JP6173523B1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6173523B1
JP6173523B1 JP2016087655A JP2016087655A JP6173523B1 JP 6173523 B1 JP6173523 B1 JP 6173523B1 JP 2016087655 A JP2016087655 A JP 2016087655A JP 2016087655 A JP2016087655 A JP 2016087655A JP 6173523 B1 JP6173523 B1 JP 6173523B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
wga
operation amount
value
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016087655A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017198102A (ja
Inventor
高橋 建彦
建彦 高橋
大野 隆彦
隆彦 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016087655A priority Critical patent/JP6173523B1/ja
Priority to US15/259,606 priority patent/US10260403B2/en
Priority to DE102016219369.4A priority patent/DE102016219369A1/de
Priority to CN201611139894.8A priority patent/CN107313853B/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP6173523B1 publication Critical patent/JP6173523B1/ja
Publication of JP2017198102A publication Critical patent/JP2017198102A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B37/00Engines characterised by provision of pumps driven at least for part of the time by exhaust
    • F02B37/12Control of the pumps
    • F02B37/18Control of the pumps by bypassing exhaust from the inlet to the outlet of turbine or to the atmosphere
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B37/00Engines characterised by provision of pumps driven at least for part of the time by exhaust
    • F02B37/12Control of the pumps
    • F02B37/18Control of the pumps by bypassing exhaust from the inlet to the outlet of turbine or to the atmosphere
    • F02B37/183Arrangements of bypass valves or actuators therefor
    • F02B37/186Arrangements of actuators or linkage for bypass valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B39/00Component parts, details, or accessories relating to, driven charging or scavenging pumps, not provided for in groups F02B33/00 - F02B37/00
    • F02B39/16Other safety measures for, or other control of, pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D41/0007Controlling intake air for control of turbo-charged or super-charged engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/24Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means
    • F02D41/2406Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using essentially read only memories
    • F02D41/2425Particular ways of programming the data
    • F02D41/2429Methods of calibrating or learning
    • F02D41/2451Methods of calibrating or learning characterised by what is learned or calibrated
    • F02D41/2464Characteristics of actuators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supercharger (AREA)

Abstract

【課題】ウエストゲートバルブがその開側ストッパに当接することで不快な衝突音を発生したり、開側へのウエストゲートアクチュエータ駆動電流が大きくなりすぎてウエストゲートアクチュエータが異常過熱することを防止する。【解決手段】電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータ34の操作量を制御することによってウエストゲートバルブ31を開閉制御する内燃機関の制御装置50であって、ウエストゲートバルブ31の開弁位置に相関するウエストゲートアクチュエータ34の位置情報を検出するポジションセンサ53が検出したウエストゲートアクチュエータの実位置が制御装置に入力され、制御装置はポジションセンサから入力されたウエストゲートアクチュエータの実位置に基づいてウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前でウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限する制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両用のターボチャージャを備えた内燃機関の制御装置に係わり、特に、電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御することによってウエストゲートバルブを開閉制御する制御装置に関するものである。
従来、内燃機関(以下、エンジンと称す)の出力を向上させること等を目的として、排気ガスでタービンを回転させることによって動作する過給機を搭載したターボチャージャが知られている。
