以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
まず、蓄電素子10の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10の外観を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10の容器100の本体111を分離して蓄電素子10が備える各構成要素を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。なお、図3は、容器100の本体111を省略して図示している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。特に、蓄電素子10は、高レートサイクルの充放電を行うようなハイブリッド電気自動車(HEV)に適用される。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。
これらの図に示すように、蓄電素子10は、容器100と、正極端子200と、負極端子300とを備えている。また、容器100内方には、正極集電体120と、負極集電体130と、2つの電極体である第一電極体141及び第二電極体142とが収容されている。
また、蓄電素子10の容器100の内部には電解液(非水電解液)などの液体が封入されているが、当該液体の図示は省略する。なお、容器100に封入される電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく様々なものを選択することができる。
容器100は、矩形筒状で底を備える本体111と、本体111の開口を閉塞する板状部材である蓋体110とで構成されている。また、容器100は、第一電極体141及び第二電極体142等を内部に収容後、蓋体110と本体111とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、蓋体110及び本体111の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼など溶接可能な金属であるのが好ましい。
第一電極体141及び第二電極体142は、並列に配置される2つの発電要素であり、ともに、正極集電体120及び負極集電体130と電気的に接続される。なお、第一電極体141と第二電極体142とは、同様の構成を有するため、以下では第一電極体141についての説明を中心に行い、第二電極体142についての説明は省略または簡略化する。
第一電極体141は、正極と負極とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる部材である。正極は、アルミニウムやアルミニウム合金などからなる長尺帯状の金属箔である正極基材箔上に正極活物質層が形成されたものである。また、負極は、銅や銅合金などからなる長尺帯状の金属箔である負極基材箔上に負極活物質層が形成されたものである。また、セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートである。
ここで、正極活物質層に用いられる正極活物質、または負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質または負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。
そして、第一電極体141は、負極と正極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻き回されて形成されている。なお、同図では、第一電極体141の形状としては長円形状を示したが、円形状または楕円形状でもよい。また、第一電極体141の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層した形状でもよい。
以上のように、蓄電素子10は、複数の電極体(本実施の形態では2つの電極体)を有しているため、同一体積(容積)の容器100に単数の電極体を用いる場合に比べ、以下の点で好ましい。つまり、複数の電極体を用いることで、単数の電極体を用いる場合に比べ、容器100のコーナー部のデッドスペースが減り、電極体の占める割合が向上するため、蓄電素子10の容量アップにつながる。また、特に、高入出力(ハイレート)用の電極体では、高容量タイプの電極体に比べて、金属箔上の活物質の量を減らす必要があり、電極体中での金属箔やセパレータの割合が高まる。このため、単数の電極体を用いた場合は電極の巻き数が多くなるため硬くて柔軟性が低く容器100に挿入しづらくなるが、複数の電極体を用いることで1つの電極体における巻き数を少なくし、柔軟性が高い電極体を実現することができる。
正極端子200は、第一電極体141の正極及び第二電極体142の正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子300は、第一電極体141の負極及び第二電極体142の負極に電気的に接続された電極端子である。つまり、正極端子200及び負極端子300は、第一電極体141及び第二電極体142に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、第一電極体141及び第二電極体142に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。
