JP6178060B2 - 情報処理装置およびデータ通信方法 - Google Patents
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Description
I2C通信によりアクセスが可能となるIC、例えばEEPROMなどが広く製造・販売されている。このようにI2C通信規格に準拠したICをI2Cデバイスと呼ぶ。
マスタデバイスからスレーブデバイスに1バイトの情報を送信し、これを受けたスレーブデバイスが、バイトごとに添付されるアクノリッジ信号を返すと、これを受信したマスタデバイスが次のバイトを送信し、この一連の動作が通信終了まで繰り返される。
I2C通信では、通信の開始/終了、アドレス指定、データ送受信の向き(マスタ側からみたデータの書き込み又は読み出しの制御)、アクノリッジ信号の生成、クロックの生成と送出の全てはマスタデバイスで制御される。
このようにして、I2C通信では、スレーブデバイスがデータ受信中に誤動作することなく情報の受信が可能な仕組みが規格化されている。
このため、マスタデバイスはスレーブデバイスに何らかの手段でリセットをかけた後、I2Cデバイスが通信可能な状態になっているか否かを確認するすベがない。
ここで、マスタデバイスがリセット信号を送った後に、上記一定時間を待たずにスレーブデバイスにアクセスしたとする。この場合、適切なアクセスができないため、スレーブデバイスが誤作動する可能性がある。上記一定時間については、回路の溝成により、最小限必要な時間が異なる。そのため、スレーブデバイスの再起動のための待ち時間は、実際の装置ができあがってから実測値を元に設定しなければならないという不都合がある。また、誤動作を防止するには、必要最小限の時間にマージンを加えて上記一定時間を設定するため、無駄な待ち時間が発生することを回避できない。
[全体構成]
図1に、実施の形態に関わる「情報処理装置」としてのICカードリーダライタを中心とした全体構成(システム構成)を示す。
上位装置2は、ICカードリーダライタ1が内蔵される装置であり、使用用途に応じた機能を実行するときにICカードの情報を利用する装置である。上位装置2として、キャッシュディスペンサ、券売機、自動販売機等を例示できる。
I2Cバスは、クロック信号線SCLおよびデータ信号線SDAの2種類の信号線を備え、それぞれの信号線がプルアップ抵抗Rpを介して電源電圧VDDの供給線に接続されている。電源電圧VDDは、ICカードリーダライタ1に内蔵された電源回路16から供給される。
ICカードリーダライタ1のカードI/F14は、ICカード300のカード差し込み口(スロット等)を有する。
ICカード300の端子301の配置に対応して、カードI/F14のスロット内に接続端子141が設けられる。このためICカード300をスロットに挿入すると、ICカード300の端子301が接続端子141に1対1で接続される。
但し、上位装置I/F13、カードI/F14、PLL回路15及び電源回路16の全てを、スレーブデバイス(SD)として、データ信号線SDAとクロック信号線SCLに接続させる構成も採用できる。あるいは、例えば電源回路16といった特定の回路はメインCPU11に直接接続し、他の回路をスレーブデバイス(SD)とすることも可能である。
このため、図1に図解するICカードリーダライタ1は、I2C通信の規格に準拠したMPUを必要に応じて追加することにより、ICカードリーダライタ1の機能を追加し、あるいは変更することができる。このため、ICカードリーダライタ1は、簡素な構成で汎用性が高く、また基本的な部分であるメインCPU、バスおよびI/Fを維持したまま、将来の機能追加に柔軟に対応できる構成を有している。
ここで、マスタデバイス(MD)とスレーブデバイス(SD)とのデータ通信を、簡単に述べる。
通常、マスタデバイス(MD)からアドレスが指定されたスレーブデバイス(SD)が、マスタデバイス(MD)との通信を許可される。具体的には、マスタデバイス(MD)から、アドレスと、送受信の向きを示すR/Wフラグとを含むコントロール・バイト(CB)が最初に送られ、このアドレスで指定されたスレーブデバイス(SD)のみがマスタデバイス(MD)との通信を許可される。
