ところで、実装装置を利用する作業者は、生産する基板種が変更になる場合など、装置に装着されているユニットを交換することがある(段取り替え)。また、作業者には、技術的なスキルの他に、体格や力の強さの違いなどがあり、このユニット交換において作業者に応じてその交換の作業性が異なることがあった。上述した特許文献1に記載された装置では、体格や力の強さなどは考慮されておらず、ユニットの交換など、装置内にある作業対象品への作業をより容易に行うことが求められていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、装置内にある作業対象品への作業をより容易に行うことができる実装装置を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
即ち、本発明の実装装置は、
部品を基板に実装する実装処理を実行する実装装置であって、
作業者の身長及び体格のうち1以上を含むサイズ情報及び作業者の力の強さに関する力量情報のうち1以上を含む作業者の要素情報を取得する要素取得手段と、
装置内にある作業対象品に対して作業する際に、前記取得した作業者の要素情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定する設定手段と、
前記設定した作業アクセス方法を前記作業者へ報知する報知手段と、
を備えたものである。
この実装装置では、作業者の身長及び体格のうち1以上を含むサイズ情報及び作業者の力の強さに関する力量情報のうち1以上を含む作業者の要素情報を取得し、装置内にある作業対象品に対して作業する際に、取得した作業者の要素情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定する。そして、実装装置は、設定した作業アクセス方法を作業者へ報知する。例えば、作業者は、作業者のサイズに応じ、装置内部にアクセスしやすい作業アクセス方法で作業対象品に対して作業可能である。また、作業者は、作業者の力の強さに応じ、装置内部でユニットを持ち上げるなどしやすい作業アクセス方法で作業対象に対して作業可能である。したがって、装置内にある作業対象品への作業をより容易に行うことができる。ひいては、生産性をより向上させることができる。ここで、「作業対象品に対する作業」は、作業対象品の交換作業、作業対象品の取出作業、作業対象品の清掃作業などのうち1以上を含むものとしてもよい。また、「体格」には、肉付きや骨格の大きさなどを含むものとしてもよい。また、「作業者の力の強さに関する力量情報」には、力の強さの数値のほか、性別を含むものとしてもよい。また、報知手段は、例えば、画像表示により作業アクセス方法を作業者へ報知するものとしてもよいし、音声により作業アクセス方法を作業者へ報知するものとしてもよい。
本発明の実装装置において、前記設定手段は、現状の状態で前記作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、装置の第1部材を移動し所定の要素を満たす前記作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及び前記第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動するか第1部材及び第2部材を移動し前記所定の要素の制限がない前記作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のうちいずれか1つを前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、作業者の要素に応じ、作業時間及びアクセスしやすさが異なる第1〜第3アクセス方法のいずれかを用いることによって、作業時間の短縮をより図り、且つ作業対象品への作業をより容易に行うことができる。ここで、第1部材は、実装処理に関するユニットとしてもよい。また、第2部材は、実装処理に関するユニットとしてもよい。また、第1部材及び第2部材を移動する際の第1部材と第2部材とは、第2部材がより移動時間を要してもよいし、第1部材がより移動時間を要してもよいし、第1部材及び第2部材が同じ移動時間であってもよい。このとき、前記設定手段は、前記作業者の要素に応じ、前記作業対象品に対する作業を行うことのできる第1〜第3アクセス方法のうちいずれかを前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。
本発明の実装装置において、前記要素取得手段は、前記サイズ情報を含む前記作業者の要素情報を取得し、前記設定手段は、現状の状態で前記作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、装置の第1部材を移動し前記作業者のサイズを満たす前記作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及び前記第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動するか第1部材及び第2部材を移動し前記サイズの制限がない状態で前記作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のうち前記取得したサイズの作業者が装置内にアクセス可能ないずれか1つを前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、作業者の身長や体格に応じ、作業時間及びアクセスしやすさが異なる第1〜第3アクセス方法のいずれかを用いることによって、作業時間の短縮をより図り、且つ作業対象品への作業をより容易に行うことができる。
