JP6176080B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
即ち、電子写真感光体表面を帯電手段で所定の極性及び電位に帯電させ、帯電後の電子写真感光体表面を、像露光により選択的に除電することにより静電潜像を形成させた後、現像手段で該静電潜像にトナーを付着させることにより、潜像をトナー像として現像し、トナー像を転写手段で被転写媒体に転写させることにより、画像形成物として排出させるといったものである。
特許文献1には、有機−無機ハイブリッド材料によるものが提案されている。
特許文献2には、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化したものが提案されている。
特許文献3には、同一分子内に二つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を熱又は光を用いて重合或いは架橋するものが提案されている。
特許文献4、5には、放射線架橋剤と電荷輸送物質からなり、放射線架橋されたものが提案されている。
特許文献6、7、8、9には、特定の分岐構造を有するラジカル重合性基を含むアクリル酸エステル化合物が提案されている。
請求項1に係る発明は、下記一般式(II)で表される化合物を含む組成物の硬化膜からなる層を備えた電子写真感光体である。
一般式(III)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、又はアラルキル基を示す。〕
請求項3に係る発明によれば、熱ラジカル発生剤又はその誘導体を含まない層である場合に比べ、電気特性の劣化がより抑制された電子写真感光体が得られる。
本実施形態に係る電子写真感光体は、下記一般式(I)で表される化合物のうち、望ましいものとして記載の一般式(II)で表される化合物を含む組成物の硬化膜からなる層(以下、単に「特定硬化層」と称する場合がある。)を備えた電子写真感光体である。
まず、下記一般式(I)で表される化合物について説明する。
なお、一般式(I)で表される化合物は、電荷輸送性サブユニットを有することから電荷輸送材料であり、更に、分子内に連鎖移動性の官能基を有することから、「反応性電荷輸送材料」と称して説明する場合もある。
なお、以下、一般式(I)において、F以外の構造(即ち、かっこ内の構造)を、適宜、「重合性部位」と称して説明する場合がある。
この原因は必ずしも明らかではないが、現段階では、連鎖重合性の反応基を有する電荷輸送材料の反応部位数を上げると、硬化(重合、架橋)させた際に電荷輸送性部位(電荷輸送性サブユニット)に歪みが生じるためであると推測している。
一方、本実施形態における一般式(I)で表される化合物は、連鎖重合性の反応基を含む部位(前記重合性部位、一般式(III)で表される基)が、電荷輸送性を担う電荷輸送性部位(電荷輸送性サブユニット)に対し1つの結合手で結合しており、且つ、かかる1つの結合手を有する連結基が2つの連鎖重合性の反応基に結合する分岐構造を有するものである。このような構造とすることで、高い硬化度、反応部位数を保ちつつも、この分岐構造を含む連結基の構造の存在により、硬化(重合、架橋)させた際に電荷輸送性サブユニットに歪みを発生させ難く、高い硬化度と優れた電荷輸送性能とが両立された硬化膜が得られるものと考えられる。
その結果として、この一般式(I)で表される化合物を含む組成物の硬化膜からなる層は、機械的強度に優れ、電荷輸送性能(電気特性)がより優れるものと考えられる。
なお、連鎖重合性の反応基と電荷輸送性部位との間に類似の分岐構造を有する化合物を用いた電子写真感光体が特許文献6乃至9に開示されているが、これらの化合物は合成ルート上、異性体を生じやすく、また、電荷輸送性を担う構造(電荷輸送性部位)に、電気陰性度の高い酸素原子を介して連鎖重合性の反応基を導入しているために、電荷輸送性を担う構造の電子状態に変化を生じ、結果として電荷輸送性が低くなるという傾向がある。
中でも、電荷移動度、酸化安定性などの面で優れる、トリアリールアミン系化合物(トリアリールアミン骨格を含む化合物)に由来するサブユニットであることがよい。
R1及びR2で示されるアルキル基としては、直鎖状又は分岐状の炭素数1以上5以下のアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。中でも、溶解性、相溶性の点から、メチル基、エチル基が好ましい。
現実的ではないので削除ください。
かかるアラルキル基として具体的には、−CH2−C6H5、−(CH2)2−C6H5、−CH2−C6H5−CH3、−(CH2)2−C6H5−CH3が挙げられる。中でも、反応性、溶解性の点から、−CH2−C6H5、−(CH2)2−C6H5、が好ましい。
なお、製造の容易性の点から、一般式(I)のカッコ内(重合性部位)におけるR1及びR2は、同一ものであるか、一方が水素原子であるか、の何れかであることが好ましい。
また、nが2以上4以下である場合には、複数存在する重合性部位の全てが同一であってもよいし、それぞれが異なっていてもよいが、製造の容易性の点から、全てが同じであることが好ましい。
このような構造とすることで、多官能化し、これを硬化した場合にも、電荷輸送性サブユニットによる電荷輸送性能を低下させ難くなる。
具体的には、一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物であることが望ましい。
上記一般式(III)中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、又はアラルキル基を示す。
一般式(III)におけるR1及びR2は、前記一般式(I)におけるR1及びR2と同義であり、好ましい例、好ましい組み合わせも同様である。
Dが2個以上4個以下の場合、複数存在する一般式(III)で表される基は、全てが同一であってもよいし、それぞれが異なっていてもよい。
