JP6182202B2 - 鞍乗り型車両の動力伝達装置 - Google Patents

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本発明は、動力源からの動力をその回転速度を無段階に変速することを可能として前記動力源および伝動軸間に設けられるベルト式無段変速機と、後輪ブレーキが設けられる後輪の車軸および前記伝動軸間に介設されるとともに遊星ギヤ機構ならびに該遊星ギヤ機構の変速段を切り換える変速クラッチを含む機械式変速機とを備え、前記伝動軸に、前記変速クラッチと、該変速クラッチのクラッチアウタとともに回転する第2動力伝達ギヤとが同軸に配設されるとともに第1動力伝達ギヤが固設され、前記伝動軸と平行な軸線を有する中間軸に、前記遊星ギヤ機構と、該遊星ギヤ機構のリングギヤとともに回転するようにして第1動力伝達ギヤに噛合する第3動力伝達ギヤと、前記遊星ギヤ機構のサンギヤとともに回転するようにして第2動力伝達ギヤに噛合する第4動力伝達ギヤとが同軸に配設されるとともに前記車軸に動力を伝達する出力ギヤが固設され、前記後輪が、前記車軸に支持されるホイールハブと、タイヤが取付けられるようにして前記ホイールハブを囲繞するホイールリムと、前記ホイールハブおよび前記ホイールリム間を連結する連結部とを有するように構成され、前記ベルト式無段変速機が車幅方向で前記連結部との間に前記機械式変速機を挟むように配置される鞍乗り型車両の動力伝達装置に関する。
このような動力伝達装置は、たとえば特許文献1で既に知られている。
特開2014−208524号公報
ところでこのような動力伝達装置を備えた鞍乗り型車両において、後輪のハブには、後輪を制動するための後輪ブレーキが設けられることが一般的である。ところがベルト式無段変速機および機械式変速機を有する動力伝達装置を後輪周りに配設する場合、部品点数が多くなる分、機械式変速機を有しない通常の動力伝達装置に比べて後輪から車幅方向外側方への突出量が大きくなり易く、これに加えてさらに後輪ブレーキが後輪に設けられることで、後輪から車幅方向外側方への突出量がより大きくなり易く、鞍乗り型車両にあっては車両のバンク角が確保し難くなるという課題が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、後輪からの車幅方向外側への突出を抑え、車幅方向での小型化を可能とした鞍乗り型車両の動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、動力源からの動力をその回転速度を無段階に変速することを可能として前記動力源および伝動軸間に設けられるベルト式無段変速機と、後輪ブレーキが設けられる後輪の車軸および前記伝動軸間に介設されるとともに遊星ギヤ機構ならびに該遊星ギヤ機構の変速段を切り換える変速クラッチを含む機械式変速機とを備え、前記伝動軸に、前記変速クラッチと、該変速クラッチのクラッチアウタとともに回転する第2動力伝達ギヤとが同軸に配設されるとともに第1動力伝達ギヤが固設され、前記伝動軸と平行な軸線を有する中間軸に、前記遊星ギヤ機構と、該遊星ギヤ機構のリングギヤとともに回転するようにして第1動力伝達ギヤに噛合する第3動力伝達ギヤと、前記遊星ギヤ機構のサンギヤとともに回転するようにして第2動力伝達ギヤに噛合する第4動力伝達ギヤとが同軸に配設されるとともに前記車軸に動力を伝達する出力ギヤが固設され、前記後輪が、前記車軸に支持されるホイールハブと、タイヤが取付けられるようにして前記ホイールハブを囲繞するホイールリムと、前記ホイールハブおよび前記ホイールリム間を連結する連結部とを有するように構成され、前記ベルト式無段変速機が車幅方向で前記連結部との間に前記機械式変速機を挟むように配置される鞍乗り型車両の動力伝達装置において、前記後輪に、前記連結部の車幅方向一方側で前記機械式変速機の一部を収容する収容凹部が形成されるとともに、前記連結部の車幅方向他方側に配置される後輪ブレーキが設けられ、第1動力伝達ギヤおよび前記遊星ギヤ機構が、前記伝動軸および前記中間軸の軸線に直交する方向から見て前記ホイールリムの一部に重なるようにして前記収容凹部内に配置されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記ホイールハブが、前記車軸の軸線と直交する方向から見て前記ホイールリムに重なるように形成され、前記後輪ブレーキであるディスクブレーキのブレーキディスクが、前記連結部の車幅方向他方側に配置されるようにして前記ホイールハブに取付けられることを第2の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記ベルト式無段変速機および前記機械式変速機を収容する伝動ケースを備え、この伝動ケースが、前記後輪の一側方で車両前後方向に延びるケース主体と、前記ベルト式無段変速機を収容するベルト式無段変速機室を前記ケース主体との間に形成して前記後輪とは反対側から前記ケース主体に締結されるカバー部材と、前記機械式変速機を収容する機械式変速機室を前記ケース主体との間に形成しつつ前記ケース主体の一部を前記後輪側から覆うようにして前記ケース主体に締結されるギヤカバーとを含み、前記伝動軸の前記ギヤカバー側の端部が第1の軸受を介して前記ギヤカバーに回転自在に支持され、前記中間軸の前記ギヤカバー側の端部が第2の軸受を介して前記ギヤカバーに回転自在に支持され、前記ギヤカバーを回転自在に貫通する前記車軸および前記ギヤカバー間に第3の軸受が介装され、第2の軸受の前記後輪側の端部が、第1および第3の軸受の前記後輪とは反対側の端部よりも前記後輪側に配置されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記ベルト式無段変速機および前記機械式変速機を収容する伝動ケースを備え、この伝動ケースが、前記後輪の一側方で車両前後方向に延びるケース主体と、前記ベルト式無段変速機を収容するベルト式無段変速機室を前記ケース主体との間に形成して前記後輪とは反対側から前記ケース主体に締結されるカバー部材と、前記機械式変速機を収容する機械式変速機室を前記ケース主体との間に形成しつつ前記ケース主体の一部を前記後輪側から覆うようにして前記ケース主体に締結されるギヤカバーとを含み、前記伝動軸の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ、第2動力伝達ギヤおよび第1動力伝達ギヤがこの順で前記ベルト式無段変速機側から並ぶように配置され、第1および第2動力伝達ギヤの外径が前記変速クラッチの外径よりも小さく設定され、第1および第2動力伝達ギヤの径方向外側で前記ギヤカバーの外面に、前記ホイールリムの一部が配置されるようにした逃げ凹部が形成されることを第4の特徴とする。
本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記伝動軸の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ、第2動力伝達ギヤおよび第1動力伝達ギヤがこの順で前記ベルト式無段変速機側から並ぶように配置され、前記中間軸の軸線に沿う方向で前記出力ギヤ、第4動力伝達ギヤおよび前記遊星ギヤ機構がこの順で前記ベルト式無段変速機側から並ぶように配置され、第2動力伝達ギヤ、第1動力伝達ギヤ、第4動力伝達ギヤおよび前記遊星ギヤ機構が前記出力ギヤの前記ベルト式無段変速機側の端部よりも前記後輪側に配置されることを第5の特徴とする。
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記遊星ギヤ機構および前記第4動力伝達ギヤの一部が前記伝動軸および前記中間軸の軸線に沿う方向から見て前記クラッチアウタに重なるように、前記クラッチアウタに対する前記遊星ギヤ機構および前記第4動力伝達ギヤの相対位置が設定され、前記出力ギヤの少なくとも一部が、前記中間軸および前記伝動軸の軸線と直交する方向から見て前記クラッチアウタに重なるように、前記クラッチアウタに対する前記出力ギヤの相対位置が設定されることを第6の特徴とする。
本発明は、第6の特徴の構成に加えて、前記クラッチアウタの回転方向を規制するワンウエイクラッチを、前記クラッチアウタに支持される回り止め部材と協働して構成する規制部材が、前記中間軸および前記伝動軸の軸線に直交する方向から見て前記出力ギヤに重なるようにしつつ、前記伝動軸の軸線方向で前記クラッチアウタおよび第2動力伝達ギヤ間に配置されることを第7の特徴とする。
本発明は、第7の特徴の構成に加えて、前記ベルト式無段変速機および前記機械式変速機を収容する伝動ケースを備え、この伝動ケースが、前記後輪の一側方で車両前後方向に延びるケース主体と、前記ベルト式無段変速機を収容するベルト式無段変速機室を前記ケース主体との間に形成して前記後輪とは反対側から前記ケース主体に締結されるカバー部材と、前記機械式変速機を収容する機械式変速機室を前記ケース主体との間に形成するギヤカバーとを含み、前記ギヤカバーが、前記ケース主体との間にカラーを介在させた前記規制部材を前記ケース主体と協働して支持するようにしつつ前記後輪側から前記ケース主体の一部を覆うようにして前記ケース主体に締結され、前記ギヤカバーおよび前記ケース主体の合わせ面が、前記カラーおよび前記規制部材の当接面に対して前記後輪と反対側に配置されることを第8の特徴とする。