本発明の実装装置において、前記要素取得手段は、前記力量情報を含む前記作業者の要素情報を取得し、前記設定手段は、現状の状態で前記作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、装置の第1部材を移動し所定の力の強さを満たす前記作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及び前記第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動するか第1部材及び第2部材を移動し前記所定の力の強さの制限がない前記作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のうち前記取得した前記作業者の力の強さに応じたいずれか1つを前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、作業者の力の強さに応じ、作業時間及びアクセスしやすさが異なる第1〜第3アクセス方法のいずれかを用いることによって、作業時間の短縮をより図り、且つ作業対象品への作業をより容易に行うことができる。
本発明の実装装置において、前記設定手段は、複数の前記作業対象品がある場合、前記作業者の要素の制限がより少ない前記アクセス方法を前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、より適切なアクセス方法によって、作業対象品への作業をより容易に行うことができる。
本発明の実装装置において、前記作業対象品は、前後方向、左右方向及び上下方向のうちいずれか1以上の方向に作業位置を変更可能であり、前記設定手段は、前記取得した作業者の要素情報に基づいて前記作業対象品の作業位置を設定するものとしてもよい。こうすれば、作業者の要素に応じた位置で作業対象品に対して作業可能であり、作業対象品への作業を更に容易に行うことができる。このとき、前記設定手段は、複数の前記作業対象品があるときに、該複数の作業対象品の作業位置を異なる位置に設定するものとしてもよい。更に、前記設定手段は、前記複数の作業対象品の作業位置を異なる位置に設定するに際して、互いの作業対象品に干渉しない位置に前記作業位置を設定するものとしてもよい。こうすれば、作業対象品への作業を更に行いやすい。
本発明の実装装置は、前記作業対象品の位置情報及び作業者の前記作業対象品へのアクセス経路上に配設され装着品を装着可能なユニットの情報のうち1以上を含む状態情報を取得する状態取得手段、を備え、前記設定手段は、前記取得した状態情報に含まれる前記作業対象品の位置及び/又は前記ユニットの状態を加味し、前記取得した作業者の要素情報に基づいて前記作業者が装置内にアクセス可能である前記アクセス方法を前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。例えば、作業対象品が装置内で移動可能であるときに、この作業対象品の位置によっては、特定のアクセス方法では、作業者がこの作業対象品にアクセスできない場合がある。また、装置内の作業対象品へのアクセス経路上に配設されたユニットがあり、このユニットに装着品が装着される場合、その装着品によってはこのユニットが、作業対象品へのアクセスを阻害することもあり得る。ここでは、作業対象品の位置やアクセス経路上のユニットに装着されている装着品などの状態を加味することにより、作業対象品への作業をより容易に行うことができる。
状態取得手段を備えた態様の本発明の実装装置において、前記状態取得手段は、前記部品を前記基板に実装する実装条件から前記状態情報を取得するか、前記アクセス経路上に配設されたユニットから該ユニットの状態情報を取得するものとしてもよい。例えば、実装条件から取得するものとすれば、比較的容易且つより短時間に状態情報を取得することができる。また、アクセス経路上に配設されたユニットから取得するものとすれば、より確実な状態情報を取得することができる。
状態取得手段を備えた態様の本発明の実装装置において、前記複数のアクセス方法には、現状の状態で前記作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、装置の第1部材を移動し前記作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及び前記第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動するか第1部材及び第2部材を移動し前記作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のうち1以上を含み、前記設定手段は、前記取得した状態情報に含まれる前記作業対象品の位置及び/又は前記ユニットの状態が前記第1アクセス方法で作業者によりアクセス可能でないときには前記第2アクセス方法又は前記第3アクセス方法のいずれかを前記作業アクセス方法に設定し、前記取得した状態情報に含まれる前記作業対象品の位置及び/又は前記ユニットの状態が前記第2アクセス方法で作業者によりアクセス可能でないときには前記第3アクセス方法を前記作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、ユニットの状態を加味することにより、より適切なアクセス方法を、第1〜第3アクセス方法を用いて設定することができる。
本発明の実装装置において、前記作業対象品は、交換対象のユニット、前記部品及び前記基板のうち少なくとも1つを含む装置からの取出作業を行う部材、清掃を行うユニットのうち1以上であるものとしてもよい。交換作業、取出作業及び装置内部の清掃作業は、作業者が装置内部にアクセスして行う作業であり、本発明を採用する意義が高い。