ここで、置換アリール基における置換基としては、「D」以外のものとして、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、及びハロゲン原子等が挙げられる。
また、Ar1乃至Ar4としては、下記構造式(1)乃至(7)のうちのいずれかであることが望ましい。なお、下記構造式(1)乃至(7)は、各Ar1乃至Ar4に連結され得る「−(D)C1」乃至「−(D)C4」を総括的に示した「−(D)C」と共に示す。
上記構造式(2)及び(3)中、R10乃至R12は、各々独立に、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、無置換のフェニル基、及び炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表す。また、tは1以上3以下の整数を表す
上記構造式(7)中、Arは置換又は無置換のアリーレン基を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記構造式(8)又は(9)で表されるものが望ましい。
また、前記構造式(7)中、Z’は2価の有機連結基を示すが、下記構造下記式(10)乃至(17)のうちのいずれかで表されるものが望ましい。また、sはそれぞれ0又は1を表す。
前記構造式(16)乃至(17)中のWとしては、下記(18)乃至(26)で表される2価の基のうちのいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。
また、置換アリーレン基における置換基としては、Ar1乃至Ar4の説明で、置換アリール基における「D」以外の置換基として挙げられているものと同様である。
また、一般式(II)中のc1乃至c5の合計は1〜4の整数である。つまり、一般式(II)で表される化合物中に、「D」で表される一般式(III)で表される基は、1個以上4個以下の範囲で含まれることとなる。
以下の具体例では、まず、一般式(I)中のFで表される電荷輸送性サブユニット(前記重合性部位を除く骨格)の具体例、及び前記重合性部位(一般式(III)で表される基)の具体例を例示した。これらは如何なる組み合わせであってもよい。
また、これらの組み合わせの例について表1に記載し、これを一般式(I)で表される化合物の例示化合物とした。
なお、以下に示す各種の具体例において「*」は連結部位を意味する。ここで、表1に記載の例示化合物において、化合物No.のCTM−1は、Fで表される電荷輸送性サブユニットの具体例(表1中「骨格」と記載):(1)−1と、前記重合性部位(一般式(III)で表される基、表1中「官能基」と記載)の具体例:(III)−1と、を組み合わせてなるものであって、「*」で連結した化合物を示している。具体的には、CTM−1は、以下の構造を示すものである。
一般式(I)で表される化合物の合成は、以下に挙げるような一般の電荷輸送材料の合成、反応に用いるものを応用することができる。具体的には実施例に挙げた方法を用いることができる。
まず、前駆体であるアルコール化合物を、対応するメタクリル酸或いはメタクリル酸のハロゲン化物と縮合させるか、前駆体であるアルコール化合物がベンジルアルコール構造の場合には、ヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基を有するメタクリル酸誘導体との脱水エーテル化などにより合成できる。
本実施形態に係る電子写真感光体は、前記した一般式(I)で表される化合物を含む組成物の硬化膜からなる層(特定硬化層)を備える。
一般式(I)で表される化合物は、連鎖重合性の反応基を有する化合物であるので、特定硬化層は一般式(I)で表される化合物が反応して得られた反応生成物(重合体及び架橋体の一方又は両方)を含有する層であることになる。
上述したように、一般式(I)で表される化合物は、機械的強度及び電荷輸送性能の両方に優れた特定硬化層を形成しうることから、この特定硬化層を適用した電子写真感光体は、繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制され、その結果として、安定した画像を継続的に得られるものと考えられる。
特に、この特定硬化層は機械的強度が高いこともあり、電子写真感光体の最表面層に適用することが望ましく、この構成とした場合であっても、繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制され、その結果として、安定した画像を継続的に得られるものと考えられる。
つまり、かかる特定硬化層は、一般式(I)で表される化合物と、必要に応じた他の成分と、を含有する組成物を調製し、この組成物を熱、光、電子線などのエネルギーにより重合(硬化)させることで得られる。
なお、本実施形態に係る特定硬化層中には、一般式(I)で表される化合物の反応生成物の他、一般式(I)で表される化合物自体(未反応の状態)が含有されていてもよい。
具体的には、前記した一般式(I)で表される化合物は、電荷輸送性能を低下させることなく、特定硬化層の強度を調整する目的で、官能基数が2以上の化合物と、官能基数がそれよりも小さい化合物と、を併用してもよい。
このような併用の場合、官能基数が2以上の化合物の含有量は、一般式(I)で表される化合物の総含有量の5質量%以上95質量%以下(望ましくは10質量%以上90質量%以下)の範囲にて設定されればよい。
最表面層が保護層として機能する層の場合、導電性基体上に、感光層、及び最表面層として保護層を有し、該保護層が前述した特定硬化層で構成される形態が挙げられる。
一方、最表面層が電荷輸送層として機能する層の場合、導電性基体上に、電荷発生層、及び最表面層として電荷輸送層を有し、該電荷輸送層が前述した特定硬化層で構成される形態が挙げられる。
