JP5247069B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、パルス変調された電波を目標に向けて放射し、その目標により反射されて戻り受信された電波を受信信号とするレーダ装置に関するものである。
従来のレーダ装置は、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調を繰り返した送信信号を送信し、目標で反射してきた送信信号を受信信号として受信し、受信信号をディジタル複素ビデオ信号に変換する手段と、ディジタル複素ビデオ信号をドップラ補正し、かつパルス圧縮する複数の信号処理手段と、パルス圧縮することにより生成された信号の振幅をもとに、その信号のレンジ補正をする複数の補正手段と、レンジ補正されたパルス圧縮することで生成された信号にコヒーレント積分を施して目標の検出を行う手段とを備えている。そして、複数のコヒーレント積分結果から振幅の最大値を検出することで、目標の検出性能を改善する(例えば、特許文献1参照)。
この従来のレーダ装置では、ドップラーレンジ補正量が異なる複数のパルス圧縮回路とコヒーレント積分器を利用するため、ノンコヒーレント積分に代表される振幅情報のみを用いる積分方式に比べ、信号対雑音電力比(Signal to Noise Ratio:SNR)の改善により、目標検出性能の改善が期待できる。
特開2000−275332号公報
しかし、このレーダ装置では、予め目標を等速運動と想定しドップラーレンジ補正量が異なる複数のパルス圧縮回路とコヒーレント積分器を用意する必要があり、ハードウェアが大きくなり、処理量が増大するという問題がある。
また、想定外の運動目標に対する目標検出性能の改善は困難という問題がある。
この発明の目的は、ハードウェアが大きくならず、処理量が少なく、かつ予め運動を想定することが困難な高機動目標に対する目標検出性能の改善を行うことのできるレーダ装置を提供することである。
この発明に係わるレーダ装置は、キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、上記パルス圧縮することで生成された信号の強度に基づく目標との距離を算出する測距手段と、上記3つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の強度に基づく目標との距離をそれぞれ表す3つ以上の式の連立方程式を解くことにより目標との相対距離および目標との基準相対速度並びに目標との相対加速度を同時に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段と、上記アップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号の目標までの距離が上記受信信号の位相を補償すると同一になるように、上記相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段からの上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度または上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度および上記目標との相対距離を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、複数の上記所定の時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
上記目標との基準相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数の折り返しを補正し、目標の相対速度を算出する速度算出手段と、を有する。
この発明に係わるレーダ装置によれば、目標との基準相対速度および目標との相対加速度を求め、それらを用いてアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の目標までの距離が同一になるような位相補償量を算出し、その位相補償量を用いて受信信号の位相補償を行うので、ハードウェアや処理量が少なく、予め運動を想定することが困難な高機動目標に対する目標検出性能の改善したレーダ装置を提供することができる。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係わるレーダ装置は、図1に示すように、空中線1、送信機2、チャープ信号発生器3、送受切替器4、受信機5、信号処理器6、表示器7を備える。
チャープ信号発生器3は、アップチャープ信号およびダウンチャープ信号を生成し、送信機2に出力する。
送信機2は、キャリア信号を所定のパルス繰り返し周期でパルス変調し、さらにアップチャープ信号およびダウンチャープ信号に従ってパルス毎交互にパルス内をアップチャープ変調およびダウンチャープ変調することを繰り返して送信RF(Radio Frequency)信号を生成し、送受切替器4に出力する。
送受切替器4は、送信機2から入力された送信RF信号を空中線1に出力する。そして、空中線1から送信RF信号が空中に放射される。
空中に放射された送信RF信号は、目標で反射され、反射RF信号として空中線1に入射する。そこで、空中線1は、入射してきた反射RF信号を受信し、受信RF信号として送受切替器4に出力する。
送受切替器4は、空中線1から入力された受信RF信号を受信機5に出力する。
受信機5は、送受切替器4から入力された受信RF信号を増幅、位相検波の後、受信ビデオ信号に変換し、信号処理器6に出力する。
なお、パルス内がアップチャープ変調された送信RF信号は、目標で反射され、反射RF信号として空中線1に入射し受信されて受信RF信号が生成され、その受信RF信号が受信ビデオ信号に変換されるが、以下の説明においては、この受信ビデオ信号をアップチャープ受信ビデオ信号と称す。
また、パルス内がダウンチャープ変調された送信RF信号は、目標で反射され、反射RF信号として空中線1に入射し受信されて受信RF信号が生成され、その受信RF信号が受信ビデオ信号に変換されるが、以下の説明においては、この受信ビデオ信号をダウンチャープ受信ビデオ信号と称す。
また、以下の説明において、時間間隔をパルス変調の所定のパルス繰り返し周期(Pulse Repetition Interval)と称し、PRIと略記する。
この実施の形態1に係わる信号処理器6は、図1に示すように、パルス圧縮手段11、測距手段12、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13、位相補償手段14、第2パルス圧縮手段15、積分手段16、速度算出手段17を備えている。なお、位相補償手段14および第2パルス圧縮手段15をまとめて補償手段と称す。信号処理器6は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(read-only memory)、インターフェース回路を有するコンピュータから構成され、ROMに記憶されるプログラムに従ってCPUで演算処理が行われる。
次に、実施の形態1に係わる信号処理器6の処理動作について説明する。図2は信号処理器6の処理動作を図解したものである。
パルス圧縮手段11は、入力されたA/D変換後の受信ビデオ信号V(n,m)と、送信RF信号の変調成分に対して複素共役の関係にある参照信号Ex(n、m、m<sub>τ</sub>)とを相関演算し、レンジ方向に分散した信号をパルス圧縮する。
パルス圧縮手段11に入力される受信ビデオ信号V(n,m)は、式(1)で表される。この受信ビデオ信号V(n,m)は、n番目の送信RF信号に対するものである。ここで、Nはパルス数、Mは1PRI内のA/Dサンプリング点数を表す。
Figure 0005247069
また、パルス圧縮手段11で用いる参照信号Ex(n、m,m<sub>τ</sub>)は、式(2)で表される。ここで、m<sub>τ</sub>Δtは各パルスでの任意の時間シフト、A'''は参照信号の振幅を表す。
Figure 0005247069
パルス圧縮手段11は、パルス圧縮として、式(1)で表された受信ビデオ信号V(n,m)と、式(2)で表された参照信号Ex(n、m,m<sub>τ</sub>)との相関演算を式(3)に従って行い、結果R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を算出する。パルス圧縮することにより生成された信号とは、この相関演算結果R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)のことである。
以下の説明において、受信ビデオ信号がパルス圧縮されることにより生成された信号をパルス圧縮後の信号と記述し、アップチャープ受信ビデオ信号がパルス圧縮することにより生成された信号をアップチャープパルス圧縮後の信号、ダウンチャープ受信ビデオ信号がパルス圧縮することにより生成された信号をダウンチャープパルス圧縮後の信号と記述する。
Figure 0005247069
移動している目標からの反射RF信号を受信した場合、アップチャープパルス圧縮後の信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離と、ダウンチャープパルス圧縮後の信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離が、真の目標との相対距離R<sub>0</sub>に対して異なる方向に変化する。以下の説明において、この現象を距離シフトと記述する。
測距手段12は、パルス圧縮手段11の出力であるn回目に受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)を、式(4)に従って算出する。
Figure 0005247069
ここで、max_R(R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>))は、相関演算結果R<sub>V・EX</sub>(n,m<sub>τ</sub>)の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を表す。
周知のように、同時刻にパルス内がアップチャープ変調された送信RF信号とダウンチャープ変調された送信RF信号とが送信されるときは、アップチャープパルス圧縮後の信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離ruとダウンチャープパルス圧縮後の信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離rは、近似的に式(5)で表される。図3にその様子を図示する。
Figure 0005247069
したがって、式(6)、式(7)により、目標との相対距離と相対速度を算出することができる。算出した目標との相対距離と相対速度は、真の目標との相対距離Rと相対速度vと区別するために、記号にドットをつけて表記している。
Figure 0005247069
しかし、パルス内がアップチャープ変調された送信信号とダウンチャープ変調された送信信号が異なる時刻に送信された場合、この発明のようにアップチャープ変調された送信信号とダウンチャープ変調された送信信号が交互に繰り返し送信される場合、時刻間の目標移動によって目標との相対速度と、目標との相対距離の算出精度が劣化するという問題がある。また、目標との相対加速度が算出されないため、正確な目標諸元を得ることが困難であるという問題がある。
そこで、この発明では、3つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離を用いて、時刻間の目標移動と目標との相対加速度を考慮することにより、精度の高い目標との相対加速度と目標との基準相対速度と目標との相対距離の算出を実現する。
図4に、3つの異なる時刻t(1),t(2),t(3)に受信されたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた加速度を有する目標までの距離r1,2,を示す。ただし、t(n)は時刻t(1)を基準とした時刻であり式(8)により表される。
