JP6180745B2 - 核酸分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核酸の配列を分析する核酸分析装置に関するものである。
核酸分析装置は、サンプルの核酸から塩基の種類を検出し、その配列を決定する装置である。これまでの核酸分析装置は、ガラスキャピラリ管内を蛍光修飾した核酸を電気泳動し、光照射によって得られる蛍光を読み取ることにより塩基配列を決定する。
近年、平面基板上に核酸を担持させたビーズもしくは核酸を添加し、CCDカメラ等の画像素子によって蛍光を読み込むことによって、複数の核酸を超並列的に効率よく分析できる次世代シーケンサと呼ばれる装置が登場した。これらの核酸分析装置は、サンプルの核酸上に、蛍光標識した相補的なプローブ(核酸の断片)を、DNAポリメラーゼやDNAリガーゼによって、サンプル核酸上に伸長させる。伸長反応毎に、蛍光を検出することによって、多数の核酸を並列して塩基配列を決定することが可能である。
サーバーコンピュータが制御部に該当し、装置とLANケーブルやUSBケーブルを介して通信することにより装置動作を制御している。
特許文献1には、教示時において通信エラーが発生した場合でも、ロボット制御を行うコントローラ側の反応の遅れや、或いは操作不可の状態が発生することがなく、安全性を高めることができるネットワーク対応のロボット制御システムが開示されている。
特許文献1に記載のティーチペンダントは、教示操作に使用される複数の優先キーの各キー状態に応じて、優先キーの入力順に前記各キー状態のパケットデータを複数作成して定期周期毎に連番で送信する安全送信部を備えている。また、コントローラは、通信部及び安全受信部が受信した優先キーに関するパケットデータが定期周期毎に連番で受信した場合にそのパケットデータに応じたロボット制御を行い、定期周期毎に連番で受信しなかった場合には、ロボットを停止する旨が記載されている。
特開2010−167550号公報
しかしながら、次世代シーケンサでは、制御部からの通信が途切れ、単に装置側の動作を停止させただけでは、次のような問題が発生する。
例えば、装置内に保管されている試薬が劣化したり、サンプルの核酸が光、熱、乾燥等によるダメージを受けたり、装置が破損するような好ましくない状態にさらされる可能性がある。試薬が劣化したり装置が破損した場合は新しい試薬を準備したり、装置の修理が必要となり再測定の準備に時間を要する。また、貴重なサンプルがダメージを受けてしまった場合には、やり直しが効かない場合も考えられる。
キャピラリを用いた従来のシーケンサは、1回の測定は数時間以内の短時間の内に完了するため、分析が停止したとしても試薬/サンプル/装置がダメージを受ける前にユーザが比較的に気が付きやすく、後戻り作業が少ない。一方、次世代シーケンサは多数のサンプルを並列に処理するために1度の測定で数日〜数週間を要する。長時間の測定の中で分析が停止してしまっても、ユーザはいつ停止してしまったか気が付きにくく、長時間好ましくない状況で放置されてしまう可能性が高い。また、長時間の測定を初めから、やり直すことは大きく時間を損失することになる。
本発明は、何らかのトラブルにより制御部からの通信が途切れた場合に、制御部からの指令がなくても測定再開が容易な装置状態になるよう自動処理を行う装置を提供することを目的としている。
本発明の核酸分析装置は、制御部からの通信が途切れた場合に、制御部からの指令がないこと検知して、サンプルおよび装置を保護するための適切な処理を行うことができる。 適切な処理の例を以下に示す。
1)光源ランプを消す。
2)サンプルを適切な温度にする。
3)保護試薬をサンプルに注入する。
4)洗浄液を止める。
5)各機構(対物レンズ、分注ノズル等)を安全位置に戻す。
6)装置内で調整された試薬を廃棄する。
7)分注ノズルを洗浄する。
また、通信復旧後に再開が可能なように、測定が停止した詳細な箇所と、どのような処理を施したかが確認できる。