なお、前述した特定硬化層が最表面層以外の層を構成する場合、導電性基体上に、電荷発生層及び最表面層を含む感光層と共に、感光層上に最表面層として保護層を有し、該電荷輸送層が前述した特定硬化層で構成される形態が挙げられる。
図1は、実施形態に係る電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図2乃至図3はそれぞれ他の実施形態に係る電子写真感光体を示す模式断面図である。
また、図3に示す電子写真感光体7Cにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に単層型感光層6、保護層5が順次形成された構造を有するものである。
なお、図1乃至図3に示す電子写真感光体において、下引層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
導電性基体としては、例えば、金属(アルミニウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等)又は合金(ステンレス鋼等)を含む金属板、金属ドラム、及び金属ベルト等が挙げられる。また、導電性基体としては、例えば、導電性化合物(例えば導電性ポリマー、酸化インジウム等)、金属(例えばアルミニウム、パラジウム、金等)又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、樹脂フィルム、ベルト等も挙げられる。ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/4n(nは上層の屈折率)から1/2λまでに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
図示は省略するが、下引き層と感光層との間に中間層を更に設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
なお、n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn−型とする。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
保護層は、前述した特定硬化層を適用したものであり、前記一般式(I)で表される化合物を用いて得られたものである。
この保護層を形成するにあたって、一般式(I)で表される化合物を含有する組成物を保護層形成用塗布液として用いる。
保護層形成用塗布液中の一般式(I)で表される化合物の総含有量は、保護層形成用塗布液の溶媒を除く全固形分質量に対して、例えば、40質量%以上が望ましく、より望ましくは50質量%以上、更に望ましくは60質量%以上である。
この範囲とすることで、電気特性に優れ、硬化膜の厚膜化が実現される。
この公知の電荷輸送材料としては、前述の電荷輸送層を構成する電荷輸送材料として挙げられたものが用いられる。
保護層を形成するために用いる電荷輸送性組成物には、製膜性を確保する観点から、下記界面活性剤を含んでいてもよい。
この界面活性剤は、分子内に、(A)乃至(D)の構造を1種以上含有していればよく、2種以上を含有していてもよい。
(A)フッ素原子を有するアクリルモノマーを重合してなる構造としては、特に制限されないが、フルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることが望ましく、パーフルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることがより望ましい。
(B)炭素−炭素二重結合及びフッ素原子を有する構造としては、特に制限されないが、下記構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方で示される基であることが望ましい。
(B)の構造を有する界面活性剤がアクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物である場合には、アクリル構造が組成物中の他の成分となじみやすい性質を有しているため、均一な最表面層を形成しうる。
また、(B)の構造を有する界面活性剤が、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物である場合には、塗布の際のはじきを防止する傾向にあり、塗膜欠陥を抑制しうる。
構造式(B3)乃至(B5)中、R’が表す1価の有機基としては、例えば、炭素数1以上30以下のアルキル基、又は炭素数1以上30以下のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
例えば、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物として、フタージェント100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501、250、251、222F、FTX−218、300、310、400SW、212M、245M、290M、FTX−207S、FTX−211S、FTX−220S、FTX−230S、FTX−209F、FTX−213F、FTX−222F、FTX−233F、FTX−245F、FTX−208G、FTX−218G、FTX−230G、FTX−240G、FTX−204D、FTX−280D、FTX−212D、FTX−216D、FTX−218D、FTX−220D、FTX−222D(ネオス社製)等が挙げられる。
また、アクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物としては、KB−L82、KB−L85、KB−L97、KB−L109、KB−L110、KB−F2L、KB−F2M、KB−F2S、KB−F3M、KB−FaM(ネオス社製)等が挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造としては、アルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイドを含む。具体的には、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどがあり、これらのアルキレンオキサイドの繰り返し数が2以上10000以下であるポリアルキレンオキサイドであってもよい。