あるいは、本発明の実装装置は、
部品を基板に実装する実装処理を実行する実装装置であって、
装置内にある作業対象品の位置及び作業者の作業対象品へのアクセス経路上に配設され装着品を装着可能なユニットの情報のうち1以上を含む状態情報を取得する状態取得手段と、
前記作業対象品に対して作業する際に、前記取得した状態情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定する設定手段と、
前記設定したアクセス方法を前記作業者へ報知する報知手段と、
を備えたものとしてもよい。
この実装装置では、装置内にある作業対象品の位置及び作業者の作業対象品へのアクセス経路上に配設され装着品を装着可能なユニットの情報のうち1以上を含む状態情報を取得し、作業対象品に対して作業する際に、取得した状態情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定する。そして、実装装置は、設定したアクセス方法を作業者へ報知する。例えば、作業対象品が装置内で移動可能であるときに、この作業対象品の位置によっては、特定のアクセス方法では、作業者がこの作業対象品にアクセスできない場合がある。また、装置内の作業対象品へのアクセス経路上に配設されたユニットがあり、このユニットに装着品が装着される場合、その装着品によってはこのユニットが、作業対象品へのアクセスを阻害することもあり得る。ここでは、作業対象品の位置やアクセス経路上のユニットに装着されている装着品などの状態を加味することにより、作業対象品への作業をより容易に行うことができる。なお、この実装装置において、上述した実装装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した実装装置の各機能を実現するような構成を追加してもよい。
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は部品実装システム10の概略説明図である。図2は、実装装置11の構成の概略を示す構成図である。図3は、実装装置11の電気的な接続関係を表すブロック図である。なお、本実施形態において、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、図1に示した通りとする。また、実装処理とは、部品を基板上に配置、装着、挿入、接合、接着する処理などを含む。
部品実装システム10は、LAN16に接続され、実装ラインとして構成された実装装置11と、LAN16に接続され、実装する部品の情報などを管理する管理コンピュータ80とを備えている。部品実装システム10は、電子部品(以下「部品P」という(図2参照))を基板Sに実装する実装処理をそれぞれ実施する複数の実装装置11a〜11d、11が上流から下流に配置されている。なお、実装装置11を主として以下説明する。実装装置11は、基台12と、基台12の上に設置された実装機本体14と、装置内へアクセスする際に開放されるカバー部材18とを備えている。基台12は、直方体に形成された重量物であり、裏面の四隅には図示しないキャスタが取り付けられている。
実装機本体14は、基台12に対して交換可能に設置されている。この実装機本体14は、図2、3に示すように、基板Sを搬送する基板搬送ユニット20と、基板Sを下面側から支持する基板支持ユニット21と、部品Pを吸着(保持)し基板S上へ移動させる実装ヘッド30を有する実装ユニット25とを備えている。実装機本体14は、実装ヘッド30に保持(吸着)された部品Pを撮像するパーツカメラ38と、実装ヘッド30に取り付け可能な複数種類の吸着ノズル41をストックするノズルストッカ40と、を備えている。また、実装機本体14は、部品Pを収容しているトレイユニット50と、複数のリール57を有するマルチフィーダ(MF)ユニット55と、表示画面が表示され作業者による各種入力操作が可能な操作パネル60(図1参照)と、作業者の体格を検出する作業者センサ65と、各種制御を実行する制御装置70(図3参照)とを備えている。
基板搬送ユニット20は、図2の前後に間隔を開けて設けられ左右方向に延びる支持板と、両支持板の互いに対向する面に設けられたコンベアベルトとを備えている。コンベアベルトは、支持板の左右に設けられた駆動輪及び従動輪に無端状となるように架け渡されている。基板Sは、一対のコンベアベルトの上面に乗せられて左から右へと搬送される。この基板Sは、裏面側に配設されたバックアッププレート22によって支持されている。
基板支持ユニット21は、基板搬送ユニット20により搬送、固定された基板Sの裏面側から基板Sを支持するユニットである。この基板支持ユニット21は、図2に示すように、取り外し可能なバックアッププレート22と、バックアッププレート22を上下方向に移動させる昇降機構(図示せず)とを備えている。バックアッププレート22は、基板Sの搬送レーンの内側に配設され基板Sを下方から支持する基板支持部材である。この基板支持ユニット21では、バックアッププレート22を取り替えることにより、複数種別の基板Sの固定に対応することができる。