このようなターボチャージャにおいては、エンジンが高回転高負荷で運転された場合に、エンジンの吸気通路の圧力(過給圧)が必要以上に上昇することにより、エンジンを破損させるおそれがあるため、通常、タービンと並列に排気バイパス通路が設けられている。そして、この排気バイパス通路に設けられたウエストゲートバルブによって、排気通路内を流れる排気ガスの一部を、排気バイパス通路へと分流させて、タービンへの排気ガスの流入量を調節し、過給圧を適正値に制御している。
ウエストゲートバルブは、例えば、正圧式アクチュエータの駆動によって開閉動作する。具体的には、エンジンの吸気通路(特に、圧力が上昇するスロットルバルブの上流部)の圧力が大気圧よりも高くなる運転状態のときに、正圧式アクチュエータを駆動することによって、ウエストゲートバルブ開度が調整される仕組みである。
正圧式アクチュエータは、通常、正圧式アクチュエータの駆動が可能となるまでの期間において、ウエストゲートバルブは全閉状態となっている。
なお、以降の説明において、ウエストゲートバルブ(Waste Gate Valve )をWGVと称し、WGVを動作させるウエストゲートアクチュエータ(Waste Gate Actuator )をWGAと称す。
正圧式アクチュエータでは、エンジンの吸気通路の圧力が閾値よりも高くならなければ、WGVを動作させることができなかった。すなわち、この圧力が閾値以下の場合、WGVを動作させることができないので、WGVの開度を変更することができない。
そこで、近年、WGAを電動化して、エンジンの吸気通路の圧力に依らず、必要に応じて、WGVを駆動し、ターボチャージャによる過給を自在に制限することを可能とするシステムが提案されている。
しかしながら、このようなシステムにおいては、WGVの開閉動作が長期に渡って繰り返し実施されることによる経時的な変化、WGV開度センサの温度特性、WGVを構成する構造物の熱膨張、等の影響により、WGV開度センサの検出値と真のWGV開度との間に誤差を生じる。
結果として、WGVの基準位置(WGV開度センサの検出値が0%となるときのWGVの位置)は、WGVが真に全閉となる位置に対してずれることとなる。そのため、同じ目標開度に制御しても、真のWGV開度との間にずれを生じ、所望の過給圧に制御できない。あるいは、過給圧が制御目標値に到達しない可能性がある。
特許文献1では、目標開度が全閉となっている状態で実開度が全閉状態に収束したことを判断すると、そのときの開度センサの出力値に基づいて全閉位置の学習を行い、全閉学習値を更新した時点からの温度変化に応じて、センサ出力特性変化に見合う値に全閉学習値を修正することにより、温度条件が変化してもWGV機構の制御精度を維持させるようにしている。
特開2015−59549号公報
WGVの開閉動作が長期に渡って繰り返し実施されることによる経時的な変化、WGV開度センサの温度特性、WGVを構成する構造物の熱膨張、等の影響により、WGV開度センサの検出値と真のWGV開度との間に誤差を生じることに対して、特許文献1では、全閉位置の学習と温度変化による全閉位置のずれの補正を行っている。これにより全閉学習値と真の全閉位置の誤差の低減を図っているが、全閉位置を学習するためには、WGVを全閉位置に制御することが必要である。しかし、WGVを全閉にすると過給圧が上昇してしまうため、運転の仕方によっては、全閉学習を実施できる機会が得られずに学習値が更新されない状況が続くことが考えられる。その場合、真の全閉位置とずれた全閉学習値が記憶されたままとなったり、温度変化に応じて全閉学習値を補正したとしても、温度変化に対する全閉位置の変化量は推定値にすぎず、時間の経過とともにその推定精度は悪化する。
従って、特許文献1においても、全閉学習値を更新する機会が少なかった場合には、真の全閉位置に対して、全閉学習値がずれてしまうことが予想される。そして、全閉学習値が、真の全閉位置よりも開側にずれている状態で、目標開度の要求が全開となった場合、実際の開度が要求開度より開きすぎて、許容値以上の速度でWGAの開側ストッパに当接することで不快な衝突音を発生したり、WGAの開側ストッパに当接した状態が継続することにより、開側へのWGA駆動電流が大きくなりすぎてモータが異常過熱するといった新たな課題が発生する。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、WGAがその開側ストッパに当接することで不快な衝突音を発生したり、開側へのWGA駆動電流が大きくなりすぎてWGAが異常過熱することを防止する内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
この発明による内燃機関の制御装置は、電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御することによってウエストゲートバルブを開閉制御する内燃機関の制御装置であって、
前記ウエストゲートバルブの開弁位置に相関する前記ウエストゲートアクチュエータの位置情報を検出するポジションセンサが検出した前記ウエストゲートアクチュエータの実位置が前記制御装置に入力され、
前記制御装置は前記ポジションセンサから入力された前記ウエストゲートアクチュエータの実位置に基づいて前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限する制御を行い、
前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への駆動を制限する制限判定位置が前記制御装置に設定されており、
前記ポジションセンサで検出した前記実位置が前記制限判定位置以上になると前記制御装置が前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限値で制限するものである。
この発明による内燃機関の制御装置は、電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御することによってウエストゲートバルブを開閉制御する内燃機関の制御装置であって、
目標開度を演算する目標開度演算部、
前記ウエストゲートアクチュエータの実位置を検出するポジションセンサ、
前記ウエストゲートアクチュエータを駆動して前記ウエストゲートアクチュエータの操作量を制御する駆動部、
前記ポジションセンサで検出した実位置が基準位置にあるときに基準位置を学習する基準位置学習部、
前記ポジションセンサで検出した実位置と前記基準位置学習部で学習した基準位置とに基づいて前記ウエストゲートバルブの実開度を演算する実開度演算部、
前記目標開度と前記実開度とに基づいて前記駆動部に対する要求操作量を演算する要求操作量演算部、
前記要求操作量を制限するための操作量開側制限値を演算する操作量制限値演算部、及び
前記要求操作量を前記操作量開側制限値で制限する操作量制限部、
を備え、
前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への駆動を制限する制限判定位置が前記制御装置に設定されており、 前記制限判定位置は、前記基準位置の設計値に基づいて求められる、前記目標開度演算部で演算され得る最大目標開度に相当する位置と前記ウエストゲートアクチュエータの開側制限位置との間に設定されるものである。
この発明による内燃機関の制御装置は、電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御することによってウエストゲートバルブを開閉制御する内燃機関の制御装置であって、前記ウエストゲートバルブの開弁位置に相関する前記ウエストゲートアクチュエータの位置情報を検出するポジションセンサが検出した前記ウエストゲートアクチュエータの実位置が前記制御装置に入力され、前記制御装置は前記ポジションセンサから入力された前記ウエストゲートアクチュエータの実位置に基づいて前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限する制御を行い、前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への駆動を制限する制限判定位置が前記制御装置に設定されており、前記ポジションセンサで検出した前記実位置が前記制限判定位置以上になると前記制御装置が前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限値で制限するので、前記ウエストゲートアクチュエータがその開側ストッパに当接することで不快な衝突音を発生したり、開側へのウエストゲートアクチュエータ駆動電流が大きくなりすぎてウエストゲートアクチュエータが異常過熱することを防止することができる。