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記変速クラッチのクラッチインナが前記伝動軸に相対回転不能に結合され、前記クラッチアウタが前記伝動軸に相対回転可能に支持され、前記遊星ギヤ機構が、前記リングギヤおよび前記サンギヤと、前記リングギヤおよび前記サンギヤに噛合する複数の遊星ギヤと、それらの遊星ギヤを回転自在に支持するとともに前記出力ギヤを同期連動させる遊星キャリアとを備え、前記中間軸の軸線と直交する方向から見て第4動力伝達ギヤの一部が前記サンギヤの少なくとも一部に重なって配置されることを第9の特徴とする。
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記変速クラッチのクラッチインナが前記伝動軸に相対回転不能に結合され、前記クラッチアウタが前記伝動軸に相対回転可能に支持され、前記遊星ギヤ機構が、前記リングギヤおよび前記サンギヤと、前記リングギヤおよび前記サンギヤに噛合する複数の遊星ギヤと、それらの遊星ギヤを回転自在に支持するとともに前記出力ギヤを同期連動させる遊星キャリアとを備え、前記中間軸に相対回転不能に結合される円筒状のボス部が前記遊星キャリアに一体に設けられ、そのボス部の外周に、前記中間軸の軸線と直交する方向から見て前記ボス部の少なくとも一部に重なる第4動力伝達ギヤが相対回転可能に支持されることを第10の特徴とする。
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記ベルト式無段変速機および前記機械式変速機を収容する伝動ケースの一部が、前記後輪の一側方で車両前後方向に延びるケース主体と、前記機械式変速機を収容する機械式変速機を前記ケース主体との間に形成するギヤカバーとで構成され、前記ケース主体および前記ギヤカバーに両端部が回転自在に支持される前記中間軸の前記ケース主体寄りに前記出力ギヤが一体に形成され、第4動力伝達ギヤ、前記遊星ギヤ機構および第3動力伝達ギヤが、前記中間軸の前記ギヤカバー側の端部から前記中間軸に組み付け可能に構成されることを第11の特徴とする。
さらに本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記ベルト式無段変速機および前記機械式変速機を収容する伝動ケースを備え、この伝動ケースが、前記後輪の一側方で車両前後方向に延びるケース主体と、前記ベルト式無段変速機を収容するベルト式無段変速機室を前記ケース主体との間に形成して前記後輪とは反対側から前記ケース主体に締結されるカバー部材と、前記機械式変速機を収容する機械式変速機室を前記ケース主体との間に形成しつつ前記後輪側から前記ケース主体の一部を覆うようにして前記ケース主体に締結されるギヤカバーとを含み、前記ベルト式無段変速機室側に膨らむようにして前記ケース主体に形成される膨出部と、その膨出部を貫通する前記伝動軸との間に第4の軸受が介装され、前記ベルト式無段変速機の一部を構成する従動プーリの一部に第4の軸受の少なくとも一部が前記伝動軸の軸線に直交する方向から見て重なるようにして、前記従動プーリが前記ベルト式無段変速機室内で前記伝動軸に支持されることを第12の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、後輪においてホイールハブおよびホイールリム間を連結する連結部の車幅方向一方側で機械式変速機の一部を収容する収容凹部が後輪に形成され、連結部の車幅方向他方側に後輪ブレーキが配置されるので、収容凹部を大きく形成することが可能であり、伝動軸および中間軸の軸線に直交する方向から見てホイールリムの一部に重なる第1動力伝達ギヤおよび遊星ギヤ機構が収容凹部内に配置されるようにして、動力伝達装置の後輪からの車幅方向外側への突出を抑え、車幅方向での小型化が可能となる。
また本発明の第2の特徴によれば、車軸の軸線と直交する方向から見てホイールリムにホイールハブが重なるので、車軸の軸線に沿う方向でホイールリムおよびホイールハブを近接させてホイール剛性を充分に確保することができ、しかもホイールハブの車幅方向他方側への突出を抑え、ホイールの外観性を良好なものとすることができる。またディスクブレーキのブレーキディスクが連結部の車幅方向他方側に配置されるので、連結部の車幅方向一方側に配置される動力伝達装置とのディスクブレーキの干渉を防止して、動力伝達装置を後輪側に効率よく近接させることが可能となるとともに、ディスクブレーキの取付けも容易となる。
本発明の第3の特徴によれば、ベルト式無段変速機および機械式変速機を収容する伝動ケースの一部が、車両前後方向に延びるケース主体と、機械式変速機を収容する機械式変速機室をケース主体との間に形成しつつケース主体の一部を後輪側から覆うようにしてケース主体に締結されるギヤカバーとで構成され、中間軸およびギヤカバー間に介装される第2の軸受の後輪側の端部が、伝動軸およびギヤカバー間に介装される第1の軸受ならびに後輪の車軸およびギヤカバー間に介装される第3の軸受の後輪とは反対側の端部よりも後輪側に配置されるので、中間軸と同軸に配設される遊星ギヤ機構および第4動力伝達ギヤを後輪側により近づけて配置することができ、後輪からの車幅方向外側への動力伝達装置の突出量を低減することができる。
本発明の第4の特徴によれば、ベルト式無段変速機および機械式変速機を収容する伝動ケースの一部が、車両前後方向に延びるケース主体と、機械式変速機を収容する機械式変速機室をケース主体との間に形成しつつケース主体の一部を後輪側から覆うようにしてケース主体に締結されるギヤカバーとで構成され、伝動軸の軸線に沿う方向で変速クラッチ、第2動力伝達ギヤおよび第1動力伝達ギヤがこの順でベルト式無段変速機側から並ぶように配置され、変速クラッチの外径よりも小さな外径を有する第1および第2動力伝達ギヤの径方向外側でギヤカバーの外面に大きな逃げ凹部を形成することができ、その逃げ凹部にホイールリムの一部が配置されるので、動力伝達装置をより後輪側に近づけて配置することができ、後輪から車幅方向外側への動力伝達装置の突出量をより低減することができる。
本発明の第5の特徴によれば、伝動軸に配設される変速クラッチ、第1動力伝達ギヤおよび第2動力伝達ギヤのうち変速クラッチがベルト式無段変速機に最も近い位置に配置され、中間軸に配設される出力ギヤ、第4動力伝達ギヤおよび遊星ギヤ機構のうち出力ギヤがベルト式無段変速機に最も近い位置に配置され、出力ギヤのベルト式無段変速機側の端部よりも後輪側に、第2動力伝達ギヤ、第1動力伝達ギヤ、第4動力伝達ギヤおよび遊星ギヤ機構が配置されるので、出力ギヤの軸線方向に沿う幅を大きくしても、第1動力伝達ギヤ、第2動力伝達ギヤ、第4動力伝達ギヤおよび遊星ギヤ機構の軸線に沿う方向の位置に影響を与えないようにすることができる。したがって出力ギヤの軸線方向に沿う幅の設定自由度を確保しつつ動力伝達装置の車幅方向に沿う小型化を図ることができる。
本発明の第6の特徴によれば、遊星ギヤ機構および第4動力伝達ギヤの一部が前記伝動軸および中間軸の軸線に沿う方向から見てクラッチアウタに重なり、出力ギヤの少なくとも一部が、中間軸および伝動軸の軸線と直交する方向から見てクラッチアウタに重なるので、車幅方向での動力伝達装置の小型化を図ることができるとともに、車幅方向と直交する方向での動力伝達装置の小型化が可能となり、動力伝達装置をより小型化することができる。
本発明の第7の特徴によれば、ワンウエイクラッチの規制部材が、クラッチアウタ、第2動力伝達ギヤおよび出力ギヤで囲まれる領域に配置されることで、当該領域に効率よく規制部材を配置することができ、車幅方向での動力伝達装置の小型化を一層図ることができる。
本発明の第8の特徴によれば、ケース主体との間にカラーを介在させた規制部材が、ケース主体と、後輪側からケース主体の一部を覆うようにしてケース主体に締結されるギヤカバーとの協働で支持され、ギヤカバーおよびケース主体の合わせ面がカラーおよび規制部材の当接面に対して後輪と反対側に配置されるので、ギヤカバーをケース主体に締結するための締結ボス等が伝動ケースから後輪側に突出する突出量を抑え、機械式変速機をより後輪側に近づけて配置することを可能とすることで、動力伝達装置および後輪を車幅方向でよりコンパクトに配置することができる。しかも規制部材およびケース主体間にカラーが介在することで、ギヤカバーおよびケース主体の合わせ面に対して車幅方向で離間した位置に規制部材が支持されるので、規制部材の車幅方向での配置の自由度も確保することができる。
本発明の第9の特徴によれば、変速クラッチのクラッチインナが伝動軸に相対回転不能に結合され、クラッチアウタが伝動軸に相対回転可能に支持され、遊星ギヤ機構のサンギヤとともに回転する第4動力伝達ギヤの一部が中間軸の軸線と直交する方向から見てサンギヤの少なくとも一部に重なるので、中間軸の軸線に沿う方向でサンギヤおよび第4動力伝達ギヤをコンパクトに纏めて配置することができる。