また、正極端子200及び負極端子300は、第一電極体141及び第二電極体142の上方に配置された蓋体110に取り付けられている。具体的には、図3に示すように、正極端子200には、正極端子200と正極集電体120とを電気的に接続する接続部210が設けられている。接続部210は、正極集電体120の開口部120aに挿入されて、正極集電体120に接続される部材であり、例えばリベットである。つまり、正極端子200は、接続部210が蓋体110の貫通孔110aと正極集電体120の開口部120aとに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体120とともに蓋体110に固定される。
また同様に、負極端子300には、負極端子300と負極集電体130とを電気的に接続する接続部310が設けられている。接続部310は、負極集電体130の開口部130aに挿入されて、負極集電体130に接続される部材であり、例えばリベットである。つまり、負極端子300は、接続部310が蓋体110の貫通孔110bと負極集電体130の開口部130aとに挿入されて、かしめられることにより、負極集電体130とともに蓋体110に固定される。
なお、正極端子200と蓋体110との間、正極集電体120と蓋体110との間、負極端子300と蓋体110との間、及び負極集電体130と蓋体110との間には、パッキン等も配置されているが、同図では省略して図示している。
正極集電体120は、第一電極体141及び第二電極体142の正極と容器100の本体111の側壁との間に配置され、正極端子200と第一電極体141及び第二電極体142の正極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、正極集電体120は、第一電極体141及び第二電極体142の正極基材箔と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。
負極集電体130は、第一電極体141及び第二電極体142の負極と容器100の本体111の側壁との間に配置され、負極端子300と第一電極体141及び第二電極体142の負極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、負極集電体130は、第一電極体141及び第二電極体142の負極基材箔と同様、銅または銅合金などで形成されている。
次に、正極集電体120及び負極集電体130の構成について、詳細に説明する。なお、正極集電体120と負極集電体130とは、同様の構成を有するため、以下では正極集電体120についての説明を行い、負極集電体130についての説明は省略する。
図4は、本発明の実施の形態に係る正極集電体120の構成を示す斜視図である。また、図5は、本発明の実施の形態に係る正極集電体120が備える第一集電体121及び第二集電体122の構成を示す斜視図である。また、図6は、本発明の実施の形態に係る第一集電体121の製造過程を説明するための図である。
図4及び図5に示すように、正極集電体120は、第一集電体121と第二集電体122とを備えている。つまり、正極集電体120は、2つの電極体にそれぞれ接続される2つの集電体を繋げることで構成されている。
第一集電体121は、第一電極体141に接続される集電体であり、第一端子接続部121aと、第一電極体接続部121b及び121cとを有している。また、第二集電体122は、第二電極体142に接続される集電体であり、第二端子接続部122aと、第二電極体接続部122b及び122cとを有している。
第一端子接続部121aは、正極端子200側(Z軸方向プラス側)に配置され、接続部210に接続される平板状の部位である。第一端子接続部121aは、第一薄肉部121dと、位置決め部121fとを有しており、第一薄肉部121dには、第一開口部121eが形成されている。
第一薄肉部121dは、第一端子接続部121aにおける厚みが薄い部位である。具体的には、第一薄肉部121dは、第一端子接続部121aの第一薄肉部121d以外の部分の厚みのおよそ半分の厚みを有する略長方形状の平板状の部位である。
位置決め部121fは、第一端子接続部121aにおいて第一薄肉部121dが形成されたことで第一薄肉部121dの境界部分に形成された壁部であり、第一端子接続部121aの正極端子200側(Z軸方向プラス側)に形成されている。位置決め部121fは、第二端子接続部122aに当接し、第一端子接続部121aに対する第二端子接続部122aの位置を位置決めする。
第一開口部121eは、接続部210が挿入される円形状の貫通孔である。つまり、第一開口部121eは、接続部210の外形状に対応した形状を有している。なお、第一開口部121eの形状は、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、第一開口部121eは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
第一電極体接続部121b及び121cは、第一端子接続部121aの端部に接続され、第一電極体141側(Z軸方向マイナス側)に配置された棒状の部材である。具体的には、第一電極体接続部121b及び121cは、第一端子接続部121aから第一電極体141に向けて垂れ下がるように配置された平板状の部材であり、第一電極体141に接続される。つまり、第一電極体接続部121b及び121cは、Z軸方向に延びる部材であり、XZ平面に平行な面を対向して有している。
また、図6に示すように、第一電極体接続部121b及び121cは、第一端子接続部121aから第一電極体141に向けて捻られることなく折り曲げられて形成されている。つまり、折り曲げられる前の第一電極体接続部121g及び121hは、第一端子接続部121aと同一平面(XY平面)内に配置されており、この第一電極体接続部121g及び121hがZ軸マイナス方向に折り曲げられることで、第一端子接続部121aと垂直な方向(Z軸方向)に延びる第一電極体接続部121b及び121cが形成される。
