JP6179892B2 - 自動車用座席 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の座席として又は自動車に既設の座席上に設置される自動車用座席に関し、特に、脊椎に後湾や変形がある高齢者又は身体障害者などの円背者に配慮した自動車用座席に関する。
円背者は、骨盤が後傾しており、乗車した自動車が正面衝突の事故を起こした場合に、衝突事故の衝撃により円背者の臀部が前方にずれて、自動車のシートベルト(安全ベルト)で首を吊る死亡事故が後を断たない。
これは、自動車の座席の背凭れの角度を大きく後に倒さなければ、円背者が座席に座ることができないため、この姿勢で乗車した自動車が正面衝突の事故を起こした場合に、衝突事故の衝撃により円背者の臀部が前方に滑り身体が前方にずれるために、胸椎や頚椎の骨折の可能性だけでなく、シートベルトで首を吊るものと考えられる。
また、円背者は、乗車した自動車に後方から他の自動車に追突されると、追突事故の衝撃により円背者の身体が後方の背凭れに押付けられ、脊椎の凸の部分に応力が集中して、脊髄損傷や死亡事故に繋がっている。
また、円背者は、自動車の座席に座って移動することが大変苦しい姿勢であるため、自動車に楽に座れることも求められている。
これに対し、従来の座席装置は、バックフレームに、ソーラックス調節機構を設けてあり、バックフレームの左右にソーラックスサポート姿勢に対応する曲線を有する弓形をしていて調節時に回転駆動される調節ロッドを対称的に縦に架設して枢支し、左右の調節ロッドの間に複数のバック部保持体を架設し、該複数のバック部保持体に、アッパバック部とセンタバック部とロアバック部とをそれぞれ保持して成り、バック部保持体は、各バック部に水平に固定される筒体と、ソーラックスサポート姿勢に調整すべく調節ロッドが回転したとき出退可能なよう該筒体に嵌合し、調節ロッドにはめ込まれた軸受体に継手部を介して連結される両側の出退ロッドとより成る(例えば、特許文献1)。
また、従来の順応性シートは、支持フレームと、支持フレームに固定された1つ又はそれ以上の支持クッションとを含み、支持クッションは、アウターシェルと詰め物とを含む。支持クッションのアウターシェルは、アウターシェルを選択的に変形させることにより支持クッションの形状を調整することができるようにした電気制御式変形手段を含み、この電気制御式変形手段を制御するための電子式制御装置が備えられる(例えば、特許文献2)。
特開平6−72217号公報 特開2001−346649
しかしながら、従来の座席装置は、バックフレーム(背凭れ)にソーラックス調整機構を設けているが、座部に調整機構を設けておらず、座部が平坦であるため、円背者が乗車した自動車が正面衝突の事故を起こした場合に、衝突事故の衝撃により円背者の臀部が前方に滑り身体が前方にずれるために、シートベルトで首を吊る恐れがあるという課題がある。
また、従来の順応性シートは、命令により各支持クッションの活性膜を制御し、かつその制御変形を生じさせ、それにより支持クッションを収縮又は膨張させてその形状及び剛性を変化させる電子式中央制御ユニットを備えるために、構成が複雑であり、シート自体が高価になるという課題を有する。
本発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、着座者個々の身体機能や寸法に合わせて確実且つ容易に固定できる機能を有し、また、体圧分散性が優れて通気性も良く快適性に優れた自動車用座席を提供することを目的とする。
この発明に係る自動車用座席においては、自動車に固定される基台と、自動車の長手方向に対して角度を調節可能に基台に支持され、座部及び背凭れの外枠を構成する調整フレームと、調整フレームの左右のフレーム間に配設され、着座者の背部の形状に合わせて張力を変化させる複数の帯状体からなる支持部材と、支持部材における複数の帯状体の張力を各々個別独立して調節する張力調整部と、を備えるものである。
開示の自動車用座席は、着座者の上半身の体重を背凭れ全体で受け止めることができ、背凭れにおける体圧が一点に集中せず分散されることとなり、臀部に掛かる重圧を減少することができる。さらに、脊椎の後湾のある円背者にも、これらの区々な形状に適合させることにより快適に着座することができる。また、着座者の好みに応じて背凭れに対する座り心地を変更することもできるという効果を奏する。
