JP6174675B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本開示は、高周波信号(例えばマイクロ波又はミリ波)を送信するレーダ装置に関する。
レーダ装置は、高周波のレーダ送信信号を測定地点から空間に送信し、ターゲットに反射された反射波信号を受信し、測定地点とターゲットとの距離、方向のうち、少なくとも1つを測定する。
レーダ装置は、例えばパルス符号を用いてレーダ送信信号を生成する場合、レーダ送信信号の送信時と同一の送信周期内ではなく異なる送信周期(例えば、1周期前の送信周期、又は、2周期前の送信周期)内において送信されたレーダ送信信号の反射波信号を受信することによって、レーダ装置において干渉が生じる可能性がある。
例えば、特許文献1では、複数のレーダ送信器のうち他のレーダ送信器に付与された第1コードと異なる第1コードを付与し、各レーダ送信器に付与された各々の第1コードに従ってパルス間変調されたパルス信号を各レーダ送信器から送信させるレーダ信号送信方法が開示されている。これにより、レーダシステムにおける干渉が低減する。
日本国特開2004−271529号公報
本発明者らは、高周波信号(例えばマイクロ波又はミリ波)を送信するレーダ装置を検討した。しかし、特許文献1には、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号における位相回転が生じる場合(例えば測定中にターゲットが移動する場合)に、レーダ装置に生じ得る干渉の技術的対策が考慮されていない。従来のレーダ装置では、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号における位相回転が生じる場合には、受信信号の相関特性が劣化する。
本開示は、上述した課題を解決するために、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号における干渉を抑圧するレーダ装置を提供することを目的とする。
本開示は、送信周期毎に、2(N+1)(N:1以上の整数)個の符号を有するスパノ符号系列と、符号長2(N+1)の第1符号又は第2符号とから、所定の順序に従って前記スパノ符号系列のうち1個の符号と前記第1符号又は前記第2符号のうち長さ1の符号とを乗算した送信信号を生成する送信信号生成部と、前記送信信号を高周波のレーダ送信信号に変換して送信アンテナから送信する送信RF部と、を含み、前記第1符号と前記第2符号とは、前記2(N+1)個の送信周期毎に交互に用いられ、前記2(N+1)個の2倍の送信周期にわたって、隣接する2個の送信周期において用いられる、前記第1符号のうち長さ1の各符号同士の内積と、前記第2符号のうち長さ1の各符号同士の内積と、前記第1符号及び前記第2符号のうち長さ1の各符号の内積との総和がゼロとなる、レーダ装置である。
本開示によれば、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号における干渉を抑圧できる。
レーダ装置から送信されたレーダ送信信号が送信周期を超えて次の送信周期において受信された反射波信号に起因して生じる干渉の説明図 従来のレーダ装置の第1構成例を示すブロック図 従来のレーダ装置の第2構成例を示すブロック図 (A)及び(B)ドップラ周波数の変動に伴って生じた位相回転のキャンセレーションを説明する説明図 本実施形態のレーダ装置の内部構成を示すブロック図 スパノ符号系列、パルスタイミング、各カウンタ値及び干渉抑圧符号の関係の一例を示す図 第3の実施形態のレーダ装置の内部構成を示すブロック図 第3の実施形態におけるスパノ符号系列、パルスタイミング、各カウンタ値及び干渉抑圧符号の関係の一例を示す図 第1の実施形態の変形例のレーダ装置の内部構成を示すブロック図
(各実施形態の内容に至る経緯)
先ず、本開示に係るレーダ装置の実施形態を説明する前に、従来のレーダ装置における課題について図1から図4を参照して説明する。図1は、レーダ装置から送信されたレーダ送信信号が送信周期を超えて、次の送信周期において受信された反射波信号に起因して生じる干渉の説明図である。
図2は、従来のレーダ装置200の第1構成例を示すブロック図である。図3は、従来のレーダ装置300の第2構成例を示すブロック図である。図4(A)及び(B)は、ドップラ周波数の変動に伴って生じた位相回転のキャンセレーションを説明する説明図である。
以下の説明において、相補符号とは、ペアとなる符号A,Bを用いた2系統の符号であって、一方の符号Aと他方の系列Bの各自己相関演算結果において遅延時間τ[秒]を一致させた各自己相関値の加算によって、自己相関値のピーク値を除いたサイドローブがゼロとなる性質を有する。なお、パラメータnはn=1,2,…,L(符号長)である。また、以下の説明では、パラメータnの表記を省略し、単に符号A又はBと表記する。
レーダ装置は、図1に示す第n回目の送信周期では、相補符号(A,B)のペアを構成する一方の符号Aを用いて生成したレーダ送信信号TX−RD106を送信し、同図に示す第(n+1)回目の送信周期では、相補符号(A,B)のペアを構成する他方の符号Bを用いて生成したレーダ送信信号TX−RD107を送信する。また、レーダ装置は、図1に示す第(n+2)回目以降の送信周期では、第n回目及び第(n+1)回目の2個の送信周期を単位として、第n回目及び第(n+1)回目の各送信周期における同様のレーダ送信信号TX−RD108を送信する。
例えば、第n回目の送信周期においてレーダ装置から送信されたレーダ送信信号TX−RD106がターゲットにより反射された反射波信号102は、第n回目の送信周期以外にも、第(n+1)回目の送信周期内において受信されている(図1参照)。
第(n+1)回目の送信周期では、レーダ装置は送信符号Bを用いてレーダ送信信号TX−RD107を生成しているため、第n回目の送信周期において送信符号Aを用いて生成されたレーダ送信信号TX−RD106の反射波信号102は、第(n+1)回目の送信周期において受信されることにより、反射波信号103との干渉の原因となる。
レーダ装置は、例えば第n回目及び第(n+1)回目の2個の送信周期において、自己が送信したレーダ送信信号TX−RD106,107とターゲットにより反射されて第n回目及び第(n+1)回目の各送信周期内において受信された各反射波信号101〜103との自己相関値を加算することで、サイドローブが抑圧された相関特性を得る。
従って、レーダ装置が干渉の原因となる反射波信号102を第(n+1)回目の送信周期において受信すると、レーダ装置における受信信号の相関特性が劣化し、レーダ装置におけるターゲットの検出精度が劣化する。
なお、詳細な説明は省略するが、図1に示す第(n+1)回目の送信周期に送信されたレーダ送信信号TX−RD107がターゲットにより反射された反射波信号104は、第(n+2)回目の送信周期内に受信されることにより、同様に第(n+2)回目の送信周期内においても、反射波信号105との干渉の原因となる。
次に、従来の第1例におけるレーダ装置の構成及び動作について、図2を参照して説明する。
図2に示すレーダ装置200は、送信符号記憶部(相補符号)205、送信符号制御部210、DAC(Digital Analog Converter)220、送信アンテナAntx−RDが接続された送信RF部230、受信アンテナAnrx−RDが接続された受信RF部260、ADC(Analog Digital Converter)270、相関器280及びコヒーレント加算部(相補符号)290を含む。
送信符号記憶部(相補符号)205は、レーダ装置200がレーダ送信信号TX−RDを生成するために用いる送信符号として、例えば相補符号(A,B)のペアを構成する符号A,Bを格納する。
送信符号制御部210は、送信符号記憶部(相補符号)205を参照し、高周波のレーダ送信信号RX−RDの送信周期毎に符号A又はBを交互に読み出す。送信符号制御部210は、送信周期毎に読み出した符号A又はBを用いて、パルス圧縮符号としての送信信号を生成してDAC220及び相関器280にそれぞれ出力する。
DAC220は、送信符号制御部210から出力されたデジタルの送信信号をアナログの送信信号にD/A変換して送信RF部230に出力する。送信RF部230は、不図示のローカル信号発振器から出力されたローカル信号を用いて、DAC220から出力された送信信号を高周波のレーダ送信信号TX−RDに変換して送信アンテナAntx−RDから送信する。
受信RF部260は、ターゲットTARにより反射されたレーダ送信信号TX−RDを受信アンテナAnrx−RDにおいて受信し、不図示のローカル信号発振器から出力されたローカル信号を用いて、受信アンテナAnrx−RDにおいて受信された高周波の受信信号をベースバンドの受信信号に変換してADC270に出力する。ADC270は、受信RF部260から出力されたアナログのベースバンドの受信信号をデジタルのベースバンドの受信信号にA/D変換して相関器280に出力する。
相関器280は、送信周期毎に、送信符号制御部210により生成された送信信号とADC270から出力された受信信号との自己相関値を演算してコヒーレント加算部(相補符号)290に出力する。
コヒーレント加算部(相補符号)290は、所定のコヒーレント加算回数(例えば相補符号を構成する符号の個数(2個)又は符号の個数の倍数)分の各送信周期において相関器280により演算された自己相関値を加算し、ピーク自己相関値となる時間を基にターゲットTARとレーダ装置200との間の距離を測定(測距)する。
図2に示すレーダ装置200は、静的な環境下(例えばターゲットTARの移動が無い場合)では、送信符号として相補符号を用いるため、コヒーレント加算部(相補符号)290における加算処理結果によって、サイドローブが抑圧された相関特性を得る。
ところが、相補符号を用いたレーダ装置200は、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号における位相回転が生じる場合(例えば測定中にターゲットが移動する場合)では、コヒーレント加算部(相補符号)290における加算処理結果によっては、サイドローブが抑圧された相関特性を得ることが困難となる場合がある。
次に、従来の第2例におけるレーダ装置300の構成及び動作について、図3を参照して説明する。
図2に示すレーダ装置200は相補符号(A,B)のうちいずれかの符号を用いて送信信号を生成するが、図3に示すレーダ装置300は後述するスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順に1個の符号を送信周期毎に用いて送信信号を生成する。また、図3に示すレーダ装置300の構成及び動作において、図2に示すレーダ装置200の構成及び動作と同一の内容の説明は省略し、異なる内容について説明する。
図3に示すレーダ装置300は、送信符号記憶部(スパノ符号)206、送信符号制御部211、DAC220、送信アンテナAntx−RDが接続された送信RF部230、受信アンテナAnrx−RDが接続された受信RF部260、ADC270、相関器280及びコヒーレント加算部(スパノ符号)291を含む。
送信符号記憶部(スパノ符号)206は、レーダ装置300がレーダ送信信号TX−RDを生成するために用いる符号として、例えば相補符号(A,B)を基にして構成されるスパノ符号系列を構成する8個の符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)のうち4個の符号系列(A,B,A’,B’)を格納する。
スパノ符号系列は、相補符号(A,B)を構成する符号A,Bと、各符号A,Bの各順序反転符号A’,B’とを含む符号系列であり、例えば(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順序を満たす8個の符号系列を含む。図3に示すレーダ装置300は、スパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順に1個の符号を送信周期毎に用いて送信信号を生成するので、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号における位相回転が生じる場合(例えば測定中にターゲットが移動する場合)でも、サイドローブが抑圧された相関特性を得ることができる(後述する図4参照)。