また、第二端子接続部122aは、正極端子200側(Z軸方向プラス側)に配置され、接続部210に接続される平板状の部位である。第二端子接続部122aは、第二薄肉部122dを有しており、第二薄肉部122dには、第二開口部122eが形成されている。
第二薄肉部122dは、第二端子接続部122aにおける厚みが薄い部位である。具体的には、第二薄肉部122dは、第二端子接続部122aの第二薄肉部122d以外の部分の厚みのおよそ半分の厚みを有する略長方形状の平板状の部位である。
第二開口部122eは、接続部210が挿入される円形状の貫通孔である。つまり、第二開口部122eは、接続部210の外形状に対応した形状を有している。なお、第二開口部122eの形状は、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、第二開口部122eは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
第二電極体接続部122b及び122cは、第二端子接続部122aの端部に接続され、第二電極体142側(Z軸方向マイナス側)に配置された棒状の部材である。具体的には、第二電極体接続部122b及び122cは、第二端子接続部122aから第二電極体142に向けて垂れ下がるように配置された平板状の部材であり、第二電極体142に接続される。つまり、第二電極体接続部122b及び122cは、Z軸方向に延びる部材であり、XZ平面に平行な面を対向して有している。
また、第一電極体接続部121b及び121cと同様に、第二電極体接続部122b及び122cは、第二端子接続部122aから第二電極体142に向けて捻られることなく折り曲げられて形成されている。つまり、折り曲げられる前の第二電極体接続部は、第二端子接続部122aと同一平面(XY平面)内に配置されており、この第二電極体接続部がZ軸マイナス方向に折り曲げられることで、第二端子接続部122aと垂直な方向(Z軸方向)に延びる第二電極体接続部122b及び122cが形成される。
ここで、第一集電体121と第二集電体122とは、第一薄肉部121dと第二薄肉部122dとが重ねられて配置される。つまり、第一薄肉部121dと第二薄肉部122dとが重ねられて、第二薄肉部122dが位置決め部121fに当接して位置決めされることで、第一集電体121に対して第二集電体122が配置される。
なお、第二集電体122においても、第二端子接続部122aのZ軸方向マイナス側の第二薄肉部122dの境界部分に、位置決め部が形成されているが、第一集電体121の位置決め部121fと同様の構成であるため、図示及び説明は省略する。
また、図4に示すように、第一薄肉部121d及び第二薄肉部122dは、第一端子接続部121a及び第二端子接続部122aの半分の厚みであるため、第一薄肉部121dと第二薄肉部122dとが重ねられた状態で、第一端子接続部121aは、第二端子接続部122aの正極端子200側(Z軸方向プラス側)の面と同一平面内に配置される面を有している。同様に、第一端子接続部121aは、Z軸方向マイナス側の面においても、第二端子接続部122aの面と同一平面内に配置される面を有している。
つまり、第一電極体接続部121b及び121cと、第二電極体接続部122b及び122cとは、Z軸方向の長さが同じ長さに揃えられている。
また、第一開口部121eと第二開口部122eとで、開口部120aを形成している。つまり、接続部210が、蓋体110の貫通孔110aと開口部120a(第一開口部121e及び第二開口部122e)とに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体120と正極端子200とが蓋体110に固定される。
なお、開口部120aの形状についても、第一開口部121e及び第二開口部122eと同様に、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、開口部120aは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
また、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとは、溶接または機械的に接合されていてもよい。つまり、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとは、第一薄肉部121d及び第二薄肉部122dの開口部120aが形成されていない箇所において、レーザ溶接、抵抗溶接、電子ビーム溶接、または超音波溶接などの溶接による接合や、かしめなどによる機械的な接合によって、固定されていてもよい。
次に、正極集電体120が第一電極体141及び第二電極体142に接続されている構成について、詳細に説明する。なお、上記と同様に、負極集電体130が第一電極体141及び第二電極体142に接続されている構成については、正極集電体120の場合と同様であるため、説明は省略する。
図7は、本発明の実施の形態に係る正極集電体120が第一電極体141及び第二電極体142に接続されている構成を示す断面図である。具体的には、同図は、図2に示した正極集電体120が第一電極体141及び第二電極体142に接合された状態をXY平面に平行な平面で切断した場合の断面を示す断面図である。
第一電極体141及び第二電極体142は、正極と負極とが、セパレータを介して、巻回軸(本実施の形態ではX軸方向に平行な仮想軸)の方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極及び負極は、それぞれのずらされた方向の端縁部に、活物質層が形成されていない部分(活物質層非形成部)を有している。