本発明の第10の特徴によれば、変速クラッチのクラッチインナが伝動軸に相対回転不能に結合され、クラッチアウタが伝動軸に相対回転可能に支持され、遊星ギヤ機構の遊星キャリアに中間軸に相対回転不能に結合される円筒状のボス部が一体に設けられ、そのボス部の外周に、中間軸の軸線に直交する方向から見てボス部の少なくとも一部に重なる第4動力伝達ギヤが相対回転可能に支持されるので、中間軸の軸線に沿う方向で遊星キャリアおよび第4動力伝達ギヤをコンパクトに纏めて配置することができる。
本発明の第11の特徴によれば、伝動ケースの一部を構成するケース主体およびギヤカバーに中間軸の両端部が回転自在に支持され、この中間軸のケース主体寄りの一端側に出力ギヤが一体に形成され、第4動力伝達ギヤ、遊星ギヤ機構および第3動力伝達ギヤが中間軸のギヤカバー側の端部から中間軸に組み付け可能であるので、出力ギヤを一体に有する中間軸への第4動力伝達ギヤ、遊星ギヤ機構および第3動力伝達ギヤの組付けが容易となる。
さらに本発明の第12の特徴によれば、伝動ケースが、ケース主体と、ベルト式無段変速機室をケース主体との間に形成するカバー部材と、機械式変速機室をケース主体との間に形成するギヤカバーとを含み、ベルト式無段変速機室側に膨らんでケース主体に形成される膨出部および伝動軸間に第4の軸受が介装され、ベルト式無段変速機の一部を構成する従動プーリの一部に第4の軸受の少なくとも一部が伝動軸の軸線に直交する方向から見て重なるので、機械式変速機室の一部をベルト式無段変速機室側に膨らませるようにして、ベルト式無段変速機室および機械式変速機室を伝動軸の軸線方向でコンパクトにまとめて形成し、車幅方向での動力伝達装置の小型化をより一層図ることができる。
自動二輪車の要部左側面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の要部拡大図である。 図1の要部の一部切欠き拡大図である。 伝動ケースの後部を後輪側から見た図である。 ギヤカバーを省略した状態での図3の6−6線断面図である。 図3の7矢示部拡大図である。 規制部材の取付け状態を示すための図3の8−8線に沿う断面図である。 図5の9−9線断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図1〜図9を参照しながら説明すると、先ず図1において、鞍乗り型車両である自動二輪車が備える車体フレームFの後部には乗車用シート11が支持され、その乗車用シート11の下方に、後輪WRを駆動する動力を発揮するパワーユニットPが配置される。前記パワーユニットPは、動力源である水冷式のエンジンEと、該エンジンEからの動力を後輪WRに伝達する動力伝達装置Tとから成る。
図2および図3を併せて参照して、前記エンジンEのエンジン本体12は、前記車体フレームFの車両前後方向中間部の下部に上下方向揺動可能に支持されており、このエンジン本体12のクランクケース13に、車幅方向に沿う軸線を有するクランクシャフト15が回転自在に支持される。
前記動力伝達装置Tは、前記クランクシャフト15の回転動力をその回転速度を無段階に変速するようにして伝達するベルト式無段変速機16と、伝動軸19および前記ベルト式無段変速機16間に介設される遠心式の発進クラッチ17と、遊星ギヤ機構22ならびに該遊星ギヤ機構22の変速段を切り換える変速クラッチ23を含んで前記伝動軸19および前記後輪WRの車軸21間に設けられる機械式変速機18とを備える。
前記後輪WRは、前記車軸21に支持されるホイールハブ25と、タイヤ28が取付けられるようにして前記ホイールハブ25を囲繞するホイールリム26と、前記ホイールハブ25および前記ホイールリム26間を連結する連結部27とを有するように構成され、前記ベルト式無段変速機16は車幅方向で前記連結部27との間に前記機械式変速機18を挟むように配置される。
前記動力伝達装置Tは、前記後輪WRの一側方(この実施の形態では左側方)で車両前後方向に延びる伝動ケース29に収容されるものであり、この伝動ケース29は、前記クランクケース13に一体に連設されて後方に延びるケース主体30と、前記ベルト式無段変速機16を収容するベルト式無段変速機室33を前記ケース主体30との間に形成して前記後輪WRとは反対側から前記ケース主体30に締結されるカバー部材31と、前記機械式変速機18を収容する機械式変速機室34を前記ケース主体30との間に形成しつつ前記ケース主体30の一部を前記後輪WR側から覆うようにして前記ケース主体30に締結されるギヤカバー32とを含む。
前記エンジン本体12のシリンダヘッド14に接続される吸気装置35の一部を構成するエアクリーナ36は、前記伝動ケース29の上方に配置され、当該伝動ケース29に支持される。また前記伝動ケース29における前記ケース主体30の後部と、前記車体フレームFの後部との間にはリヤクッションユニット37が設けられる。
前記ベルト式無段変速機16は、前記伝動ケース29の前記ベルト式無段変速機室33内に突入する前記クランクシャフト15の一端部に設けられる駆動プーリ38と、前記クランクシャフト15と平行な軸線を有する前記伝動軸19に相対回転可能に支持される従動プーリ39とに、無端状のVベルト40が巻き掛けられて成る。
前記駆動プーリ38は、前記クランクシャフト15に固定される固定プーリ半体41と、該固定プーリ半体41に対して近接・離間が可能な可動プーリ半体42とを備え、可動プーリ半体42は、クランクシャフト15に固定されたランププレート43および可動プーリ半体42間に配置されるウエイトローラ44に作用する遠心力によって軸方向に駆動される。
前記従動プーリ39は、前記伝動軸19を同軸に囲繞しつつ該伝動軸19に相対回転可能に支持される円筒状の内筒45に固定される固定プーリ半体46と、前記内筒45に対する軸方向相対移動および相対回動を可能として前記内筒45を同軸に囲繞する外筒47に固定されることで前記固定プーリ半体46に対する近接・離反を可能とした可動プーリ半体48とで構成され、固定プーリ半体46および可動プーリ半体48間にVベルト40が巻き掛けられる。また可動プーリ半体48および固定プーリ半体46間の相対回転位相差に応じて両プーリ半体46,48間に軸方向の分力を作用せしめるトルクカム機構49が、前記内筒45および前記外筒47間に設けられ、可動プーリ半体48はコイルスプリング50によって固定プーリ半体46側に向けて弾発付勢される。
前記発進クラッチ17は、エンジン回転数が予め定められた発進回転数以上となるのに応じて接続状態となるようにして前記伝動軸19の前記カバー部材31側の端部および前記内筒45間に設けられるものであり、前記伝動軸19に固定される椀状のクラッチアウタ51と、前記内筒45に固定されるクラッチインナ52と、該クラッチインナ52の複数箇所に軸53を介して軸支される遠心ウエイト54と、各遠心ウエイト54および前記クラッチインナ52間に設けられるクラッチばね55とを備える。この発進クラッチ17では、前記ベルト式無段変速機16からの回転動力でクラッチインナ52が回転するのに応じて各遠心ウエイト54に作用する遠心力が各クラッチばね55のばね付勢力を上回ったときに遠心ウエイト54が開き、遠心ウエイト54の先端がクラッチアウタ51の内周に接触して摩擦係合することで、内筒45すなわち固定プーリ半体46とクラッチアウタ51すなわち伝動軸19とが結合され、接続状態となる。
図4〜図6を併せて参照して、前記伝動ケース29には、前記伝動軸19と、この伝動軸19に対して車両前後方向に間隔をあけて配置される中間軸20と、この中間軸20に対して車両前後方向に間隔をあけて配置される前記後輪の車軸21とが、相互に平行な軸線を有しつつ回転自在に支持されており、この実施の形態では、前記中間軸20が前記伝動軸19に対して車両前後方向の後方かつ下方に配置され、前記車軸21が前記中間軸20の車両前後方向の後方かつ上方に配置される。
前記発進クラッチ17の前記クラッチアウタ52が前記カバー部材31側の端部に固定される前記伝動軸19は、前記ケース主体30を回転自在に貫通し、前記伝動軸19の前記ギヤカバー32側の端部は、前記ギヤカバー32に一体に形成される有底円筒状の第1軸受ハウジング56にボールベアリングである第1の軸受57を介して回転自在に支持される。また前記中間軸20の前記ギヤカバー32側の端部は、前記ギヤカバー32に一体に形成される有底円筒状の第2軸受ハウジング58にボールベアリングである第2の軸受59を介して回転自在に支持される。また前記ギヤカバー32に形成される円筒状の第3軸受ハウジング61と、第3軸受ハウジング61を回転自在に貫通する前記車軸21との間には、ボールベアリングである第3の軸受62と、第3の軸受62を軸方向両側から挟む環状の第1および第2シール部材63,64とが介装される。
しかも第2の軸受59の前記後輪WR側の端部が、第1および第3の軸受57,62の前記後輪WRとは反対側の端部よりも前記後輪WR側に配置される。すなわち第2の軸受59の後輪WR側の端面を通る第1鉛直平面PL1が、この実施の形態では、第1の軸受57よりも前記後輪WR側に在り、第3の軸受62を通るように、第1、第2および第3の軸受57,59,62の相対配置が定められる。
