JP6177521B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド車などの車両、その他の振動が生じやすい環境でも使用可能なリアクトルに関する。
リアクトルは、巻線を利用して交流成分に対して誘導性リアクタンスを与える受動素子であり、リアクトル本体と、リアクトル本体を固定する支持体を有する。
リアクトル本体は、磁性体を主材料とするコアを樹脂モールド成形体で包み込み、その樹脂モールド成形体の外表にコイルを巻回することで構成されている。樹脂モールド成形体には、その周囲から突出する複数本の固定金具が設けられており、リアクトル本体は、この固定金具を介して支持体とボルトで締結固定される。
一般的には、固定金具は、樹脂モールド成形体の金型内にインサート品としてセットされ、金型内に樹脂が充填されることにより、樹脂モールド成形体と一体に形成される。つまり、固定金具は、一端が樹脂モールド成形体を形成する樹脂内に埋没し、他端が樹脂モールド成形体を形成する樹脂から露出している(例えば、特許文献1乃至3参照。)。
特開2012−114190号公報 特開2009−272508号公報 特開2009−26952号公報
近年、電気自動車やハイブリッド車などの電動機を動力源として走行する車両の開発が進展している。それに呼応するように、リアクトルが振動の大きな環境でも其の使用に耐え得るか否かが関心事項の1つとなっている。これら車両の駆動制御システム等に搭載され、又は搭載が予定されるからである。すなわち、リアクトルには、外部環境から伝播する振動に対する耐久性の向上が求められている。
そこで、従来のリアクトルに対する応力の分布を測定してみたところ、図3の(a)(c)(e)に示す赤外線応力画像からわかるように、固定金具の根元、及び固定金具の根元と接する樹脂モールド成形体の境界部分に対して大きな応力集中が起こっていることがわかった。この結果、外部から大きな衝撃荷重等がかかった場合、先ずは、固定金具の根元と接する樹脂モールド成形体の境界部分にクラックが発生し、そのクラックを基点にしてリアクトルの破壊に至る可能性がある。
本発明は、上述のような問題点を解決するために提案されたものであり、外部から衝撃荷重等の大きな荷重がかかっても、樹脂モールド成形体に対する応力集中を緩和し、破壊に至るのを抑制できるリアクトルを提供することを目的とする。
上述の課題を解決すべく、本発明のリアクトルは、磁性体からなるコアと、前記コアを包み込む樹脂モールド成形体と、前記樹脂モールド成形体を介して前記コアに巻回されるコイルと、前記樹脂モールド成形体のインサート品として一体的に形成され、前記樹脂モールド成形体から突出する固定金具と、前記樹脂モールド成形体と一体の樹脂からなり、前記固定金具の前記樹脂モールド成形体の側面からの突出基端を少なくとも被覆する被覆部と、前記固定金具を介して前記樹脂モールド成形体を固定する支持体と、を備えること、を特徴とする。
前記固定金具は、前記樹脂モールド成形体からの突出部分に屈曲部を有し、前記被覆部は、前記固定金具の前記突出基端から屈曲部までを覆うようにしてもよい。
前記被覆部は、前記固定金具の前記樹脂モールド成形体からの突出部分を概略全体にわたって覆うようにしてもよい。
前記固定金具は、先端にボルトを挿入するための穴部を有し、前記被覆部は、前記穴部と其の周縁を除いて前記固定金具を厚みを持って覆うことで、前記穴部に通じる陥没領域を形成し、前記支持体は、前記ボルトを挿入するためのボルト穴が形成され、前記陥没領域と同寸法の隆起部を有し、前記陥没領域に前記隆起部を嵌め込むと、前記固定金具の穴部と前記ボルト穴とが位置合わせされるようにしてもよい。
前記陥没領域は、前記穴部の全周囲を囲む樹脂のエッジにより画成されているようにしてもよく、また、前記穴部の一部周囲を囲む樹脂のエッジにより画成され、当該エッジから前記固定金具の先端までの樹脂で被覆されていない領域を前記陥没領域とすることもできる。
本発明によれば、固定金具の根元と接する樹脂モールド成形体の境界部に対する応力集中は緩和され、樹脂モールド成形体と固定金具との接合部分に入りやすかったクラックを防止することができ、リアクトルの破壊を初期段階で食い止めることができる。
本実施形態に係るリアクトルを示し、(a)はリアクトル本体の分解図、(b)はリアクトル本体の完成図、(c)はリアクトル本体を収納する支持体を示す。 本実施形態に係るリアクトルが備える固定金具を示し、(a)は樹脂で被覆された状態と被覆されていない状態とを示す比較図、(b)は根元被覆部を示す断面図、(c)は屈曲領域被覆部を示す断面図、(d)及び(e)は固定金具を被覆する樹脂のエッジ位置を示す断面図である。 解析ソフトを用いて、リアクトルに対して各方向から加振したときの応力分布を示す解析画像である。 解析ソフトを用いた解析により得られた応力値をまとめた表である。