(a)は本発明の第1の実施形態に係る自動車用座席の表布地及びクッション材を省略した概略構成を示す右側面図であり、(b)は第1の実施形態に係る自動車用座席における座部及び背凭れの断面構成図である。 (a)は図1(a)に示す自動車用座席の支持部材及び張力調整部を省略した平面図であり、(b)は図1(a)に示す自動車用座席の支持部材及び張力調整部を省略した正面図である。 (a)は図1(a)に示す自動車用座席の平面図であり、(b)は図1(a)に示す自動車用座席の正面図である。 (a)は図1(a)に示す自動車用座席を自動車の座席に取り付けた状態を示す右側面図であり、(b)は図3(a)に示す自動車用座席のアンカーフレーム、ヘッドフレーム及びランバーフレームを傾斜させた状態を示す右側図である。 図4(b)に示す自動車用座席に着座者が着座した状態を示す右側面図である。 (a)は第2の実施形態に係る自動車用座席の表布地及びクッション材を省略した概略構成を示す左側面図であり、(b)は図6(a)に示す自動車用座席の調整フレームを傾斜させた状態を示す右側図である。 (a)は図6(b)に示す自動車用座席を背面側から見た斜視図であり、(b)は図7(a)に示す自動車用座席に表布地及びクッション材を取り付けた状態を示す斜視図である。 図6(a)に示す自動車用座席の各構成部材の形状を説明するための説明図であり、(a)は座部当接部の左側面図であり、(b)は背凭れ当接部の左側面図であり、(c)は第1の連結部の左側面図であり、(d)は座部の左側面図であり、(e)は第2の連結部の左側面図及び平面図であり、(f)は背凭れの左側面図であり、(g)は第3の連結部の左側面図及び平面図である。 (a)は第3の実施形態に係る自動車用座席における座部及び背凭れの断面構成図であり、(b)は第3の実施形態に係る自動車用座席における張力の一固定方法の概略図であり、(c)は第3の実施形態に係る自動車用座席の座部及び背凭れにおける張力制御のブロック図である。
(本発明の第1の実施形態)
自動車用座席100は、図1、図2及び図3に示すように、自動車に固定される基台10と、自動車の長手方向に対して角度を調節可能に基台10に支持され、自動車用座席100の座部101及び背凭れ102の外枠を構成する調整フレーム20と、調整フレーム20の左右のフレーム間に配設され、着座者300の背部303の形状に合わせて張力を変化させる複数の帯状体31からなる支持部材30と、支持部材30における複数の帯状体31の張力を各々個別独立して調節する張力調整部40と、を備える。
なお、以下の説明においては、図4に示すように、自動車の座席200に基台10を固定して自動車用座席100を使用する場合について説明するが、自動車の床(例えば、座席レール)に基台10を直接固定して自動車の座席として自動車用座席100を使用してもよい。
基台10は、自動車の座席200の座部201に当接する座部当接部11と、当該座席200の背凭れ202に当接する背凭れ当接部12と、を備え、座部当接部11及び背凭れ当接部12が回動可能に接続される。
なお、本実施形態に係る基台10は、座部当接部11及び背凭れ当接部12が、略コの字状に湾曲又は溶接されたステンレス製の円筒部材を基材(フレーム)とし、ボルトの軸部を通すための貫通孔を有する固定部が両端に加工(例えば、溶接)され、各フレームの端部同士をボルト及びナット1aで締付けて一環としたものであり、各フレームの両端のボルト及びナット1aを緩めることにより、座部当接部11と背凭れ当接部12とが回動可能になる。
このように、本実施形態に係る基台10は、座部当接部11と背凭れ当接部12とが回動可能であることにより、自動車の座席200の座部201に対する背凭れ202の角度に対応して、基台10の座部当接部11及び背凭れ当接部12を自動車の座部201及び背凭れ202にそれぞれ密着させることができ、自動車の座席200に対する基台10の安定性を確保することができる。
なお、本実施形態に係る基台10は、図2(b)に示すように、背凭れ当接部12の左右のフレームを内側に湾曲させ、背凭れ当接部12の中間及び下部並びに座部当接部11の幅を背凭れ当接部12上部の幅に対して狭くすることにより、座席200のバケットと基台10との干渉を回避して、バケット状の座席200にも対応することができる。
調整フレーム20は、着座者300の臀部301に対応する座面フレーム21と、当該着座者300の膝窩302に対応し、当該座面フレーム21に対して角度を調節可能に支持されるアンカーフレーム22と、を自動車用座席100の座部101として備える。