前記伝動軸19に対応する部分で前記ケース主体30には、前記ベルト式無段変速機室33側に膨らむ膨出部65が一体に形成されており、その膨出部65の前記ベルト式無段変速機室33側の端部に形成される円筒状の第4軸受ハウジング66を前記伝動軸19が回転自在に貫通し、第4軸受ハウジング66および前記伝動軸19間には、前記ベルト式無段変速機室33側から順に、環状の第3シール部材68と、ボールベアリングである第4の軸受67とが介装される。
しかも前記ベルト式無段変速機16の一部を構成する従動プーリ39の一部に、第4の軸受67の少なくとも一部が前記伝動軸19の軸線に直交する方向から見て重なるようにして、前記従動プーリ39が前記ベルト式無段変速機室33内で前記伝動軸19に支持される。すなわち、この実施の形態では前記従動プーリ39の一部を構成する固定プーリ半体46の前記ケース主体30側の端面を通る第2鉛直平面PL2が第4の軸受67を通るようにして、前記従動プーリ39が前記伝動軸19に支持される。
また前記ケース主体30には、前記中間軸20に対応した有底円筒状の第5軸受ハウジング70と、前記車軸21に対応した有底円筒状の第6軸受ハウジング72とが一体に形成されており、前記中間軸20の前記ケース主体30側の端部が、ニードルベアリングである第5の軸受71を介して第5軸受ハウジング70に回転自在に支持され、前記車軸21の前記ケース主体30側の端部がボールベアリングである第6の軸受73を介して第6軸受ハウジング72で回転自在に支持される。
図7を併せて参照して、前記機械式変速機室34内で前記伝動軸19には、前記変速クラッチ23と、該変速クラッチ23のクラッチアウタ76とともに回転する第2動力伝達ギヤ75とが同軸に配設されるとともに、第1動力伝達ギヤ74が固設され、第1および第2動力伝達ギヤ74,75は同径に形成される。
また前記中間軸20には、前記遊星ギヤ機構22と、該遊星ギヤ機構22のリングギヤ100とともに回転するようにして第1動力伝達ギヤ74に噛合する第3動力伝達ギヤ95と、前記遊星ギヤ機構22のサンギヤ103とともに回転するようにして第2動力伝達ギヤ75に噛合する第4動力伝達ギヤ96とが同軸に配設されるとともに、前記車軸21に動力を伝達する出力ギヤ97が固設され、前記車軸21に前記出力ギヤ97に噛合する被動ギヤ98が固定され、第3および第4動力伝達ギヤ95,96は同径に形成されている。
前記変速クラッチ23、第1動力伝達ギヤ74および第2動力伝達ギヤ75は、前記伝動軸19の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ23、第2動力伝達ギヤ75および第1動力伝達ギヤ74がこの順で前記ベルト式無段変速機16側から並ぶように配置される。しかも第1および第2動力伝達ギヤ74,75の外径D,D2が前記変速クラッチ23の外径DCよりも小さく設定され、第1および第2動力伝達ギヤ74,75の径方向外側で前記ギヤカバー32の外面には、前記後輪WRの前記ホイールリム26の一部が配置されるようにした逃げ凹部82が形成される。
また前記遊星ギヤ機構22、第4動力伝達ギヤ96および前記出力ギヤ97は、前記中間軸20の軸線に沿う方向で前記出力ギヤ97、第4動力伝達ギヤ96および前記遊星ギヤ機構22がこの順で前記ベルト式無段変速機16側から並ぶように配置され、前記変速クラッチ23の一部、第2動力伝達ギヤ75、第1動力伝達ギヤ74、第4動力伝達ギヤ96および前記遊星ギヤ機構22は、前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16側の端部よりも前記後輪WR側に配置される。すなわち前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16側の端面を通る第3鉛直平面PL3よりも後輪WR側に、前記変速クラッチ23の一部、第2動力伝達ギヤ75、第1動力伝達ギヤ74、第4動力伝達ギヤ96および前記遊星ギヤ機構22が配置されることになる。なお変速クラッチ23の全体が、第3鉛直平面PL3よりも後輪WR側に配置されるようにしてもよい。
前記変速クラッチ23は、前記ケース主体30の前記膨出部65側に向けて開放した椀状に形成されて前記伝動軸19に相対回転可能に支持されるクラッチアウタ76と、このクラッチアウタ76内で前記伝動軸19に相対回転不能に連結されるクラッチインナ77と、このクラッチインナ77の複数箇所に軸79を介して軸支される遠心ウエイト78と、各遠心ウエイト78および前記クラッチインナ77間に設けられるクラッチばね(図示せず)とを備える。
前記クラッチアウタ76は、前記伝動軸19にニードルベアリングである第7の軸受80を介して相対回転自在に支承される円筒状の筒体81の前記クラッチインナ77側の端部に固定されており、この筒体81の前記クラッチインナ77とは反対側の端部に第2動力伝達ギヤ75が一体に形成される。また第1動力伝達ギヤ74は、第2動力伝達ギヤ75を一体に有する前記筒体81を前記クラッチインナ77との間に挟むようにして、前記筒体81および第1の軸受57で軸方向移動を規制されつつ前記伝動軸19にスプライン結合される。
この変速クラッチ23では、前記伝動軸19とともに前記クラッチインナ77が回転するのに応じて各遠心ウエイト78に作用する遠心力が各クラッチばねのばね付勢力を上回ったときに遠心ウエイト78がクラッチアウタ76の内周に摩擦係合することで、接続状態となってクラッチアウタ76および第2動力伝達ギヤ75が前記伝動軸19とともに回転する。
前記変速クラッチ23が遮断状態から接続状態となる接続回転数は、前記発進クラッチ17が遮断状態から接続状態となる接続回転数よりも高く、また前記発進クラッチ17が接続状態から遮断状態となる遮断回転数よりも高い。
前記変速クラッチ23における前記クラッチアウタ76の回転方向は、ワンウエイクラッチ84で規制されるものであり、このワンウエイクラッチ84は、前記クラッチアウタ76に支持される複数の回り止め部材85と、それらの回り止め部材85を係合させることを可能として前記伝動ケース29に支持される規制部材86とを備える。
図8を併せて参照して、前記規制部材86は、図6で明示するように、外側方に延びる3個の取付け腕部86aを有してリング状に形成されており、前記ギヤカバー32が、前記取付け腕部86aおよび前記ケース主体30間に円筒状のカラー87を介在させた前記規制部材86を、前記ケース主体30と協働して支持するようにしつつ前記後輪WR側から前記ケース主体30の一部を覆うようにして前記ケース主体30に締結される。
前記取付け腕部86aに対応した位置で前記ケース主体30には、該ケース主体30および前記ギヤカバー32の合わせ面88と面一となるようにして内側方に突出する支持突部89が一体に設けられており、外周にゴム90が焼き付けられた円筒状の支持筒91が前記ギヤカバー32側に突出するようにして前記支持突部89に植設される。
前記取付け腕部86aの先端部には前記カラー87の内径に対応した直径を有する支持孔92が設けられており、外周にゴム90を有する前記支持筒87は、前記カラー87に挿通されるとともに、そのカラー87を前記支持突部89との間に挟む前記取付け腕部86aの前記支持孔92に挿入される。
一方、前記ギヤカバー32の内面の前記取付け腕部86aに対応する部分は、前記取付け腕部86aの先端部および前記カラー87を収容し得るように形成されており、前記規制部材86の前記取付け腕部86aが前記ギヤカバー32に当接する。そして前記後輪WRとは反対側から前記ケース主体30に挿通される複数のボルト93を前記ギヤカバー32に螺合して締め付けることで、前記ギヤカバー32が、前記ケース主体30との間にカラー87を介在させた前記規制部材86を前記ケース主体30と協働して支持するようにしつつ前記ケース主体30に締結されることになり、前記ギヤカバー32および前記ケース主体30の合わせ面88が、前記カラー87および前記規制部材86の当接面94に対して前記後輪WRと反対側に配置されることになる。
このようなワンウエイクラッチ84では、前記クラッチアウタ76に、前記エンジンE側から作用している回転動力によって前記伝動軸19が回転する方向とは逆方向の回転力が作用したときには回り止め部材85が規制部材86に係合してクラッチアウタ76の回転を規制する。また前記クラッチアウタ76に前記エンジンE側から作用している回転動力によって前記伝動軸19が回転する方向と同方向の回転力が作用したときには、前記回り止め部材85と前記規制部材86との係合が解除され、前記クラッチアウタ76の回転が許容される。
前記規制部材86は、前記伝動軸19の軸線方向で前記クラッチアウタ76および第2動力伝達ギヤ75間に、前記中間軸20および前記伝動軸19の軸線に直交する方向から見て前記出力ギヤ97に重なるようにして配置される。すなわち前記規制部材86は、前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線方向で前記出力ギヤ97に対応する位置にあり、図3および図7で示すように、前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16側の端面を通る第3鉛直平面PL3と、前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16とは反対側の端面を通る第4鉛直平面PL4との間に前記規制部材86が配置される。