(全体構成)
図1に示すリアクトルは、巻線を利用して交流成分に対して誘導性リアクタンスを与える受動素子であり、インバータ回路、アクティブフィルタ回路、直流昇圧回路等に使用される。このリアクトルは、リアクトル本体1と、リアクトル本体1を固定する支持体2を有する。
リアクトル本体1は、磁性体を主材料とするコア3を樹脂モールド成形体4で包み込み、その樹脂モールド成形体4の外表にコイル5を巻回することで構成されている。また、リアクトル本体1には、その周囲に複数本の固定金具6が延設されている。固定金具6は、リアクトル本体1を支持体2に固定する金具であり、ステイとも呼ばれる。
本実施形態の固定金具6は、樹脂モールド成形体4の金型内にインサート品としてセットされ、金型内に樹脂が充填されることにより、樹脂モールド成形体4と一体に形成される。固定金具6の一端は樹脂モールド成形体4の側面よりも内部に埋没し、他端は樹脂モールド成形体4の側面よりも外側に突出している。
図2に示すように、固定金具6において、樹脂モールド成形体4の側面からの突出基端を根元61という。この固定金具6の根元61から先は、樹脂モールド成形体4から一体に続く樹脂で被覆されている。樹脂による被覆によって応力集中を緩和するためである。応力集中が起こる箇所は、材質や形状が急激変化する部分である。リアクトルにおいて応力集中が起こりやすい箇所は、例えば、固定金具6の根元61、固定金具6の屈曲部62、及び固定金具6の根元61に接する樹脂モールド成形体4の境界部43等である。樹脂モールド成形体4から一体に続く樹脂は、これら部分の材質や形状変化を緩やかにし、または厚みを増加させることで、応力集中の緩和をもたらす。
(各部構成)
図1に戻り、コア3の主材料は、例えばフェライトが挙げられる。このコア3は、環形状を有し、その断面は略矩形である。例えば、コア3は、環中心の空隙部分が視認可能な方向から見ると、平行に配設された同長の2本の直線部分とこれらの端部を繋ぐ2つの半円形からなる角丸長方形状を有している。
コア3の直線部分は、複数の磁性体ブロック31に分断されている。この磁性体ブロック31の間には、セラミック等のスペーサ32が介在している。これら磁性体ブロック31とスペーサ32は接着剤で固定されている。スペーサ32は、磁性体ブロック31間に所定幅の磁気的なギャップを持たせ、リアクトルのインダクタンス低下の防止を図っている。
樹脂モールド成形体4は、コア3を包み込むべく、コア3に倣って中空の環形状を有し、断面が略矩形となっている。この樹脂モールド成形体4は、コイル5に対するボビン、及びコア3とコイル5とを絶縁する絶縁体である。主材料としては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
樹脂モールド成形体4は、略C字形状の第1分離体41と略U字形状の第2分離体42とを別々に成形しておき、互いの端部を突き合わせることで構成される。第1分離体41と第2分離体42とを別々に成形するのは、コア3の直線部分を構成する磁性体ブロック31とスペーサ32とを内部に収容するため、及びコイル5を嵌め込むためである。コア3の半円形部分(不図示)については、インサート品として第1分離体41と第2分離体42の金型内にセットしておくことで、樹脂モールド成形体4と一体的に形成される。
コイル5は、エナメル被覆した銅線である。このコイル5は、コア3の各直線部分に樹脂モールド成形体4を介して巻回されている。より詳細には、コイル5は、角筒状に予め巻回されており、コア3を収容した略U字状の第2分離体42の直線部分に嵌め込まれる。一対のコイル5の巻き終わり端は溶接により電気的に接合され、又は連続して巻回されている。巻き始め端は各々引出リード線として外部に引き出される。
支持体2は、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属ケースであり、バスタブ形状を有し、リアクトル本体1の放熱ベースとなる。すなわち、支持体2は、上面が開口し、リアクトル本体1に合わせた同寸法の内部空間を有する。リアクトル本体1は、この内部空間に収納される。
支持体2の開口の縁端面には、複数箇所に、隆起部21が設けられる。隆起部21は、後述する固定金具6の陥没領域47と同寸法の突起である。隆起部21の頂点には、ボルト穴22が穿設されている。固定金具6に陥没領域47を設けない場合には、支持体2に隆起部21を設けずに、開口の縁端面に直接ボルト穴22を穿設するようにしてもよい。