具体的には、図7に示すように、第一電極体141は、巻回軸方向の一端(X軸プラス方向の端部)に、正極の活物質層非形成部が積層された第一正極積層部141aと第二正極積層部141bとを有している。また、同様に、第二電極体142は、X軸プラス方向の端部に、正極の活物質層非形成部が積層された第三正極積層部142aと第四正極積層部142bとを有している。
そして、正極集電体120の第一集電体121において、第一電極体接続部121bは、第一正極積層部141aと接合され、第一電極体接続部121cは、第二正極積層部141bと接合される。また、同様に、第二集電体122において、第二電極体接続部122bは、第三正極積層部142aと接合され、第二電極体接続部122cは、第四正極積層部142bと接合される。
次に、正極集電体120が正極端子200に接続されている構成について、詳細に説明する。なお、上記と同様に、負極集電体130が負極端子300に接続されている構成については、正極集電体120の場合と同様であるため、説明は省略する。
また、図8は、本発明の実施の形態に係る正極集電体120が正極端子200に接続されている構成を示す断面図である。具体的には、同図は、図2に示した正極端子200と正極集電体120との接続箇所の構成を拡大して示す拡大断面図である。
同図に示すように、正極集電体120は、接続部210によって、正極端子200と接続される。具体的には、まず、第一端子接続部121a及び第二端子接続部122aが、第一開口部121eと第二開口部122eとが対応した位置に配置されるように(一致するように)、第一薄肉部121d及び第二薄肉部122dの部分で重ねられることで、第一集電体121と第二集電体122とが配置され、正極集電体120が形成される。
そして、接続部210が、第一開口部121eに挿入されて、第一端子接続部121aに接続される。つまり、接続部210が、蓋体110の貫通孔110aと開口部120a(第一開口部121e及び第二開口部122e)とに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体120と正極端子200とが接続される。なお、正極端子200と蓋体110との間、正極集電体120と蓋体110との間、及び貫通孔110a内には、パッキン220が配置されている。
なお、同図では、接続部210は、正極端子200と一体に形成されている構成を示しているが、接続部210は、正極端子200とは別体で構成されており、かしめやネジ止めなどによって正極端子200に固定されることにしてもかまわない。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、正極集電体120は、第一集電体121と第二集電体122とを備えており、第一集電体121は、接続部210に接続される第一端子接続部121aを有し、第二集電体122は、接続部210が挿入される第二開口部122eが形成される第二端子接続部122aを有している。つまり、蓄電素子10は、複数の集電体(第一集電体121及び第二集電体122)を備えているため、複数の電極体(第一電極体141及び第二電極体142)を有する場合でも、集電体をねじることなく電極体に接続可能であるため、簡易な構成で、正極集電体120と第一電極体141及び第二電極体142とを接続することができる。また、集電体が複数になっても、1つの接続部210で複数の集電体(第一集電体121及び第二集電体122)を正極端子200に接続することができるため、部品点数が増加するのを抑制することができ、簡易な構成で、正極集電体120と正極端子200とを接続することができる。このため、複数の電極体を有する蓄電素子10においても、簡易な構成で、第一電極体141及び第二電極体142と正極端子200との間に正極集電体120を配置することができる。負極集電体130についても同様である。
また、接続部210は、第一端子接続部121aの第一開口部121eに挿入されて、第一端子接続部121aに接続されるため、簡易な構成で、正極集電体120と正極端子200とを接続することができる。負極集電体130についても同様である。
また、正極集電体120の電極体接続部は、端子接続部から垂れ下がるように配置されているため、正極集電体120は、平板状の部材を折り曲げたような簡単な形状である。このため、容易に正極集電体120を製造することができ、簡易な構成で、第一電極体141及び第二電極体142と正極端子200との間に正極集電体120を配置することができる。負極集電体130についても同様である。
また、正極集電体120は、捻られることなく折り曲げられて形成されているため、第一電極体141及び第二電極体142をフォーミング加工する必要がなく、簡易な構成で、正極集電体120と第一電極体141及び第二電極体142とを接続することができる。負極集電体130についても同様である。
また、第一端子接続部121a及び第二端子接続部122aに薄肉部を形成して当該薄肉部同士を重ね合わせることで、第一電極体接続部121b及び121cと第二電極体接続部122b及び122cとの厚みを薄くすることなく、重なり部分の厚みが厚くなるのを防ぐことができ、容器100の中に占める第一電極体141と第二電極体142の割合を大きくすることができる。負極集電体130についても同様である。
また、第一端子接続部121aの上面と第二端子接続部122aの上面とが同一平面内に配置されているため、容易に、第一電極体接続部121b及び121cと第二電極体接続部122b及び122cとを同じ長さに揃えることができる。負極集電体130についても同様である。
また、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとを重ね合わせる際に、位置決め部121fが第二端子接続部122aに当接することで、容易に、第一端子接続部121aに対する第二端子接続部122aの位置を位置決めして、第一集電体121と第二集電体122とを配置することができる。負極集電体130についても同様である。