図9を併せて参照して、前記遊星ギヤ機構22は、リングギヤ100と、該リングギヤ100に噛合する複数の遊星ギヤ101と、それらの遊星ギヤ101を回転自在に支持するとともに前記出力ギヤ97を同期連動させる遊星キャリア102と、前記中間軸20に相対回転自在に支持されて複数の前記遊星ギヤ101に噛合するサンギヤ103とを備える。
前記リングギヤ100の外周には、スプライン結合で固定される第1動力伝達ギヤ74に噛合する第3動力伝達ギヤ95が一体に形成される。前記遊星キャリア102は、前記中間軸20の軸線に沿う方向で前記リングギヤ100および前記出力ギヤ97間に配置されて前記中間軸20にスプライン結合によって相対回転不能に連結される円筒状のボス部104を有しており、このボス部104の外周に、第4動力伝達ギヤ96が相対回転可能に支持される。
第4動力伝達ギヤ96は、前記ボス部104を同軸に囲繞して前記出力ギヤ97とは反対側に延びる円筒状の被支持筒部96aを一体に有しており、図3および図7で明示するように、前記被支持筒部96aの軸方向全長が前記ボス部104で回転自在に支持される。したがって前記中間軸20の軸線に直交する方向から見て、前記ボス部104の少なくとも一部(この実施の形態で一部)が、第4動力伝達ギヤ96の一部である前記被支持筒部96aに重なって配置され、前記中間軸0の軸線方向で前記ボス部104の一部が、前記被支持筒部96aに対応した位置に配置されることになる。
また前記サンギヤ103は、前記被支持部96aの前記出力ギヤ97とは反対側の端部外周にスプライン結合によって固定されるものであり、前記中間軸20の軸線と直交する方向から見て、第4動力伝達ギヤ96の一部(この実施の形態では被支持筒部96aの前記出力ギヤ97とは反対側の端部)が、サンギヤ103と重なって配置され、前記中間軸0の軸線方向で前記被支持筒部96aの一部が、前記サンギヤ103に対応した位置に配置されることになる。
このような遊星ギヤ機構22では、変速クラッチ23が遮断状態にあるときには前記伝動軸19ととも回転する第1動力伝達ギヤ74から第3動力伝達ギヤ95を介して伝達される動力でリングギヤ100が回転し、サンギヤ103には遊星ギヤ101を介して前記リングギヤ65とは反対方向に回転する側の力が作用する。このサンギヤ103は、第4動力伝達ギヤ96および第2動力伝達ギヤ75を介して変速クラッチ23のクラッチアウタ76に連結されており、クラッチアウタ76には伝動軸19と逆方向に回転させる力が作用することになり、クラッチアウタ76の回転はワンウエイクラッチ84で規制されるので、前記サンギヤ103も静止状態となる。したがって各遊星ギヤ101が静止したサンギヤ103のまわりを遊星キャリア102とともに回転することになり、伝動軸19の回転数よりも減速された回転数で回転する遊星キャリア102から出力ギヤ97および被動ギヤ98を介して後輪WRの車軸21に回転動力が伝達される。すなわち機械式変速機18の変速段は「LOW」である。
伝動軸19の回転速度がさらに増大して変速クラッチ23が接続状態となると、ワンウエイクラッチ84による規制が解除されて変速クラッチ23のクラッチアウタ76が伝動軸19とともに回転して、遊星ギヤ機構22では、サンギヤ103がリングギヤ100とともに同方向に回転することになり、遊星ギヤ機構22での各ギヤの回転差がなくなって機械式変速機18での変速段が「HIGH」となる。しかもこのような機械式変速機18での変速段切替えは、ベルト式無段変速機16での変速比が低い状態で生じるものである。
また前記遊星ギヤ機構22および前記第4動力伝達ギヤ96の一部が前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線に沿う方向から見て前記変速クラッチ23の前記クラッチアウタ76に重なるように、前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線方向で前記クラッチアウタ76に対する前記遊星ギヤ機構22および前記第4動力伝達ギヤ96の相対位置が設定され、前記出力ギヤ97の少なくとも一部が、前記中間軸20および前記伝動軸19の軸線と直交する方向から見て前記クラッチアウタ76に重なるように、前記中間軸20および前記伝動軸19の軸線方向で前記クラッチアウタ76に対する前記出力ギヤ97の相対位置が設定される。
すなわち前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線に沿う方向から見た図6において、前記クラッチアウタ76は、その外周が鎖線で示すように遊星ギヤ機構22を横切るように配置されており、遊星ギヤ機構22のリングギヤ100に一体に形成される第3動力伝達ギヤ95と同径の第4動力伝達ギヤ96も同様に横切ることになり、前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16側の端面を通る第3鉛直平面PL3が、前記クラッチアウタ76を横切ることになる。
前記出力ギヤ97は、前記ケース主体30および前記ギヤカバー32に両端部が回転自在に支持される前記中間軸20の前記ケース主体30寄りに一体に形成されており、第4動力伝達ギヤ96、前記遊星ギヤ機構22および第3動力伝達ギヤ95は、前記中間軸20の前記ギヤカバー32側から前記中間軸20に組み付け可能に構成される。すなわち前記遊星ギヤ機構22において、第4動力伝達ギヤ96が一体に有する被支持筒部96aが、遊星キャリア102が有する円筒状のボス部104に相対回転自在に嵌装され、そのボス部104が前記中間軸20にスプライン結合され、前記被支持筒部96aにサンギヤ103がスプライン結合され、第3動力伝達ギヤ95を一体に有するリングギヤ100が前記中間軸20に嵌装されるので、第4動力伝達ギヤ96と、第3動力伝達ギヤ95が一体に形成されたリングギヤ100を有する遊星ギヤ機構22とを、前記ギヤカバー32側から前記中間軸20に組み付け可能である。
図2および図3に注目して、前記後輪WRを前記伝動ケース29との間に挟む支持アーム106の車両前後方向前部が、前記エンジン本体12のクランクケース13に締結されており、前記後輪WRのホイールハブ25と、該ホイールハブ25および前記支持アーム106間に配置される円筒状のスペーサ107とを貫通した車軸21の前記スペーサ107からの突出端部は、前記支持アーム106の後端部にボールベアリングである第8の軸受108を介して回転自在に支持される。
前記後輪WRには、その連結部27の車幅方向一方側(この実施の形態では左方側)で前記機械式変速機18の一部を収容する収容凹部109が形成されるとともに、前記連結部27の車幅方向他方側(この実施の形態では右方側)に配置される後輪ブレーキとしてのディスクブレーキ110が設けられる。
第1動力伝達ギヤ74および前記遊星ギヤ機構22は、前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線に直交する方向から見て前記ホイールリム26の一部に重なるようにして前記収容凹部109内に配置される。すなわち前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線方向で第1動力伝達ギヤ74および前記遊星ギヤ機構22は前記ホイールリム26の一部に対応する位置に配置され、前記ホイールリム26の前記ケース主体30側の端縁を通って車両前後方向に延びる第5鉛直平面PL5と、前記後輪WRのホイールハブ25との間に、第1動力伝達ギヤ74および前記遊星ギヤ機構22が配置される。
しかも前記ホイールハブ25が、前記車軸21の軸線と直交する方向から見て前記ホイールリム26に重なるように形成され、前記ディスクブレーキ110のブレーキディスク111が、前記連結部27の車幅方向他方側(この実施の形態では右方側)に配置されるようにして前記ホイールハブ25に取付けられる。すなわち前記車軸21の軸線方向で前記ホイールハブ25が前記ホイールリム26に対応する位置に配置され、前記ホイールハブ25の前記伝動ケース29とは反対側の端面を通る第6鉛直平面PL6が、この実施の形態では、前記ホイールリム26の前記伝動ケース29とは反対側の端縁を通り、前記ホイールハブ25の前記伝動ケース29側の端面を通る第7鉛直平面PL7が、この実施の形態では前記ホイールリム26を通ることになる。
前記ホイールハブ25の前記伝動ケース29とは反対側の端面には、前記車軸21と同軸の環状突部112が一体に突設されており、前記ブレーキディスク111が前記環状突部112に複数のボルト113で締結される。
この実施の形態では、前記支持アーム106の後端部および前記ホイールハブ25間には、前記スペーサ107に固定されるブレーキドラム114を有するパーキング用のドラムブレーキ115が配設されるが、このドラムブレーキ115は省略されてもよい。