全閉学習値が真のWGV全閉位置と一致している場合には、最大目標開度に向かってWGAをフィードバック制御で駆動したとしても、実開度が目標開度に接近するほど実開度の速度が減速されることや、制御上の全開位置はWGAの開側ストッパ位置よりも小さい開度に設定されていることにより、衝突限界速度を超過する速度でWGAが開側ストッパ位置に当接することはない。ところが、全閉学習値が真の全閉位置よりも開側にずれている場合には、最大目標開度に相当する位置が開側ストッパよりも開側の位置になってしまうことがあり、そのような状態で、最大目標開度に向かってWGAをフィードバック制御で駆動すると、衝突限界速度を超過した速度で開側ストッパ位置に当接する可能性がある。
また、この発明による内燃機関の制御装置の請求項によれば、目標開度と実開度とに基づいて演算した要求操作量を、操作量開側制限値を用いて制限することにより、開側ストッパに向かって動作しようとするWGAの動作速度を衝突限界速度以下に減速させるとこができるため、衝突限界速度を超過した速度でWGAが開側ストッパに衝突して不快な衝突音を発することが回避できる。
また、請求項によれば、操作量開側制限値はポジションセンサで検出する実位置を制限判定位置と比較して制限有効値と無効値の切り替えを行い、制限判定位置は、全閉位置の設計値に基づいて求めた最大目標開度に相当する位置からWGAの開側ストッパ位置までの間に設定することにより、WGA操作量は必要なときのみ制限値で制限できる。
また、ポジションセンサで検出する実位置を制限判定位置と比較することにより、WGAの開側ストッパ位置から一定の開度偏差に到達した時点で制限値を設定することができる。
また、有効値に設定される操作量開側制限値は、開側ストッパ位置に向かおうとするWGAを失速もしくは停止させることができる値に設定することにより、WGAの開側ストッパ位置に当接することを回避でき、WGAが開側ストッパ位置に当接したときの不快音の発生を防止し、また、WGAが開側ストッパ位置に当接した状態が継続することでWGAの操作量が過大となってWGAのモータが異常過熱することが防止できる。
この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置が適用されるエンジンのシステム構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置が適用されるエンジンにおける、WGVとWGAの機械的な接続状態の一例を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置の一例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による目標過給圧を決定するためのマップの一例を示す図である。 この発明の実施の形態1によるWGAの開度位置とポジションセンサ出力値との関係の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置の動作の一例を説明するためのフローチャート図である。 この発明の実施の形態1によるWGVの目標開度と実開度及びWGA操作量の動作の一例を示すタイムチャート図である。 従来技術によるWGVの目標開度と実開度及びWGA操作量の動作の一例を示すタイムチャート図である。 この発明の実施の形態1によるWGVの目標開度と実開度及びWGA操作量の動作の一例を示すタイムチャート図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置が適用されるエンジンのシステム構成図である。図1において、エンジン10の吸気通路11の入口には、エアクリーナ12が取り付けられている。エアクリーナ12の下流側には、吸入空気量を検出するためのエアーフローセンサ51が設けられている。
エアーフローセンサ51の下流側には、ターボチャージャ20が設けられている。ターボチャージャ20は、コンプレッサ201とタービン202とを備えている。コンプレッサ201とタービン202とは、連結軸によって一体に連結されている。コンプレッサ201は、タービン202に入力される排気ガスの流体エネルギーによって回転駆動される。そして、コンプレッサ201の更に下流側には、圧縮された空気を冷却するためのインタークーラ13が配置されている。インタークーラ13の更に下流側には、スロットルバルブ14が配置されている。なお、インタークーラ13とスロットルバルブ14の間には、ターボチャージャ20によって過給された吸入空気の圧力を検出するための過給圧センサ52が設けられている。
又、エンジン10の排気系は、排気通路15を備えている。排気通路15の途中には、前述したターボチャージャ20のタービン202が設けられている。また、排気通路15には、タービン202をバイパスしてタービン202の入口側と出口側とを接続する排気バイパス通路30が設けられている。排気バイパス通路30には、排気バイパス弁としてのWGV31が配置されている。また、タービン202の下流側には、排気ガスを浄化するための排気浄化触媒16が配置されている。
排気バイパス通路30に配置されているWGV31は、ジョイント部材32の一端に機械的に接続されている。ジョイント部材32の他端は、排気バイパス弁駆動装置としてのWGA34の出力軸33に機械的に接続されている。そして、WGA34の出力軸33の近傍には、WGV31の開弁位置に相関する位置情報を検出するためのポジションセンサ53が備えられている。なお、この実施の形態ではポジションセンサ53は、WGA34とは別体に構成されているが、WGA34に内蔵されていてもよい。
この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置は、制御装置50を備えている。制御装置50の入力部には、前述したエアーフローセンサ51、過給圧センサ52、ポジションセンサ53のほか、クランク角センサやアクセル開度センサ(図示せず)といった種々のセンサ類が、エンジン10の運転状態を制御装置50で検出するために接続されている。制御装置50の出力部には、WGA34のほか、インジェクタや点火コイル(図示せず)といった種々のアクチュエータが、エンジン10の運転状態を制御装置50で制御するために接続されている。制御装置50は、前述の各種入力情報に基づいて、前述の各種アクチュエータを駆動することにより、エンジン10の燃焼状態や出力トルクを最適に制御する。
次に、WGV31とWGA34との機械的接続状態について詳細に説明する。図2は、この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置が適用されるエンジンにおける、WGV31とWGA34の機械的な接続状態を説明するための模式図である。図2において、WGV31とWGA34は、直接、接続されておらず、ジョイント部材32を介して接続されている。より詳細には、WGA出力軸33の先端部に形成された環状のWGA出力軸係合部331と、ジョイント部材32の一端に形成された環状の第1のジョイント部材係合部321とは、互いに内側を貫通し合うことで搖動自在に係合している。WGV31に設けられた貫通穴を有するWGV係合部311と、ジョイント部材32の他端に形成された環状の第2のジョイント部材係合部322とは、第2のジョイント部材係合部322がWGV係合部311の貫通穴を貫通することで搖動自在に係合している。