(C)アルキレンオキサイド構造を有する界面活性剤としては、ポリエチレングリコール、ポリエーテル消泡剤、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
ポリエチレングリコールとしては、平均分子量が2000以下のものが好ましく、平均分子量が2000以下のポリエチレングリコールとしては、ポリエチレングリコール2000(平均分子量2000)、ポリエチレングリコール600(平均分子量600)、ポリエチレングリコール400(平均分子量400)、ポリエチレングリコール200(平均分子量200)等が挙げられる。
また、PE−M、PE−L(以上、和光純薬工業社製)、消泡剤No.1、消泡剤No.5(以上、花王社製)等のポリエーテル消泡剤も好適な例として挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造の他に分子内にフッ素原子を含む界面活性剤として具体的には、例えば、メガファックF−443、F−444、F−445、F−446(以上、DIC社製)、フタージェント250、251、222F(以上、ネオス社製)、POLY FOX PF636、PF6320、PF6520、PF656(以上、北村化学社製)などが挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造としては特に制限はなく、この構造を有する界面活性剤としては、以下に示す化合物が挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造を有する界面活性剤としては、分子中に三重結合及び水酸基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、2−プロピン−1−オール、1−ブチン−3−オール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、2−ペンチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−2−オール、1−ヘキシン−3−オール、2−ヘキシン−1−オール、3−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、2−ヘプチン−1−オール、3−ヘプチン−1−オール、4−ヘプチン−2−オール、5−ヘプチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、3−オクチン−1−オール、3−ノニン−1−オール、2−デシン−1−オール、3−デシン−1−オール、10−ウンデシン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−4−イン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、5−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3−エチル−1−ペンチン−3−オール、3−エチル−1−ヘプチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、3,4−ジメチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3,6−ジメチル−1−ヘプチン−3−オール、2,2,8,8−テトラメチル−3,6−ノナジイン−5−オール、4,6−ノナデカジイン−1−オール、10,12−ペンタコサジイン−1−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、(+)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール ビス(2−ヒドロキシエチル)、1,4−ジアセトキシ−2−ブチン、4−ジエチルアミノ−2−ブチン−1−オール、1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、9−エチニル−9−フルオレノール、2,4−ヘキサジインジイル−1,6−ビス(4−フェニルアゾベンゼンスルフォネート)、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸 エチルエステル、2−メチル−4−フェニル−3−ブチン−2−オール、メチルプロパラギルエーテル、5−フェニル−4−ペンチン−1−オール、1−フェニル−1−プロピン−3−オール、1−フェニル−2−プロピン−1−オール、4−トリメチルシリル−3−ブチン−2−オール、3−トリメチルシリル−2−プロピン−1−オール等が挙げられる。
また、上記の化合物の水酸基の一部又は全部にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加した化合物(例えば、サーフィノール400シリーズ(信越化学工業社製))等が挙げられる。
上記一般式(D1)又は(D2)で示される化合物の中でも、Ra、Rb、Rc、Rdが、アルキル基であるものが望ましい。また、Ra及びRbの少なくとも一方、Rc及びRdの少なくとも一方が分岐アルキル基であるものがより望ましい。更に、zは1以上10以下であることが望ましい。x及びyは、それぞれ1以上500以下であることが望ましい。