Figure 0005247069
図4より、時刻が異なる3つのパルス圧縮後のピーク距離r1,2,は、式(9)により表される。
Figure 0005247069
したがって、未知数(R,a、v)が3つに対して、式(9)による3つの式の連立方程式を解く事により算出する事が可能になる。また、式(9)は、式(10)、式(11)のように表すことができる。ただし、A’,X’,B’は式(12)によって表される。
Figure 0005247069
Figure 0005247069
式(11)を解くことによって、目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aを得ることが可能になる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13は、式(9)の関係を用いて、測距手段12の出力である3つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度を有する目標までの距離から、式(13)に従って、目標との相対距離R'と、目標との基準相対速度v'と、目標との相対加速度a’を算出する。ただし、Z−1は行列Zの逆行列を示す。
式(13)に従って算出した目標との相対距離R'と、目標との基準相対速度v'と、目標との相対加速度a’は、真の目標との相対距離Rと目標との基準相対速度v
目標との相対加速度aと区別するために、サフィックスをつけて表記している。
Figure 0005247069
位相補償手段14は、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13から入力される目標との基準相対速度v'と、目標との相対加速度a’を用いて、パルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように式(14)を用いて位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14は、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて受信機5からの受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を式(15)に従って行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
第2パルス圧縮手段15は、位相補償手段14の出力である位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を、式(16)を用いてパルス圧縮手段11と同様に、パルス圧縮を行い、パルス圧縮することにより生成された信号R'<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
Figure 0005247069
このような処理を行うことによって、図5に示すように異なる時刻に受信した位相補償されたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの各距離が同一になる。
積分手段16は、パルス間での積分を行うものであり、第2パルス圧縮手段15の出力であるパルス圧縮することにより生成された信号R'<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を入力とし、例えば、高速フーリエ変換処理等を行い、レンジビン毎の信号成分、即ち、周波数スペクトルF(k,m<sub>τ</sub>)を式(17)に従って求めることにより、各周波数ビンの積分を行う。
Figure 0005247069
ここで、kは周波数ビン番号、FFT_numはFFTポイント数を表す。NがFFTポイント数未満の場合は、R'<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)に0を補充する。
速度算出手段17は、積分手段16の出力である周波数スペクトルに対し、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との基準相対速度から周波数の折り返しを考慮して、高精度な目標との相対速度を求める。
速度算出手段17は、式(18)を用いて速度帯域v<sub>band</sub>を算出する。また、速度算出手段17は、式(19)を用いて周波数ビンの速度分解能Δvを算出する。
Figure 0005247069
また、速度算出手段17は、式(18)、式(19)の結果に基づき、周波数の折り返しを考慮した各周波数ビンの速度v<sub>bin</sub>(k)を式(20)を用いて求める。したがって、FFTポイント数を多くすることにより、より速度分解能を上げることが可能になる。
Figure 0005247069
速度算出手段17は、周波数スペクトルと周波数の折り返しを考慮した各周波数ビンの速度を表示器7に出力する。
表示器7は、速度算出手段17からの周波数スペクトルと周波数の折り返しを考慮した各周波数ビンの速度を表示する。
このように、実施の形態1に係わるレーダ装置は、受信ビデオ信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段11と、パルス圧縮されることで生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を算出する測距手段12と、3つの異なる時刻のアップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離の差と時刻間の目標移動を考慮して目標との相対距離および目標との基準相対速度および目標との相対加速度を算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13と、受信ビデオ信号の位相補償を行うことにより、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、目標との基準相対速度および目標との相対加速度を用いて位相補償量を算出し、その位相補償量を用いて受信ビデオ信号の位相を補償する位相補償手段14と、位相補償された受信ビデオ信号をパルス圧縮する第2パルス圧縮手段15と、第2パルス圧縮手段15でパルス圧縮することにより生成された信号を複数加算する積分手段16と、積分手段16からの出力である周波数スペクトルに対して周波数の折り返しを考慮して目標との相対速度を算出する速度算出手段17と、を有するので、簡単な演算で目標の諸元である目標との相対距離および目標との基準相対速度および目標との相対加速度を算出することが可能になり、得られた目標の諸元を用いることにより加速度を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Bの信号処理が異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態2に係わる信号処理器6Bは、図6に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6の位相補償手段14および第2パルス圧縮手段15の代わりに補償手段としてレンジ補正手段18と加速度補償手段19を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態2に係わる信号処理器6Bの処理動作について説明する。図7は信号処理器6Bの処理動作を図解したものである。
レンジ補正手段18は、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との基準相対速度v'および目標との相対加速度a’を用いて、式(21)に従って、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)を算出する。ただし、v'(n)はn回目のパルスを送信した時刻の目標との相対速度であり、式(22)に従い、算出する。
Figure 0005247069
また、レンジ補正手段18は、式(23)に従い、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)をレンジビン単位で表すレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)に変換する。
Figure 0005247069
ここで、Δr(=cΔt/2)はA/Dサンプリング間隔を表す。
そして、レンジ補正手段18は、算出されたレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)を用いて、式(24)に従って、パルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)のレンジ補正を行い、レンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。このような処理を行うことによって、図8に示すように、パルス圧縮により生成され、レンジ補正された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離を同一にすることができる。
Figure 0005247069
移動目標がパルス間で加速度を有している場合、レンジ補正された信号は、目標検出性能と相対速度計測精度が劣化する可能性がある。そのため、加速度補償手段19は、レンジ補正された信号に対して、加速度補償を行い、加速度を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図る。
加速度補償手段19は、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との相対加速度a’を用いて、式(25)に従い、レンジ補正手段18の出力であるレンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)に対して加速度補償を行い、加速度補償された信号R'<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態2に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わる位相補償手段14および第2パルス圧縮手段15に代えて、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号あるいはダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるようにレンジ補正量を算出し、そのレンジ補正量を用いてパルス圧縮することにより生成された信号のレンジ補正を行うレンジ補正手段18と、レンジ補正された信号に対し、加速度を有する移動目標に対する目標検出性能と相対速度計測精度の劣化を防ぐ加速度補償を行う加速度補償手段19を備えたので、加速度を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。また、実施の形態1と比べ、各パルスの受信ビデオ信号に対してパルス圧縮を2回行う必要がなく、構成が簡素になり、処理時間の短縮も可能となる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Cが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態3に係わる信号処理器6Cは、図9に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6の位相補償手段14の代わりに、位相補償手段14Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。なお、図10は信号処理器6Cの処理動作を図解したものである。