また、調整フレーム20は、着座者300の背部303に対応する背面フレーム23と、当該着座者300の頭部304に対応し、当該背面フレーム23に対して角度を調節可能に支持されるヘッドフレーム24と、当該当該着座者300の腰部305に対応し、当該背面フレーム23に対して角度を調節可能に支持されるランバーフレーム25と、を自動車用座席100の背凭れ102として備える。
なお、本実施形態に係る調整フレーム20は、図1(a)及び図2に示すように、側面視において略L字状であり、正面視及び平面視において略矩形環状であるステンレス製の円筒部材を基材とする本体部50を介して、自動車の長手方向(前進方向)に対して角度を調節可能に基台10に支持される。
また、本実施形態に係る座面フレーム21、アンカーフレーム22、背面フレーム23、ヘッドフレーム24及びランバーフレーム25は、略直線状のステンレス製の円筒部材を基材とし、ボルトの軸部を通すための貫通孔を有する固定部が両端にそれぞれ加工(例えば、溶接)されている、左右一対のフレームである。
本体部50は、座面フレーム21及び背面フレーム23が固定され、アンカーフレーム22が座面フレーム21に対して回動可能に軸支され、ヘッドフレーム24及びランバーフレーム25が背面フレーム23に対して回動可能に軸支されると共に、基台10に対して摺動及び回動可能に係合される。
なお、本実施形態に係る本体部50は、座部101における本体部50の長手方向に延在する長孔51aを有する張出部51が自動車用座席100の座部101に対応する位置の下側に加工(例えば、溶接)され、座部当接部11に加工(例えば、溶接)された突起部11aを張出部51の長孔51a内で摺動可能にする。
また、本実施形態に係る背凭れ当接部12は、背凭れ当接部12の長手方向に延在する長孔12aを有する張出部12bが自動車用座席100の背凭れ102に対応する位置の上側に加工(例えば、溶接)され、本体部50に加工(例えば、溶接)された突起部52を張出部12bの長孔12a内で摺動可能にする。
また、本実施形態に係る本体部50は、ボルトの軸部を通すための貫通孔を有する固定部が所定の位置に加工(例えば、溶接)され、座面フレーム21及び背面フレーム23の両端にある各固定部と当該各固定部に対応する本体部50の各固定部とがボルト及びナット1bで締付けられる。
さらに、本実施形態に係るアンカーフレーム22、ヘッドフレーム24及びランバーフレーム25は、一端の固定部が当該固定部に対応する本体部50の固定部にボルト及びナット1bを締緩可能にしてボルトの軸部で軸支される。
また、アンカーフレーム22、ヘッドフレーム24及びランバーフレーム25は、他端の固定部が伸縮機構2(例えば、ピストン機構、スプリング機構)の一端に加工(例えば、溶接)された貫通孔を有する固定部にボルト及びナット1cを締緩可能にしてボルトの軸部で軸支され、伸縮機構2の他端に加工(例えば、溶接)された貫通孔を有する固定部に当該固定部に対応する本体部50の固定部をボルト及びナット1dを締緩可能にしてボルトの軸部で軸支される。
支持部材30は、合成ゴム製で、図3に示すように、調整フレーム20(座面フレーム21、アンカーフレーム22、背面フレーム23、ヘッドフレーム24、ランバーフレーム25)の左右のフレーム間に、例えば5cm幅の帯状体31を等間隔で横に配置し、図1(b)に示すように、各々の帯状体31が、調整フレーム20に装着された通し具32の挿通孔32aに挿入され、張力調整部40(例えば、面ファスナー41)により支持部材30の張り具合を固定される構成である。
また、座部101及び背凭れ102は、着座者側の調整フレーム20(座面フレーム21、アンカーフレーム22、背面フレーム23、ヘッドフレーム24、ランバーフレーム25)の左右のフレーム間に、ポリエステル等の化学繊維が折り曲げ加工されて一定の空隙率や弾力性を持った状態で充填されるクッション材3と、耐久性があり通気性が良く、座部101全体及び背凭れ102全体をそれぞれ覆う表布地4と、を備える構成である。
なお、クッション材3としては、例えば、チップ材でできたウレタンの上に東洋紡績株式会社製のクッション材「ブレスエアー(登録商標)、中実タイプ」を組み合わせて入れることにより構成することができる。また、表布地4は、背面において自由に開閉可能なカバー用面ファスナー4aを有している。
以下、本実施形態に係る自動車用座席100の使用方法について、図4及び図5を用いて説明する。なお、以下の説明においては、着座者300としての円背者が自動車用座席100に着座する場合について説明する。
まず、調整者は、自動車の座席200上に自動車用座席100を載置させ、自動車用座席100の基台10における座部当接部11と背凭れ当接部12との接続部におけるボルト及びナット1aを緩める。