本発明の核酸分析装置は、制御部からの通信が途切れた場合に、制御部からの指令がないことを検知して、サンプルおよび装置を保護するための適切な終了処理を行うことができるため、測定再開を容易に行うことができる。
核酸分析装置の構成図。 核酸分析装置の動作フローチャート。 核酸分析装置の通信途切れ検知例の説明図。 核酸分析装置の通信途切れ検知の動作フローチャート。 核酸分析装置の分注ノズルとスライダの位置関係。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
〔核酸分析装置の説明〕
図1は、核酸分析装置の構成図である。核酸分析装置は、本体部101と制御部102で構成される。制御部102は、LANケーブルやUSBケーブルなどの通信ケーブル103を介して、本体部101と接続されている。制御部102は、本体部101に内蔵されるなど一体的に形成されていてもよい。本体部101は、送液ユニット104、反応ユニット105、検出ユニット106を備えている。
送液ユニット104は、次の機構から構成される。複数の試薬は、試薬ラック107に試薬保管に適切な温度に保持・収納されている。スライダ108が左右にスライドすることによって、試薬ラック107内の試薬容器を開閉する機構となっており、試薬の開放を最小限の時間に限ることによって、試薬の蒸発・結露・異物の混入を防ぐ効果がある。試薬分注ノズル109は、シリンジ110の動作によって適切な量の試薬を吸引/吐出する。また、試薬分注ノズル109は、ノズル駆動機構111によって上下左右に可動する。試薬の分注は次のように行われる。まず、スライダ108の動作によって試薬容器が開放された状態で、分注ノズル109は、試薬ラック107内の試薬容器にアクセスし、試薬が吸引される。次に、分注ノズル109は、反応部に移動して、サンプルに試薬を吐出する。試薬分注後の分注ノズル109は、洗浄ポート112に移動し、洗浄液120によりノズル109を洗浄する。ノズル内部の洗浄(内洗)は、ポンプ機構によりノズル内部から洗浄液120を吐出することにより行われ、ノズル外部の洗浄(外洗)は、ポンプ機構により外洗出口121からノズル109の外部に洗浄液120を吐出することにより行われる。洗浄後の洗浄液120および使用済みの試薬は廃液として廃液タンク113に収納される。また、分注ノズル109は、吸引吐出を繰り返すことによって、試薬ラック107内の複数の試薬を混合したり、試薬を撹拌する機能も有する。
反応ユニット105は、次の機構から構成される。核酸サンプルが保持された平面基板114を載せるステージ115は、ステージ駆動機構116により試薬投入位置や検出位置に移動できる。試薬投入位置に移動したサンプルは、送液ユニット104から試薬を分注され、ステージ115は、試薬の反応のため適切な温度へ一連の反応ステップに応じて高温/低温に調整される。試薬反応を終えたサンプルは、ステージ駆動機構116により検出位置へ移動する。
検出ユニット106は、次の機構から構成される。キセノンランプなどの光源117から励起光を照射することにより、平面基板上114から発せられる蛍光をCCDカメラなどの検出機118によって検出する。対物レンズ119が上下に動くことによって、最適な焦点位置に合わせることができる。また、光源117からサンプルへの光照射は、フィルタ機構の開閉によって照射/非照射を切り替えることができる。
制御部102は、各ユニットに指令を出し、その指令に応じ各ユニットは動作する。また、指令を出すことを、コマンドの発行とも言う。制御部102は、例えば、汎用パーソナルコンピュータやサーバーコンピュータであり、基幹ソフト上で、コマンド発行用の制御ソフトウェアが動作する。
〔核酸分析装置の動作フロー〕
