JP6174947B2 - 安全装置付き電気化学デバイス及び電気化学デバイス用安全装置 - Google Patents

安全装置付き電気化学デバイス及び電気化学デバイス用安全装置 Download PDF

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Description

本発明は、スマートフォン、タブレット等の携帯機器に使用される電池やコンデンサ、ハイブリッド自動車、電気自動車、風力発電、太陽光発電、夜間電気の蓄電用に使用される電池やコンデンサ等として好適な、安全装置付き電気化学デバイス、及びこのような電気化学デバイスに使用される安全装置に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いている。
近年、モバイル電気機器の小型化、軽量化に伴い、これらに搭載されるリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池の外装材としては、旧来の金属缶に代えて、厚さ20〜100μm程度のアルミニウム箔の両面にプラスチックフィルムを張り合わせたラミネート外装材が用いられて軽量化が図られている。また、その応用として、電気自動車等の電源や、蓄電用途の大型電源、キャパシタ等も、上記構成のラミネート外装材で包装することが検討されている。
一般に、外装材に金属缶を使用するリチウムイオン電池では、過充電、短絡等により電池内部にガスが溜まって内圧が高まると一定の圧力下でガスを電池の外部に逃がす防爆弁を取り付ける等の防爆対策が施されている。
一方、外装材として、アルミニウム箔の両面にプラスチックフィルムを張り合わせたラミネート外装材を使用したリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池では、次のような防爆対策を行うことが提案されている。
特許文献1には、シート状の正極と、シート状の負極と、正極リードと、負極リードとを含む素電池を備え、前記素電池を熱融着シール用フィルムにより前記正極リードおよび前記負極リードの先端が外部に突出するように被覆し、前記フィルムを熱融着で張り合わせることにより得られる構造を有するシート形電池において、前記素電池を被覆する際に前記フィルムに生じる開口部(但し、前記正極リード及び前記負極リードが突出している端部を除く)のうち少なくとも1端は別のフィルム材(封止用フィルム)を貼り着けることにより封止され、残りの開口部は熱融着により封止された構成のシート形電池が記載されている。このシート形電池では、内圧が高まった時には封止強度の低い封止用フィルム貼着部分からガスを外部に逃がすことができる。
特許文献2には、金属箔を含有するラミネートフィルムを外装体に有し、この外装体内に電気化学デバイス素体が封入されている電気化学デバイスであって、前記外装体の接着部の一部が、電気化学デバイス収納空間側に突出している突出部を有する電気化学デバイスが記載されている。この電気化学デバイスでは、内圧が高まった時には、電気化学デバイス収納空間側に突出している突出部にガス発生による圧力が集中するので、該部分が破壊されてガスを外部に逃がすことができる。
特開平11−086806号公報 特開2002−298795号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、封止用フィルム貼着部分の封止強度が低いものとなっているので、通常の使用時において機密性を十分に確保することが難しい面があり、このために電解液漏れが生じることが懸念される。
また、特許文献2に記載の技術では、突出部における封止強度のコントロールが難しいことから、該突出部分が破壊されるに至る内圧がばらつきやすいという問題があった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、電気化学デバイス本体部を封入したケースにおいて十分なシール性を確保できると共に、ガスの発生によりケースの内圧が上昇したときにはガス抜きがなされて内圧上昇によるケースの破裂を防止できる、安全装置付き電気化学デバイス及び電気化学デバイス用安全装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイスにおいて、
前記ケースと前記本体部の間に、穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、
前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、この膨張変形に連動して前記移動可能板の穿孔用突起が前記ケースに向かって移動するように構成されていることを特徴とする安全装置付き電気化学デバイス。
[2]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイスにおいて、
前記ケースの少なくとも1つの側壁と、前記本体部との間に、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、
前記ケースの上壁と前記本体部の上面との間に誘導フィルムが配置されると共に、該ケースの上壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第1接合部が形成され、
前記誘導フィルムは、前記本体部と前記移動可能板の間に挿通されて下方に延ばされて配置され、さらに該移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に挿通されて上方に向けて折り返されてさらに上方に延ばされて配置され、該上方に延ばされた部分の一部が、前記ケースの側壁の内面に接合されて第2接合部が形成され、
前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形による前記ケースの上壁の上方移動に連動して前記誘導フィルムの第1接合部が上方に移動することにより、前記移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより前記移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起が前記ケースの上壁に向かって移動するものとなされていることを特徴とする安全装置付き電気化学デバイス。
[3]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイスにおいて、
前記ケースの少なくとも1つの側壁と、前記本体部との間に、ベース板が配置され、該ベース板の下方側の一部が前記ケースの内面に接合され、
前記ケースの少なくとも一側壁と、前記ベース板との間に、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、
前記ケースの下壁と前記本体部の下面との間に誘導フィルムが配置されると共に、該ケースの下壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第3接合部が形成され、
前記誘導フィルムは、前記本体部と前記ベース板の間に挿通されて上方に延ばされ、さらに該ベース板の上端と前記ケースの上壁の間に挿通されて下方に向けて折り返されてさらに下方に延ばされて前記ベース板と前記移動可能板の間に挿通配置され、該下方に延ばされた部分の一部が、前記移動可能板に接合されて第4接合部が形成され、