位相補償手段14Bは、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との相対距離R'、目標との基準相対速度v'、目標との相対加速度a’を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(26)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Bは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態3に係わるレーダ装置は、受信ビデオ信号を位相補償する補償項に目標との相対距離を含めたことによって、遠距離の移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Dが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態4に係わる信号処理器6Dは、図11に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6の相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13と位相補償手段14の代わりに、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bと位相補償手段14Cを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態4に係わる信号処理器6Dの処理動作について説明する。図12は信号処理器6Dの処理動作を図解したものである。
測距手段12の出力である3つの異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)に測距誤差がある場合、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13の出力である目標との基準相対速度v'と、目標との相対加速度a'と、目標との相対距離R'の算出精度が劣化する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、3つ以上の異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)を用いて、測距誤差を考慮して目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aを算出する。ここでは、多数の異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を用いた方が、より高精度に算出することが可能なため、パルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を用いる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bには、測距手段12からパルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)が入力される。
図4より、n回目に受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度を有する目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)は、式(27)によって表される。
Figure 0005247069
したがって、パルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度を有する目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)は、式(28)によって表される。また、式(28)は、式(29)のように表すことができる。
Figure 0005247069
Figure 0005247069
式(29)を解くことによって、目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aを得ることが可能になる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bは、パルス数分の受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度を有する目標までの距離から、最小二乗法である式(31)に従って、目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する。
Figure 0005247069
位相補償手段14Cは、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bの出力である目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(32)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Cは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態4に係わるレーダ装置は、測距手段12の出力であるパルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離から最小二乗法により目標との相対距離、目標との基準相対速度、目標との相対加速度を高精度に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bと、受信ビデオ信号に対し、加速度を考慮した位相補償を行い、加速度を含めた位相補償後の信号を出力する位相補償手段14Cを備えたので、測距手段12の測距誤差を考慮して、加速度を有する移動目標に対する安定した目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係わるレーダ装置は、実施の形態2に係わるレーダ装置と信号処理器6Eが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態5に係わる信号処理器6Eは、図13に示すように、実施の形態2に係わる信号処理器6Bの相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13とレンジ補正手段18と加速度補償手段19の代わりに、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bとレンジ補正手段18Bと加速度補償手段19Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態5に係わる信号処理器6Eの処理動作について説明する。図14は信号処理器6Eの処理動作を図解したものである。
相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bは、パルス数分の受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離から、最小二乗法である式(31)に従って、目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出する。
レンジ補正手段18Bは、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bの出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度を用いて、式(33)に従って、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)を算出する。
Figure 0005247069
また、レンジ補正手段18Bは、式(23)に従い、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)をレンジビン単位で表すレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)に変換する。
そして、レンジ補正手段18Bは、算出されたレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)を用いて、式(24)に従って、パルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)のレンジ補正を行い、レンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
加速度補償手段19Bは、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bの出力である目標との相対加速度を用いて、式(35)に従い、レンジ補正手段18Bの出力であるレンジ補正されたパルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)に対して加速度補償を行い、加速度補償後の信号R'<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態5に係わるレーダ装置は、測距手段12の出力であるパルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離から最小二乗法により目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を高精度に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bと、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bの出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるようにレンジ補正量を算出し、そのレンジ補正量を用いてパルス圧縮することにより生成された信号のレンジ補正を行うレンジ補正手段18Bと、レンジ補正された信号に対し、加速度を有する移動目標に対する目標検出性能と相対速度計測精度の劣化を防ぐ加速度補償を行う加速度補償手段19Bを備えたので、測距手段12の測距誤差を考慮して、加速度を有する移動目標に対する安定した目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。また、実施の形態4と比べ、各パルスの受信ビデオ信号に対してパルス圧縮を2回行う必要がなく、構成が簡素になり、処理時間の短縮も可能となる。
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係わるレーダ装置は、実施の形態4に係わるレーダ装置と信号処理器6Fが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態6に係わる信号処理器6Fは、図15に示すように、実施の形態4に係わる信号処理器6Dの位相補償手段14Cの代わりに位相補償手段14Dを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態6に係わる信号処理器6Fの処理動作について説明する。図16は信号処理器6Fの処理動作を図解したものである。
位相補償手段14Dは、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bの出力である目標との相対距離、目標との基準相対速度、目標との相対加速度を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(36)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Dは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態6に係わるレーダ装置は、実施の形態4の位相補償手段14Cに代えて、受信ビデオ信号を位相補償する補償項に目標との相対距離を含めた位相補償を行う位相補償手段14Dを備えたので、遠距離の加速度を有する移動目標に対する安定した目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態7.