その後、マスタデバイス(MD)から、コマンドやデータ等の情報を送る場合、この情報は、「単位データ」としてのバイト(8ビット)ごとに、アクノリッジ信号が最後に添付されて送られる。スレーブデバイス(SD)は、各バイトを受け取るごとにアクノリッジ信号を返し、マスタデバイス(MD)がアクノリッジ信号を受けると次のバイトを送出する。そして、この一連の動作を繰り返す。この仕組みで送信可能なバイト数に制限はないが、途中でマスタデバイス(MD)が終了条件を設定するとデータ通信が終了する。
次に、リセット時または電源オン時の処理について、簡単に述べる。
スレーブデバイス(SD)であるMPUは、リセット時または電源がオンされると、そのハードウェアをリセットし、動作プログラム(ソフトウェア)を初期化する初期化処理を、まず実行する。初期化処理の時間は数msec〜数十msecと、MPUの動作プログラムの規模やハードウェア構成に応じて異なっている。
この通知は、初期化処理が最終段階に入ったこと、例えばソフトウェアの初期化処理が開始されたことの通知でもよいし、ソフトウェアの初期化処理が終了し、全ての初期化処理が完了したことの通知でもよい。
なお、クロック信号線SCLの信号レベルの反転または再反転で通知を行うときに、データ信号線SDAは“H”(VDDレベル)の待機状態(プルアップ状態)である。同様に、データ信号線SDAの反転または再反転で通知を行うときに、クロック信号線SCLは“H”(VDDレベル)の待機状態(プルアップ状態)である。
しかし、開始条件や終了条件は、基本的にマスタデバイス(MD)が生成するものであり、通知は、スレーブデバイス(SD)が生成するものである点で異なる。したがって、マスタデバイス(MD)は、自身が開始条件や終了条件を生成していないにもかかわらず、データ信号線SDAの反転または再反転を検出したならば、これをスレーブデバイス(SD)からの「起動状態の通知」であると認識することができる。
また、時期的な観点からも区別ができる。つまり、開始条件や終了条件は、マスタデバイス(MD)がデータ開始可能と判断した後のデータ信号線の電位変化であるが、その前の起動中の期間に開始条件や終了条件と同じ信号線変化を検知したならば、これをスレーブデバイス(SD)からの「起動状態の通知」であると認識することができる。
例えば、I2C通信では、クロック信号線SCLが“H”の期間中に、データ信号線SDAの電位を変化させることは許可されていない。このことを利用して、クロック信号線SCLの信号レベルが“L”の期間中に、データ信号線SDAの信号レベルを“H→L”に反転させ、さらに“L→H”に再反転させることで「起動状態の通知」を行うことができる。
あるいは、これとは逆に、データ信号線SDAの信号レベルが“L”の期間中に、クロック信号線SCLの信号レベルを“H→L”に反転させ、さらに“L→H”に再反転させることで「起動状態の通知」を行うことができる。
これにより、マスタデバイス(MD)は、通常のデータ通信を開始可能な時期を知ることができる。具体的に、「起動状態の通知」が「全ての初期化処理の完了」を意味するのであれば、即データ通信の開始が可能である。一方、「起動状態の通知」が「初期化処理の途中の段階(例えば、初期化処理の最終段階の開始)」を知らせるものであれば、あとどれ位待てば全ての初期化処理が完了するかをおおよそ予測することができる。
なお、初期化処理の具体的な内容、通知のタイミングおよび入出力ポートの切り換え等は、より具体的な形態である、以下の第2の実施の形態で述べる。
上記第1の実施の形態では全体構成の概略を述べたが、第2の実施の形態では、スレーブデバイス(SD)が1つのセキュアMPUであり、ICカードリーダライタのオプション基板にセキュアMPUを実装して追加した場合を具体例として、より詳細に説明する。
ICカードリーダライタ1の製造に際し、I2Cデバイスが実装された基板を、ICカードリーダライタ1内に配置する。つぎに、I2Cデバイスを、通信相手となるIC、例えばメインCPUとI2C通信ができるように接続する。そして、該メインCPUの組み込みソフトウェアによりI2C通信プロトコル(通信手順)を組み込み、この手順に従ってI2Cデバイスとアクセスできるようにする。