また、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとを接合することで、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとを確実に接続し、第一端子接続部121aと第二端子接続部122aとの間で抵抗が高くなるのを抑制することができる。負極集電体130についても同様である。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。
図9は、本発明の実施の形態の変形例1に係る正極集電体150の構成を示す斜視図である。また、図10は、本発明の実施の形態の変形例1に係る正極集電体150が備える第一集電体151及び第二集電体152の構成を示す斜視図である。また、図11は、本発明の実施の形態の変形例1に係る正極集電体150を上方(Z軸方向プラス側)から見た場合の構成を示す平面図である。
これらの図に示すように、正極集電体150は、第一集電体151と第二集電体152とを備えている。つまり、正極集電体150は、第一集電体151と、第一集電体151の内側に配置される第二集電体152とを備えている。
第一集電体151は、第一端子接続部151aと、第一電極体接続部151b及び151cとを有している。また、第二集電体152は、第二端子接続部152aと、第二電極体接続部152b及び152cとを有している。
第一端子接続部151aは、正極端子200側(Z軸方向プラス側)に配置され、接続部210に接続される平板状の部位である。第一端子接続部151aは、第一薄肉部151dと、一対の壁部151fとを有しており、第一薄肉部151dには、第一開口部151eが形成されている。
第一薄肉部151dは、第一端子接続部151aにおける厚みが薄い部位である。具体的には、第一薄肉部151dは、第一端子接続部151aの第一薄肉部151d以外の部分の厚みのおよそ半分の厚みを有するX軸方向に延びる平板状の部位である。
一対の壁部151fは、第一端子接続部151aにおいて第一薄肉部151dが形成されたことで第一薄肉部151dの境界部分に形成された壁部であり、第一端子接続部151aの正極端子200側(Z軸方向プラス側)に形成されている。
また、一対の壁部151fは、第一電極体接続部151b及び151c側(X軸方向プラス側)の端部に向けて間隔(Y軸方向の距離)が狭くなるように配置されている。具体的には、図11に示すように、一対の壁部151fは、第一電極体接続部151b及び151c側(X軸方向プラス側)の端部の間隔Bが、第一電極体接続部151b及び151cとは反対側(X軸方向マイナス側)の端部の間隔Aよりも小さくなるように配置されている。
これにより、一対の壁部151fは、第一端子接続部151aの第一薄肉部151d上に第二端子接続部152aが載置された場合に、第二端子接続部152aに当接することで、第二端子接続部152aの第一電極体接続部151b及び151c側への移動を規制する。つまり、一対の壁部151fは、第一集電体151に対して第二集電体152を位置決めする位置決め機能と、第一集電体151に対して第二集電体152が抜け落ちるのを防止する落下防止機能とを兼ね備えた部位である。
第一開口部151eは、接続部210が挿入される円形状の貫通孔である。つまり、第一開口部151eは、接続部210の外形状に対応した形状を有している。なお、第一開口部151eの形状は、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、第一開口部151eは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
第一電極体接続部151b及び151cは、第一端子接続部151aの両側面部に接続され、第一電極体141及び第二電極体142側(Z軸方向マイナス側)に配置された棒状の部材である。具体的には、第一電極体接続部151b及び151cは、第一端子接続部151aの対向する両側面部から第一電極体141及び第二電極体142に向けて垂れ下がるように配置された平板状の部材であり、第一電極体141及び第二電極体142にそれぞれ接続される。
つまり、第一電極体接続部151b及び151cは、Z軸方向に延びる部材であり、XZ平面に平行な面を対向して有している。そして、第一電極体接続部151bは、図7に示された第一正極積層部141aに接続され、第一電極体接続部151cは、第四正極積層部142bに接続される。
また、図6に示した第一集電体121と同様に、第一電極体接続部151b及び151cは、第一端子接続部151aの対向する両側面部から第一電極体141及び第二電極体142に向けて捻られることなく折り曲げられて形成されている。
また、第二端子接続部152aは、正極端子200側(Z軸方向プラス側)に配置され、接続部210に接続される平板状の部位である。第二端子接続部152aは、第二薄肉部152dを有しており、第二薄肉部152dには、第二開口部152eが形成されている。
第二薄肉部152dは、第二端子接続部152aにおける厚みが薄い部位である。具体的には、第二薄肉部152dは、第二端子接続部152aの第二薄肉部152d以外の部分の厚みのおよそ半分の厚みを有するX軸方向に延びる平板状の部位である。
第二開口部152eは、接続部210が挿入される円形状の貫通孔である。つまり、第二開口部152eは、接続部210の外形状に対応した形状を有している。なお、第二開口部152eの形状は、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、第二開口部152eは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