また、調整者は、自動車の座席200における座部201に対する背凭れ202の傾斜角に合わせて、座部当接部11に対する背凭れ当接部12の傾斜角を合わせたうえで、ボルト及びナット1aを締めて、自動車用座席100を座席200に固定する(図4(a)参照)。
つぎに、調整者は、着座者300である円背者の円背の程度に合わせて、基台10に対する本体部50の傾斜角、座面フレーム21に対するアンカーフレーム22の傾斜角、並びに、背面フレーム23に対するヘッドフレーム24及びランバーフレーム25の傾斜角に目安をつけて調整する(図4(b)参照)。
そして、着座者300は、左右の座面フレーム21間の支持部材30に臀部301を当接させ、左右のランバーフレーム25間の支持部材30に腰部305を当接させて、自動車用座席100に深く座る。
また、着座者300は、左右のアンカーフレーム22間の支持部材30に大腿部306を当接させ、左右の背面フレーム23間の支持部材30に背部303を当接させ、左右のヘッドフレーム24間の支持部材30に頭部304を当接させる。
ここで、座部101における張力の調整方法は、着座者300の臀部301及び大腿部306の長さ(膝窩302の位置)に合わせて、支持部材30の張り具合を調節する。
調製者は、着座者300の膝窩302の位置がアンカーフレーム22の先端にある支持部材30に位置するように、左右の座面フレーム21間及びアンカーフレーム22間の支持部材30の張り具合を調整して固定する。
また、背凭れ102における張力の調整方法は、着座者300の目線や脊椎の長さや着座者300の側方から見た脊椎の湾曲形状に合わせて、支持部材30の張り具合を調節する。
まず、この着座者300の仙骨から腰椎付近の部分が背凭れ102に可能な限り接触した状態で、支持部材30のうち、着座者300の骨盤の下部付近に位置する仙骨から腰椎の4番及び5番付近に配せられた腰椎及び仙骨付近を最初に固定する。
そして、調整者が残りの支持部材30を、支持部材30の下から上へ順次、最初に固定した支持部材30の腰椎及び仙骨付近の張り具合を基準として圧力を均一化するように固定する。
このように、前述した手順に従って支持部材30の張力を変化させた結果、着座者300の脊椎の側方から見た湾曲形状に沿った背凭れ調整後の一形状が支持部材30により形成されると共に、着座者300の目線が正面を向くことになる(図5参照)。
なお、支持部材30の固定方法としては、表布地4の背面のカバー用面ファスナー4aを開放し、支持部材30を通し具32の挿通孔32aに通して、支持部材30の両端を伸縮させ、適切な張り具合が得られた時点で、面ファスナー41(張力調整部40)を用いて支持部材30を固定することにより支持部材30の張力を調節する。また、調節が終わり次第、カバー用面ファスナー4aを閉じる。
以上のように、本実施形態に係る自動車用座席100は、左右の調整フレーム20間に張設される支持部材30における複数の帯状体31の張力を各々個別独立して調節する構成により、着座者300の大腿部306、臀部301、腰部305、背部303及び頭部304の形状に応じた座部101並びに背凭れ102に調整することができ、着座者300が体重をかけて自動車用座席100に接触する面積が臀部301に加えて大腿部306全体及び背中部分で増大することとなり、自動車用座席100への体圧が分散できる。このため、着座者300は臀部301に加わる圧力が減少して長時間でも快適に着座することができる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、背面フレーム23に対する傾斜角を調整できるヘッドフレーム24及びランバーフレーム25を備えていることにより、着座者300である円背者の脊椎の形状にも十分に対応することができる。