JP5170519B2 - 姿勢補助椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、日常生活に広く使用される椅子に関し、特に使用者の脊椎形態や寸法に合わせて姿勢を補助することを可能とする姿勢補助椅子に関する。
高齢となって立ち座りできなくなると、寝たきりとなってしまう方が後を絶たない。身体に合わせられる車椅子が開発され、市販されているにも関わらず、ベッドや布団で寝たきりになっているのである。そこで、車椅子で移動する気持ちを持つまでに、椅子に座る習慣が身に付けば、少々下肢や体幹に障害が現れても、寝たきりになることは少ないと考えられる。従来、椅子は、身長や下腿長や大腿長、座高、腰幅等の平均値等を利用してサイズが決められ、椅子の座の高さは40cm程度、座の奥行きの長さは40cm〜45cm程度で作成されている。着座者は、そのサイズに身体を合わせて座っているというのが現状である。
背景技術となる姿勢補助椅子は、特開2005−279115号公報(第1の背景技術)、特開2006−212082号公報(第2の背景技術)に開示されるものがある。この各背景技術を図12及び図13に従来の姿勢補助椅子の概略構成断面図として示す。
図12における、この第1の背景技術に係る姿勢補助椅子としての、椅子用背板構造体およびそれを用いた椅子は、背部フレーム116の高さ方向で位置調節可能に剛性の支持基材152を設けて、該支持基材152に対して可撓性の背板プレート164を支持せしめ、該背板プレート164の長手方向両端縁部を支持基材152に連結して支持せしめると共に、背板プレート164の長手方向に及ぼされる張力を調節できるようにし、更に、背板プレート164の長手方向中間部分の複数箇所において、該背板プレート164を支持基材152に対して引き締めて背板プレート164を変形状態に保持せしめる牽引手段180を設けてなる椅子用背板構造体を採用した構成である。
また、図13における、この第2の背景技術に係る姿勢補助椅子としての、車椅子は、後輪207および前輪203gが取付けられてなる一対の側枠203と、一対の側枠203が連結され、座面205cを左右方向に張架する座面支持枠205と、を備える車椅子201であって、座面205cの左右方向への張力を調整する張力調整手段を備え、張力調整手段は座面の張力が所定値以上となったときに、張力を低下させる。また、座面205cには折畳み部205eが形成され、この折畳み部205eの接合部における接合方法を調整する張力調整手段で座面205cの張力を調整すると共に、折畳み部205eは張力が所定値以上となったときに、左右方向へ拡張する構成である。
特開2005−279115号公報 特開2006−212082号公報
前記第1の背景技術に係る姿勢補助椅子は以上のように構成されていたことから、椅子用背板構造体が、背凭れ位置固定のために螺子、ボルト、金具等の細かい部品類を複数組み合わせているため複雑な構成となり、当該部品類が背凭れ位置固定の際に固定されるべき箇所も多い。また、実用の際には前記椅子用背板構造体が、背凭れの広範囲をカバーすることが必要となるために複数個設置されることとなり、前記部品類が、さらに複雑な構成となり、背凭れ位置固定の際に固定されるべき箇所も相当多くなる。そのため、背凭れ位置固定の作業が煩雑で容易ではないという課題を有する。
また、前記第2の背景技術に係る姿勢補助椅子は以上のように構成されていたことから、座面支持枠205が、もたれ掛かる着座者の体圧を利用して受動的に変形することを利用して着座者の体に添って変形するため、着座者の動作とともに変形する。このように着座者の個々の状態に応じた形状が固定されていないため、着座者が着座した際の安定性や快適性を欠くという課題を有する。さらに前記第1及び第2の各背景技術はいづれも背凭れ位置を調整する際に各調整部材を試行錯誤で調整していたため調整に長時間を要し、均一且つ正確な調整ができなかった。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、着座者個々の身体機能や寸法に合わせて確実且つ容易に固定できる機能を有し、また、体圧分散性が優れて通気性も良く快適性に優れた姿勢補助椅子を提供することを目的とする。