WGV31は、排気通路15内に配置されているため、エンジン10から排出された排気ガスにさらされて数百度の高温状態になる。従って、モータ等の電子部品を内蔵したWGA34の耐熱性を考慮すると、WGA34をWGV31に近接して配置することができないため、WGV31とWGA34の間にジョイント部材32を介在させ、WGA34が高温になり過ぎないようにしている。又、ジョイント部材32を介してWGA34とWGV31とを機械的に接続することにより、WGA34の車両への搭載位置の自由度が増してレイアウトがしやすくなることもジョイント部材32を介在させる理由の1つである。
WGA34には、正転および逆転可能なモータが内蔵されており、又、このモータの回転運動を直線運動に変換して出力するWGA出力軸33を有している。このWGA出力軸33は、モータの通電方向に応じて軸方向に移動可能となっており、WGA出力軸33をWGA34の外側に押し出す方向にモータを通電すれば、ジョイント部材32を介して開弁側(図2の矢印Aの方向)へWGV31を移動させることができる。これとは逆に、WGA出力軸33をWGA34の内側に引き込む方向にモータを通電すれば、ジョイント部材32を介して閉弁側(図2の矢印Bの方向)へWGV31を移動させることができる。また、モータの通電をゼロにすることで、排気ガス流等の外乱がない状態においては、閉弁側にも開弁側にも移動せずに停止させることができる。
又、WGA出力軸33の側部の近傍には、ポジションセンサ53が備えられており、このポジションセンサ53によって検出されるWGA出力軸33の軸方向位置が、WGV31の作動位置、つまりWGV31の開弁位置もしくは閉弁位置、またはそれらの間の任意の中間位置として図1の制御装置50に取り込まれるように構成されている。
図3は、この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置50の内部構成の一例を示すブロック図である。図3に基づいて、先ず、WGV31の基本制御に関連する構成と動作について説明する。
制御装置50は前述した各種センサの検出結果に基づいて、エンジン10の統括制御を行う。その内部にはWGV31の制御部として、目標過給圧演算部501、機関要求目標開度演算部502、基準位置学習部503、実開度演算部504、WGA操作量演算部505、WGA操作量制限値演算部506、WGA駆動部507、WGA要求操作量演算部508、WGA操作量制限部509を有する。
目標過給圧演算部501には、クランク角センサにより検出したクランク角をもとに演算したエンジン回転速度、アクセル開度センサにより検出されるアクセル開度等のエンジン10の運転状態を示す複数の情報が入力され、それらの入力された機関運転状態の情報に基づいて、目標過給圧演算部501は目標過給圧Sp(制御目標値)を設定する。
ここで、目標過給圧演算部501が目標過給圧Spを算出する方法の一例について、図4を参照しながら具体的に説明する。図4は、目標過給圧を決定するためのマップの一例を示した図である。なお、図4に示したマップにおいては、目標過給圧の単位を[kPa]としている。
図4に示すように、目標過給圧マップは、エンジン回転速度[r/min]と、アクセル開度[%]と、目標過給圧[kPa]とが関連付けられている。目標過給圧演算部501では、このマップに従って、エンジン回転速度と、アクセル開度に対応した目標過給圧を決定する。
具体的には、例えば、エンジン回転速度が2000[r/min]であり、かつアクセル開度が50[%]である場合を想定する。このような運転状態の場合、目標過給圧演算部501は、このマップに従って目標過給圧を140[kPa]に決定する。なお、目標過給圧演算部501は、図4のような目標過給圧マップを用いず、例えば、あらかじめ規定した物理モデルに従って、計算で目標過給圧を求めるようにしてもよい。
機関要求目標開度演算部502では、目標過給圧演算部501で演算された目標過給圧Spと実過給圧Ppとが入力され、実過給圧Ppを目標過給圧Spに一致させるために必要な機関要求目標開度Svを演算する。なお、実過給圧Ppは過給圧センサ52の出力である。また、機関要求目標開度Svは機関が要求するWGV31の目標開度である。
基準位置学習部503は、WGV31が排気バイパス通路30を完全に塞ぐ作動位置にあるときのWGVの全閉位置である全閉学習値Pv_lrnをポジションセンサ53で検出した実位置Vsより演算する。全閉位置は、WGV31の開度が全閉状態でなければ演算できないため、WGVが初めて全閉状態に制御されて、全閉位置の学習が完了するまでは、あらかじめ決められた初期値が設定される。
実開度演算部504では、ポジションセンサ53で検出した実位置Vsが入力され、基準位置学習部503で演算した全閉学習値Pv_lrnを基準とするWGV31の実開度Pvを演算する。
WGA操作量演算部505内にあるWGA要求操作量演算部508では、機関要求目標開度演算部502にて演算された機関要求目標開度Svと実開度演算部504にて演算された実開度Pvとに基づくフィードバック制御により実開度Pvを機関要求目標開度Svに一致させるために必要なWGA要求操作量D_demを演算し、WGA操作量制限部509では、WGA操作量制限値演算部506(後述)にて演算されたWGA操作量最大制限値Pv_lmtとの小さいもの取りを行ない、WGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限されたWGA操作量D_outを、WGA駆動部507(後述)に出力する。
WGA操作量制限値演算部506では、ポジションセンサ53で検出した実位置Vsが入力され、実位置Vsが制限判定位置以上である場合には制限値を設定し、実位置Vsが制限判定位置未満の場合には制限値を無効化し、WGA操作量最大制限値Pv_lmtとしてWGA操作量演算部505に出力する。
WGA駆動部507では、WGA操作量演算部505からのWGA操作量D_outが入力され、その情報に基づいてWGA34を駆動する操作量Mvを出力する。
図5は、WGA出力軸33の軸方向位置とポジションセンサ53で検出する実位置Vsの関係を示すものである。
軸方向位置が0mmの位置は、WGV31が排気バイパス通路を完全に塞ぐ位置に当接する位置であり、この位置でのポジションセンサ53の出力電圧の設計値が1.5Vであるため、WGA34は、WGV31が排気バイパス通路を完全に塞ぐ位置にした状態のときに、その実位置Vsが1.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)になるように調整されて、エンジンに組み付けられる。
軸方向位置が−3mmの位置は、WGA34の内部の閉側ストッパに当接する位置であり、実位置Vsは0.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)になるが、WGV31を閉弁側に動かしたときは、WGVの方が先に全閉位置に当接するため、WGA内部の閉側ストッパが当接することはない。
軸方向位置が7.5mmの位置は、制御上で目標開度として設定するWGA34の開側上限位置である。機関要求目標開度演算部502で演算する目標開度Svは最小値0%から最大値100%で設定されるため、全閉学習値Pv_lrnがWGV31の真の全閉位置と一致している場合では、WGAの軸方向位置が、1.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)のときの開度は0%、4V(ポジションセンサ53の出力電圧)のときの開度は100%として取り扱われる。
そして、軸方向位置が9mmの位置は実位置Vsが4.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)であり、WGA34がWGA内部の開側ストッパに当接する位置である。通常制御の中では開側ストッパ位置に当接しない、もしくは、開側ストッパ位置に当接するとしても衝突限界速度以下の速度で当接するように制御しているが、全閉学習値が真の全閉位置よりも開側にずれている場合においては、衝突限界速度を超過した速度で当接する可能性があるため、図6に示す方法で衝突限界速度でのWGA開側ストッパへの衝突を回避する。