特に、座位時に円背者の脊椎の凸部が背凭れ102に一点で当接するのではなく、腰椎全体として背凭れ102に当接することになり、後方からの他の自動車の追突事故が起きた場合に、追突事故の衝撃に伴う圧力を背中全体で受け止め、円背者の脊髄の損傷を抑制することができる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、座面フレーム21に対する傾斜角を調整できるアンカーフレーム22を備えていることにより、正面衝突の事故が起きた場合に、アンカーフレーム22の傾斜面が着座者300の臀部301の滑りにおけるストッパーの役割を果たし、衝突事故の衝撃により着座者300の身体が前方へ飛び出さず、着座者300である円背者によるシートベルトで首を吊る事故を抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る自動車用座席100は、基台10に対する傾斜角を調整できる調整フレーム20を備えていることにより、着座者300である円背者の自動車に乗る姿勢を楽にすると共に、円背者の視線を前方に向けて自動車の外の景色を楽しむことができ、円背者に配慮した座席になる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、クッション材3が一定の弾力性及び空隙率を有しているため、従来は蒸れやすい臀部周辺に対しても、通気性が良いために蒸れにくい状態が持続して長時間快適に座り続けることができる。また、表布地4のように、通気性の良い素材を使用することにより、快適に着座することができる。
(本発明の第2の実施形態)
図6(a)は第2の実施形態に係る自動車用座席の表布地及びクッション材を省略した概略構成を示す左側面図であり、図6(b)は図6(a)に示す自動車用座席の調整フレームを傾斜させた状態を示す右側図である。図7(a)は図6(b)に示す自動車用座席を背面側から見た斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示す自動車用座席に表布地及びクッション材を取り付けた状態を示す斜視図である。図8は図6(a)に示す自動車用座席の各構成部材の形状を説明するための説明図であり、図8(a)は座部当接部の左側面図であり、図8(b)は背凭れ当接部の左側面図であり、図8(c)は第1の連結部の左側面図であり、図8(d)は座部の左側面図であり、図8(e)は第2の連結部の左側面図及び平面図であり、図8(f)は背凭れの左側面図であり、図8(g)は第3の連結部の左側面図及び平面図である。図6乃至図8において、図1乃至図5と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
本実施形態に係る座部当接部11は、図6、図7及び図8(a)に示すように、並設される2本の略直線状の円筒部材11bと、当該2本の円筒部材11b間に溶接される略直線状の円筒部材11c及び2本の略直線状の板状部材11dと、2本の略直線状の板状部材11e及び円筒部材11fを介して円筒部材11bに溶接される略コの字状の円筒部材11gと、を備える。
また、座部当接部11は、後述する第1の連結部13、座部101、背凭れ102を回動可能に軸支するための貫通孔11hを円筒部材11gに備え、後述する第2の連結部14における前後方向の移動を規制するメカロックを含むスライド機構11iを2本の板状部材11d間に備える。
本実施形態に係る背凭れ当接部12は、図6、図7及び図8(b)に示すように、略コの字状の板状部材12cと、当該板状部材12cの屈曲部近傍に溶接される略コの字状の円筒部材12dと、を備え、第1の連結部13を介して座部当接部11の円筒部材11gに連結される。
第1の連結部13は、図6、図7及び図8(c)に示すように、小さな曲率半径で湾曲した板状部材であり、背凭れ当接部12の板状部材12cに立設した2つの突起部12eを内部でそれぞれ摺動させる2つの長孔13aと、座部当接部11の貫通孔11hと共に第1の連結部13を回動可能に軸支するための貫通孔13bと、を備える。
本実施形態に係る座部101は、図6、図7及び図8(d)に示すように、側面視で略L字状の部材であり、略コの字状の円筒部材101aと、当該円筒部材101aの屈曲部近傍に溶接される略コの字状の円筒部材101bと、を備える。
また、座部101は、座部当接部11の貫通孔11hに挿通される突起部101cを円筒部材101aの両端に備え、第2の連結部14を回動可能に軸止するための貫通孔101dを円筒部材101aの略中央に備える。
第2の連結部14は、図6、図7及び図8(e)に示すように、クランク状に屈曲した板状部材であり、座部101の貫通孔101dと共に第2の連結部14を回動可能に軸止するための貫通孔14aを一端に備え、スライド機構11iのメカロックの軸を軸止する貫通孔14bを他端に備える。
本実施形態に係る背凭れ102は、図6、図7及び図8(f)に示すように、略コの字状の円筒部材であり、座部当接部11の貫通孔11hに挿通される突起部102aを両端に備え、第3の連結部15を回動可能に軸止するための貫通孔102bを備える。