送信符号制御部211は、送信符号記憶部(スパノ符号)206を参照し、高周波のレーダ送信信号TX−RDの送信周期毎にスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順に1個の符号を送信周期毎に読み出す。送信符号制御部211は、送信周期毎に読み出した1個の符号を用いて、パルス圧縮符号としての送信信号を生成してDAC220及び相関器281にそれぞれ出力する。
コヒーレント加算部(スパノ符号)291は、所定のコヒーレント加算回数(例えばスパノ符号系列を構成する各符号の8個又は8個の倍数)分の各送信周期において相関器280により演算された自己相関値を加算し、ピーク自己相関値となる時間を基にターゲットTARとレーダ装置300との間の距離を測定(測距)する。
ここで、図3に示すレーダ装置300がスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)のうちいずれかの符号を用いて送信信号を生成する場合に、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号における位相回転が生じてもコヒーレント加算結果においてサイドローブが抑圧されるメカニズムを説明する。
例えば、相補符号(A,B)を構成する各符号を、A=[+1,−1,−1,−1],B=[+1,−1,+1,−1]とする。符号Aの自己相関値(符号Aを用いて生成された送信信号と同送信信号が高周波変換されたレーダ送信信号がターゲットTARにより反射されて受信されたベースバンド処理後の受信信号との相関演算値)A#Aは[4,1,0,−1]となる。同様に、符号Bの自己相関値B#Bは[4,−1,0,1]となる。A#Aは、符号Aの自己相関値を示す。各自己相関値のうち、4はメインローブ成分である。
各自己相関値A#A,B#Bのうちサイドローブ成分は、それぞれ[1,0,−1],[−1,0,1]となり、前者をベクトルrと表すと、後者はベクトル(−r)と表せる。また、符号A’の自己相関値のサイドローブ成分はr’、符号B’の自己相関値のサイドローブ成分は−r’と表せる。
例えば静的な環境下では、図2に示すレーダ装置200において、送信符号として相補符号を用いるため、コヒーレント加算部(相補符号)290が2個の送信周期にわたって各自己相関値をコヒーレント加算処理すると、r+(−r)=0となり、サイドローブ成分がゼロとなり抑圧される。
同様に、図3に示すレーダ装置300において、送信符号としてスパノ符号を用いるため、コヒーレント加算部(スパノ符号)291が8個の送信周期にわたって各自己相関値をコヒーレント加算処理すると、
r+(−r)+(−r’)+r’+r+(−r)+r’+(−r’)=0
となり、サイドローブ成分がゼロとなり抑圧される。
次に、静的な環境下ではなくターゲットTARが移動している場合では、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号にφのドップラ位相回転が生じる。ドップラ位相回転量φは1から2度以下程度の小さい値であるが、コヒーレント加算部(スパノ符号)291におけるコヒーレント加算回数が例えば100回程度と大きくなると、受信信号に加重されるドップラ位相回転量の影響を考慮する必要がある。ドップラ位相回転量φの影響として、第n(n:2以上の整数)番目の送信周期におけるドップラ位相回転量φの加重時に、係数exp((n−1)jφ)が受信信号に付加される。
例えばターゲットTARが移動している場合では、図2に示すレーダ装置200において、第1回目の送信周期における自己相関値のサイドローブ成分はrであるが、第2回目の送信周期における自己相関値のサイドローブ成分は−rexp(jφ)となる。従って、コヒーレント加算部(相補符号)290が2個の送信周期にわたって各自己相関値をコヒーレント加算処理すると、サイドローブ成分はゼロとならずにr−rexp(jφ)となり、サイドローブが抑圧されないことになり、受信信号の相関特性が劣化する。
同様に、図3に示すレーダ装置300において、第1回目〜第8回目の各送信周期における各自己相関値のサイドローブ成分はr,r×exp(jφ),r×exp(2jφ),r×exp(3jφ),r×exp(4jφ),r×exp(5jφ),r×exp(6jφ),r×exp(7jφ)となる。ここで、第1回目、第2回目、第5回目及び第6回目の各送信周期における自己相関値のサイドローブ成分の加算処理結果は、数式(1)により示される。
Figure 0006174675
数式(1)は、{1−exp(jφ)}と{−exp(4jφ)+exp(5jφ)}との和である。ドップラ位相回転量φは微小であるため、{1−exp(jφ)}と{−exp(4jφ)+exp(5jφ)}とは、方向が反対であり、同じ大きさのベクトルとして近似できる(図4(A)参照)。従って、数式(1)はゼロに近似できる。
同様に、第3回目、第4回目、第7回目及び第8回目の各送信周期における自己相関値のサイドローブ成分の加算結果は、数式(2)により示される。
Figure 0006174675
数式(2)は、{−exp(2jφ)+exp(3jφ)}と{exp(6jφ)−exp(7jφ)}との和である。ドップラ位相回転量φは微小であるため、{−exp(2jφ)+exp(3jφ)と{exp(6jφ)−exp(7jφ)}とは、方向が反対であり、同じ大きさのベクトルとして近似できる(図4(B)参照)。従って、数式(2)はゼロに近似できる。
従って、図3に示すレーダ装置300において、コヒーレント加算部(スパノ符号)291がスパノ符号系列の個数に対応する8個の送信周期にわたって各自己相関値をコヒーレント加算処理すると、数式(1)及び(2)に示すサイドローブ成分はゼロに近似できるため、サイドローブが抑圧されることになり、スパノ符号系列の特性により、受信信号の相関特性は劣化しない。
以上により、たとえ静的な環境下ではなくターゲットTARが移動している場合でも、レーダ装置300がスパノ符号系列を用いて送信信号を生成し、スパノ符号系列の個数に対応する8個又は8個の倍数の送信周期にわたって各自己相関値を加算処理した場合には、受信信号の相関特性の劣化を抑制できる。
ところが、上述した説明では、ターゲットTARが移動している場合に受信信号の相関特性は劣化しないが、例えば第n回目の送信周期内に送信されたレーダ送信信号TX−RDがターゲットにより反射された反射波信号が第n回目の送信周期内に受信されずに、第(n+1)回目の送信周期内に受信された場合に生じる干渉の技術的対策は不十分である。
そこで、以下の実施形態では、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号の相関特性の劣化を抑制し、受信信号における干渉を抑圧するレーダ装置の例を説明する。
(本実施形態の説明)
次に、本開示に係るレーダ装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のレーダ装置100は、高周波のレーダ送信信号TX−RDをターゲットTARに送信し、レーダ送信信号TX−RDがターゲットTARにより反射された反射波信号を基に、レーダ装置100とターゲットTARとの間の距離を測定(測距)する。
図5は、本実施形態のレーダ装置100の内部構成を示すブロック図である。図6は、スパノ符号系列、パルスタイミング、各カウンタ値CT1,CT2及び第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbの関係の一例を示す図である。
本実施形態では、レーダ装置100は、例えば8(=22+1)個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)と、符号長8(=22+1)の第1干渉抑圧符号(後述参照)又は第2干渉抑圧符号(後述参照)とから、レーダ送信信号TX−RDの送信周期毎に所定の順序に従ってスパノ符号系列のうちいずれか1個の符号と、第1干渉抑圧符号又は第2干渉抑圧符号のうち長さ1の符号とを乗算した送信信号を生成する。
また、本実施形態では、レーダ装置100は、送信周期毎に8個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順番に、スパノ符号系列のうち1個の符号を用いて送信信号を生成する。これにより、上述したスパノ符号系列の特性により、本実施形態のレーダ装置100では、スパノ符号系列の符号数である8個の2倍となる合計16個の送信周期にわたって、静的な環境下及びターゲットTARが移動しているためにドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合のいずれでも、受信信号の相関特性の劣化を抑制できる。
図5に示すレーダ装置100は、送信符号記憶部(スパノ符号)401、送信符号制御部212、パルスカウンタ402、干渉抑圧符号記憶部403、干渉抑圧符号制御部404、干渉抑圧符号乗算部405、DAC220、送信アンテナAntx−RDが接続された送信RF部230、受信アンテナAnrx−RDが接続された受信RF部260、ADC270、相関器280及びコヒーレント加算部(スパノ符号)291を含む。パルスカウンタ402は、2個のパルスカウンタ402a,402bを含む。少なくとも、送信符号記憶部401と、干渉抑圧符号記憶部403と、干渉抑圧符号乗算部405と、を用いて、送信信号生成部が構成できる。
送信符号記憶部(スパノ符号)401は、レーダ装置100がレーダ送信信号TX−RDを生成するために用いる符号として、例えばスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)を構成する4個の符号系列(A,B,A’,B’)を格納する。
送信符号制御部212は、レーダ送信信号TX−RDの送信周期毎に、送信信号の生成タイミング信号SGをパルスカウンタ402a(具体的には2個のパルスカウンタ402a,402b)に出力する。
送信符号制御部212は、レーダ送信信号TX−RDの送信周期毎に、送信信号の生成タイミング信号SGに応じて、スパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)のうちいずれか1個の符号を送信符号として、スパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の順番に送信符号記憶部401から読み出して干渉抑圧符号乗算部405に出力する。
パルスカウンタ402aは、送信符号制御部212からの生成タイミング信号SGを基に、カウンタ値CT1をインクリメントして干渉抑圧符号制御部404に出力する。カウンタ値CT1は、1から8までの整数値を繰り返して8の次は1に戻り、レーダ送信信号TX−RDの送信周期と1対1に対応する。例えば図6では、第1回目(最も左側とする)のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は1となり、第8回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は8となり、第9回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は1となる。
パルスカウンタ402bは、送信符号制御部212からの生成タイミング信号SGを8回入力した場合に、カウンタ値CT2をインクリメントして干渉抑圧符号制御部404に出力する。カウンタ値CT2は、1及び2を交互に繰り返し、レーダ送信信号TX−RDの8個分の送信周期と1対1に対応する。例えば図6では、第1回目から第8回目までのレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は1となり、第9回目から第16回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は2となり、第17回目から第24回目までのレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は再び1となる。
乗算符号記憶部としての干渉抑圧符号記憶部403は、符号長8(=22+1)の第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbを記憶する。本実施形態では、第1干渉抑圧符号Sa,及び、第2干渉抑圧符号Sbは、長さ8のベクトルであり、例えば、