なお、WGV31の開側の当接位置は、WGA34の開側ストッパ位置よりも開側に設計されているため、WGA34を閉側から開側に動かしても、WGV31が開側当接位置に達するよりも前にWGA34が開側ストッパ位置に当接するため、WGV31が開側当接位置に達することはない。
次に、この発明の実施の形態によるエンジンの制御装置の動作を、フローチャートに従って説明する。図6は、この発明の実施の形態1によるエンジンの制御装置の動作を説明するためのフローチャートであり、所定の制御周期で繰り返し実行される。
図6において、ステップS101では、ポジションセンサ53の出力電圧値を実位置Vsとして読み込む。
ステップS102では、全閉学習値Pv_lrnを演算するサブルーチンにジャンプする。サブルーチン内では目標開度Svが全閉位置にあり、WGVが全閉位置に当接することで実位置Vsが安定状態にあるかを判定した上で、安定していると判断した場合には全閉学習値Pv_lrnに実位置Vsを代入する。全閉位置で安定しているときの実位置Vsの平均値を代入しても良い。
全閉学習値Pv_lrnに実位置Vsおよび実位置Vsの平均値を代入する際は、実位置Vsおよび実位置Vsの平均値が全閉学習上限値よりも開側の位置である場合は全閉学習上限値を全閉学習値Pv_lrnに代入し、実位置Vsおよび実位置Vsの平均値が全閉学習下限値よりも閉側の位置である場合は全閉学習下限値を全閉学習値Pv_lrnに代入する。
全閉学習上限値と全閉学習下限値は、ポジションセンサ53の出力ばらつき、WGA34の組み付けばらつき、WGV31の温度変化等があっても取り得る範囲の極限値があらかじめ設定されており、全閉学習値Pv_lrnの更新範囲を全閉学習下限値から全閉学習上限値の範囲に制限することで、誤学習が防止される。
また、全閉学習値Pv_lrnは制御装置50の電源が投入された直後には、初期化処理ルーチンであらかじめ設定した設計値が初期値として設定される。
ステップS102を実行する中で全閉学習値の更新条件が成立すると、全閉学習値Pv_lrnは初期値もしくは過去に学習した値から新たに学習した値に更新される。
ステップS103では、実開度Pvを以下の式で演算する。
Pv = (Vs − Pv_lrn) / 2.5 × 100 ・・・ 式1
実位置Vsから全閉学習値Pv_lrnを減算した値、すなわち全閉学習値からの変化量を制御上の最大変化量(2.5V=全開値(4.0V)−全閉値(1.5V))で除算して100%を乗算することで全閉学習値Pv_lrnを全閉値0%とし、全開値を100%とする実開度Pvを算出する。
ステップS104では、WGV31の目標開度Svを演算するサブルーチンにジャンプし、図4のマップから求めた目標過給圧Spに実過給圧Ppを一致させるための目標開度Svを演算する。
ステップS105では、実位置Vsが4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)以上であるかを判定する。
ステップS105で実位置Vsが4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)以上のときは、ステップS106に移行してWGA操作量最大制限値Pv_lmtに0%を設定する。
ステップS105で実位置Vsが4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)未満のときは、ステップS107に移行してWGA操作量最大制限値Pv_lmtに100%を設定する。
制限判定位置は、全閉位置の設計値1.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)に基づいて求めた、最大目標開度100%に対応する位置4V(ポジションセンサ53の出力電圧)より開側の位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)に設定しておくことにより、目標開度Svが、最大開度である100%のときに、実開度Pvが目標開度Svよりも閉側にあるときに実開度Pvが目標開度Svに追従できなくなることを回避できる。
また、制限判定位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)は、開側ストッパ位置である4.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)よりも閉側に設定することにより、実開度PvがWGA34の開側ストッパ位置に衝突限界速度を超過する速度で当接することを回避できる。
WGV31の熱膨張やWGV31と排気バイパス通路30の当接箇所の摩耗等よってWGV31の全閉位置が変化しても、WGA34の開側ストッパ位置は変化しない。実位置Vsを制限判定位置(4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧))と比較してWGA操作量最大制限値Pv_lmtを設定するようにしているため、全閉学習値が変化してもWGA34の開側ストッパから一定の閉側偏差分の開度位置に到達したときにWGA操作量最大制限値Pv_lmtを設定できるため、WGA34の開側ストッパに許容限界速度を超過して当接することが回避される。
ステップS108では、WGA要求操作量D_demを演算するサブルーチンにジャンプする。実開度Pvと目標開度Svの偏差によるフィードバック制御を行って、実開度Pvを目標開度Svに追従させるのに必要なWGA要求操作量D_demを演算する。WGA要求操作量D_demはDuty値であり、開側動作させる場合はプラス値、閉側動作させる場合はマイナス値が算出される。WGA要求操作量D_demの最大値は100%、最小値は−100%となる。WGA要求操作量D_dem0%ではWGV31に外乱がない状態ではWGV開度位置に関係なく停止する。
ステップS109では、WGA操作量D_outを以下の式で演算する。
D_out = min(D_dem、Pv_lmt) ・・・ 式2
WGA要求操作量D_demとWGA操作量最大制限値Pv_lmtのうち値の小さい方をWGA操作量D_outとする。
WGA要求操作量D_demがWGA操作量最大制限値Pv_lmt以上の場合は、WGA操作量最大制限値Pv_lmtをWGA操作量D_outとし、WGA要求操作量D_demがWGA操作量最大制限値Pv_lmtよりも小さい場合は、WGA要求操作量D_demをWGA操作量D_outとする。
図7と図9は、図6のフローチャートを実行した場合の動作を示すタイムチャートである。
図8は、WGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限しない場合の動作を示すタイムチャートである。
図7、図8、図9において、上から1段目のグラフに掲載している目標位置は、上から2段目のグラフに掲載している目標開度Svの%値を全閉位置の設計値である1.5Vを用いて電圧値に変換したものであり、図3のブロック図と図6のフローチャート図には記載していない。
図7は全閉学習値Pv_lrnがWGV31の真の全閉位置と一致している場合の動作であり、全閉学習値Pv_lrnは図5に示すWGV全閉位置である1.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)である。時点A以前(図7のAより左側)は目標開度Svが20%となる過給圧に制御されている。このときの実位置Vsは2V(ポジションセンサ53の出力電圧)であり、実位置Vsから式1で変換された実開度Pvが、目標開度Svに一致するようにフィードバック制御されている。