第3の連結部15は、図6、図7及び図8(g)に示すように、クランク状に屈曲した板状部材であり、背凭れ当接部12の円筒部材12dに穿設した貫通孔12fと共に第3の連結部15を回動可能に軸止するための貫通孔15aを一端に備え、背凭れ102の貫通孔102bと共に第3の連結部15を回動可能に軸止するための貫通孔15bを他端に備える。
なお、第2の実施形態においては、座部当接部11に対して座部101及び背凭れ102を独立してそれぞれ傾斜可能であるところと、座部当接部11及び背凭れ当接部12の幅が座部101及び背凭れ102の幅より狭いところが第1の実施形態と特に異なるところであり、後述するこれらの差異による作用効果以外は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
本実施形態に係る自動車用座席100は、座部当接部11及び背凭れ102間、座部当接部11及び第1の連結部13間、背凭れ102及び第3の連結部15間、並びに、第3の連結部15及び背凭れ当接部12間の連結部分がそれぞれ回動可能であり、背凭れ当接部12の突起部12eが第1の連結部13の長孔13a内で摺動可能であることにより、図6(b)に示すように、座部当接部11に対して背凭れ102を簡易に傾斜させることができる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、座部当接部11及び座部101間、座部当接部11及び第2の連結部14間、並びに、第2の連結部14及び座部101間の連結部分が回動可能であり、第2の連結部14の他端がメカロックを含むスライド機構11iにより前後方向にスライド可能であることにより、図6(b)に示すように、座部当接部11に対して座部101を簡易に傾斜及び固定させることができる。
特に、本実施形態に係る自動車用座席100は、第1の実施形態に係る自動車用座席100と異なり、座部当接部11に対して座部101及び背凭れ102を独立してそれぞれ傾斜させることができ、座部101と背凭れ102とのなす角が可変である。このため、本実施形態に係る自動車用座席100は、着座者300毎に固有の股関節の可動域に応じて、座部101と背凭れ102とのなす角を調整することができ、着座者300として対象者の適用範囲を広げたものである。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、図7に示すように、座部当接部11(円筒部材11g及び板状部材11eを除く)及び背凭れ当接部12の幅が座部101及び背凭れ102の幅と比較して狭いことにより、座席200のバケットと基台10との干渉をさらに回避して、バケット状の座席200にも対応することができる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、座部当接部11に対する傾斜角を調整できる座部101を備えていることにより、正面衝突の事故が起きた場合に、座部101の傾斜面が着座者300の臀部301の滑りにおけるストッパーの役割を果たし、衝突事故の衝撃により着座者300の身体が前方へ飛び出さず、着座者300である円背者によるシートベルトで首を吊る事故を抑制することができる。
(本発明の第3の実施形態)
図9(a)は第3の実施形態に係る自動車用座席における座部及び背凭れの断面構成図であり、図9(b)は第3の実施形態に係る自動車用座席における張力の一固定方法の概略図であり、図9(c)は第3の実施形態に係る自動車用座席の座部及び背凭れにおける張力制御のブロック図である。図9において、図1乃至図8と同じ符号は、同一又は相当部分を示し、その説明を省略する。
なお、本実施形態に係る自動車用座席100は、第1の実施形態及び第2の実施形態のうち、自動車用座席100の座部101及び背凭れ102の張力調整を自動化制御するものである。
構成としては、図9に示すように、第1の実施形態及び第2の実施形態の構成において、支持部材30を巻いて固定する張力調整部40としてのベルトローラー42と、当該ベルトローラー42を回転駆動するモーター43とが配置され、支持部材30における複数の帯状体31の各々に圧力センサ44が装着され、圧力センサ44は1つの張力制御部45に接続され、当該張力制御部45から各モーター43に接続される。
以下、本実施形態に係る自動車用座席100の使用方法について説明する。
まず、着座者300が自動車用座席100に座ることにより、支持部材30に各々装着された圧力センサ44が、支持部材30において発生する張力を基にして着座者300の体圧を検出する。