前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形による前記ケースの下壁の下方移動に連動して前記誘導フィルムの第3接合部が下方に移動することにより、前記ベース板と前記移動可能板の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより前記移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起が前記ケースの上壁に向かって移動するものとなされていることを特徴とする安全装置付き電気化学デバイス。
[4]前記誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられている前項2または3に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
[5]前記移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されている前項1〜4のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
[6]前記ケースは、外側層としての耐熱性樹脂延伸フィルム層と、内側層としての熱可塑性樹脂未延伸フィルム層と、これら両フィルム層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む外装材で形成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
[7]前記ケースの膨張変形量が大きくなったときに、前記移動可能板の穿孔用突起が前記ケースを内側から突き破って通気孔を形成し、前記ケース内のガスが、前記通気孔を介して外部に抜けることによって、内圧上昇によるケースの破裂を防止し得るものとなされている前項1〜6のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
[8]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイス用の安全装置であって、
前記ケースと前記本体部の間に配置され、穿孔用突起を備えた移動可能板を備え、
前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、この膨張変形に連動して前記移動可能板の穿孔用突起が前記ケースに向かって移動するように構成されていることを特徴とする電気化学デバイス用安全装置。
[9]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイス用の安全装置であって、
前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記本体部との間に配置され、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板と、
前記ケースと前記本体部との間に配置された誘導フィルムと、を備え、
前記ケースの上壁と前記本体部の上面との間に前記誘導フィルムの一部が配置されると共に、該ケースの上壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第1接合部が形成され、
前記誘導フィルムは、前記本体部と前記移動可能板の間に挿通されて下方に延ばされて配置され、さらに該移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に挿通されて上方に向けて折り返されてさらに上方に延ばされて配置され、該上方に延ばされた部分の一部が、前記ケースの側壁の内面に接合されて第2接合部が形成されていることを特徴とする電気化学デバイス用の安全装置。
[10]ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイス用の安全装置であって、
前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記本体部との間に配置されたベース板と、
前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記ベース板との間に配置され、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板と、
前記ケースと前記本体部との間に配置された誘導フィルムと、を備え、
前記ベース板の下方側の一部が前記ケースの内面に接合され、
前記ケースの下壁と前記本体部の下面との間に前記誘導フィルムの一部が配置されると共に、該ケースの下壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第3接合部が形成され、
前記誘導フィルムは、前記本体部と前記ベース板の間に挿通されて上方に延ばされ、さらに該ベース板の上端と前記ケースの上壁の間に挿通されて下方に向けて折り返されてさらに下方に延ばされて前記ベース板と前記移動可能板の間に挿通配置され、該下方に延ばされた部分の一部が、前記移動可能板に接合されて第4接合部が形成されていることを特徴とする電気化学デバイス用の安全装置。
[11]前記誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられている前項9または10に記載の電気化学デバイス用安全装置。
[12]前記移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されている前項8〜11のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用安全装置。
[1]の発明では、ケースと本体部の間に、穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、この膨張変形に連動して移動可能板の穿孔用突起がケースに向かって移動するように構成されているから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成して、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[2]の発明では、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形によるケースの上壁の上方移動に連動して誘導フィルムの第1接合部が上方に移動することにより、移動可能板の下端とケースの下壁の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁に向かって移動するから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成し、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[3]の発明では、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形によるケースの下壁の下方移動に連動して誘導フィルムの第3接合部が下方に移動することにより、ベース板と移動可能板の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁に向かって移動するから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成し、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[4]の発明では、誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられていることで、内圧上昇によりケースが膨張変形したときにこれに十分に連動して誘導フィルムが(破断することなく)確実に移動するものとなるから、ケースの破裂防止の確実性を高めることができる。