図2は、基板に実装されてICカードリーダライタ内に組み込まれたセキュアMPUとメインCPUの接続図である。
「マスタデバイス(MD)」としてのメインCPU11は、カードリーダ制御基板に実装されている。スレーブデバイス(SD)としてのセキュアMPU12は、セキュリティ機能制御基板に実装された状態で、当該ICカードリーダライタ1内に配置されている。メインCPU11とセキュアMPU12のクロック端子Tc同士が、1本のクロック信号線SCLにより相互に接続されている。メインCPU11とセキュアMPU12のデータ端子Td同士が、1本のデータ信号線SDAにより相互に接続されている。
カードリーダ制御基板とセキュリティ機能制御基板とに、電源回路16(図1参照)から電源電圧VDDが供給される。メインCPU11とセキュアMPU12は、電源電圧VDDにより動作する。
また、セキュアMPU12が暗号演算デバイスならば、暗号機能を搭載し、外から演算結果等を判別できないようにすることで、情報漏洩に対する安全性を高めた装置を実現できる。
図3に、I2C通信を行うメインCPUとセキュアMPUの入出力ポート構成を示す。
メインCPU11とセキュアMPU12のそれぞれは、1つのNMOSトランジスタと1つのバッファ回路からなる入出力ポートを、クロック端子Tcとデータ端子Tdのそれぞれに有している。
但し、I2C通信ではマルチ・マスタが可能であり、このメインとスレーブの関係は一時的に入れ替わることがある。つまり、セキュアMPU12は、セキュリティ機能制御基板に設けられた不図示のPLL回路からのクロック信号CLK2に同期したデータ通信を主導することができる。この場合、一時的に、セキュアMPU12がマスタデバイス(MD)として機能する。
また、上記マルチ・マスタに対応が可能なように、クロック入出力ポートP12cのNMOSトランジスタNcのゲートに対し、不図示のPLL回路で生成しセキュアMPU12を経由したクロック信号CLK2(OUT)が印加可能となっている。データ入出力ポートP12dのNMOSトランジスタNdのゲートに対し、セキュアMPU12からのデータ信号DATA2(OUT)が印加可能となっている。
データ端子Td側の入出力ポートも出力ポートに設定され、クロック信号CLK1(OUT)に内部同期されたデータ信号DATA1(OUT)がデータ信号線SDAに出力されて伝送される。
なお、セキュアMPU12からデータ通信する場合は、ポートの設定とクロックおよびデータ信号の伝送の向きが上記と逆となる。
I2C通信におけるデータ通信の基本動作を、図4を用いて述べる。
図4(A)に、メインCPU11(図3)が送出するデータ信号DATA1の波形を示す。図4(B)に、セキュアMPU12(図3)がアクノリッジ信号を返す動作の波形を示す。このアクノリッジ信号の応答は、セキュアMPU12側からのデータ信号線レベルの変化であるため、図3のデータ信号DATA2の一種である。図4(C)に、メインCPU11から出力されるクロック信号CLK1の波形を示す。
図4に示すように、I2Cデータ通信の開始条件は、クロック信号線SCLの信号レベル(ここではCLK1)が“H”のときにデータ信号線SDAの信号レベル(ここではDATA1)を“H”→“L”にすることである。なお、セキュアMPU12が何かの理由で出力ポート設定となっている場合、セキュアMPU12は、この開始条件を検知して即座に入力ポートに設定する。
セキュアMPU12は、終了条件を検知したら、受信データを用いた内部処理を開始可能となる。
先ず、メインCPU11からコントロール・バイト(CB)を送る。コントロール・バイトには、スレーブアドレスとデータの書き込みか読み出しかを区別するR/Wフラグが含まれる。セキュアMPU12に処理を実行させるためには、目的の処理に必要なデータをセキュアMPU12に送るという操作になるので、R/WフラグはWriteを指定する。