実装ユニット25は、X軸スライダ26、Y軸スライダ28及び実装ヘッド30を備えている。実装ヘッド30は、図2に示すように、部品Pを保持(吸着)し基板S上へ移動させるものであり、X軸スライダ26の前面に取り付けられている。X軸スライダ26は、前後方向にスライド可能なY軸スライダ28の前面に、左右方向にスライド可能となるように取り付けられている。Y軸スライダ28は、前後方向に延びる左右一対のガイドレール29にスライド可能に取り付けられている。Y軸スライダ28の前面には、左右方向に延びるガイドレール27が設けられ、このガイドレール27にX軸スライダ26が左右方向にスライド可能に取り付けられている。実装ヘッド30は、X軸スライダ26が左右方向に移動するのに伴って左右方向に移動し、Y軸スライダ28が前後方向に移動するのに伴って前後方向に移動する。なお、各スライダ26,28は、それぞれ駆動モータにより駆動される。この実装ヘッド30には、ノズル保持体32が間欠回転可能に支持されている。ノズル保持体32の円周上には、部品を吸着する複数の吸着ノズル34がそれぞれ着脱可能に装着されている。この吸着ノズル34は、Z軸モータ35を駆動源とするホルダ昇降装置によってX軸およびY軸方向と直交するZ軸方向(上下方向)に昇降される。吸着ノズル34は、負圧により部品Pを吸着するものであり、図示しない回転装置によって回転(自転)され、吸着した部品Pの角度を調整可能となっている。
この実装ヘッド30の下面には、下方を撮像するマークカメラ36が配設されている。このマークカメラ36は、基板Sに形成されているマークを撮像する。制御装置70は、撮像された基板Sのマークの位置に基づいて、部品Pを配置する位置を補正する。
パーツカメラ38は、吸着ノズル34に吸着された部品Pを撮像するカメラであり、吸着ノズル34に吸着された部品Pに光を照射する照明部と、画像を撮像する撮像部とを備える。このパーツカメラ38は、取り外し可能に実装機本体14に配設されており、部品Pの種別に応じて適宜取り替えられる。
ノズルストッカ40は、吸着ノズル41をストックする部材であり、実装機本体14から取り外し可能に構成されている。このノズルストッカ40は、基板種の変更などに伴い取り外され、基板種に適合するものに取り替えられる。このノズルストッカ40の下面側には、昇降機構42が配設されており、この昇降機構42により、ノズルストッカ40は上下方向に移動可能である。昇降機構42は、吸着ノズル34の交換時にはノズルストッカ40を高位置に上昇させ、実装時にはノズルストッカ40を低位置に下降させる。
トレイユニット50は、トレイ51(図2参照)を複数収容したマガジン部53と、マガジン部53から所望のトレイ51を送り出すユニット本体52とを備えている。ここでは、トレイユニット50は、ウエハを複数収容したマルチウエハユニットとして構成されている。このトレイユニット50は、ユニット本体52とは別に、マガジン部53のみを左右に移動することができ、更にユニット本体52及びマガジン部53を移動して実装機本体14から取り外すことが可能である。MFユニット55は、複数の部品Pを収容したテープが巻回された複数のリール57と、このリール57からテープを所定のピックアップ位置まで送り出すフィーダ部58とを備えている。
操作パネル60は、画面を表示する表示部61と、作業者からの入力操作を受け付ける操作部62とを備えている。表示部61は、液晶ディスプレイとして構成されており、実装装置11の作動状態や設定状態を画面表示する。操作部62は、カーソルを上下左右に移動させるカーソルキー、入力をキャンセルするキャンセルキー,選択内容を決定する決定キーなどを備えており、作業者の指示をキー入力できるようになっている。
作業者センサ65は、測定対象物(作業者)へ赤外線などを照射し、測定対象物からの反射波に応じて作業者の身長及び肩幅などの体格を検出する非接触式のセンサである。この作業者センサ65は、操作パネル60の近傍に設けられている。作業者は、操作パネル60の前で直立し、この操作パネル60を操作する。このため、作業者センサ65は、作業者による操作パネル60の操作時に、この作業者の体格を測定することができる。
制御装置70は、図3に示すように、CPU71を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM72、各種データを記憶するHDD73、作業領域として用いられるRAM74、外部装置と電気信号のやり取りを行うための入出力インタフェース(I/F)75などを備えており、これらはバスを介して接続されている。この制御装置70は、基板搬送ユニット20、基板支持ユニット21、実装ユニット25、トレイユニット50、MFユニット55及び操作パネル60へ制御信号を出力し、パーツカメラ38へ撮像信号を出力する。また、制御装置70は、基板搬送ユニット20、基板支持ユニット21、実装ユニット25、トレイユニット50、MFユニット55、操作パネル60及び作業者センサ65からの信号を入力し、パーツカメラ38からの画像信号を入力する。なお、X軸スライダ26及びY軸スライダ28には図示しない位置センサが装備されており、制御装置70はそれらの位置センサからの位置情報を入力しつつ、各スライダ26,28の駆動モータを制御する。
HDD73には、作業対象対応情報76、装着品対応情報77及び作業位置対応情報78が記憶されている。図4は、HDD73に記憶された情報の説明図である。作業対象対応情報76は、作業対象ユニットと作業者の分類とアクセス方法とが対応づけられた情報である。作業者の分類には、例えば、身長に応じて分類1(高身長)、分類2(中身長)及び分類3(低身長)などが含まれる。ここでは、説明の便宜のため、身長に応じて作業者が分類されているものとして説明する。装置内への作業者のアクセス方法としては、例えば、現状の状態で作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、マガジン部53を移動し所定の身長条件を満たす作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及びトレイユニット50(ユニット本体52及びマガジン部53)を移動し身長制限がない作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法などが挙げられる。