[5]の発明では、移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されており、これら材料が非導電性であることで内部絶縁性を十分に確保できると共に、これら材料は耐電解液性に優れているので腐食劣化することが防止され、これにより、内圧上昇によってケースの膨張変形量が大きくなったときに移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から確実に突き破って通気孔を確実に形成できる。
[6]の発明では、ケースは、外側層としての耐熱性樹脂延伸フィルム層と、内側層としての熱可塑性樹脂未延伸フィルム層と、これら両フィルム層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む外装材で形成された構成であるから、アルミニウム箔層により酸素や水分の侵入を阻止するガスバリア性を十分に付与できると共に、良好なヒートシール性、良好な成形性を確保できる。
[7]の発明では、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成し、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるから、内圧上昇によるケースの破裂を十分に防止することができる。
[8]の発明では、ケースと本体部の間に配置され、穿孔用突起を備えた移動可能板を備え、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、この膨張変形に連動して移動可能板の穿孔用突起がケースに向かって移動するように構成されているから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成し、これにより、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[9]の発明では、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形によるケースの上壁の上方移動に連動して誘導フィルムの第1接合部が上方に移動することにより、移動可能板の下端とケースの下壁の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁に向かって移動するから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁を内側から突き破って通気孔を形成し、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[10]の発明では、ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形によるケースの下壁の下方移動に連動して誘導フィルムの第3接合部が下方に移動することにより、ベース板と移動可能板の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁に向かって移動するから、ケースの膨張変形量が大きくなったときに、移動可能板の穿孔用突起がケースの上壁を内側から突き破って通気孔を形成し、ケース内のガスが、通気孔を介して外部に抜けるので、内圧上昇によるケースの破裂を防止できる。一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケースが膨張変形しないので、移動可能板の穿孔用突起が、ケースに向かって移動することがなく、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
[11]の発明では、誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられていることで、内圧上昇によりケースが膨張変形したときにこれに十分に連動して誘導フィルムが(破断することなく)確実に移動するものとなるから、ケースの破裂防止の確実性を高めることができる。
[12]の発明では、移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されており、これら材料が非導電性であることで内部絶縁性を十分に確保できると共に、これら材料は耐電解液性に優れているので腐食劣化することが防止され、これにより、内圧上昇によってケースの膨張変形量が大きくなったときに移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から確実に突き破って通気孔を確実に形成できる。
本発明に係る安全装置付き電気化学デバイスの一実施形態を示す断面図である。 図1の安全装置付き電気化学デバイスにおいて発生ガスによる内圧上昇によりケースが膨張変形した状態を示す断面図である。 図1の安全装置付き電気化学デバイスにおいてケース内の内圧がさらに上昇することでケースの膨張変形量が大きくなって移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成した状態を示す断面図である。 図1の電気化学デバイスを、移動可能板が配置された側のケース側壁の一部を切り欠いて示す側面図である。 本発明に係る安全装置付き電気化学デバイスの他の実施形態を示す断面図である。 図5の安全装置付き電気化学デバイスにおいて発生ガスによる内圧上昇によりケースが膨張変形した状態を示す断面図である。 図5の安全装置付き電気化学デバイスにおいてケース内の内圧がさらに上昇することでケースの膨張変形量が大きくなって移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成した状態を示す断面図である。 図5の電気化学デバイスを、移動可能板が配置された側のケース側壁の一部を切り欠いて示す側面図である。 図5の電気化学デバイスを製作途中の状態で示す図であって、下側の成形ケース(成形外装材)内に安全装置(移動可能板、ベース板、誘導フィルム)を配設した状態を示す斜視図である。 ケースを構成する外装材の一例を示す断面図である。 誘導フィルムの一例を示す断面図である。 電気化学デバイス本体を構成する電極部の一例を示す断面図である。 実施例1〜4の電気化学デバイスにおける第4接合部の接合態様を示す断面図である。
本発明に係る安全装置付き電気化学デバイス1の一実施形態を図1に示す。この電気化学デバイス1は、略直方体形状のケース2の内部に電気化学デバイス本体部3が封入されてなる。