メインCPU11がセキュアMPU12のスレーブアドレスをコントロール・バイトとして送ることによって、セキュアMPU12はメインCPU11との通信を許可される。メインCPU11は、コントロール・バイトに続くバイトデータとして、命令コードと、当該命令コードの詳細を表すパラメータコードと、処理に必要な他のデータ(処理内容によっては不要)とを、順次送信する。
R/WフラグをセキュアMPU12が検出し、データの書き込み(セキュアMPU12からみたデータ受信)と認識すると、セキュアMPU12は、受信した命令コード、パラメータを元に実施すべき処理を決定し、処理を実施する。なお、上記処理に必要な他のデータが送られてくる場合は、セキュアMPU12は、このデータを取り込んで処理を実施する。
以上の前提のもと、本実施形態の特徴であるリセット時の動作を含むデータ通信方法を、以下に図面を用いて述べる。なお、電源オン時の動作については、リセット時の動作との相違点を後述する。
なお、図5〜図7は、セキュアMPU12からメインCPU11に伝送される「起動状態の通知」を、クロック信号線SCLを用いて行う場合の処理を例示している。
このリセット命令の送信は、図4を用いて既に説明したバイトごとの送信方法に従って行われる。したがって、セキュアMPU12は、リセット命令を受信するとアクノリッジ信号(ACKパルス)を返し、メインCPU11が、ACKパルスによってリセット命令が正しく送信されたことを知る。
そのため、フローが次のステップST14に遷移し、ここで通知2としてクロック信号線SCLの信号レベルが再反転(“L”→“H”)することの待ち状態となる。
ソフトウェアの初期化処理が終了すると、セキュアMPU12は、出力ポートが設定されているクロック端子Tcから、通知2(クロック信号線SCLの信号レベルの“L”から“H”への再反転)を出力する(ST27)。
そのため、フローが次のステップST15に遷移する。ステップST15では、メインCPU11が、クロック端子Tcおよびデータ端子Td側の各入出力ポートを出力ポートに切り換えて、I2C通信の再開の準備を完了させる。リセット時の起動処理自身は、ここで終了する。
電源オン時の動作では、図5及び図6に示すリセット命令送信のステップST11と、図7に示すリセット命令受信のステップST21が存在しない。
ICカードリーダライタ1の電源がオンされると、メインCPU11とセキュアMPU12が同時に起動処理を開始する。
この点以外は、図5〜図7に示し既に説明したリセット時の動作と同じである。
図5〜図7を用いた上記説明では、通知2(クロック信号線SCLの信号レベルの再反転)に基づいてメインCPU11が通信開始可能とする。
これに対し、通知1(クロック信号線SCLの信号レベルの反転)に基づいてメインCPU11が通信開始可能とする変更も可能である。
図5に示すハードウェア初期化等は、その構成が異なれば時間もばらつくが、ソフトウェア初期化処理(ST26)は、I2Cプロトコルの通信開始までの実行期間であり、MPUの処理速度が異なる等の影響は多少あるものの、ハードウェア初期化ほど時間的にばらつかない。そのため、通知1の受信から通信開始可能となる時間Tはほぼ正確に予測可能である。このようなリセット処理途中の通知に基づく方法でも、リセット命令から待ち時間を計測する今までの方法よりも、大幅に待ち時間を減らすという利益が得られる。
第1の実施の形態で述べたと同様、第2の実施の形態でも、データ信号線SDAの信号レベル変化、または、クロック信号線SCLとデータ信号線SDAの信号レベルの組み合わせを、「起動状態の通知」として用いることが可能である。
第2の実施の形態では、I2C通信で送るリセット命令により、セキュアMPU12をソフトウェアリセットさせている。
これに対し、専用のリセットラインを設けて、そのリセットラインをスレーブデバイス(SD)が監視して、リセット要求を受けたと判断したら、ソフトウェアリセットをさせてもよい。
あるいは、専用のリセットラインを設けて、スレーブデバイス(SD)がリセット要求を受けたと判断したら、強制的にハードウェアをリセットさせてもよい。