即ち、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤と併用しうるフッ素原子を有する界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸類(例えば、パーフルオロブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸など)、パーフルオロアルキルカルボン酸類(例えば、パーフルオロブタンカルボン酸、パーフルオロオクタンカルボン酸など)、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルが好適に挙げられる。パーフルオロアルキルスルホン酸類、及びパーフルオロアルキルカルボン酸類は、その塩及びそのアミド変性体であってもよい。
パーフルオロアルキルスルホン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−114(DIC社製)、エフトップEF−101、EF102、EF−103、EF−104、EF−105、EF−112、EF−121、EF−122A、EF−122B、EF−122C、EF−123A(以上、JEMCO社製)、フタージェント 100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501(以上、ネオス社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキルカルボン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−410(DIC社製)、エフトップ EF−201、EF−204(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルの市販品としては、メガファックF−493、F−494(以上、DIC社製)エフトップ EF−123A、EF−123B、EF−125M、EF−132、(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
また、全界面活性剤中、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤は、1質量%以上含まれることが望ましい、10質量%以上含まれることがより望ましい。
1官能のラジカル重合性のモノマーとしては、例えば、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ヒドロキシエチルo−フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート等が挙げられる。
ここで、「熱ラジカル発生剤の誘導体」とは、熱によってラジカルを発生させた後の熱ラジカル発生剤の反応残さ、若しくは熱ラジカル発生剤のラジカル活性種が重合末端に結合したものを意味する。
したがって、熱硬化は無触媒で行ってもよいが、上記熱ラジカル発生剤を触媒として用いることが望ましい。これにより、繰り返し使用による、ゴーストの発生が抑制され易くなる。
熱ラジカル発生剤は特に限定されないが、保護層の形成時における感光層中の感光材料のダメージを抑制するために、10時間半減期温度が40℃以上110℃以下のものが望ましい。
パーテトラA、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーヘキサV、パーヘキサ22、パーヘキサMC、パーブチルH,パークミルH、パークミルP、パーメンタH、パーオクタH、パーブチルC、パーブチルD、パーヘキシルD、パーロイルIB、パーロイル355、パーロイルL、パーロイルSA、ナイパーBW、ナイパーBMT−K40/M、パーロイルIPP、パーロイルNPP、パーロイルTCP、パーロイルOPP、パーロイルSBP、パークミルND、パーオクタND、パーヘキシルND、パーブチルND、パーブチルNHP、パーヘキシルPV、パーブチルPV、パーヘキサ250、パーオクタO、パーヘキシルO、パーブチルO、パーブチルL、パーブチル355、パーヘキシルI、パーブチルI、パーブチルE、パーヘキサ25Z、パーブチルA、パーへヘキシルZ、パーブチルZT、パーブチルZ(以上、日油化学社製)、カヤケタールAM−C55、トリゴノックス36−C75、ラウロックス、パーカドックスL−W75、パーカドックスCH−50L、トリゴノックスTMBH、カヤクメンH、カヤブチルH−70、ペルカドックスBC−FF、カヤヘキサAD、パーカドックス14、カヤブチルC、カヤブチルD、カヤヘキサYD−E85、パーカドックス12−XL25、パーカドックス12−EB20、トリゴノックス22−N70、トリゴノックス22−70E、トリゴノックスD−T50、トリゴノックス423−C70、カヤエステルCND−C70、カヤエステルCND−W50、トリゴノックス23−C70、トリゴノックス23−W50N、トリゴノックス257−C70、カヤエステルP−70、カヤエステルTMPO−70、トリゴノックス121、カヤエステルO、カヤエステルHTP−65W、カヤエステルAN、トリゴノックス42、トリゴノックスF−C50、カヤブチルB、カヤカルボンEH−C70、カヤカルボンEH−W60、カヤカルボンI−20、カヤカルボンBIC−75、トリゴノックス117、カヤレン6−70(以上、化薬アクゾ社製)、ルペロックス LP(同:64℃)、ルペロックス 610(同:37℃)、ルペロックス 188(同:38℃)、ルペロックス 844(同:44℃)、ルペロックス 259(同:46℃)、ルペロックス 10(同:48℃)、ルペロックス 701(同:53℃)、ルペロックス 11(同:58℃)、ルペロックス 26(同:77℃)、ルペロックス 80(同:82℃)、ルペロックス 7(同:102℃)、ルペロックス 270(同:102℃)、ルペロックス P(同:104℃)、ルペロックス 546(同:46℃)、ルペロックス 554(同:55℃)、ルペロックス 575(同:75℃)、ルペロックス TANPO(同:96℃)、ルペロックス 555(同:100℃)、ルペロックス 570(同:96℃)、ルペロックス TAP(同:100℃)、ルペロックス TBIC(同:99℃)、ルペロックス TBEC(同:100℃)、ルペロックス JW(同:100℃)、ルペロックス TAIC(同:96℃)、ルペロックス TAEC(同:99℃)、ルペロックス DC(同:117℃)、ルペロックス 101(同:120℃)、ルペロックス F(同:116℃)、ルペロックス DI(同:129℃)、ルペロックス 130(同:131℃)、ルペロックス 220(同:107℃)、ルペロックス 230(同:109℃)、ルペロックス 233(同:114℃)、ルペロックス 531(同:93℃)(以上、アルケマ吉富社製)などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等が用いられる。