本実施形態では、2枚の外装材70の間に電気化学デバイス本体部3が配置され、前記2枚の外装材70の周縁部70a同士が互いの内側層75においてヒートシールによりシール接合されることによってケース2が形成され、該ケース2の内部に前記電気化学デバイス本体部3が封入されている。本実施形態では、一方の外装材(上側の外装材)70は、深絞り成形、張り出し成形等の成形により立体形状(下面が開放された略箱形状)に形成されている。前記外装材70の構成等については後に詳細に説明する。なお、図示しないが、前記電気化学デバイス本体部3から正極タブと負極タブがそれぞれケース2の外部に導出されている。
前記ケース2の一側壁21と、前記本体部3の一側面31との間(隙間)に、移動可能板4が配置されている。前記移動可能板4は、前記ケース2の一側壁21に対し略平行状に配置されている。前記移動可能板4は、図4に示すように、側面視略矩形状の基板11の上端縁から上方に向けて複数個の穿孔用突起5が突設されてなる。前記穿孔用突起5は、先端(上端)に向けて縮径する形状に形成されると共に、先端(上端)が尖った形状に形成されている(図1、4参照)。
図1に示すように、前記ケース2の上壁22と前記本体部3の上面32との間(隙間)に誘導フィルム6が配置されている。また、前記ケース2の上壁22の内面(内側層75)の中央部に前記誘導フィルム6の一部が接合されて、第1接合部41が形成されている。
前記誘導フィルム6は、前記本体部3の側面31と前記移動可能板4の間(隙間)に挿通されて下方に延ばされて配置され、さらに該移動可能板4の下端4bと前記ケース2の下壁23の間(隙間)に挿通されて上方に向けて折り返されてさらに上方に延ばされて配置され、該上方に延ばされた部分6Aの一部(上方側の一部)が、前記ケース2の一側壁21の内面(内側層75)に接合されて第2接合部42が形成されている。
本実施形態では、上記構成の移動可能板4と上記構成の誘導フィルム6とで、安全装置10が構成されている。
上記構成に係る電気化学デバイス1では、過充電、短絡等によりガスが発生した場合において、ケース2内での発生ガスによる内圧上昇によりケース2が膨張変形すると、図2に示すように、このケース2の膨張変形によるケース2の上壁22の上方移動に連動して誘導フィルム6の第1接合部41が上方に移動する。この時、誘導フィルム6の一部分(第2接合部)42が、ケース2の一側壁21の内面に接合されているので、誘導フィルム6の第1接合部41が上方に移動すると、これに連動して移動可能板4の下端4bとケース2の下壁23の間に存在する誘導フィルム6が上方に移動し、これにより移動可能板4が上方に持ち上げられて該移動可能板4の穿孔用突起5がケース2の上壁22に向かって移動する(図2参照)。
そして、ケース2内での発生ガスによる内圧上昇がさらに大きくなることで、ケース2の膨張変形量が大きくなって、誘導フィルム6の第1接合部41がさらに上方に移動すると、図3に示すように、移動可能板4がさらに上方に持ち上げられるので、移動可能板4の穿孔用突起5がケース2の上壁22を内側から突き破って通気孔50を形成する。前記ケース2の上壁22の通気孔50を介して、ケース2内のガスが、外部に抜け出るので、内圧上昇によるケース2の破裂を防止することができる。即ち、内圧上昇によりケース2が膨張変形してからケース2が破裂に至るまでの間に、移動可能板4の穿孔用突起5がケース2を内側から突き破って通気孔50を形成し、ケース2内のガスが、通気孔50を介して外部に抜けることによって、内圧上昇によるケース2の破裂を防止できる。
一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケース2が膨張変形しないので、移動可能板4の穿孔用突起5が、ケース2の上壁22に向かって移動することがなく(図1参照)、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
なお、図1に示す安全装置付き電気化学デバイス1では、ケース2の下壁23を下側にして上壁22を上側にした配置態様で使用される(図1参照)。上下反転の配置態様(上壁22を下側にして下壁23を上側にした配置態様)では、移動可能板4が自重により下方に落下してしまい穿孔用突起5がケース2の内面に常時接触することになるので、このような配置態様は採用することができない。
次に、本発明に係る安全装置付き電気化学デバイス1の他の実施形態について説明する。図5に示すように、この電気化学デバイス1は、略直方体形状のケース2の内部に電気化学デバイス本体部3が封入されてなる。
本実施形態では、2枚の外装材70の間に電気化学デバイス本体部3が配置され、前記2枚の外装材70の周縁部70a同士が互いの内側層75においてヒートシールによりシール接合されることによってケース2が形成され、該ケース2の内部に前記電気化学デバイス本体部3が封入されている。本実施形態では、一方の外装材(下側の外装材)70は、深絞り成形、張り出し成形等の成形により立体形状(上面が開放された略箱形状)に形成されている。前記外装材70の構成等については後に詳細に説明する。なお、図示しないが、前記電気化学デバイス本体部3から正極タブと負極タブがそれぞれケース2の外部に導出されている。
前記ケース2の一側壁21と、前記本体部3の一側面31との間(隙間)に、ベース板7が配置されている。前記ベース板7は、前記本体部3の側面31に対し略平行状に配置されている。前記ベース板7は、図8、9に示すように、側面視略矩形状である。前記ベース板7の下端部が、前記ケース2の内面(内側層75)に溶着により接合されて第5接合部45が形成されている。本実施形態では、前記ベース板7の下端部が、前記ケース2の側壁21の下端部の内面(内側層75)に溶着により接合されている。前記ベース板7の上端7aと前記ケース2の上壁22との間に隙間が設けられている。
前記ケース2の一側壁21と、前記ベース板7との間(隙間)に、移動可能板4が配置されている。前記移動可能板4は、前記本体部3の一側面31に対し略平行状に配置されている。即ち、前記移動可能板4は、前記ベース板7に対し略平行状に配置されている。前記移動可能板4は、図8に示すように、側面視略矩形状の基板11の上端縁から上方に向けて複数の穿孔用突起5が突設されている。前記穿孔用突起5は、先端(上端)に向けて縮径する形状に形成されると共に、先端(上端)が尖った形状に形成されている(図5、8参照)。
図5に示すように、前記ケース2の下壁23と前記本体部3の下面33との間(隙間)に誘導フィルム6が配置されている。また、前記ケース2の下壁23の内面(内側層75)の中央部に前記誘導フィルム6の一部が接合されて、第3接合部43が形成されている。
前記誘導フィルム6は、前記本体部3の側面31と前記ベース板7の間(隙間)に挿通されて上方に向けて延ばされ、さらに該ベース板7の上端7aと前記ケース2の上壁22の間(隙間)に挿通されて下方に向けて折り返されてさらに下方に延ばされて前記ベース板7と前記移動可能板4の間(隙間)に挿通配置され、該下方に延ばされた部分6Bの一部(下方側の一部)が、前記移動可能板4に接合されて、第4接合部44が形成されている。
本実施形態では、上記構成のベース板7、上記構成の移動可能板4および上記構成の誘導フィルム6とで、安全装置10が構成されている。