核酸分析装置の動作の大まかな流れを図2に示す。(S1)ユーザが、核酸サンプルが保持された平面基板114および試薬を装置に設置し、制御部102に各種測定条件を設定入力し、測定を開始する。準備が整うと、(S2)サンプルが保持されたステージ115は試薬分注位置へ移動する。(S3)送液ユニット104は、スライダ108動作および分注ノズル109の吸引/吐出動作により、試薬を試薬ラック107からステージ115上のサンプルへと送液する。また、調整が必要な試薬の場合は、試薬の撹拌混合による試薬調整を行う。(S4)試薬を吸引/吐出したノズル109は、試薬同士の混入がおきないようにポート112で洗浄液120をノズル内部から吐出する「内洗」およびノズル外部を洗浄液120で洗う「外洗」を行う。(S5)試薬分注後、送液ユニット105は、その試薬反応ステップに応じてサンプルを温調する。試薬反応ステップには、例えば、核酸伸長反応の開始点となるプライマーをサンプルに合成する「プライミング」ステップ、蛍光修飾されたプローブをサンプル核酸上に伸長させる「ライゲーション」ステップ、蛍光修飾を切断する「切断」ステップなど、一連の流れがあり、使われる試薬および温調反応(例えば、70℃で1分保持、40℃と15℃を3分ずつ繰り返すなど)はそれぞれステップにより異なる。(S6)一連の複数の試薬反応ステップを実施した後、次の蛍光検出へ進む。(S7)反応後のサンプルを保持したステージ115は、検出位置へ移動する。(S8)対物レンズ119の上下移動により検出の焦点が設定されると、サンプルに励起光が照射され、蛍光が検出される。(S9)検出ユニット106による画像取得領域には限りがあるため、少しずつステージ115を移動させて蛍光検出を繰返し、平面基板114上のサンプル測定領域を網羅するように撮像を繰り返す。(S10)ここまでの一連の試薬反応による核酸伸長から検出まで((S2)〜(S10))をサイクルと呼び、再び、サイクルを繰り返すことにより核酸の塩基配列を決定していく。(S11)あらかじめユーザが設定した塩基長分の検出が終了すると、測定は終了する。
〔制御部からの通信が途切れの検知例〕
各ユニットは、制御部102からの指令(コマンド)により動作するため、制御部102と本体の通信が途切れた場合、本体が次の動作の指示を受け取ることができない。そのため、装置は、通信が途切れた時の状態のまま保持されてしまう。通信が途切れ、本体部101と制御部102の間で指令(コマンド)を授受できないのは、次のような例である。
1)制御部102と本体部101を接続する通信ケーブル103が抜けたり、切断された場合。
2)コンピュータである制御部102の電源が落ちた場合。
3)制御部102が基幹ソフトウェアの不具合で制御ソフトウェアが正常動作しない(フリーズする)場合。
4)制御部102で実行されるコマンド発行の制御ソフトウェアがシャットダウンされた場合。
このような状況に陥った場合、次のようにして、本体部101は制御部102からの通信が途切れたと判断する。本発明の装置は、図3に示すように、本体部101に演算処理部301とタイマー302を備える。演算処理部301では、通信ケーブル103を経由して、制御部102からの通信を受け取る。通信が正常(途切れていない)の場合は、制御部102から一定間隔毎に指令(コマンド)が発行される。タイマー302のカウントによって、あらかじめ設定された一定時間の指令(コマンド)の受け取りがない時に、通信が途切れたと本体部101の演算処理部301は判断する。また、単に、通信ケーブル103の抜けや制御部102の電源が落ちたことを、検知する場合には、本体部101が制御部102からの電気信号を常時検知する方法でも良い。
〔制御部からの通信が途切れた場合の処理例〕
通信が途切れた場合、本体部101が次の動作の指令を受け取ることができないため、装置は通信が途切れた時の状態のまま保持されてしまう。装置動作のタイミングによっては、核酸サンプル、試薬、装置がダメージを受けるような好ましくない状態におかれてしまう。このような状態を回避するために、通信が途切れた場合、装置本体部101が制御部102からの指令なしでも自動で行う処理を次に示す。