この発明の実施の形態7に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Gが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態7に係わる信号処理器6Gは、図17に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6の相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13と位相補償手段14の代わりに、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20と位相補償手段14Eを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態7に係わる信号処理器6Gの処理動作について説明する。図18は信号処理器6Gの処理動作を図解したものである。
実施の形態7に係わる相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20は、4つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離を用いて、時刻間の目標移動と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を考慮することにより、精度の高い目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を算出する。図19に、4つの異なる時刻t(1), t(2), t(3), t(4)に送受信されたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた加速度変化率を有する目標までの距離r1,2,r3, r4を示す。ただし、R(n)は各時刻の真の目標との相対距離、v(n)は各時刻の目標との相対距離、Rは時刻t(1)の目標との相対距離、vは時刻t(1)の目標との基準相対速度、aは目標との相対加速度、Δaは目標との相対加速度変化率、t(n)は時刻t(1)を基準とした時刻であり式(37)により表される。
Figure 0005247069
図19より、時刻が異なる4つのパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標移動の影響を受けた加速度変化率を有する目標までの距離r1,2,r3,r4 は、式(38)により表される。
Figure 0005247069
したがって、未知数(R, Δa,a, v)が4つに対して、式(38)の連立方程式(式(38)中は4つの式)を解く事により算出する事が可能になる。また、式(38)は、式(39)、式(40)のように表すことができる。ただし、A”、X”、B”は式(41)によって表される。
Figure 0005247069
Figure 0005247069
式(41)を解くことによって、目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aと目標との相対加速度変化率Δaを得ることが可能になる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20は、式(38)の関係を用いて、測距手段12の出力である4つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離から、式(42)に従って、目標との相対距離R"と目標との基準相対速度v"と目標との相対加速度a"と目標との相対加速度変化率Δa"を算出する。式(42)に従って算出した目標との相対距離R"と目標との基準相対速度v"と目標との相対加速度a"と目標との相対加速度変化率Δa"は、真の目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aと目標との相対加速度変化率Δaと区別するために、ダブルサフィックスをつけて表記している。
Figure 0005247069
位相補償手段14Eは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20から入力される目標との基準相対速度v"と目標との相対加速度a"と目標との相対加速度変化率Δa"を用いて、パルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように式(43)を用いて位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Eは、この位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を式(15)に従って行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態7に係わるレーダ装置は、4つの異なる時刻のアップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離の差と時刻間の目標移動を考慮して目標との相対距離および目標との基準相対速度および目標との相対加速度および目標との相対加速度変化率を算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20と、受信ビデオ信号の位相補償を行うことにより、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、目標との基準相対速度および目標との相対加速度および目標との相対加速度変化率を用いて位相補償量を算出し、その位相補償量を用いて受信ビデオ信号の位相を補償する位相補償手段14Eを備えたので、加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
また、実施の形態7では、4つの異なる時刻のアップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離の差を用いたが、さらに異なる時刻のアップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離の差数を増やす事ことにより、目標との相対加速度変化率の変化率を算出する事が可能であり、同様な効果を得る事が可能である。
実施の形態8.
この発明の実施の形態8に係わるレーダ装置は、実施の形態2に係わるレーダ装置と信号処理器6Hが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
そして、実施の形態8に係わる信号処理器6Hは、図20に示すように、実施の形態2に係わる信号処理器6Bの相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13とレンジ補正手段18と加速度補償手段19の代わりに、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20とレンジ補正手段18Cと加速度・加速度変化率補償手段21とを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態8に係わる信号処理器6Hの処理動作について説明する。図21は信号処理器6Hの処理動作を図解したものである。
相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20は、式(38)の関係を用いて、測距手段12の出力である4つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離Rpeak(n)から、式(39)、式(40)、式(41)、式(42)に従い、目標との相対加速度変化率Δa"と目標との相対加速度a"と目標との基準相対速度v"と目標との相対距離R"を算出する。
レンジ補正手段18Cは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20の出力である目標との基準相対速度v"、目標との相対加速度a"および目標との相対加速度変化率Δa"を用いて、式(44)に従って、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)を算出する。ただし、v"(n)はn回目のパルスを送信した時刻の目標との相対速度であり、式(45)に従い、算出する。
Figure 0005247069
また、レンジ補正手段18Cは、式(23)に従い、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)をレンジビン単位で表すレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)に変換する。そして、レンジ補正手段18Cは、算出されたレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)を用いて、式(24)に従って、パルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)のレンジ補正を行い、レンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
移動目標がパルス間で加速度および加速度変化率を有している場合、目標検出性能と相対速度計測精度が劣化する可能性がある。そのため、加速度・加速度変化率補償手段21は、レンジ補正された信号に対して、加速度・加速度変化率補償を行い、加速度および加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図る。
加速度・加速度変化率補償手段21は、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20の出力である目標との相対加速度a"および目標との相対加速度変化率Δa"を用いて、式(46)に従い、レンジ補正手段18Cの出力であるレンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)に対して加速度・加速度変化率補償を行い、加速度・加速度変化率補償された信号R'<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態8に係わるレーダ装置は、実施の形態2に係わる信号処理器6Bの相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13とレンジ補正手段18と加速度補償手段19の代わりに、4つの異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の最大を示す目標移動の影響を受けた目標までの距離から、目標との相対加速度変化率と目標との相対加速度と目標との基準相対速度と目標との相対距離を算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20と、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20の出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度および目標との相対加速度変化率を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるようにレンジ補正量を算出し、そのレンジ補正量を用いてパルス圧縮することにより生成された信号のレンジ補正を行うレンジ補正手段18Cと、レンジ補正された信号に対し、加速度および加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能と相対速度計測精度の劣化を防ぐ加速度・加速度変化率補償を行う加速度・加速度変化率補償手段21を備えたので、加速度および加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態9.
この発明の実施の形態9に係わるレーダ装置は、実施の形態7に係わるレーダ装置と信号処理器6Gが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態9に係わる信号処理器6Iは、図22に示すように、実施の形態7に係わる信号処理器6Gの位相補償手段14Eの代わりに、位相補償手段14Fを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態9に係わる信号処理器6Iの処理動作について説明する。図23は信号処理器6Iの処理動作を図解したものである。
位相補償手段14Fは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20の出力である目標との相対加速度変化率Δa"と目標との相対加速度a"と目標との基準相対速度v"と目標との相対距離R"を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(47)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Eは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態9に係わるレーダ装置は、目標との相対加速度変化率と目標との相対加速度と目標との基準相対速度と目標との相対距離を用いて、受信ビデオ信号を位相補償する位相補償手段14Fを備えたので、目標との相対距離の大きさによらず、高精度に位相補償を行うことができ、遠距離の加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態10.
この発明の実施の形態10に係わるレーダ装置は、実施の形態7に係わるレーダ装置と信号処理器6Jが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態10に係わる信号処理器6Jは、図24に示すように、実施の形態7に係わる信号処理器6Gの相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20と位相補償手段14Eの代わりに相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bと位相補償手段14Gを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態10に係わる信号処理器6Jの処理動作について説明する。図25は信号処理器6Jの処理動作を図解したものである。
測距手段12の出力である4つの異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)に測距誤差がある場合、相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20の出力である目標との相対距離R"と目標との基準相対速度v"と目標との相対加速度a"と目標との相対加速度変化率Δa"の算出精度が劣化する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、4つ以上の異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)を用いて、測距誤差を考慮して目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を算出する。ここでは、多数の異なる時刻に得られたパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を用いた方が、より高精度に算出することが可能なため、パルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離を用いる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bには、測距手段12からパルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)が入力される。
図19より、n回目に受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)は、式(48)によって表される。
Figure 0005247069
したがって、パルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離R<sub>peak</sub>(n)は、式(49)によって表される。また、式(49)は、式(50)のように表すことができる。
Figure 0005247069
Figure 0005247069
式(50)を解くことによって、目標との相対距離Rと目標との基準相対速度vと目標との相対加速度aと目標との相対加速度変化率Δaを得ることが可能になる。
相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bは、パルス数分の受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離から、最小二乗法である式(52)に従って、目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を算出する。式(52)に従って算出した目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率は、式(39)、式(40)、式(41)、式(42)に従って算出した目標との相対距離R"と目標との基準相対速度v"と目標との相対加速度a"と目標との相対加速度変化率Δa"と区別するために、記号にチルダをつけて表記している。
Figure 0005247069
位相補償手段14Gは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bの出力である目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(53)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Gは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号V(n,m)の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態10に係わるレーダ装置は、測距手段12の出力であるパルス数分のパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離から最小二乗法により目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を高精度に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bと、受信ビデオ信号に対し、加速度変化率を考慮した位相補償を行い、加速度変化率を含めた位相補償後の信号を出力する位相補償手段14Gを備えたので、測距手段12の測距誤差を考慮して、加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態11.
