー125の左右両端部に設けられるハンドルグリップ126とを有する。このほか、ハンドルユニット124には、前輪121のブレーキキャリパ152を操作するブレーキレバーと、クラッチを操作するクラッチレバーと、自動二輪車1の各部(たとえばヘッドライトユニット21など)を操作するスイッチ類とが設けられる。
シリンダアセンブリ131は、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、シリンダヘッドカバーとを含む。シリンダブロックの内部には、燃焼室が形成されるとともに、ピストンが往復動可能に配設される。シリンダヘッドは、シリンダブロックの上側に設けられる。シリンダヘッドには、燃焼室とシリンダブロックの外部とを連通するインテークポートおよびエグゾーストポートが形成される。シリンダヘッドカバーは、シリンダヘッドの蓋となる部材であり、シリンダヘッドの上側に配設される。
クランクケースアセンブリ132の内部には、前寄りにクランク室が形成され、後寄りにミッション室が形成される。クランク室の内部には、クランクシャフトが回転可能に配設される。ミッション室の内部には、カウンターシャフトとドリブンシャフトとが回転可能に配設されるとともに、変速機が設けられる。クランクケースアセンブリ132の左側外部には、ドリブンシャフトの端部が突出している。そして、ドリブンシャフトの端部には、ドライブチェーンスプロケット(図略)が設けられる。ドライブチェーンスプロケットは、スプロケットカバーにより覆われる。
クランクケースアセンブリ132の右側には、クラッチが配設される。クランクケースアセンブリ132の左側であって、ドライブチェーンスプロケットの前側には、発電機であるマグネトと、エンジンユニット13を始動させる始動装置とが設けられる。
左右一対のスイングアーム141は、それらの前端部がメインフレーム112の後端部またはその近傍に連結されており、メインフレーム112に対して上下方向に揺動可能である。スイングアーム141の後端部には、後輪142が回転可能に支持される。
後輪142の左側にはドリブンチェーンスプロケット143が一体に回転するように設けられる。そして、エンジンユニット13のドライブチェーンスプロケットと後輪142のドリブンチェーンスプロケット143には、ドライブチェーン145が巻き掛けられている。エンジンユニット13からの動力は、ドライブチェーン145によって後輪142に伝達される。
左右一対のスイングアーム141のそれぞれと、左右一対のリヤフレーム113のそれぞれとの間には、ショックアブソーバーが設けられる(図1においては隠れて見えない)。ショックアブソーバーは、後輪142から車体フレーム11に伝達する振動や衝撃を緩和する。
シート153の前側であってメインフレーム112の上側には、燃料タンク154が設けられる。
リヤフレーム113の後部には、テールライト155やウィンカーなどの灯火類と、後輪142の上側を覆うリヤフェンダー157とが設けられる。
メインフレーム112の車幅方向外側には、サイドカバー158が設けられる。リヤフレーム113の車幅方向外側には、リヤカバー159が設けられる。サイドカバー158やリヤカバー159は、たとえば合成樹脂などによって形成されるシェル状の部材であり、自動二輪車1の外観の意匠を構成する。
ウィンドスクリーン装置3は、ウィンドスクリーン31を有する。ウィンドスクリーン31は、運転者D(搭乗者)の前方に設けられる。図1(b)に示すように、ウィンドスクリーン31は、前面視において、運転者Dの体の一部に重畳する。
カウリングブレース23は、金属パイプなどによって形成され、前面視において略四辺形の額縁状の構成を有する。
カウリングブレース23には、後傾する管状に形成され、車幅方向に互いに離れて設けられる部分(以下、縦ブレース231と記す)が含まれる。左右の縦ブレース231は、車幅中心線Cを基準として左右対称の位置に設けられる。
さらにカウリングブレース23には、左右の縦ブレース231を連結するように、車幅方向に延伸する管状の複数の部分(以下、横ブレース232と記す)が含まれる。本実施形態では、3本の横ブレース232が設けられる構成の例を示す。中央と最下の横ブレース232には、後方に向かって延伸する管状または棒状の連結部233が設けられる。そして連結部233の後部には、ヘッドパイプ111に連結するためのブラケット234が設けられる。カウリングブレース23は、このブラケット234を介して、ヘッドパイプ111の前側に取り付けられる(図8参照)。