支持体2とリアクトル本体1とを固定する固定金具6は、図2の(a)左側図に示されるように、樹脂モールド成形体4の側面から突出した金属製の板形状を有する。固定金具6の先端部分は、幅広になっており、ボルトが挿入される穴部63が貫設されている。
この固定金具6は、図2の(a)右側図に示されるように、樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で概略全体が被覆されている。但し、固定金具6を被覆する樹脂は、以下のように被覆箇所に応じた機能で区別でき、機能の選択に応じて被覆箇所を限定してもよい。
すなわち、図2の(b)に示すように、樹脂モールド成形体4と一体に形成される樹脂は、固定金具6の根元61を覆っている。換言すると、樹脂モールド成形体4は、固定金具6の根元61を樹脂により被覆する根元被覆部44とを備えている。この根元被覆部44は、樹脂モールド成形体4の境界部43と連続して一体に形成されている。境界部43は、樹脂モールド成形体4の各部のうち、固定金具6の根元61と接する箇所である。
また、図2の(c)に示すように、固定金具6に屈曲部62が存在する場合、その屈曲部62も樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で被覆するようにしてもよい。換言すると、樹脂モールド成形体4は、固定金具6の屈曲部62を樹脂で被覆する屈曲領域被覆部45を備えている。
本実施形態の場合、固定金具6は、樹脂モールド成形体4の側面から水平に外側へ突出し、途中で段部を形成するように連続する2度の屈曲を経て、再度、外側に向かって水平に延びている。このような固定金具6では、樹脂モールド成形体4の側面と固定金具6の屈曲部62とは距離がある。つまり、屈曲領域被覆部45は、樹脂モールド成形体4の境界部43から根元被覆部44を経た一続きの樹脂により形成されることになる。
根元被覆部44と屈曲領域被覆部45は、外部からリアクトルに及ぶ衝撃荷重によって生じる、固定金具6の根元61、樹脂モールド成形体4の境界部43、及び固定金具6の屈曲部62への応力集中を緩和し、これらの破壊を防止するものである。
すなわち、根元被覆部44は、樹脂モールド成形体4の境界部43から盛り上がる余盛となり、固定金具6の根元61と樹脂モールド成形体4の境界部43の厚みを増加させ、応力集中を緩和する。屈曲領域被覆部45は、固定金具6の屈曲部62が有する曲率半径を大きくし、また屈曲部62の厚みを増加させることで、応力集中を緩和する。
但し、図2の(d)又は(e)に示すように、ボルトを通す穴部63の内縁面及び周縁領域は樹脂で被覆せずに露出させておくことが望ましい。樹脂は、ボルトの締め圧力によって割れやすく、またクリープによりボルトが緩みやすくなるからである。
また、穴部63周りは樹脂で被覆せず、更に其の外周囲は一定の厚みを有するように樹脂で被覆すれば、穴部63周りに樹脂のエッジ46が形成される。その結果、固定金具6には、エッジ46で画成され、穴部63を収容した陥没領域47が設けられることになる。
この陥没領域47に支持体2の隆起部21を嵌め込むことで、支持体2のボルト穴22と固定金具6の穴部63との位置合わせが容易になり、リアクトル本体1の精度の高い支持体2への固定が達成される。
エッジ46は、図2の(d)に示すように、穴部63の周縁を全周囲に亘って囲むように形成し、固定金具6は、陥没領域47以外は最先端部まで樹脂で完全に覆われるようにしてもよい。また、エッジ46は、図2の(e)に示すように、穴部63の周囲のうち一部を囲うように形成し、固定金具6は、そのエッジ46よりも先端側を樹脂から露出させるようにしてもよい。このエッジ46から先端側の樹脂で被覆されていない領域も隆起部21の嵌め込みに十分寄与し、本実施形態の陥没領域47といえる。
(作用)
解析ソフトを用いて、リアクトルに対して各方向から加振したときの応力分布を解析した。
図3は、解析により得られた応力分布を示す画像である。図中、左側欄は、固定金具6を樹脂で被覆せずに露出した状態で外力を加えた場合の比較画像である。右側欄は、固定金具6を樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で被覆した状態で外力を加えた場合の画像である。更に、図4は、解析により得られた応力値をまとめた表である。
図3の(a)に示すように、上下方向、すなわち固定金具6の平坦面と直交する方向に振動を加えた。このとき、主に、固定金具6の根元61及び樹脂モールド成形体4の境界部43に大きな応力が生じていることがわかる。そのため、固定金具6を樹脂で被覆しない場合には、樹脂モールド成形体4の境界部43には110.9MPaの応力が集中し、固定金具6の根元61には337.3MPaの応力が集中している。