この発明の実施の形態11に係わるレーダ装置は、実施の形態8に係わるレーダ装置と信号処理器6Kが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態11に係わる信号処理器6Kは、図26に示すように、実施の形態8に係わる信号処理器6Hの相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20とレンジ補正手段18Cと加速度・加速度変化率補償手段21の代わりに相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bとレンジ補正手段18Dと加速度・加速度変化率補償手段21Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態11に係わる信号処理器6Kの処理動作について説明する。図27は信号処理器6Kの処理動作を図解したものである。
相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bは、パルス数分の受信された受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした加速度を有する目標までの距離から、最小二乗法である式(53)に従って、目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を算出する。
レンジ補正手段18Dは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bの出力である目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を用いて、式(54)に従って、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)を算出する。
Figure 0005247069
また、レンジ補正手段18Dは、式(23)に従い、レンジ補正量R<sub>cor</sub>(n)をレンジビン単位で表すレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)に変換する。
そして、レンジ補正手段18Cは、算出されたレンジ補正量R<sub>cor_bin</sub>(n)を用いて、式(24)に従って、パルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)のレンジ補正を行い、レンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
加速度・加速度変化率補償手段21Bは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・加速度変化率算出手段20Bの出力である目標との相対加速度および目標との相対加速度変化率を用いて、式(56)に従い、レンジ補正手段18Dの出力であるレンジ補正された信号R<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)に対して加速度・加速度変化率補償を行い、加速度・加速度変化率補償された信号R'<sub>V・Ex_cor</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態11に係わるレーダ装置は、実施の形態8に係わる信号処理器6Hの相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20とレンジ補正手段18Cと加速度・加速度変化率補償手段21の代わりに、4つ以上の異なる時刻のパルス圧縮することにより生成された信号の最大を示す目標移動の影響を受けた加速度変化率を有する目標までの距離から、目標との相対加速度変化率と目標との相対加速度と目標との基準相対速度と目標との相対距離を算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20Bと、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20Bの出力である目標との基準相対速度および目標との相対加速度および目標との相対加速度変化率を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるようにレンジ補正量を算出し、そのレンジ補正量を用いてパルス圧縮することにより生成された信号のレンジ補正を行うレンジ補正手段18Dと、レンジ補正された信号に対し、加速度および加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能と相対速度計測精度の劣化を防ぐ加速度・加速度変化率補償を行う加速度・加速度変化率補償手段21Bを備えたので、加速度および加速度変化率を有する移動目標に対する目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。また、実施の形態10と比べ、各パルスの受信ビデオ信号に対してパルス圧縮を2回行う必要がなく、構成が簡素になり、処理時間の短縮も可能となる。
実施の形態12.
この発明の実施の形態12に係わるレーダ装置は、実施の形態10に係わるレーダ装置と信号処理器6Lが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態12に係わる信号処理器6Lは、図28に示すように、実施の形態10に係わる信号処理器6Jの位相補償手段14Gの代わりに位相補償手段14Hが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態12に係わる信号処理器6Lの処理動作について説明する。図29は信号処理器6Lの処理動作を図解したものである。
位相補償手段14Hは、相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段20Bの出力である目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を用いて、アップチャープ受信ビデオ信号およびダウンチャープ受信ビデオ信号それぞれをパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離が同一になるように、式(57)に従い、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を算出する。そして、位相補償手段14Eは、位相補償量φ<sub>cor</sub>(n,m)を用いて、式(15)に従い、受信ビデオ信号の位相補償を行い、位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態12に係わるレーダ装置は、実施の形態10の位相補償手段14Gに代えて、受信ビデオ信号を位相補償する補償項に目標との相対距離を含めた位相補償を行う位相補償手段14Hを備えたので、遠距離の加速度変化率を有する移動目標に対する安定した目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
実施の形態13.
この発明の実施の形態13に係わるレーダ装置は、実施の形態4に係わるレーダ装置と信号処理器6Mが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態13に係わる信号処理器6Mは、図30に示すように、実施の形態4に係わる信号処理器6Dのパルス圧縮手段11の後段にPDI(Post Detection Integration)手段22が追加され、また、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23を有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態13に係わる信号処理器6Mの処理動作について説明する。図31は信号処理器6Mの処理動作を図解したものである。ただし、PDI(Post Detection Integration)回数を2回としている。
図32に示すように、低S/N環境では、雑音の振幅がパルス圧縮することにより生成された信号の振幅より大きくなり、雑音までの距離をパルス圧縮することにより生成された信号の距離として誤って算出する可能性がある。そのため、PDI手段22は、パルス圧縮することにより生成された信号に対しPDI処理を行い、雑音の影響を低減させる。
PDI手段22にはパルス圧縮することにより生成された信号が入力され、同じ傾きのチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号に対して、式(58)に従い、PDI処理を行い、PDI処理により生成された信号RPDI(n,mτ)を出力する。ここで、NPDIはPDI回数を示す。
Figure 0005247069
A/Dサンプリング周波数が低い場合、測距手段12では、図33に示すように必ずしもパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離あるいはPDI処理により生成された信号の振幅が最大を示す目標までの距離をサンプリングするとは限らない。測距手段12では、高精度に距離算出精度を行うためにA/Dサンプリング周波数を高くする必要があった。そこで、測距手段12に代えて、ディスクリ距離算出手段23で、A/Dサンプリング周波数が低い場合のパルス圧縮することにより生成された信号あるいはPDI処理により生成された信号の距離算出精度を向上するためにディスクリ距離算出処理を用いる。この処理は、入力された信号から振幅の大きい隣接する2信号を取り出し、それらの振幅値の差(Δ)を、それらの2信号の和(Σ)で割った値をΔ/Σ値として生成する。このΔ/Σ値と、予め求めたΔ/Σ値と図33に示す距離補正量との関係に基づいて、生成したΔ/Σ値に相当する距離補正量RΔ/Σ−corを算出し、その距離補正量RΔ/Σ−corで補正した距離を真の入力された信号の目標までの距離として算出し、距離を求めるものである。以下、ディスクリ距離算出処理の具体的な処理内容を示す。