図2の(S7)、(S8)、(S9)において、サンプルが光源117にさらされた状態で、通信が途切れてしまった場合、サンプル上の一点に光が当たった状態が保持されてしまう。光を当て続けると、時間と共に蛍光は退色または消光してしまうため、再び試薬反応をやり直さないと再測定ができなくなってしまう。さらに、光(紫外線)には、核酸自体を破壊する作用があるため、再測定が不可能な状態となってしまう場合がある。そのため、通信が途切れた場合、本体部101が自動的に「光源117を消灯」または光がサンプルに当たらないように「シャッターを閉じる」または光が当たらない位置に「ステージ115を移動する」ことで、サンプルをダメージから保護することができる。さらに、光源ランプには寿命が限られているため、光源117を消灯することは、装置寿命の観点からも有効である。
装置本体部101が、制御部102からの指令なしに自動で行った処理は、図3に示す表示部303にてユーザが確認できる。表示部303が示す情報は、行った処理の種類、時間、処理が成功したか否かなどである。表示部303の形態としては、モニタに表示する形式であっても、LED等のライトの点灯/点滅/消灯/色などの表示であっても良い。
また、制御部102と本体部101の通信が復旧した後に、ユーザが制御部102から自動で実施された処理を確認できるようにしても良い。
図4に、一例として、通信が途切れたことを検知して再測定するまでの流れを示す。(T1)制御部102は、一定間隔毎、例えば1秒毎に、本体部101に対して指令(コマンド)を発行する。(T2)本体部101の演算処理部301は指令(コマンド)を受け取る。(T3)指令(コマンド)を受け取ると、本体部101のタイマー302はリセットされカウントを開始する。(T4)タイマー302にはあらかじめ時間設定がされている。設定された一定時間の間に、(T2)指令(コマンド)を受け取ると、(T3)再びタイマー302をリセットしカウントを繰り返す。(T4)設定された一定時間の間に、指令(コマンド)を受け取らないと、(T5)制御部102と本体部101の通信は途切れたと判断される。この時点で、サンプル/試薬/装置は、好ましくない状態に置かれている可能性がある。(T6)本体部101は、上記に示すように光源ランプを消すなどの適切な処理を制御部102からの指令なしで実施し、サンプル/試薬/装置を再測定可能な安全状態へ導く。(T7)装置本体部101が実施した処理をユーザが把握できるように、実施処理内容を表示部303に表示する。(T8)ユーザは表示部303を見て、装置状態を把握し、装置状態が適切であることを確認した後、再測定をするために通信を復旧させる。(T9)準備が整うと、ユーザは測定を再開する。
図2の(S5)において、サンプルを温調している状態で、通信が途切れてしまった場合、次の温度の指令がないため、タイミングによっては、高温状態に核酸サンプルが保持されてしまう。ある温度状態にさらされると、核酸サンプルが変性したり、試薬が乾燥濃縮したり、核酸を分解する酵素(ヌクレアーゼ)を活性化する等の不具合が起こる。そのため、通信が途切れた場合、本体部101が自動でサンプルが安定して保存される「最適な温度に設定する」ことで、サンプルをダメージから保護することができる。
制御部102からの通信が途切れ、次の試薬分注がされない場合、DNAサンプルが試薬や乾燥の影響を受ける可能性がある。また、試薬によっては、微生物が繁殖しやすく、核酸を分解する酵素が生成される可能性もある。そのため、通信が途切れた場合、装置本体部101はサンプルを保護するための「保護試薬をサンプルに注入する」。装置が停止している時間が長時間にわたる場合、「一定時間おきに保護試薬を自動で追加」し、さらなる蒸発を防止する。保護試薬は、試薬ラック107の中に収納されていても、試薬ラック107の外部に設置されていても良い。保護試薬を追加する時間間隔や試薬量は、装置の固定値であっても、ユーザがあらかじめ設定しても良い。