また、市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−8239(以上、信越化学工業社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等が用いられる。
更に、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の含フッ素化合物を加えてもよい。
シランカップリング剤は任意の量で使用されるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して質量で0.25倍以下とすることが望ましい。この使用量を超えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。
熱可塑性樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(例えば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、ポリビニルフェノール樹脂などが挙げられる。特に、電気特性の点でポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が望ましい。当該樹脂の重量平均分子量は2,000以上100,000以下が望ましく、5,000以上50,000以下がより望ましい。樹脂の分子量が2,000未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、100,000を超えると溶解度が低下して添加量が制限され、更には塗布時に製膜不良を招く傾向にある。また、当該樹脂の添加量は1質量%以上40質量%以下が望ましく、1質量%以上30質量%以下がより望ましく、5質量%以上20質量%以下が更に望ましい。当該樹脂の添加量が1質量%未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、40質量%を超えると高温高湿下(例えば28℃、85%RH)での画像ボケが発生しやすくなる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性若しくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、又はエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。保護層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から、電荷輸送性組成物(溶媒を除く全固形分質量)に対して、0.1質量%以上50質量%以下、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下の範囲で用いられる。
ケイ素含有粒子として用いられるシリコーン粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものが使用される。これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は望ましくは1nm以上500nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下である。シリコーン粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、更に十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状が改善される。すなわち、強固な架橋構造中にバラツキが生じることなくに取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期にわたって良好な耐磨耗性、耐汚染物付着性が維持される。
保護層中のシリコーン粒子の含有量は、電荷輸送性組成物(溶媒を除く全固形分質量)に対して、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用可能であるが、望ましくは沸点が130度以下のものである。溶剤としては、
なお、保護層形成用塗布液の重合(硬化)中の酸素濃度は1%以下が望ましく、1000ppm以下がより望ましく、500ppm以下が更に望ましい。
以上、電子写真感光体として機能分離型の例を説明したが、本実施形態に係る電子写真感光体は、図2に示される単層型感光層を備えたものであってもよい。
ここで、単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して10質量%以上85質量%以下がよく、好ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