ディスクリ距離算出手段23には、PDI処理により生成された信号RPDI(n,mτ)が入力される。
次に、ディスクリ距離算出手段23は、図33の入力された信号の振幅が最大を示す距離RΔ/Σと各サンプル点(R,P)(i=a,b,c,d)との関係に示すように距離の真値が信号の振幅の大きい隣接する2点(R,P)、(R,P)の間にあるものと仮定し、式(59)に従い、Δ/Σ値Dを算出する。ただし、図中の丸印はサンプル点、Pはサンプル点に対する振幅値、Rはサンプル点に対する距離を示している。
Figure 0005247069
次に、図34に示すような予め精度良く算出された距離補正量とΔ/Σ値Dとの関係(=Δ/Σ曲線)から、距離補正量RΔ/Σ−corを求めることで、真の入力された信号の振幅が最大を示す距離RΔ/Σを式(60)により算出する。以下の説明において、振幅が最大を示す距離をピーク距離と記述する。
Figure 0005247069
相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bには、ディスクリ測距手段23が出力するRΔ/ΣをRpeak(n)として入力される。そして、相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段13Bは、実施の形態4と同様に、式(28)、式(29)、式(30)、式(31)に従い、目標との相対加速度と目標との基準相対速度と目標との相対距離を算出する。
このように、実施の形態13に係わるレーダ装置は、PDI処理により生成された信号を出力するPDI手段22を備えたので、雑音をパルス圧縮することにより生成された信号の振幅が最大を示す距離シフトした目標までの距離と誤って選択することがなくなり、また、実施の形態1に係わる測距手段12に代えて、ディスクリ測距手段23を備えたので、低いA/Dサンプリング周波数でも高精度にパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離を算出することができ、かつ、H/W規模が縮小され、より低S/N環境での目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
また、実施の形態1から12の場合も、PDI手段22を追加し、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23を用いる事により、同様な効果を得る事が可能になる。
実施の形態14.
この発明の実施の形態14に係わるレーダ装置は、実施の形態13に係わるレーダ装置と信号処理器6Nが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態14に係わる信号処理器6Nは、図35に示すように、実施の形態13に係わる信号処理器6Mにピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態14に係わる信号処理器6Nの処理動作について説明する。図36は信号処理器6Nの処理動作を図解したものである。ただし、PDI回数を2回としている。
ピーク距離範囲算出手段24には、PDI処理により生成された信号のピーク距離RΔ/Σが入力される。
図37に示すように、ピーク距離範囲算出手段24は、ディスクリ距離算出手段23から入力されるPDIにより生成された信号のピーク距離RΔ/Σを中心にして、予め設定したピーク距離を求める設定範囲gateを用いて、式(61)に従い、ピーク距離を求める範囲の上限gateupを算出する。また、ピーク距離範囲算出手段24は、ディスクリ距離算出手段23から入力されるPDIにより生成された信号のピーク距離RΔ/Σを中心にして、予め設定したピーク距離を求める設定範囲gateを用いて、式(62)に従い、ピーク距離を求める範囲の下限gatedownを算出する。
Figure 0005247069
第2ディスクリ距離算出手段23Bは、式(61)と式(62)で算出したピーク距離を求める範囲内で、式(59)と式(60)に従い、各パルスのパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離RPDI(n,mτ)を算出する。したがって、図37に示すように、ピーク距離を求める範囲を限定することにより、誤って雑音を選択することがなくなり、各パルスのパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離算出精度の向上が可能になる。
このように、実施の形態14に係わるレーダ装置は、ピーク距離を求める範囲を算出するピーク距離範囲算出手段24と、ピーク距離範囲内でピーク距離を算出する第2ディスクリ距離算出手段23Bを備えたので、誤って雑音を選択することがなくなり、ピーク距離算出精度の向上が可能になり、より低S/N環境での目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
また、実施の形態1から12の場合も、PDI手段22を追加し、測距手段12の代わりにディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを用いる事により、同様な効果を得る事が可能になる。
実施の形態15.
この発明の実施の形態15に係わるレーダ装置は、実施の形態14に係わるレーダ装置と送信機2B、信号処理器6Oが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態15に係わる信号処理器6Oは、図38に示すように、実施の形態14に係わる信号処理器6Nに、PDI手段22の代わりにPDI手段22Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態15に係わる信号処理器6Oの処理動作について説明する。図39は信号処理器6Oの処理動作を図解したものである。ただし、PDI回数を2回としている。
送信機2Bは、キャリア信号をPRI毎にパルス変調し、連続した複数パルス毎に交互にパルス内をアップチャープ変調およびダウンチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。例えば、PDI回数が2回に設定された場合は、1回目と2回目のパルス変調された信号のパルスに対してはアップチャープ変調を行い、3回目と4回目のパルス変調された信号のパルスに対してはダウンチャープ変調を行い、5回目と6回目のパルス変調された信号のパルスに対してはアップチャープ変調を行う。送信機2Bは、この操作を繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。以下の説明において、送信機2の場合を交互送信、送信機2Bの場合を連続送信と記述する。図40に示したように、連続送信の場合、PDI処理に用いられるパルス圧縮することにより生成された信号間のピーク距離のレンジウォーク量が、交互送信の場合に比べ、小さくなる。したがって、PDI処理に用いられるパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離が互いに近くなり、PDI処理により生成された信号の振幅の劣化が小さくなり、PDI処理により生成された信号のピーク距離の算出精度が向上する。
PDI手段22Bには、連続してPRI毎に同じ傾きのチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号が入力される。
PDI手段22Bは、同じ傾きのチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号に対して、式(63)に従い、PDI処理を行い、PDI処理により生成された信号RPDI(n,mτ)を出力する。
Figure 0005247069
このように、実施の形態15に係わるレーダ装置は、実施の形態14の送信機2に代えて、キャリア信号をPRI毎にパルス変調し、連続した複数パルス毎に交互にパルス内をアップチャープ変調およびダウンチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する送信機2Bを備えたので、PDI処理に用いられるパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離が互いに近くなり、PDI処理により生成された信号の振幅の劣化が小さくなり、第2ディスクリ距離算出手段23BのPDI処理により生成された信号のピーク距離算出精度の向上が可能になり、より低S/N環境での目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能となる。
また、実施の形態1から13の場合も、PDI手段22Bを追加し、送信機2と測距手段12に代えて送信機2Bとディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを用いる事により、同様な効果を得る事が可能になる。
実施の形態16.