第二電極体接続部152b及び152cは、第二端子接続部152aの端部に接続され、第一電極体141及び第二電極体142側(Z軸方向マイナス側)に配置された棒状の部材である。また、第二電極体接続部152b及び152cは、第一電極体接続部151bと第一電極体接続部151cとの間に配置される。
具体的には、第二電極体接続部152b及び152cは、第二端子接続部152aから第一電極体141及び第二電極体142に向けて垂れ下がるように配置された平板状の部材であり、第一電極体141及び第二電極体142にそれぞれ接続される。
つまり、第二電極体接続部152b及び152cは、Z軸方向に延びる部材であり、XZ平面に平行な面を対向して有している。そして、第二電極体接続部152bは、図7に示された第二正極積層部141bに接続され、第二電極体接続部152cは、第三正極積層部142aに接続される。
また、第一電極体接続部151b及び151cと同様に、第二電極体接続部152b及び152cは、第二端子接続部152aから第二電極体142に向けて捻られることなく折り曲げられて形成されている。
ここで、第一集電体151と第二集電体152とは、第一薄肉部151dと第二薄肉部152dとが重ねられて配置される。つまり、第一薄肉部151dと第二薄肉部152dとが重ねられて、第二薄肉部152dが一対の壁部151fに当接して位置決めされることで、第一集電体151に対して第二集電体152が配置される。
また、図9に示すように、第一薄肉部151d及び第二薄肉部152dは、第一端子接続部151a及び第二端子接続部152aの半分の厚みであるため、第一薄肉部151dと第二薄肉部152dとが重ねられた状態で、第一端子接続部151aは、第二端子接続部152aの正極端子200側(Z軸方向プラス側)の面と同一平面内に配置される面を有している。同様に、第一端子接続部151aは、Z軸方向マイナス側の面においても、第二端子接続部152aの面と同一平面内に配置される面を有している。
つまり、第一電極体接続部151b及び151cと、第二電極体接続部152b及び152cとは、Z軸方向の長さが同じ長さに揃えられている。
また、第一開口部151eと第二開口部152eとで、開口部150aを形成している。つまり、接続部210が、蓋体110の貫通孔110aと開口部150a(第一開口部151e及び第二開口部152e)とに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体150と正極端子200とが蓋体110に固定される。
なお、開口部150aの形状についても、第一開口部151e及び第二開口部152eと同様に、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部210の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、開口部150aは、接続部210が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
また、第一端子接続部151aと第二端子接続部152aとは、溶接または機械的に接合されていてもよい。つまり、第一端子接続部151aと第二端子接続部152aとは、第一薄肉部151d及び第二薄肉部152dの開口部150aが形成されていない箇所において、レーザ溶接、抵抗溶接、電子ビーム溶接、または超音波溶接などの溶接による接合や、かしめなどによる機械的な接合によって、固定されていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例1に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏する。特に、第一端子接続部151aと第二端子接続部152aとを重ね合わせる際に、第一端子接続部151aの一対の壁部151fが第二端子接続部152aに当接することで、容易に、第一端子接続部151aからの第二端子接続部152aの落下を防止して、第一集電体151と第二集電体152とを配置することができる。
具体的には、第一端子接続部151aの一対の壁部151fが、第一電極体接続部151b及び151c側の端部に向けて間隔が狭くなるように配置されているため、第二端子接続部152aが第一電極体接続部151b及び151c側から抜け落ちるのを、容易に防止することができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。
図12は、本発明の実施の形態の変形例2に係る正極集電体160の構成を示す斜視図である。また、図13は、本発明の実施の形態の変形例2に係る正極集電体160を備える蓄電素子11の各構成要素を示す分解斜視図である。
これらの図に示すように、正極集電体160は、第一集電体161と第二集電体162と第三集電体163とを備えている。つまり、正極集電体160は、第一集電体161と、第一集電体161の内側に配置される第二集電体162及び第三集電体163とを備えている。
第一集電体161は、第一端子接続部161aと、第一電極体接続部161b及び161cとを有している。また、第二集電体162は、第二端子接続部162aと、第二電極体接続部162b及び162cとを有しており、第三集電体163は、第三端子接続部163aと、第三電極体接続部163b及び163cとを有している。
つまり、蓄電素子11は、3つの電極体(第一電極体141、第二電極体142及び第三電極体143)を備えており、正極集電体160は、当該3つの電極体に接続するために、6本の電極体接続部を有している構成となっている。
なお、第一集電体161は、上記変形例1における第一集電体151と同様の構成を有し、第二集電体162及び第三集電体163は、上記変形例1における第二集電体152と同様の構成を有するため、各部の詳細な説明は省略する。