I2C通信が望ましいが、本願開示技術は、その他のシリアル通信においても広く適用できる。I2C通信の入出力ポート構成は、図3に示すものに限定されない。トランジスタやバッファ回路は、NMOS構成に限らず、CMOS構成、バイポーラ構成、バイCMOS構成の何れでもよい。
また、情報処理装置としてはICカードリーダライタに限らない。
この効果は、第1の実施の形態のようにスレーブデバイス(SD)が数多くあり、しかも、そのうちの複数が起動処理に時間を要するMPU等である場合に、より顕著である。
つまり、スレーブデバイス(SD)が数多くあり、MPUが複数の場合、負荷が大きなスレーブデバイスの処理遅延の影響が複雑に他のスレーブデバイスに影響するなどして、最も時間がかかる起動処理時間の見積りが難しい。したがって、通信開始までの待ち時間も非常に大きなマージンを必要とする。このような場合でも、本開示技術の適用によって、最も時間がかかる起動処理時間に応じて通信開始ができるため、マージンをほぼゼロまたは大幅に圧縮することが可能となる。
I2C通信制御に利用するクロック信号線SCLとデータ信号線SDA以外の別のラインを設けることなく、マスタデバイス(MD)がスレーブデバイス(SD)の起動状態を把握することができる。したがって、きわめてシンプルな回路溝成でありながら、スレーブデバイス(SD)との通信に関して信頼性の高いマスタ・スレーブ型の情報処理装置を実現できる。
通常、スレーブデバイス(SD)はEEPROMのような出来合いのものが接続されるため、通信ラインの制御やリセット制御に関して変更の余地はない。
しかし、第2の実施形態のように、スレーブデバイス(SD)をMPUとすれば、セキュアMPUのプログラミングを、セキュアMPUのファームウェア設計者が併せて実施できるため、通信ラインの制御やリセット制御に関して柔軟な対応が可能となっている。
このため、I2C通信に、通信開始までの待ち時間を必要最小限とする上記データ通信方法を適用することは容易であり、設計変更に要する費用の増加も限定的であるという利益が得られる。
Claims (9)
- クロック信号線およびデータ信号線の2種類の信号線によって接続されたマスタデバイスと少なくとも1つのスレーブデバイスとを有し、前記マスタデバイスと前記スレーブデバイスとの間で前記2種類の信号線を用いて所定の通信方式でデータを伝送する情報処理装置であって、
前記マスタデバイスが前記スレーブデバイスにリセットをかけ、または、前記マスタデバイスおよび前記スレーブデバイスの電源がオンされると、前記スレーブデバイスは、起動を開始し、前記クロック信号線と前記データ信号線の少なくとも一方から、前記クロック信号線の接続端子と前記データ信号線の接続端子の少なくとも一方の端子のハイレベル/ローレベルをもって前記マスタデバイスに当該スレーブデバイスの起動状態の通知を行うことが可能で、
前記スレーブデバイスは、前記リセット信号を入力し、または、前記電源がオンされたことを検知すると、前記クロック信号線の接続端子と前記データ信号線の接続端子の少なくとも一方が接続されたポートを、前記起動状態の通知を出力する出力ポートに設定し、初期化処理を開始すると、前記出力ポートが設定された接続端子に接続された、前記クロック信号線と前記データ信号線の少なくとも一方の信号レベルを反転させることで、前記初期化処理を開始したことの通知を行い、
前記マスタデバイスは、前記信号レベルの反転を監視することで、前記スレーブデバイスが初期化処理を開始したことを検知する、
情報処理装置。 - 前記所定の通信方式は、
前記クロック信号線に出力するクロック信号に同期させて所定の単位データを前記マスタデバイスが前記データ信号線に出力し、当該単位データを受信した前記スレーブデバイスが応答信号を前記データ信号線に出力し、当該応答信号を前記マスタデバイスが受信すると、次に伝送すべき所定の単位データを前記マスタデバイスが前記クロック信号に同期させて前記データ信号線に出力する、前記マスタデバイスが主導して行うシリアル通信方式である、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記スレーブデバイスは、前記マスタデバイスの制御により実行される前記情報処理装置の機能に対し、当該機能を変更し、または他の機能を追加する制御を行うデバイスである、