この発明の実施の形態16に係わるレーダ装置は、図41に示すように、実施の形態15に係わるレーダ装置と送信機2Cが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態16に係わるレーダ装置の処理動作について説明する。図42はレーダ装置の処理動作を図解したものである。ただし、PDI回数を2回としている。
送信機2Cは、キャリア信号をPRI毎にパルス変調し、パルス内をアップチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する。図42に示したように、アップチャープ変調のみのため、送信機の規模が小さくなるという利点がある。
このように、実施の形態16に係わるレーダ装置は、実施の形態15の送信機2Bに代えて、キャリア周波数をPRI毎にパルス変調し、パルス内をアップチャープ変調することを繰り返して送信RF信号を生成し、送受切替器4に出力する送信機2Cを備えたので、送信機の規模を小さくすることが可能になる。また、実施の形態16の送信機2Cはアップチャープ変調のみを行ったが、ダウンチャープ変調のみの場合も同様な効果を得る事が可能になる。
また、実施の形態1から12の場合も、送信機2と測距手段12に代えて送信機2Cとディスクリ距離算出手段23とピーク距離範囲算出手段24と第2ディスクリ距離算出手段23Bを用いる事により、同様な効果を得る事が可能になる。
実施の形態17.
この発明の実施の形態17に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わるレーダ装置と信号処理器6Pが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。そして、実施の形態17に係わる信号処理器6Pは、図43に示すように、実施の形態1に係わる信号処理器6のパルス圧縮手段11および第2パルス圧縮手段15の代わりに、パルス圧縮手段11Bと第2パルス圧縮手段15Bを有することが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
次に、実施の形態17に係わる信号処理器6Pの処理動作について説明する。図44は信号処理器6Pの処理動作を図解したものである。図45はパルス圧縮手段11Bの処理動作を図解したものである。
パルス圧縮手段11Bで用いる参照信号Ex’(n、m)は、式(64)で表される。
Figure 0005247069
パルス圧縮手段11Bは、式(1)で表された受信ビデオ信号V(n,m)と、式(64)で表された参照信号Ex’(n、m)をそれぞれ高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:以下、FFTと記述する)する事によって、式(65)で表される周波数領域に変換された受信ビデオ信号Fv(n,kr)と、式(66)で表される周波数領域に変換された参照信号FEX’(n,kr)を出力する。ここで、FFT_numは、受信ビデオ信号と参照信号を時間領域から周波数領域に変換する際のFFT点数(FFT_numM)を表す。ただし、FFT_num>Mの場合は、V(n,m)とEx’(n、m)に0を設定する。
Figure 0005247069
次に、パルス圧縮手段11Bは、式(67)に従い、周波数領域に変換された受信ビデオ信号Fv(n,kr)と周波数領域に変換された参照信号FEX’(n,kr)を乗算し、乗算結果Fv・EX ’(n,kr)を出力する。
Figure 0005247069
最後に、パルス圧縮手段11Bは、式(68)に従い、乗算結果Fv・EX ’(n,kr)を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform:以下、IFFTと記述する)する事によって、パルス圧縮することにより生成された信号R<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。ここで、IFFT_numは、乗算結果Fv・EX ’(n,kr)を周波数領域から時間領域に変換する際のIFFT点数(IFFT_numM)を表す。ただし、IFFT_num>Mの場合は、Fv・EX ’(n,kr)に0を設定する。
Figure 0005247069
パルス圧縮手段11Bは、IFFT点数IFFT_numをFFT点数FFT_numより多くする事により、パルス圧縮することにより生成された信号がA/Dサンプリング間隔よりも高精度にサンプリングされる。例えば、パルス圧縮することにより生成された信号のサンプリング間隔は、IFFT_num=FFT_numの場合、A/Dサンプリング間隔に等しいΔrであるのに対し、IFFT_num=2FFT_numの場合、Δr/2となり、高精度にサンプリングを行う事が可能になる事が分かる。したがって、低いA/Dサンプリング周波数においても、パルス圧縮手段11Bを用いることにより、低いA/Dサンプリング周波数でも高精度にパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離を算出することが可能になる。
第2パルス圧縮手段15Bは、位相補償手段14の出力である位相補償後の受信ビデオ信号V'(n,m)を高速フーリエ変換する事によって、式(69)で表される周波数領域に変換された位相補償後の受信ビデオ信号Fv’(n,kr)を出力する。また、第2パルス圧縮手段15Bは、式(66)に従い、式(64)で表された参照信号Ex’(n、m)をFFTする事によって、周波数領域に変換された参照信号FEX ’(n,kr)を出力する。ここで、FFT_numMである。ただし、FFT_num>Mの場合は、V’(n,m)とEx’(n、m)に0を設定する。
Figure 0005247069
次に、第2パルス圧縮手段15Bは、式(70)に従い、周波数領域に変換された位相補償後の受信ビデオ信号Fv’(n,kr)と周波数領域に変換された参照信号FEX ’(n,kr)を乗算し、乗算結果Fv・EX ”(n,kr)を出力する。
Figure 0005247069
最後に、第2パルス圧縮手段15Bは、式(71)に従い、乗算結果Fv・EX ”(n,kr)を逆フーリエ変換する事によって、パルス圧縮することにより生成された信号R'<sub>V・Ex</sub>(n,m<sub>τ</sub>)を出力する。ここで、IFFT_numMである。ただし、IFFT_num>Mの場合は、Fv・EX ”(n,kr)に0を設定する。
Figure 0005247069
第2パルス圧縮手段15Bは、IFFT点数IFFT_numをFFT点数FFT_numより多くする事により、パルス圧縮することにより生成された信号のA/Dサンプリング間隔よりも高精度にサンプリングする事が可能になる。
このように、実施の形態17に係わるレーダ装置は、実施の形態1に係わる信号処理器6のパルス圧縮手段11および第2パルス圧縮手段15に代えて、パルス圧縮手段11Bと第2パルス圧縮手段15Bを用いて、高精度にサンプリングするためにFFT点数よりも多いIFFT点数を用いてパルス圧縮を行う事によって、低いA/Dサンプリング周波数でも高精度にパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離を算出することができ、より低S/N環境での目標検出性能の改善と目標の相対速度計測精度の向上を図ることが可能になる。
また、実施の形態2から12の場合も、パルス圧縮手段11の代わりにパルス圧縮手段11B、第2パルス圧縮手段15の代わりに第2パルス圧縮手段15Bを用いる事により、同様な効果を得る事が可能になる。
この発明はレーダ装置に適用され、ハードウェアや処理量が少なく、予め運動を想定することが困難な高機動目標に対する目標検出性能の改善が行える。
この発明の実施の形態1に係わるレーダ装置の構成図である。 実施の形態1に係わる信号処理器6の処理動作を示す図解図である。 距離シフトを利用した従来の目標との相対距離算出方法を示す説明図である。 距離シフトした加速度を有する目標までの距離を説明するための図である。 パルス圧縮の処理動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係わる信号処理器6Bの構成図である。 実施の形態2に係わる信号処理器6Bの処理動作を示す図解図である。 レンジ補正の処理動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係わる信号処理器6Cの構成図である。 実施の形態3に係わる信号処理器6Cの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態4に係わる信号処理器6Dの構成図である。 実施の形態4に係わる信号処理器6Dの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態5に係わる信号処理器6Eの構成図である。 実施の形態5に係わる信号処理器6Eの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態6に係わる信号処理器6Fの構成図である。 実施の形態6に係わる信号処理器6Fの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態7に係わる信号処理器6Gの構成図である。 実施の形態7に係わる信号処理器6Gの処理動作を示す図解図である。 距離シフトした加速度変化率を有する目標までの距離を説明するための図である。 この発明の実施の形態8に係わる信号処理器6Hの構成図である。 実施の形態8に係わる信号処理器6Hの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態9に係わる信号処理器6Iの構成図である。 実施の形態9に係わる信号処理器6Iの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態10に係わる信号処理器6Jの構成図である。 実施の形態10に係わる信号処理器6Jの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態11に係わる信号処理器6Kの構成図である。 実施の形態11に係わる信号処理器6Kの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態12に係わる信号処理器6Lの構成図である。 実施の形態12に係わる信号処理器6Lの処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態13に係わる信号処理器6Mの構成図である。 実施の形態13に係わる信号処理器6Mの処理動作を示す図解図である PDI処理の効果を説明するための図である。 サンプル点と真のピーク位置の関係を説明するための図である。 距離補正量とΔ/Σ値Dとの関係を説明するための図である。 この発明の実施の形態14に係わる信号処理器6Nの構成図である。 実施の形態14に係わる信号処理器6Nの処理動作を示す図解図である。 信号のピーク距離算出範囲を説明するための図である。 この発明の実施の形態15に係わる信号処理器6Oの構成図である。 実施の形態15に係わる信号処理器6Oの処理動作を示す図解図である。 交互送信と連続送信の処理動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態16に係わるレーダ装置の構成図である。 実施の形態16に係わるレーダ装置の処理動作を示す図解図である。 この発明の実施の形態17に係わるレーダ装置の構成図である。 実施の形態17に係わるレーダ装置の処理動作を示す図解図である。 パルス圧縮手段11Bの処理動作を示す図解図である。