ここで、正極集電体160には、開口部160a及び160bが形成されている。つまり、第一集電体161と第二集電体162には、開口部160aを形成する開口部がそれぞれ形成されており、第一集電体161と第三集電体163には、開口部160bを形成する開口部がそれぞれ形成されている。
開口部160a及び160bは、正極端子201に接続された接続部211及び212がそれぞれ挿入される円形状の貫通孔である。つまり、接続部211及び212が蓋体110の貫通孔110c及び110dと正極集電体160の開口部160a及び160bとにそれぞれ挿入されて、かしめられることにより、正極集電体160と正極端子201とがともに蓋体110に固定される。
なお、開口部160a及び160bの形状は、円形状には限定されず、楕円形状や四角形状などであってもかまわないが、接続部211及び212の外形状に対応した形状であるのが好ましい。また、開口部160a及び160bは、接続部211及び212が挿入される開口部であれば貫通孔でなくともよく、半円形状や矩形状に切り欠いた切り欠き部などであってもかまわない。
また、負極集電体170についても同様に、開口部170a及び170bが形成されている。そして、接続部311及び312が蓋体110の貫通孔110e及び110fと負極集電体170の開口部170a及び170bとにそれぞれ挿入されて、かしめられることにより、負極集電体170と負極端子301とがともに蓋体110に固定される。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例2に係る蓄電素子11によれば、特に、蓄電素子11が3つの電極体を有している構成において、上記実施の形態及び変形例1と同様の効果を奏する。また、集電体が電極端子に複数の接続部で接続されるため、集電体を安定して固定することができる。
なお、蓄電素子が4つ以上の電極体を有する場合にも、本変形例と同様に、組み合わせる集電体の数を増やすことで、適用可能である。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。
図14は、本発明の実施の形態の変形例3に係る正極集電体180の構成を示す斜視図である。また、図15は、本発明の実施の形態の変形例3に係る正極集電体180が備える第一集電体181及び第二集電体182の構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図14に示された正極集電体180を第一集電体181及び第二集電体182に分解した状態を斜め下方から見た場合の図である。
これらの図に示すように、正極集電体180は、第一集電体181と第二集電体182とを備えている。つまり、正極集電体180は、第一集電体181と、第一集電体181の内側に配置される第二集電体182とを備えている。
そして、第一集電体181は、第一端子接続部181aと、第一電極体接続部181b及び181cとを有しており、第一端子接続部181aは、第一薄肉部181dと、一対の壁部181fとを有しており、第一薄肉部181dには、第一開口部181e(開口部180a)が形成されている。
また、第二集電体182は、第二端子接続部182aと、第二電極体接続部182b及び182cとを有しており、第二端子接続部182aは、第二薄肉部182dを有しており、第二薄肉部182dには、第二開口部182e(開口部180a)が形成されている。
ここで、上記変形例1における第一集電体151においては、第一端子接続部151aの上側(Z軸方向プラス側)の面が凹んで第一薄肉部151dと一対の壁部151fとが形成されているのに対し、本変形例における第一集電体181においては、第一端子接続部181aの下側(Z軸方向マイナス側)の面が凹んで第一薄肉部181dと一対の壁部181fとが形成されている。
また、上記変形例1における第二集電体152においては、第二端子接続部152aの下側(Z軸方向マイナス側)の面が凹んで第二薄肉部152dが形成されているのに対し、本変形例における第二集電体182においては、第二端子接続部182aの上側(Z軸方向プラス側)の面が凹んで第二薄肉部182dが形成されている。
そして、第一薄肉部181dと第二薄肉部182dとが重なるように、第一集電体181の下方から第二集電体182が接続されることで、正極集電体180が形成される。
なお、正極集電体180の第一集電体181及び第二集電体182における上記以外の構成については、上記変形例1における正極集電体150の第一集電体151及び第二集電体152の構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例3に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態及び変形例1と同様の効果を奏する。特に、第二集電体182に対して第一集電体181が落下するのを防止することができる。また、第一集電体181及び第二集電体182を上下方向を逆にして(Z軸マイナス方向を上向きにして)組み立てる場合には、第二集電体182が第一集電体181から抜け落ちるのを防止することができる。
(変形例4)
次に、上記実施の形態の変形例4について、説明する。
図16は、本発明の実施の形態の変形例4に係る正極集電体190の構成を示す斜視図である。また、図17は、本発明の実施の形態の変形例4に係る正極集電体190が備える第一集電体191及び第二集電体192の構成を示す斜視図である。
これらの図に示すように、正極集電体190は、第一集電体191と第二集電体192とを備えている。そして、第一集電体191は、第一端子接続部191aと、第一電極体接続部191b及び191cと、接続部193とを有しており、第一端子接続部191aは、第一薄肉部191dと、位置決め部191fとを有している。また、第二集電体192は、第二端子接続部192aと、第二電極体接続部192b及び192cとを有しており、第二端子接続部192aは、第二薄肉部192dを有し、第二薄肉部192dには、第二開口部192eが形成されている。