このように、カウリングブレース23が管状の縦ブレース231と横ブレース232とにより略四辺形の額縁状に形成される。このため、左右の縦ブレース231どうしの間には、前後方向に貫通する開口部が形成される。
なお、カウリングブレース23は、この構成に限定されるものではない。カウリングブレース23は、ヘッドパイプ111の前側に位置するように車体フレーム11のいずれかの部分に取り付けられ、かつ、ウィンドスクリーン装置3の左右の回転機構4を互いに車幅方向に離れた位置に取り付けることができる構成であればよい。
ヘッドライトユニット21は、カウリングブレース23の前側に配置される。ただし、カウリングブレース23に開口部が形成される構成であれば、ヘッドライトユニット21の一部がこの開口部を通じてカウリングブレース23の後側に突出していてもよい(図8参照)。このような構成によれば、ヘッドライトユニット21のレイアウトの自由度が向上する。また、自動二輪車1の前上部の小型化、特に前後方向寸法の短縮を図ることができる。
ウィンドスクリーン装置3は、ウィンドスクリーン31と、ウィンドスクリーン31を回転移動可能に支持する支持機構を含む。そして支持機構は、左右の回転機構4からなる。支持機構としての左右の回転機構4は、それぞれ、ベースブラケット41と、支持部材42と、固定機構5(図9と図10においては隠れて見えない)と、付勢機構34と、移動範囲規制機構35とを有する。ベースブラケット41は車体側支持部の例であり、支持部材42はスクリーン側支持部の例である。
図9と図10に示すように、ベースブラケット41は、カウリングブレース23の縦ブレース231の上部に取り付けられている。
支持部材42は、ベースブラケット41に、車幅方向に平行な軸を中心として前後方向(ピッチング方向)に回転可能に連結されている。支持部材42には、ウィンドスクリーン31が取り付けられる。
ウィンドスクリーン31は、支持部材42の回転にともなって回転移動し、位置および角度が変化する。具体的には、ウィンドスクリーン31は、支持部材42と一体となって、前後方向(ピッチング方向)に所定の可動範囲内において回転移動することができる。そして、ウィンドスクリーン31は、可動範囲の最も後側に位置すると、側面視において最も寝た状態になる。一方、可動範囲の最も前側に位置すると、側面視において最も立った状態になる。
固定機構5は、支持部材42の角度(すなわち、ウィンドスクリーン31の位置および角度)を保持する。
付勢機構34は、支持部材42(すなわちウィンドスクリーン31)を、可動範囲の一方の端部に向けて付勢する。本実施形態では、付勢機構34は、ウィンドスクリーン31を後側に向けて付勢する。
移動範囲規制機構35は、支持部材42(すなわちウィンドスクリーン31)の可動範囲を規制する。
内側プレート部材411の後部は、縦ブレース231の上部に、たとえば溶接などによって接合されている。内側プレート部材411の前上部で、かつ車幅方向の内側には、制振部材の例である回転式ダンパー33(ロータリーダンパー)の本体331が取り付けられる。回転式ダンパー33は、ウィンドスクリーン31の振動やがたつきを防止または抑制する。回転式ダンパー33の回転軸332は、車幅方向に平行である。そして、回転式ダンパー33の回転軸332は、内側プレート部材411から車幅方向外側に突出している。なお、右側の回転機構4と左側の回転機構4の回転式ダンパー33は、同軸に配設される。
外側プレート部材412は、内側プレート部材411の車幅方向外側に取り付けられる。そして、内側プレート部材411と外側プレート部材412との間には隙間が形成される。この隙間には、支持部材42の本体部421の一部が挿入されている。このように、内側プレート部材411と外側プレート部材412とは、支持部材42の本体部421を車幅方向内側と外側から挟むようにして回転可能に支持する。