図4〜図6および図9に注目して、前記中間軸20には、前記遊星ギヤ機構22および第5の軸受71に給油するための軸方向全長にわたる第1中心油路116が同軸に形成される。また前記伝動軸19には、第7の軸受80に給油するための第2中心油路117が、前記伝動軸19の少なくとも前記機械式変速機室34に対応する部分に同軸に形成され、この実施の形態では前記伝動軸19の前記ギヤカバー32側の端面に一端部が開放される第2中心油路117が、第7の軸受80に対応する部分まで延びて前記伝動軸19に同軸に形成される。
前記ケース主体30には第1中心油路116に給油する第1給油路118が形成され、前記ギヤカバー32には第2中心油路117に給油する第2給油路119が形成され、第1および第2給油路118,119が、前記ケース主体30および前記ギヤカバー32の合わせ面88に対して平行に配設される。
前記機械式変速機室34内に溜まったオイルは、前記伝動軸19に同軸に配設される第1および第2動力伝達ギヤ74,75ならびに前記中間軸20に同軸に配設される第3および第4動力伝達ギヤ95,96で攪拌され、前記機械式変速機室34内を飛散するのであるが、前記中間軸20の上方に対応する部分で前記ケース主体30および前記ギヤカバー32には、第1および第2動力伝達ギヤ74,75でかき揚げられたオイルを受ける樋部120が形成され、この樋部120の長手方向両端部に第1および第2給油路118,119の上端部が連通する。
第1給油路118は、第5軸受ハウジング70を通過するように上下に延びて第1中心油路116に連通し、この第1給油路11の下端開口部は、ケース主体30に螺合される栓部材121で閉じられる。また第2給油路119は、下端部が第1軸受ハウジング56内に開放して第2中心油路117に連通するように、前記樋部120から前下がりに傾斜して前記ギヤカバー32に形成される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、動力伝達装置Tは、エンジンEからの動力をその回転速度を無段階に変速することを可能としてエンジンEおよび伝動軸19間に設けられるベルト式無段変速機16と、後輪WRの車軸21および伝動軸19間に介設されるとともに遊星ギヤ機構22ならびに該遊星ギヤ機構22の変速段を切り換える変速クラッチ23を含む機械式変速機18とを備えており、伝動軸19に、変速クラッチ23のクラッチアウタ76とともに回転する第2動力伝達ギヤ75が同軸に配設されるとともに第1動力伝達ギヤ74が固設され、前記伝動軸19と平行な軸線を有する中間軸20に、第1動力伝達ギヤ74に噛合する第3動力伝達ギヤ95とともに回転するリングギヤ100を有する遊星ギヤ機構22が同軸に配設されている。一方、タイヤ28が取付けられるホイールリム26およびホイールハブ25間を連結する連結部27を備える後輪WRに、前記連結部27の車幅方向一方側で機械式変速機18の一部を収容する収容凹部109が形成されるとともに、前記連結部27の車幅方向他方側に配置される後輪ブレーキであるディスクブレーキが110が設けられ、第1動力伝達ギヤ74および遊星ギヤ機構22が、前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線に直交する方向から見て前記ホイールリム26の一部に重なるようにして前記収容凹部109内に配置される。したがって収容凹部109を大きく形成することが可能であり、伝動軸19および中間軸20の軸線に直交する方向から見てホイールリム26の一部に重なる第1動力伝達ギヤ74および遊星ギヤ機構22が収容凹部109内に配置されるようにして、動力伝達装置Tの後輪WRからの車幅方向外側への突出を抑え、車幅方向での小型化が可能となる。
また前記ホイールハブ25が、後輪WRの車軸21の軸線と直交する方向から見て前記ホイールリム26に重なるように形成されるので、車軸21の軸線に沿う方向でホイールリム26およびホイールハブ25を近接させてホイール剛性を充分に確保することができ、しかもホイールハブ25の車幅方向他方側への突出を抑え、ホイールの外観性を良好なものとすることができる。しかもディスクブレーキ110のブレーキディスク111が、前記連結部27の車幅方向他方側に配置されるようにして前記ホイールハブ25に取付けられるので、連結部27の車幅方向一方側に配置される動力伝達装置Tとのディスクブレーキ111の干渉を防止して、動力伝達装置Tを後輪WR側に効率よく近接させることが可能となるとともに、ディスクブレーキ111の取付けも容易となる。
また前記ベルト式無段変速機16および前記機械式変速機18を収容する伝動ケース29の一部が、後輪WRの一側方で車両前後方向に延びるケース主体30と、前記機械式変速機18を収容する機械式変速機室34を前記ケース主体30との間に形成しつつ前記ケース主体30の一部を前記後輪WR側から覆うようにして前記ケース主体30に締結されるギヤカバー32とで構成され、前記伝動軸19の前記ギヤカバー32側の端部が第1の軸受57を介して前記ギヤカバー32に回転自在に支持され、前記中間軸20の前記ギヤカバー32側の端部が第2の軸受59を介して前記ギヤカバー32に回転自在に支持され、前記ギヤカバー32を回転自在に貫通する前記車軸21および前記ギヤカバー32間に第3の軸受62が介装され、第2の軸受59の前記後輪WR側の端部が、第1および第3の軸受57,62の前記後輪WRとは反対側の端部よりも前記後輪WR側に配置されるので、中間軸20と同軸に配設される遊星ギヤ機構22および第4動力伝達ギヤ96を後輪WR側により近づけて配置することができ、後輪WRからの車幅方向外側への動力伝達装置Tの突出量を低減することができる。
また前記伝動軸19の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ23、第2動力伝達ギヤ75および第1動力伝達ギヤ74がこの順で前記ベルト式無段変速機16側から並ぶように配置され、第1および第2動力伝達ギヤ74,75の外径D1,D2が前記変速クラッチ23の外径DCよりも小さく設定され、第1および第2動力伝達ギヤ74,75の径方向外側で前記ギヤカバー32の外面に、前記ホイールリム26の一部が配置されるようにした逃げ凹部82が形成されるので、第1および第2動力伝達ギヤ74,75の径方向外側でギヤカバー32の外面に大きな逃げ凹部82を形成することができ、その逃げ凹部82にホイールリム26の一部が配置されることによって、動力伝達装置Tをより後輪WR側に近づけて配置することができ、後輪WRから車幅方向外側への動力伝達装置Tの突出量をより低減することができる。
また前記中間軸20の軸線に沿う方向で前記出力ギヤ97、第4動力伝達ギヤ96および前記遊星ギヤ機構22がこの順で前記ベルト式無段変速機16側から並ぶように配置され、第2動力伝達ギヤ75、第1動力伝達ギヤ74、第4動力伝達ギヤ96および前記遊星ギヤ機構22が前記出力ギヤ97の前記ベルト式無段変速機16側の端部よりも前記後輪WR側に配置されるので、出力ギヤ97の軸線方向に沿う幅を大きくしても、第1動力伝達ギヤ74、第2動力伝達ギヤ75、第4動力伝達ギヤ96および遊星ギヤ機構22の軸線に沿う方向の位置に影響を与えないようにすることができる。したがって出力ギヤ97の軸線方向に沿う幅の設定自由度を確保しつつ動力伝達装置Tの車幅方向に沿う小型化を図ることができる。
また前記遊星ギヤ機構22および前記第4動力伝達ギヤ96の一部が前記伝動軸19および前記中間軸20の軸線に沿う方向から見て前記クラッチアウタ76に重なるように、前記変速クラッチ23の前記クラッチアウタ76に対する前記遊星ギヤ機構22および前記第4動力伝達ギヤ96の相対位置が設定され、前記出力ギヤ97の少なくとも一部が、前記中間軸20および前記伝動軸19の軸線と直交する方向から見て前記クラッチアウタ76に重なるように、前記クラッチアウタ76に対する前記出力ギヤ97の相対位置が設定されるので、車幅方向での動力伝達装置Tの小型化を図ることができるとともに、車幅方向と直交する方向での動力伝達装置Tの小型化が可能となり、動力伝達装置Tをより小型化することができる。
また前記クラッチアウタ76の回転方向を規制するワンウエイクラッチ84を、前記クラッチアウタ76に支持される回り止め部材85と協働して構成する規制部材86が、前記中間軸20および前記伝動軸19の軸線に直交する方向から見て前記出力ギヤ97に重なるようにしつつ、前記伝動軸19の軸線方向で前記クラッチアウタ76および第2動力伝達ギヤ75間に配置されるので、ワンウエイクラッチ84の規制部材86を、クラッチアウタ76、第2動力伝達ギヤ75および出力ギヤ97で囲まれる領域に配置するようにして、当該領域に効率よく規制部材86を配置することができ、車幅方向での動力伝達装置Tの小型化を一層図ることができる。