この検出値を基に、張力制御部45が、支持部材30に各々装着されたモーター43に対して、体圧集中箇所を緩和するように制御命令を送信し、モーター43が駆動されることにより、支持部材30が所定の張力で固定される。
ここで、モーター43による支持部材30の固定方法としては、図9(b)に示すように、支持部材30をベルトローラー42の外周に沿って、張力を上げる場合は締結方向Aと同方向の向きで、張力を下げる場合は締結方向Aと逆方向の向きでモーター43の回転により巻き込み、支持部材30が指定された張力に到達した時点で、支持部材30が留め具等により固定された後、回転モーターの駆動が停止する。そして、支持部材30の固定後に、着座者300が自動車用座席100に着座して使用する。
以上のように、本実施形態に係る自動車用座席100は、座部101及び背凭れ102における体圧配分が自動で調節されることにより、人手で支持部材30を調節する手間が省略されることとなり、着座者300は、支持部材30を調節する作業を意識することなく着座することができる。
また、本実施形態に係る自動車用座席100は、座部101及び背凭れ102における体圧が最も分散されるよう自動で制御されることにより、人手よりも効果的に座部101及び背凭れ102の体圧分散が実施されることになる。
1a,1b,1c,1d ナット
2 伸縮機構
3 クッション材
4 表布地
4a カバー用面ファスナー
10 基台
11 座部当接部
11a 突起部
11b,11c 円筒部材
11d,11e 板状部材
11f,11g 円筒部材
11h 貫通孔
11i スライド機構
12 背凭れ当接部
12a 長孔
12b 張出部
12c 板状部材
12d 円筒部材
12e 突起部
12f 貫通孔
13 第1の連結部
13a 長孔
13b 貫通孔
14 第2の連結部
14a,14b 貫通孔
15 第3の連結部
15a,15b 貫通孔
20 調整フレーム
21 座面フレーム
22 アンカーフレーム
23 背面フレーム
24 ヘッドフレーム
25 ランバーフレーム
30 支持部材
31 帯状体
32 通し具
32a 挿通孔
40 張力調整部
41 面ファスナー
42 ベルトローラー
43 モーター
44 圧力センサ
45 張力制御部
50 本体部
51 張出部
51a 長孔
52 突起部
100 自動車用座席
101 座部
101a,101b 円筒部材
101c 突起部
101d 貫通孔
102 背凭れ
102a 突起部
102b 貫通孔
200 座席
201 座部
202 背凭れ
300 着座者
301 臀部
302 膝窩
303 背部
304 頭部
305 腰部
306 大腿部

Claims (4)

  1. 自動車の座席に固定され、当該座席の座部に当接する座部当接部と、当該座席の背凭れに当接する背凭れ当接部と、を備える基台と、
    前記自動車の長手方向に対して角度を調節可能に前記基台に支持され、座部及び背凭れの外枠を構成する調整フレームと、
    前記調整フレームの左右のフレーム間に配設され、着座者の背部の形状に合わせて張力を変化させる複数の帯状体からなる支持部材と、
    前記支持部材における複数の帯状体の張力を各々個別独立して調節する張力調整部と、
    を備え
    前記基台の座部当接部と背凭れ当接部とが、回動可能に接続されることを特徴とする自動車用座席。
  2. 前記請求項1に記載の自動車用座席において、
    前記調整フレームが、着座者の臀部に対応する座面フレームと、当該着座者の膝窩に対応し、当該座面フレームに対して角度を調節可能に支持されるアンカーフレームと、を備えることを特徴とする自動車用座席。
  3. 前記請求項2に記載の自動車用座席において、
    前記調整フレームが、着座者の背部に対応する背面フレームと、当該着座者の頭部に対応し、当該背面フレームに対して角度を調節可能に支持されるヘッドフレームと、当該当該着座者の腰部に対応し、当該背面フレームに対して角度を調節可能に支持されるランバーフレームと、を備えることを特徴とする自動車用座席。
  4. 前記請求項3に記載の自動車用座席において、
    前記座面フレーム及び背面フレームが固定され、前記アンカーフレームが前記座面フレームに対して回動可能に軸支され、前記ヘッドフレーム及びランバーフレームが前記背面フレームに対して回動可能に軸支されると共に、前記基台に対して摺動及び回動可能に係合される本体部を備えることを特徴とする自動車用座席。
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