本発明に係る姿勢補助椅子は、弾力性を有する素材からなる座部と、前記座部の後端側に配設される背凭れ部と、前記背凭れ部の外枠を形成する左右一対の背凭れフレームと、前記背凭れフレーム間に張設される複数の帯状体からなる背凭れ張設部材と、前記複数の背凭れ張設部材の張力を各々個別独立して調節する背凭れ張力調整手段とを備えるものである。
このように本発明によれば、弾力性を有する素材からなる座部と、前記座部の後端側に配設される背凭れ部と、前記背凭れ部の外枠を形成する左右一対の背凭れフレームと、前記背凭れフレーム間に張設される複数の帯状体からなる背凭れ張設部材と、前記複数の背凭れ張設部材の張力を各々個別独立して調節する背凭れ張力調整手段とを備えるものであることから、着座者の脊椎の長さや脊椎の側方から見たS字形状の角度及び曲がり具合に合わせて、前記背凭れ部調節部材を用いて背凭れ部の形状や角度や長さ等を調節することにより、着座者の上半身の体重を背凭れ全体で受け止めることができ、前記背凭れ部における体圧が一点に集中せず分散されることとなり、臀部に掛かる重圧を減少することができる。さらに、脊椎の後湾のある円背の方にも、これらの区々な形状に適合させることにより快適に着座することができる。また、着座者の好みに応じて前記背凭れ部に対する座り心地を変更することもできる。
また、本発明に係る姿勢補助椅子は必要に応じて、請求項1に記載の姿勢補助椅子において、前記複数の背凭れ張設部材に装着され、着座者の着座荷重により前記背凭れ部に加えられる圧力を検出する背凭れ圧力センサと、前記各背凭れ圧力センサにて検出された圧力値に基づいて前記背凭れ張力調整手段を駆動して、前記各背凭れ張設部材の張力を調整制御する背凭れ張力制御部とを備えるものである。
このように本発明によれば、複数の背凭れ張設部材に装着され、着座者の着座荷重により前記背凭れ部に加えられる圧力を検出する背凭れ圧力センサと、前記各背凭れ圧力センサにて検出された圧力値に基づいて前記背凭れ張力調整手段を駆動して、前記各背凭れ張設部材の張力を調整制御する背凭れ張力制御部とを備えるものであることから、前記背凭れ部における体圧配分が自動で調節されることにより、人手で前記背凭れ張設部材を調節する手間が省略されることとなり、利用者並びに関係者は、前記背凭れ張設部材を調節する作業を意識することなく着座することができる。
また、本発明に係る姿勢補助椅子は必要に応じて、請求項1又は請求項2に記載の姿勢補助椅子において、前記背凭れ張力調整手段が、前記複数の背凭れ張設部材の相互間で着座者脊椎を側方から見たときのS字形状に沿った形状に関連付けて調整することを特徴とするものである。
このように本発明によれば、背凭れ張力調整手段が、前記複数の背凭れ張設部材の相互間で着座者脊椎を側方から見たときのS字形状に沿った形状に関連付けて調整するために、着座者が体重をかけて姿勢補助椅子に接触する面積が臀部に加えて背中部分で増大することとなり、姿勢補助椅子への体圧が分散できる。そのため、着座者は臀部に加わる圧力が減少して長時間でも快適に着座することができ、さらに前記背凭れ部が側方から見たときのS字形状に沿った形状でかつ調節できることから脊椎の後湾のある円背の着座者に対しても快適に着座することができる。
また、本発明に係る姿勢補助椅子は必要に応じて、請求項1ないし請求項3に記載の姿勢補助椅子において、前記背凭れ張力調整手段が、前記複数の背凭れ張設部材のうち着座者脊椎を側方から見たときのS字形状における下部凹部位置に相当する着座者の仙骨に当接する一の背凭れ張設部材の張力を調整し、当該調整後の張力を基準として他の背凭れ張設部材を調整するものである。このように本発明によれば、背凭れ張力調整手段が、前記複数の背凭れ張設部材のうち着座者脊椎を側方から見たときのS字形状における下部凹部位置に相当する着座者の仙骨に当接する一の背凭れ張設部材の張力を調整し、当該調整後の張力を基準として他の背凭れ張設部材を調整することにより、仙骨に当接する一の背凭れ張設部材を基準に他の複数の背凭れ張設部材を順次簡易且つ迅速に調整できることとなり、調整の確実性と操作の容易性が向上し、利用者は常に最適な形状で姿勢補助椅子に着座することができる。
また、本発明に係る姿勢補助椅子は必要に応じて、請求項1ないし請求項4に記載の姿勢補助椅子において、前記背凭れ張力制御部が、着座者の着座荷重による体圧集中が最小値となるように前記複数の背凭れ張設部材の相関を制御するものである。