Sa=[ 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1]、
Sb=[−1, 1,−1, 1,−1, 1,−1, 1]

である(図6参照)。
以下、符号長8の第1干渉抑圧符号Saのk番目の符号をSa(k)と表し、符号長8の第2干渉抑圧符号Sbのk番目の符号をSb(k)と表す。例えば、Sa(1)=1であり、Sb(1)=−1である。kは1から8までの整数であり、kminは1であり、kmaxは8である。
本実施形態では、第1干渉抑圧符号Saと第2干渉抑圧符号Sbとは、8(=22+1)個の送信周期毎に交互に用いられる。また、8(=22+1)個の2倍の送信周期にわたって、隣接する2個の送信周期においてそれぞれ用いられる、

(条件11)第1干渉抑圧符号Sa(k)と第1干渉抑圧符号Sa(k+1)との内積(k=1から7まで)と、
(条件21)第1干渉抑圧符号Sa(kmax)と第2干渉抑圧符号Sb(kmin)との内積と、
(条件31)第2干渉抑圧符号Sb(k)と第2干渉抑圧符号Sb(k+1)との内積(k=1から7まで)と、
(条件41)第2干渉抑圧符号Sb(kmax)と第1干渉抑圧符号Sa(kmin)との内積と、

の総和がゼロとなる。つまり、第1干渉抑圧符号Saと第2干渉抑圧符号Sbとは、数式(3)を満たす符号である。
Figure 0006174675
例えば、図6の値を入力すると、
Sa=( 1、 1、 1、 1、 1、 1、 1、 1)
Sb=(−1、 1、−1、 1、−1、 1、−1、 1)
であるため、

(条件11)は、
1・1+1・1+1・1+1・1+1・1+1・1+1・1=7
となり、
(条件21)は、
1・(−1)=−1
となり、
(条件31)は、
(−1)・1+1・(−1)+(−1)・1+1・(−1)+(−1)・1+1・(−1)+(−1)・1=−7となり、
(条件41)は、
1・1=1
となるため、よって(条件11)+(条件21)+(条件31)+(条件41)=0となる。
即ち、数式(4)、数式(5)、数式(6)が成り立つ。数式(5)に示すベクトルXaは、上述した(条件11)及び(条件21)により示される各内積の和に対応する。更に、数式(6)に示すベクトルXbは、上述した(条件31)及び(条件41)により示される各内積の和に対応する。
Figure 0006174675
Figure 0006174675
Figure 0006174675
干渉抑圧符号制御部404は、パルスカウンタ402a,402bからの各カウンタ値CT1,CT2を基に、各カウンタ値CT1,CT2に応じた第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbの符号を干渉抑圧符号記憶部403から読み出して干渉抑圧符号乗算部405に出力する。例えば、干渉抑圧符号制御部404は、カウンタ値CT1が「1」であってカウンタ値CT2が「1」である場合には干渉抑圧符号記憶部403から第1干渉抑圧符号Sa(1)(=「1」)を読み出し、カウンタ値CT1が「1」であってカウンタ値CT2が「2」である場合には干渉抑圧符号記憶部403から第2干渉抑圧符号Sb(1)(=「−1」)を読み出す(図6参照)。
乗算符号乗算部としての干渉抑圧符号乗算部405は、送信符号制御部212から出力された送信符号と、干渉抑圧符号制御部404から出力された第1干渉抑圧符号Sa(k)又は第2干渉抑圧符号Sb(k)(kは1から8までの整数)とを乗算して送信信号を生成する。干渉抑圧符号乗算部405は、生成した送信信号をDAC220及び相関器280にそれぞれ出力する。本実施形態では、干渉抑圧符号乗算部405は、スパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)と同数の8個の2倍となる合計16個の送信周期において、