上記構成に係る電気化学デバイス1では、過充電、短絡等によりガスが発生した場合において、ケース2内での発生ガスによる内圧上昇によりケース2が膨張変形すると、図6に示すように、このケースの膨張変形によるケース2の下壁23の下方移動(本体部3の下面に対して下方へ移動)に連動して誘導フィルム6の第3接合部43が下方に移動する(本体部3の下面に対して下方へ移動する)。この時、ベース板7の下端部が、ケース2の内面に接合されていると共に、誘導フィルム6の一部分(第4接合部)44が、移動可能板4に接合されているので、誘導フィルム6の第3接合部43が下方に移動すると、これに連動してベース板7と移動可能板4の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより移動可能板4が上方に持ち上げられて該移動可能板4の穿孔用突起5がケース2の上壁22に向かって移動する(図6参照)。
そして、ケース2内での発生ガスによる内圧上昇がさらに大きくなることで、ケース2の膨張変形量が大きくなって、誘導フィルム6の第3接合部43がさらに下方に移動すると(本体部3の下面に対してさらに下方へ移動すると)、図7に示すように、移動可能板4がさらに上方に持ち上げられるので、移動可能板4の穿孔用突起5がケース2の上壁22を内側から突き破って通気孔50を形成する。前記ケース2の上壁22の通気孔50を介して、ケース2内のガスが、外部に抜け出るので、内圧上昇によるケース2の破裂を防止することができる。即ち、内圧上昇によりケース2が膨張変形してからケース2が破裂に至るまでの間に、移動可能板4の穿孔用突起5がケース2を内側から突き破って通気孔50を形成し、ケース2内のガスが、通気孔50を介して外部に抜けることによって、内圧上昇によるケース2の破裂を防止できる。
一方、ケース内での内圧上昇がない場合には、ケース2が膨張変形しないので、移動可能板4の穿孔用突起5が、ケース2の上壁22に向かって移動することがなく(図5参照)、ケース内の機密性を十分に確保することができる。
なお、図5に示す安全装置付き電気化学デバイス1では、ケース2の下壁23を下側にして上壁22を上側にした配置態様で使用される(図5参照)。上下反転の配置態様(上壁22を下側にして下壁23を上側にした配置態様)では、移動可能板4が自重により下方に落下してしまい穿孔用突起5がケース2の内面に常時接触することになるので、このような配置態様は採用することができない。
本発明において、前記移動可能板4、前記ベース板7を構成する材料としては、通常は、硬質材料が用いられ、中でも、リチウムイオン電池や電気二重層コンデンサ(キャパシタ)等に使用される有機電解液や強酸に対しても腐食劣化しない材料を用いることが好ましい。即ち、前記移動可能板4、前記ベース板7は、いずれも、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板(表面が樹脂で被覆された金属板)からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されているのが好ましく、この場合には、これら材料が非導電性であることで内部絶縁性を十分に確保できると共に、これら材料は耐電解液性に優れているので腐食劣化することが防止され、これにより内圧上昇によりケース2の膨張変形量が大きくなったときに移動可能板4の穿孔用突起5がケース2を内側から確実に突き破って通気孔50を確実に形成できる。なお、前記樹脂としては、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。前記樹脂被覆金属に用いられる表面樹脂としては、同様に、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。
前記移動可能板4の厚さは、0.03mm〜3mmに設定されるのが好ましい。0.03mm以上であることで、内圧上昇によりケース2の膨張変形量が大きくなったときに移動可能板4の穿孔用突起5がケース2を内側から確実に突き破って通気孔50を形成することができるし、3mm以下であることで省スペース化を図ることができるし、軽量化も図ることができる。
前記移動可能板4の穿孔用突起5は、前記ケース2に対して刺入可能な(刺し入れることが可能な)先端形状を備えたものであれば、その形状は特に限定されないが、先端が尖った形状に形成されているのが好ましい。前記穿孔用突起5の先端が尖った形状に形成されている場合において、平面視において、穿孔用突起5の先端の開き角度αは、3度〜20度の範囲に設定されているのが好ましい(図4、8参照)。前記開き角度αがこのような角度範囲に設定されていることで、内圧上昇によりケース2の膨張変形量が大きくなったときに移動可能板4の穿孔用突起5がケース2を内側から確実に突き破って通気孔50を確実に形成できる。
なお、上記実施形態では、前記移動可能板4には、複数個の穿孔用突起5が突設されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、前記移動可能板4に1個の穿孔用突起5が突設された構成を採用してもよい。
前記ベース板7の厚さは、0.05mm〜3mmに設定されるのが好ましい。0.05mm以上であることでケースの内圧が上昇したときにベース板7が変形することを十分に防止できるし、3mm以下であることで省スペース化を図ることができるし、軽量化も図ることができる。
前記誘導フィルム6としては、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられるのが好ましい。
前記誘導フィルム6を構成する樹脂フィルムとしては、耐薬品性を有する下記材料を用いるのが好ましい。
1)延伸ポリエステルフィルム、延伸ポリカーボネートフィルムの単層品
2)未延伸ポリエチレンフィルム、未延伸酸変性ポリエチレンフィルム、未延伸ポリプロピレンフィルム、未延伸酸変性ポリプロピレンフィルム、未延伸フッ素フィルムの単層品
3)1)で挙げた延伸フィルム81と2)で挙げた未延伸フィルム82とを接着剤層83を介して積層した複合フィルム(図11参照)。
前記複合フィルムの接着剤層83を構成する接着剤としては、例えばオレフィン系樹脂接着剤などが挙げられる。前記接着剤層83の厚さは0.5μm〜5μmに設定されるのが好ましい。0.5μm以上とすることで十分な接着強度を確保することができると共に、5μm以下とすることでコストを低減できる。
次に、前記ケース2を形成するのに用いられる外装材70について説明する。前記外装材70としては、外側層としての耐熱性樹脂延伸フィルム層71と、内側層としての熱可塑性樹脂未延伸フィルム層75と、これら両フィルム層間に配設されたアルミニウム箔層73とを含む外装材を用いるのが好ましい。
中でも、図10に示すように、アルミニウム箔層73の上面に第1接着剤層72を介して耐熱性樹脂延伸フィルム層(外側層)71が積層一体化されると共に、前記アルミニウム箔層73の下面に第2接着剤層74を介して熱可塑性樹脂未延伸フィルム層(内側層)75が積層一体化された構成を採用するのが特に好ましい。
前記耐熱性樹脂延伸フィルム層(外側層)71は、外装材として良好な成形性を確保する役割を主に担う部材である、即ち成形時のアルミニウム箔のネッキングによる破断を防止する役割を担うものである。前記耐熱性樹脂延伸フィルム71としては、延伸ポリアミド、延伸ポリエステルが好適である。前記耐熱性樹脂延伸フィルム層71の厚さは、12μm〜50μmに設定されるのが好ましい。