請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、ICカードリーダライタであり、
前記マスタデバイスは、ICカードに対し情報の書き込みと読み出しを制御するメイン処理装置であり、
前記スレーブデバイスは、前記情報の暗号化を実行し、または暗号化された情報を処理するサブ処理装置である、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記スレーブデバイスは、前記初期化処理を完了すると、前記信号レベルを再反転させることで、前記初期化処理が完了したことの通知を行い、
前記マスタデバイスは、前記信号レベルが反転後に再反転することを監視し、前記スレーブデバイスが前記初期化処理を完了したことを検知する、
請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記スレーブデバイスは、初期化処理を開始すると、前記出力ポートが設定された接続端子に接続された、前記クロック信号線と前記データ信号線の少なくとも一方の信号レベルを反転させ、初期化処理が完了すると、前記信号レベルを再反転させることで、前記初期化処理が完了したことの通知を行い、
前記マスタデバイスは、前記信号レベルが反転後に再反転することを監視し、前記スレーブデバイスが初期化処理を完了したことを検知する、
請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 前記スレーブデバイスは、前記初期化処理の完了を通知した後に、前記クロック信号線が接続された接続端子と、前記データ信号線が接続された接続端子を、それぞれ入力ポートに設定し、
前記マスタデバイスは、前記スレーブデバイスが前記初期化処理を完了したことを検知した後に、データ通信の開始条件を前記スレーブデバイスに送信する、
請求項5または6に記載の情報処理装置。 - 前記マスタデバイスが送信する前記データ通信の開始条件は、前記クロック信号線がハイレベルのときに前記データ信号線をローレベルにすることである、
請求項7に記載の情報処理装置。 - クロック信号線およびデータ信号線の2種類の信号線によって接続されたマスタデバイスとスレーブデバイスとが前記2種類の信号線を用いて所定の通信方式でデータを伝送するデータ通信方法であって、
前記マスタデバイスが前記スレーブデバイスにリセットをかけ、または、前記マスタデバイスおよび前記スレーブデバイスの電源がオンされると、前記スレーブデバイスが起動を開始するステップと、
前記スレーブデバイスが起動時の初期化処理を開始し、前記クロック信号線と前記データ信号線の少なくとも一方から、前記クロック信号線の接続端子と前記データ信号線の接続端子の少なくとも一方の端子のハイレベル/ローレベルをもって前記マスタデバイスに当該スレーブデバイスの起動状態の通知を行うステップと、
前記起動状態の通知により、前記スレーブデバイスで前記初期化処理が完了したことを前記マスタデバイスが検知すると、前記マスタデバイスは、前記データ信号線が接続されたポートを出力ポートに設定してデータ通信の開始が可能な状態とするステップと、
を含み、
前記スレーブデバイスが、前記リセット信号を入力し、または、前記電源がオンされたことを検知すると、前記クロック信号線の接続端子と前記データ信号線の接続端子の少なくとも一方が接続されたポートを、前記起動状態の通知を出力する出力ポートに設定するステップと、
前記スレーブデバイスが、初期化処理を開始すると、前記出力ポートが設定された接続端子に接続された、前記クロック信号線と前記データ信号線の少なくとも一方の信号レベルを反転させることで、前記初期化処理を開始したことの通知を行うステップと、
前記マスタデバイスが、前記信号レベルの反転を監視することで、前記スレーブデバイスが初期化処理を開始したことを検知するステップと、
を含むデータ通信方法。
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