本体部421の下部は、ベースブラケット41の内側プレート部材411と外側プレート部材412との間に入り込んでいる。本体部421の前下部であって、内側プレート部材411と外側プレート部材412との間に入り込んでいる部分は、回転式ダンパー33の回転軸332に結合している。たとえば、支持部材42の前下部には車幅方向に貫通する軸孔が形成され、この軸孔に回転式ダンパー33の回転軸332が嵌め込まれている。そして、支持部材42は、回転式ダンパー33の回転軸332と一体に回転する。このため、支持部材42の回転中心は、回転式ダンパー33の回転軸332の中心となる。前記のとおり、左右の回転式ダンパー33は同軸に配設されているため、左右の支持部材42の回転中心は一致している。そして、回転式ダンパー33は、支持部材42の振動やがたつきを防止または抑制する。ただし、ウィンドスクリーン装置3が回転式ダンパー33を備えない構成であってもよい。この場合には、回転式ダンパー33に代えて、たとえば軸状の部材によって支持部材42が回転可能に支持される構成であればよい。
本体部421の上側には、取付部422(ステー)が設けられる。取付部422は、ウィンドスクリーン31を取り付ける部分である。取付部422は、本体部421の上端から後方斜め上かつ車幅方向外側に向かって延伸する帯板状に形成される。取付部422には、たとえば、ウィンドスクリーン31を取り付けるネジなどを挿通するための貫通孔が形成される。なお、取付部422にウィンドスクリーン31を取り付けるための構成は、ネジ止めに限定されるものではない。
固定側係合部413は、ベースブラケット41の外側プレート部材412の最下部に設けられる。また、固定側係合部413は、前面視において回転式ダンパー33の本体331よりも車幅方向外側で、かつ、側面視において回転式ダンパー33の回転軸332よりも後側に設けられる。たとえば、固定側係合部413は、外側プレート部材412の最下部が車幅方向外側に向かって曲げ起こされた舌片状の構成を有する。
可動側係合部423は、支持部材42の後部であって、回転式ダンパー33の回転軸332よりも後側に設けられる。また、可動側係合部423は、前面視において回転式ダンパー33の本体331よりも車幅方向外側に設けられる。さらに、可動側係合部423は、固定側係合部413の上方に位置するように設けられる。たとえば、可動側係合部423は、支持部材42の本体部421の下部から後方に延出し、さらにその先端部が車幅方向外側に延出する舌片状の構成が適用できる。
そして、固定側係合部413と可動側係合部423とに、第1の付勢部材の例であるコイルバネ32が架設される。コイルバネ32は、可動側係合部423を下側に向かって引っ張る。可動側係合部423は、支持部材42の回転中心である回転式ダンパー33の回転軸332よりも後側に設けられている。このため、支持部材42(すなわちウィンドスクリーン31)は、コイルバネ32によって可動範囲の後端側に倒れる向きに付勢される。
係合孔424は、側面視において回転式ダンパー33の回転軸332を中心とする円周方向に延伸する円弧状の長孔である。また、係合孔424は、支持部材42の本体部421を車幅方向に貫通する。
規制ピン414は棒状の部材であり、ベースブラケット41の内側プレート部材411と外側プレート部材412との間に架設される。
そして、支持部材42は、規制ピン414が係合孔424の長手方向(円周方向)の一端の内周面に接触する位置から他端の内周面に接触する位置の間で回転することができる。このように、移動範囲規制機構35によって、支持部材42の可動範囲が規制される。
係合面511には、円周方向に所定の間隔をおいて、複数の係合凹部512が形成される。係合凹部512は、半径方向内側に窪む凹部であり、爪部材54の係合爪541(後述)が嵌まり込むことができる構成を有する。また、係合凹部512は、側面視において略V字状に形成される。なお、係合凹部512の数および間隔は特に限定されるものではない。
第1の押圧部52は、係合面511の上側に設けられる。第1の押圧部52は、爪部材54の係合爪541を係合面511に接近する向きに押圧する。本実施形態では、第1の押圧部52は可動側係合部423の下面に設けられる。なお、第1の押圧部52は、爪部材54の係合爪541を係合面511に接近する向きに押すことができる構成であればよく、具体的な構成は限定されるものではない。
第2の押圧部53は、爪部材54の係合爪541を係合面511から離れる向きに押圧する。第2の押圧部53は、係合面511の下側において、係合面511から半径方向外側に向かって張り出すように形成される。なお、第2の押圧部53は、係合面511に対して傾斜する傾斜面を有する。傾斜面よりも下側は、係合面511とほぼ平行な面に形成される。