このように本発明によれば、背凭れ張力制御部が、着座者の着座荷重による体圧集中が最小値となるように前記複数の背凭れ張設部材の相関を制御することから、前記背凭れ部における体圧が最も分散されるよう自動で制御されることにより、人手よりも効果的に前記背凭れ部の体圧分散が実施されることとなり、利用者並びに関係者は、前記背凭れ張設部材を調節する作業を意識することなく着座することができる。
また、本発明に係る姿勢補助椅子は必要に応じて、請求項1ないし前記請求項5に記載の姿勢補助椅子において、前記座部の高さを調節する座面高さ調整手段とを備えるものである。
このように本発明によれば、座部の高さを調節する座面高さ調整手段とを備えるものであることから、着座者の身体特性に応じて前記座部の高さが調節できることにより、着座者の姿勢補助椅子への大腿部全体が座面に接触することにより体圧分散が向上されることとなり、着座者がより快適な姿勢で着座することができ、また、着座者が着座状態から容易に立ち上がることができる。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る姿勢補助椅子を、図1、図2、図3、図4、図5に基づいて説明する。
この図1は本発明の第1の実施形態に係る姿勢補助椅子の概略構成図、図2は図1に記載の姿勢補助椅子における背凭れの概略断面図、図3は図1に記載の姿勢補助椅子における概略側面図、図4は図1に記載の姿勢補助椅子における着座時の概略図、図5は図1に記載の姿勢補助椅子における背凭れ調整方法を示す概略側面図を示す。
前記各図において、本発明の第1の実施形態に係る姿勢補助椅子は、着座者の基台となる座面2と、この座面2の後端側に設置される背凭れ1と、この背凭れ1の外枠を形成する左右一対の背凭れフレーム11と、この背凭れフレーム11間に張られる複数の背凭れ張力固定ベルト12と、この複数の背凭れ張力固定ベルト12の張力を各々個別独立して調節する調整用面ファスナー12aと、前記座面2の高さを調節する座面高さ調整2aとを備える構成である。
また、前記座面2は、ポリエステル等の化学繊維が折り曲げ加工されて一定の空隙率や弾力性を持った状態の充填物、例えば、東洋紡製のブレスエアー4550中空(商品名)とブレスエアー4520中実(商品名)を組み合わせたものを、チップ材でできたウレタンの上に配設し、さらに耐久性があり通気性の良い座面表布地24を用いて前記座面2全体を覆う構成である。このブレスエアー(商品名)の組み合わせについては、本発明者らが、座圧計測を繰り返して種々検討したところ、体圧分散性を考慮し、体重が50kgから60kgの着座者を想定して得られたものである。
また、前記背凭れ張力固定ベルト12は、合成ゴム製で、図1に示すように、例えば5cm幅のベルトを5cmの等間隔で5本横に配置し、図2に示すように、各々のベルトが、前記背凭れフレーム11に装着された通し具11aの挿通孔11bに挿入され、前記調整用面ファスナー12aにより前記背凭れ張力固定ベルト12の張り具合を固定される構成である。
また、前記背凭れ1は、着座者側の前記背凭れフレーム11間に、ポリエステル等の化学繊維が折り曲げ加工されて一定の空隙率や弾力性を持った状態で充填される背凭れクッション材13と、耐久性があり通気性が良く、前記背凭れ1全体を覆う背凭れ表布地14とを備える構成である。前記背凭れクッション材13としては、例えば、チップ材でできたウレタンの上に東洋紡製のブレスエアー4520中実(商品名)を組み合わせて入れることにより構成することができる。前記背凭れ表布地14は、背面において自由に開閉可能な背凭れカバー用面ファスナー14aを有している。また、前記背凭れ1は、着座者側の頭部を固定する枕を配置してもよい。
また、前記座面高さ調整2aは、座面の高さL1を可動螺子等により動的に調節することも可能であり、また、多数のサンプルデータを基に、例えばSMLの3種類のように予め数種類の固定された座面の高さを有する姿勢補助椅子を事前に用意することも可能である。このサンプルデータ収集に際して、着眼ポイントとしては、座面の高さL1、座面の長さL2、背凭れの高さL3、背凭れの長さL4等が挙げられる。さらに、姿勢補助椅子の各部にかかる体圧の測定、前記背凭れ1の傾斜角度、肘掛4の長さ、クッション材の厚み等も重要である。