作業対象対応情報76において、例えば、ユニットA(例えばノズルストッカ40)は、高身長の作業者が届く位置にあるから第1アクセス方法が指定されている。また、ユニットAは、中身長の作業者はそのままでは届かないので、マガジン部53を移動してアクセスする第2アクセス方法が指定されている。また、ユニットAは、低身長の作業者はそのままでは届かないので、トレイユニット50全体を移動してアクセスする第3アクセス方法が指定されている。ユニットB(例えば実装ヘッド30)は、高身長及び中身長の作業者が届く位置に移動可能であり、第1アクセス方法が指定されている。ユニットBは、低身長の作業者はそのままでは届かないので、マガジン部53を移動してアクセスする第2アクセス方法が指定されている。ユニットC(例えばバックアッププレート22)は、すべての作業者がそのままでは取り出せないので、トレイユニット50を移動してアクセスする第3アクセス方法が指定されている。このように、作業対象対応情報76では、作業者の身体的特徴(ここでは主として身長)に応じて、作業者が無理なく作業対象品にアクセス可能なアクセス方法が、各作業対象品に対して経験的に対応づけられているのである。装着品対応情報77は、作業対象ユニットと、そのユニットへのアクセス経路上のユニットの装着品と、アクセス方法とが対応づけられている情報である。装着品対応情報77では、例えば、作業対象のユニットA(例えばノズルストッカ40)では、アクセス経路上にユニットD(例えばMFユニット55)があり、リール57(装着品)がないときには、第1アクセス方法が指定されており、リール57が装着されているときには第2アクセス方法が指定されている。作業位置対応情報78は、作業対象ユニットと、作業者の分類と、作業位置とが対応づけられている情報である。この作業位置対応情報78において、ユニットA(ノズルストッカ40)は、高身長及び中身長の作業者では届くことができるので作業位置として低位置(作業位置A)が指定されており、低身長の作業者では作業位置として高位置(作業位置B)が指定されている。また、作業位置対応情報78において、ユニットB(実装ヘッド30)は、高身長の作業者に対して作業位置a(例えば右前側)が指定されており、中身長及び低身長の作業者に対して作業位置b(例えば左前側)が指定されている。この実装装置11では、作業対象対応情報76、装着品対応情報77及び作業位置対応情報78を用いて、装置内へアクセス可能な中で最も手軽なアクセス方法を作業者へ案内する。
管理コンピュータ80は、複数の実装装置11a〜11d、11の情報を管理するコンピュータである。この管理コンピュータ80は、作業者が各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力デバイス82と、各種情報を表示するディスプレイ84と、を備えている。管理コンピュータ80のHDDには、実装装置11の実装に用いられる実装条件情報などが記憶されている。実装条件情報は、例えば、部品Pの種別及び配置位置、使用する実装ヘッド30や吸着ノズル34などの情報が実装を行う基板Sの情報に対応付けられている。
次に、こうして構成された本実施形態の実装装置11の動作、例えば、次の基板種の実装処理を行うための、段組替え処理について特に説明する。図5は、制御装置70のCPU71により実行される段組替え処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、制御装置70のHDD73に記憶され、作業者による開始指示により実行される。このルーチンは、例えば、実装装置11の各ユニットを利用してCPU71が実行するものとする。ここでは、前の基板Sの生産が終了し、前の基板Sとは異なる基板Sの生産を開始する際に、作業者がこのルーチンを実行するものとして説明する。
このルーチンが開始されると、制御装置70のCPU71は、まず、実装条件情報を管理コンピュータ80から取得し、HDD73に記憶させる(ステップS100)。次に、CPU71は、前回の実装条件情報と今回の実装条件情報と比較することにより、交換を要するユニットなどを検索する(ステップS110)。ここで、CPU71は、検索結果をリストとしてRAM74に記憶する。次に、CPU71は、作業対象品(交換対象ユニットなど)があるか否かを検索結果のリストに基づいて判定する(ステップS120)。作業対象品がないときには、CPU71は、このままこのルーチンを終了する。一方、作業対象品があるときには、CPU71は、作業者の身長を作業者センサ65の検出により取得し、RAM74へ作業者の要素情報として記憶させる(ステップS130)。次に、CPU71は、装着品の装着状態などを含む各ユニットの状態情報を各ユニットから取得する(ステップS140)。状態情報には、例えば、トレイユニット50ではマガジン部53のあるなし、MFユニット55ではリール57の装着状態などの情報が含まれる。実装装置11では、ユニットの装着品の有無によって装置内部へのアクセスが可能であるか否かが変わることから、ここではユニットの状態情報を取得するのである。