A,B, B’,A’, B,A, A’,B’,
−A,B,−B’,A’,−B,A,−A’,B’

の各送信信号を生成する(図6参照)。なお、A=[+1,−1,−1,−1]では、−A=[−1,+1,+1,+1]となる。
また、マイナスの符号を有する第1干渉抑圧符号Sa(k)又は第2干渉抑圧符号Sb(k)(例えば「−1」)をスパノ符号系列のうちいずれか1個の符号に乗算しても、レーダ装置100において受信信号の相関特性の劣化を抑制できる。なお、以下の各実施形態においても同様である。
これは、例えば、「−A」を用いて生成されたレーダ送信信号TX−RDのターゲットTARにより反射された反射波信号が受信された場合には、相関演算が線形演算の性質を有するため、自己相関値は(−A)#A=−A#A、A#(−A)=−A#Aとなり、また、(−A)#(−A)=A#Aとなり、マイナスの成分は相殺されるためである。
DAC220は、干渉抑圧符号乗算部405から出力されたデジタルの送信信号をアナログの送信信号にD/A変換して送信RF部230に出力する。送信RF部230は、不図示のローカル信号発振器から出力されたローカル信号を用いて、DAC220から出力された送信信号を高周波のレーダ送信信号TX−RDに変換して送信アンテナAntx−RDから送信する。
受信RF部260は、ターゲットTARにより反射されたレーダ送信信号TX−RDを受信アンテナAnrx−RDにおいて受信し、不図示のローカル信号発振器から出力されたローカル信号を用いて、受信アンテナAnrx−RDにおいて受信された高周波の受信信号をベースバンドの受信信号に変換してADC270に出力する。ADC270は、受信RF部260から出力されたアナログのベースバンドの受信信号をデジタルのベースバンドの受信信号にA/D変換して相関器280に出力する。
相関演算部としての相関器280は、送信周期毎に、干渉抑圧符号乗算部405により生成された送信信号とADC270から出力された受信信号との自己相関値を演算してコヒーレント加算部(スパノ符号)291に出力する。コヒーレント加算部(スパノ符号)291は、所定のコヒーレント加算回数(例えばスパノ符号系列の個数(8個)の2倍)分の合計16個の各送信周期において相関器280により演算された自己相関値を加算し、ピーク自己相関値となる時間を基にターゲットTARとレーダ装置100との間の距離を測定(測距)する。
例えば、レーダ装置100から第n回目の送信周期内に送信されたレーダ送信信号TX−RDがターゲットTARにより反射された反射波信号が第n回目の送信周期内に受信されずに、第(n+1)回目の送信周期内に受信されたとする(例えばn=1から16までの整数とする)。n=1から16までの第(n+1)回目の送信周期内において受信された受信信号の干渉成分は、コヒーレント加算部(スパノ符号)291における加算処理結果として、

( A#B)+(B# B’)+( B’#A’)+(A’# B)+
( B#A)+(A# A’)+( A’#B’)+(B’#−A)+
(−A#B)+(B#−B’)+(−B’#A’)+(A’#−B)+
(−B#A)+(A#−A’)+(−A’#B’)+(B’# A)

となる。
ここで、符号系列Aと符号系列Bとの相関演算を(A#B)とする。
符号系列A=[A1,A2〜AL]、符号系列B=[B1,B2〜BL]では、数式(7)となる。
Figure 0006174675
相関演算は線形演算であるため、相関演算において、マイナスの符号を相関演算外に移動でき、例えば、(A#−B)を−(A#B)と変形できるため、n=1から16までの第(n+1)回目の送信周期内において受信された受信信号の干渉成分は、

(A#B)+(B#B’)+(B’#A’)+(A’#B)
+(B#A)+(A#A’)+(A’#B’)−(B’#A’)
−(A#B)−(B#B’)−(B’#A’)−(A’#B)
−(B#A)−(A#A’)−(A’#B’)+(B’#A)
=0(ゼロ)

となる。従って、本実施形態では、レーダ装置100における干渉は生じない。
以上により、本実施形態のレーダ装置100は、例えば8(=22+1)個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)と、符号長8(=22+1)の第1干渉抑圧符号Sa又は第2干渉抑圧符号Sbとから、レーダ送信信号TX−RDの送信周期毎に所定の順序に従ってスパノ符号系列のうちいずれか1個の符号と、第1干渉抑圧符号又は第2干渉抑圧符号のうち長さ1の符号とを乗算した送信信号を生成する。
また、第1干渉抑圧符号Saと第2干渉抑圧符号Sbとは、2(N+1)個の送信周期毎に交互に用いられる。また、8(=22+1)個の2倍の送信周期にわたって、隣接する2個の送信周期においてそれぞれ用いられる、

(条件12)第1干渉抑圧符号Sa(k)と第1干渉抑圧符号Sa(k+1)との内積(k=1から7まで)と、
(条件22)第1干渉抑圧符号Sa(kmax)と第2干渉抑圧符号Sb(kmin)との内積と、
(条件32)第2干渉抑圧符号Sb(k)と第2干渉抑圧符号Sb(k+1)との内積(k=1から7まで)と、
(条件42)第2干渉抑圧符号Sb(kmax)と第1干渉抑圧符号Sa(kmin)との内積と、

の総和がゼロとなる。
更に、コヒーレント加算部(スパノ符号)291は、所定のコヒーレント加算回数(例えばスパノ符号系列の個数(8個)の2倍)分の合計16個の各送信周期において相関器280により演算された自己相関値を加算処理する。
これにより、本実施形態のレーダ装置100は、第n回目の送信周期内に送信されたレーダ送信信号TX−RDがターゲットTARにより反射された反射波信号が第n回目の送信周期内に受信されずに、第(n+1)回目の送信周期内に受信された場合でも、受信信号の干渉成分をゼロにでき、干渉を抑圧できる。
即ち、本実施形態のレーダ装置100は、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号の相関特性の劣化を抑制し、受信信号における干渉を抑圧できる。
(第1の実施形態における第1直交符号系列,第2直交符号系列の変形例)
第1の実施形態では、第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbは、

Sa=[ 1,1, 1,1, 1,1, 1,1]、
Sb=[−1,1,−1,1,−1,1,−1,1]、

としたが、数式(4)、数式(5)、数式(6)を満たせば、以下の例でも良い。

Sa=[1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1]、
Sb=[1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1]、
なお、本実施形態では、スパノ符号の一例として、

(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)

という8系列を含む一組のスパノ符号を用い、8系列によって1組を構成するスパノ符号を1つのグループとみなして、干渉抑圧符号が重畳(乗算)された。
また、8系列によって1組を構成するスパノ符号を、

前半の4系列(A,B,B’,A’)と、
後半の4系列(B,A,A’,B’)と

に分離して、4系列のスパノ符号が2組あるものとみなして、干渉抑圧符号が重畳(乗算)されても良い。
前半の4系列又は後半の4系列では、8系列によって1組を構成する上述したスパノ符号の特徴を有さないが、前半の4系列を用いて干渉抑圧符号の重畳(乗算)が行われた後に、後半の4系列を用いて干渉抑圧符号の重畳(乗算)が行われることで、8系列によって1組を構成する上述したスパノ符号に対する干渉抑圧符号の重畳(乗算)と同等に、干渉信号成分の抑圧効果とサイドローブ抑圧特性が得られる。
例えば、レーダ装置100は、本実施形態において用いた8系列によって1組を構成するスパノ符号を前半の4系列と後半の4系列とに分割した符号(A,B,B’,A’)と(B,A,A’,B’)とを用いる。
ここで、レーダ装置100が干渉抑圧符号として、(1,1,1,1)及び(−1,1,−1,1)の符号を用いると、レーダ装置100から、