以下、前記構成に基づく本実施形態の具体的な姿勢補助椅子の使用方法について説明する。
本実施形態は、まず着座者が、予め用意されたSMLの3種類の異なる座面の高さを有する姿勢補助椅子のうちから、最も座りやすく身丈に合った姿勢補助椅子を1種類選択する。ここでは身丈に合った姿勢補助椅子を選択することにより、最適な座面の高さL1が得られることが重要である。この座面の高さL1が着座者に一致するか否かは、着座時には大腿部全体を座面2に接触させることができる大きな一要因であることから、臀部に掛かる体圧を減少させることができ、着座状態の快適性及び立ち上がり時の容易性が向上する。尚、姿勢補助椅子は、SMLの3種類とも図3に示す座面の高さL1、座面の長さL2、背凭れの高さL3、背凭れの長さL4、の各々長さの比率は同じで作製することもできる。
また、図4に示すように、この着座時の膝折り曲げ角度Dについて、鈍角の場合には着座者の起立時に着座者の足を直立させて伸ばすと膝裏が椅子に当たり余分な力を必要とする。また、この着座時の膝折り曲げ角度Dが鋭角の場合には、着座者が起立しても膝裏周辺部が座面2から離れた状態となり、立ち上がりやすくなる。そのため、着座者の着座時の膝折り曲げ角度Dが90度となる姿勢補助椅子を選択することが重要である。また、前座高が下腿長より低い場合には、着座者の大腿部が座面に接触する部分が減少するために臀部への圧力集中が高まり、着座時の快適性が大きく損なわれて長時間座り続けることが困難となる。
前記着座時の膝折り曲げ角度Dが90度で姿勢補助椅子に座った場合に、着座者が膝を折り曲げた場合にふくらはぎが座面2に接触すると快適性が損なわれてしまうため、図4に示すように、姿勢補助椅子は座面2の側面角度θを鋭角で作製されることが望ましい。
次に、着座者が上記のように着座時の膝折り曲げ角度Dが90度となる姿勢補助椅子に座り、調整者が前記背凭れ1の張力を図5(a)、(b)、(c)の順序で調整する。前記背凭れ1における張力の調整方法は、着座者の脊椎の長さや脊椎の側方から見たS字形状の角度及び曲がり具合に合わせて、前記背凭れ張力固定ベルト12の張り具合を調節する。
先ず、図5(a)に示すように、着座者が座面2の後端部の前記背凭れ1にしっかり接触するまで深く座る。身体的に前記背凭れ1に接触しない場合でも可能な限り前記背凭れ1に身体を接近させる。次に、この着座者の仙骨から腰椎付近の部分が前記背凭れ1に可能な限り接触した状態で、前記背凭れ張力固定ベルト12のうち、着座者の骨盤の下部付近に位置する仙骨から腰椎の4番、5番付近に配せられた腰椎・仙骨付近の固定箇所Eを最初に固定する。
次に,図5(b)に示すように、着座者は深呼吸を行い、息を大きく吸い込んだ状態で、調整者が残りの前記背凭れ張力固定ベルト12を、前記背凭れ張力固定ベルト12の下から上へ順次、最初に固定した前記背凭れ張力固定ベルト12の腰椎・仙骨付近の固定箇所Eの張り具合を基準として圧力を均一化するように固定する。ここで着座者が深呼吸を行う理由は、深呼吸による息を大きく吸い込んだ状態は、背筋が起立時にまっすぐに伸びた状態と同じ背筋の形状であることから、最も理想的な脊椎の側方から見たS字形状が得られるためである。この最も理想的な脊椎の側方から見たS字形状は、着座者の脊椎を構成する椎骨が等間隔で並んでいることが特徴であり、着座者が体重をかけて姿勢補助椅子に接触する面積が臀部に加えて背中部分で増大することとなり、姿勢補助椅子への体圧が分散でき、着座者の臀部及び背中への体圧負担が最も軽く腰痛等を起こしにくい姿勢となる。
図5(c)に示すように、前記背凭れ張力固定ベルト12の張力を上記手順に従って変化させた結果、背凭れ調整可能領域Bの範囲において、着座者の脊椎の側方から見たS字形状に沿った背凭れ調整後の一形状Aが前記背凭れ張力固定ベルト12により形成される。前記背凭れ張力固定ベルト12の固定方法としては、前記背凭れ表布地14の背面の背凭れカバー用面ファスナー14aを開放し、前記背凭れ張力固定ベルト12を通し具11aの挿通孔11bに通して、前記背凭れ張力固定ベルト12の両端を伸縮させ、適切な張り具合が得られた時点で、調整用面ファスナー12aを用いて前記背凭れ張力固定ベルト12を固定することにより前記背凭れ張力固定ベルト12の張力を調節する。前記調節が終わり次第、前期背凭れカバー用面ファスナー14aを閉じる。