次に、CPU71は、作業対象品を設定する(ステップS150)。作業対象品の設定は、上記検索結果のリストの順に行うものとする。続いて、CPU71は、作業対象対応情報76及び作業者の体格(身長)に基づいて作業アクセス方法を設定する(ステップS160)。例えば、作業対象品がユニットA(ノズルストッカ40)であり、作業者の体格が分類1(高身長)であるときには、CPU71は、作業対象対応情報76に基づき、第1アクセス方法を作業アクセス方法に設定する。また、作業対象品がユニットC(バックアッププレート22)であり、作業者の体格が分類1(高身長)であるときには、CPU71は、第3アクセス方法を作業アクセス方法に設定する。次に、CPU71は、装着品対応情報77及び作業対象品へのアクセス経路上にあるユニットの装着品に基づいて作業アクセス方法を再設定する(ステップS170)。例えば、CPU71は、ユニットAへのアクセス経路上にあるユニットDに、装着品がない場合はそのまま第1アクセス方法を作業アクセス方法に設定し、装着品がある場合は第2アクセス方法を作業アクセス方法に設定する。また、ステップS160で第2アクセス方法が選択され、ステップS170で第1アクセス方法が選択される場合は、作業時間はかかるが作業者がより容易にその作業を行うことができる第2アクセス方法を作業アクセス方法に設定する。CPU71は、作業者が作業可能でないアクセス方法は採用せず、第3アクセス方法、第2アクセス方法、第1アクセス方法の順に、より優位に作業アクセス方法を設定するものとする。なお、ここでは、作業対象品へのアクセス経路上にユニットがあるものについて、作業アクセス方法を再設定する。作業対象品へのアクセス経路上にユニットのないものについては、ステップS160の作業アクセス方法の設定で足りる。
次に、CPU71は、作業位置対応情報78及び作業者の体格(身長)に基づいて作業位置を設定する(ステップS180)。例えば、作業対象品がユニットA(ノズルストッカ40)であり、作業者の体格が分類1(高身長)であるときには、CPU71は、作業位置対応情報78に基づき、作業位置A(低位置)を作業位置に設定する。また、作業対象品がユニットAであり、作業者の体格が分類3(低身長)であるときには、CPU71は、作業位置対応情報78に基づき、作業位置B(高位置)を作業位置に設定する。なお、作業位置が1つしかない作業対象品については、このステップS180を省略してもよい。
次に、CPU71は、すべての作業対象品に対して作業アクセス方法及び作業位置の設定を行ったか否かを判定し(ステップS190)、すべての作業対象品に対して作業アクセス方法及び作業位置の設定を行っていないときには、CPU71は、ステップS150以降の処理を実行する。即ち、次の作業対象品を設定し、作業アクセス方法及び作業位置の設定を繰り返し行う。一方、すべての作業対象品に対して作業アクセス方法及び作業位置の設定を行ったときには、CPU71は、作業者の体格(身長)の制限がより少ないアクセス方法を作業アクセス方法に設定する(ステップS200)。例えば、ユニットA,Cを交換する場合、ユニットAでは第1アクセス方法を採用し、ユニットCでは第3アクセス方法を採用するが、どちらにしてもトレイユニット50を移動しなければならないため、ユニットAについても第3アクセス方法を採用するのである。次に、CPU71は、作業順番や作業位置を最適化する処理を行う(ステップS210)。例えば、複数の作業対象品がある場合、先に交換するべきユニットの情報などに基づいて、作業順番を設定する。また、CPU71は、作業位置が重複する作業対象品がある場合、複数の作業対象品の作業位置を異なる位置に設定する。このとき、CPU71は、互いの作業対象品に干渉しない位置に作業位置を設定するものとする。
次に、CPU71は、設定した作業位置に作業対象品を移動する処理を行い(ステップS220)、設定した作業順番、作業位置などに基づいて作業の案内画面の表示処理を行う(ステップS230)。この案内画面について、具体例を用いて説明する。図6〜10は、案内画面及び作業時の実装装置11の説明図である。例えば、図6に示すように、作業対象品が実装ヘッド30であり、作業者の体格が分類1であるときには、CPU71は、現状の状態で作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法による案内画面90を操作パネル60に表示させる。この案内画面90を確認した作業者は、カバー部材18(図1参照)を開放し、MFユニット55の装着される上部(デバイスパレットとも称する)に体を入れて、実装ヘッド30を交換する。また、図7に示すように、作業対象品がノズルストッカ40であり、作業者の体格が分類2であるときには、CPU71は、マガジン部53を移動して作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法による案内画面91を操作パネル60に表示させる。この案内画面91を確認した作業者は、カバー部材18を開放し、マガジン部53を横に移動し、できたスペースに体を入れて、ノズルストッカ40を交換する。また、図8に示すように、作業対象品がバックアッププレート22であり、作業者の体格が分類1であるときには、CPU71は、トレイユニット50を移動して作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法による案内画面92を操作パネル60に表示させる。この案内画面92を確認した作業者は、カバー部材18を開放し、トレイユニット50を取り外して移動し、できたスペースに体を入れて、バックアッププレート22を交換する。また、図9に示すように、作業対象品が実装ヘッド30及びバックアッププレート22であり、作業者の体格が分類1であるときには、CPU71は、トレイユニット50を移動して作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法による案内画面93を操作パネル60に表示させる。案内画面93には、作業手順を表示する手順表示欄93aと、作業対象品の作業位置を表示する位置表示部93bと、が含まれている。なお、作業対象品の作業位置は、重ならない位置に設定されており、実装ヘッド30は、左後ろ側に作業位置が設定されている。この案内画面93を確認した作業者は、カバー部材18を開放し、トレイユニット50を取り外して移動し、できたスペースに体を入れて、まず実装ヘッド30を交換する。