(A,B,B’,A’),
(−A,B,−B’,A’),
(B,A,A’,B’),
(−B,A,−A’,B’)

の送信パルス(送信信号)が送信される。
(第1の実施形態の変形例)
また、本実施形態では、位相回転を用いることで、送信される高周波信号又は受信された高周波信号の誤差を低減できる。例えば、送信における位相回転では、2個の送信パルスが送信される毎に90度の位相回転が送信パルスに与えられ、受信における位相回転では、2個の送信パルスに連動して2個の送信パルスが送信される毎に−90度の位相回転が受信パルスに与えられる。
より具体的な構成として、図9を参照して説明する。図9は、第1の実施形態の変形例のレーダ装置100の内部構成を示すブロック図である。図9に示すレーダ装置100では、DAC220の前段に位相回転部411が設けられ、ADC270の後段に位相回転部413が設けられる。
位相回転部411では、2個の送信パルスが送信される毎に、干渉抑圧符号乗算部405の出力に対して90度の位相回転が与えられる。位相回転部413では、2個の受信パルスが受信される毎に、ADC270の出力に対して−90度の位相回転が与えられる。
干渉抑圧符号乗算部405では、送信符号制御部212の出力に対して、図8に示す第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbが重畳(乗算)される。このため、レーダ装置150の干渉抑圧符号乗算部405により生成される送信符号系列は、

A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,
A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,
・・・

となる。
位相回転部411は、2個の送信パルスを送信する毎に、90度の位相回転を与える。この場合、レーダ装置150から送信される送信信号は、

A,B,jB’,jA’,−B,−A,−jA’,−jB’,
A,B,jB’,jA’,−B,−A,−jA’,−jB’,
・・・

となる。
次に、上述した送信信号が受信された後、位相回転部413では、2個の受信パルスが受信される度に、位相回転部411において与えられた位相回転量の逆位相、即ち、−90度の位相回転が与えられる。この場合、レーダ装置150において受信された受信信号は、

A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,
A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,
・・・

となる。
以上により、レーダ装置100において、DAC220の前段に位相回転部411が設けられ、更に、ADC270の後段に位相回転部413が設けられた場合でも、第1の実施形態のレーダ装置150と同様の効果が得られる。
(第2の実施形態)
ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じた場合でも受信信号の相関特性を劣化させないという性質を有するスパノ符号系列は、第1の実施形態における8個の符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の他に、例えば4個の符号系列(A,B,B,A)が知られている。
第2の実施形態では、レーダ装置100は、4個のスパノ符号系列(A,B,B,A)のうちいずれか1個の符号と長さ4の第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbのうちいずれかの長さ1の符号とを送信周期毎に乗算して送信信号を生成する。本実施形態のレーダ装置の構成は第1の実施形態のレーダ装置100と同様であるため同一の符号を用い、以下、第1の実施形態のレーダ装置100と異なる内容について説明する。
送信符号記憶部401は、レーダ装置100がレーダ送信信号TX−RDを生成するために用いる符号系列として、例えばスパノ符号系列(A,B,B,A)を構成する2個の符号系列(A,B)を格納している。
パルスカウンタ402aは、送信符号制御部212からの生成タイミング信号SGを基に、カウンタ値CT1をインクリメントして干渉抑圧符号制御部404に出力する。本実施形態では、カウンタ値CT1は、1から4までの整数値を繰り返して4の次は1に戻り、レーダ送信信号TX−RDの送信周期と1対1に対応する。例えば、第1回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は1となり、第4回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は4となり、第5回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT1は1となる。
パルスカウンタ402bは、送信符号制御部212からの生成タイミング信号SGを4回入力した場合に、カウンタ値CT2をインクリメントして干渉抑圧符号制御部404に出力する。例えば、第1回目から第4回目までのレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は1となり、第5回目から第8回目のレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は2となり、第9回目から第12回目までのレーダ送信信号TX−RDの送信周期ではカウンタ値CT2は再び1となる。
干渉抑圧符号記憶部403は、符号長4(=21+1)の第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbを記憶する。本実施形態では、第1干渉抑圧符号Sa,及び、第2干渉抑圧符号Sbは、長さ4のベクトルであり、例えば、

Sa=[ 1,1, 1,1]、
Sb=[−1,1,−1,1]

である。
本実施形態において、符号長4の第1干渉抑圧符号Saのk番目の符号をSa(k)と表し、符号長4の第2干渉抑圧符号Sbのk番目の符号をSb(k)と表す。例えば、Sa(1)=1であり、Sb(1)=−1である。kは1から4までの整数であり、kminは1であり、kmaxは4である。
本実施形態では、第1干渉抑圧符号Saと第2干渉抑圧符号Sbとは、4(=21+1)個の送信周期毎に交互に用いられる。また、4(=21+1)個の2倍の送信周期にわたって、隣接する2個の送信周期においてそれぞれ用いられる、

(条件13)第1干渉抑圧符号Sa(k)と第1干渉抑圧符号Sa(k+1)との内積(k=1から3まで)と、
(条件23)第1干渉抑圧符号Sa(kmax)と第2干渉抑圧符号Sb(kmin)との内積と、
(条件33)第2干渉抑圧符号Sb(k)と第2干渉抑圧符号Sb(k+1)との内積(k=1から3まで)と、
(条件43)第2干渉抑圧符号Sb(kmax)と第1干渉抑圧符号Sa(kmin)との内積と、

の総和がゼロとなる。
即ち、数式(4)、数式(8)、数式(9)が成り立つ。数式(8)に示すベクトルXaは、上述した(条件13)及び(条件23)により示される各内積の和に対応する。更に、数式(9)に示すベクトルXbは、上述した(条件33)及び(条件43)により示される各内積の和に対応する。
Figure 0006174675
Figure 0006174675
乗算符号乗算部としての干渉抑圧符号乗算部405は、スパノ符号系列(A,B,B,A)と同数の4個の2倍となる合計8個の送信周期において、

A,B,B,A,−A,B,−B,A

の各送信信号を生成する。
例えば、レーダ装置100から第n回目の送信周期内に送信されたレーダ送信信号TX−RDがターゲットTARにより反射された反射波信号が第n回目の送信周期内に受信されずに、第(n+1)回目の送信周期内に受信されたとする(例えばn=1から8までの整数とする)。n=1から8までの第(n+1)回目の送信周期内において受信された受信信号の干渉成分は、コヒーレント加算部(スパノ符号)291の加算処理結果として、

( A#B)+(B# B)+( B#A)+(A#−A)
+(−A#B)+(B#−B)+(−B#A)+(A# A)
=( A#B)+(B# B)+( B#A)−(A# A)
−( A#B)−(B# B)−( B#A)+(A# A)
=0(ゼロ)

となる。従って、本実施形態でも、レーダ装置100における干渉を抑制できる。
以上により、本実施形態のレーダ装置100は、例えば4(=21+1)個のスパノ符号系列(A,B,B,A)と、符号長4(=21+1)の第1干渉抑圧符号Sa又は第2干渉抑圧符号Sbとから、レーダ送信信号TX−RDの送信周期毎に所定の順序に従ってスパノ符号系列のうちいずれか1個の符号と、第1干渉抑圧符号Sa又は第2干渉抑圧符号Sbのうち長さ1の符号とを乗算した送信信号を生成する。
また、第1干渉抑圧符号Saと第2干渉抑圧符号Sbとは、4(=2(1+1))個の送信周期毎に交互に用いられる。また、4(=21+1)個の2倍の送信周期にわたって、隣接する2個の送信周期においてそれぞれ用いられる、

(条件14)第1干渉抑圧符号Sa(k)と第1干渉抑圧符号Sa(k+1)との内積(k=1から3まで)と、
(条件24)第1干渉抑圧符号Sa(kmax)と第2干渉抑圧符号Sb(kmin)との内積と、
(条件34)第2干渉抑圧符号Sb(k)と第2干渉抑圧符号Sb(k+1)との内積(k=1から3まで)と、
(条件44)第2干渉抑圧符号Sb(kmax)と第1干渉抑圧符号Sa(kmin)との内積と、