前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム層(内側層)75は、リチウムイオン二次電池等で用いられる腐食性の強い電解液などに対しても優れた耐薬品性を具備させると共に、外装材にヒートシール性を付与する役割を担うものである。
前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム層75は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン及び変性ポリプロピレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムにより構成されるのが好ましい。前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム層75の厚さは、20μm〜80μmに設定されるのが好ましい。
前記アルミニウム箔層73は、外装材に酸素や水分の侵入を阻止するガスバリア性を付与する役割を担うものである。前記アルミニウム箔73としては、純AlまたはAl−Fe系合金からなる厚さ20μm〜100μmの箔が好適に用いられる。
前記第1接着剤層72としては、特に限定されるものではないが、ポリエーテルポリウレタン系接着剤層、ポリエステルポリウレタン系接着剤層が好適である。
前記第2接着剤層74としては、特に限定されるものではないが、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィンなどのオレフィン系樹脂接着剤層が好適である。
前記外装材70の厚さ(ケース2の構成壁の厚さ)は、50μm〜250μmに設定されるのが好ましい。中でも、前記外装材70の厚さ(ケース2の構成壁の厚さ)は、65μm〜150μmに設定されるのがより好ましい。
前記電気化学デバイス本体部3の構成例を図12に示す。この構成例では、本体部3の主要部である電極部は、プラスチック製の多孔質状のセパレータ93、94、95の間に正極集電体91と負極集電体92が交互に積層された構成であり(図12)、これら積層体を複数重ねた構成、又は複数回巻いた構成等が採用される。前記電気化学デバイス本体部3としては、特に限定されるものではないが、例えば、電池本体部、キャパシタ本体部、コンデンサ本体部等が挙げられる。
本発明において、第1接合部41、第2接合部42および第3接合部43の形成において、誘導フィルム6とケース2の内面(内側層75)との接合は、例えば、耐薬品性のある接着剤を用いて行ってもよいし、両者の熱融着により行ってもよい。
また、第4接合部44の形成において、誘導フィルム6と移動可能板4との接合は、例えば、耐薬品性のある接着剤を用いて行ってもよいし、移動可能板4の少なくとも表面が樹脂である場合には両者の熱融着により行ってもよい。
また、第5接合部45の形成において、ベース板7とケース2の内面(内側層75)との接合は、例えば、耐薬品性のある接着剤を用いて行ってもよいし、ベース板7の少なくとも表面が樹脂である場合には両者の熱融着により行ってもよい。
前記第1接合部41の面積は、ケース2の上壁22の面積の2分の1以下に設定するのが好ましい。また、前記第3接合部43の面積は、ケース2の下壁23の面積の2分の1以下に設定するのが好ましい。
本発明において、前記2枚の外装材70の周縁部70a同士を互いの内側層75においてヒートシールして接合することでケース2を形成する際に、ヒートシールの幅(接合部の幅)は、0.5mm以上に設定するのが好ましい。0.5mm以上とすることで封止を確実に行うことができる。中でも、前記ヒートシールの幅(接合部の幅)は、3mm〜15mmに設定するのが好ましい。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
上述した図5に示す構成の安全装置付き電池(安全装置付き電気化学デバイス)1を製作した。使用した各構成材の詳細は以下のとおりである。
(ベース板7)
厚さ1mmのホモポリプロピレンシートを打ち抜くことによって得た横33mm×高さ4mmの矩形状のベース板(図9参照)。
(移動可能板4)
厚さ1mmのホモポリプロピレンシートの上端部を加工することによって得られた、上端に穿孔用突起5が複数個突設された移動可能板(図8参照)。穿孔用突起5の先端の先鋭部の開き角度(α)は15度であった(図8参照)。
(誘導フィルム6)
厚さ12μmの延伸ポリエステルフィルム81と、厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム82とが、ポリオレフィン系接着剤83で貼合されてなる厚さ45μmの誘導フィルム(縦63mm×横33mm)(図11参照)。
(外装材70)
厚さ40μmのJIS A8079で規定される軟質アルミニウム箔73の一方の面に、ポリエステル−ウレタン系接着剤72を介して厚さ25μmの延伸ナイロンフィルム(外側層)71を貼合し、前記軟質アルミニウム箔73の他方の面に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(ポリオレフィン系接着剤)74を介して厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(内側層)75を貼合した後、40℃恒温槽にて3日間の養生を行うことによって得られた外装材70(図10参照)を2枚準備した。一方の外装材に、縦50mm×横33mmの雄型で深さ4mmの深絞り成形を行うことによって、立体形状(上面が開放された略箱形状)に成形された成形外装材70を得た(図9参照)。他方の外装材70は、平面状のまま使用した。
(電池本体部3)
厚さ30μmの軟質アルミニウム箔、厚さ30μmのポリプロピレンフィルム、厚さ30μmの軟質の銅箔を層状に重ね合わせて縦47mm×横33mmの大きさに打ち抜いたものを40枚積層して、電池本体部3の模擬品を作成した。
上記のとおり各構成材を準備した。次に、前記移動可能板4の下端部に、前記誘導フィルム6の(未延伸ポリプロピレンフィルム82の)長さ方向の一端部を重ね合わせて、この重ね合わせ部を200℃に加熱した金属製熱板にて2秒間ヒートシールを行って溶着接合することによって第4接合部44を形成して、前記移動可能板4と前記誘導フィルム6とを連結した。なお、この実施例1では、図13に示すように、誘導フィルム6の長さ方向の一端部(下端部)を上方に向けて内側に(移動可能板4側に)少し折り返して誘導フィルム6の未延伸ポリプロピレンフィルム82をポリプロピレン製移動可能板4に溶着接合することによって第4接合部44を形成した(他の構成は図5と同一である)。
図9に示すように、前記立体形状(上面が開放された略箱形状)に成形された成形外装材70の一側壁21の近接位置にベース板7を配置し、ベース板7の下端部と、ケース2の一側壁21の内面(未延伸ポリプロピレンフィルム75)とを溶着接合して第5接合部45を形成し、前記成形外装材70の一側壁21とベース板7の間の隙間に、誘導フィルム6に繋がった移動可能板4を穿孔用突起5を上側にして配置せしめ、該誘導フィルム6をベース板7の上端7aの上を通過させた後、ベース板7と平行状に下降させて、さらに前記成形外装材70の下壁23の上に平行状に載置し、該下壁23の内面の(未延伸ポリプロピレンフィルム75の)中央部に誘導フィルム6の(未延伸ポリプロピレンフィルム82の)一部を溶着接合して第3接合部43を形成した。前記第3接合部43を形成するための溶着接合は、前記成形外装材70の凹部内の底面に配置されている前記誘導フィルム6の上面に(延伸ポリエステルフィルム81面に)200℃に加熱した10mm×10mmの金属製熱板を1秒間押し当ててヒートシールすることにより行った。