続いて、作業者は、バックアッププレート22を交換する。また、図10に示すように、作業対象品が実装ヘッド30及びノズルストッカ40であり、作業者の体格が分類1であるときには、CPU71は、デバイスパレット上から作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法による案内画面94を操作パネル60に表示させる。案内画面94には、作業手順を表示する手順表示欄94aと、作業対象品の作業位置を表示する位置表示部94bと、が含まれている。なお、作業対象品の作業位置は、重ならない位置に設定されており、実装ヘッド30は、右後ろ側に作業位置が設定されている。この案内画面93を確認した作業者は、カバー部材18を開放し、デバイスパレット上に体を入れて、まず実装ヘッド30を交換する。続いて、作業者は、ノズルストッカ40を交換する。
続いて、CPU71は、作業が終了したか否かを判定する(ステップS240)。この判定は、例えば、交換した信号が制御装置70に入力されるユニット(例えば実装ヘッド30)については、その信号を受けたか否かに基づいて行うことができる。また、この判定は、交換した信号が制御装置70に入力されないユニット(例えばバックアッププレート22)については、操作パネル60で交換完了キーが押下されたか否かに基づいて行うことができる。作業が終了していないときには、CPU71は、そのまま待機し、作業が終了したときには、そのままこのルーチンを終了する。このように、実装装置11では、作業者の要素情報(ここでは身長)に応じて、最も労力がなく、且つ最適なアクセス方法を作業者に案内するのである。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の作業者センサ65が要素取得手段に相当し、制御装置70が設定手段に相当し、操作パネル60が報知手段に相当する。
以上説明した実装装置11では、作業者の身長を含む要素情報を取得し、装置内にある作業対象品に対して作業する際に、取得した作業者の要素情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定する。そして、実装装置は、設定した作業アクセス方法を作業者へ報知する。例えば、作業者は、作業者の身長に応じ、装置内部にアクセスしやすい作業アクセス方法で作業対象品に対して作業可能である。したがって、装置内にある作業対象品への作業をより容易に行うことができる。ひいては、生産性をより向上させることができる。
また、実装装置11は、作業者の要素(身長)に応じ、取得したサイズの作業者が装置内にアクセス可能な第1〜第3アクセス方法のいずれか1つを作業アクセス方法に設定するため、作業時間の短縮をより図り、且つ作業対象品への作業をより容易に行うことができる。更に、実装装置11は、複数の作業対象品がある場合、作業者の要素の制限がより少ないアクセス方法を作業アクセス方法に設定するため、より適切なアクセス方法によって、作業対象品への作業をより容易に行うことができる。更にまた、作業対象品は作業位置を変更可能であり、実装装置11は、取得した作業者の要素情報に基づいて作業対象品の作業位置を設定するため、作業者の要素に応じた位置で作業対象品に対して作業可能であり、作業対象品への作業を更に容易に行うことができる。そして、実装装置11は、複数の作業対象品があるときに、複数の作業対象品の作業位置を異なる位置、例えば、互いの作業対象品に干渉しない位置に作業位置を設定するため、作業対象品への作業を更に行いやすい。
また、実装装置11は、取得した状態情報に含まれるユニットの状態を加味し、取得した作業者の要素情報に基づいて作業者が装置内にアクセス可能であるアクセス方法を作業アクセス方法に設定するため、作業対象品への作業をより容易に行うことができる。更に、実装装置11は、アクセス経路上に配設されたユニットからこのユニットの状態情報を取得するため、より確実な状態情報を取得することができる。更にまた、実装装置11は、作業対象品が交換対象のユニットであるため、作業者が装置内部にアクセスして行う必要があり、本発明を採用する意義が高い。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、作業者の要素情報には作業者の身長を含むものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、作業者の要素情報には作業者の体格(肉付きや骨格の大きさ)を含むものとしてもよい。この場合、作業対象対応情報76では、作業者の幅も考慮し、作業者が入り込めるスペースに応じてアクセス方法を指定するものとすればよい。また、作業者の要素情報には作業者の肩幅など、作業者の身体のうち特定部位の寸法に基づく情報を含むものとしてもよい。あるいは、作業者の要素情報には作業者の力の強さに関する力量情報を含むものとしてもよい。例えば、デバイスパレット上からのアクセスにおいて、中身長の作業者では、作業対象品を持ち上げるのに力が入らない場合がある。この場合、作業対象対応情報76では、作業者の力の強さに応じたアクセス方法を指定するものとすればよい。なお、力量情報には、力の強さの数値のほか、性別を含むものとしてもよい。また、作業者の要素情報に作業者の力の強さに関する力量情報を含むものとした場合、作業者の要素情報は、作業者による作業アクセスの容易性に影響すると利用者が考えた任意の要素に基づく情報であってもよい。