つまり、本変形例における正極集電体190は、第一集電体191が接続部193を有している点で、上記実施の形態における第一集電体121とは異なる。接続部193は、上記実施の形態における第一端子接続部121aの第一開口部121eが形成されている位置と対応する第一端子接続部191a上の位置に配置されている。なお、本変形例における正極集電体190が有するその他の構成については、上記実施の形態における正極集電体120が有する構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
接続部193は、第一端子接続部191aに接続された円柱形状の部位である。具体的には、接続部193は、第一端子接続部191aの第一薄肉部191d上に配置され、第一端子接続部191aと一体成型によって一体に形成されている。そして、接続部193は、上記実施の形態における接続部210と同様の機能を有している。つまり、正極集電体190は、接続部193によって、正極端子と接続される。
具体的には、まず、接続部193が第二開口部192eに挿入されて、第一端子接続部191a及び第二端子接続部192aが、第一薄肉部191d及び第二薄肉部192dの部分で重ねられる。これにより、第一集電体191上に第二集電体192が配置され、正極集電体190が形成される。
そして、接続部193が、蓋体110の貫通孔110aと正極端子に形成された貫通孔とに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体190と正極端子とが接続される。なお、接続部193は、かしめではなく、ネジ止めなどによって正極端子に固定されることにしてもよい。また、接続部193は、円柱形状には限定されず、角柱形状などであってもよく、また、内部に凹部や貫通孔が形成された筒形状であってもかまわない。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例4に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏する。特に、第一端子接続部191aと接続部193とを一体に形成することで、簡易な構成で、第一端子接続部191aと接続部193とを接続させることができる。また、接続部193が第二開口部192eに挿入されることで、第一集電体191に対して第二集電体192を位置決めすることができ、また、第一集電体191から第二集電体192が抜け落ちるのを防止することもできる。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、第一端子接続部の上面と第二端子接続部の上面とが同一平面内に配置されており、第一電極体接続部と第二電極体接続部とが同じ長さに揃えられていることとした。しかし、第一端子接続部の上面と第二端子接続部の上面とは同一平面内に配置されていなくともよく、また、第一電極体接続部と第二電極体接続部とは同じ長さに揃えられていなくともかまわない。例えば、第一電極体接続部と第二電極体接続部とが接続される複数の電極体が異なる大きさである場合には、第一電極体接続部と第二電極体接続部との長さを当該複数の電極体の大きさに合わせて調整することで、当該複数の電極体を安定的に固定することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第一端子接続部及び第二端子接続部は、薄肉部を有していることとしたが、薄肉部を有していない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第一端子接続部は、位置決め部または一対の壁部を有していることとしたが、第一端子接続部は、位置決め部または一対の壁部を有していない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、第一端子接続部と第二端子接続部とは、溶接または機械的に接合されていることとしたが、第一端子接続部と第二端子接続部とは、溶接及び機械的な接合がなされていなくてもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、集電体と電極端子とは接続部によるかしめによって接続されていることとしたが、接続部による接続方法はかしめには限定されず、どのような方法によって接続されていてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例1、3では、第一集電体は2つの第一電極体接続部を有し、第二集電体は2つの第二電極体接続部を有しており、集電体は2つの電極体に接続されていることとした。しかし、第一集電体は1つの第一電極体接続部しか有しておらず、第二集電体も1つの第二電極体接続部しか有しておらず、集電体は1つの電極体にしか接続されていない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、負極集電体130は、上記の正極集電体120と同様の構成を有していることとしたが、上記の構成を有するのは正極集電体120のみであってもよい。または、負極集電体130のみ上記の構成を有することにしてもかまわない。
また、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、上記変形例1〜3に、変形例4に係る変形を施したり、上記変形例2に、変形例3に係る変形を施したりしてもかまわない。また、本発明は、上記のような蓄電素子として実現することができるだけでなく、蓄電素子が備える集電体としても実現することができる。