これに対し、図3の(b)に示すように、本実施形態の樹脂モールド成形体4では、固定金具6の根元61は根元被覆部44で固定されており、また固定金具6の根元61から樹脂モールド成形体4の境界部43に伝播する振動の一部が更に根元被覆部44に伝播するため、応力が分散していることがわかる。このため、境界部43に対する応力は78.9MPaに減少し、固定金具6に対する応力は330.1MPaに減少した。その減少率は、固定金具6に対しては2.1%、樹脂モールド成形体4に対しては28.9%となった。
次に、図3の(c)に示すように、長手方向、すなわち固定金具6に対して引っ張り及び押し込みの力を交互に連続的に与える振動を加えた。このとき、主に、固定金具6の根元61、固定金具6の屈曲部62、及び樹脂モールド成形体4の境界部43に大きな応力が生じていることがわかる。固定金具6を樹脂で被覆しない場合には、樹脂モールド成形体4の境界部43には310.7MPaの応力が集中し、固定金具6には根元61と屈曲部62に対して739.3MPaの応力が集中している。
これに対し、図3の(d)に示すように、本実施形態の樹脂モールド成形体4では、固定金具6の根元61は根元被覆部44で固定されており、固定金具6の屈曲部62は屈曲領域被覆部45で固定されており、また固定金具6の根元61から樹脂モールド成形体4の境界部43に伝播する振動の一部が更に根元被覆部44にも伝播するため、応力は分散する。樹脂モールド成形体4の境界部43に対する応力は108.5MPaに減少し、固定金具6に対する応力は193.9MPaに減少していることがわかる。その減少率は、固定金具6に対しては73.8%、樹脂モールド成形体4に対しては65.1%となった。
更に、図3の(e)に示すように、幅方向、すなわち固定金具6を捻る振動を加えた場合、主に、樹脂モールド成形体4の境界部43、固定金具6の根元61、屈曲部62を中心として全体的に大きな応力が生じていることがわかる。樹脂モールド成形体4の境界部43には180.2MPaの応力が集中し、固定金具6には根元61と屈曲部62に対して469.7MPaの応力が集中している。
これに対し、図3の(f)に示すように、固定金具6の根元61から先の概略全体を覆った右側欄の樹脂モールド成形体4では、固定金具6が全体的に固定されるために捻りが阻止され、そのために樹脂モールド成形体4の境界部43に対する応力も減少していることがわかる。樹脂モールド成形体4に対する応力は81.8MPaに減少し、固定金具6に対する応力は132.3MPaに減少している。その減少率は、固定金具6に対するしては71.8%、樹脂モールド成形体4に対しては54.6%となった。
(効果)
以上のように、本実施形態のリアクトルでは、支持体2と樹脂モールド成形体4とを固定する固定金具6を、樹脂モールド成形体4のインサート品として、樹脂モールド成形体4の側面から突出するように一体的に形成した。そして、この固定金具6の突出基端となる根元61を樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で被覆するようにした。これにより、固定金具6の根元61及び根元61に接する樹脂モールド成形体4に対する応力集中が緩和されるため、樹脂モールド成形体4と固定金具6との接合部分に入りやすかったクラックを防止することができる。
また、固定金具6が突出部分に屈曲部62を有する場合、固定金具6の根元61から屈曲部62までを樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で被覆するようにした。これにより、固定金具6の屈曲部62に対する応力集中が緩和されるため、この屈曲部62が金属疲労を起こし、固定金具6が切断されてしまうことを防止できる。
また、固定金具6の概略全体を、樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で覆うようにした。これにより、樹脂モールド成形体4の境界部43、固定金具6の根元61、固定金具6の屈曲部62に対するクラックや金属疲労を簡便に防止できるとともに、特に捻りを生じさせる加振に対して強くなる。
更に、固定金具6は、先端にボルトを挿入するための穴部63を有する。このとき、樹脂モールド成形体4と一体の樹脂で、固定金具6の概略全体を覆うが、穴部63と其の周縁を除いて一定の厚みを持って覆うようにすることで、穴部63に通じる陥没領域47を樹脂で形成するようにした。一方、支持体2には、陥没領域47と同寸法の隆起部21を形成し、その隆起部21にボルトを挿入するためのボルト穴22を穿設するようにした。
これにより、樹脂モールド成形体4の境界部43、固定金具6の根元61、固定金具6の屈曲部62に対するクラックや金属疲労を簡便に防止できるとともに、支持体2に対するリアクトル本体1の位置決めも容易且つ高精度となり、取り付け不具合により脆弱性が高まる危険性を低下させることができる。