上記の背凭れ張力固定ベルト12の固定後に、着座者が姿勢補助椅子に着座して使用する。前記背凭れクッション材13及び前記座面クッション材23が一定の弾力性及び空隙率を有しているため、従来は蒸れやすい臀部周辺に対しても、通気性が良いために蒸れにくい状態が持続して長時間快適に座り続けることができる。また、前記背凭れ表布地14のように、通気性の良い素材を使用することにより、快適に着座することができる。
尚、姿勢補助椅子において肘掛4の高さ調整を行うことも可能である。肘掛4が適度な高さに調整されることにより、臀部の座面2にかかる体圧をさらに軽減させることができ、着座時の快適性を一層向上させることができる。
(本発明の第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る姿勢補助椅子を、図1、図6、図7、図8に基づいて説明する。
この図1は本発明の第2の実施形態に係る姿勢補助椅子の背凭れ表布地を省略した概略構成図、図6は図1に記載の姿勢補助椅子における背凭れ1の概略断面図、図7は姿勢補助椅子の背凭れ張力固定ベルト12の固定方法、図8は本発明の第2の実施形態に係る姿勢補助椅子の背凭れにおける張力制御ブロック図の概略図を示す。
本実施形態は、第1の実施形態のうち、姿勢補助椅子の前記背凭れ1の張力調整を自動化制御するものである。構成としては、図6、図7に示すように、第1の実施形態の構成において、前記背凭れ張力固定ベルト12を巻いて固定する背凭れベルトローラー12dと、当該背凭れベルトローラー12dを回転駆動する背凭れモーター12bとが配置され、また図8に示すように、前記複数の背凭れ張力固定ベルト12の各々に前記背凭れセンサ12cが装着され、前記背凭れセンサ12cは1つの背凭れ張力制御部51に接続され、当該背凭れ張力制御部51から前記各背凭れモーター12bに接続される。
以下、前記構成に基づく本実施形態の具体的な姿勢補助椅子の使用方法について説明する。
本実施形態は、まず着座者が、予め用意されたSMLの3種類の異なる座面の高さを有する姿勢補助椅子のうちから、最も座りやすく身丈に合った姿勢補助椅子を1種類選択する。次に、着座者が前記選択された姿勢補助椅子に座ることにより、前記背凭れ張力固定ベルト12に各々装着された前記背凭れ圧力センサ12cが、前記背凭れ張力固定ベルト12において発生する張力を基にして着座者の体圧を検出する。
前記検出値を基に、前記背凭れ張力制御部51が、前記背凭れ張力固定ベルト12に各々装着された前記背凭れモーター12bに対して、体圧集中箇所を緩和するように制御命令を送信し、前記背凭れモーター12bが駆動されることにより、前記背凭れ張力固定ベルト12が所定の張力で固定される。
前記背凭れモーター12bによる前記背凭れ張力固定ベルト12の固定方法としては、図7に示すように、前記背凭れ張力固定ベルト12を前記背凭れベルトローラー12dの外周に沿って、張力を上げる場合は締結方向Cと同方向の向きで、張力を下げる場合は締結方向Cと逆方向の向きで前記背凭れモーター12bの回転により巻き込み、前記背凭れ張力固定ベルト12が指定された張力に到達した時点で、前記背凭れ張力固定ベルト12が留め具等により固定された後、回転モーターの駆動が停止する。上記の背凭れ張力固定ベルト12の固定後に、着座者が姿勢補助椅子に着座して使用する。
(本発明の第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る姿勢補助椅子を、図1、図6から図11に基づいて説明する。
この図1は姿勢補助椅子の背凭れ表布地を省略した概略構成図、図6は図1に記載の姿勢補助椅子における背凭れの概略断面図、図7は図1に記載の姿勢補助椅子における張力の一固定方法の概略図、図8は図1に記載の姿勢補助椅子における背凭れの張力制御ブロック図、図9は図1に記載の姿勢補助椅子における底面から見た座面の構成図、図10は図1に記載の姿勢補助椅子における座面の断面構成図、図11は図1に記載の姿勢補助椅子における座面の張力制御ブロック図を示す。