の総和がゼロとなる。
更に、コヒーレント加算部(スパノ符号)291は、所定のコヒーレント加算回数(例えばスパノ符号系列の個数(4個)の2倍)分の合計8個の各送信周期において相関器280により演算された自己相関値を加算処理する。
これにより、本実施形態のレーダ装置100は、第n回目の送信周期内に送信されたレーダ送信信号TX−RDがターゲットTARにより反射された反射波信号が第n回目の送信周期内に受信されずに、第(n+1)回目の送信周期内に受信された場合でも、受信信号の干渉成分をゼロにでき、干渉を抑圧できる。即ち、本実施形態のレーダ装置100は、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号の相関特性を劣化させることなく、受信信号における干渉を抑圧できる。
(第2の実施形態における第1直交符号系列,第2直交符号系列の変形例)
第2の実施形態では、第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbは、

Sa=[ 1,1, 1,1]、
Sb=[−1,1,−1,1]

としたが、数式(4)、数式(8)、数式(9)を満たせば、以下の例でも良い。

Sa=[1, 1,1, 1]、
Sb=[1,−1,1,−1]

又は、

Sa=[1, 1,−1,−1]、
Sb=[1,−1,−1, 1]
(スパノ符号系列の個数に応じた第1干渉抑圧符号,第2干渉抑圧符号の変形例)
ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じた場合でも受信信号の相関特性を劣化させないという性質を有するスパノ符号系列は、8個の符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)及び4個の符号系列(A,B,B,A)が知られている。また、レーダ装置100は、16個又は32個の符号系列を有するスパノ符号系列が存在する場合には、第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbとして、次の組み合わせの例を用いることで、上述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
例えば、16個の符号系列を有するスパノ符号系列が存在する場合には、第1干渉抑圧符号Sa,及び、第2干渉抑圧符号Sbは、長さ16のベクトルであり、例えば、

Sa=[ 1,1, 1,1, 1,1, 1,1,
1,1, 1,1, 1,1, 1,1]、
Sb=[−1,1,−1,1,−1,1,−1,1
−1,1,−1,1,−1,1,−1,1]

である。第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbは、それぞれ数式(10),数式(11)により示される。
Figure 0006174675
Figure 0006174675
また、数式(4)、数式(10)、数式(11)を満たせば、以下の例でも良い。

Sa=[1, 1,1, 1,1, 1,1, 1,
1, 1,1, 1,1, 1,1, 1]、
Sb=[1,−1,1,−1,1,−1,1,−1,
1,−1,1,−1,1,−1,1,−1]

又は、

Sa=[1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1,
1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1]、
Sb=[1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1,
1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1]
更に、32個の符号系列を有するスパノ符号系列が存在する場合には、第1干渉抑圧符号Sa,及び、第2干渉抑圧符号Sbは、長さ32のベクトルであり、例えば、

Sa=[1, 1,1, 1,1, 1,1, 1,
1, 1,1, 1,1, 1,1, 1,
1, 1,1, 1,1, 1,1, 1,
1, 1,1, 1,1, 1,1, 1]、
Sb=[1,−1,1,−1,1,−1,1,−1,
1,−1,1,−1,1,−1,1,−1,
1,−1,1,−1,1,−1,1,−1,
1,−1,1,−1,1,−1,1,−1]

である。第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sbは、それぞれ数式(12),数式(13)により示される。
Figure 0006174675
Figure 0006174675
また、数式(4)、数式(12)、数式(13)を満たせば、以下の例でも良い。

Sa=[ 1,1, 1,1, 1,1, 1,1,
1,1, 1,1, 1,1, 1,1,
1,1, 1,1, 1,1, 1,1,
1,1, 1,1, 1,1, 1,1]、
Sb=[−1,1,−1,1,−1,1,−1,1,
−1,1,−1,1,−1,1,−1,1,
−1,1,−1,1,−1,1,−1,1,
−1,1,−1,1,−1,1,−1,1]

又は、

Sa=[1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1,
1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1,
1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1,
1, 1,−1,−1,1, 1,−1,−1]、
Sb=[1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1,
1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1,
1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1,
1,−1,−1, 1,1,−1,−1, 1]
また、スパノ符号系列は、上記した各実施形態に記載した1組の相補符号(A、B)又は(C,D)を元にした、スパノ符号系列として、「A,B,B’,A’,B,A,A’,B’」、「A,B,B,A」、「C,D,C’,D’,D,C,C’,D’」、「C,D,D,C」以外にも用いることができ、例えば、8系列のスパノ符号としては、「A,B,B,A,B,A,A,B」、または、「A,B,D,C,B,A,C,D」でも良く、4系列のスパノ符号としては、「A,B,B’,A’」又は「A,B,D,C」を用いてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、複数の相補符号のペアを用いるスパノ符号において、レンジ間干渉を抑圧させるための方法に関して説明する。
第1の実施形態では、1個の送信周期に1系列を用い、8系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)を用いる合計8個の送信周期を1つの繰り返し周期として、1つの繰り返し周期毎に8系列の各符号を繰り返して送信する場合を想定した。
なお、スパノ符号では、相補符号(A,B)を用いた8系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の後に、他の相補符号C,Dを用いた8系列(C,D,D’,C’,D,C,C’,D’)を用いて、異なる8系列単位のスパノ符号系列も生成できる。
例えば、符号長64のスパノ符号であれば、異なる16種類の相補符号のペアを用いて、それぞれ8系列、合計で128系列(=8×16)が1つの繰り返し周期となる。
なお、符号長Lであれば、L/4組の相補符号を用いて、全符号系列数は、8×L/4=2×Lとなる。
第3の実施形態では、異なる相補符号を複数用いた8系列単位によって合計2×L系列になるスパノ符号に対して、レンジ間干渉を緩和して、スパノ符号のドップラ耐性の劣化を抑制する方式について説明する。
8系列をL/4組繰り返すスパノ符号に対して、第1の実施形態において8系列単位によって干渉抑圧符号を乗算した場合、1つの繰り返し周期である8系列はドップラ位相変動のキャンセル単位であるので、ドップラ耐性の劣化は考慮不要であるが、レンジ間干渉は以下のように、不十分であることがわかる。
例えば、L=8では、全符号系列は A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,C,D,D’,C’,D,C,C’,D’ の全16系列となる。
ここで、第1の実施形態のように8系列単位によって干渉抑圧符号

Sa=[ 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1]、
Sb=[−1, 1,−1, 1,−1, 1,−1, 1]

を用いると、符号系列は、

A,B,B',A',B,A,A',B',−A,B,−B',A',−B,A,−A',B',C,D,D',C',D,C,C',D',−C,D,−D',C',−D,C,−C',D'

となる。
この系列に関して、コヒーレント加算部(スパノ符号)291が、一つ前の送信周期において送信された送信信号との干渉成分をコヒーレント加算すると、

( A# B)+( B# B’)+( B’# A’)+( A’# B)
+( B# A)+( A# A’)+( A’# B’)+( B’#−A)
+(−A# B)+( B#−B’)+(−B’# A’)+( A’#−B)
+(−B# A)+( A#−A’)+(−A’# B’)+( B’# C)
+( C# D)+( D# D’)+( D’# C’)+( C’# D)
+( D# C)+( C# C’)+( C’# D’)+( D’#−C)
+(−C# D)+( D#−D’)+(−D’# C’)+( C’#−D)
+(−D# C)+( C#−C’)+(−C’# D’)+( D’# A)
=( B’#−A)+( B’# C)+( D’#−C)+( D’# A)

となり、レンジ間干渉成分の一部がキャンセルされず、ゼロにはならない。
一方、ドップラ位相変動のキャンセル単位を2L(例えば16)とすると、ドップラ位相変動のキャンセルができるが、レンジ間干渉のキャンセル単位が長くなり、つまり、次のキャンセル単位までに、レンジ間干渉成分のキャンセルが可能な符号系列が送信されるまでの時間が多く経過し、パルス送信の間に、伝搬路の変動による影響が大きくなるため、レンジ間干渉のキャンセルが不完全となる。
このため、第3の実施形態では、以下のように2種類の干渉抑圧符号を乗算する。
具体的には、8系列単位の干渉抑圧符号Sa,Sb(第1の実施形態参照)と、2L系列単位の干渉抑圧符号SZa,SZbである。
例えば、L=64では、異なる16種類の相補符号のペアによって形成される8系列単位の8×16の系列について説明する。
16×8の系列は、