上述した実施形態では、実装装置11は、作業者センサ65により作業者の要素情報(身長)を取得するものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、実装装置11は読取装置を備えるものとし、作業者の要素情報をデータベースに登録しておき、作業者がIDカードを読取装置にかざすことにより、このデータベースから作業者の要素情報を取得するものとしてもよい。あるいは、実装装置11は、操作パネル60に入力された情報を作業者の要素情報として取得するものとしてもよい。
上述した実施形態では、現状の状態で作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、マガジン部53を移動し所定の身長条件を満たす作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及びトレイユニット50を移動し身長制限がない作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のいずれかに作業アクセス方法を設定するものとしたが、作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定するものとすれば、特に限定されない。また、上述した実施形態では、移動するユニットはトレイユニット50として説明したが、MFユニット55としてもよい。
上述した実施形態では、作業対象品に対する作業は、作業対象品の交換作業であるものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、作業対象品の取出作業、作業対象品の清掃作業などとしてもよい。作業対象品の取出作業としては、例えば、エラー基板の取出作業などが挙げられる。作業対象品の清掃作業としては、例えば、デバイスパレット上のフラックスユニットの清掃作業などが挙げられる。これらの作業においても、作業者が装置内部にアクセスしなければならないため、適切なアクセス方法を報知する本発明を適用する意義が高い。なお、作業対象品の取出作業は、図5の段組替え処理ルーチンのステップS100、S110を省略し、ステップS120以降の処理を実行するものとすればよい。
上述した実施形態では、操作パネル60に案内画面を画像表示することにより作業アクセス方法を作業者へ報知するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、音声により作業アクセス方法を作業者へ報知するものとしてもよい。
上述した実施形態では、アクセス経路上に配設されたユニットからユニットの状態情報を取得するものとしたが、例えば、部品を基板に実装する実装条件情報から状態情報を取得するものとしてもよい。こうすれば、比較的容易且つより短時間に状態情報を取得することができる。
上述した実施形態では、アクセス経路上にあるユニットの状態を加味して作業者が装置内にアクセス可能であるアクセス方法を作業アクセス方法に設定するものとしたが、特にこれに限定されず、作業対象品の位置を加味して作業者が装置内にアクセス可能であるアクセス方法を作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。あるいは、アクセス経路上にあるユニットの状態を加味せずに作業者が装置内にアクセス可能であるアクセス方法を作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。
上述した実施形態では、作業対象品の位置を設定するものとしたが、作業対象品の位置を設定する処理を省略してもよい。こうしても、作業者の要素情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定するため、装置内にある作業対象品への作業をより容易に行うことができる。
上述した実施形態では、第3アクセス方法は、第1部材(マガジン部53)及び第2部材(ユニット本体52)を移動し作業者が装置内にアクセスするものとしたが、例えば、第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動し作業者が装置内にアクセスするものとしてもよい。
上述した実施形態では、作業対象対応情報76、装着品対応情報77を用いて作業アクセス方法を設定するものとしたが、いずれか一方を省略してもよい。即ち、作業対象対応情報76を省略するものとすれば、実装装置は、装置内にある作業対象品の位置及び作業者の作業対象品へのアクセス経路上に配設され装着品を装着可能なユニットの情報のうち1以上を含む状態情報を取得し、作業対象品に対して作業する際に、取得した状態情報に基づいて作業時間の異なる複数のアクセス方法のうちいずれか1つを作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。
このとき、実装装置において、複数のアクセス方法には、現状の状態で作業者が装置内にアクセスする第1アクセス方法、装置の第1部材を移動し作業者が装置内にアクセスする第2アクセス方法、及び第1部材よりも移動に時間を要する第2部材を移動するか第1部材及び第2部材を移動し作業者が装置内にアクセスする第3アクセス方法のうち1以上を含み、実装装置11は、取得した状態情報に含まれる作業対象品の位置及び/又はユニットの状態が第1アクセス方法で作業者によりアクセス可能でないときには第2アクセス方法又は第3アクセス方法のいずれかを作業アクセス方法に設定し、取得した状態情報に含まれる作業対象品の位置及び/又はユニットの状態が第2アクセス方法で作業者によりアクセス可能でないときには第3アクセス方法を作業アクセス方法に設定するものとしてもよい。こうすれば、ユニットの状態を加味することにより、より適切なアクセス方法を、第1〜第3アクセス方法を用いて設定することができる。
上述した実施形態では、本発明の実装装置としての実装装置11として説明したが、特にこれに限定されず、実装処理方法やそのプログラムの形態としてもよい。