図2の(S4)において、分注ノズル109の洗浄(外洗/内洗)をしている際に、通信が途切れてしまった場合、洗浄を止めるという次の指令がないため、洗浄液120が吐出されたままになってしまう。装置外部から洗浄液120を供給しない限り、装置内部に格納できる洗浄液120の量は限られているため、洗浄液120が切れてしまうと洗浄液120を送液するためのポンプが空回りして装置の破損の原因となる。また、測定が再開できたとしても、洗浄液120が不足した状態の場合は、ユーザは洗浄液120の追加作業を行わなければならない。そのため、通信が途切れた場合、本体部101が自動で「洗浄液120を止める」ことで、装置破損を防ぎ、測定再開時のユーザの手間を軽減することができる。
分注ノズル109、スライダ108、ステージ115、対物レンズ119などの可動の各機構が、安全位置から移動している際に、制御部102からの通信が途切れてしまった場合、次の移動の指示がないため、各機構はそのままの位置で停止してしまう。ここでいう安全位置とは、それぞれの機構が、互いに干渉し合わない位置である。安全位置は、初期位置であっても、なくても良い。例えば、分注ノズル109が試薬ラック107内部の試薬容器にアクセスしている状態でスライダ108が動く、または、左右方向にノズル109自身が動くとノズル109は曲がり、破損してしまう。
図5に、スライダ108と分注ノズル109の位置関係を示す。図5-aは、試薬容器に分注ノズル109がアクセスしている様子を示す。この時、試薬容器の口(図示せず)と、スライダの穴501が一直線になり、試薬容器が開放された状態であるため、試薬にアクセスが可能である。この状態で、矢印(スライダの動き)502で示すようにスライダ108が試薬容器を閉じる方向に動いたり、矢印(ノズルの水平方向動き)503で示すようにノズル109が水平方向に動いたりすると、ノズル109は接触して曲がったり、破損してしまう。これを防ぐため、まず、矢印(ノズルの垂直方向動き)504で示すように、ノズル109を垂直方向に動作させ、図5-bに示すようにノズル109を安全位置に移動させる。安全位置においては、スライダ108が502方向に動作しても、ノズル109が水平方向503方向に移動しても、ノズル109とスライダ108が干渉することはない。ノズル109の安全位置は、図5-bに示す位置に限らず、各機構が互いに干渉しない位置であれば、どこでも良い。
また、スライダ108に関して言えば、試薬容器が開放される位置で、スライダ108が停止してしまうと、空気の接触、蒸発、結露、外部からのコンタミネーションが発生して試薬が劣化する可能性がある。そのため、試薬容器が閉じる状態となるようにスライダ108の安全位置を設定することで、試薬の劣化を防ぐことができる。
スライダ108とノズル109間の関係だけでなく、他にも、対物レンズ119とステージ115間、ステージ115とノズル109間も互いに干渉する危険性がある。対物レンズ119が下がった状態のままステージ115が移動すると、対物レンズ119とステージ115が接触して装置が破損してしまう可能性がある。また、試薬分注時に、ノズル109がステージ115上のサンプルに試薬を分注している際に、ステージ115が動作するとノズル109が曲がるなど装置が破損してしまう可能性がある。これを防ぐために、通信が途切れた場合、装置本体部101が自動で「各機構を安全位置に戻す」ことで、装置破損を防ぐことができる。
図2の(S3)において、試薬の種類によっては、試薬分注直前に複数の試薬を必要量のみ混合撹拌して試薬を調整するものがある。試薬調整中や、試薬調整後にサンプルへの試薬分注が行われる前に、通信が途切れてしまった場合、次の指令がないため、調整中の試薬は試薬調整用の容器内に残されたままになってしまう。調整試薬は、必要量しか調整されないため微量であり、乾燥や結露水の影響を受けて濃縮・希釈されやすい。また、試薬を混合することにより、酵素が失活するなど、試薬成分の劣化が促進されるものがある。通信復旧後の測定再開時には、ユーザは手動でこれらの残調整試薬を取り除く作業が発生する。そのため、通信が途切れた場合、本体部101が自動で「調整中または調整済みの残試薬を廃棄する」ことで、劣化した試薬がサンプルに分注されることを防ぎ、測定再開時のユーザの手間を軽減することができる。