次いで、前記成形外装材70の凹部内に(誘導フィルム6の上に)、前記電池本体部3の模擬品を載置せしめた後、該電池本体部3の上面に電解液(エチレンカーボネート:ジメチレンカーボネート:ジメチルカーボネートが、1:1:1の体積比率で混合された混合カーボネートにLiPF6を添加して得られたLiPF6濃度が1モル/Lの電解液)にガス発生を促すための純水を濃度5000ppmで添加した液体を5mL滴下し、しかる後、前記成形外装材70の周縁部70aの上に前記平面状の他方の外装材70の周縁部70aを重ね合わせて(両者の内側層75同士が接触するように重ね合わせて)、0.086MPaの減圧状態で、周縁部70a同士を200℃に加熱した金属製熱板にて2秒間ヒートシールして封止を行うことによって、図5に示す構成の安全装置付き電池(模擬品)を得た。
<実施例2>
移動可能板の厚さ1mmを厚さ0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、安全装置付き電池(模擬品)を得た。
<実施例3>
厚さ1mmのポリプロピレン製の移動可能板に代えて、厚さ0.1mmのポリカーボネートシートと厚さ0.03mmのポリプロピレンシートをポリオレフィン接着剤で貼合してなる、同一形状、同一大きさの移動可能板を用いると共に、誘導フィルム6として、厚さ12μmの延伸ポリプロピレンフィルム81と、厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム82とが、ポリオレフィン系接着剤83で貼合されてなる厚さ45μmの誘導フィルム(縦63mm×横33mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、安全装置付き電池(模擬品)を得た。
なお、この実施例3では、図13に示すように、誘導フィルム6の下方に延ばされた部分6Bにおける一端部(下端部)を上方に向けて内側に(移動可能板4側に)少し折り返して誘導フィルム6の未延伸ポリプロピレンフィルム82面を、移動可能板4のポリプロピレンシート面の下端部に溶着接合することによって第4接合部44を形成した。
<実施例4>
厚さ1mmのポリプロピレン製の移動可能板に代えて、厚さ0.05mmのステンレス箔(JIS304−H)を、無水マレイン酸変性ポリプロピレンをトルエンに分散した液に浸漬した後、200℃で30秒間焼き付け処理を行うことによって、ステンレス箔の表面の全体に厚さ3μmの被覆層を形成してなる、同一形状、同一大きさの移動可能板を用いると共に、誘導フィルム6として、厚さ12μmの延伸ポリプロピレンフィルム81と、厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム82とが、ポリオレフィン系接着剤83で貼合されてなる厚さ45μmの誘導フィルム(縦63mm×横33mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、安全装置付き電池(模擬品)を得た。
なお、この実施例4では、図13に示すように、誘導フィルム6の下方に延ばされた部分6Bにおける一端部(下端部)を上方に向けて内側に(移動可能板4側に)少し折り返して誘導フィルム6の未延伸ポリプロピレンフィルム82面を、移動可能板4の無水マレイン酸変性ポリプロピレン被覆層の下端部に溶着接合することによって第4接合部44を形成した。
<比較例1>
ベース板、移動可能板及び誘導フィルムを使用しないものとした(安全装置を設けない構成とした)以外は、実施例1と同様にして、電池(模擬品)を得た。
上記のようにして得られた各電池(模擬品)について下記評価法に基づいて評価を行った。その結果を表1に示す。
<破裂防止性能評価法>
各実施例、比較例ごとにそれぞれ9個のサンプルを準備し、40℃の恒温槽、60℃の恒温槽、80℃の恒温槽の中に、それぞれ3個づつ配置し、この状態で24時間経過させた後、恒温槽からサンプルを取り出し、各サンプル毎に、安全装置の作動によって形成された通気孔からのガスの外部放出の有無(ガス発生によるケースの膨張により移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成してケース内のガスが外部に抜け出ていたか否か)を調べると共に、ガスの外部放出がなくてケースが膨張変形していたものについてはデジタルノギスを用いて電池のケースの高さ方向の膨張変形量(上方への膨張量の最大値と下方への膨張量の最大値の合計;図6参照)(mm)を測定した。なお、表1中において、恒温槽から取り出したサンプルに、安全装置の作動によって形成された通気孔からのガスの外部への放出が認められたもの(ケースの内圧上昇が解消されていたもの)は、「○」と表記した。
Figure 0006174947
表1から明らかなように、本発明に係る実施例1〜4の安全装置付き電気化学デバイスは、40℃の条件では、電池のケース内でのガスの発生が少ないのでケースの膨張変形の程度は小さく、安全装置の作動によって通気孔が形成されることはなかった。一方、実施例1〜4の安全装置付き電気化学デバイスは、60℃の条件や80℃の条件では、ガス発生によるケースの膨張変形量が大きくなって、移動可能板の穿孔用突起がケースを内側から突き破って通気孔を形成してケース内のガスが外部に放出されており、これにより内圧上昇によるケースの破裂を防止することができた。
これに対し、本発明の安全装置を設けていない比較例1の電気化学デバイスでは、60℃の条件や80℃の条件では、ガス発生によるケースの膨張変形量が相当に大きくなっているが、ガスが外部に放出されない構造であるから、更にこのまま膨張を続けることになると、ケースが破裂するに至ることが懸念される。
本発明に係る安全装置付き電気化学デバイスは、例えば、
1)スマートフォン、タブレット等の携帯機器に使用されるリチウムポリマー電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層コンデンサ
2)ハイブリッド自動車、電気自動車等の電源
3)風力発電、太陽光発電、夜間電気の蓄電用に使用される電池やコンデンサ
等として好適であるが、特にこのような用途に限定されるものではない。
また、本発明に係る電気化学デバイス用安全装置は、例えば、電池用安全装置、コンデンサ用安全装置として好適に用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。
1…電気化学デバイス
2…ケース
3…電気化学デバイス本体部
4…移動可能板
4b…移動可能板の下端
5…穿孔用突起
6…誘導フィルム
6A…上方に延ばされた部分
6B…下方に延ばされた部分
7…ベース板
7a…ベース板の上端
10…安全装置
21…ケースの側壁
22…ケースの上壁
23…ケースの下壁
31…本体部の側面
32…本体部の上面
33…本体部の下面
41…第1接合部
42…第2接合部
43…第3接合部
44…第4接合部
50…通気孔

Claims (10)