トーションバネ55は、爪部材54を所定の方向に付勢する。具体的には、図15〜図17に示す状態においては、トーションバネ55は、爪部材54の係合爪541を、係合面511に押し付ける向き(ここでは前転する向き)に付勢する。一方、図18に示す状態においては、トーションバネ55は、爪部材54の係合爪541を、係合面511から離れる向き(ここでは後転する向き)に付勢する。
なお、爪部材54の付勢部材係合部542は、トーションバネ55による付勢力が作用する位置が変更可能に構成される。たとえば、付勢部材係合部542としては、爪部材54の外周に所定の長さを有する凹部に形成される。そして、トーションバネ55の他方のアーム552は、この凹部に引っ掛けられる。このため、トーションバネ55の他方のアーム552が凹部に引っ掛かっている位置(すなわち、第2の付勢部材の付勢力が作用する位置)は、この凹部の長さの範囲内で移動できる。
運転者Dが、ウィンドスクリーン31を可動範囲の後端から前側に向けて回転移動させると、係合面511は爪部材54に対して相対的に上側に向かって移動する。そして、爪部材54の係合爪541は、係合面511の上端部に形成される傾斜面によって後側(半径方向外側)に向かって押され、係合面511に乗り上げる。
なお、前記のとおり、ベースブラケット41と支持部材42との間にはコイルバネ32(第1の付勢部材)が設けられており、ベースブラケット41はコイルバネ32によって下側に向かって(後転する向きに)付勢される。このため、運転者Dは、コイルバネ32の付勢力に抗してウィンドスクリーン31を前側に移動させることになる。
このように、係合爪541が係合凹部512に嵌まり込んだ状態であっても、運転者Dはウィンドスクリーン31を前側に向かってさらに回転移動させることができる。
この状態では、係合爪541は係合凹部512に嵌まり込まない。このため、運転者Dは、ウィンドスクリーン31を後側に移動させて、可動範囲の後端に戻すことができる。
なお、図17と図18に示すように、ウィンドスクリーン31の可動範囲の前端よりも後側に所定の距離を離れた位置において、第2の押圧部53は爪部材54を後転するように押圧する。すなわち、図17に示すように、爪部材54が第2の押圧部53に接触した状態においては、規制ピン414と係合孔424の長手方向の他の一端(ここでは下端)の内周面とは接触しておらず所定の距離をおいて離れている。なお、この距離は適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。この距離は、運転者Dがウィンドスクリーン31を前側に向けて移動させた場合において、ウィンドスクリーン31が可動範囲の前端に達するよりも前に、確実に図18に示す状態に遷移させることができる距離であればよい。
図20に示すように、ウィンドスクリーン31の前下部には、後下部側に向かって窪む段差部311が形成される。段差部311の上縁部は、少なくとも一部が車幅方向に延伸する稜線(以下、第1の稜線312と記す)を形成する。第1の稜線312は、上側に向かって凸となる位置に現れる稜線である。換言すると、この第1の稜線312よりも前下側の部分が、後下部側に向かって窪む段差部311となる。この段差部311は、支持部材42の取付部422が取り付けられる箇所よりも前下側に位置する。このように、ウィンドスクリーン31は、段差部311とこの段差部311よりも上側の部分との境界において、クランク状に折れ曲がった形状を有する。このため、このようなウィンドスクリーン31は、段差部311及び第1の稜線312が形成されない構成と比較すると,剛性が向上して変形しにくくなる。特に、第1の稜線312が車幅方向に延伸する構成であるため、ウィンドスクリーン31には、前後方向を中心軸とするような捩れ(ローリング方向に曲がるような捩れ)が生じにくくなる。すなわち、運転者Dがウィンドスクリーン31を移動させる際に、ウィンドスクリーン31に前後方向を中心軸とするような捩れが生じると、左右の回転機構4で回転角が相違し、ウィンドスクリーン31の左右で前後方向位置が一致しなくなるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、ウィンドスクリーン31の剛性の向上を図ることができるから、ウィンドスクリーン31の形状が安定する。このため、たとえばウィンドスクリーン31の操作時において、前後方向位置が左右で不一致になることを防止または抑制できる。したがって、ウィンドスクリーン31の操作性の向上を図ることができる。また、走行時において、ウィンドスクリーン31の振動が抑制されるため、快適性が向上する。