また、保護層があっても、その下層の電荷輸送層として前述した特定硬化層を適用してもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、電子写真感光体の表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、電子写真感光体として、上記本実施形態に係る電子写真感光体が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図4に示すように、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば用紙)に転写する二次転写装置も有している。なお、中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。
なお、クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図5に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
本実施形態に係る電子写真感光体は、前述したように、繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制されるので、この電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ、及び画像形成装置は、長期に亘り安定した画像を提供しうる。
例示化合物であるCTM−27について、以下のスキームにて合成した。
(電子写真感光体の作製)
−下引層の作製−
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学工業社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤で表面処理を施した酸化亜鉛を得た。
表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、更に60℃で減圧乾燥を行い、アリザリンを付与させた酸化亜鉛を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部、及びシリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製):40質量部を添加し、下引層形成用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にてアルミニウム基材上に塗布し、175℃、40分の乾燥硬化を行い、厚さ22μmの下引層を得た。
電荷発生物質としてのCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、及びn−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175質量部、及びメチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層形成用塗布液を得た。この電荷発生層形成用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温(25℃)で乾燥して、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン(以下、「TPD」と表記)48質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(以下、「PCZ500」と表記、粘度平均分子量:5万)52質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が22μmの電荷輸送層を形成した。
一般式(I)で表される化合物(前記例示化合物CTM−4)20質量部を、安定剤不含テトラヒドロフラン(THF)15質量部、及びシクロペンチルメチルエーテル15質量部に溶解し、更に開始剤V−601(和光純薬社製)0.8質量部を溶解させ保護層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷輸送層上に塗布し、酸素濃度約80ppmの雰囲気下で155℃、40分加熱し、厚み7μmの保護層を形成した。
以上のような方法で、電子写真感光体を得た。この感光体を感光体1とする。
(1)帯電電位(表面電位)及び残留電位の測定
得られた電子写真感光体を、高温、高湿下(28℃、67%RH)で下記工程(A)〜(C)に供した。
(A):グリッド印加電圧−700Vのスコロトロン帯電器で電子写真感光体を帯電させる工程
(B):工程(A)の1秒後に波長780nmの半導体レーザを用いて10.0erg/cm2の光を照射する露光工程
(C):工程(A)の3秒後に50.0erg/cm2の赤色LED光を照射する除電工程
このとき、レーザプリンタ改造スキャナを用いて、上記の工程を100kcycle繰り返した。
なお、表面電位(残留電位)の測定には、表面電位計 MODEL344(トレックジャパン社製)を用いた。
(VLの評価指標)
A:−240V以上
B:−280V以上−240V未満
C:−300V以上−280V未満
D:−300V未満
(VRPの評価指標)
A:−130V以上
B:−150V以上−130V未満
C:−170V以上−150V未満
D:−170V未満
(ΔVH、ΔVL、及びΔVRPの評価指標)
A:10V以下
B:10Vより大きく20V以下
C:20Vより大きく30V以下
D:30Vより大きい
作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製「Docu Centre−IV C5575(K色)」に装着し、28℃、67%RHの環境下において、以下のようにしてゴーストの評価(テスト1)と20%ハーフトーン画像の粒状性の評価(テスト1)とを行った。
なお、この評価には、富士ゼロックス社製 P紙(A4サイズ、短手方向送り)を用いた。
ゴーストは、図7(A)に示したGと黒領域を有するパターンのチャートを出力し、黒領域部分にGの文字の現れ具合を目視にて評価した。
A:図7(A)のように良好乃至軽微である。
B:図7(B)のように若干目立つ程度である