時点Aで目標開度Svが20%から100%に変化するとフィードバック制御により実開度Pvが目標開度Svに追従を開始する。時点Bでは実開度Pvが目標開度Svを超過し、実位置Vsが制限判定位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)を超過するのでWGA操作量最大制限値Pv_lmtが100%から0%に変化する。実開度Pvが目標開度Svよりも開側にオーバーシュートしているため、フィードバック制御によりWGA操作量D_outはマイナス値となっており、WGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限されることはなく実開度Pvと目標開度Svからフィードバック制御により求めたWGA要求操作量D_demがWGA操作量D_outとなってWGV駆動部に送られる。
時点Cでフィードバック制御により実開度Pvが目標開度Svに収束していき、実位置Vsが制限判定位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)未満となったため、WGA操作量最大制限値Pv_lmtは0%から100%に変更される。
このように全閉学習値Pv_lrnがWGV31の真の全閉位置と一致する場合は、実位置Vsが制限判定位置を超過しても実開度Pvが目標開度Svよりも開側にあり、フィードバック制御により実開度Pvと目標開度Svの偏差に応じたWGA要求操作量D_demが、WGV操作量最大制限値Pv_lmtに制限されることなくWGA操作量D_outに設定されるため、実開度Pvは目標開度Svに速やかに収束する。
図8は、全閉学習値Pv_lrnを学習してから時間の経過とともに温度条件や運転条件が変化して全閉学習値Pv_lrnを学習した時点よりも真の全閉位置が閉側に変化し、全閉学習値Pv_lrnが真の全閉位置よりも開側の位置にあるとともに、WGA操作量最大制限値Pv_lmtが設定されておらず、WGA操作量D_outが制限されない場合の動作であり、従来技術相当の動作となるものである。
時点A以前(図8のAより左側)は目標開度Svが20%となる過給圧に制御されている。実位置Vsは2.8V(ポジションセンサ53の出力電圧)であり、実位置Vsから式1で変換された実開度Pvが、目標開度Svに一致するようにフィードバック制御されている。
時点Aで目標開度Svが20%から100%に変化するとフィードバック制御により実開度Pvが目標開度Svに追従を開始する。時点Dでは、WGA34の開側ストッパ位置に当接し、実位置Vsは4.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)となってそれ以上開側に動作できない状態となる。そのときの実開度Pvは88%であり目標開度Svの100%に到達していないため、時点D以降はフィードバック制御によりWGA操作量D_outは更に増加して、電動式WGA34の発熱量が増加する。
図9は、全閉学習値Pv_lrnを学習してから時間の経過とともに温度条件や運転条件が変化して全閉学習値Pv_lrnを学習した時点よりも真の全閉位置が閉側に変化し、全閉学習値Pv_lrnが真の全閉位置よりも開側の位置にあるが、WGA操作量最大制限値Pv_lmtは制限可能な値が設定されておりWGA操作量D_outが制限される場合の動作である。
時点Aで目標開度Svが20%から100%に変化するとフィードバック制御により実開度Pvが目標開度Svに追従を開始する。時点Eでは、実位置Vsが制限判定位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)を超過するのでWGA操作量最大制限値Pv_lmtが100%から0%に変化する。実開度Pvは目標開度Svよりも閉側にあるためフィードバック制御によりWGA要求操作量D_demはプラス値を演算するが、WGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限されるためWGA操作量D_outは0%に制限される。その結果、実位置VsはWGA操作量最大制限値Pv_lmt付近の概ね4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)で停止しWGA34の開側ストッパ位置に当接することが防止される。
実開度Pvは目標開度Svよりも閉側にあるためフィードバック制御によりWGA要求操作量D_demは時間の経過とともに増加していくが、WGA操作量最大制限値Pv_lmtによりWGA操作量D_outは0%に制限されているため、WGAのモータが異常過熱することが防止される。
実位置Vsが制限判定位置4.1V(ポジションセンサ53の出力電圧)以上となったときに設定されるWGA操作量最大制限値Pv_lmtの0%は、0%に限るものではない。WGA34はフリクションにより0%からプラスマイナス十数%程度までの幅内では停止状態を維持するため、停止状態が維持できる範囲内であれば0%プラスマイナス十数%の範囲内で設定しても良い。
このように請求項4に記載の構成によれば、実位置Vsが所定位置以上のときに、WGA要求操作量D_demをWGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限した値をWGA操作量D_outとして制御することで、全閉学習値Pv_lrnが未更新の状態等でWGV31の真の全閉位置よりも開側を示している場合においても、WGA開側ストッパ位置に許容速度以下で当接させるもしくはWGA開側ストッパに当接させないようにすることができるため、当接時の不快な衝突音を回避することが可能となる
また、このように請求項5に記載の構成によれば、制限判定位置4.1Vは目標開度の上限設定値100%相当である4.0V(ポジションセンサ53の出力電圧)よりも大きく、WGA開側ストッパ位置4.5V(ポジションセンサ53の出力電圧)よりも小さい範囲の値に設定しているため、WGA操作量D_outの制限が必要なときにはWGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限し、WGA操作量D_outの制限が必要ないときにはWGA操作量最大制限値Pv_lmtで制限されないようにすることができる。
また、ポジションセンサで検出する実位置を制限判定位置と比較することで、WGAの開側ストッパ位置から一定の開度偏差に到達した時点で制限値を設定することができる。
また、このように請求項6に記載の構成によれば、有効値に設定される操作量開側制限値は、WGA34が開側に動作することを失速、停止することができる値に設定することで、WGA34の開側ストッパ位置に当接する前にWGA34の開側動作を停止させることができるため、WGA34が開側ストッパ位置に当接した状態でWGAの操作量が過大となり、モータが異常過熱することを防止できる。
本実施の形態1では、ウエストゲートバルブにおける排気バイパス弁の制御装置とその制御方法について説明したが、例えばEGR(Exhaust Gas Recirculation)弁などの電気エネルギーによって駆動される部材を有した弁にも適用可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、一部省略することができる。
なお、各図中、同一符合は同一または相当部分を示す。
10 エンジン、 11 吸気通路、 12 エアクリーナ、
13 インタークーラ、 14 スロットルバルブ 、 15 排気通路、
16 排気浄化触媒、 20 ターボチャージャ、 201 コンプレッサ、 202 タービン、 30 排気バイパス通路、
31 ウエストゲートバルブ(WGV)、 32 ジョイント部材、 33 WGA出力軸、
34 ウエストゲートアクチュエータ(WGA)、 50 制御装置、
51 エアーフローセンサ、
52 過給圧センサ、 53 ポジションセンサ、 311 WGV係合部、
331 WGA出力軸係合部、 321 第1のジョイント部材係合部、
322 第2のジョイント部材係合部、 501 目標過給圧演算部、
502 機関要求目標開度演算部、 503 基準位置学習部、
504 実開度演算部、 505 WGA操作量演算部、
506 WGA操作量制限値演算部、 507 WGA駆動部、