そして、この突出部313の左右両側には、上面視において車幅方向に交差する方向に延伸する稜線(以下、第2の稜線314と記す)が形成される。なお、左右の第2の稜線314は、上面視において車幅方向に交差する方向であればよく、前後方向に平行でなくてもよい。たとえば、上面視において、前後方向に対して傾斜していてもよい。図20においては、左右の第2の稜線314が、前下端から後上端に向かうにしたがって、車幅方向外側に徐々に偏倚する構成を示す。この場合には、車幅方向中央部の突出部313は、上面視において、後広がりの形状を有する。
このような構成によれば、ウィンドスクリーン31の車幅方向軸回り(ピッチング方向)の剛性の向上を図ることができる。したがって、運転者Dがウィンドスクリーン31を移動させる場合や、走行中にウィンドスクリーン31が風を受ける場合などにおいて、ウィンドスクリーン31の変形を防止または抑制し、ウィンドスクリーン31の形状の安定を図ることができる。
そして、ウィンドスクリーン31に、車幅方向に延伸する第1の稜線312と、前後方向に延伸する第2の稜線314とが形成されることによって、ウィンドスクリーン31の前下側に矩形の窪みが形成されることになり、ウィンドスクリーン31の剛性がさらに向上する。
また、カバー部材317の厚さは、段差部311の段差の寸法と同じであることが好ましい。このような構成によれば、カバー部材317の上面とウィンドスクリーン31の段差部311よりも上側の部分の上面とを、連続した面とすることができる。このため、段差部311による剛性の向上を図りつつ、空気の流れをスムーズにすることができる。
また、カバー部材317によってウィンドスクリーン31の段差部311を覆うことによって、ウィンドスクリーン31の意匠のアクセントにもなる。また、カバー部材317がウィンドスクリーン31とは別体の部材であると、カバー部材317とウィンドスクリーン31との塗り分けが容易となる。
さらに、固定側係合部413の上側に可動側係合部423が位置する構成であるため、コイルバネ32の軸線が垂直に近くなる。したがって、回転機構4の前後方向寸法の小型化を図ることができる。
Claims (5)
- 車体の前上部に設けられ、前面視において搭乗者の一部に重畳するウィンドスクリーンと、前記ウィンドスクリーンを前記車体に移動可能に支持する支持機構と、を備えるウィンドスクリーン装置において、
前記支持機構は、前記ウィンドスクリーンが取り付けられる取付部が設けられるスクリーン側支持部と、前記車体に取り付けられて前記スクリーン側支持部を移動可能に支持する車体側支持部と、前記スクリーン側支持部の位置を保持する固定機構と、を有し、
前記ウィンドスクリーンの下部には、前記ウィンドスクリーンの車幅方向の全域に亘って設けられている稜線の一部が前記車体の幅方向に延伸するとともに前記稜線の下側の部分が前記稜線の上側の部分よりも前記車体の後方に窪む段差部が形成され、且つ前記稜線は前記取付部の下側に位置することを特徴とするウィンドスクリーン装置。 - 前記ウィンドスクリーンは、車体の幅方向の中央部が車体の幅方向の両端部に比較して上方に張り出す凸形状に形成されるとともに、前記車体の幅方向と交差する方向に延伸する稜線が形成され、
前記稜線は、前記車体の幅方向に離間して設けられる2つの前記取付部の間に形成されることを特徴とする請求項1に記載のウィンドスクリーン装置。 - 前記ウィンドスクリーンの上縁部および側縁部の少なくとも一部は、他の部分に比較して厚さが厚いことを特徴とする請求項1または2に記載のウィンドスクリーン装置。
- 前記ウィンドスクリーンの上縁部は、前記車体の上側に向かって湾曲する湾曲部が形成され、前記ウィンドスクリーンの側縁部の上部には、前記車体の下側に向かって屈曲して延伸する側壁部が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のウィンドスクリーン装置。
- 前記ウィンドスクリーンには、前記段差部を覆うカバー部材が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のウィンドスクリーン装置。
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