また前記ギヤカバー32が、前記ケース主体30との間にカラー87を介在させた前記規制部材86を前記ケース主体30と協働して支持するようにしつつ前記後輪WR側から前記ケース主体30の一部を覆うようにして前記ケース主体30に締結され、前記ギヤカバー32および前記ケース主体30の合わせ面88が、前記カラー87および前記規制部材86の当接面94に対して前記後輪WRと反対側に配置されるので、ギヤカバー32をケース主体30に締結するためのボルト93用の締結ボス等が伝動ケース29から後輪WR側に突出する突出量を抑え、機械式変速機18をより後輪WR側に近づけて配置することを可能とすることで、動力伝達装置Tおよび後輪WRを車幅方向でよりコンパクトに配置することができる。しかも規制部材86およびケース主体30間にカラー87が介在することで、ギヤカバー32およびケース主体30の合わせ面88に対して車幅方向で離間した位置に規制部材86が支持されることになり、規制部材86の車幅方向での配置の自由度も確保することができる。
また前記変速クラッチ23のクラッチインナ77が前記伝動軸19に相対回転不能に結合され、前記クラッチアウタ76が前記伝動軸19に相対回転可能に支持され、前記中間軸20の軸線と直交する方向から見て第4動力伝達ギヤ96の一部が、前記遊星ギヤ機構22におけるサンギヤ103の少なくとも一部に重なって配置されるので、中間軸20の軸線に沿う方向でサンギヤ103および第4動力伝達ギヤ96をコンパクトに纏めて配置することができる。
また前記中間軸20に相対回転不能に結合される円筒状のボス部104が前記遊星ギヤ機構22における遊星キャリア102に一体に設けられ、そのボス部104の外周に、前記中間軸20の軸線と直交する方向から見て前記ボス部104の少なくとも一部に重なる第4動力伝達ギヤ96が相対回転可能に支持されるので、中間軸20の軸線に沿う方向で遊星キャリア102および第4動力伝達ギヤ96をコンパクトに纏めて配置することができる。
また前記ケース主体30および前記ギヤカバー32に両端部が回転自在に支持される前記中間軸20の前記ケース主体30寄りに前記出力ギヤ97が一体に形成され、第4動力伝達ギヤ96、前記遊星ギヤ機構22および第3動力伝達ギヤ95が、前記中間軸20の前記ギヤカバー32側の端部から前記中間軸20に組み付け可能に構成されるので、出力ギヤ97を一体に有する中間軸20への第4動力伝達ギヤ96、遊星ギヤ機構22および第3動力伝達ギヤ96の組付けが容易となる。
また前記ケース主体30には、前記ベルト式無段変速機16を収容するベルト式無段変速機室33側に膨らむ膨出部65が形成され、その膨出部65と、その膨出部65を貫通する前記伝動軸19との間に第4の軸受67が介装され、前記ベルト式無段変速機16の一部を構成する従動プーリ39の一部に第4の軸受67の少なくとも一部が前記伝動軸19の軸線に直交する方向から見て重なるようにして、前記従動プーリ39が前記ベルト式無段変速機室33内で前記伝動軸19に支持されるので、機械式変速機室34の一部をベルト式無段変速機室33側に膨らませるようにして、ベルト式無段変速機室33および機械式変速機室34を伝動軸19の軸線方向でコンパクトにまとめて形成し、車幅方向での動力伝達装置Tの小型化をより一層図ることができる。
さらに前記伝動軸19および前記中間軸20が前記ケース主体30および前記ギヤカバー32で回転自在に支持され、前記ケース主体30に、前記中間軸20に同軸に形成された第1中心油路116に給油する第1給油路118が形成され、前記ギヤカバー32に、前記伝動軸19の少なくとも前記機械式変速機室34に対応する部分に同軸に形成される第2中心油路117に給油する第2給油路119が形成され、第1および第2給油路118,119が、前記ケース主体30および前記ギヤカバー32の合わせ面88に対して平行に配設されるので、第1および第2給油路118,119を形成するにあたってそれらの給油路118,119を形成するための部分が車幅方向で伝動ケース29から突出するのを抑制し、車幅方向での動力伝達装置Tの小型化をさらに図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
16・・・ベルト式無段変速機
18・・・機械式変速機
19・・・伝動軸
20・・・中間軸
21・・・車軸
22・・・遊星ギヤ機構
23・・・変速クラッチ
25・・・ホイールハブ
26・・・ホイールリム
27・・・連結部
28・・・タイヤ
29・・・伝動ケース
30・・・ケース主体
31・・・カバー部材
33・・・ベルト式無段変速機室
32・・・ギヤカバー
34・・・機械式変速機室
39・・・従動プーリ
57・・・第1の軸受
59・・・第2の軸受
62・・・第3の軸受
65・・・膨出部
67・・・第4の軸受
74・・・第1動力伝達ギヤ
75・・・第2動力伝達ギヤ
76・・・クラッチアウタ
77・・・クラッチインナ
82・・・逃げ凹部
84・・・ワンウエイクラッ
85・・・回り止め部材
86・・・規制部材
87・・・カラー
88・・・合わせ面
94・・・当接面
95・・・第3動力伝達ギヤ
96・・・第4動力伝達ギヤ
97・・・出力ギヤ
100・・・リングギヤ
101・・・遊星ギヤ
102・・・遊星キャリア
103・・・サンギヤ
104・・・ボス部
109・・・収容凹部
110・・・後輪ブレーキであるディスクブレーキ
111・・・ブレーキディスク
D1・・・第1動力伝達ギヤの外径
D2・・・第2動力伝達ギヤの外径
DC・・・変速クラッチの外径
E・・・動力源であるエンジン
T・・・動力伝達装置
WR・・・後輪

Claims (12)

  1. 動力源(E)からの動力をその回転速度を無段階に変速することを可能として前記動力源(E)および伝動軸(19)間に設けられるベルト式無段変速機(16)と、後輪ブレーキ(110)が設けられる後輪(WR)の車軸(21)および前記伝動軸(19)間に介設されるとともに遊星ギヤ機構(22)ならびに該遊星ギヤ機構(22)の変速段を切り換える変速クラッチ(23)を含む機械式変速機(18)とを備え、前記伝動軸(19)に、前記変速クラッチ(23)と、該変速クラッチ(23)のクラッチアウタ(76)とともに回転する第2動力伝達ギヤ(75)とが同軸に配設されるとともに第1動力伝達ギヤ(74)が固設され、前記伝動軸(19)と平行な軸線を有する中間軸(20)に、前記遊星ギヤ機構(22)と、該遊星ギヤ機構(22)のリングギヤ(100)とともに回転するようにして第1動力伝達ギヤ(74)に噛合する第3動力伝達ギヤ(95)と、前記遊星ギヤ機構(22)のサンギヤ(103)とともに回転するようにして第2動力伝達ギヤ(75)に噛合する第4動力伝達ギヤ(96)とが同軸に配設されるとともに前記車軸(21)に動力を伝達する出力ギヤ(97)が固設され、前記後輪(WR)が、前記車軸(21)に支持されるホイールハブ(25)と、タイヤ(28)が取付けられるようにして前記ホイールハブ(25)を囲繞するホイールリム(26)と、前記ホイールハブ(25)および前記ホイールリム(26)間を連結する連結部(27)とを有するように構成され、前記ベルト式無段変速機(16)が車幅方向で前記連結部(27)との間に前記機械式変速機(18)を挟むように配置される鞍乗り型車両の動力伝達装置において、前記後輪(WR)に、前記連結部(27)の車幅方向一方側で前記機械式変速機(18)の一部を収容する収容凹部(109)が形成されるとともに、前記連結部(27)の車幅方向他方側に配置される後輪ブレーキ(110)が設けられ、第1動力伝達ギヤ(74)および前記遊星ギヤ機構(22)が、前記伝動軸(19)および前記中間軸(20)の軸線に直交する方向から見て前記ホイールリム(26)の一部に重なるようにして前記収容凹部(109)内に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  2. 前記ホイールハブ(25)が、前記車軸(21)の軸線と直交する方向から見て前記ホイールリム(26)に重なるように形成され、前記後輪ブレーキであるディスクブレーキ(110)のブレーキディスク(111)が、前記連結部(27)の車幅方向他方側に配置されるようにして前記ホイールハブ(25)に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  3. 前記ベルト式無段変速機(16)および前記機械式変速機(18)を収容する伝動ケース(29)を備え、この伝動ケース(29)が、前記後輪(WR)の一側方で車両前後方向に延びるケース主体(30)と、前記ベルト式無段変速機(16)を収容するベルト式無段変速機室(33)を前記ケース主体(30)との間に形成して前記後輪(WR)とは反対側から前記ケース主体(30)に締結されるカバー部材(31)と、前記機械式変速機(18)を収容する機械式変速機室(34)を前記ケース主体(30)との間に形成しつつ前記ケース主体(30)の一部を前記後輪(WR)側から覆うようにして前記ケース主体(30)に締結されるギヤカバー(32)とを含み、前記伝動軸(19)の前記ギヤカバー(32)側の端部が第1の軸受(57)を介して前記ギヤカバー(32)に回転自在に支持され、前記中間軸(20)の前記ギヤカバー(32)側の端部が第2の軸受(59)を介して前記ギヤカバー(32)に回転自在に支持され、前記ギヤカバー(32)を回転自在に貫通する前記車軸(21)および前記ギヤカバー(32)間に第3の軸受(62)が介装され、第2の軸受(59)の前記後輪(WR)側の端部が、第1および第3の軸受(57,62)の前記後輪(WR)とは反対側の端部よりも前記後輪(WR)側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  4. 