符号の説明
1 空中線、2、2B、2C 送信機、3 チャープ信号発生器、4 送受切替器、5 受信機、6、6B、6C、6D、6E、6F、6G、6H、6I、6J、6K、6L、6M、6N、6O 信号処理器、7 表示器、11、11B パルス圧縮手段、12 測距手段、13、13B 相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段、14、14B、14C、14D、14E、14F、14G、14H 位相補償手段、15、15B 第2パルス圧縮手段、16 積分手段、17 速度算出手段、18、18B、18C、18D レンジ補正手段、19、19B 加速度補償手段、20、20B 相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段、21、21B 加速度・加速度変化率補償手段、22、22B PDI手段、23、23B ディスクリ距離算出手段、24 ピーク距離範囲算出手段。

Claims (11)

  1. キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
    上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
    上記パルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく目標との距離を算出する測距手段と、
    上記3つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく目標との距離をそれぞれ表す3つ以上の式の連立方程式を解くことにより目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を同時に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段と、
    上記アップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の目標までの距離が上記受信信号の位相を補償すると同一になるように、上記相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段からの上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度、または上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度および上記目標との相対距離を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、
    複数の上記所定の時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
    上記目標との基準相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数の折り返しを補正し、目標の相対速度を算出する速度算出手段と、
    備えたことを特徴とするレーダ装置。
  2. キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号を受信信号として受信するレーダ装置において、
    上記受信信号をパルス圧縮するパルス圧縮手段と、
    上記パルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく目標との距離を算出する測距手段と、
    上記4つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づく目標との距離をそれぞれ表す4つ以上の式の連立方程式を解くことにより目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を同時に算出する相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段と、
    上記アップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された各信号の目標までの距離が上記受信信号の位相を補償すると、同一になるように、上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度および上記目標との相対加速度変化率、または上記目標との基準相対速度および上記目標との相対加速度および上記目標との相対加速度変化率および上記目標との相対距離を用いて位相補償量を算出し、該位相補償量を用いて上記受信信号の位相を補償し、上記位相補償された受信信号をパルス圧縮する補償手段と、
    複数の上記時間間隔で上記位相補償された受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号を加算する積分手段と、
    上記目標との基準相対速度を用いて上記積分手段の出力信号の周波数の折り返しを補正し、目標の相対速度を算出する速度算出手段と、
    備えたことを特徴とするレーダ装置。
  3. 上記連立方程式を最小二乗法で解くことを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ装置。
  4. 上記相対距離・基準相対速度・相対加速度算出手段は、3つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号または3つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調あるいはダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づいて目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度を算出することを特徴とする請求項1またはに記載のレーダ装置。
  5. 上記相対距離・基準相対速度・相対加速度・相対加速度変化率算出手段は、4つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調およびダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号または4つ以上の異なる時刻のアップチャープ変調あるいはダウンチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号の強度に基づいて目標との相対距離と目標との基準相対速度と目標との相対加速度と目標との相対加速度変化率を算出することを特徴とする請求項またはに記載のレーダ装置。
  6. 上記パルス圧縮手段は、フーリエ変換により周波数領域で受信信号と参照信号を乗算した後、フーリエ変換点数より多い逆フーリエ変換点数を用いて逆フーリエ変換を行うことによって、パルス圧縮された信号を生成することを特徴とする請求項1及至のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  7. 上記測距手段に代えて、上記パルス圧縮することにより生成された信号から強度の大きい隣接する2信号の振幅値の差(Δ)を当該2信号の和(Σ)で除算した値、商(Δ/Σ)を生成し、距離補正量との関係から予め求められたΔ/Σ値に基づいて、前記生成したΔ/Σ値に相当する距離補正量を算出し、当該距離補正量で補正した距離を算出するディスクリ距離算出手段を備えたことを特徴とする請求項1及至のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  8. 上記パルス圧縮手段と上記測距手段の間に、同じ傾きでチャープ変調された送信信号が送受信されて得られた受信信号をパルス圧縮することにより生成された信号に対してPDI処理を行うPDI手段を備えたことを特徴とする請求項1及至のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  9. 上記PDI処理により生成された信号から得られた距離を用いて、各パルスのパルス圧縮することにより生成された信号のピーク距離を求める範囲を算出するピーク距離範囲算出手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載のレーダ装置。
  10. 目標で反射されて戻り受信される受信信号は、キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、連続した複数パルス毎に交互にパルス内をアップチャープ変調とダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号であることを特徴とする請求項1及至のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  11. 目標で反射されて戻り受信される受信信号は、キャリア信号が所定の時間間隔でパルス変調され、パルス内が交互にアップチャープ変調あるいはダウンチャープ変調されて生成された送信信号の代わりに、パルス内が連続してアップチャープ変調あるいはダウンチャープ変調されて生成された送信信号を放射し、目標で反射して戻った上記送信信号であることを特徴とする請求項1及至のいずれか一項に記載のレーダ装置。
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