  1. ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイスにおいて、
    前記ケースの少なくとも1つの側壁と、前記本体部との間に、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、
    前記ケースの上壁と前記本体部の上面との間に誘導フィルムが配置されると共に、該ケースの上壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第1接合部が形成され、
    前記誘導フィルムは、前記本体部と前記移動可能板の間に挿通されて下方に延ばされて配置され、さらに該移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に挿通されて上方に向けて折り返されてさらに上方に延ばされて配置され、該上方に延ばされた部分の一部が、前記ケースの側壁の内面に接合されて第2接合部が形成され、
    前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形による前記ケースの上壁の上方移動に連動して前記誘導フィルムの第1接合部が上方に移動することにより、前記移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより前記移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起が前記ケースの上壁に向かって移動するものとなされていることを特徴とする安全装置付き電気化学デバイス。
  2. ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイスにおいて、
    前記ケースの少なくとも1つの側壁と、前記本体部との間に、ベース板が配置され、該ベース板の下方側の一部が前記ケースの内面に接合され、
    前記ケースの少なくとも一側壁と、前記ベース板との間に、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板が配置され、
    前記ケースの下壁と前記本体部の下面との間に誘導フィルムが配置されると共に、該ケースの下壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第3接合部が形成され、
    前記誘導フィルムは、前記本体部と前記ベース板の間に挿通されて上方に延ばされ、さらに該ベース板の上端と前記ケースの上壁の間に挿通されて下方に向けて折り返されてさらに下方に延ばされて前記ベース板と前記移動可能板の間に挿通配置され、該下方に延ばされた部分の一部が、前記移動可能板に接合されて第4接合部が形成され、
    前記ケース内での発生ガスによる内圧上昇により該ケースが膨張変形したときに、該膨張変形による前記ケースの下壁の下方移動に連動して前記誘導フィルムの第3接合部が下方に移動することにより、前記ベース板と前記移動可能板の間に存在する誘導フィルムが上方に移動し、これにより前記移動可能板が上方に持ち上げられて該移動可能板の穿孔用突起が前記ケースの上壁に向かって移動するものとなされていることを特徴とする安全装置付き電気化学デバイス。
  3. 前記誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられている請求項またはに記載の安全装置付き電気化学デバイス。
  4. 前記移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
  5. 前記ケースは、外側層としての耐熱性樹脂延伸フィルム層と、内側層としての熱可塑性樹脂未延伸フィルム層と、これら両フィルム層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む外装材で形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
  6. 前記ケースの膨張変形量が大きくなったときに、前記移動可能板の穿孔用突起が前記ケースを内側から突き破って通気孔を形成し、前記ケース内のガスが、前記通気孔を介して外部に抜けることによって、内圧上昇によるケースの破裂を防止し得るものとなされている請求項1〜のいずれか1項に記載の安全装置付き電気化学デバイス。
  7. ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイス用の安全装置であって、
    前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記本体部との間に配置され、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板と、
    前記ケースと前記本体部との間に配置された誘導フィルムと、を備え、
    前記ケースの上壁と前記本体部の上面との間に前記誘導フィルムの一部が配置されると共に、該ケースの上壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第1接合部が形成され、
    前記誘導フィルムは、前記本体部と前記移動可能板の間に挿通されて下方に延ばされて配置され、さらに該移動可能板の下端と前記ケースの下壁の間に挿通されて上方に向けて折り返されてさらに上方に延ばされて配置され、該上方に延ばされた部分の一部が、前記ケースの側壁の内面に接合されて第2接合部が形成されていることを特徴とする電気化学デバイス用の安全装置。
  8. ケースの内部に電気化学デバイス本体部が封入されてなる電気化学デバイス用の安全装置であって、
    前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記本体部との間に配置されたベース板と、
    前記ケースの少なくとも1つの側壁と前記ベース板との間に配置され、上方側に穿孔用突起を備えた移動可能板と、
    前記ケースと前記本体部との間に配置された誘導フィルムと、を備え、
    前記ベース板の下方側の一部が前記ケースの内面に接合され、
    前記ケースの下壁と前記本体部の下面との間に前記誘導フィルムの一部が配置されると共に、該ケースの下壁の内面の少なくとも一部に前記誘導フィルムの一部が接合されて第3接合部が形成され、
    前記誘導フィルムは、前記本体部と前記ベース板の間に挿通されて上方に延ばされ、さらに該ベース板の上端と前記ケースの上壁の間に挿通されて下方に向けて折り返されてさらに下方に延ばされて前記ベース板と前記移動可能板の間に挿通配置され、該下方に延ばされた部分の一部が、前記移動可能板に接合されて第4接合部が形成されていることを特徴とする電気化学デバイス用の安全装置。
  9. 前記誘導フィルムとして、厚さ0.01mm〜0.2mmの樹脂フィルムが用いられている請求項またはに記載の電気化学デバイス用安全装置。
  10. 前記移動可能板は、樹脂板、セラミック板、ガラス板及び樹脂被覆金属板からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料で構成されている請求項のいずれか1項に記載の電気化学デバイス用安全装置。
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