A,B,B',A',B,A,A',B',−A,B,−B',A',−B,A,−A',B',C,D,D',C',D,C,C',D',−C,D,−D',C',−D,C,−C',D',〜

と示される。
ここで、8系列単位で干渉抑圧符号Sa及びSbを乗算することで、系列数が2倍になるため、8×16×2の系列となる。
即ち、

A・Sa(1),B・Sa(2),B’・Sa(3),A’・Sa(4),
B・Sa(5),A・Sa(6),A’・Sa(7),B’・Sa(8),
A・Sb(1),B・Sb(2),B’・Sb(3),A’・Sb(4),
B・Sb(5),A・Sb(6),A’・Sb(7),B’・Sb(8),
C・Sa(1),D・Sa(2),〜
更に、第3の実施形態では、8×16×2となった系列を繰り返し、合計で8×16×2×2の系列とし、最初の8×16×2の系列であり、干渉抑圧符号乗算部405は、干渉抑圧符号Saが乗算されたスパノ符号系列に、更に干渉抑圧符号SZ11を乗算し、干渉抑圧符号Sbが乗算されたスパノ符号系列に、更に干渉抑圧符号SZ12を乗算する。
また、干渉抑圧符号乗算部405は、次の8×16×2の干渉抑圧符号Saが乗算されたパルス系列に干渉抑圧符号SZ21を乗算し、干渉抑圧符号Sbが乗算されたスパノ符号系列に干渉抑圧符号SZ22を乗算する。
2種類の干渉抑圧符号の乗算により、全系列数はさらに2倍になり、全系列数が4倍になり、2重の干渉抑圧符号の乗算処理と同等となる。
即ち、2重の干渉抑圧符号の乗算処理後の系列は、

A ・Sa(1)・SZ11,B ・Sa(2)・SZ11,
B’・Sa(3)・SZ11,A’・Sa(4)・SZ11,
B ・Sa(5)・SZ11,A ・Sa(6)・SZ11,
A’・Sa(7)・SZ11,B’・Sa(8)・SZ11,
A ・Sb(1)・SZ12,B ・Sb(2)・SZ12,
B’・Sb(3)・SZ12,A’・Sb(4)・SZ12,
B ・Sb(5)・SZ12,A ・Sb(6)・SZ12,
A’・Sb(7)・SZ12,B’・Sb(8)・SZ12,
C ・Sa(1)・SZ11,D ・Sa(2)・SZ11,
〜(8系列×2×16)〜、
A ・Sa(1)・SZ21,B ・Sa(2)・SZ21,
B’・Sa(3)・SZ21,A’・Sa(4)・SZ21,
B ・Sa(5)・SZ21,A ・Sa(6)・SZ21,
A’・Sa(7)・SZ21,B’・Sa(8)・SZ21,
A ・Sb(1)・SZ22,B ・Sb(2)・SZ22,
B’・Sb(3)・SZ22,A’・Sb(4)・SZ22,
B ・Sb(5)・SZ22,A ・Sb(6)・SZ22,
A’・Sb(7)・SZ22,B’・Sb(8)・SZ22,
C ・Sa(1)・SZ21,D ・Sa(2)・SZ21,
〜(8系列×2×16)〜

となる。全系列は8×16×4系列となる。
なお、第3の実施形態における干渉抑圧符号Sa,Sbは、第1の実施形態と同じ干渉抑圧符号である。
また、第3の実施形態における干渉抑圧符号SZ11,SZ12,SZ21,SZ22は、長さ1bitの符号であり、それぞれ1か−1の値であり、

SZ11・SZ12 = −SZ21・SZ22

という関係であれば良い。
例えば、上述した符号長L=8では、全符号系列は

A,B,B’,A’,B,A,A’,B’,C,D,D’,C’,D,C,C’,D’

の全16系列となる。
ここで、第1の実施形態と同様に、8系列単位において干渉抑圧符号

Sa=[ 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1],
Sb=[−1, 1,−1, 1,−1, 1,−1, 1]

を用いると、系列は以下のようになる。
ここで、コヒーレント加算部(スパノ符号)291は、干渉抑圧符号SZ11=1、SZ12=1、SZ21=1、SZ22=−1として、レンジ間干渉成分をコヒーレント加算すると、

( A# B)+( B# B’)+( B’# A’)+( A’# B)
+( B# A)+( A# A’)+( A’# B’)+( B’#−A)
+(−A# B)+( B#−B’)+(−B’# A’)+( A’#−B)
+(−B# A)+( A#−A’)+(−A’# B’)+( B’# C)
+( C# D)+( D# D’)+( D’# C’)+( C’# D)
+( D# C)+( C# C’)+( C’# D’)+( D’#−C)
+(−C# D)+( D#−D’)+(−D’# C’)+( C’#−D)
+(−D# C)+( C#−C’)+(−C’# D’)+( D’# A)
+( A# B)+( B# B’)+( B’# A’)+( A’# B)
+( B# A)+( A# A’)+( A’# B’)+( B’# A)
+( A#−B)+(−B# B’)+( B’#−A’)+(−A’# B)
+( B#−A)+(−A# A’)+( A’#−B’)+(−B’# C)
+( C# D)+( D# D’)+( D’# C’)+( C’# D)
+( D# C)+( C# C’)+( C’# D’)+( D’# C)
+( C#−D)+(−D# D’)+(−D’#−C’)+(−C’# D)
+( D#−C)+(−C# C’)+( C’#−D’)+(−D’# A)
=( B’#−A)+( B’# C)+( D’#−C)+( D’# A)
+( B’# A)+(−B’# C)+( D’# C)+(−D’# A)
=0