(他の実施形態)
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではない。以上の実施形態は例として提示したものであって、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲、要旨、その均等の範囲に含まれる。
例えば、固定金具の本数及び位置は、樹脂モールド成形体を支持体に固定できれば、実施例に限られることはなく、樹脂モールド成形体の両短辺部分に1つずつ設けたり、側方8箇所に均等配置したりすることもできる。樹脂モールド成形体から連続する樹脂性の固定具を追加的に設置してもよい。
固定金具の根元を覆う樹脂の形状についても、余盛り機能を発揮させることができれば何れの形状でもよく、デザイン性を発揮させることも可能であるし、応力のかかり具合に合わせて、根元を覆う被覆部の厚みを根元から先端に向けて滑らかに先細りさせたり、複数の段部を設けて先細りさせたり、直線的に先細りさせたり、または一定の厚みとしたりすることもできる。
固定金具の形状についても、少なくとも根元を樹脂で覆うことができれば、直線的に延びた形状を有していても、U字、L字、山型等の各種屈曲を有していてもよい。その屈曲部を被覆部で覆う態様においても、存在する全ての屈曲部を覆う必要はなく、応力が集中しやすい屈曲部を選択して、その屈曲部を樹脂で被覆し、応力集中が少ない幾つかの屈曲部は露出させるようにしてもよい。更には、被覆の厚みについても屈曲部ごとに異ならせることもできる。
また、リアクトル本体と支持体との固定関係については、固定金具部分についてのみ説明したが、この固定金具を使った固定関係のみに頼ることなく、支持体の収容空間にリアクトル本体を収納した後に、絶縁性の樹脂を流し込んで固めるようにしてもよい。更に、支持体は、リアクトル本体が固定されるものであれば何れでもよく、四方及び底面を囲む収容体のみならず、側壁が存在しないコの字状に曲げられた平板等のブラケット、基板、その他各種が含まれる。
1 リアクトル本体
2 支持体
21 隆起部
22 ボルト穴
3 コア
31 磁性体ブロック
32 スペーサ
4 樹脂モールド成形体
41 第1分離体
42 第2分離体
43 境界部
44 根元被覆部
45 屈曲領域被覆部
46 エッジ
47 陥没領域
5 コイル
6 固定金具
61 根元
62 屈曲部
63 穴部

Claims (6)

  1. 磁性体からなるコアと、
    前記コアを包み込む樹脂モールド成形体と、
    前記樹脂モールド成形体を介して前記コアに巻回されるコイルと、
    前記樹脂モールド成形体のインサート品として一体的に形成され、前記樹脂モールド成形体から突出する固定金具と、
    前記樹脂モールド成形体と一体の樹脂からなり、前記固定金具の前記樹脂モールド成形体の側面からの突出基端を少なくとも被覆する被覆部と、
    前記固定金具を介して前記樹脂モールド成形体を固定する支持体と、
    を備えること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記固定金具は、前記樹脂モールド成形体からの突出部分に屈曲部を有し、
    前記被覆部は、前記固定金具の前記突出基端から屈曲部までを覆うこと、
    を特徴とする請求項1記載のリアクトル。
  3. 前記被覆部は、前記固定金具の前記樹脂モールド成形体からの突出部分を概略全体にわたって覆うこと、
    を特徴とする請求項1記載のリアクトル。
  4. 前記固定金具は、先端にボルトを挿入するための穴部を有し、
    前記被覆部は、前記穴部と其の周縁を除いて前記固定金具を厚みを持って覆うことで、前記穴部に通じる陥没領域を形成し、
    前記支持体は、前記ボルトを挿入するためのボルト穴が形成され、前記陥没領域と同寸法の隆起部を有し、
    前記陥没領域に前記隆起部を嵌め込むと、前記固定金具の穴部と前記ボルト穴とが位置合わせされること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のリアクトル。
  5. 前記陥没領域は、前記穴部の全周囲を囲む樹脂のエッジにより画成されていること、
    を特徴とする請求項4記載のリアクトル。
  6. 前記陥没領域は、前記穴部の一部周囲を囲む樹脂のエッジにより画成され、当該エッジから前記固定金具の先端までの樹脂で被覆されていない領域であること、
    を特徴とする請求項4記載のリアクトル。
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