前記ベルト式無段変速機(16)および前記機械式変速機(18)を収容する伝動ケース(29)を備え、この伝動ケース(29)が、前記後輪(WR)の一側方で車両前後方向に延びるケース主体(30)と、前記ベルト式無段変速機(16)を収容するベルト式無段変速機室(33)を前記ケース主体(30)との間に形成して前記後輪(WR)とは反対側から前記ケース主体(30)に締結されるカバー部材(31)と、前記機械式変速機(18)を収容する機械式変速機室(34)を前記ケース主体(30)との間に形成しつつ前記ケース主体(30)の一部を前記後輪(WR)側から覆うようにして前記ケース主体(30)に締結されるギヤカバー(32)とを含み、前記伝動軸(19)の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ(23)、第2動力伝達ギヤ(75)および第1動力伝達ギヤ(74)がこの順で前記ベルト式無段変速機(16)側から並ぶように配置され、第1および第2動力伝達ギヤ(74,75)の外径(D1,D2)が前記変速クラッチ(23)の外径(DC)よりも小さく設定され、第1および第2動力伝達ギヤ(74,75)の径方向外側で前記ギヤカバー(32)の外面に、前記ホイールリム(26)の一部が配置されるようにした逃げ凹部(82)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  5. 前記伝動軸(19)の軸線に沿う方向で前記変速クラッチ(23)、第2動力伝達ギヤ(75)および第1動力伝達ギヤ(74)がこの順で前記ベルト式無段変速機(16)側から並ぶように配置され、前記中間軸(20)の軸線に沿う方向で前記出力ギヤ(97)、第4動力伝達ギヤ(96)および前記遊星ギヤ機構(22)がこの順で前記ベルト式無段変速機(16)側から並ぶように配置され、第2動力伝達ギヤ(75)、第1動力伝達ギヤ(74)、第4動力伝達ギヤ(96)および前記遊星ギヤ機構(22)が前記出力ギヤ(97)の前記ベルト式無段変速機(16)側の端部よりも前記後輪(WR)側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  6. 前記遊星ギヤ機構(22)および前記第4動力伝達ギヤ(96)の一部が前記伝動軸(19)および前記中間軸(20)の軸線に沿う方向から見て前記クラッチアウタ(76)に重なるように、前記クラッチアウタ(76)に対する前記遊星ギヤ機構(22)および前記第4動力伝達ギヤ(96)の相対位置が設定され、前記出力ギヤ(97)の少なくとも一部が、前記中間軸(20)および前記伝動軸(19)の軸線と直交する方向から見て前記クラッチアウタ(76)に重なるように、前記クラッチアウタ(76)に対する前記出力ギヤ(97)の相対位置が設定されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  7. 前記クラッチアウタ(76)の回転方向を規制するワンウエイクラッチ(84)を、前記クラッチアウタ(76)に支持される回り止め部材(85)と協働して構成する規制部材(86)が、前記中間軸(20)および前記伝動軸(19)の軸線に直交する方向から見て前記出力ギヤ(97)に重なるようにしつつ、前記伝動軸(19)の軸線方向で前記クラッチアウタ(76)および第2動力伝達ギヤ(75)間に配置されることを特徴とする請求項6に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  8. 前記ベルト式無段変速機(16)および前記機械式変速機(18)を収容する伝動ケース(29)を備え、この伝動ケース(29)が、前記後輪(WR)の一側方で車両前後方向に延びるケース主体(30)と、前記ベルト式無段変速機(16)を収容するベルト式無段変速機室(33)を前記ケース主体(30)との間に形成して前記後輪(WR)とは反対側から前記ケース主体(30)に締結されるカバー部材(31)と、前記機械式変速機(18)を収容する機械式変速機室(34)を前記ケース主体(30)との間に形成するギヤカバー(32)とを含み、前記ギヤカバー(32)が、前記ケース主体(30)との間にカラー(87)を介在させた前記規制部材(86)を前記ケース主体(30)と協働して支持するようにしつつ前記後輪(WR)側から前記ケース主体(30)の一部を覆うようにして前記ケース主体(30)に締結され、前記ギヤカバー(32)および前記ケース主体(30)の合わせ面(88)が、前記カラー(87)および前記規制部材(86)の当接面(94)に対して前記後輪(WR)と反対側に配置されることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  9. 前記変速クラッチ(23)のクラッチインナ(77)が前記伝動軸(19)に相対回転不能に結合され、前記クラッチアウタ(76)が前記伝動軸(19)に相対回転可能に支持され、前記遊星ギヤ機構(22)が、前記リングギヤ(100)および前記サンギヤ(103)と、前記リングギヤ(100)および前記サンギヤ(103)に噛合する複数の遊星ギヤ(101)と、それらの遊星ギヤ(101)を回転自在に支持するとともに前記出力ギヤ(97)を同期連動させる遊星キャリア(102)とを備え、前記中間軸(20)の軸線と直交する方向から見て第4動力伝達ギヤ(96)の一部が前記サンギヤ(103)の少なくとも一部に重なって配置されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  10. 前記変速クラッチ(23)のクラッチインナ(77)が前記伝動軸(19)に相対回転不能に結合され、前記クラッチアウタ(76)が前記伝動軸(19)に相対回転可能に支持され、前記遊星ギヤ機構(22)が、前記リングギヤ(100)および前記サンギヤ(103)と、前記リングギヤ(100)および前記サンギヤ(103)に噛合する複数の遊星ギヤ(101)と、それらの遊星ギヤ(101)を回転自在に支持するとともに前記出力ギヤ(97)を同期連動させる遊星キャリア(102)とを備え、前記中間軸(20)に相対回転不能に結合される円筒状のボス部(104)が前記遊星キャリア(102)に一体に設けられ、そのボス部(104)の外周に、前記中間軸(20)の軸線と直交する方向から見て前記ボス部(104)の少なくとも一部に重なる第4動力伝達ギヤ(96)が相対回転可能に支持されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  11. 前記ベルト式無段変速機(16)および前記機械式変速機(18)を収容する伝動ケース(29)の一部が、前記後輪(WR)の一側方で車両前後方向に延びるケース主体(30)と、前記機械式変速機(18)を収容する機械式変速機34)を前記ケース主体(30)との間に形成するギヤカバー(32)とで構成され、前記ケース主体(30)および前記ギヤカバー(32)に両端部が回転自在に支持される前記中間軸(20)の前記ケース主体(30)寄りに前記出力ギヤ(97)が一体に形成され、第4動力伝達ギヤ(96)、前記遊星ギヤ機構(22)および第3動力伝達ギヤ(95)が、前記中間軸(20)の前記ギヤカバー(32)側の端部から前記中間軸(20)に組み付け可能に構成されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
  12. 前記ベルト式無段変速機(16)および前記機械式変速機(18)を収容する伝動ケース(29)を備え、この伝動ケース(29)が、前記後輪(WR)の一側方で車両前後方向に延びるケース主体(30)と、前記ベルト式無段変速機(16)を収容するベルト式無段変速機室(33)を前記ケース主体(30)との間に形成して前記後輪(WR)とは反対側から前記ケース主体(30)に締結されるカバー部材(31)と、前記機械式変速機(18)を収容する機械式変速機室(34)を前記ケース主体(30)との間に形成しつつ前記後輪(WR)側から前記ケース主体(30)の一部を覆うようにして前記ケース主体(30)に締結されるギヤカバー(32)とを含み、前記ベルト式無段変速機室(33)側に膨らむようにして前記ケース主体(30)に形成される膨出部(65)と、その膨出部(65)を貫通する前記伝動軸(19)との間に第4の軸受(67)が介装され、前記ベルト式無段変速機(16)の一部を構成する従動プーリ(39)の一部に第4の軸受(67)の少なくとも一部が前記伝動軸(19)の軸線に直交する方向から見て重なるようにして、前記従動プーリ(39)が前記ベルト式無段変速機室(33)内で前記伝動軸(19)に支持されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の動力伝達装置。
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