508 WGA要求操作量演算部、 509 WGA操作量制限部

Claims (4)

  1. 電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御する
    ことによってウエストゲートバルブを開閉制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記ウエストゲートバルブの開弁位置に相関する前記ウエストゲートアクチュエータの位置情報を検出するポジションセンサが検出した前記ウエストゲートアクチュエータの実位置が前記制御装置に入力され、
    前記制御装置は前記ポジションセンサから入力された前記ウエストゲートアクチュエータの実位置に基づいて前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限する制御を行い、
    前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への駆動を制限する制限判定位置が前記制御装置に設定されており、
    前記ポジションセンサで検出した前記実位置が前記制限判定位置以上になると前記制御装置が前記ウエストゲートアクチュエータの開側への操作量を制限値で制限する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制限判定位置は、前記ウエストゲートバルブの全閉位置の設計値に基づいて求められる最大目標開度に相当する位置と前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置との間に設定されている
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 電気エネルギーによって駆動されるウエストゲートアクチュエータの操作量を制御することによってウエストゲートバルブを開閉制御する内燃機関の制御装置であって、
    目標開度を演算する目標開度演算部、
    前記ウエストゲートアクチュエータの実位置を検出するポジションセンサ、
    前記ウエストゲートアクチュエータを駆動して前記ウエストゲートアクチュエータの操作量を制御する駆動部、
    前記ポジションセンサで検出した実位置が基準位置にあるときに基準位置を学習する基準位置学習部、
    前記ポジションセンサで検出した実位置と前記基準位置学習部で学習した基準位置とに基づいて前記ウエストゲートバルブの実開度を演算する実開度演算部、
    前記目標開度と前記実開度とに基づいて前記駆動部に対する要求操作量を演算する要求操作量演算部、
    前記要求操作量を制限するための操作量開側制限値を演算する操作量制限値演算部、及び
    前記要求操作量を前記操作量開側制限値で制限する操作量制限部、
    を備え、
    前記ウエストゲートアクチュエータの開側ストッパ位置に至る手前で前記ウエストゲートアクチュエータの開側への駆動を制限する制限判定位置が前記制御装置に設定されており、
    前記制限判定位置は、前記基準位置の設計値に基づいて求められる、前記目標開度演算部で演算され得る最大目標開度に相当する位置と前記ウエストゲートアクチュエータの開側制限位置との間に設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記操作量制限値演算部で演算される操作量開側制限値は、前記ポジションセンサで検出した実位置と制限判定位置とを比較して制限有効値と無効値の切り替えを行い、
    前記操作量制限値演算部で演算される前記操作量開側制限値の制限有効値は、前記ウエストゲートアクチュエータが前記制限判定位置よりも開側へ動こうとするときの動作速度を失速もしくは停止させることが可能な値に設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP2016087655A 2016-04-26 2016-04-26 内燃機関の制御装置 Active JP6173523B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016087655A JP6173523B1 (ja) 2016-04-26 2016-04-26 内燃機関の制御装置
US15/259,606 US10260403B2 (en) 2016-04-26 2016-09-08 Control system for waste gate valve of an internal combustion engine
DE102016219369.4A DE102016219369A1 (de) 2016-04-26 2016-10-06 Steuersystem für Verbrennungsmotor
CN201611139894.8A CN107313853B (zh) 2016-04-26 2016-12-12 内燃机的控制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016087655A JP6173523B1 (ja) 2016-04-26 2016-04-26 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6173523B1 true JP6173523B1 (ja) 2017-08-02
JP2017198102A JP2017198102A (ja) 2017-11-02

Family

ID=59505257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016087655A Active JP6173523B1 (ja) 2016-04-26 2016-04-26 内燃機関の制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10260403B2 (ja)
JP (1) JP6173523B1 (ja)
CN (1) CN107313853B (ja)
DE (1) DE102016219369A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062876A (ja) * 2016-10-12 2018-04-19 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6036677B2 (ja) * 2013-12-26 2016-11-30 トヨタ自動車株式会社 電動ウェイストゲートバルブシステム
JP6232085B2 (ja) * 2016-01-28 2017-11-15 本田技研工業株式会社 車両の制御装置
KR101856368B1 (ko) * 2016-10-18 2018-05-09 현대자동차주식회사 전기식 웨이스트 게이트 액추에이터의 파워 스테이지 고장 진단 방법
JP6461069B2 (ja) * 2016-11-22 2019-01-30 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置
JP2019072212A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072206A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072204A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072210A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072208A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072205A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072209A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072211A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072203A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