C:図7(C)のようにはっきり確認されることを示す。
粒状性は、20%ハーフトーンの黒ベタ画像を出力し、得られたベタ画像の均一感を目視により評価した。
A:良好である。
B:やや均一性に劣る。
C:はっきりと均一性に劣る。
作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製「Docu Centre−IV C5575(K色)」に装着し、28℃、67%RHの環境下において、15%ハーフトーンの出力テストを1万枚行った。
その後、28℃、67%RHの環境下において、上記と同様にしてゴーストの評価(テスト2)と20%ハーフトーン画像の粒状性の評価とを行った。
前記(2)初期画質評価:ゴーストの評価時の電子写真感光体の表面を観察し、以下のようにして表面観察(テスト1)を行った。
電子写真感光体表面を観察し、以下のように評価した。
A:20倍に拡大しても傷、付着ともに見らせず良好。
B:20倍に拡大すると付着物が見られる
C:20倍に拡大するとわずかな傷が見られる
D:肉眼でもわずかに傷、若しくは付着物が見られる。
E:肉眼でもはっきりと傷、若しくは付着物が見られる。
前記(3)出力テスト後画質評価:ゴーストの評価時の電子写真感光体の表面を観察し、上記と同様にして表面観察(テスト2)を行った。
(6)
(電子写真感光体の作製)
電荷輸送層までは実施例1と同様に作製し、保護層の形成に用いられる材料の組成を下記表2のように変更して、保護層形成用塗布液を得た。それぞれの塗布液を電荷輸送層上に塗布し、酸素濃度約80ppmの雰囲気下で155℃、40分加熱し、厚さ7μmの保護層を形成した。
なお、表2中に記載の非反応性電荷輸送材料は、以下のものを用いた。
CTM−A:N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン
CTM−B:N,N’−ビス(3、4−ジメチルフェニル)−ビフェニル−4−アミン
また、表2中に記載の添加剤としては、PTFE粒子(フッ素系粒子)であるルブロンL−2(ダイキン社製)を用いた。なお、この添加剤を場合には、分散剤としてGF−300(東亜合成社製)をルブロンL−2に対して5質量%添加した。
ここで、比較例1において、連鎖重合性の反応基を有する電荷輸送材料として用いられたRef CT−1の構造を、以下に示す。
得られた各感光体について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
また、本実施例は、比較例1、2に比べ、初期及びプリントテスト後におけるゴーストにも優れ、プリントテスト後における表面観察において良好な結果が得られた。
電荷輸送層までは実施例1と同様に作製し、保護層の形成に用いられる材料の組成を上記表2のように変更して、保護層形成用塗布液を得た。それぞれの塗布液を電荷輸送層上に塗布し、酸素濃度約80ppmの雰囲気下で155℃、40分加熱し、厚さ7μmの保護層を形成した。
ここで、比較例3において、連鎖重合性の反応基を有する電荷輸送材料として用いられたRef CT−2の構造を、以下に示す。
実施例25の感光体25、及び比較例3の比較感光体3について、実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例25の感光体25では、PTFE粒子を含有する保護層形成用塗布液を用いたが、この塗布液中のPTFE粒子の分散状態は均一であった。また、この塗布液により得られた保護層表面も、表3の粒状性の評価結果から明らかなように、画像の均一感に優れた光沢のある表面であった。
これに対し、比較例3の比較感光体3では、保護層形成用塗布液中のPTFE粒子の分散状態を確認したところ、一部凝集がみられた。また、この塗布液により得られた保護層表面は、実施例25よりも画像の均一感に若干劣るものであった。
即ち、一般式(I)で表される化合物はエステル結合を有する化合物である。このエステル結合は極性が高く、一般式(I)で表される化合物の場合、塗布液にて併存するPTFE粒子の分散性に有効に寄与しているものと推測される。
塗布液(分散液)が均一な液でない場合(PTFE粒子の分散性が低い場合)、硬化の際によりPTFE粒子の凝集が促進され、保護層表面の荒れが生じるものと考えられる。これは、塗布液の溶剤を変更することで回避しうるものではあるが、PTFE粒子の分散性を上げるために選択される溶剤は、下地である電荷輸送層にダメージを与え易いものがあり、結果として、溶剤の選択の幅が限定されてしまい、塗布液の設計自由度が低下することがある。
一方、一般式(1)で表される化合物を用いれば、その構造に起因してPTFE粒子の分散性を高め得ることから、Ref CT−2を用いた場合と比べ、塗布液の設計自由度は高いものとなる。
Claims (5)
- 下記一般式(II)で表される化合物を含む組成物の硬化膜からなる層を備えた電子写真感光体。
〔一般式(II)中、Ar 1 乃至Ar 4 は各々独立にアリール基を示し、Ar 5 はアリール基、又はアリーレン基を示し、Dは上記一般式(III)で表される基を示す。kは0又は1を示し、c1乃至c5は各々独立に0以上2以下の整数を示し、c1乃至c5の全てが同時に0になることはない。c1乃至c5の合計は1以上4以下の整数である。
一般式(III)中、R 1 及びR 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、又はアラルキル基を示す。〕 - 前記層を最表面層として備えた請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記層が熱ラジカル発生剤又はその誘導体を更に含む請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
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