本実施形態は、第2の実施形態のうち、姿勢補助椅子の前記座面2における張力調整を自動化制御するものである。構成としては、図9、図10に示すように、第2の実施形態の構成での前記座面2において、前記座面2の外枠を形成する座面フレーム21と、当該左右一対の座面フレーム21の間に張られる座面張力固定ベルト22と、当該座面張力固定ベルト22を巻き込んで固定する座面ベルトローラー22dと、当該座面ベルトローラー22dを回転駆動する座面モーター22bとが配置され、また図11に示すように、複数の座面張力固定ベルト22の各々に前記背凭れセンサ22cが装着され、前記背凭れセンサ22cは1つの座面張力制御部52に接続され、当該座面張力制御部51から前記各座面モーター22bに接続される。
また、前記座面2は、着座者側の前記座面フレーム21間に、ポリエステル等の化学繊維が折り曲げ加工されて一定の空隙率や弾力性を持った状態で充填される座面クッション材23と、耐久性があり通気性が良く、前記座面2全体を覆う座面表布地24とを備える構成である。この座面クッション材23としては、例えば、チップ材でできたウレタンの上に東洋紡製のブレスエアー4550中空(商品名)とブレスエアー4520中実(商品名)を組み合わせたものにより構成することができる。前記座面表布地24は、底面において自由に開閉可能な座面カバー用面ファスナー24a(図示なし)を有している。
以下、前記構成に基づく本実施形態の具体的な姿勢補助椅子の使用方法について説明する。
本実施形態は、まず着座者が、予め用意されたSMLの3種類の異なる座面の高さを有する姿勢補助椅子のうちから、最も座りやすく身丈に合った姿勢補助椅子を1種類選択する。次に、着座者が前記選択された姿勢補助椅子に座ることにより、前記背凭れ張力固定ベルト12に各々装着された前記背凭れ圧力センサ12cが、前記背凭れ張力固定ベルト12において発生する張力を基にして着座者の体圧を検出する。また、前記座面張力固定ベルト22に各々装着された前記座面圧力センサ22cが、前記座面張力固定ベルト22において発生する張力を基にして着座者の体圧を検出する。
前記検出値を基に、前記背凭れ張力制御部51が、前記背凭れ張力固定ベルト12に各々装着された前記背凭れモーター12bに対して、体圧集中箇所を緩和するように制御命令を送信し、前記背凭れモーター12bが駆動されることにより、前記背凭れ張力固定ベルト12が所定の張力で固定される。また、前記座面張力制御部52が、前記座面張力固定ベルト22に各々装着された前記座面モーター22bに対して、体圧集中箇所を緩和するように制御命令を送信し、前記座面モーター22bが駆動されることにより、前記座面張力固定ベルト22が所定の張力で固定される。
前記背凭れモーター12bによる前記背凭れ張力固定ベルト12の固定方法及び前記座面モーター22bによる前記座面張力固定ベルト22の固定方法としては、図7に示すように、前記背凭れ張力固定ベルト12及び前記座面張力固定ベルト22を前記背凭れベルトローラー12d及び前記座面ベルトローラー22dの外周に沿って、張力を上げる場合は締結方向Cと同方向の向きで、張力を下げる場合は締結方向Cと逆方向の向きで前記背凭れモーター12b及び前記座面モーター22bの回転により巻き込み、ベルトの前記背凭れ張力制御部51及び前記座面張力制御部52が指定した張力に到達した時点で、前記背凭れ張力固定ベルト12及び前記座面張力固定ベルト22が留め具等により固定された後、回転モーターの駆動が停止する。その後、前記背凭れ張力固定ベルト12及び前記座面張力固定ベルト22の固定後に、着座者が姿勢補助椅子に着座して使用する。
上記の実施例においては、通常の椅子を使用したが、椅子の種類や形状に限定されることはなく、脚3や肘掛4等が変形したものや、車椅子、リクライニングチェアー、座椅子等に本発明を適用することも可能である。また、前記背凭れ張力制御部51と前記座面張力制御部52を別個のものとしたが、制御部を1つに纏めて前記背凭れ1と前記座面2における張力を一元的に制御することも可能である。