また、装置再開までが短時間である場合、調整済み試薬は劣化していなため、残調整試薬の廃棄は通信が途切れてから一定時間後に行っても良い。この試薬破棄までの時間は、装置の固定値であっても、ユーザがあらかじめ設定する時間でも良い。
図2の(S3)において、試薬ノズル109が試薬分注中や試薬調整・撹拌中に、通信が途切れてしまった場合、試薬ノズル109の外部および内部に試薬が残されてしまう。このまま放置されると、ノズル109に残試薬が汚れとしてこびり付いたり、動作再開時に誤った試薬の分注や異なる試薬の混合(コンタミ)を招く可能性がある。そのため、通信が途切れた場合、本体部101が自動で「試薬ノズル109の洗浄(内洗/外洗)」を行うことで、試薬残り汚れや試薬の混合(コンタミ)を防ぐことができる。
以上のように、制御部102と装置本体部101の通信が途切れた場合、制御部102からの指令なしで本体部101が自動で処理を行うことで、サンプル/装置/試薬のダメージを回避することができ、容易に再測定が可能となる。
101 本体部
102 制御部
103 通信ケーブル
104 送液ユニット
105 反応ユニット
106 検出ユニット
107 試薬ラック
108 スライダ
109 分注ノズル
110 シリンジ
111 ノズル駆動機構
112 洗浄ポート
113 廃液タンク
114 基板
115 ステージ
116 ステージ駆動機構
117 光源
118 検出機
119 対物レンズ
120 洗浄液
121 外洗出口
301 演算処理部
302 タイマー
303 表示部
501 スライダの穴
502 矢印(スライダの動き)
503 矢印(ノズルの水平方向の動き)
504 矢印(ノズルの垂直方向の動き)

Claims (7)

  1. 複数の試薬容器を保持する試薬ラックと、サンプルを保持する基板を設置するステージと、試薬の吸引吐出を行う分注ノズルと、前記分注ノズルを洗浄する洗浄ポートと、前記分注ノズルを前記試薬容器、前記洗浄ポート及び基板の間で駆動するノズル駆動機構と、前記ステージを試薬分注位置及び検出位置の間駆動するステージ駆動機構、前記基板内のサンプルに生じた変化を検出する検出部と、前記基板の蛍光を励起する励起光の光源と、を有する本体部と、
    試薬ラック、ステージ、分注ノズル、洗浄ポート、ノズル駆動機構、ステージ駆動機構、検出部、および光源の各動作を通信により制御する制御部と、を備えた核酸分析装置を用いた核酸分析方法であって、
    前記通信が途切れた場合、前記分注ノズルが保護試薬をサンプルへ注入すると共に、前記ステージが前記サンプルを決められた温度に温度調整することを特徴とする、核酸分析方法。
  2. 請求項1において、
    決められた温度とは、サンプルが変性しない温度であることを特徴とする、核酸分析方法。
  3. 請求項1において、
    決められた温度とは、サンプルの劣化を促進する酵素が活性化しない温度であることを特徴とする、核酸分析方法。
  4. 請求項1において、
    保護試薬とは、サンプルが変性または劣化するのを防ぐための試薬であることを特徴とする、核酸分析方法。
  5. 請求項1において、
    保護試薬とは、サンプルの劣化を促進する酵素の働きを抑えたり、雑菌の繁殖を防ぐための試薬であることを特徴とする、核酸分析方法。
  6. 請求項1において、
    保護試薬とは、サンプルを乾燥から防ぐための試薬であることを特徴とする、核酸分析方法。
  7. 請求項1において、
    前記通信が途切れた場合に、前記分注ノズルが前記保護試薬を一定時間ごとにサンプルに注入することを特徴とする、核酸分析方法。
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