となり、2重の干渉抑圧符号の乗算処理により、レンジ間干渉成分がゼロになる。
図7は、第3の実施形態のレーダ装置150の内部構成を示すブロック図である。図5に示す第1の実施形態のレーダ装置100と比較して、パルスカウンタ402は、更にもう一つのカウンタ402cを更に有する点が異なる。
カウンタ402cは、図8に示すカウンタ値CT2が、L/4回、1と2の値を繰り返した後にインクリメントされる。カウンタ402cは2の後は1になる。図8は、第3の実施形態におけるスパノ符号系列、パルスタイミング、各カウンタ値及び干渉抑圧符号の関係の一例を示す図である。
干渉抑圧符号記憶部403は、干渉抑圧符号Sa,Sbとは別に、干渉抑圧符号SZ11,SZ12,SZ21,SZ22を格納する。
干渉抑圧符号乗算部405は、干渉抑圧符号Sa,Sbの乗算処理の後に、カウンタ値CT2,CT3の値によって、スパノ符号系列に干渉抑圧符号SZ11,SZ12,SZ21,SZ22を乗算する。
干渉抑圧符号制御部404は、
カウンタ値CT2が1、カウンタ値CT3が1では、干渉抑圧符号SZ11を用い、
カウンタ値CT2が2、カウンタ値CT3が1では、干渉抑圧符号SZ12を用い、
カウンタ値CT2が1、カウンタ値CT3が2では、干渉抑圧符号SZ21を用い、
カウンタ値CT2が2、カウンタ値CT3が2では、干渉抑圧符号SZ22を用いる。
具体的には、干渉抑圧符号乗算部405は、
カウンタ値CT2が1、カウンタ値CT3が1では、干渉抑圧符号Sa,Sbの乗算処理結果に、干渉抑圧符号SZ11を乗算し、
カウンタ値CT2が2、カウンタ値CT3が1では、干渉抑圧符号Sa,Sbの乗算処理結果に、干渉抑圧符号SZ12を乗算し、
カウンタ値CT2が1、カウンタ値CT3が2では、干渉抑圧符号Sa,Sbの乗算処理結果に、干渉抑圧符号SZ21を乗算し、
カウンタ値CT2が1、カウンタ値CT3が2では、干渉抑圧符号Sa,Sbの乗算処理結果に、干渉抑圧符号SZ22を乗算する。
以上により、第3の実施形態では、レーダ装置150は、8系列単位において複数繰り返されるスパノ符号に対して、ドップラ位相回転を吸収する8系列単位と、全系列数単位のそれぞれに対して2重の干渉抑圧符号を乗算することにより、ドップラ耐性の劣化を抑制し、長い全系列におけるレンジ間干渉が除去できる。
以上、図面を参照して各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
第1の実施形態において、レーダ装置100は、8個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)のうち任意の2個又は4個を部分的に選択した符号系列を用いて送信信号を生成しても良い。
第1の実施形態において、数式(4)、数式(14)、数式(15)、数式(16)を満たす第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sb,第3干渉抑圧符号Scが存在する場合には、レーダ装置100は、8個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)の符号数である8個の3倍となる合計24個の送信周期にわたって、8個のスパノ符号系列(A,B,B’,A’,B,A,A’,B’)と、第1干渉抑圧符号Sa,第2干渉抑圧符号Sb,第3干渉抑圧符号Scとを用いて、送信信号を生成しても良い。
Figure 0006174675
Figure 0006174675
Figure 0006174675
なお、本出願は、2013年2月26日出願の日本特許出願(特願2013−036340)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
本開示は、ドップラ周波数の変動に伴って受信信号に位相回転が生じる場合でも、受信信号の相関特性を劣化させることなく、受信信号における干渉を抑圧するレーダ装置として有用である。
また、本開示は、非常に広角な範囲を検知できるようなレーダ装置として、例えば交差点に設置されたインフラ用のレーダ装置として用いても良いし、例えば車両等の移動体に搭載することで車載レーダ装置としても用いても良い。
100,150 レーダ装置
212 送信符号制御部
220 DAC
230 送信RF部
260 受信RF部
270 ADC
280 相関器
290 コヒーレント加算部
401 送信符号記憶部
402,402a,402b パルスカウンタ
403 干渉抑圧符号記憶部
404 干渉抑圧符号制御部
405 干渉抑圧符号乗算部
Antx−RD 送信アンテナ
Anrx−RD 受信アンテナ

Claims (16)

  1. M種類(M:1以上の整数)のスパノ符号系列に含まれる2(N+1)(N:1以上の整数)個の符号系列に、符号長2(N+1)の第1乗算符号系列の要素を送信周期毎に乗算し、更に、
    前記M種類のスパノ符号系列に2(N+1)個の前記符号系列に、符号長2(N+1)の第2乗算符号系列の要素を送信周期毎に乗算した、2×M×2(N+1)個の第1の乗算後符号系列を含む送信信号を順次生成する送信信号生成部と、
    前記送信信号を高周波のレーダ送信信号に変換して送信アンテナから送信する送信RF部と、を含み、
    前記第1乗算符号系列及び前記第2乗算符号系列は、数式(1)を満たす符号系列であり、

    Figure 0006174675


    Sa(k)は前記第1乗算符号系列であり、
    Sb(k)は前記第2乗算符号系列であり、
    kは1以上2(N+1)以下の整数である、
    レーダ装置。
  2. 請求項1に記載のレーダ装置であって、
    前記送信信号生成部は、
    前記M種類のスパノ符号系列を格納する送信符号記憶部と、
    前記第1乗算符号系列及び前記第2乗算符号系列を格納する乗算符号記憶部と、
    前記M種類のスパノ符号系列のうち第1スパノ符号系列に含まれる2(N+1)個の符号系列と、前記第1乗算符号系列又は前記第2乗算符号系列とを、前記送信周期毎に乗算する乗算符号乗算部と、を含む、
    レーダ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のレーダ装置であって、
    前記レーダ送信信号がターゲットにより反射された反射波信号を受信アンテナにおいて受信してベースバンドの受信信号を生成する受信RF部と、
    前記第1乗算符号系列又は前記第2乗算符号系列が乗算された前記第1の乗算後符号系列を含む前記送信信号と前記受信信号との相関値を演算する相関演算部と、
    2×M×2(N+1)送信周期にわたって演算された前記相関値を加算するコヒーレント加算部と、を更に含む、
    レーダ装置。
  4. 請求項1から3までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=2であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1,1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[−1,1,−1,1,−1,1,−1,1]である、
    レーダ装置。
  5. 請求項1から3までのうちいずれか一項に記載のレーダ数値であって、
    N=2であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,−1,−1,1,1,−1,−1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,−1,1,1,−1,−1,1]である、
    レーダシステム。
  6. 請求項1から3までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[−1,1,−1,1]である、
    レーダ装置。
  7. 請求項1から3までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,1,−1]である、
    レーダ装置。
  8. 請求項1から3までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,−1,−1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,−1,1]である、
    レーダ装置。
  9. 請求項2に記載のレーダ装置であって、
    前記送信信号生成部が生成する前記送信信号は、
    前記第1の乗算後符号系列に対して、2(N+1)個毎に、数式(2)を満たす、
    第1乗算符号係数(SZ11)、第2乗算符号係数(SZ12)を乗算した2×M×2(N+1)個の第2の乗算後符号系列、及び、第3乗算符号係数(SZ21)、第4乗算符号係数(SZ22)を乗算した2×M×2(N+1)個の第3の乗算後符号系列を含む、SZ11・SZ12 = −SZ21・SZ22 ・・・(2)
    レーダ装置。
  10. 請求項9に記載のレーダ装置であって、
    前記乗算符号記憶部は、更に、
    前記第1乗算符号係数、前記第2乗算符号係数、前記第3乗算符号係数、前記第4乗算符号係数を格納する、
    レーダ装置。
  11. 請求項9又は10に記載のレーダ装置であって、
    前記レーダ送信信号がターゲットにより反射された反射波信号を受信アンテナにおいて受信してベースバンドの受信信号を生成する受信RF部と、
    前記第2の乗算後符号系列、又は、前記第3の乗算後符号系列と前記受信信号との相関値を演算する相関演算部と、
    前記2×M×2(N+1)個の4倍の送信周期にわたって演算された前記相関値を加算するコヒーレント加算部と、を含む、
    レーダ装置。
  12. 請求項9から11までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=2であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1,1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[−1,1,−1,1,−1,1,−1,1]であり、
    前記第1乗算符号係数は「1」であり、
    前記第2乗算符号係数は「1」であり、
    前記第3乗算符号係数は「1」であり、
    前記第4乗算符号係数は「−1」である、
    レーダ装置。
  13. 請求項9から11までのうちいずれか一項に記載のレーダ数値であって、
    N=2であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,−1,−1,1,1,−1,−1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,−1,1,1,−1,−1,1]であり、
    前記第1乗算符号係数は「1」であり、
    前記第2乗算符号係数は「1」であり、
    前記第3乗算符号係数は「1」であり、
    前記第4乗算符号係数は「−1」である、
    レーダ装置。
  14. 請求項9から11までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[−1,1,−1,1]であり、
    また、2M・2(N+1)個毎に
    前記第1乗算符号係数は「1」であり、
    前記第2乗算符号係数は「1」であり、
    前記第3乗算符号係数は「1」であり、
    前記第4乗算符号係数は「−1」である、
    レーダ装置。
  15. 請求項9から11までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,1,1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,1,−1]であり、
    前記第1乗算符号係数は「1」であり、
    前記第2乗算符号係数は「1」であり、
    前記第3乗算符号係数は「1」であり、
    前記第4乗算符号係数は「−1」である、
    レーダ装置。
  16. 請求項9から11までのうちいずれか一項に記載のレーダ装置であって、
    N=1であり、
    前記第1乗算符号系列は[1,1,−1,−1]であり、
    前記第2乗算符号系列は[1,−1,−1,1]であり、
    前記第1乗算符号係数は「1」であり、
    前記第2乗算符号係数は「1」であり、
    前記第3乗算符号係数は「1」であり、
    前記第4乗算符号係数は「−1」である、
    レーダ装置。
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