JP2019072207A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 株式会社三洋物産 遊技機
CN108108528B (zh) * 2017-12-01 2021-05-25 中国科学院工程热物理研究所 一种分轴式航改燃机动力涡轮一维匹配设计方法
CN108108529B (zh) * 2017-12-01 2021-07-06 东方电气集团东方汽轮机有限公司 一种简便测量铸造界面换热系数的反算方法
JP6529636B1 (ja) * 2018-05-11 2019-06-12 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法
EP4191045B1 (en) * 2020-07-28 2024-04-10 Nissan Motor Co., Ltd. Supercharging pressure control method and supercharging pressure control device for internal combustion engine

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005133624A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Hitachi Ltd 電子制御スロットル装置
JP4179263B2 (ja) * 2004-10-08 2008-11-12 トヨタ自動車株式会社 過給機付内燃機関
JP2006274831A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Denso Corp ターボチャージャ付き内燃機関の制御装置
US7562527B2 (en) 2005-10-07 2009-07-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine with a supercharger
JP5273183B2 (ja) * 2011-02-24 2013-08-28 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
CN104583560B (zh) * 2012-08-23 2017-04-26 丰田自动车株式会社 排气旁通阀的控制装置
JP5389238B1 (ja) * 2012-08-29 2014-01-15 三菱電機株式会社 内燃機関のウェイストゲートバルブ制御装置
JP5627733B1 (ja) * 2013-05-01 2014-11-19 三菱電機株式会社 内燃機関のウエストゲートバルブ制御装置および内燃機関のウエストゲートバルブ制御方法
JP2015059549A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関の制御装置
JP6123707B2 (ja) * 2014-03-04 2017-05-10 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置
US10138802B2 (en) * 2015-04-14 2018-11-27 Ayman Ismail Position control of flow control valves near endstops
DE102016107680A1 (de) * 2015-04-28 2016-11-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steuersystem eines Verbrennungsmotors
CN107614846B (zh) * 2015-06-02 2020-05-05 三菱电机株式会社 内燃机的控制装置
JP6381601B2 (ja) * 2016-10-12 2018-08-29 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062876A (ja) * 2016-10-12 2018-04-19 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE102016219369A1 (de) 2017-10-26
US20170306834A1 (en) 2017-10-26
CN107313853A (zh) 2017-11-03
CN107313853B (zh) 2019-07-23
JP2017198102A (ja) 2017-11-02
US10260403B2 (en) 2019-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6173523B1 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6038271B1 (ja) 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法
JP6403882B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5888422B2 (ja) ウェイストゲートバルブの制御装置
JP2008196389A (ja) バルブ位置学習装置
CN106917688B (zh) 内燃机的控制装置及控制方法
JP5826323B2 (ja) 内燃機関のスロットル制御装置および内燃機関のスロットル制御方法
JP5931993B2 (ja) 内燃機関の制御装置
CN107939514B (zh) 内燃机的控制装置及控制方法
JP6623117B2 (ja) エンジンの制御装置
JP5800873B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2004143985A (ja) 過給機付き内燃機関の排気ガス再循環装置
CN110469396B (zh) 内燃机的控制装置及控制方法
JP6478273B2 (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置およびその制御方法
JP6462504B2 (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置およびその制御方法
JP6500696B2 (ja) ターボチャージャ
KR20110115533A (ko) 질량 흐름을 개회로 제어하기 위한 플랩 액추에이터의 작동 방법 및 작동 장치와, 플랩 액추에이터
JP6474129B2 (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置およびその制御方法
JP6477404B2 (ja) ターボチャージャ
JP2018096265A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2021161930A (ja) ウェイストゲート弁の全閉位置学習装置
JP2007187065A (ja) エンジン用学習制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170704

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6173523

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250