本発明の第1及び第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子の背凭れ表布地を省略した概略構成図である。 本発明の第1及び第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における背凭れの断面構成図である。 本発明の第1及び第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子の概略側面図である。 本発明の第1及び第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子の着座時の概略図である。 本発明の第1及び第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における背凭れ調整方法を示す概略側面図である。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における背凭れの断面構成図である。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における張力の一固定方法の概略図である。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る姿勢補助椅子の背凭れにおける張力制御ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における底面から見た座面の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る姿勢補助椅子における座面の断面構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る姿勢補助椅子の座面における張力制御ブロック図である。 従来の姿勢補助椅子の概略構成図である。 従来の姿勢補助椅子の概略構成図である。
符号の説明
1 背凭れ
11 背凭れフレーム
11a 通し具
11b 挿通孔
12 背凭れ張力固定ベルト
12a 調整用面ファスナー
12b 背凭れモーター
12c 背凭れセンサ
12d 背凭れベルトローラー
13 背凭れクッション材
14 背凭れ表布地
14a 背凭れカバー用面ファスナー
2 座面
2a 座面高さ調整
21 座面フレーム
21a 通し具
21b 挿通孔
22 座面張力固定ベルト
22b 座面モーター
22c 座面センサ
22d 座面ベルトローラー
23 座面クッション材
24 座面表布地
24a 座面カバー用面ファスナー
3 脚
4 肘掛
51 背凭れ張力制御部
52 座面張力制御部
A 背凭れ調整後の一形状
B 背凭れ調整可能領域
C 締結方向
D 着座時の膝折り曲げ角度
E 腰椎・仙骨付近の固定箇所
θ 座面の側面角度
L1 座面の高さ
L2 座面の長さ
L3 背凭れの高さ
L4 背凭れの長さ

Claims (4)

  1. 着座状態の基台となる座部と、
    前記座部の後端側に配設される背凭れ部と、
    前記背凭れフレーム間に張設される複数の帯状体からなる背凭れ張設部材と、
    前記複数の背凭れ張設部材の張力を各々個別独立して調節する背凭れ張力調整手段であって、前記複数の背凭れ張設部材のうち着座者脊椎を側方から見たときのS字形状における下部凹部位置に相当する着座者の仙骨に当接する一の背凭れ張設部材の張力を調整し、当該調整後の張力を基準として他の背凭れ張設部材を調整する背凭れ張力調整手段と、
    前記複数の背凭れ張設部材に装着され、着座者の着座荷重により前記背凭れ部に加えられる圧力を検出する背凭れ圧力センサと、
    前記各背凭れ圧力センサにて検出された圧力値に基づいて前記背凭れ張力調整手段を駆動して、前記各背凭れ張設部材の張力を調整制御する背凭れ張力制御部とを備えることを
    特徴とする姿勢補助椅子。
  2. 請求項1に記載の姿勢補助椅子において、
    前記背凭れ張力調整手段が、前記複数の背凭れ張設部材の相互間で着座者脊椎を側方から見たときのS字形状に沿った形状に関連付けて調整することを
    特徴とする姿勢補助椅子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の姿勢補助椅子において、
    前記背凭れ張力制御部が、着座者の着座荷重による体圧集中が最小値となるように前記複数の背凭れ張設部材の相関を制御することを
    特徴とする姿勢補助椅子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の姿勢補助椅子において、
    前記座部の高さを調節する座面高さ調整手段とを備えることを
    特徴とする姿勢補助椅子。
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